JP2947131B2 - 磁気記録媒体用ガラス基板、その製造方法及び磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体用ガラス基板、その製造方法及び磁気記録媒体Info
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- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Description
ラス基板及びその製造方法、並びにこのガラス基板を用
いた磁気記録媒体に関する。
って、記録密度の向上のために磁気ヘッド浮上量の低減
が図られている。この磁気ヘッド浮上量の低減のために
は平滑性に優れた磁気記録媒体が必要とされるが、一般
に、磁気記録媒体の磁性膜厚は約0.5μm以下と薄
く、基板の表面状態が磁気記録媒体の平滑性に大きく影
響することから、磁気記録媒体用基板として、平滑性に
優れた基板が要求されている。しかして、ガラスは研磨
により比較的容易に表面の平滑化を図ることができるこ
とから、磁気記録媒体用基板としての用途が開発されて
いる。
容易であるという利点を有する反面、脆い材料であるた
め、磁気記録媒体用基板としての用途のためには、表面
の強化処理を施す必要がある。この強化処理としては、
ガラスに含有されるNa+イオン等の金属イオンを、そ
れよりもイオン半径が大きいK+イオン等の金属イオン
で置換するイオン交換処理が実施されている。このイオ
ン交換処理により、図3(ガラス基板の表面部分の拡大
断面図と、それに対応するガラス基板の表面部分の深さ
と金属イオン濃度との関係を示すグラフ)に示す如く、
ガラス基板1の表面層1AのNa+イオンがK+イオンに
置換され、イオン半径の大きいK+イオンにより表面層
1Aに圧縮応力が生じ、表面が強化される。なお、図3
において、ガラス基板の表面部分の深さと金属イオン濃
度との関係を示すグラフにおける破線はNa+イオンと
K+イオンとの合計濃度を示す。
基板の表面層1Aは、表面1Bに近い部分ほどK+イオ
ン濃度が高い層となる。
出するガラス基板1の表面1Bからは、K+イオンの溶
出が多く、このため、このようなガラス基板を用いた磁
気記録媒体では、耐候性が劣り、エッジ部分から経時的
に腐食が進行するという問題がある。
するために、イオン交換処理後、硝酸亜鉛水溶液で処理
する方法が提案されている。
接、硝酸亜鉛水溶液で処理する方法では、十分な効果が
得られない上に、処理後のガラス基板の表面に汚れが付
着したような状態となり、磁性膜の付着性が悪くなると
いう問題がある。
からの金属イオンの溶出量が非常に少ない磁気記録媒体
用表面強化ガラス基板及びその製造方法、並びに、この
ようなガラス基板を用いた耐候性に優れた磁気記録媒体
を提供することを目的とする。
用ガラス基板は、ソーダライムガラス組成のガラス基板
の深さ1000〜10000Åの最表面層と、それにひ
きつづく表面近傍層とを含めた、深さ2〜40μmの表
面層の金属イオンが、該イオンよりもイオン半径の大き
な金属イオンによって置換されることにより該表面層に
圧縮応力層が形成されると共に、該最表面層のアルカリ
金属イオン濃度が、該表面近傍層のアルカリ金属イオン
濃度よりも小さいことを特徴とする。
アルミノシリケートガラス組成のガラス基板の深さ10
00〜10000Åの最表面層と、それにひきつづく表
面近傍層とを含めた、深さ2〜400μmの表面層の金
属イオンが、該イオンよりもイオン半径の大きな金属イ
オンによって置換されることにより該表面層に圧縮応力
層が形成されると共に、該最表面層のアルカリ金属イオ
ン濃度が、該表面近傍層のアルカリ金属イオン濃度より
も小さいことを特徴とする。
ソーダライムガラス組成のガラス基板の、深さ1000
〜10000Åの最表面層のアルカリ金属イオンの濃度
が、該最表面層につづく内部のアルカリ金属イオン濃度
よりも小さく、該最表面層の2価金属イオンの濃度が、
該最表面層につづく内部の2価金属イオン濃度よりも大
きいことを特徴とする。
アルミノシリケートガラス組成のガラス基板の深さ10
00〜10000Åの最表面層のアルカリ金属イオンの
濃度が、該最表面層につづく内部のアルカリ金属イオン
濃度よりも小さく、該最表面層の2価金属イオンの濃度
が、該最表面層につづく内部の2価金属イオン濃度より
も大きいことを特徴とする。
造方法は、ソーダライムガラス組成のガラス基板の表面
層の金属イオンを該金属イオンよりもイオン半径が大き
い金属イオンに置換することにより、該ガラス基板の深
さ2〜40μmの表面層に圧縮応力層を形成する第1工
程と、次いで該ガラス基板の、深さ1000〜1000
0Åの最表面層のアルカリ金属イオン濃度が、該最表面
層につづく内部のアルカリ金属イオン濃度よりも小さく
なるように該ガラス基板の最表面層に対し脱アルカリ金
属イオン処理を施す第2工程と、を有することを特徴と
する。
造方法は、アルミノシリケートガラス組成のガラス基板
の表面層の金属イオンを該金属イオンよりもイオン半径
が大きい金属イオンに置換することにより、該ガラス基
板の深さ2〜400μmの表面層に圧縮応力層を形成す
る第1工程と、次いで該ガラス基板の、深さ1000〜
10000Åの最表面層のアルカリ金属イオン濃度が、
該最表面層につづく内部のアルカリ金属イオン濃度より
も小さくなるように該ガラス基板の最表面層に対し脱ア
ルカリ金属イオン処理を施す第2工程と、を有すること
を特徴とする。
及び第2の工程に加え、さらに脱アルカリ金属イオン処
理後のガラス基板の最表面層に対し2価金属イオンの注
入処理を施す第3工程を備えることが好ましい。
ルカリ金属イオン処理は、80〜100℃の温水中に、
イオン交換処理後のガラス基板を2〜10時間浸漬処理
することにより行い、第3工程の2価金属イオンの注入
処理は、脱アルカリ金属イオン処理後のガラス基板を、
2価の金属塩を0.001〜2mol/リットル濃度で
含む水溶液中に70〜100℃で0.5〜24時間浸漬
することにより行うことが好ましい。
4のいずれかの基板上に磁性層を形成してなることを特
徴とする。
することにより、溶出しやすく、このため耐候性低下の
要因となる最表面層のアルカリ金属イオンが除去され、
当該イオンの溶出は防止される。
おいて、2価金属イオンを最表面層に注入することによ
り、この2価金属イオンが溶出のバリヤー層となり、表
面近傍層のアルカリ金属イオンの最表面層への移動も阻
止され、アルカリ金属イオンの溶出はより確実に防止さ
れる。
出が防止されることにより、得られる磁気記録媒体の耐
候性が著しく高いものとなる。
の2価金属イオンの注入処理により、ガラス基板表面の
アルカリ金属イオンの溶出が防止されると共に、ガラス
基板の表面に著しく微少な凹凸が形成されることによ
り、ガラス基板上に形成する磁気記録媒体構成膜の付着
性の向上も期待される。
細に説明する。
体用ガラス基板の表面部分の拡大断面図と、それに対応
するガラス基板の表面部分の深さと金属イオン濃度との
関係を示すグラフである。
媒体用ガラス基板の表面部分の拡大断面図と、それに対
応するガラス基板の表面部分の深さと金属イオン濃度と
の関係を示すグラフである。
としては、イオン交換処理による強化処理が可能なもの
であれば良く、特に制限はないが、例えば、ソーダライ
ムガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミノシリケートガラ
ス、アルミノホウ珪酸ガラス等を用いることができる。
このうち、ソーダライムガラス組成としては、例えば、
SiO2:50〜75重量%,Al2O3:0.5〜2.
5重量%,Fe2O3:0〜1.0重量%,CaO:5.
0〜14.0重量%,MgO:0〜4.5重量%,Na
2O:5.0〜16.0重量%,K2O:0〜2.0重量
%,TiO2:0〜0.5重量%,SO3:0〜0.5重
量%が挙げられる。また、アルミノシリケートガラス組
成としては、例えば、SiO2:58.0〜75.0重
量%、ZrO2:0〜15.0重量%、Al2O3:5.
0〜23.0重量%、Li2O:4.0〜10.0重量
%、Na2O:4.0〜13.0重量%を主成分とした
ものが挙げられる。また、上記アルミノシリケートガラ
スには他の成分として5重量%以下のMnO,CaO,
MgO,TiO2,Sb2O3,As2O3,K2O,Pb
O,SO3,P2O5,B2O3,La2O3,ZnO等を混
合しても良い。
て所定の円盤形状に加工し、内外周の面取加工を行った
後、所定の板厚にラップ加工し、その後更に表面を研磨
して平滑化した後、イオン交換処理による強化処理に供
される。
板ガラス材料としてソーダライムガラスを用いる場合
は、ガラス基板を420〜470℃に加熱した硝酸カリ
ウム等の溶融塩中に1〜50時間浸漬して、ガラス中の
酸化物のNa+イオンを、K+イオン等のイオン半径の大
きい金属イオンとイオン交換(以下、イオン交換により
置換されて導入されるイオンを「交換イオン」と称
す。)することにより、表面に圧縮応力層を形成する。
このイオン交換処理によれば、通常の場合、厚さ2〜4
0μmの表面層、即ち図3の如く、深さD1=2〜40
μmの表面層1Aに、K+イオン等の交換イオン濃度の
高い、圧縮応力層が形成される。
アルミノシリケートガラスを用いる場合は、ガラス基板
を300〜460℃に加熱した硝酸カリウム、硝酸カリ
ウムと硝酸ナトリウムとの混塩、硝酸カリウムと硝酸ナ
トリウムと硝酸リチウムとの混塩等の溶融塩中に0.5
〜20時間浸漬して、ガラス中の酸化物のLi+,Na+
イオンを、Na+,K+イオン等のイオン半径の大きい金
属イオンとイオン交換することにより、表面に圧縮応力
層を形成する。このイオン交換処理によれば、通常の場
合、厚さ2〜400μmの表面にNa+及びK+等の交換
イオン濃度の高い圧縮応力層が形成される。
のガラス基板について、脱アルカリ金属イオン処理を施
し、更に好ましくは、脱アルカリ金属イオン処理後のガ
ラス基板の最表面層に対して2価金属イオンの注入処理
を施す。
0℃の温水中に、イオン交換処理後のガラス基板を2〜
10時間浸漬処理することにより行うことができる。
1に示す如く、ガラス基板1の表面層1Aのうち、最も
表面に近い最表面層1aの部分のK+イオン等の交換イ
オンが溶出して除去され、ガラス基板1の表面1Bから
の交換イオンの溶出が防止される。なお、図1のガラス
基板の表面部分の深さと金属イオン濃度との関係を示す
グラフにおいて、破線はK+イオンとNa+イオンとの合
計濃度を示す。
理後の2価金属イオンの注入処理は、例えば、脱アルカ
リ金属イオン処理後のガラス基板を、硝酸亜鉛等の2価
の金属塩を0.001〜2mol/リットル、好ましく
は0.8〜1.5mol/リットル濃度で含む水溶液中
に70〜100℃で0.5〜24時間、好ましくは80
〜95℃で1〜4時間程度浸漬することにより行うこと
ができる。
2に示す如く、ガラス基板1の表面層1Aのうち、最表
面層1aの部分に、Zn2+イオン等の2価の金属イオン
が導入され、この2価の金属イオンが最表面層1a及び
表面近傍層1b中のK+イオン等の交換イオンの溶出の
バリヤー層として作用し、交換イオンの溶出はより一層
確実に防止される。
2価金属イオンの注入処理を行った後は、ガラス基板を
洗浄、乾燥して磁気記録媒体用ガラス基板とする。
処理により或いは更に、脱アルカリ金属イオン処理後の
2価金属イオンの注入処理により、図1,2における深
さD2=1000〜10000Åの最表面層1aに、ア
ルカリ金属イオン含有量が低減した層、或いは、アルカ
リ金属イオンの代りに2価金属イオンを含む層を形成す
る。
ン交換処理後、脱アルカリ金属イオン処理、或いは、更
に、2価金属イオンの注入処理を施したガラス基板を、
磁気記録媒体用基板とする。
造するには、例えば、図4(断面図),図5(平面図)
に示す如く、ガラス基板1の表面に、Ti等の第1の下
地膜2を形成し、その後、アルミニウム3等の金属微粒
子によるデポジションによりテクスチャー加工した後、
図6(断面図)に示す如く、Cr等の第2の下地膜4、
Co合金等の磁性膜5、カーボン等の保護膜6を順次ス
パッタリングにより成膜し、更に潤滑剤を塗布して潤滑
油膜7を形成すれば良い。なお、テクスチャー加工は、
フッ酸によるエッチング処理で行うこともできる。
り具体的に説明する。
ガラス組成(主要成分(重量%):SiO2=72,A
l2O3=1.7,CaO=8,MgO=4,Na2O=
13,K2O=0.9)の円盤ガラス板(面取,ラップ
加工及び研磨済品)を、460℃の溶融硝酸カリウム中
に4時間浸漬して低温型イオン交換処理した後、95℃
の温水中に2時間浸漬して脱アルカリ金属イオン処理し
た。
より溶出試験及び表面状態の観察と磁気ディスクの耐候
性促進試験を行い、結果を表1及び図7に示した。
分を炎光光度法並びにIPC発光分光分析法で定量して
ガラス基板表面当りのK2O(ただし、後掲の実施例9
及び比較例3ではNa2OとK2Oとの合計)溶出量(μ
g/cm2)を求めた。
にて表面に存在する汚れを観察し、汚れのないものを
○,汚れの付着がみられるものを×で評価した。
してTi−Si膜(厚さ45nm)、テクスチャー膜と
してAl膜3(厚さ4nm)を施し、次に、図6に示す
如く、第2の下地膜4としてCr膜(厚さ150n
m)、磁性膜5としてCo−Ni−Cr合金膜(厚さ6
0nm)、保護膜6としてカーボン膜(厚さ20nm)
を順次スパッタリングにより成膜し、更に、パーフロロ
ポリエーテル系の潤滑油膜7を表面に塗布形成して磁気
ディスク10を製造した。
℃−80%,70℃−80%,60℃−80%の恒温恒
湿槽中に保管し、外周端からの磁気記録膜の腐食する領
域が0.5mmに達するまでの時間を耐候性の寿命(M
TTF)と定義して測定した。
間を5時間としたこと以外は同様にして得られたガラス
基板について、同様に溶出試験及び表面状態の観察を行
って、結果を表1に示した。
ス基板を更に、85〜95℃の硝酸亜鉛(Zn(N
O3)2・6H2O)水溶液(濃度1mol/l)中に
1.5時間浸漬処理して、Zn2+イオンの注入処理を行
ったこと以外は同様にして得られたガラス基板につい
て、同様に溶出試験、表面状態の観察及び磁気ディスク
の耐候性促進試験を行い、結果を表1及び図7に示し
た。
かったこと以外は同様にして得られたガラス基板につい
て、同様に溶出試験、表面状態の観察及び磁気ディスク
の耐候性促進試験を行い、結果を表1及び図7に示し
た。
漬時間)を表1に示す時間としたこと以外は同様にして
得られたガラス基板について、同様に溶出試験及び表面
状態の観察を行って、結果を表1に示した。
かったこと以外は同様にして得られたガラス基板につい
て、同様に溶出試験及び表面状態の観察を行って、結果
を表1に示した。
ラス組成(主要成分(重量%):SiO2 =64.0、
ZrO2=4.0、Al2O3=16.0、Li2O=7.
0、Na2O=9.0)の円盤ガラス板(面取、ラップ
加工及び研磨済品)を、380℃の、硝酸カリウムと硝
酸ナトリウムとを重量比で6対4の割合で混合した溶融
混塩中に1時間浸漬して低温型イオン交換処理した後、
97℃の温水中に5時間浸漬して脱アルカリ金属イオン
処理した。
同様に溶出試験及び表面状態の観察を行って、結果を表
2に示した。
交換処理後、脱アルカリ金属イオン処理することによ
り、更に、この脱アルカリ金属イオン処理後に2価金属
イオンの注入処理を行うことにより、アルカリ金属イオ
ンの溶出が防止され、耐候性に優れた磁気ディスクを得
ることができる。
及び2価金属イオンの注入処理を行っていない比較例1
では、アルカリ金属イオンの溶出量が非常に多く、磁気
ディスクの耐候性も悪い。また、脱アルカリ金属イオン
処理を行っていないものに2価金属イオンの注入処理を
行った比較例2では、アルカリ金属イオンの溶出は防止
されるが、表面に塩の分解物のようなものが付着し、表
面状態が悪く、このようなガラス基板では、磁性膜を付
着性良く形成することはできない。
り、図7より、前述の促進試験の結果、常温(25℃)
であればMTTFは各々、実施例1は12年、実施例3
は35年、比較例1は5年であり、実施例1では比較例
1の2.4倍、実施例3では比較例1の7倍も耐候性が
高められることが明らかである。
板材料がアルミノシリケートガラスの場合でもソーダラ
イムシリカガラスの場合と同様に、イオン交換処理後、
脱アルカリ金属イオン処理することにより、アルカリ金
属イオンの溶出量を低減して耐候性に優れた磁気ディス
クを得ることができる。
体用ガラス基板及びその製造方法によれば、イオン交換
処理により強化したガラスよりなるガラス基板であっ
て、アルカリ金属イオンの溶出量が少なく、また、表面
状態も極めて良好な高特性ガラス基板が提供される。
発明の磁気記録媒体は、磁性膜の付着性が良く、耐候
性、耐久性にも著しく優れる。
ガラス基板の表面部分の拡大断面図と、それに対応する
ガラス基板の表面部分の深さと金属イオン濃度との関係
を示すグラフである。
用ガラス基板の表面部分の拡大断面図と、それに対応す
るガラス基板の表面部分の深さと金属イオン濃度との関
係を示すグラフである。
の表面部分の拡大断面図と、それに対応するガラス基板
の表面部分の深さと金属イオン濃度との関係を示すグラ
フである。
である。
である。
である。
を示すグラフである。
Claims (9)
- 【請求項1】 ソーダライムガラス組成のガラス基板の
深さ1000〜10000Åの最表面層と、それにひき
つづく表面近傍層とを含めた、深さ2〜40μmの表面
層の金属イオンが、該イオンよりもイオン半径の大きな
金属イオンによって置換されることにより該表面層に圧
縮応力層が形成されると共に、該最表面層のアルカリ金
属イオン濃度が、該表面近傍層のアルカリ金属イオン濃
度よりも小さいことを特徴とする磁気記録媒体用ガラス
基板。 - 【請求項2】 アルミノシリケートガラス組成のガラス
基板の深さ1000〜10000Åの最表面層と、それ
にひきつづく表面近傍層とを含めた、深さ2〜400μ
mの表面層の金属イオンが、該イオンよりもイオン半径
の大きな金属イオンによって置換されることにより該表
面層に圧縮応力層が形成されると共に、該最表面層のア
ルカリ金属イオン濃度が、該表面近傍層のアルカリ金属
イオン濃度よりも小さいことを特徴とする磁気記録媒体
用ガラス基板。 - 【請求項3】 ソーダライムガラス組成のガラス基板
の、深さ1000〜10000Åの最表面層のアルカリ
金属イオンの濃度が、該最表面層につづく内部のアルカ
リ金属イオン濃度よりも小さく、該最表面層の2価金属
イオンの濃度が、該最表面層につづく内部の2価金属イ
オン濃度よりも大きいことを特徴とする磁気記録媒体用
ガラス基板。 - 【請求項4】 アルミノシリケートガラス組成のガラス
基板の深さ1000〜10000Åの最表面層のアルカ
リ金属イオンの濃度が、該最表面層につづく内部のアル
カリ金属イオン濃度よりも小さく、該最表面層の2価金
属イオンの濃度が、該最表面層につづく内部の2価金属
イオン濃度よりも大きいことを特徴とする磁気記録媒体
用ガラス基板。 - 【請求項5】 ソーダライムガラス組成のガラス基板の
表面層の金属イオンを該金属イオンよりもイオン半径が
大きい金属イオンに置換することにより、該ガラス基板
の深さ2〜40μmの表面層に圧縮応力層を形成する第
1工程と、次いで該ガラス基板の、深さ1000〜10
000Åの最表面層のアルカリ金 属イオン濃度が、該最
表面層につづく内部のアルカリ金属イオン濃度よりも小
さくなるように該ガラス基板の最表面層に対し脱アルカ
リ金属イオン処理を施す第2工程と、 を有する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。 - 【請求項6】 アルミノシリケートガラス組成のガラス
基板の表面層の金属イオンを該金属イオンよりもイオン
半径が大きい金属イオンに置換することにより、該ガラ
ス基板の深さ2〜400μmの表面層に圧縮応力層を形
成する第1工程と、 次いで該ガラス基板の、深さ1000〜10000Åの
最表面層のアルカリ金属イオン濃度が、該最表面層につ
づく内部のアルカリ金属イオン濃度よりも小さくなるよ
うに該ガラス基板の最表面層に対し脱アルカリ金属イオ
ン処理を施す第2工程と、 を有する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。 - 【請求項7】 請求項5又は請求項6の第1の工程及び
第2の工程に加え、さらに脱アルカリ金属イオン処理後
のガラス基板の最表面層に対し2価金属イオンの注入処
理を施す第3工程を備えてなる磁気記録媒体用ガラス基
板の製造方法。 - 【請求項8】 請求項7において、第2工程の脱アルカ
リ金属イオン処理は、80〜100℃の温水中に、イオ
ン交換処理後のガラス基板を2〜10時間浸漬処理する
ことにより行うものであり、第3工程の2価金属イオン
の注入処理は、脱アルカリ金属イオン処理後のガラス基
板を、2価の金属塩を0.001〜2mol/リットル
濃度で含む水溶液中に70〜100℃で0.5〜24時
間浸漬することにより行うことを特徴とする磁気記録媒
体用ガラス基板の製造方法。 - 【請求項9】 請求項1ないし4のいずれかの基板上に
磁性層を形成してなる磁気記録媒体。
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1995
- 1995-08-22 JP JP7213362A patent/JP2947131B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Journal of Non−Crystalline Solids 49(1982)pp.363−377 |
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JPH08180402A (ja) | 1996-07-12 |
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