JP2947285B2 - オフセット印刷機における枚葉紙の転送機構 - Google Patents

オフセット印刷機における枚葉紙の転送機構

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JP2947285B2 JP63181234A JP18123488A JP2947285B2 JP 2947285 B2 JP2947285 B2 JP 2947285B2 JP 63181234 A JP63181234 A JP 63181234A JP 18123488 A JP18123488 A JP 18123488A JP 2947285 B2 JP2947285 B2 JP 2947285B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はオフセット印刷機における枚葉紙の転送機
構に関するものである。
〔従来の技術〕
オフセット印刷機によって枚葉紙の表裏両面に印刷を
施すには、第18図に示すように、左右一対の圧胴120間
に搬送胴121及び転送胴122を介して、これらの倍径の供
給胴123を配置し、右方圧胴120上に保持される枚葉紙P
の表面に右方ブラン胴124にて印刷を施す。このあと、
この枚葉紙Pが搬送胴121を介して供給胴123へ表向きの
状態で送られる。そして、供給胴123上の枚葉紙Pの後
縁が転送胴122の幅方向に並ぶ複数個の爪125にて捕捉さ
れ、同枚葉紙Pは表向きのままで転送胴122に送られた
のち、左方圧胴120上に裏返しの状態で保持されて左方
ブラン胴124により裏面に印刷が施される。
また、上記したオフセット印刷機により片面二色印刷
を行うには、第17図に示すように、右方圧胴120の周面
上においてすでに一色刷りがなされた枚葉紙Pが供給胴
123から転送胴122に送られる時、この枚葉紙Pの前端部
が転送胴122の爪125に捕捉されて左方圧胴120に転送さ
れる。従って、左方圧胴120上で表向きに保持された枚
葉紙Pには二色目のインクにて印刷が行われる。
上記したオフセット印刷機において、転送胴122の爪1
25は、第19図に示すように、上下に配設した一対の軸12
6,127に基端部が外嵌固定された爪片128,129からなり、
片面二色印刷時には第17図に示すように、軸126,127の
回動に従って開閉回動される。そして、供給胴123側に
おいて両爪片128,129が開状態から閉状態に移行するこ
とにより、一色目の印刷がなされた供給胴123上の枚葉
紙Pの前縁が捕捉される。このあと、転送胴122の回転
に従って爪125が左方圧胴120側に移動したとき、両爪片
128,129が開放され、左方圧胴120の把持爪にて捕捉され
た枚葉紙Pが左方圧胴120の周面上に保持され、二色目
の印刷が施される。
一方、両面印刷時においては、第19図における軸126,
127の上下位置を逆にすることにより、爪125は第18図に
示すように二点鎖線で示す位置に反転される。そして、
前記供給胴123周面上に保持されている片面印刷がなさ
れた枚葉紙Pの後縁が両爪片128,129によって捕捉さ
れ、転送胴122上に移動されるようになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記したオフセット印刷機において、転送胴122の爪1
25の開閉はカムを使用した開閉機構による軸126,127の
回動に依存するものである。ところが、金属機械加工に
おいて不可避とされる製造時のカム誤差により、これら
軸126,127及び爪片128,129の寸法は設計寸法に対し正確
に対比せず、若干の狂いがある。このため、全ての爪片
128,129は常に同一の軌跡を描いて同期回動するもので
はなく微妙な差が生ずる。
従って、反転時において爪125による枚葉紙Pの把持
動作が安定した状態で行われず、供給胴123から送られ
る枚葉紙Pが転送胴122の所定の位置に保持されないこ
とがある。このため、枚葉紙Pの左方圧胴120上におけ
る位置にも狂いが生じ、枚葉紙Pにおける二色目の印刷
の位置が所望の位置よりも僅かながらも位置ずれするこ
とがある。従って、隣接して印刷される異なる色が重複
することとなり、印刷物の商品価値が著しく低下する。
また、枚葉紙Pの両面に印刷する場合には、転送胴12
2の爪125は枚葉紙Pの後縁を咥えた状態で、この転送胴
122の周面から突出しながら反転されるため、その爪125
の回動軌跡により印刷機全体において転送胴122の占め
るスペースが大きくなってしまい、機械全体の小型化が
図れなかった。
さらには、一方の爪片128を回転駆動するための駆動
機構と他方の爪片129を回転駆動するための駆動機構及
び両爪片128,129の位置関係を逆転させるための反転駆
動機構がそれぞれ別途独立に必要とされるので、把持部
材たる両爪片の開閉及び反転のための駆動機構が複雑化
するという問題もあった。
本願第1発明及び第2発明は上記した問題点を解決す
るためになされたものであり、両発明の目的は枚葉紙を
所定位置に保持し、片面に複数色の印刷を行う時におい
ては異なる色が重複印刷されることを防止して、高品質
の印刷を行うことを可能にするとともに、両面印刷時に
おける把持部材の回動軌跡を小さくして機械全体の小型
化を図るばかりでなく、さらには把持部材の開閉及び反
転のための駆動機構を簡素化し得ることが可能なオフセ
ット印刷機における枚葉紙転送機構を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記した目的を達成するため、本願第1発明は、供給
胴と圧胴との間に配設した転送胴に対し、転送胴の回転
軸線と平行に延びる一対の軸線をそれぞれの回動中心と
して各々回動する上下一対の枚葉紙把持部材を設け、両
把持部材の相互位置関係を片面印刷時と両面印刷時とで
転送胴の回転軸線と平行な反転軸線を中心に反転させる
反転機構を備えたオフセット印刷機における枚葉紙転送
機構において、前記反転軸線を中心として回転可能に設
けられた反転部材と、同反転部材に支持され、前記反転
軸線を中心として回動する一方の把持部材と、前記反転
部材に対しその反転軸線から偏心した位置に反転軸線と
平行に回転可能に支持された回動軸と、同回動軸に支持
され、この回動軸の軸線を中心として回動する他方の把
持部材と、前記一方の把持部材の回動軌跡上に同把持部
材と係合可能に固定配置された補助把持部材と、片面印
刷時には前記一方の把持部材が転送胴の周縁よりも外側
に位置して前記補助把持部材と係合することにより供給
胴周面上の枚葉紙を捕捉するように前記反転部材を回転
させる一方、両面印刷時には前記片面印刷時と両把持部
材の位置関係が逆転するように前記反転部材を反転させ
る反転機構と、前記両面印刷時における枚葉紙の捕捉時
に前記回動軸を転送胴の周縁よりも中心側で軸心回動さ
せて、他方の把持部材を一方の把持部材に向けて回動さ
せる駆動機構とを設けたことを要旨としている。
又、本願第2発明は、上記した第1発明の構成に更
に、片面印刷時には回動軸を介して他方の把持部材の回
動を阻止し、両面印刷時には他方の把持部材の回動を許
容する回動規制部材を付加したことを要旨としている。
[作用] 即ち、本願第1発明では、片面印刷時に反転機構によ
り反転部材を回転させると、一方の把持部材が反転軸線
を中心として回動する。すると、その一方の把持部材が
補助把持部材に係合して供給胴周面上の枚葉紙を把持
し、その後、転送胴の回転に伴って前記枚葉紙をブレの
少ない状態で圧胴上に移送する。
又、両面印刷時においては、反転部材が反転されるこ
とにより両把持部材の相互位置関係が逆転するが、他方
の把持部材を支持する回動軸は転送胴の周縁よりも中心
側に配置されて回転するため、転送胴の周面よりも外側
に位置する他方の把持部材の回動軌跡は小さくなる。
さらに、本願第2発明では、片面印刷時において他方
の把持部材は回動規制部材により回動が規制される。
〔実施例〕
以下、この発明を二色印刷用のオフセット印刷機に具
体化した第1の実施例を第1〜15図に従って詳述する。
第2図及び第3図に従って、この実施例の枚葉紙転送
機構について俯瞰的に説明する。
オフセット印刷機の機枠内には左右に配設した一対の
ブラン胴1にそれぞれ対峙する圧胴2と、これら圧胴2
に対して搬送胴3及び転送胴4を挟んで1個の供給胴5
が中央に配置され、各胴1〜5の一端面に取付けた歯車
が互いに噛合することによりこれらの胴1〜5が同期し
て回転するようになっている。
前記供給胴5がブラン胴1、圧胴2、搬送胴3及び転
送胴4の倍径に形成され、その半径方向において対向す
る位置に一対の胴溝6,7が凹設され、両胴溝6,7により2
つに分離された供給胴5の外周面は一対の枚葉紙案内面
8を構成している。これら胴溝6,7の一方の壁面近傍に
はそれぞれ咥え爪9が開閉可能に設けられるとともに、
胴溝6,7の他方の壁面近傍に配設されたサッカー10が機
台内に組み込まれた図示しないブロアに連通している。
また、前記供給胴5の枚葉紙案内面8上には右方の圧
胴2上においてブラン胴1により一色にて印刷が施され
た枚葉紙11が支持され、その前縁は咥え爪9によって把
持されるとともに、後縁はサッカー10によって吸着保持
されるようになっている。
前記転送胴4には1個の胴溝12が形成され、この胴溝
12が供給胴5の胴溝6,7に交互に対向するようになって
いる。また、前記胴溝12内には転送胴4の中心に向かう
方向に沿って第1の支持軸13及び第2の支持軸14が配設
されている。
第1図に示すように、前記第1の支持軸13上には等間
隔をおいて配置した円弧状の反転部材としての閉塞板57
aを介して複数の環状支持体57が取付けられ、これら環
状支持体57には枚葉紙把持部材としての第1の把持爪15
がそれぞれ形成されている。また、前記第2の支持軸14
には第1の把持爪15と対応する同じく枚葉紙把持部材と
しての第2の把持爪16が支持されている。そして、後記
駆動機構70の作動に伴う第2の支持軸14の回動により第
2の把持爪16が、また後記反転機構33の作動により第1
の把持爪15がそれぞれ開閉回動するようになっている。
また、胴溝12の一内側壁面には補助把持部材としての爪
受け17が固定支持され、その外端面が転送胴4の外周面
と同一周面上にある。
また、第14図に示すように、前記第1及び第2の支持
軸13,14にそれぞれ固定された取付け片107,108間には付
勢部材としての押しバネSが掛装されている。そして、
この押しバネSによって両支持軸13,14を介して第1及
び第2の把持爪15,16が互いに係合する閉方向にそれぞ
れ付勢されている。
さらに、前記圧胴2は転送胴4と同一の直径を有し、
この転送胴4の胴溝12と対向可能な胴溝18を備えてい
る。そして、圧胴2の胴溝18内には枚葉紙11を捕捉及び
保持するための咥え爪19が開閉回動可能に設けられてい
る。
そして、片面二色印刷時には、転送胴4の第2の支持
軸14は非回動状態に保持され、第2の把持爪16は若干開
いた状態で作動不能にロックされる。そして、第2図に
示すように、前記供給胴5の案内面8上の枚葉紙11はそ
の前縁が転送胴4の第1の把持爪15及び爪受け17により
把持される。前記枚葉紙11は供給胴5上において表向き
に保持されて、供給胴5から転送胴4上に裏返しにして
引き渡される。さらには、前記転送胴4の圧胴2との接
点位置において、枚葉紙11の前縁が第1の把持爪15によ
り解放されるとともに、圧胴2の咥え爪19により同圧胴
2の周面上に表向きに保持されて、前記圧胴2の回転と
ともに移動して、右方のブラン胴1により既に一色目の
印刷が施された枚葉紙11の表面には左方のブラン胴1に
て二色目の印刷が行われるようになっている。
一方、両面印刷時には第3図に示すように、転送胴4
の第2の支持軸14のロックは解除され、第2の把持爪16
は回動可能な状態に移行されている。そして、前記供給
胴5の枚葉紙案内面8上の枚葉紙11は、供給胴5の回転
に伴って一旦供給胴5と転送胴4との接点位置を通過す
る。前記枚葉紙11の後縁がこの接点位置に達したときに
は、供給胴5のサッカー10の吸引作用がブロアの作動切
換により停止されて、枚葉紙11の後縁が供給胴5から解
放されるとともに、転送胴4の第1及び第2の把持爪1
5,16により把持される。
そして、前記転送胴4の回転に伴い鎖線で示すように
両把持爪15,16が把持位置から反転されつつ、枚葉紙11
が表向きのまま転送胴4上に移送される。前記枚葉紙11
はこの状態で転送胴4と圧胴2との接点位置に移送さ
れ、ここで圧胴2の咥え爪19によりその前縁が把持され
て圧胴2上で裏返しにされ、その裏面に印刷が行われる
ようになっている。
次に、この発明の要部である転送胴4の構成について
詳細に説明する。
第1図に示すように、印刷機の左右の側枠21,22間に
は一対の軸受23を介して主軸24が回転可能に支持されて
いる。前記主軸24の左端部において、これと一体回転可
能に設けた駆動歯車25と伝達歯車26とがそれぞれ圧胴2
及び供給胴5に設けた歯車(図示略)に噛合し、印刷時
には主軸24を介して供給胴5の回転が圧胴2に伝達さ
れ、これらが同期して回転するようになっている。
前記左右両側枠21,22の内側位置において主軸24上に
は転送胴4の左右両側端壁を構成する左右の壁板27,28
が固定され、両者27,28間で主軸24上には等間隔をおい
て複数個の案内セグメント片29が固着されている。これ
らセグメント片29の外周面により転送胴4の枚葉紙案内
面30が構成されるとともに、各セグメント片29に形成し
た凹部により転送胴4の胴溝12が構成されている。
前記左側枠21と左側壁板27との間には、両面印刷時に
おいて第1及び第2の把持爪15,16を反転させるための
反転機構33が設けられている。この反転機構33の構成を
第1,4,5図に基いて説明する。
すなわち、左側壁板27の外周部には左方に突出する軸
ピン34が形成され、その軸ピン34には主軸24を包囲する
環状の揺動部材35がその一部に設けた軸受筒部36にて回
動可能に支持されている。この揺動部材35上には主軸24
を挟んで軸ピン34と直径方向において対向する位置にセ
クタ歯車37が固着され、その歯面38は軸ピン34を中心と
した円弧に沿って形成されている。
前記軸受筒部36の近傍において、揺動部材35にはスリ
ット40を有する把持筒部41が形成され、その内部にはロ
ーラ軸43がボルト42により左右方向における任意の位置
で締付固定可能に挿通されている。そして、そのローラ
軸43の左端部には走行ローラ44が回転可能に取着されて
いる。
前記左側の軸受23の右端面には主軸24に遊嵌されたカ
ム取付筒46が固着され、そのカム取付筒46の外周面には
両面印刷時及び片面二色印刷時において、左側の両面印
刷用作動カム47と右側の片面二色印刷用作動カム48とが
選択的に係合されるようになっている。
前記転送胴4の左側壁板27の左側面にはバネ支持ピン
51が突設され、この支持ピン51にはガイドロッド52が一
端の環状部53にて回動可能に支持されている。また、前
記揺動部材35には、軸ピン34を挟んでローラ軸43と対向
する位置において右方へと突出するバネ受け片54が形成
され、その挿通孔55にはガイドロッド52の他端部が遊挿
されている。前記支持ピン51とバネ受け片54との間にお
いて、ガイドロッド52上にはこれを巻くように圧縮バネ
56が外嵌されている。
そして、圧縮バネ56の作用により揺動部材35が軸ピン
34を中心として第5図における時計方向に回動付勢され
ることにより、前記した走行ローラ44が両面印刷用作動
カム47又は片面二色印刷用作動カム48に対して圧接され
るようになっている。
第1図に示すように、前記転送胴4の胴溝12と対応す
る位置において左右両側壁板27,28の外側面には、ネジ5
8により相対向する一対の軸支体59,60が形成されてい
る。左側の軸支体59には主軸24の回転軸線と平行に延び
る一反転軸線68を中心として回転可能な回転軸61が支持
され、その左端部上にはネジ63によりピニオン64が固定
されるとともに、右端面には円筒状の軸受部材65が形成
されている。また、右側の軸支体60には前記反転軸線68
の周りで回転可能な回転軸62が支持され、その左端面に
は左側の軸受部材65と相対向する軸受部材66が形成され
ている。
前記左右の軸受部材65,66の互いに対向する端面には
凹状をなす一対の嵌入孔67a,67bがそれぞれ形成され、
一方の嵌入孔67aの内部には主軸24の回転軸線に対して
平行に延びる第1の支持軸13の両端部が嵌入固定されて
いる。また、第2の支持軸14の両端部は軸受部材65,66
の他方の嵌入孔67b内において回動可能に支持されてい
る。また、前記軸受部材65,66の外周部にはスリット114
が形成され、支持軸13,14に対して平行に延びる角柱上
の補強軸107が固着されている。
そして、両面印刷時において前記走行ローラ44が作動
カム47に係合した状態で転送胴4が回転されたときに
は、その作動カム47のカム形状に基きローラ軸43を介し
て揺動部材35が軸ピン34を中心に所定角度揺動されて、
セクタ歯車37とピニオン64との噛合により左側の回転軸
61と軸受部材65とがほぼ200゜の角度で往復回動され
る。
従って、前記第1及び第2の支持軸13,14及び補強軸1
07が左側の回転軸61の回動に伴い右側の軸受部材66を回
動しつつ、反転軸線68を中心に閉塞板57aを介して環状
支持体57を往復回動、即ち予め設定した200゜の範囲内
において反転回動させ、さらに第2の支持軸14は閉塞板
57aに追従して反転しながら、第1の支持軸13とは無関
係に駆動機構70により独自の軸心を中心として両終端部
分において往復回動を行う。
なお、第5図に示すように、片面印刷時には走行ロー
ラ44が作動カム48と係合するため、そのカム形状に従っ
て揺動部材35は別の軌跡を描いて揺動し、回転軸61はこ
れに従って環状支持体57を往復回動させ、駆動機構70が
非作動状態におかれるため第2の支持軸14も軸心回動す
ることはない。
次に、前記第1の支持軸13上に支持された環状支持体
57の第1の把持爪15、第2の支持軸14上に支持された第
2の把持爪16、さらには胴溝12に固定された爪受け17に
ついて説明する。
第2,5図に示すように、片面二色印刷時において第1
及び第2の支持軸13,14は転送胴4の半径方向に沿って
配列され、うち第2の支持軸14は転送胴4の円周線より
外側に位置するとともに、第1の支持軸13は円周線より
内側に位置している。なお、この位置関係は両面印刷時
における枚葉紙11の捕捉時には逆転される。
さらに、第4図及び第15図に示すように、前記第2の
支持軸14は閉塞板57aに回動可能に挿通されている。ま
た、前記閉塞板57aの外周縁部のスリット107aには補強
軸107が密嵌され、この補強軸107が閉塞板57aの外周縁
よりも中心軸に位置している。前記閉塞板57aの外周部
に回動可能に遊嵌された環状支持体57は閉塞板57aとと
もに、反転軸心68を中心に回動する。そして、これら閉
塞板57aと環状支持体57との一方向への回動は、第13図
に示すように、環状支持体57から閉塞板57aの切欠き104
内に進入したストッパボルト103によって阻止されてい
る。
また、前記環状支持体57の第1の把持爪15と径方向に
おいて対向する位置には突出部115が形成され、第13図
及び第15図にそれぞれ示すように、この突出部115に対
し上下に対向する位置において補強軸107に固着された
バネ受け部材105と突出部115との間には圧縮バネ106が
架装されている。そして、この圧縮バネ106のバネ力に
より環状支持体57の他方向への回動が阻止されている。
第2図及び第10図にそれぞれ示すように、第1の把持
爪15は、片面二色印刷時には転送胴4の外周側に位置
し、その用紙捕捉面15aは内周側に向いている。また、
第1の把持爪15に対応して前記第2の支持軸14上に取付
けられた第2の把持爪16は、片面二色印刷時に転送胴4
の内周側に位置し、その用紙捕捉面16aが外周側に向い
ている。そして、その後部に設けた円筒状取付け部16b
によって第2の支持軸14に支持されている。
さらに、前記規制片69について述べると、同規制片69
は補強軸107の左端部に対して軸支されたものであり、
長円カム形状に形成されている。そして、この規制片69
は第2の支持軸14に固着された後記取付けアーム102aの
突出部102bに係合可能になっている。
そして、片面二色印刷時には規制片69を作動位置に保
持して、押しバネSにて付勢された取付けアーム102aの
突出部102bを規制片69の作動周面に当接させると、取付
けアーム102aが反時計方向に回動され、第2の支持軸14
とともに第2の把持爪16が同方向に回動されて、第1の
把持爪15の捕捉面15aから第2の把持爪16の捕捉面16aが
離間保持される。そして、前記規制片69が抑制位置にあ
る間は第2の把持爪16の回動は阻止される。
一方、両面印刷時には規制片69を手動操作により非作
動位置に保持することにより第2の支持軸14が回動可能
となり、第2の把持爪16の回動によりこれの捕捉部16a
と第1把持爪15の捕捉部15aとが当接可能となる。
また、第10図に示すように、前記転送胴4の胴溝12の
一内側壁面にはその高さ方向全体に延びる爪受け17が固
着され、その周方向外端に位置する捕捉面17aは転送胴
4の外周面と同一曲面上に位置している。
前記第1の把持爪15の捕捉面15aの回動軌跡上に、同
捕捉面15aと対向した状態で爪受け17の捕捉面17aは位置
され、さらに第11図に示すように、両把持爪15,16の各
捕捉面15a,16aの回動軌跡も胴溝12内において転送胴4
の外周面の高さで交差するように設定されている。そし
て、前記第2の把持爪16の捕捉面16aと爪受け17とは互
いに干渉することないように形成され、さらに第1の把
持爪15の捕捉面15aはいずれの捕捉面16a,17aとも当接し
得る幅に形成されている。
次に、画面印刷時において第2の把持爪16を駆動し
て、これに枚葉紙11を把持させるための駆動機構70につ
いて、第1,6図に従って説明する。
この駆動機構70は転送胴4の右側壁板28の両側に配置
されている。転送胴4の左右両壁板27,28間には主軸24
と平行に延びる作動軸71が回転可能に支持されている。
前記右側壁板28の右方において作動軸71の突出部分には
揺動レバー72が固定され、その一端部にはローラ軸73を
介してカムローラ74が位置調節可能に取付けられてい
る。
また、前記右方の軸受23の内側面には主軸に遊嵌され
たカム取付筒75が固着され、その外周面にはそれぞれ異
なるカム面を有する反転用及び二色用の制御カム76,77
が左右に並んで固着されている。そして、前記カムロー
ラ74の位置を調節することによりこれらの制御カム76,7
7の一方に対し選択的に係合するようになっている。
また、前記揺動レバー72の他端部にはピン78を介して
ガイドロッド79が回動可能に支持されている。前記転送
胴4の右側壁板28にはバネ受片80が突設され、その挿通
孔81内にはガイドロッド79の他端部が遊挿されている。
このガイドロッド79には押圧バネ83が巻装されそのバネ
力によって前記揺動レバー72が回動付勢されて、作動軸
71に対して所定の力を付与するようになっている。
また、第1図及び第6図にそれぞれ示すように、前記
右側壁板28の左側面において作動軸71の外周面には揺動
レバー84が固定され、同揺動レバー84の他端部には連結
片85の一端部が軸支されている。そして、右側壁板28の
左側面上において、同連結片85の近傍には回動板86がそ
の中央部において往復回動可能に軸87支されている。
前記回動板86の一端部には前記連結片85の他端部に対
し回動可能に連結され、この他端部は長尺板状の移動板
88に回動可能に連結されている。同移動板88はその長さ
方向に延びるスリット89内の幅に等しく面取りされたキ
ャップ91が回動可能に被冠されたピン90により右側壁板
28に支持されている。そして、前記移動板88の上端面に
は第2の支持軸14に対して取付けアーム94aを介して付
設した当接ローラ94に圧接されている。
前記ローラ74が反転用制御カム76に係合されたとき、
この制御カム76のカム形状に従って揺動レバー84が往復
動する。これにより、連結片85及び回動板86を介して移
動板88が第6図において左右方向に往復動する。
そして、前記転送胴4と供給胴5との接点位置近傍に
おいて環状支持体57の回動に従って第2の支持軸14が反
転されたとき、移動板88が当接ローラ94に当接し、第2
の支持軸14が回動される。これにより第2の把持爪16が
反時計方向に回動して、供給胴5上の枚葉紙11の後縁を
把持する体勢を整える。そして、接点位置に近づくに従
って、第2把持爪16が制御カム76のカム形状に基いて時
計方向に回動し、枚葉紙11の後縁が把持される。
一方、片面2色印刷時においては、当接ローラ74は二
色用制御カム77に係合され、この制御カム77の形状に基
き、供給胴5或いは左方圧胴2の接点位置の近傍におい
て、第2の支持軸14が非回動状態に保持されて、第2の
把持爪16が開閉することはない。
続いて、上記した枚葉紙11の反転時において、転送胴
4から圧胴2にこの枚葉紙11を引き渡す際に、同枚葉紙
11の後縁が第2の把持爪16の捕捉面16aによって跳ね上
げられることを防止するための防止機構100について、
第1図及び第7図に従って説明する。
前記した防止機構100は左側壁板27の右側に設けられ
ている。すなわち、前記作動軸71には揺動レバー95が固
着され、同揺動レバー95の一端部には連結片96の一端部
が回動可能に連結されている。そして、左側壁板27には
回動レバー97が軸97a支され、その一端部は前記連結片9
6の他端部に、また他端部は連結ロッド98の一端部に対
してそれぞれ回動可能に連結されている。さらに、左側
壁板27の右側面には回動係止片99の下端部が軸99a支さ
れ、その中央部には前記ロッド98の他端部が回動可能に
連結されている。
そして、前記駆動機構70におけるローラ74が反転用制
御カム76に係合されているとき、揺動レバー72により往
復回動される作動軸71により、この防止機構100の揺動
レバー95が揺動され、連結片96、回動レバー97及び連結
ロッド98を介して回動係止片99が軸99aを中心として、
第7図において実線で示す通常位置と仮想線で示す抑制
位置との間を揺動する。
前記揺動レバー95は抑制位置にあるとき、回動係止片
99の押圧端面101が、第2の支持軸14に取付けアーム102
aを介して取付けられた当接ローラ102から受ける圧接力
により第2の支持軸14の回動運動を阻止することによっ
て、第2の把持爪16の回動を阻止するようになってい
る。
さて、上記のように構成したオフセット印刷機におけ
る枚葉紙の転送機構の作用について以下に説明する。
まず、片面二色印刷時の作用を説明する。この片面二
色印刷時には、反転機構33において走行ローラ44は片面
二色用カム48に係合し、さらに駆動機構70におけるカム
ローラ74は二色用制御カム77に係合するように、さらに
規制片69を作動位置に保持して、第1の把持爪15の捕捉
面15aと第2の把持爪16の捕捉面16aとが離間した状態に
保持されるように、印刷作業の開始に先立って転送胴4
の各部位が予めセットされる。
前述したように、既に一色にて印刷された枚葉紙11を
供給胴5が搬送胴3より受取って半回転したのち、同枚
葉紙11の前縁を把持している咥え爪9が転送胴4へと接
近する。このとき、前記転送胴4の第2の支持軸14が外
周側に位置するとともに、第1の支持軸13が内周側に位
置している。
そして、前記規制片69の作用により第2の支持軸14が
回動不能に保持され、さらに反転機構33の作動カム48の
カム形状に基いて揺動する揺動部材35のセクタ歯車37に
よってピニオン64が回動され、回転軸61、第1の支持軸
13、補強軸107及び閉塞板57aを介して環状支持体57が反
転軸線68を中心として回動するため開状態にある第1の
把持爪15が閉方向に回動する。
前記供給胴5の咥え爪9が枚葉紙11を離したとき、第
5図に示すように転送胴4の第1の把持爪15は、環状支
持体57の回動に従って転送胴4の内周方向に回動して、
その捕捉面15aが枚葉紙11の前縁を介して爪受け17の捕
捉面17aと係合し、両捕捉面15a,17aによって枚葉紙11の
前縁が挾持される。そして、第2図に示すように、転送
胴4の回転に伴い、枚葉紙11は圧胴2の方向に移送され
る。
このあと、枚葉紙11の前縁が前記転送胴4と圧胴2と
の接点位置に至ると、環状支持体57が片面二色用カム48
の形状に従って回動して、これに伴い第1の把持爪15が
転送胴4の外周方向に回動する。そして、第1の把持爪
15は爪受け17から離間して、枚葉紙11の前縁が解放され
る。これと同期して、圧胴2の咥え爪19が回動して枚葉
紙11の前縁を捕捉し、枚葉紙11が圧胴2上に移送され
る。そして、枚葉紙11は圧胴2の周面上に保持され、同
圧胴2の回転に伴いこれと対向するブラシ胴1により、
二色目の印刷が施される。
そして、第1の把持爪15は環状支持体57の回動によ
り、転送胴4の外周側に移動し、同転送胴4の回転に伴
って再び供給胴5側に移動して、上記した動作を繰り返
す。
前記した片面二色印刷時において、規制片69により第
2の把持爪16は回動不能に保持され、枚葉紙11の捕捉並
びに把持に関与することはない。すなわち、供給胴5の
周面に保持された枚葉紙11の前縁の捕捉は、転送胴4に
固定された爪受け17と左右の軸受部材65,66の回動に伴
って回動して、同爪受け17と係合する第1の把持爪15と
によって行われる。そして、この枚葉紙11を捕捉したの
ち、転送胴4から圧胴2に引き渡すまで、第1の把持爪
15は閉状態に保持されて爪受け17に係合し、枚葉紙11の
前縁を把持するため、枚葉紙11の捕捉及び移送はブレが
少ない安定した状態で行われる。
次に、このオフセット印刷機の枚葉紙転送機構におけ
る両面印刷時の作用について以下に説明する。
両面印刷に先立って、反転機構33の走行ローラ44は両
面用カム47に係合し、かつ駆動機構70のカムローラ74も
両面用制御カム76に係合するように、さらに規制片69を
非作動位置に保持し、第1の把持爪15の捕捉面15aと第
2の把持爪16の捕捉面16aとが密着可能に転送胴4の各
部位は予めセットされる。
上記した状態で、右方の圧胴2上において対応するブ
ラン胴1により表面に印刷が施された枚葉紙11は搬送胴
3を経て供給胴5周面上に送られる。このあと、前記枚
葉紙11は供給胴5の回転に伴って、転送胴4側に移送さ
れ、第3図に示すように、供給胴5の咥え爪9は枚葉紙
11の前縁を把持した状態で供給胴5と転送胴4との接点
を通過する。そして、転送胴4の前記反転機構33におけ
るカム47のカム形状に基き揺動部材35が所定量揺動し
て、セクタ歯車37と噛合したピニオン64により、回転軸
61が回動され、第1及び第2の支持軸13,14はそれぞれ
転送胴4の外周側及び中心側に位置されるようになる。
前記第1及び第2の把持爪15,16はそれぞれ閉じたま
まの状態で両胴4,5の接点方向に移動する。そして、前
記第1及び第2の把持爪15,16が両胴4,5の接点近傍に達
すると、駆動機構70の移動板88が当接ローラ94を下方か
ら押し上げて第2の把持爪16が開方向に回動される。
そして、転送胴4の駆動機構70のカム76のカム形状に
従う作動油71の回動により、揺動レバー84、連結片85及
び回動板86を介して移動板88が転送胴4の中心方向に移
動され、これにて押圧支持される当接ローラ94も中心方
向に変位される。これにより、取付けアーム94aが時計
方向に回動され、追従して回動する第2の支持軸14にて
第2の把持爪16が転送胴4の中心方向に回動する。この
あと、サッカー10によって保持される枚葉紙11の後縁
が、供給胴5と転送胴4との接点に達したとき、ブロア
の吸引が停止されて前記サッカー10の作動が停止され、
枚葉紙11の後縁が解放される。
すると、回動する第2の把持爪16の捕捉面16aが枚葉
紙11の後縁を介して第1の把持爪15の捕捉面15aに当接
し、両胴4,5の接点位置において枚葉紙11の後縁が両把
持爪15,16によって把持される。このとき、環状支持体5
7は反転機構33の反転用制御カム47の形状に従い軸心回
動不能に保持され、第1の把持爪15は転送胴4の内周側
に留まり、外周側に移動されることはない。そして、第
1及び第2の支持軸13,14は押しバネSにて互いに当接
する方向に付勢され、両把持爪15,16は係合した状態に
保持されて、枚葉紙11を把持する姿勢に維持される。
このあと、第9図に示すように、転送胴4の回転軸61
は反転機構33の反転用カム47の形状に従って回動し、こ
れに追従して環状支持体57も同様の移動を行って、第1
及び第2の把持爪15,16を反転させながら、転送胴4の
半回転に従ってこれと左方圧胴2との接点位置に移動す
る。この間、両把持爪15,16による枚葉紙11の把持動作
は押しバネSの付勢力のみによって行われ、これら把持
爪15,16は前記枚葉紙11を表向きのままに保持して反転
機構33の反転用カム47の形状に従って回動する。そし
て、枚葉紙11が転送胴4と左方圧胴2との接点位置に近
づくと、カム47の形状に基き回動する第1の把持爪15が
爪受け17と係合し、これと同時に第2の把持爪16は制御
カム76に制御された回動係止片99の押圧端面101の動作
に基いて転送胴4の中心方向に退避し、第1の把持爪15
から離間する。そして、両胴2,4の接点位置において、
反転機構33のカム47により第1の把持爪15が開方向に回
動され、枚葉紙11の後縁を解放して、この枚葉紙11を圧
胴2の咥え爪19に引き渡す。
上記したように第2の把持爪16が転送胴4の中心側に
退避するときは、転送胴4の駆動機構70の両面用制御カ
ム76の形状に従い、作動軸71が回動されると、防止機構
100において揺動レバー95が第7図における二点鎖線で
示す位置へ変位する。すると、防止機構100の連結片9
6、回動レバー97及び連結ロッド98を介して回動係止片9
9も同じく二点鎖線で示す位置に移動し、その押圧端面1
01によって当接ローラ102が押圧される。
そして、当接ローラ102に働く押圧保持力により、取
付けアーム102aを介して第2の支持軸14が反時計方向に
回動され、これに従って第2の把持爪16が枚葉紙11を離
す。前記回動係止片99の押圧端面101は当接ローラ102を
押圧した状態に保持され、これにより圧胴2と転送胴4
との接点位置において、転送胴4の第1の把持爪15が枚
葉紙11の後縁を開放するとともに、第2の把持爪16が枚
葉紙11の後縁に干渉して、これを跳ね上げることが防止
される。
従って、前記転送胴4から圧胴2へと枚葉紙11が引き
渡されるとき、この圧胴2の咥え爪19は枚葉紙11の後縁
を正確に咥えることができ、圧胴2周面上において、枚
葉紙11は所定の位置及び所定の姿勢に保持され、その裏
面にはブラン胴1により位置ずれのない印刷が施され、
片面二色印刷時と同様に極めて高品質な印刷が行われ得
る。
このあと、転送胴4の軸受部材65,66及び第1及び第
2の支持軸13,14はそれぞれ反転機構33の両面用カム47
及び駆動機構70の反転用制御カム76の作用により、所定
の回動を行い、第1及び第2の把持爪15,16は互いに係
合した状態で転送胴4の回転に従って転送胴4と供給胴
5との接点位置側に移動する。そして、両把持爪15,16
には前記接点位置直前において互いに離間して、供給胴
5の周面上に保持されている次の枚葉紙11の捕捉に備え
る。
上記したように、前記転送胴4が供給胴5から枚葉紙
11の後縁を受け取る直前には、第2の支持軸14は転送胴
4の中心側に位置される。これにより、第2の把持爪16
は第2の支持軸14を中心として回動し、この回動軌跡の
転送胴4外周から外にはみ出す量が極めて少ないものと
なる。これにより、第2の把持軸16の揺動量が減少され
るとともに、印刷機全体において転送胴4が占めるスペ
ースが小さなものとなり、機械全体の小型化を図ること
ができる。
また、上記した両面印刷時には転送胴4が供給胴5か
ら枚葉紙11を受け取って、同枚葉紙11を左方圧胴2側に
転送する間は、この枚葉紙11の把持、すなわち第1及び
第2の把持爪15,16の係合は反転機構33のカム47及び駆
動機構70のカム76の制御に依存するものではなく、押し
バネSにて行われる。
従って、前記した2つのカム47,76は環状支持体57の
反転に必要な精度のみを備え、両把持爪15,16の同期動
作を制御するのに必要な精度を有する必要がない。従っ
て、カム47,76の機械加工時に細密、かつ煩雑な作業が
回避され得る。
続いて、この発明の第2の実施例を第16図に従って説
明する。
この実施例では左方壁板27と揺動部材35とを軸ピン34
に代えて右方に延びる伝達軸110にて連結し、さらに右
方壁板28とその右方に設けた揺動板111とを前記伝達軸1
10にて連結している。そして、回転軸62に固着したピニ
オン112と揺動板111に固着したセクタ歯車113とを噛合
させ、伝達軸110を介して左右のピニオン64,112を同期
して回動させて、第1及び第2の支持軸13,14に左右か
ら回動力を付与することにより、第1及び第2の把持爪
15,16を一層確実に回動させる構成としたものである。
なお、この発明は上記した実施例に拘束されるもので
はなく、例えば、 各種カムとこれに係合するローラとに代えて、チェー
ン−スプロケット機構または歯車−タイミングベルト機
構を採用したり、 片面2色印刷用のオフセット印刷機に限らず、多色印
刷用のオフセット印刷機にもこの発明の構成を採用す
る、 等、この発明の趣旨から逸脱しない限りにおいて任意の
変更は無論可能である。
[効果] 以上詳述したように、本願第1発明及び第2発明によ
れば、圧胴周面上において枚葉紙を所定状態に保持し、
片面に複数色の印刷を行う時に異なる色が重複印刷され
ることを防止して、高品質の印刷を可能にするととも
に、両面印刷時においては他方の把持部材における回動
軌跡が転送胴の周面から外へはみだす量を小さくできる
ので、印刷機全体に占める転送胴のスペースを小さくで
き、機械全体の小型化を図ることができるばかりでな
く、さらには一対の軸線をそれぞれの回動中心として各
々回動する両把持部材のうち一方の把持部材の開閉駆動
を両把持部材の位置関係を逆転させるための反転機構を
兼用して行えるので、把持部材の開閉及び反転のための
駆動機構を簡素化することができるという優れた効果を
発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例における転送胴を示す
側断面図、第2図は片面二色印刷時における紙渡しの状
態を示す略体正面図、第3図は両面印刷時における紙渡
しの状態を示す略体正面図、第4図は両支持軸とこれら
の支持機構を示す斜視図、第5図は反転機構を示す正断
面図、第6図は駆動機構を示す正断面図、第7図は防止
機構を示す正断面図、第8図は両爪の反転状態を示す正
断面図、第9図は両爪の反転状態を順を追って示す略体
正面図、第10図は両爪及び爪受けを示す要部正断面図、
第11図は両爪及び爪受けを示す要部平面図、第12図は規
制片を示す側面図、第13図は環状支持体に設けた圧縮バ
ネを示す側面図、第14図は両爪を付勢する押しバネの取
付け状態を示す側面図、第15図は両支持軸に支持される
諸部品を示す分解斜視図、第16図はこの発明の第2の実
施例を示す側断面図、第17図乃至第19図は従来例を示す
ものであり、うち第17図及び第18図はそれぞれ従来例に
おける片面多色印刷方法及び両面印刷方法を示す略体正
面図、第19図は同じく従来例における把持爪を示す正面
図である。 圧胴2、転送胴4、供給胴5、枚葉紙11、支持軸13,1
4、枚葉紙把持部材としての把持爪15,16、反転機構33、
反転部材としての閉塞板57a、回動規制部材としての規
制片69、駆動機構70。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給胴(5)と圧胴(2)との間に配設し
    た転送胴(4)に対し、転送胴(4)の回転軸線と平行
    に延びる一対の軸線をそれぞれの回動中心として各々回
    動する上下一対の枚葉紙把持部材(15)(16)を設け、
    両把持部材(15)(16)の相互位置関係を片面印刷時と
    両面印刷時とで転送胴(4)の回転軸線と平行な反転軸
    線(68)を中心に反転させる反転機構(33)を備えたオ
    フセット印刷機における枚葉紙転送機構において、 前記反転軸線(68)を中心として回転可能に設けられた
    反転部材(57a)と、 同反転部材(57a)に支持され、前記反転軸線(68)を
    中心として回動する一方の把持部材(15)と、 前記反転部材(57a)に対しその反転軸線(68)から偏
    心した位置に反転軸線(68)と平行に回転可能に支持さ
    れた回動軸(14)と、 同回動軸(14)に支持され、この回動軸(14)の軸線を
    中心として回動する他方の把持部材(16)と、 前記一方の把持部材(15)の回動軌跡上に同把持部材
    (15)と係合可能に固定配置された補助把持部材(17) と、 片面印刷時には前記一方の把持部材(15)が転送胴
    (4)の周縁よりも外側に位置して前記補助把持部材
    (17)と係合することにより供給胴(5)周面上の枚葉
    紙(11)を捕捉するように前記反転部材(57a)を回転
    させる一方、両面印刷時には前記片面印刷時と両把持部
    材(15)(16)の位置関係が逆転するように前記反転部
    材(57a)を反転させる反転機構(33)と、 前記両面印刷時における枚葉紙(11)の捕捉時に前記回
    動軸(14)を転送胴(4)の周縁よりも中心側で軸心回
    動させて、他方の把持部材(16)を一方の把持部材(1
    5)に向けて回動させる駆動機構(70)と を設けたことを特徴とするオフセット印刷機における枚
    葉紙の転送機構。
  2. 【請求項2】供給胴(5)と圧胴(2)との間に配設し
    た転送胴(4)に対し、転送胴(4)の回転軸線と平行
    に延びる一対の軸線をそれぞれの回動中心として各々回
    動する上下一対の枚葉紙把持部材(15)(16)を設け、
    両把持部材(15)(16)の相互位置関係を片面印刷時と
    両面印刷時とで転送胴(4)の回転軸線と平行な反転軸
    線(68)を中心に反転させる反転機構(33)を備えたオ
    フセット印刷機における枚葉紙転送機構において、 前記反転軸線(68)を中心として回転可能に設けられた
    反転部材(57a)と、 同反転部材(57a)に支持され、前記反転軸線(68)を
    中心として回動する一方の把持部材(15)と、 前記反転部材(57a)に対しその反転軸線(68)から偏
    心した位置に反転軸線(68)と平行に回転可能に支持さ
    れた回動軸(14)と、 同回動軸(14)に支持され、この回動軸(14)の軸線を
    中心として回動する他方の把持部材(16)と、 前記一方の把持部材(15)の回動軌跡上に同把持部材
    (15)と係合可能に固定配置された補助把持部材(17) と、 片面印刷時には前記一方の把持部材(15)が転送胴
    (4)の周縁よりも外側に位置して前記補助把持部材
    (17)と係合することにより供給胴(5)周面上の枚葉
    紙(11)を捕捉するように前記反転部材(57a)を回転
    させる一方、両面印刷時には前記片面印刷時と両把持部
    材(15)(16)の位置関係が逆転するように前記反転部
    材(57a)を反転させる反転機構(33)と、 前記両面印刷時における枚葉紙(11)の捕捉時に前記回
    動軸(14)を転送胴(4)の周縁よりも中心側で軸心回
    動させて、他方の把持部材(16)を一方の把持部材(1
    5)に向けて回動させる駆動機構(70)と、 前記片面印刷時には回動軸(14)を介して他方の把持部
    材(16)の回動を阻止し、両面印刷時には他方の把持部
    材(16)の回動を許容する回動規制部材(69)と を設けたことを特徴とするオフセット印刷機における枚
    葉紙の転送機構。
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