JP2945322B2 - 摩擦接合型カップリング装置 - Google Patents

摩擦接合型カップリング装置

Info

Publication number
JP2945322B2
JP2945322B2 JP8085028A JP8502896A JP2945322B2 JP 2945322 B2 JP2945322 B2 JP 2945322B2 JP 8085028 A JP8085028 A JP 8085028A JP 8502896 A JP8502896 A JP 8502896A JP 2945322 B2 JP2945322 B2 JP 2945322B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spring
case
pressing
coupling
coupling device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8085028A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09273563A (ja
Inventor
伸一 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP8085028A priority Critical patent/JP2945322B2/ja
Publication of JPH09273563A publication Critical patent/JPH09273563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2945322B2 publication Critical patent/JP2945322B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)
  • Clamps And Clips (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、検出
器等の比較的細い被駆動軸を他の駆動軸と連結するため
のカップリング装置に関し、詳しくはバネ力で被駆動軸
を把持して駆動軸との間を連結する摩擦接合型カップリ
ング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、検出器等の比較的細い被駆動
軸を他の駆動軸と連結するための摩擦接合型カップリン
グ装置が用いられる場所として、例えば、図15に示す
台車51のように、駆動機52の歯車52aによって駆
動する歯車53で360度回転可能なようにベアリング
53aで支持された車輪54(以下、「回転体」とい
う。)のステアリング部等がある。そして、この回転体
54の回転角度を常に検出するために、回転体54の駆
動軸Sに回転角検出器Vの被駆動軸Uがカップリング装
置55によって連結されている。この回転体54の回転
角度を検出する回転角検出器Vとしてはエンコーダが広
く用いられている。以下、この回転体54を例に説明す
る。
【0003】上記カップリング装置55としては、図1
6の断面図に示すように、内周にテーパ面56aを形成
した外輪部材56と、外周にテーパ面57aを形成して
溝57bで2分割した内輪部材57と、これら部材5
6,57の軸方向両側からこれらのテーパ面56a,5
7aに沿うテーパ面58aを内外面に形成した拡張部材
58を固定ボルト59で締め付けることにより、外側の
テーパ面58aを外輪部材56のテーパ面56aに沿わ
せてスライドさせながら、内側のテーパ面58aで内輪
部材57のテーパ面57aを押圧して内輪部材57を縮
径させて駆動軸Sと被駆動軸Uとを把持し、この摩擦力
によって接合するものがある。
【0004】なお、この種の市販品として三木プーリ
(株)の商品名『ETP(登録商標)−D POSI-LOK 』
があるが、この製品は内輪部材縮径用としてクランピン
グボルトを締付ける必要があるので、クランピングボル
ト締付用の工具(この例では六角棒レンチ)の締付スペ
ース、又はカップリングの取付部分が閉空間であると困
難となるため、工具作動用の大きな開空間を必要とす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たようなカップリング装置55を設ける箇所は、回転体
側におけるデッドスペースや取付スペースの削減等によ
り、カップリング装置55を含めて回転角検出器Vの取
付空間が非常に狭くなっている。しかも、カップリング
装置55を外部雰囲気(塵埃や熱等)から保護するカバ
ー等を設ける場合が多い。
【0006】そのため、拡張部材58を固定ボルト59
で締め付ける場合には、カバーの一部を切り欠いて固定
ボルト59の回転用特殊切欠穴を形成し、この切欠穴か
ら専用治具を挿入して固定ボルト59を回転させること
によって駆動軸Sと被駆動軸Uとを連結する作業が必要
となる。
【0007】この場合、狭い場所へ外部から専用治具を
挿入して固定ボルト59の位置を決めて取付けることと
なるため、作業位置が特定されるとともに専用治具等の
特定されたものが必要となる等の制約があり、作業性が
非常に悪く困難な作業となる。また、固定ボルト59の
締結方向が軸心と平行方向であるため、周囲が閉空間の
カップリング装置の場合には非常に困難な作業となる。
【0008】さらに、駆動軸Sの回転角度を検出するた
めには検出器の被駆動軸Uとの位置関係を初期位置に固
定して、いわゆる零点調整をする必要があるが、固定し
た状態から検出器による大幅な位置修正は困難であるた
め、組み込み後に零点調整が不可能な場合には再度固定
ボルト59を緩めてカップリング装置の再取付けを行う
必要がある。
【0009】したがって、零点調整を行うためにも上記
したような狭い場所での再取付け作業を行うこととな
り、困難な取外し作業と取付け作業を行わなければなら
ず、時間と労力を要する作業となる。そのため、これら
作業の改善、簡素化が切望されている。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために、この出願に係る発明は、カップリングケー
ス内に設けたテーパ面を有するテーパリングをスライド
手段で軸方向にスライドさせることにより、このテーパ
面に沿って被駆動軸の軸心方向へ縮径する把持部材の摩
擦力で被駆動軸を把持している。このようにスライド手
段でスライドさせたテーパリングが把持部材を縮径して
被駆動軸を把持するため、スライド手段を軸方向にスラ
イドさせるだけでカップリング装置と被駆動軸とを連結
することができる。
【0011】このスライド手段を押圧バネで構成すれ
ば、押圧バネのバネ力を軸方向に作用させるだけでテー
パリングが把持部材を縮径して被駆動軸を把持する。
【0012】
【発明の実施の形態】この出願に係る発明は、駆動軸に
取付けるカップリングケースを設け、該カップリングケ
ースの前記駆動軸と同一軸心上に前記被駆動軸を挿入す
る空間を形成し、該空間の軸方向にスライド可能なテー
パ面を有するテーパリングを設け、該テーパリングを軸
方向にスライドさせる押圧バネを設け、該押圧バネでス
ライドさせるテーパリングのテーパ面に沿って軸心方向
に縮径して前記被駆動軸を把持する把持部材を設け、前
記押圧バネの上端を保持するバネケースと下端を保持す
る押圧部材とを設け、該押圧部材を係止するストッパを
形成した係止部材を設けるとともに該係止部材を軸心方
向に押圧する弾性部材を設け、該係止部材のストッパに
よる押圧部材の係止解除手段を設けている。このよう
に、カップリングケースに形成した被駆動軸を挿入する
空間の軸方向にスライド可能なテーパリングとこのテー
パリングを軸方向にスライドさせる押圧バネを設け、こ
押圧バネによってテーパリングを軸方向にスライドさ
せれば把持部材が軸心方向に縮径して被駆動軸を把持す
るため、簡単な構成でテーパリングをスライドさせて把
持部材で被駆動軸を把持することができ、検出機器等の
被駆動軸を駆動軸と容易に連結することができる。ま
、係止部材のストッパが押圧部材を係止して押圧バネ
のバネ力が押圧部材に作用しない状態から、係止解除手
段で係止部材による押圧部材の係止を解除すると、押圧
部材がテーパリングを押圧して軸方向にスライドさせる
ので把持部材が被駆動軸を把持するように各構成が連動
して駆動軸と被駆動軸とを連結することができる
【0013】さらに、前記バネケースを軸方向にガイド
するガイド筒をカップリングケース内周部に設け、該バ
ネケースの上端を係止する保持部材をカップリングケー
ス上端部に設け、前記係止解除手段を、前記バネケース
の外周部に形成した押圧部材側へ縮径するテーパ面と、
前記係止部材の内周部に形成した該テーパ面に沿う逆テ
ーパ面とによって構成すれば、バネケースを押圧すると
このバネケースのテーパ面が係止部材を外方へ拡径させ
て押圧部材の係止を解除するので、押圧部材がテーパリ
ングを押圧して軸方向にスライドさせ、把持部材を縮径
させて被駆動軸を把持するように各構成が連動して駆動
軸と被駆動軸とを連結する。
【0014】この前記係止部材と弾性部材とを一体的に
形成すれば部品数を削減することができる。
【0015】また、前記押圧バネのバネ力を解除する押
圧解除手段を設け、該押圧解除手段でバネ力を解除した
時にテーパリングを反把持部材側へ戻す戻しバネを設け
れば、この戻しバネでテーパリングが反把持部材側へ戻
されると把持部材と被駆動軸との間の摩擦力を迅速に解
除することができる。
【0016】さらに、押圧解除手段を、前記バネケース
の上端に形成した複数の爪部材と、前記カップリングケ
ースに形成した該爪部材が通過可能な複数の開口部とに
よって構成し、該爪部材を開口部位置に回動させてバネ
ケースの上端と保持部材との係止を解除すれば、簡単な
操作によって押圧バネのバネ力を解除することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、この出願に係る発明の一実施例を図面
に基づいて説明する。図1〜図7はこの出願に係る発明
の第1実施例を示す図面であり、図1は把持前のカップ
リング装置の断面図、図2は作動時のカップリング装置
の断面図、図3は把持時のカップリング装置の断面図、
図4は解除時のカップリング装置の断面図であり、図5
は図1のA−A断面図、図6は同図のB−B断面図、図
7は同図のC−C断面図である。
【0018】図示するように、駆動軸Sの端部に設けら
れたフランジTにカップリングケース1がボルトTaに
よって固定されており、この実施例では円筒形のカップ
リングケース1を用いている。このカップリングケース
1の軸方向上部には大径空間1aが形成され、下部には
小径空間1bが形成されている。
【0019】上記大径空間1aには、下向きの略コ字状
断面を有するバネケース2と上向きのコ字状断面を有す
る押圧部材3とが対向して設けられ、バネケース2の外
周部には押圧部材3側へ向けて縮径するテーパ面2aが
形成されている。また、押圧部材3は内径が上記バネケ
ース2とほぼ同径で外径が上記小径空間1bよりも僅か
に小径に形成されている。
【0020】そして、上記バネケース2とこの押圧部材
3との間にはスライド手段Lである押圧バネ4が設けら
れている。この押圧バネ4のバネ力(バネ定数)は、以
下に詳述するように、押圧部材3で押圧するテーパリン
グ9がスライドして把持部材11を軸心方向に押圧する
横分力の大きさによって決定すればよい。なお、この実
施例ではスライド手段Lである押圧バネ4にコイルバネ
を用いているが、このスライド手段Lは押圧部材3を軸
方向にスライドさせることができる他の構成であっても
よい。
【0021】上記カップリングケース1の内周部には、
上記バネケース2と押圧部材3とを軸方向にガイドする
ガイド筒5が設けられており、このガイド筒5はカップ
リングケース1と一体的に形成されている。このガイド
筒5の内部が被駆動軸Uを挿入するための空間Xであ
る。また、ガイド筒5の外周はバネケース2の内周およ
び押圧部材3の内周よりも僅かに小径であり、このガイ
ド筒5に沿ってバネケース2と押圧部材3とが軸方向に
摺動しながらスライドする。
【0022】さらに、カップリングケース1の上端部に
は保持部材6が設けられており、この保持部材6によっ
てバネケース2の上方への移動が抑止されている。この
保持部材6のバネケース2による保持は、図5に示すよ
うに、バネケース2の上端周囲に形成した複数の爪部2
cを保持部材6に形成した開口部6aから挿入すること
によって行っている。この爪部2cと開口部6aとによ
って押圧解除手段Nを構成している。この押圧解除手段
Nは、保持部材6がカップリングケース1から外れるよ
うに構成してもよく、バネケース2の上端保持を解除で
きる構成であればよい。
【0023】上記バネケース2の外周に位置する大径空
間1aには、バネケース2の外周部に形成されたテーパ
面2aと同一角度の逆テーパ面7aを内周部に形成した
係止部材7が設けられており、この係止部材7の下端内
側には上記押圧部材3の下端を係止するストッパ7bが
突設されている。この係止部材7は、周方向に一例とし
て8分割されており、カップリングケース1の大径空間
1aから小径空間1bに縮径するカップリングケース1
の平面上で縮径あるいは拡径が可能なように設けられて
いる。この係止部材7は少なくとも2分割以上の複数個
で形成する。
【0024】この係止部材7が縮径した状態では、スト
ッパ7bが押圧部材3の下部に位置して押圧部材3の下
方への移動を抑止している。このストッパ7bによる押
圧部材3の係止は押圧部材3の下部に限定されない。ま
た、この係止部材7は、弾性部材たるバネ8によって常
に外周側から軸心方向へ押圧されており、常に縮径する
方向に力が作用している。この縮径している係止部材7
を拡径させる上記テーパ面2a,7aによって係止解除
手段Mを構成している。この係止解除手段Mは、押圧部
材3の移動を抑止するストッパ(上記構成以外も含む)
の係止を解除できる構成であればよい。
【0025】上記押圧部材3の下部にはテーパリング9
が設けられており、内周部には反押圧部材側へ縮径する
所定のテーパ面9aが形成され、外周部は小径空間1b
よりも僅かに小径に形成されている。このテーパリング
9は、カップリングケース1の小径空間1bの円筒面を
ガイドにして軸方向にスライド可能である。なお、この
テーパリング9と上記押圧部材3とは一体的に形成して
もよい。
【0026】また、このテーパリング9の下端とカップ
リングケース1との間には戻しバネ10が設けられてい
る。この戻しバネ10のバネ力は、上記押圧バネ4のバ
ネ力に比べて小さく、押圧バネ4を自由にした時(図4
の状態)にテーパリング9と押圧部材3と押圧バネ4と
バネケース2とを上方へ押し戻すことができる程度のバ
ネ力があればよい。
【0027】このテーパリング9の下部には把持部材1
1が設けられており、この把持部材11の外周部には上
記テーパリング9の内周部に形成されたテーパ面9aと
同一角度の逆テーパ面11aが形成されている。この把
持部材11は、図7に示すように周方向に4分割された
もの(本例では4分割であるが最低2分割)であり、ガ
イド筒5の下部に設けられた4箇所の開口部5aから被
駆動軸Uを把持するように軸心方向へ縮径可能に設けら
れている。この把持部材11の下端には突出部11bが
形成されており、この突出部11bは、カップリングケ
ース1に形成された溝部1cに沿って半径方向にスライ
ド可能に形成されている。この突出部11bと溝部1c
とは密接するように精度良く仕上げられている。
【0028】以上のように構成された第1実施例の摩擦
接合型カップリング装置R1 によれば、以下のように作
用して駆動軸と被駆動軸とを連結する。
【0029】すなわち、図1に示すように、この摩擦接
合型カップリング装置R1 の初期状態は、係止部材7の
ストッパ7bで押圧部材3を係止した状態でバネケース
2の上端を保持部材6で保持することにより、押圧バネ
4のバネ力をバネケース2と押圧部材3との間で抑止し
た状態とする。この時、押圧バネ4の下向きのバネ力は
押圧部材3を介して係止部材7のストッパ7bによって
受けられている。この状態で連結すべき被駆動軸Uを把
持部材11の位置まで挿入する。
【0030】そして、図2に示すように、ドライバ等の
治具Wによってバネケース2を下向きに押圧すると、バ
ネケース2の外周部に設けたテーパ面2aが周方向に分
割された係止部材7のテーパ面7aに沿って下方へスラ
イドするため、係止部材7が外方へと押されて拡径する
のでストッパ7bによる押圧部材3の係止が解除され
る。そのため、押圧バネ4によって下方へ押圧されてい
る押圧部材3がテーパリング9を押圧して下方へとスラ
イドさせ、このテーパリング9の内周部に形成したテー
パ面9aが把持部材11の外周部に形成したテーパ面1
1aを押圧して把持部材11が軸心方向へ縮径して被駆
動軸Uを把持することとなる。この時、戻しバネ10は
押圧バネ4のバネ力によって縮んでいる。
【0031】この状態から、治具Wを取外すと図3に示
す状態となり、把持部材11は、テーパリング9で押圧
される横方向の分力によって被駆動軸Uとの間で摩擦接
合され、下方向の分力によって突出部11bとカップリ
ングケース1の溝部1cとの間も摩擦接合されている。
この状態が駆動軸Sと被駆動軸Uとを連結した状態であ
り、駆動軸Sのトルクは、フランジTからカップリング
ケース1へと伝達され、このカップリングケース1の溝
部1cから把持部材11の突出部11bへ伝達され、こ
の把持部材11から被駆動軸Uへと伝達される。
【0032】そして、カップリング装置R1 による連結
を解除する場合、図5に示すように、バネケース2の上
面に形成した回動孔2bに治具等を挿入して回動させ、
バネケース2の上端に形成した複数の爪部2cを保持部
材6に形成した開口部6aに合わせれば、バネケース2
の上端が保持部材6から外れて保持が解除される。した
がって、図4に示すように、押圧バネ4のバネ力により
バネケース2が押し上げられるとともに、戻しバネ10
のバネ力によりテーパリング9と押圧部材3と押圧バネ
4とバネケース2とが上方へと押し上げられる。
【0033】この時、押圧部材3が押し上げられてテー
パリング9の上端に形成された切欠部9bが係止部材7
のストッパ7b位置に達すると、係止部材7がバネ8に
よって軸心方向へ押圧されているのでストッパ7bが切
欠部9bに嵌合してテーパリング9の上方移動を止め
る。
【0034】このようにしてテーパリング9が上方へ移
動するとテーパリング9による把持部材11への押圧力
がなくなるので、把持部材11と被駆動軸Uとの間の摩
擦力もなくなり、カップリング装置R1 と被駆動軸Uと
の連結も解除される。したがって、連結が解除された検
出器Vは上方へ容易に取外すことができる。
【0035】そして、バネケース2の上端を再度保持部
材6によって保持すれば初期設定が完了するので、この
状態からは上記図2に示す動作で容易に再取付け作業を
行うことができる。
【0036】次に、図8〜図14の図面に基づいてこの
出願に係る発明の第2実施例を説明する。図8は把持前
のカップリング装置の断面図、図9は作動時のカップリ
ング装置の断面図、図10は把持時のカップリング装置
の断面図、図11は解除時のカップリング装置の断面図
であり、図12は図8のD−D断面図、図13は同図の
E−E断面図、図14は同図のF−F断面図である。な
お、この第2実施例は上記第1実施例における係止部材
7と弾性部材たるバネ8とを一体的に形成した実施例で
あり、被駆動軸Uを把持する動作は上記第1実施例と同
様である。上記第1実施例と同一の構成には同一符号を
付してその説明は省略する。
【0037】図示するように、この第2実施例ではカッ
プリングケース21の軸方向上部に大径空間21aが形
成され、中央部に中径空間21dが形成され、下部に小
径空間21bが形成されている。この中径空間21dに
は、係止部材27の外周側に一体的に設けたバネ28が
設けられており、このバネ28によって係止部材27が
軸心方向へ縮径するように押圧されている。この係止部
材27のストッパ27bが押圧部材3の下端を係止して
いる。
【0038】また、この実施例では、バネケース22の
外周部で上記バネ28を直接外方向へ拡径させて係止部
材27のストッパ27bによる押圧部材3の係止を解除
する構成であり、このバネケース22の外周部に押圧部
材3側へ向けて縮径する傾斜部22aが形成されてい
る。
【0039】このバネケース22の外周部は上記大径空
間21aを上下方向に移動可能に設けられており、大径
空間21aの上部に設けられた保持部材26によって上
方への移動が抑止されている。さらに、上記押圧部材3
によって軸方向にスライドするテーパリング29は、外
周に突出した鍔部29cが形成されており、この鍔部2
9cとカップリングケース21との間に戻しバネ10が
設けられている。
【0040】この第2実施例の摩擦接合型カップリング
装置R2 は、係止部材27とバネ28とを一体的に形成
することにより、上記第1実施例の摩擦接合型カップリ
ング装置R1 に比べて外径を小さく形成することができ
る。
【0041】以上のように構成された第2実施例の摩擦
接合型カップリング装置R2 によれば、上述した第1実
施例と同様に作用して駆動軸と被駆動軸とを連結する。
【0042】すなわち、図8に示すように、この摩擦接
合型カップリング装置R2 の初期状態は、係止部材27
のストッパ27bで押圧部材3を係止した状態でバネケ
ース22の上端を保持部材26で保持することにより、
押圧バネ4のバネ力をこれらの部材22,26間で抑止
した状態とする。この時、押圧バネ4の下向きのバネ力
は係止部材27のストッパ27bを介してバネ28で受
けられている。この状態で連結すべき被駆動軸Uを把持
部材11の位置まで挿入する。
【0043】そして、図9に示すように、ドライバ等の
治具によってバネケース22を下向きに押圧すると、バ
ネケース22の外周部に設けた傾斜部22aが周方向に
複数設けたバネ28を外向きに広げながら下方へスライ
ドするため、係止部材27が外方へと広げられてストッ
パ27bによる押圧部材3の係止が解除される。そのた
め、押圧バネ4によって下方へ押圧されている押圧部材
3がテーパリング29を押圧して下方へとスライドさ
せ、このテーパリング29の内周部に形成したテーパ面
29aが把持部材11の外周部に形成したテーパ面11
aを押圧し、把持部材11が軸心方向へ縮径して被駆動
軸Uを把持する。この時、戻しバネ10は押圧バネ4の
バネ力によって縮んでいる。
【0044】この状態から、治具を取外すと図10に示
す状態となり、把持部材11は、テーパリング29で押
圧される横方向分力によって被駆動軸Uとの間で摩擦接
合され、下方向分力によって突出部11bとカップリン
グケース21の溝部21cとの間でも摩擦接合してい
る。この状態が駆動軸Sと被駆動軸Uとを連結した状態
であり、駆動軸Sのトルクは上述した第1実施例と同様
に被駆動軸Uへと伝達される。
【0045】そして、カップリング装置R2 による連結
を解除する場合、図12に示すように、バネケース22
の上面に形成した回動孔22bに治具等を挿入して回動
させ、バネケース22の上端に形成した複数の爪部22
cを保持部材26に形成した開口部26aに合わせれ
ば、バネケース22の上端が保持部材26から外れて保
持が解除されるので、図11に示すように、押圧バネ4
によりバネケース22が押し上げられるとともに戻しバ
ネ10のバネ力によりテーパリング29と押圧部材3と
押圧バネ4とバネケース22とが上方へと押し上げられ
る。
【0046】この時、押圧部材3が押し上げられて係止
部材27のストッパ27b位置に達すると、係止部材2
7はバネ28によって軸心方向へ押圧されているのでス
トッパ27bが押圧部材3の下端に係合する。
【0047】このようにしてテーパリング29が上方へ
移動するとテーパリング29による把持部材11への押
圧力がなくなるので、把持部材11と被駆動軸Uとの間
の摩擦力もなくなり、カップリング装置R2 と被駆動軸
Uとの連結が解除される。したがって、連結が解除され
た検出器Vは上方へ容易に取外すことができ、バネケー
ス22の上端を再度保持部材26によって保持すれば初
期設定が完了して再取付けも容易に行える。
【0048】以上のように、この出願に係る摩擦接合型
カップリング装置R1,R2 によれば、駆動軸Sと被駆動
軸Uとの連結がワンタッチで可能となり、連結あるいは
開放を行う作業も容易に短時間で行うことができるた
め、作業効率が飛躍的に向上する。
【0049】なお、上記摩擦接合型カップリング装置R
1,R2 の下部に公知のコイルスプリング式カップリング
等を設ければ、駆動軸Sと被駆動軸Uとの間に心ずれが
あってもこのコイルスプリング式カップリングによって
ずれを吸収して確実に連結することができる。
【0050】また、上記いずれの実施例でも、円筒形の
摩擦接合型カップリング装置R1,R2 を例に説明した
が、この出願に係る発明は円筒形に限定されるものでは
なく、多角形や方形のカップリング装置であっても適用
可能である。
【0051】さらに、この出願に係る発明によれば、カ
ップリング装置の寸法や形状、あるいは内部構成を適宜
設計することにより、小型のカップリング装置を形成す
ることが容易に可能である。
【0052】
【発明の効果】この出願に係る発明は、以上説明したよ
うな形態で実施され、以下に記載するような効果を奏す
る。
【0053】押圧バネによって縮径させる把持部材によ
り被駆動軸を周囲から把持するため、カップリング装置
に設けた押圧バネをスライドさせることで駆動軸と被駆
動軸とを周方向の任意の位置で容易に連結することがで
きる。しかも、この作業は特別な治具等を要することな
く迅速に行うことが可能である。そのため、被駆動軸と
駆動軸との相対位置を特定する必要がある検出器等の零
点調整時における取付け取外し作業が容易に可能とな
る。
【0054】さらに、押圧バネのバネ力を把持部材に作
用させる押圧部材を係止する係止部材とこの係止を解除
する係止解除手段を設ければ、この係止解除手段で係止
部材による押圧部材の係止を解除することにより、把持
部材が縮径して駆動軸と被駆動軸とを摩擦力で迅速に連
結することが可能となる。
【0055】その上、押圧バネのバネ力を解除する押圧
解除手段とテーパリングを反把持部材側へ戻す戻しバネ
とを設ければ、バネ力の解除と同時に把持部材と被駆動
軸との摩擦力も取り除くことができるので、検出器等を
取外す場合も迅速に作業することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願に係る発明の第1実施例を示す図面で
あり、把持前のカップリング装置の断面図である。
【図2】同第1実施例における作動時のカップリング装
置の断面図である。
【図3】同第1実施例における把持時のカップリング装
置の断面図である。
【図4】同第1実施例における解除時のカップリング装
置の断面図である。
【図5】図1に示すA−A断面図である。
【図6】図1に示すB−B断面図である。
【図7】図1に示すC−C断面図である。
【図8】この出願に係る発明の第2実施例を示す図面で
あり、把持前のカップリング装置の断面図である。
【図9】同第2実施例における作動時のカップリング装
置の断面図である。
【図10】同第2実施例における把持時のカップリング
装置の断面図である。
【図11】同第2実施例における解除時のカップリング
装置の断面図である。
【図12】図8に示すD−D断面図である。
【図13】図8に示すE−E断面図である。
【図14】図8に示すF−F断面図である。
【図15】従来から摩擦接合型カップリング装置を使用
している一例を示す走行台車の車輪部を示す側面図であ
る。
【図16】従来から用いられているカップリング装置の
把持状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,21…カップリングケース 1a,21a…大径空間 1b,21b…小径空間 1c,21c…溝部 2d…中径空間 2,22…バネケース 2a,22a…テーパ面 2b,22b…回動孔 2c,22c…爪部 3…押圧部材 4…押圧バネ 5…ガイド筒 6,26…保持部材 6a,26a…開口部 7,27…係止部材 7a…逆テーパ面 8,28…バネ(弾性部材) 9,29…テーパリング 9a,29a…テーパ面 10…戻しバネ 11…把持部材 11a…逆テーパ面 11b…突出部 L…スライド手段 M…係止解除手段 N…押圧解除手段 R1,R2 …摩擦接合型カップリング装置 S…駆動軸 T…フランジ U…被駆動軸 V…検出器 W…治具 X…空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 1/02 - 1/05 F16D 1/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被駆動軸を駆動軸と連結するための摩擦
    接合型カップリング装置において、 前記駆動軸に取付けるカップリングケースを設け、該カ
    ップリングケースの前記駆動軸と同一軸心上に前記被駆
    動軸を挿入する空間を形成し、該空間の軸方向にスライ
    ド可能なテーパ面を有するテーパリングを設け、該テー
    パリングを軸方向にスライドさせる押圧バネを設け、該
    押圧バネでスライドさせるテーパリングのテーパ面に沿
    って軸心方向に縮径して前記被駆動軸を把持する把持部
    材を設け、前記押圧バネの上端を保持するバネケースと
    下端を保持する押圧部材とを設け、該押圧部材を係止す
    るストッパを形成した係止部材を設けるとともに該係止
    部材を軸心方向に押圧する弾性部材を設け、該係止部材
    のストッパによる押圧部材の係止解除手段を設けたこと
    を特徴とする摩擦接合型カップリング装置。
  2. 【請求項2】 前記バネケースを軸方向にガイドするガ
    イド筒をカップリングケース内周部に設け、該バネケー
    スの上端を係止する保持部材をカップリングケース上端
    部に設け、前記係止解除手段を、前記バネケースの外周
    部に形成した押圧部材側へ縮径するテーパ面と、前記係
    止部材の内周部に形成した該テーパ面に沿う逆テーパ面
    とによって構成したことを特徴とする請求項記載の摩
    擦接合型カップリング装置。
  3. 【請求項3】 前記係止部材と弾性部材とを一体的に形
    成したことを特徴とする請求項又は請求項記載の摩
    擦接合型カップリング装置。
  4. 【請求項4】 前記押圧バネのバネ力を解除する押圧解
    除手段を設け、該押圧解除手段でバネ力を解除した時に
    テーパリングを反把持部材側へ戻す戻しバネを設けたこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の摩
    擦接合型カップリング装置。
  5. 【請求項5】 前記押圧解除手段を、前記バネケースの
    上端に形成した複数の爪部材と、前記カップリングケー
    スに形成した該爪部材が通過可能な複数の開口部とによ
    って構成し、該爪部材を開口部位置に回動させてバネケ
    ースの上端と保持部材との係止を解除したことを特徴と
    する請求項記載の摩擦接合型カップリング装置。
JP8085028A 1996-04-08 1996-04-08 摩擦接合型カップリング装置 Expired - Fee Related JP2945322B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8085028A JP2945322B2 (ja) 1996-04-08 1996-04-08 摩擦接合型カップリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8085028A JP2945322B2 (ja) 1996-04-08 1996-04-08 摩擦接合型カップリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09273563A JPH09273563A (ja) 1997-10-21
JP2945322B2 true JP2945322B2 (ja) 1999-09-06

Family

ID=13847266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8085028A Expired - Fee Related JP2945322B2 (ja) 1996-04-08 1996-04-08 摩擦接合型カップリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2945322B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101680828B (zh) * 2007-04-19 2012-06-20 国际计测器株式会社 万能试验装置、线性致动器及扭力试验装置
TWI497048B (zh) * 2007-07-19 2015-08-21 Kokusai Keisokuki Kk 振動試驗設備
JP4902607B2 (ja) * 2007-08-24 2012-03-21 国際計測器株式会社 直動アクチュエータ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09273563A (ja) 1997-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1842612B1 (en) Dust collecting cup
US6470553B1 (en) Method for removably connecting two members and connection systems for realizing the same
US6196779B1 (en) Temporary fastener with projecting tool-guide bushing
JP2945322B2 (ja) 摩擦接合型カップリング装置
JP3446921B2 (ja) ワーク把持装置
US20030025329A1 (en) Spacer-less type pipe joint and packing ring used for the same
KR19990088088A (ko) 접첩식상대회전구동축
JP4350863B2 (ja) 締付ヘッド作動装置の解除ユニット
WO2018158920A1 (ja) 工具ホルダの工具締付方法及び工具ホルダ
JP2002543990A (ja) 高回転速度用の締付装置
JPS6119879Y2 (ja)
US6276865B1 (en) Steering column shaft clamp
JPH0137850Y2 (ja)
JPH0811010A (ja) 工作物取付治具
JP5880814B2 (ja) 摺動式スプライン軸装置およびその製造方法
CN110636918A (zh) 夹头机构
JP2547931B2 (ja) 離脱防止管継手とその接合方法
JP2002120161A (ja) ナットランナー用回り止め装置及び回り止め装置を備えたナットランナー
JPH08210371A (ja) 調心軸継手装置
JPH0446685B2 (ja)
JP2003145324A (ja) 工具の締付装置
JP5246493B2 (ja) プロペラシャフト、プロペラシャフトの車両への取付方法および抜け止め部材
JP2682104B2 (ja) 工具クランプ装置
JPS591817A (ja) 特に自動車用の中心固定ねじ式クラツチ
JP4410639B2 (ja) 金型締結装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees