JP2943427B2 - モータの可逆運転装置 - Google Patents
モータの可逆運転装置Info
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- JP2943427B2 JP2943427B2 JP3205323A JP20532391A JP2943427B2 JP 2943427 B2 JP2943427 B2 JP 2943427B2 JP 3205323 A JP3205323 A JP 3205323A JP 20532391 A JP20532391 A JP 20532391A JP 2943427 B2 JP2943427 B2 JP 2943427B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】1台のモータを頻繁に正転または
逆転運転する場合、この切換えスイッチとして3極双方
向サイリスタのような半導体スイッチが多く用いられて
いる。これは半導体スイッチが機械的な有接点スイッチ
に対し、電気的機械的損耗部がなく、頻繁な開閉に耐え
るからである。この発明は、モータを正転または逆転運
転するために電源をモータに接続する正転側有接点スイ
ッチと逆転側有接点スイッチとのうち少なくともいずれ
か一方が半導体スイッチを直列に備えているモータの可
逆運転装置に関する。
逆転運転する場合、この切換えスイッチとして3極双方
向サイリスタのような半導体スイッチが多く用いられて
いる。これは半導体スイッチが機械的な有接点スイッチ
に対し、電気的機械的損耗部がなく、頻繁な開閉に耐え
るからである。この発明は、モータを正転または逆転運
転するために電源をモータに接続する正転側有接点スイ
ッチと逆転側有接点スイッチとのうち少なくともいずれ
か一方が半導体スイッチを直列に備えているモータの可
逆運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】モータを正転および逆転運転する装置と
して、従来、例えば図3あるいは図5に示すような可逆
運転装置が知られている (実開昭63−156593号
公報参照) 。まず、図3の装置につき説明する。この装
置は、正転側有接点スイッチ8, 逆転側有接点スイッチ
9がいずれも半導体スイッチを直列に備えており、有接
点スイッチ8と有接点スイッチ9とは接点が機械的に連
結されて共通の電磁コイル6aにより開閉駆動される。
有接点スイッチ8に直列に接続された半導体スイッチ3
は、その点弧回路3Iにより開閉駆動され、有接点スイ
ッチ9に直列に接続された半導体スイッチ5は、その点
弧回路5Iにより開閉駆動される。なお、電源RSTか
ら有接点スイッチ8を介して流れる電流の相回転順序と
有接点スイッチ9を介して流れる電流の相回転順序とは
互いに逆になるように電源の各端子と有接点スイッチ
8, 9の各端子とが接続される。
して、従来、例えば図3あるいは図5に示すような可逆
運転装置が知られている (実開昭63−156593号
公報参照) 。まず、図3の装置につき説明する。この装
置は、正転側有接点スイッチ8, 逆転側有接点スイッチ
9がいずれも半導体スイッチを直列に備えており、有接
点スイッチ8と有接点スイッチ9とは接点が機械的に連
結されて共通の電磁コイル6aにより開閉駆動される。
有接点スイッチ8に直列に接続された半導体スイッチ3
は、その点弧回路3Iにより開閉駆動され、有接点スイ
ッチ9に直列に接続された半導体スイッチ5は、その点
弧回路5Iにより開閉駆動される。なお、電源RSTか
ら有接点スイッチ8を介して流れる電流の相回転順序と
有接点スイッチ9を介して流れる電流の相回転順序とは
互いに逆になるように電源の各端子と有接点スイッチ
8, 9の各端子とが接続される。
【0003】このように、頻繁な開閉に耐える半導体ス
イッチにさらに直列に有接点スイッチを接続する理由
は、半導体スイッチ3および5が同時に投入さることの
ないよう、外部に図示しないインタロック装置やオフデ
ィレータイマが取り付けられてはいるものの、半導体ス
イッチはその点弧回路にノイズが侵入したり、半導体ス
イッチのスイッチング素子の両端子間で急峻な電圧変動
があると誤動作して、電源が半導体スイッチを介して短
絡することがあるため、一方の半導体スイッチが通電中
は他方の半導体スイッチを電源から完全に切離しておく
ことができるようにするためである。従って、この装置
における各スイッチの動作は、図4のタイムチャートに
示すような順序で行われる。すなわち、有接点スイッチ
8と9とは、一方がON状態にあるときは他方は必ずO
FF状態となるように、かつ切換え時にON状態が重な
らないように連動させるとともに、半導体スイッチ3,
5はいずれも自分に直列の有接点スイッチが閉じている
ときのみON状態となるように点弧される。このような
構成の可逆運転装置は、逆転運転が正転運転と同等の頻
度で行われる場合に多く用いられる。
イッチにさらに直列に有接点スイッチを接続する理由
は、半導体スイッチ3および5が同時に投入さることの
ないよう、外部に図示しないインタロック装置やオフデ
ィレータイマが取り付けられてはいるものの、半導体ス
イッチはその点弧回路にノイズが侵入したり、半導体ス
イッチのスイッチング素子の両端子間で急峻な電圧変動
があると誤動作して、電源が半導体スイッチを介して短
絡することがあるため、一方の半導体スイッチが通電中
は他方の半導体スイッチを電源から完全に切離しておく
ことができるようにするためである。従って、この装置
における各スイッチの動作は、図4のタイムチャートに
示すような順序で行われる。すなわち、有接点スイッチ
8と9とは、一方がON状態にあるときは他方は必ずO
FF状態となるように、かつ切換え時にON状態が重な
らないように連動させるとともに、半導体スイッチ3,
5はいずれも自分に直列の有接点スイッチが閉じている
ときのみON状態となるように点弧される。このような
構成の可逆運転装置は、逆転運転が正転運転と同等の頻
度で行われる場合に多く用いられる。
【0004】次に図5の装置につき説明する。この装置
は、正転運転に比して逆転運転の頻度が少ない場合に多
く用いられるもので、半導体スイッチは正転側有接点ス
イッチ8にのみ直列に接続され、逆転運転時の電流の開
閉は有接点スイッチ9により行うものである。このとき
の各スイッチの動作は、図6のタイムチャートに示すよ
うな順序で行われる。すなわち、有接点スイッチ8と9
とは、一方がON状態にあるときは他方は必ずOFF状
態となるように、かつ切換え時にON状態が重ならない
ように連動させるとともに、半導体スイッチ3は有接点
スイッチ8がON状態にあるときにのみ点弧される。
は、正転運転に比して逆転運転の頻度が少ない場合に多
く用いられるもので、半導体スイッチは正転側有接点ス
イッチ8にのみ直列に接続され、逆転運転時の電流の開
閉は有接点スイッチ9により行うものである。このとき
の各スイッチの動作は、図6のタイムチャートに示すよ
うな順序で行われる。すなわち、有接点スイッチ8と9
とは、一方がON状態にあるときは他方は必ずOFF状
態となるように、かつ切換え時にON状態が重ならない
ように連動させるとともに、半導体スイッチ3は有接点
スイッチ8がON状態にあるときにのみ点弧される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように構成され
る可逆運転装置における問題点は次の通りである。すな
わち、例えば、図5の装置の場合、モータ負荷の電流が
大きいと、逆転運転から正転運転に切り換える際に、逆
転側有接点スイッチ9は大電流を遮断することとなり、
遮断時にアークを引くため、図7の破線で示すように、
接点間でアークがつながった状態になる。この状態で正
転側の有接点スイッチ8がONすると、半導体スイッチ
3の極間には急峻な立ち上がりの電源電圧が印加され
る。半導体スイッチ3の極間には、サージ吸収回路とし
て、抵抗器とコンデンサとの直列回路からなる, いわゆ
るスナバ回路が設けられているものの、このスナバ回路
の両端子に半導体スイッチの許容電圧峻度を越えた電圧
峻度 (以下dv/dtとも記す) の電圧がかかり、これが半
導体スイッチを誤動作させ、相間短絡を起こすことがあ
った。
る可逆運転装置における問題点は次の通りである。すな
わち、例えば、図5の装置の場合、モータ負荷の電流が
大きいと、逆転運転から正転運転に切り換える際に、逆
転側有接点スイッチ9は大電流を遮断することとなり、
遮断時にアークを引くため、図7の破線で示すように、
接点間でアークがつながった状態になる。この状態で正
転側の有接点スイッチ8がONすると、半導体スイッチ
3の極間には急峻な立ち上がりの電源電圧が印加され
る。半導体スイッチ3の極間には、サージ吸収回路とし
て、抵抗器とコンデンサとの直列回路からなる, いわゆ
るスナバ回路が設けられているものの、このスナバ回路
の両端子に半導体スイッチの許容電圧峻度を越えた電圧
峻度 (以下dv/dtとも記す) の電圧がかかり、これが半
導体スイッチを誤動作させ、相間短絡を起こすことがあ
った。
【0006】また、図3の装置でも、逆転運転から正転
運転への切換え時に、何らかの原因で点弧回路が不動作
となり、電流が流れつづけると、これに直列の有接点ス
イッチ9がモータ負荷を遮断することとなり、図5の装
置と同様の問題が起こりうる。このことは正転運転から
逆転運転への切換え時も同様である。この発明の目的
は、正転, 逆転運転の切換え時に、半導体スイッチと直
列に接続された有接点スイッチの接点が、他方の有接点
スイッチの電流継続中にONされたときにも、半導体ス
イッチを誤動作させるほどの電圧峻度が半導体スイッチ
の極間に現れない可逆運転装置を提供することである。
運転への切換え時に、何らかの原因で点弧回路が不動作
となり、電流が流れつづけると、これに直列の有接点ス
イッチ9がモータ負荷を遮断することとなり、図5の装
置と同様の問題が起こりうる。このことは正転運転から
逆転運転への切換え時も同様である。この発明の目的
は、正転, 逆転運転の切換え時に、半導体スイッチと直
列に接続された有接点スイッチの接点が、他方の有接点
スイッチの電流継続中にONされたときにも、半導体ス
イッチを誤動作させるほどの電圧峻度が半導体スイッチ
の極間に現れない可逆運転装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明においては、電源をモータに接続する正転
側有接点スイッチと逆転側有接点スイッチとのうち少な
くともいずれか一方が半導体スイッチを直列に備えてい
るモータの可逆運転装置装置を、半導体スイッチを直列
に備えた有接点スイッチの両端子間に抵抗器を接続した
装置とするものとする。
に、この発明においては、電源をモータに接続する正転
側有接点スイッチと逆転側有接点スイッチとのうち少な
くともいずれか一方が半導体スイッチを直列に備えてい
るモータの可逆運転装置装置を、半導体スイッチを直列
に備えた有接点スイッチの両端子間に抵抗器を接続した
装置とするものとする。
【0008】
【作用】まず、従来の可逆運転装置を用いたときの,電
源からモータに到る回路を、可逆運転装置が図5に示す
ものであるとして、図8に示す。図において、R1 , S
1 , T1 は電源端子、R2 , S2 , T2 はモータ端子、
CA1 , CA2 , CA3はそれぞれ図5における逆転側
有接点スイッチ9の各相接点、CB1 , CB2 ,CB3
は正転側有接点スイッチ8の各相接点、F1 , F2 , F
3 は半導体スイッチ3の各相スイッチング素子、r, C
はスイッチング素子F1 , F2 , F3 にそれぞれ並列に
接続されたスナバ回路の抵抗器およびコンデンサであ
る。
源からモータに到る回路を、可逆運転装置が図5に示す
ものであるとして、図8に示す。図において、R1 , S
1 , T1 は電源端子、R2 , S2 , T2 はモータ端子、
CA1 , CA2 , CA3はそれぞれ図5における逆転側
有接点スイッチ9の各相接点、CB1 , CB2 ,CB3
は正転側有接点スイッチ8の各相接点、F1 , F2 , F
3 は半導体スイッチ3の各相スイッチング素子、r, C
はスイッチング素子F1 , F2 , F3 にそれぞれ並列に
接続されたスナバ回路の抵抗器およびコンデンサであ
る。
【0009】図8において、逆転運転から正転運転に取
り換えるとき、正転側有接点スイッチの各相接点C
B1 , CB2 , CB3 の閉成が、逆転側有接点スイッチ
の接点CA1 , CA2 , CA3 における電流の継続中に
行われるものとすると、スイッチング素子F1 , F2 ,
F3 に並列に接続されているr, Cの直列回路に電源の
線間電圧が印加される。このときの様子を図10の曲線
Aに示す。図は接点CB1 , CB2 , CB3 の閉成時点
でいずれかの接点にかかる線間電圧が波高値にあったも
のとしている。またTA はr, Cおよび電源インピーダ
ンスからなる直列回路の時定数である。このように、ス
イッチング素子の極間に印加される電圧は直列回路の時
定数に従い一気に線間電圧波高値に到達しようとするた
め、極めて峻度の高い電圧波形を示す。
り換えるとき、正転側有接点スイッチの各相接点C
B1 , CB2 , CB3 の閉成が、逆転側有接点スイッチ
の接点CA1 , CA2 , CA3 における電流の継続中に
行われるものとすると、スイッチング素子F1 , F2 ,
F3 に並列に接続されているr, Cの直列回路に電源の
線間電圧が印加される。このときの様子を図10の曲線
Aに示す。図は接点CB1 , CB2 , CB3 の閉成時点
でいずれかの接点にかかる線間電圧が波高値にあったも
のとしている。またTA はr, Cおよび電源インピーダ
ンスからなる直列回路の時定数である。このように、ス
イッチング素子の極間に印加される電圧は直列回路の時
定数に従い一気に線間電圧波高値に到達しようとするた
め、極めて峻度の高い電圧波形を示す。
【0010】図9に本発明による可逆運転装置を用いた
ときの電源からモータに到る回路図を示す。この回路が
図8と異なる所は、接点CB1 と並列に抵抗rO が接続
されている点であり、スイッチング素子F1 , F2 , F
3 と並列のスナバ回路には、モータの逆相運転中も抵抗
rO を介して線間電圧が印加され, スイッチング素子F
1 , F2 , F3 の極間には線間電圧をrO とスナバ回路
のr, Cとで分圧した電圧が印加されている。この分圧
された電圧波形を図10の曲線Bで示す。モータ負荷の
電流が大きく、正転運転への切換え時のCA1 , C
A2 , CA3 のOFF時にアークが継続し、アークの遮
断に先立ってCB1 , CB2 , CB3 が閉成されると、
スナバ回路のr, Cに線間電圧が印加され、スナバ回路
の端子電圧は図10の曲線Cのように上昇する。この曲
線Cの時定数は曲線Aと同じであるが、電圧値の変化量
が小さいため、dv/dtが小さくなり、半導体スイッチの
誤動作を防止することができる。
ときの電源からモータに到る回路図を示す。この回路が
図8と異なる所は、接点CB1 と並列に抵抗rO が接続
されている点であり、スイッチング素子F1 , F2 , F
3 と並列のスナバ回路には、モータの逆相運転中も抵抗
rO を介して線間電圧が印加され, スイッチング素子F
1 , F2 , F3 の極間には線間電圧をrO とスナバ回路
のr, Cとで分圧した電圧が印加されている。この分圧
された電圧波形を図10の曲線Bで示す。モータ負荷の
電流が大きく、正転運転への切換え時のCA1 , C
A2 , CA3 のOFF時にアークが継続し、アークの遮
断に先立ってCB1 , CB2 , CB3 が閉成されると、
スナバ回路のr, Cに線間電圧が印加され、スナバ回路
の端子電圧は図10の曲線Cのように上昇する。この曲
線Cの時定数は曲線Aと同じであるが、電圧値の変化量
が小さいため、dv/dtが小さくなり、半導体スイッチの
誤動作を防止することができる。
【0011】
【実施例】図1に本発明によるモータの可逆運転装置構
成の一実施例を示す。図中の符号1はモータ、F1 , F
2 , F3 はモータ正転時にONとなり、逆転への切換え
時にOFFされる正転側半導体スイッチ3の各相のスイ
ッチング素子である。これらのスイッチング素子F1 ,
F2 , F3 には、有接点スイッチ9を構成している電磁
接触器のb接点CB1 , CB2 , CB3 がそれぞれ直列
に接続されている。CA1 , CA2 , CA3 は電磁接触
器のa接点で、モータの逆転運転時に閉成され、正転へ
の切換え時に開成される。
成の一実施例を示す。図中の符号1はモータ、F1 , F
2 , F3 はモータ正転時にONとなり、逆転への切換え
時にOFFされる正転側半導体スイッチ3の各相のスイ
ッチング素子である。これらのスイッチング素子F1 ,
F2 , F3 には、有接点スイッチ9を構成している電磁
接触器のb接点CB1 , CB2 , CB3 がそれぞれ直列
に接続されている。CA1 , CA2 , CA3 は電磁接触
器のa接点で、モータの逆転運転時に閉成され、正転へ
の切換え時に開成される。
【0012】以上までは従来の装置構成と同じである
が、本実施例では、さらにb接点CB 1 , CB2 , CB
3 にそれぞれ並列に抵抗器10が接続され、これによ
り、逆転運転時、すなわちa接点CA1 , CA2 , CA
3 がON時にも半導体スイッチ3のスイッチング素子F
1 , F2 , F3 の極間には、抵抗rO と, 半導体スイッ
チ3に内蔵されているスナバ回路r, Cとで決まる, 線
間電圧の分圧された電圧が印加されるような構成となっ
ている。この構成における有接点スイッチ8, 9および
半導体スイッチ3の動作順序は従来の装置構成の場合
(図6) と同じであり、a接点CA1 , CA2 , CA3
とb接点CB1 , CB2 , CB3 とは機械的には、CA
1 , CA2 , CA3 がOFFしてからCB1 , CB2 ,
CB3 がONし、接点のON状態のラップは起こらな
い。しかしながら、負荷電流が大きくなり、CA1 , C
A2 , CA3 の機械的な接点開離後のアーク時間が長く
なると、CA1 , CA2 , CA3 におけるON状態がC
B1 , CB2 , CB3 のON状態とラップしてしまう可
能性がある。このときに半導体スイッチの極間にかかる
電圧は作用の項で説明したように、抵抗器10がないと
きは、半導体スイッチのスイッチング素子F1 , F2 ,
F3 には立ち上がりの非常に急峻な電圧が印加されて誤
動作を生じ、電源が短絡して電源系統の焼損等が発生す
る可能性があるのに対し、抵抗器10があるときには、
電圧峻度が大きく低減され、スイッチング素子F1 , F
2 , F3 の誤動作が防止される。
が、本実施例では、さらにb接点CB 1 , CB2 , CB
3 にそれぞれ並列に抵抗器10が接続され、これによ
り、逆転運転時、すなわちa接点CA1 , CA2 , CA
3 がON時にも半導体スイッチ3のスイッチング素子F
1 , F2 , F3 の極間には、抵抗rO と, 半導体スイッ
チ3に内蔵されているスナバ回路r, Cとで決まる, 線
間電圧の分圧された電圧が印加されるような構成となっ
ている。この構成における有接点スイッチ8, 9および
半導体スイッチ3の動作順序は従来の装置構成の場合
(図6) と同じであり、a接点CA1 , CA2 , CA3
とb接点CB1 , CB2 , CB3 とは機械的には、CA
1 , CA2 , CA3 がOFFしてからCB1 , CB2 ,
CB3 がONし、接点のON状態のラップは起こらな
い。しかしながら、負荷電流が大きくなり、CA1 , C
A2 , CA3 の機械的な接点開離後のアーク時間が長く
なると、CA1 , CA2 , CA3 におけるON状態がC
B1 , CB2 , CB3 のON状態とラップしてしまう可
能性がある。このときに半導体スイッチの極間にかかる
電圧は作用の項で説明したように、抵抗器10がないと
きは、半導体スイッチのスイッチング素子F1 , F2 ,
F3 には立ち上がりの非常に急峻な電圧が印加されて誤
動作を生じ、電源が短絡して電源系統の焼損等が発生す
る可能性があるのに対し、抵抗器10があるときには、
電圧峻度が大きく低減され、スイッチング素子F1 , F
2 , F3 の誤動作が防止される。
【0013】図2に本発明の別の実施例を示す。本実施
例は、図3に示す従来装置の各有接点スイッチの各相接
点すべてに抵抗器10を並列に接続したものであり、正
転運転と逆転運転との頻度が同等の割合で起こる大容量
モータの可逆運転を対象としたものである。逆転運転か
ら正転運転への切換え時に逆転側半導体スイッチが点弧
回路などの不動作による不動作により両有接点スイッチ
のON状態がラップすることがあっても、半導体スイッ
チの誤動作を防止することができる。このことは正転運
転から逆転運転に切り換える場合も同じである。
例は、図3に示す従来装置の各有接点スイッチの各相接
点すべてに抵抗器10を並列に接続したものであり、正
転運転と逆転運転との頻度が同等の割合で起こる大容量
モータの可逆運転を対象としたものである。逆転運転か
ら正転運転への切換え時に逆転側半導体スイッチが点弧
回路などの不動作による不動作により両有接点スイッチ
のON状態がラップすることがあっても、半導体スイッ
チの誤動作を防止することができる。このことは正転運
転から逆転運転に切り換える場合も同じである。
【0014】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明において
は、電源をモータに接続する正転側有接点スイッチと逆
転側有接点スイッチとのうち少なくともいずれか一方が
半導体スイッチを直列に備えているモータの可逆運転装
置を、半導体スイッチを直列に備えた有接点スイッチの
両端子間に抵抗器を接続した装置としたので、モータ負
荷が大きく、正転側にのみ半導体スイッチを有する装置
では、逆転運転から正転運転への切換え時に、また、正
転側, 逆転側両方に半導体スイッチを有する装置ではい
ずれの方向への切換え時にも、半導体スイッチの誤動作
が防止され、電源短絡の発生を防止することができ、そ
の経済効果は極めて大きい。
は、電源をモータに接続する正転側有接点スイッチと逆
転側有接点スイッチとのうち少なくともいずれか一方が
半導体スイッチを直列に備えているモータの可逆運転装
置を、半導体スイッチを直列に備えた有接点スイッチの
両端子間に抵抗器を接続した装置としたので、モータ負
荷が大きく、正転側にのみ半導体スイッチを有する装置
では、逆転運転から正転運転への切換え時に、また、正
転側, 逆転側両方に半導体スイッチを有する装置ではい
ずれの方向への切換え時にも、半導体スイッチの誤動作
が防止され、電源短絡の発生を防止することができ、そ
の経済効果は極めて大きい。
【図1】本発明による可逆運転装置構成の一実施例を示
す装置構成図
す装置構成図
【図2】本発明による可逆運転装置構成の図1と異なる
実施例を示す装置構成図
実施例を示す装置構成図
【図3】本発明が対象とする可逆運転装置構成の従来の
第1の例を示す装置構成図
第1の例を示す装置構成図
【図4】図3における各スイッチの動作順序を示すタイ
ムチャート
ムチャート
【図5】本発明が対象とする可逆運転装置構成の従来の
第2の例を示す装置構成図
第2の例を示す装置構成図
【図6】図5における各スイッチの動作順序を示すタイ
ムチャート
ムチャート
【図7】図5に示す可逆運転装置が図6のタイムチャー
トに従って動作してもなお、問題が生じうるケースを示
す図であって、図6のタイムチャートに対し、有接点ス
イッチ9のアーク時間として破線部を追加したタイムチ
ャート
トに従って動作してもなお、問題が生じうるケースを示
す図であって、図6のタイムチャートに対し、有接点ス
イッチ9のアーク時間として破線部を追加したタイムチ
ャート
【図8】図5に示す可逆運転装置を例として従来装置の
問題点を説明するための同装置の回路図
問題点を説明するための同装置の回路図
【図9】図1に示す可逆運転装置の回路図
【図10】図8および図9の回路図におけるスイッチン
グ素子 (F1 , F2 , F3 ) にかかる電圧峻度の差異を
対比して示す電圧波形図
グ素子 (F1 , F2 , F3 ) にかかる電圧峻度の差異を
対比して示す電圧波形図
1 モータ 3 半導体スイッチ 3F スイッチング素子 5 半導体スイッチ 5F スイッチング素子 8 有接点スイッチ 9 有接点スイッチ 10 抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02P 7/36 302
Claims (1)
- 【請求項1】電源をモータに接続する正転側有接点スイ
ッチと逆転側有接点スイッチとのうち少なくともいずれ
か一方が半導体スイッチを直列に備えているモータの可
逆運転装置において、半導体スイッチを直列に備えた有
接点スイッチの両端子間に抵抗器を接続したことを特徴
とするモータの可逆運転装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3205323A JP2943427B2 (ja) | 1991-08-16 | 1991-08-16 | モータの可逆運転装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3205323A JP2943427B2 (ja) | 1991-08-16 | 1991-08-16 | モータの可逆運転装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0549294A JPH0549294A (ja) | 1993-02-26 |
JP2943427B2 true JP2943427B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=16505039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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- 1991-08-16 JP JP3205323A patent/JP2943427B2/ja not_active Expired - Lifetime
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