JPH09302483A - シリコン処理廃液から硝酸を回収する方法 - Google Patents
シリコン処理廃液から硝酸を回収する方法Info
- Publication number
- JPH09302483A JPH09302483A JP11611796A JP11611796A JPH09302483A JP H09302483 A JPH09302483 A JP H09302483A JP 11611796 A JP11611796 A JP 11611796A JP 11611796 A JP11611796 A JP 11611796A JP H09302483 A JPH09302483 A JP H09302483A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nitric acid
- acid
- column
- silicon
- waste liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
- C23G1/00—Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
- C23G1/36—Regeneration of waste pickling liquors
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決課題】シリコン処理廃液から硝酸を効率的に連続
回収する方法の提供。 【手段】 硝酸とフッ酸を主成分とするシリコン処理廃
液を蒸留して硝酸を回収する方法であって、蒸留塔にお
いて濃度60重量%以上の硝酸を加熱還流させつつ塔中
間部からシリコン処理廃液を連続的に導入し、塔頂から
廃液中の低沸点成分をフッ酸と共に留出させ、塔底から
硝酸を連続回収することを特微とするシリコン処理廃液
からの硝酸回収方法。
回収する方法の提供。 【手段】 硝酸とフッ酸を主成分とするシリコン処理廃
液を蒸留して硝酸を回収する方法であって、蒸留塔にお
いて濃度60重量%以上の硝酸を加熱還流させつつ塔中
間部からシリコン処理廃液を連続的に導入し、塔頂から
廃液中の低沸点成分をフッ酸と共に留出させ、塔底から
硝酸を連続回収することを特微とするシリコン処理廃液
からの硝酸回収方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンの洗浄あ
るいはエッチング等の処理工程で排出される硝酸および
フッ酸を含有する廃液(以下、シリコン処理廃液と云
う)から硝酸を効率良く回収する方法に関する。
るいはエッチング等の処理工程で排出される硝酸および
フッ酸を含有する廃液(以下、シリコン処理廃液と云
う)から硝酸を効率良く回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体工業等において、シリコンの洗浄
工程やエッチング工程では、40〜60重量%の硝酸お
よび2〜30重量%のフッ酸を含む処理液が用いられ
る。この洗浄工程ないしエッチング工程において、シリ
コンの一部は硝酸(4モルHNO3)およびフッ酸(6モルHF)と反応
してフッ化ケイ素酸(H2SiF6)を生じるが、硝酸よりもフ
ッ酸の消費量が多いので通常はフッ酸を補充しながら処
理液を循環し、例えば不純物濃度が1ppm程度に達した
段階で廃液として処分している。
工程やエッチング工程では、40〜60重量%の硝酸お
よび2〜30重量%のフッ酸を含む処理液が用いられ
る。この洗浄工程ないしエッチング工程において、シリ
コンの一部は硝酸(4モルHNO3)およびフッ酸(6モルHF)と反応
してフッ化ケイ素酸(H2SiF6)を生じるが、硝酸よりもフ
ッ酸の消費量が多いので通常はフッ酸を補充しながら処
理液を循環し、例えば不純物濃度が1ppm程度に達した
段階で廃液として処分している。
【0003】このシリコン廃液はシリコンに対するエッ
チング力は殆どないが、廃棄段階でも通常、約40〜5
0重量%の硝酸および約1〜5重量%のフッ酸が含まれ
ており、強酸性溶液であるため、廃棄に先立ち中和処理
が必要であり、しかも中和により生じる大量の硝酸塩を
環境基準に適合する濃度まで低減する必要がある。この
ため、シリコン生産量の増大に伴ない、この廃液処理が
大きな負担となりつつある。
チング力は殆どないが、廃棄段階でも通常、約40〜5
0重量%の硝酸および約1〜5重量%のフッ酸が含まれ
ており、強酸性溶液であるため、廃棄に先立ち中和処理
が必要であり、しかも中和により生じる大量の硝酸塩を
環境基準に適合する濃度まで低減する必要がある。この
ため、シリコン生産量の増大に伴ない、この廃液処理が
大きな負担となりつつある。
【0004】廃液処理における上記問題を解消する方法
として、廃液中の硝酸を回収しこれをシリコン処理に再
利用することが考えられる。例えば、ステンレス鋼板の
表面処理においても硝酸とフッ酸の混合酸が用いられお
り、廃酸を蒸留して硝酸を回収する方法が提案されてい
る(特公昭56-11755号等)。ところが、シリコン処理廃液
には1〜20重量%の可溶性ケイ素化合物(主にケイフ
ッ化水素酸H2SiF6であり一部にフッ化ケイ素SiF4を含
む)が通常含まれており、蒸留により硝酸の回収を試み
た場合、配管系、特に低沸点成分回収部分の配管等にケ
イフッ化水素酸の分解によって生じた二酸化ケイ素が析
出して配管の閉塞を生じる問題がある。このため、蒸留
を維持継続することができず、硝酸を連続的に分離回収
することは極めて困難であった。
として、廃液中の硝酸を回収しこれをシリコン処理に再
利用することが考えられる。例えば、ステンレス鋼板の
表面処理においても硝酸とフッ酸の混合酸が用いられお
り、廃酸を蒸留して硝酸を回収する方法が提案されてい
る(特公昭56-11755号等)。ところが、シリコン処理廃液
には1〜20重量%の可溶性ケイ素化合物(主にケイフ
ッ化水素酸H2SiF6であり一部にフッ化ケイ素SiF4を含
む)が通常含まれており、蒸留により硝酸の回収を試み
た場合、配管系、特に低沸点成分回収部分の配管等にケ
イフッ化水素酸の分解によって生じた二酸化ケイ素が析
出して配管の閉塞を生じる問題がある。このため、蒸留
を維持継続することができず、硝酸を連続的に分離回収
することは極めて困難であった。
【0005】
【発明の解決課題】本発明は、従来の硝酸回収方法にお
ける上記問題を解決したものであって、シリコン処理廃
液から硝酸を効率的に連続回収する方法を提供すること
を目的とする。
ける上記問題を解決したものであって、シリコン処理廃
液から硝酸を効率的に連続回収する方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題の解決手段】すなわち、本発明は、(1)硝酸と
フッ酸を主成分とするシリコン処理廃液を蒸留して硝酸
を回収する方法であって、蒸留塔において濃度60重量
%以上の硝酸を加熱還流させつつ塔中間部からシリコン
処理廃液を連続的に導入し、塔頂から廃液中の低沸点成
分をフッ酸と共に留出させ、塔底から硝酸を連続回収す
ることを特微とするシリコン処理廃液からの硝酸回収方
法である。
フッ酸を主成分とするシリコン処理廃液を蒸留して硝酸
を回収する方法であって、蒸留塔において濃度60重量
%以上の硝酸を加熱還流させつつ塔中間部からシリコン
処理廃液を連続的に導入し、塔頂から廃液中の低沸点成
分をフッ酸と共に留出させ、塔底から硝酸を連続回収す
ることを特微とするシリコン処理廃液からの硝酸回収方
法である。
【0007】上記硝酸回収方法は、(2)蒸留塔の塔底
温度を硝酸の還流温度に維持し、塔頂温度をフッ酸の留
出温度に維持する上記(1)に記載の回収方法、(3)塔
頂から留出した低沸点成分を還流比3〜5で還流させる
上記(1)または(2)に記載の回収方法、(4)回収された
硝酸をさらに再蒸留して実質的に重金属成分を含まない
硝酸を回収する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の回収方
法を含む。
温度を硝酸の還流温度に維持し、塔頂温度をフッ酸の留
出温度に維持する上記(1)に記載の回収方法、(3)塔
頂から留出した低沸点成分を還流比3〜5で還流させる
上記(1)または(2)に記載の回収方法、(4)回収された
硝酸をさらに再蒸留して実質的に重金属成分を含まない
硝酸を回収する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の回収方
法を含む。
【0008】
【具体的な説明】シリコン処理廃液には、硝酸およびフ
ッ酸と共にシリコンの一部がこれらと反応して溶解した
ケイフッ化水素酸(H2SiF6)が含まれている。この30.
2%溶液の沸点は約108℃であり、硝酸の沸点(68%
濃度:121℃)やフッ酸の沸点(38%濃度:112℃)よりも低
く、シリコン処理廃液を蒸留すると、このケイフッ化水
素酸が低沸点成分に含まれて留出される。このケイフッ
化水素酸はガス温度が低下するのに伴い次式のように分
解して配管内に二酸化ケイ素を析出させる。 H2SiF6 → SiF4 + 2HF ----(i) SiF4 + 2H20 → Si02 + 4HF ----(ii)
ッ酸と共にシリコンの一部がこれらと反応して溶解した
ケイフッ化水素酸(H2SiF6)が含まれている。この30.
2%溶液の沸点は約108℃であり、硝酸の沸点(68%
濃度:121℃)やフッ酸の沸点(38%濃度:112℃)よりも低
く、シリコン処理廃液を蒸留すると、このケイフッ化水
素酸が低沸点成分に含まれて留出される。このケイフッ
化水素酸はガス温度が低下するのに伴い次式のように分
解して配管内に二酸化ケイ素を析出させる。 H2SiF6 → SiF4 + 2HF ----(i) SiF4 + 2H20 → Si02 + 4HF ----(ii)
【0009】二酸化ケイ素の析出を防止するためには、
留出液中のHF濃度を高くしてケイフッ化水素酸の分解
を抑制すればよいが、蒸留時に硝酸の蒸気圧が低いとフ
ッ酸が硝酸に溶存した状態であるため低沸点側に留出さ
れず、ケイフッ化水素酸の分解を抑制することができな
い。そこで本発明では、蒸留系に硝酸を還流し、蒸留系
の硝酸の蒸気圧を高めた状態でシリコン処理廃液の蒸留
を行う。好ましくは硝酸の全量を還流させる。還流する
硝酸の濃度は60%以上が適当である。濃度60%未満
の硝酸では蒸留系の硝酸蒸気圧が不十分であり、フッ酸
が硝酸に溶存したまま低沸点側に留出しない。
留出液中のHF濃度を高くしてケイフッ化水素酸の分解
を抑制すればよいが、蒸留時に硝酸の蒸気圧が低いとフ
ッ酸が硝酸に溶存した状態であるため低沸点側に留出さ
れず、ケイフッ化水素酸の分解を抑制することができな
い。そこで本発明では、蒸留系に硝酸を還流し、蒸留系
の硝酸の蒸気圧を高めた状態でシリコン処理廃液の蒸留
を行う。好ましくは硝酸の全量を還流させる。還流する
硝酸の濃度は60%以上が適当である。濃度60%未満
の硝酸では蒸留系の硝酸蒸気圧が不十分であり、フッ酸
が硝酸に溶存したまま低沸点側に留出しない。
【0010】このように本発明は、蒸留系に硝酸を還流
させ、硝酸の蒸気圧を高めてフッ酸を低沸点側に押出す
ために、蒸留塔の塔底温度を硝酸の還流温度に維持し、
塔頂温度をフッ酸の留出温度に維持する。具体的には、
塔底温度を濃度60%硝酸の沸点以上、即ち120℃以
上に維持し、塔頂温度をフッ酸の最高沸点(112℃)をや
や上回る温度、即ち113℃付近に維持する。
させ、硝酸の蒸気圧を高めてフッ酸を低沸点側に押出す
ために、蒸留塔の塔底温度を硝酸の還流温度に維持し、
塔頂温度をフッ酸の留出温度に維持する。具体的には、
塔底温度を濃度60%硝酸の沸点以上、即ち120℃以
上に維持し、塔頂温度をフッ酸の最高沸点(112℃)をや
や上回る温度、即ち113℃付近に維持する。
【0011】このように、硝酸の還流下で、蒸留塔の中
間部、すなわち硝酸の上記還流温度以下であってフッ酸
の上記留出温度以上の温度域部分からシリコン処理廃液
を導入し、硝酸の還流ガス下で気液接触させて低沸点成
分を蒸発させる。シリコン処理廃液は、連続導入の定常
状態において、蒸留塔内に存在する廃液量と予め装入し
た60%硝酸の量の比が、好ましくは廃酸量:60%硝
酸=1:12〜1:15となるように導入する。廃液の
導入量がこれより少ないと処理効率が悪く、一方、導入
量が多過ぎると塔内温度が下がり、その結果、留出液の
フッ酸温度が下がるためフッ化ケイ素酸からシリカが析
出する。
間部、すなわち硝酸の上記還流温度以下であってフッ酸
の上記留出温度以上の温度域部分からシリコン処理廃液
を導入し、硝酸の還流ガス下で気液接触させて低沸点成
分を蒸発させる。シリコン処理廃液は、連続導入の定常
状態において、蒸留塔内に存在する廃液量と予め装入し
た60%硝酸の量の比が、好ましくは廃酸量:60%硝
酸=1:12〜1:15となるように導入する。廃液の
導入量がこれより少ないと処理効率が悪く、一方、導入
量が多過ぎると塔内温度が下がり、その結果、留出液の
フッ酸温度が下がるためフッ化ケイ素酸からシリカが析
出する。
【0012】シリコン処理廃液に含まれる水分、ケイフ
ッ化水素酸およびフッ酸を含む低沸点成分は塔内で沸点
以上に加熱されて塔頂に導かれ、これより沸点の高い硝
酸分は高沸点側の塔底に導かれる。塔頂から得られるフ
ッ酸を高濃度で含む留出分は凝縮器に導入し、通常、凝
縮器において留出分の全量を凝縮し、好ましくは還流比
3〜5で蒸留塔に還流する一方、残量は外部の留出液槽
に導く。この還流比が3未満では蒸留による高沸点分と
低沸点分との分離率が低く凝縮液中に多量の硝酸が含ま
れるので硝酸の回収率が低くなる。また、還流比が5を
上回ると単位時間当たりの処理能力が低下する。
ッ化水素酸およびフッ酸を含む低沸点成分は塔内で沸点
以上に加熱されて塔頂に導かれ、これより沸点の高い硝
酸分は高沸点側の塔底に導かれる。塔頂から得られるフ
ッ酸を高濃度で含む留出分は凝縮器に導入し、通常、凝
縮器において留出分の全量を凝縮し、好ましくは還流比
3〜5で蒸留塔に還流する一方、残量は外部の留出液槽
に導く。この還流比が3未満では蒸留による高沸点分と
低沸点分との分離率が低く凝縮液中に多量の硝酸が含ま
れるので硝酸の回収率が低くなる。また、還流比が5を
上回ると単位時間当たりの処理能力が低下する。
【0013】一方、蒸留塔底部からは、シリコン処理廃
液の装入量から低沸点成分回収量を差し引いた量の高沸
点成分が得られる。この高沸点成分は主に硝酸であり、
定常状態において連続蒸留することにより高濃度の硝酸
を連続的に回収することができる。回収硝酸は必要に応
じて再蒸留して重金属成分を除く。この重金属成分を除
去した回収硝酸は市販の半導体用硝酸と同程度の品質を
有しており、シリコン処理液に再利用することができ
る。
液の装入量から低沸点成分回収量を差し引いた量の高沸
点成分が得られる。この高沸点成分は主に硝酸であり、
定常状態において連続蒸留することにより高濃度の硝酸
を連続的に回収することができる。回収硝酸は必要に応
じて再蒸留して重金属成分を除く。この重金属成分を除
去した回収硝酸は市販の半導体用硝酸と同程度の品質を
有しており、シリコン処理液に再利用することができ
る。
【0014】上記蒸留系においては、予め硝酸が還流さ
れ、硝酸蒸気圧が高い状態でシリコン処理廃液が蒸留さ
れるので、廃液中のフッ酸が硝酸蒸気によって低沸点側
に押し出され、ケイフッ化水素酸と共に留出する。この
ため留出ガス中のフッ酸濃度が高く、ケイフッ化水素酸
の分解が抑制されるので、ケイフッ化水素酸の分解によ
る二酸化ケイ素が蒸留系の配管に析出せず、配管の閉塞
を生じないので連続して蒸留処理を行うことができる。
この結果、シリコン処理廃液から高濃度の硝酸を効率良
く回収することができる。
れ、硝酸蒸気圧が高い状態でシリコン処理廃液が蒸留さ
れるので、廃液中のフッ酸が硝酸蒸気によって低沸点側
に押し出され、ケイフッ化水素酸と共に留出する。この
ため留出ガス中のフッ酸濃度が高く、ケイフッ化水素酸
の分解が抑制されるので、ケイフッ化水素酸の分解によ
る二酸化ケイ素が蒸留系の配管に析出せず、配管の閉塞
を生じないので連続して蒸留処理を行うことができる。
この結果、シリコン処理廃液から高濃度の硝酸を効率良
く回収することができる。
【0015】
【実施の形態】蒸留装置の構成 本発明の方法を実施する装置構成の概略を図1に示す。
図示するように、蒸留塔3の塔底には蒸発缶1が設けら
れており、該蒸発缶1には加熱用パイプ2が配設されて
いる。一方、蒸留塔3の塔頂には配管4を通じて熱交換
器(凝縮器)5が接続しており、該熱交換器5の底部には
凝縮液の受槽6が付設されており、該受槽6にはポンプ
7を経て蒸留塔3の塔頂に至る配管8が設けられてい
る。さらに該受槽6には留出液槽10に至る配管9が接
続されている。蒸留塔3には各部に温度計が付設されて
おり、塔中央部に処理液の導入口が設けられている。な
お、これらの蒸発缶1、蒸発塔3、配管4、8は酸によ
る腐食を防止するためテフロンでライニングし、パイプ
2、熱交換器5、ポンプ7はテフロン製および配管9、
槽10は樹脂製のものが好ましい。
図示するように、蒸留塔3の塔底には蒸発缶1が設けら
れており、該蒸発缶1には加熱用パイプ2が配設されて
いる。一方、蒸留塔3の塔頂には配管4を通じて熱交換
器(凝縮器)5が接続しており、該熱交換器5の底部には
凝縮液の受槽6が付設されており、該受槽6にはポンプ
7を経て蒸留塔3の塔頂に至る配管8が設けられてい
る。さらに該受槽6には留出液槽10に至る配管9が接
続されている。蒸留塔3には各部に温度計が付設されて
おり、塔中央部に処理液の導入口が設けられている。な
お、これらの蒸発缶1、蒸発塔3、配管4、8は酸によ
る腐食を防止するためテフロンでライニングし、パイプ
2、熱交換器5、ポンプ7はテフロン製および配管9、
槽10は樹脂製のものが好ましい。
【0016】実施例 内容量250リットルの蒸発缶および内容量42リットルの蒸発塔
を有する図1の蒸留装置を用い、65%濃度の硝酸20
0リットルを蒸発缶1に装入し、塔底温度(T1)120℃〜1
23℃、塔下部温度(T2)117℃〜120℃、塔上部温
度(T3)115℃〜117℃、塔頂温度(T4)113℃〜1
14℃に設定し、蒸発缶1の硝酸を加熱して全還流状態
に保ち、表1に示す組成のシリコン処理廃液を導入口か
ら0.67リットル/分の流量で連続的に塔内に導入した。塔
頂からの留出分は凝縮液を還流比3〜4で塔頂に還流さ
せ、塔底から高濃度の硝酸を回収した。50時間処理し
たところ、配管には二酸化ケイ素が析出せず連続処理す
ることができた。
を有する図1の蒸留装置を用い、65%濃度の硝酸20
0リットルを蒸発缶1に装入し、塔底温度(T1)120℃〜1
23℃、塔下部温度(T2)117℃〜120℃、塔上部温
度(T3)115℃〜117℃、塔頂温度(T4)113℃〜1
14℃に設定し、蒸発缶1の硝酸を加熱して全還流状態
に保ち、表1に示す組成のシリコン処理廃液を導入口か
ら0.67リットル/分の流量で連続的に塔内に導入した。塔
頂からの留出分は凝縮液を還流比3〜4で塔頂に還流さ
せ、塔底から高濃度の硝酸を回収した。50時間処理し
たところ、配管には二酸化ケイ素が析出せず連続処理す
ることができた。
【0017】回収硝酸および低沸点成分の組成を表1に
示した。併せてシリコン処理廃液の組成を表1に示し
た。また、この回収硝酸を更に再蒸留して精製硝酸を得
た。この硝酸の品位を表2に示した。廃液から蒸留され
たケイフッ化水素酸は表1に示すように殆ど留出液に濃
縮されており、回収硝酸には混入しない。また、回収硝
酸の濃度は62重量%以上であり、濃縮操作をしなくて
もシリコン処理液に再利用し得る水準である。また表2
に示すように、精製した硝酸の品位は市販の半導体用硝
酸と同水準である。
示した。併せてシリコン処理廃液の組成を表1に示し
た。また、この回収硝酸を更に再蒸留して精製硝酸を得
た。この硝酸の品位を表2に示した。廃液から蒸留され
たケイフッ化水素酸は表1に示すように殆ど留出液に濃
縮されており、回収硝酸には混入しない。また、回収硝
酸の濃度は62重量%以上であり、濃縮操作をしなくて
もシリコン処理液に再利用し得る水準である。また表2
に示すように、精製した硝酸の品位は市販の半導体用硝
酸と同水準である。
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の効果】本発明の回収方法によれば、留出液中の
ケイフッ化水素酸の分解を招くことなく蒸留を行なうこ
とができる。この結果、従来、実施が困難であったシリ
コン処理廃液からの硝酸の連続回収が可能である。ま
た、回収される硝酸は60%以上の濃度を有し、重金属
物質等を除去したものは市販の半導体用硝酸と同程度の
品位を有するので、シリコン洗浄液やその他の用途に再
利用することができる。
ケイフッ化水素酸の分解を招くことなく蒸留を行なうこ
とができる。この結果、従来、実施が困難であったシリ
コン処理廃液からの硝酸の連続回収が可能である。ま
た、回収される硝酸は60%以上の濃度を有し、重金属
物質等を除去したものは市販の半導体用硝酸と同程度の
品位を有するので、シリコン洗浄液やその他の用途に再
利用することができる。
【図1】 本発明の方法を実施するのに用いる装置の模
式図。
式図。
1:蒸留缶、 2:加熱用パイプ、 3:蒸留塔、
4:配管、5:熱交換器、 6:凝縮液受槽、 7:ポ
ンプ、 8:配管、9:配管、 10:留出液槽。
4:配管、5:熱交換器、 6:凝縮液受槽、 7:ポ
ンプ、 8:配管、9:配管、 10:留出液槽。
Claims (4)
- 【請求項1】 硝酸とフッ酸を主成分とするシリコン処
理廃液を蒸留して硝酸を回収する方法であって、蒸留塔
において濃度60重量%以上の硝酸を加熱還流させつつ
塔中間部からシリコン処理廃液を連続的に導入し、塔頂
から廃液中の低沸点成分をフッ酸と共に留出させ、塔底
から硝酸を連続回収することを特微とするシリコン処理
廃液からの硝酸回収方法。 - 【請求項2】 蒸留塔の塔底温度を硝酸の還流温度に維
持し、塔頂温度をフッ酸の留出温度に維持する請求項1
に記載の回収方法。 - 【請求項3】 塔頂から留出した低沸点成分を還流比3
〜5で還流させる請求項1または2に記載の硝酸回収方
法。 - 【請求項4】 回収された硝酸をさらに再蒸留して実質
的に重金属成分を含まない硝酸を回収する請求項1〜3
のいずれかに記載の硝酸回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11611796A JPH09302483A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | シリコン処理廃液から硝酸を回収する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11611796A JPH09302483A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | シリコン処理廃液から硝酸を回収する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09302483A true JPH09302483A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=14679120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11611796A Pending JPH09302483A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | シリコン処理廃液から硝酸を回収する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09302483A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1178526A3 (en) * | 2000-07-31 | 2004-03-03 | Mitsubishi Chemical Corporation | Mixed acid solution in etching process, process for producing the same, etching process using the same and process for producing semiconductor device |
JP2008057043A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | Wacker Chemie Ag | 水性エッチング混合物からの酸回収方法 |
DE102009054525A1 (de) | 2009-12-10 | 2011-06-16 | Wacker Chemie Ag | Verfahren zur Entfernung von Stickoxiden und Hydrogennitrit aus Säuregemischen |
JP2011162388A (ja) * | 2010-02-09 | 2011-08-25 | Morita Kagaku Kogyo Kk | 廃液からアルカリ金属ケイフッ化物と硝酸を製造する方法 |
CN105061766A (zh) * | 2015-09-16 | 2015-11-18 | 浙江新安化工集团股份有限公司 | 一种有机硅废液的处理装置及方法 |
-
1996
- 1996-05-10 JP JP11611796A patent/JPH09302483A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1178526A3 (en) * | 2000-07-31 | 2004-03-03 | Mitsubishi Chemical Corporation | Mixed acid solution in etching process, process for producing the same, etching process using the same and process for producing semiconductor device |
JP2008057043A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | Wacker Chemie Ag | 水性エッチング混合物からの酸回収方法 |
JP4646251B2 (ja) * | 2006-08-31 | 2011-03-09 | ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト | 水性エッチング混合物からの酸回収方法 |
US7922876B2 (en) | 2006-08-31 | 2011-04-12 | Wacker Chemie Ag | Method for processing an etching mixture which is formed during the production of highly pure silicon |
DE102009054525A1 (de) | 2009-12-10 | 2011-06-16 | Wacker Chemie Ag | Verfahren zur Entfernung von Stickoxiden und Hydrogennitrit aus Säuregemischen |
JP2011162388A (ja) * | 2010-02-09 | 2011-08-25 | Morita Kagaku Kogyo Kk | 廃液からアルカリ金属ケイフッ化物と硝酸を製造する方法 |
CN105061766A (zh) * | 2015-09-16 | 2015-11-18 | 浙江新安化工集团股份有限公司 | 一种有机硅废液的处理装置及方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4646251B2 (ja) | 水性エッチング混合物からの酸回収方法 | |
JP5101121B2 (ja) | フッ化水素酸およびケイフッ化水素酸を含有する廃液から酸成分を分離・回収する方法およびその装置 | |
EP0548504B1 (en) | Process for cleaning silicon mass | |
TWI534092B (zh) | A waste water treatment method containing fluorine and silicon, a method for producing calcium fluoride, and a waste water treatment apparatus | |
JP5143440B2 (ja) | フッ化水素酸、塩酸およびケイフッ化水素酸を含有する廃液から酸成分を分離・回収する方法およびその装置 | |
US3635664A (en) | REGENERATION OF HYDROCHLORIC ACID PICKLING WASTE BY H{11 SO{11 {0 ADDITION, DISTILLATION AND FeSO{11 {0 Precipitation | |
CN102320573A (zh) | 一种制备电子级氢氟酸的方法 | |
KR101842303B1 (ko) | 불소의 정제 방법 | |
AU654790B2 (en) | Process for the production of phosphoric acid and hydrogen fluoride from phosphate rock and fluosilicic acid | |
WO2021129404A1 (zh) | 一种用于多晶硅制绒废酸液回收利用装置和方法 | |
CN212050528U (zh) | 一种氟化氢高效提纯系统 | |
US3386892A (en) | Purification of fluosilicic acid solution by distillation with phosphoric acid solution | |
JPH09302483A (ja) | シリコン処理廃液から硝酸を回収する方法 | |
US5531975A (en) | Process for the production of phosphoric acid and calcium fluoride | |
CN217340094U (zh) | 一种制备无水氟化氢联产氢氟酸与氟化氢的生产装置 | |
US4106918A (en) | Method of recovering fluorine from vapor of crude phosphoric acid solution | |
JP4582602B2 (ja) | ヒドロキシルアミン水溶液およびその製造方法 | |
US20160176711A1 (en) | Process for purification of hydrofluoric acid including obtaining arsenious acid by-product | |
CN112645287B (zh) | 一种含氟硫酸的回收利用方法 | |
CN105439108B (zh) | 一种资源化回收利用硅芯腐蚀废液的方法及装置 | |
CN112957758A (zh) | 一种从刻蚀废酸中回收高纯度硝酸和氢氟酸的方法 | |
JP2949207B2 (ja) | シリコン処理廃液から硝酸を回収、再利用する方法 | |
US5312610A (en) | Defluorination of phosphoric acid | |
JPH05254829A (ja) | フッ化カルシウム回収装置 | |
US3383324A (en) | Process for recovering acid values from mixed waste acid used for pickling |