JP2947276B1 - 有機elデバイスの駆動方法 - Google Patents
有機elデバイスの駆動方法Info
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- JP2947276B1 JP2947276B1 JP10203430A JP20343098A JP2947276B1 JP 2947276 B1 JP2947276 B1 JP 2947276B1 JP 10203430 A JP10203430 A JP 10203430A JP 20343098 A JP20343098 A JP 20343098A JP 2947276 B1 JP2947276 B1 JP 2947276B1
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Abstract
【要約】
【課題】 有機ELデバイスの駆動寿命を長くすること
ができる有機ELデバイスの駆動方法を提供する。 【解決手段】 単層または積層の有機薄膜103,10
4,105を陽極102および陰極106で挟持してな
る有機ELデバイスを駆動するに当たり、陽極102と
陰極106間に5kHz以上の周波数のパルス電圧を印
加することによって有機ELデバイスを駆動する。
ができる有機ELデバイスの駆動方法を提供する。 【解決手段】 単層または積層の有機薄膜103,10
4,105を陽極102および陰極106で挟持してな
る有機ELデバイスを駆動するに当たり、陽極102と
陰極106間に5kHz以上の周波数のパルス電圧を印
加することによって有機ELデバイスを駆動する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面光源やディス
プレイに使用される有機EL(エレクトロルミネッセン
ス)デバイスに関するものである。
プレイに使用される有機EL(エレクトロルミネッセン
ス)デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機ELデバイスは、高輝度発光が可能
であること、自発光の面状表示デバイスであること等の
長所を有するデバイスである。この有機ELデバイス
は、有機層を積層して機能分離する事によって大幅に発
光効率の改善がなされ、印加電圧10V弱で高輝度な発
光が実現している(アプライド・フィジクス・レターズ
(Applied Physics Letters)、51巻、'87年91
3、56巻、'90年799)。その基本となる素子構
成は、陽極/正孔輸送帯域/EL発光帯域/電子輸送帯
域/陰極となっているものがほとんどである。正孔輸送
帯域、電子輸送帯域の片方または両方を設けない場合も
ある。正孔輸送帯域は、主に陽極からの正孔の注入の役
割をはたす第1正孔輸送層と、主にEL発光帯域からの
電子及び励起子のブロッキングの役割をはたす第2正孔
輸送層の2層からなる場合もあり、さらに多層にするこ
とも可能である。
であること、自発光の面状表示デバイスであること等の
長所を有するデバイスである。この有機ELデバイス
は、有機層を積層して機能分離する事によって大幅に発
光効率の改善がなされ、印加電圧10V弱で高輝度な発
光が実現している(アプライド・フィジクス・レターズ
(Applied Physics Letters)、51巻、'87年91
3、56巻、'90年799)。その基本となる素子構
成は、陽極/正孔輸送帯域/EL発光帯域/電子輸送帯
域/陰極となっているものがほとんどである。正孔輸送
帯域、電子輸送帯域の片方または両方を設けない場合も
ある。正孔輸送帯域は、主に陽極からの正孔の注入の役
割をはたす第1正孔輸送層と、主にEL発光帯域からの
電子及び励起子のブロッキングの役割をはたす第2正孔
輸送層の2層からなる場合もあり、さらに多層にするこ
とも可能である。
【0003】上述した有機ELデバイスは、駆動初期に
は高輝度発光を示すが、連続発光すると徐々に効率が低
下して輝度が低下するという問題があった。この問題に
対して、正孔輸送材料の改良によって耐久性向上を図る
検討がなされ、例えば正孔輸送材料としてスターバース
トタイプの3級アミン誘導体を用いる方法が特公平7−
110940、アプライド・フィジクス・レターズ(Ap
plied Physics Letters)、65巻、'94年807に開
示されている。
は高輝度発光を示すが、連続発光すると徐々に効率が低
下して輝度が低下するという問題があった。この問題に
対して、正孔輸送材料の改良によって耐久性向上を図る
検討がなされ、例えば正孔輸送材料としてスターバース
トタイプの3級アミン誘導体を用いる方法が特公平7−
110940、アプライド・フィジクス・レターズ(Ap
plied Physics Letters)、65巻、'94年807に開
示されている。
【0004】また、ピンホールを減少させて素子の安定
性を上げるために、正孔輸送層として、陽極側から正孔
注入性ポルフィリン系化合物の層と正孔注入性芳香族3
級アミンの層の2層を用いるという有機ELデバイスの
構成が開示されている(特開昭63−295695号公
報)。しかし、これらの方法を用いてもデバイスの安定
性の向上は不十分であった。
性を上げるために、正孔輸送層として、陽極側から正孔
注入性ポルフィリン系化合物の層と正孔注入性芳香族3
級アミンの層の2層を用いるという有機ELデバイスの
構成が開示されている(特開昭63−295695号公
報)。しかし、これらの方法を用いてもデバイスの安定
性の向上は不十分であった。
【0005】従来、一般に有機ELデバイスは直流電圧
で駆動されることがほとんどであった。有機ELデバイ
スは、EL発光帯域を含む有機薄膜を陽極、陰極で挟む
構成をしており、陽極から正孔、陰極から電子をそれぞ
れ注入することによって発光する電流注入型の発光デバ
イスである。このため、有機ELデバイスを駆動するた
めには陽極と陰極間に電圧を印加して電流を流す手段が
あればよく、一番単純に直流電圧を印加するという手段
が従来採られていた。しかし、この方法ではデバイスの
連続駆動時に有機薄膜中に電荷の蓄積が起こり、これが
有機ELデバイスの劣化の一因となっていた。
で駆動されることがほとんどであった。有機ELデバイ
スは、EL発光帯域を含む有機薄膜を陽極、陰極で挟む
構成をしており、陽極から正孔、陰極から電子をそれぞ
れ注入することによって発光する電流注入型の発光デバ
イスである。このため、有機ELデバイスを駆動するた
めには陽極と陰極間に電圧を印加して電流を流す手段が
あればよく、一番単純に直流電圧を印加するという手段
が従来採られていた。しかし、この方法ではデバイスの
連続駆動時に有機薄膜中に電荷の蓄積が起こり、これが
有機ELデバイスの劣化の一因となっていた。
【0006】これに対して、デバイスの駆動方法によっ
て寿命特性を向上させる検討もなされている。例えば特
開平3−110786には、逆バイアス電圧を印加する
ことによってデバイスの輝度を回復させる方法が開示さ
れている。しかし、やはり連続駆動時の長期的な輝度低
下の抑制には不十分であった。
て寿命特性を向上させる検討もなされている。例えば特
開平3−110786には、逆バイアス電圧を印加する
ことによってデバイスの輝度を回復させる方法が開示さ
れている。しかし、やはり連続駆動時の長期的な輝度低
下の抑制には不十分であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、有機E
Lデバイスは高輝度を示すが、その寿命は他の発光素子
と比べると短く、実用化の妨げとなっていた。本発明
は、以上のような従来の事情に対処してなされたもの
で、有機ELデバイスの駆動寿命を長くすることができ
る有機ELデバイスの駆動方法を提供する事を目的とす
る。
Lデバイスは高輝度を示すが、その寿命は他の発光素子
と比べると短く、実用化の妨げとなっていた。本発明
は、以上のような従来の事情に対処してなされたもの
で、有機ELデバイスの駆動寿命を長くすることができ
る有機ELデバイスの駆動方法を提供する事を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、単層または
積層の有機薄膜を陽極および陰極で挟持してなる有機E
Lデバイスを駆動するに当たり、該陽極と該陰極間に5
kHz以上の周波数のパルス電圧を印加することによっ
て前記有機ELデバイスを駆動することを特徴とする有
機ELデバイスの駆動方法を用いることによって長寿命
が達成されることを見出した。
積層の有機薄膜を陽極および陰極で挟持してなる有機E
Lデバイスを駆動するに当たり、該陽極と該陰極間に5
kHz以上の周波数のパルス電圧を印加することによっ
て前記有機ELデバイスを駆動することを特徴とする有
機ELデバイスの駆動方法を用いることによって長寿命
が達成されることを見出した。
【0009】有機ELデバイスは、図1に示すように、
単層または積層の有機薄膜を陽極および陰極で挟持した
構成をしており、通常は陽極側をプラス、陰極側をマイ
ナスにして(これを順方向とする)、直流電圧を印加す
ることによって発光が得られる。図1において、101
はガラス基板、102は陽極、103は正孔輸送帯域、
104はEL発光帯域、105は電子輸送帯域、106
は陰極を示す。有機ELデバイスは、通常は高い整流特
性を示し、順方向に電圧を印加した場合にはある電圧の
閾値(通常2〜3V程度)で急激に電流が立ち上がり、
EL発光を開始する。一方、逆方向に電圧を印加しても
電流はほとんど流れず、またEL発光も起こらない。図
2に有機ELデバイスの電流−電圧特性の一例を示し
た。
単層または積層の有機薄膜を陽極および陰極で挟持した
構成をしており、通常は陽極側をプラス、陰極側をマイ
ナスにして(これを順方向とする)、直流電圧を印加す
ることによって発光が得られる。図1において、101
はガラス基板、102は陽極、103は正孔輸送帯域、
104はEL発光帯域、105は電子輸送帯域、106
は陰極を示す。有機ELデバイスは、通常は高い整流特
性を示し、順方向に電圧を印加した場合にはある電圧の
閾値(通常2〜3V程度)で急激に電流が立ち上がり、
EL発光を開始する。一方、逆方向に電圧を印加しても
電流はほとんど流れず、またEL発光も起こらない。図
2に有機ELデバイスの電流−電圧特性の一例を示し
た。
【0010】このように、有機ELデバイスは順方法に
直流電圧を印加することによって駆動するが、デバイス
の連続駆動時には有機薄膜中に電荷の蓄積が起こり、こ
れがデバイスを劣化させる一因となっている。これに対
して、交流駆動を行ってデバイスに印加する電圧を周期
的に変化させると、デバイスのon(発光)とoff
(非発光)を周期的に繰り返すことができる。前述のよ
うに、閾値以下の電圧であれば逆方向の電圧であっても
電流はon状態と比較してほとんど流れずEL発光も起
こらないので、非発光状態つまりoff状態になる。
直流電圧を印加することによって駆動するが、デバイス
の連続駆動時には有機薄膜中に電荷の蓄積が起こり、こ
れがデバイスを劣化させる一因となっている。これに対
して、交流駆動を行ってデバイスに印加する電圧を周期
的に変化させると、デバイスのon(発光)とoff
(非発光)を周期的に繰り返すことができる。前述のよ
うに、閾値以下の電圧であれば逆方向の電圧であっても
電流はon状態と比較してほとんど流れずEL発光も起
こらないので、非発光状態つまりoff状態になる。
【0011】このようにデバイスを交流駆動すると、デ
バイスの劣化に関して、off時に劣化が回復する点で
メリットになるが、本発明者は、パルス駆動時の周波数
を5kHz以上に設定することによって、off時の劣
化の回復の効果が大きくなり、デバイスの劣化が抑制さ
れることを見出した。off時の回復は、onからof
fに移行した初期に強く起こり、このためにパルスの周
波数を大きくしてoffにする回数を増やした方が回復
の効果が大きくなると考えられる。これは、'98春応
用物理学会予講集29a−YF−3の報告にあるよう
に、off時の電流応答が有機ELデバイスの回復の1
つの要因であるためと考えられる。図3にパルス周波数
と有機ELデバイスの輝度半減時間との関係の測定結果
の1例を示したが、5kHzあたりから輝度半減時間の
立ち上がりがみられる。パルス周波数は10kHz以上
であればより好ましい。
バイスの劣化に関して、off時に劣化が回復する点で
メリットになるが、本発明者は、パルス駆動時の周波数
を5kHz以上に設定することによって、off時の劣
化の回復の効果が大きくなり、デバイスの劣化が抑制さ
れることを見出した。off時の回復は、onからof
fに移行した初期に強く起こり、このためにパルスの周
波数を大きくしてoffにする回数を増やした方が回復
の効果が大きくなると考えられる。これは、'98春応
用物理学会予講集29a−YF−3の報告にあるよう
に、off時の電流応答が有機ELデバイスの回復の1
つの要因であるためと考えられる。図3にパルス周波数
と有機ELデバイスの輝度半減時間との関係の測定結果
の1例を示したが、5kHzあたりから輝度半減時間の
立ち上がりがみられる。パルス周波数は10kHz以上
であればより好ましい。
【0012】パルス駆動時の周波数を大きくすると、有
機ELデバイスの発光応答時間が問題になる。Polymer
Preprints,Japan,40巻,'91年,p3579に
は、発光応答時間が100ナノ秒以下と報告されてお
り、また、Inorganic and Organic Electroluminescenc
e '96 Berlin,p95には、数マイクロ秒と報告されて
いる。このように有機ELデバイスの発光応答時間はデ
バイスの構成によって変わるが、これはデバイスの静電
容量に依存するためと考えられている。本発明では、o
n時の時間が有機ELデバイスの発光応答時間より十分
に長くなるようにパルス駆動の周波数を設定する必要が
あり、通常、1MHz以下であることが好ましい。
機ELデバイスの発光応答時間が問題になる。Polymer
Preprints,Japan,40巻,'91年,p3579に
は、発光応答時間が100ナノ秒以下と報告されてお
り、また、Inorganic and Organic Electroluminescenc
e '96 Berlin,p95には、数マイクロ秒と報告されて
いる。このように有機ELデバイスの発光応答時間はデ
バイスの構成によって変わるが、これはデバイスの静電
容量に依存するためと考えられている。本発明では、o
n時の時間が有機ELデバイスの発光応答時間より十分
に長くなるようにパルス駆動の周波数を設定する必要が
あり、通常、1MHz以下であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、パルス駆動の電
圧の波形は任意の波形を選択できる。例えば、矩形波を
用いることができる(図4,図5)。前述のように、有
機ELデバイスは閾値以下の電圧ではEL発光せず、o
ff時の電圧は閾値以下の電圧であればよい。当然、o
ff時の電圧は逆方向の電圧であっても構わない。図5
に例示したように、off時またはon時の電圧を2段
階以上にすることが有効である場合もある。
圧の波形は任意の波形を選択できる。例えば、矩形波を
用いることができる(図4,図5)。前述のように、有
機ELデバイスは閾値以下の電圧ではEL発光せず、o
ff時の電圧は閾値以下の電圧であればよい。当然、o
ff時の電圧は逆方向の電圧であっても構わない。図5
に例示したように、off時またはon時の電圧を2段
階以上にすることが有効である場合もある。
【0014】本発明の有機ELデバイスの駆動方法は、
公知の有機ELデバイスに適用することができる。例え
ば、液晶ディスプレイ等のバックライトとして使用する
ことができる。この場合、有機ELデバイスは人間の目
で見て明暗の時間変化のない均一な発光である必要があ
るが、本発明の駆動方法では人間の目の反応よりも十分
に周波数が高いので適用が可能である。
公知の有機ELデバイスに適用することができる。例え
ば、液晶ディスプレイ等のバックライトとして使用する
ことができる。この場合、有機ELデバイスは人間の目
で見て明暗の時間変化のない均一な発光である必要があ
るが、本発明の駆動方法では人間の目の反応よりも十分
に周波数が高いので適用が可能である。
【0015】また、有機ELデバイスの電極部分を適切
な形にパターンして形成することによって適切な発光パ
ターンをつくり、インジケーターとして使用することも
出来る。この場合もバックライトとしての使用の場合と
同様に人間の目には均一な輝度の発光として感知される
が、その印加電圧波形のピーク値,デューティー等を調
整することによって発光輝度を変化させることも当然可
能である。この場合、デューティーは50%以上に設定
することが特に適当である。
な形にパターンして形成することによって適切な発光パ
ターンをつくり、インジケーターとして使用することも
出来る。この場合もバックライトとしての使用の場合と
同様に人間の目には均一な輝度の発光として感知される
が、その印加電圧波形のピーク値,デューティー等を調
整することによって発光輝度を変化させることも当然可
能である。この場合、デューティーは50%以上に設定
することが特に適当である。
【0016】さらに、ドットマトリクスディスプレイや
セグメントディスプレイに適用することもできる。ドッ
トマトリクスディスプレイの駆動に単純マトリクス駆動
をする場合、有機ELデバイスをデューティー駆動する
ことになる。また、セグメントディスプレイにおいても
同様にデューティー駆動する場合がある。この場合、本
発明を適用して周波数を設定して駆動することにより有
機ELデバイスの劣化が抑制される。
セグメントディスプレイに適用することもできる。ドッ
トマトリクスディスプレイの駆動に単純マトリクス駆動
をする場合、有機ELデバイスをデューティー駆動する
ことになる。また、セグメントディスプレイにおいても
同様にデューティー駆動する場合がある。この場合、本
発明を適用して周波数を設定して駆動することにより有
機ELデバイスの劣化が抑制される。
【0017】本発明に適用される有機ELデバイスは公
知のものから適宜選択することができる。有機ELデバ
イスの素子構成は公知のいかなる構成も可能である。例
えば、EL発光帯域は発光ホストのみの層であっても構
わないし、さらに発光ドーパントがドープされていても
構わない。また、電子輸送帯域は設けられていても設け
られていなくても構わない。また、陽極、陰極は公知の
材料から適宜選択することができる。
知のものから適宜選択することができる。有機ELデバ
イスの素子構成は公知のいかなる構成も可能である。例
えば、EL発光帯域は発光ホストのみの層であっても構
わないし、さらに発光ドーパントがドープされていても
構わない。また、電子輸送帯域は設けられていても設け
られていなくても構わない。また、陽極、陰極は公知の
材料から適宜選択することができる。
【0018】有機ELデバイスに適用する有機薄膜に適
用する有機材料は公知の材料から適宜選択することがで
きる。成膜は、蒸着法、塗布法等の公知の成膜方法によ
って形成することができる。例えば、正孔輸送帯域に用
いる材料には公知の正孔輸送材料を用いることができる
が、例えば特公平6−32307、特開平5−2346
81、特公平7−110940、特開平5−23945
5、特開平6−312982に開示されている材料が適
用可能である。
用する有機材料は公知の材料から適宜選択することがで
きる。成膜は、蒸着法、塗布法等の公知の成膜方法によ
って形成することができる。例えば、正孔輸送帯域に用
いる材料には公知の正孔輸送材料を用いることができる
が、例えば特公平6−32307、特開平5−2346
81、特公平7−110940、特開平5−23945
5、特開平6−312982に開示されている材料が適
用可能である。
【0019】また、例えばEL発光帯域に用いる材料に
は公知の有機蛍光剤を用いることができ、例えばアント
ラセン系化合物をはじめ、8−キノリノールの金属錯体
(特開昭59−194393号公報)やジスチリルアリ
ーレン誘導体(特開平2−247278号公報、特開平
5−17765号公報)は、単独で発光層を形成するこ
とができる。また、発光母体中に有機蛍光剤をドーピン
グすることも可能である。例えば、クマリン誘導体、ジ
シアノメチレンピラン誘導体、ペリレン誘導体(特開昭
63−264692号公報)、また、キナクリドン誘導
体(特開平5−70773号公報、特開平9−3446
号公報)は有用なドーパントである。
は公知の有機蛍光剤を用いることができ、例えばアント
ラセン系化合物をはじめ、8−キノリノールの金属錯体
(特開昭59−194393号公報)やジスチリルアリ
ーレン誘導体(特開平2−247278号公報、特開平
5−17765号公報)は、単独で発光層を形成するこ
とができる。また、発光母体中に有機蛍光剤をドーピン
グすることも可能である。例えば、クマリン誘導体、ジ
シアノメチレンピラン誘導体、ペリレン誘導体(特開昭
63−264692号公報)、また、キナクリドン誘導
体(特開平5−70773号公報、特開平9−3446
号公報)は有用なドーパントである。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。 [実施例1]ガラス基板上にITO(インジウム錫酸化
物)をスパッタリングによって成膜し、陽極とした。そ
の抵抗値は20Ω/□とした。その上に正孔輸送層とし
て下記式のNPD(化合物a)を抵抗加熱式真空蒸着法
によって50nm成膜した。その上に発光層として下記
式のトリス−(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニ
ウム(化合物b)を60nm抵抗加熱式真空蒸着法によ
って成膜した。最後に陰極として抵抗加熱式真空蒸着法
によってMgAg(蒸着速度比10:1)を150nm
成膜して、有機ELデバイスを作成した。
る。 [実施例1]ガラス基板上にITO(インジウム錫酸化
物)をスパッタリングによって成膜し、陽極とした。そ
の抵抗値は20Ω/□とした。その上に正孔輸送層とし
て下記式のNPD(化合物a)を抵抗加熱式真空蒸着法
によって50nm成膜した。その上に発光層として下記
式のトリス−(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニ
ウム(化合物b)を60nm抵抗加熱式真空蒸着法によ
って成膜した。最後に陰極として抵抗加熱式真空蒸着法
によってMgAg(蒸着速度比10:1)を150nm
成膜して、有機ELデバイスを作成した。
【化1】
【化2】
【0021】この有機ELデバイスを乾燥窒素雰囲気の
チャンバー中にセットして、陽極と陰極にパルス電源を
つないでパルス電圧を印加した。駆動波形は矩形波を用
い、周波数を20kHz、デューティーを90%に設定
した。そして、on時のピーク値を電流値で規定して有
機ELデバイスに流れるピーク電流密度を5.5mA/
cm2とし、off時の電圧を0Vとした。この条件で
有機ELデバイスの連続駆動を行ったところ、初期輝度
188cd/m2であったのに対して、3800時間で
輝度が半減した。比較例1に対して輝度半減時間が長く
なり、デバイスの劣化が抑えられていることが分かっ
た。
チャンバー中にセットして、陽極と陰極にパルス電源を
つないでパルス電圧を印加した。駆動波形は矩形波を用
い、周波数を20kHz、デューティーを90%に設定
した。そして、on時のピーク値を電流値で規定して有
機ELデバイスに流れるピーク電流密度を5.5mA/
cm2とし、off時の電圧を0Vとした。この条件で
有機ELデバイスの連続駆動を行ったところ、初期輝度
188cd/m2であったのに対して、3800時間で
輝度が半減した。比較例1に対して輝度半減時間が長く
なり、デバイスの劣化が抑えられていることが分かっ
た。
【0022】[比較例1]実施例1と同じ構成の有機E
Lデバイスを用いて連続駆動試験を行ったが、有機EL
デバイスに流れる電流が順方向に5mA/cm2である
定電流駆動とした。有機ELデバイスを乾燥窒素雰囲気
のチャンバー中にセットして、この駆動条件で連続駆動
を行ったところ、初期輝度190cd/m2であったの
に対して、2300時間で輝度が半減した。
Lデバイスを用いて連続駆動試験を行ったが、有機EL
デバイスに流れる電流が順方向に5mA/cm2である
定電流駆動とした。有機ELデバイスを乾燥窒素雰囲気
のチャンバー中にセットして、この駆動条件で連続駆動
を行ったところ、初期輝度190cd/m2であったの
に対して、2300時間で輝度が半減した。
【0023】[実施例2〜6]実施例1と同じ構成の有
機ELデバイスを用い、乾燥窒素雰囲気のチャンバー中
にセットしてパルス駆動の連続駆動試験を行った。駆動
の設定はそれぞれ表1に示したが、実施例1と同様に駆
動波形は矩形波を用い、on時のピーク値を電流値で規
定し、off時は電圧で規定した。負の値の電圧は、逆
方向に電圧を印加することをあらわす。連続駆動試験の
結果を表2に示した。
機ELデバイスを用い、乾燥窒素雰囲気のチャンバー中
にセットしてパルス駆動の連続駆動試験を行った。駆動
の設定はそれぞれ表1に示したが、実施例1と同様に駆
動波形は矩形波を用い、on時のピーク値を電流値で規
定し、off時は電圧で規定した。負の値の電圧は、逆
方向に電圧を印加することをあらわす。連続駆動試験の
結果を表2に示した。
【0024】
【表1】
【表2】
【0025】[実施例7]ドットマトリクスディスプレ
イの単純マトリクス駆動での駆動寿命を検討するため、
デューティーを小さくして連続駆動試験を行った。実施
例1と同じ構成の有機ELデバイスを用い、乾燥窒素雰
囲気のチャンバー中にセットして試験を行った。駆動波
形は矩形波を用い、周波数を20kHz、デューティー
を1%に設定した。そして、on時のピーク値を電流値
で規定して有機ELデバイスに流れるピーク電流密度を
500mA/cm2とし、off時の電圧を−10Vと
した。この条件で有機ELデバイスの連続駆動を行った
ところ、初期輝度138cd/m2であったのに対し
て、1900時間で輝度が半減した。比較例2に対して
輝度半減時間が長くなり、デバイスの劣化が抑えられて
いることが分かった。
イの単純マトリクス駆動での駆動寿命を検討するため、
デューティーを小さくして連続駆動試験を行った。実施
例1と同じ構成の有機ELデバイスを用い、乾燥窒素雰
囲気のチャンバー中にセットして試験を行った。駆動波
形は矩形波を用い、周波数を20kHz、デューティー
を1%に設定した。そして、on時のピーク値を電流値
で規定して有機ELデバイスに流れるピーク電流密度を
500mA/cm2とし、off時の電圧を−10Vと
した。この条件で有機ELデバイスの連続駆動を行った
ところ、初期輝度138cd/m2であったのに対し
て、1900時間で輝度が半減した。比較例2に対して
輝度半減時間が長くなり、デバイスの劣化が抑えられて
いることが分かった。
【0026】[比較例2]実施例1と同じ構成の有機E
Lデバイスを用いてパルス駆動の連続駆動試験を行った
が、駆動条件はパルス周波数を100Hzとした以外は
実施例8と同じとした。有機ELデバイスを乾燥窒素雰
囲気のチャンバー中にセットして、この駆動条件で連続
駆動を行ったところ、初期輝度132cd/m2であっ
たのに対して、1200時間で輝度が半減した。
Lデバイスを用いてパルス駆動の連続駆動試験を行った
が、駆動条件はパルス周波数を100Hzとした以外は
実施例8と同じとした。有機ELデバイスを乾燥窒素雰
囲気のチャンバー中にセットして、この駆動条件で連続
駆動を行ったところ、初期輝度132cd/m2であっ
たのに対して、1200時間で輝度が半減した。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
有機ELデバイスの駆動時の寿命特性が改善される。
有機ELデバイスの駆動時の寿命特性が改善される。
【図1】有機ELデバイスの一例を示す断面図である。
【図2】有機ELデバイスの電流−電圧特性の一例を示
す図である。
す図である。
【図3】パルス周波数と有機ELデバイスの輝度半減時
間との関係の測定結果の一例を示す図である。
間との関係の測定結果の一例を示す図である。
【図4】本発明の有機ELデバイスの駆動波形の一例を
示す図である。
示す図である。
【図5】本発明の有機ELデバイスの駆動波形の一例を
示す図である。
示す図である。
101 ガラス基板 102 陽極 103 正孔輸送帯域 104 EL発光帯域 105 電子輸送帯域 106 陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−349388(JP,A) 特開 平7−134558(JP,A) 特開 平8−180972(JP,A) 特開 平9−305145(JP,A) 特開 平9−115673(JP,A) 特開 平6−13181(JP,A) 特開 平4−51490(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 33/00 - 33/28 G09G 3/30
Claims (5)
- 【請求項1】単層または積層の有機薄膜を陽極および陰
極で挟持してなる有機ELデバイスを駆動するに当た
り、該陽極と該陰極間に5kHz以上の周波数のパルス
電圧を印加することによって前記有機ELデバイスを駆
動することを特徴とする有機ELデバイスの駆動方法。 - 【請求項2】駆動波形に矩形波を用いることを特徴とす
る請求項1に記載の有機ELデバイスの駆動方法。 - 【請求項3】順方向パルスのピーク値を電流値で規定す
ることを特徴とする請求項2に記載の有機ELデバイス
の駆動方法。 - 【請求項4】off(非発光)時に逆方向に電圧を印加
することを特徴とする請求項1に記載の有機ELデバイ
スの駆動方法。 - 【請求項5】デューティーを50%以上に設定すること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機
ELデバイスの駆動方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10203430A JP2947276B1 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 有機elデバイスの駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10203430A JP2947276B1 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 有機elデバイスの駆動方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2947276B1 true JP2947276B1 (ja) | 1999-09-13 |
JP2000036383A JP2000036383A (ja) | 2000-02-02 |
Family
ID=16473965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10203430A Expired - Lifetime JP2947276B1 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 有機elデバイスの駆動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2947276B1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005071752A (ja) * | 2003-08-22 | 2005-03-17 | Konica Minolta Holdings Inc | 照明装置および照明装置の駆動方法 |
JP2005078828A (ja) * | 2003-08-28 | 2005-03-24 | Konica Minolta Holdings Inc | 照明装置および照明装置の駆動方法 |
JP5090628B2 (ja) * | 2005-03-03 | 2012-12-05 | 株式会社ジャパンディスプレイイースト | 有機elデバイスの駆動方法及び表示装置 |
JP2006323299A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Toyota Industries Corp | 液晶表示装置 |
US8710748B2 (en) * | 2009-12-11 | 2014-04-29 | Konica Minolta Holdings, Inc. | Illumination apparatus |
WO2017077904A1 (ja) | 2015-11-04 | 2017-05-11 | 住友化学株式会社 | 発光素子の駆動方法および発光装置 |
-
1998
- 1998-07-17 JP JP10203430A patent/JP2947276B1/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000036383A (ja) | 2000-02-02 |
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