JP2941905B2 - 硬さ自動測定装置 - Google Patents

硬さ自動測定装置

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JP2941905B2 JP19433790A JP19433790A JP2941905B2 JP 2941905 B2 JP2941905 B2 JP 2941905B2 JP 19433790 A JP19433790 A JP 19433790A JP 19433790 A JP19433790 A JP 19433790A JP 2941905 B2 JP2941905 B2 JP 2941905B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低レベル放射性廃棄物をドラム缶内に不飽
和ポリエステル樹脂等で固形化したプラスチック固化体
の硬度を測定するのに適した硬さ自動測定装置に関す
る。
〔従来の技術〕
原子力施設で発生した低レベル放射性廃棄物は、不飽
和ポリエステル樹脂で固形化してドラム缶に充填し、そ
の埋設処分に際してはドラム缶内のプラスチック固化体
の硬度が一定以上であることを確認しなければならな
い。
従来、上記ドラム缶内のプラスチック固化体の硬度測
定は人手により次のようにして行っていた。
すなわち、ドラム缶を開缶して所定の場所に移動し、
エンドミル等でプラスチック固化体の測定箇所の表面を
平滑に研削して切粉を除去した後、デュロメータを用い
てその箇所の硬度を測定していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の測定作業には、デュロメータを操作して硬度を
測りその値を読む人と、それを記録する人の二人の作業
員が必要であり、人手と時間がかかる。また、測定箇所
を平滑に研削する際に放射性のダストが生じるため、二
人ともマスクを付けてかなり重装備で作業しなければな
らず、しかも放射性廃棄物近傍での作業であるため、遮
蔽を十分に行っても放射線被曝のおそれがある、といっ
た問題点がある。
本発明は、放射性廃棄物のプラスチック固化体等の硬
さを自動的に測定することができ、作業能率を上げ、人
員の省力化を測ることができるとともに、作業員の被曝
も防止することができる硬さ自動測定装置を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明は、固定フレー
ムに設けられた旋回用駆動装置によって測定位置に旋回
させられる第1アーム、及び第2アームと、固定フレー
ムに対して揺動自在に上記第1アームに支持され、第1
上下装置によって下降させられて被測定物の測定上面を
研削する研削装置と、被測定物の所要部分を把持して上
記研削装置を測定位置に位置決めする第1把持装置と、
研削装置によって研削された被測定物の研削表面の切粉
を吸引する吸引装置と、固定フレームに対して揺動自在
に上記第2アームに支持され、第2上下装置によって下
降させられて被測定物の研削表面の硬さを測定する硬度
計と、被測定物の所要部分を把持して上記硬度計を測定
位置に位置決めする第2把持装置とを具備した構成とし
た。
〔作用〕
第1アームに支持された研削装置を第1上下装置で下
降させて被測定物の上面を研削し、吸引装置で研削表面
の切粉を吸引する。次に、第2アームに支持された硬度
計を第2上下装置で下降させて被測定物の研削表面の硬
度を測定する。第1アームと第2アームは旋回用駆動装
置により旋回させて研削装置と硬度計を交互に測定位置
につけ、また、測定位置から他の位置に動かす。研削装
置によって被測定物を研削する場合は、第1把持装置で
被測定物を把持して研削装置を測定位置に位置決めし、
硬度計で硬さを測定する際、第2把持装置で硬度計を測
定位置に位置決めする。
このように、被測定物の研削から硬度測定までを機械
が行うので、硬さの測定を人手を省いて能率よく行うこ
とができる。また、作業員が被測定物に近付かないで済
むので、被測定物が放射性廃棄物であっても被曝するお
それがない。
〔実施例〕
添付図面は本発明の一実施例を示すもので、図中符号
1は固定フレームである、固定フレーム1の下部には一
対のレール2,2が敷設され、中央部には旋回フレーム3
が設けられている。旋回フレーム3は、軸受け4,5で鉛
直に軸支された旋回軸6に固定されており、旋回用駆動
装置7によって固定フレーム1に対し120度宛間欠的に
旋回させられる。旋回用駆動装置7は、旋回用モータ8
と、ゼネバ歯車等を利用した間欠回転機構9とからな
り、旋回用モータ8で間欠回転機構9を作動させ、その
間欠回転を歯車11,12を介して旋回軸6に伝える。
旋回フレーム3には、3個のアーム13,14,15が鉛直な
枢軸16でそれぞれ取り付けられている。各アーム13,14,
15は旋回軸6を中心に120度の間隔で放射状に配設され
ている。旋回フレーム3と各アーム13,14,15の間にはコ
イルばね17が2条宛張設されており、枢軸16を中心とす
る各アーム13,14,15の揺動を自由にしている。また各ア
ーム13,14,15の先端には、支持部材18が鉛直な枢軸19で
それぞれ取り付けられている。各アーム13,14,15と各支
持部材18の間にもコイルばね21が2条宛張設され、枢軸
19を中心とする支持部材18の揺動を自由にしている。
また、各アーム13,14,15の各支持部材18には把持装置
22が設けられている。把持装置22は、支持部材18に上下
自在に取り付けられた上下金具23,23と、この上下金具2
3,23に架設されたガイドロッド24,24に摺動自在に取り
付けられた一対のつかみ具25,25と、両つかみ具25,25の
間に挿入されてガイドロッド24の中間位置に固定された
センタリング用プレート20と、上記つかみ具25,25をガ
イドロッド24,24に沿って移動させるつかみ用シリンダ2
6とから成り、上下用シリンダ27で上下金具23,23を支持
部材18に対して下降させ、つかみ用シリンダ26で一対の
つかみ具25,25を相互に接近させてセンタリング用プレ
ート20で規制される中央位置でドラム缶Dの栓Sをつか
む構成とされている。
3本のアーム13,14,15のうち、2本のアーム13,15の
支持部材18には、回転軸28が鉛直に軸支されている。回
転軸28は、支持部材18に固定された回転用モータ29に歯
車31,32で連絡されており、回転用モータ29によって周
方向に回転させられる。また、2本のアーム13,15の支
持部材18には、可動部材33が案内部材34を介して第1図
と第5図で紙面に垂直な方向に移動自在に取り付けら
れ、その可動部材33には、もう一つの可動部材35が第1
図と第5図で左右に移動自在に取り付けられている。後
者の可動部材35は、回転軸28の上下の両端部に設けられ
た偏心軸36,36に枢着されており、回転軸28を中心とす
る偏心軸36,36の回転によって偏心軸36,36の偏心半径と
同一の半径で円弧運動をする。
さらに、アーム13の可動部材35には上下部材37が上下
自在に取り付けられている。この上下部材37は、上下装
置を構成する上下用シリンダ38によって可動部材35に対
して上下させられる。上下部材37にはエアレンチ39によ
って作動させられるエンドミルよりなる研削装置41が取
り付けられている。上下部材37にはロータリエンコーダ
(位置割出し機構)42が付設され、上下部材37、つまり
研削装置41の上下移動量を検出する。
また、アーム14の支持部材18には、上下部材43が上下
自在に取り付けられている。この上下部材43には、スク
リュ軸44が螺入されており、上下装置を構成する上下用
モータ45によるスクリュ軸44の回転で上下する。上下部
材43は吸引ノズル46を鉛直に支持している。吸引ノズル
46は可撓管47を介して吸引装置48(第2図)に連絡され
ている。上記スクリュ軸44にはエンコーダ49が連絡さ
れ、吸引ノズル46の上下移動量を検出する。
アーム15の可動部材35には上下部材51が上下自在に取
り付けられている。この上下部材51は上下装置を構成す
る上下用シリンダ52によって可動部材35に対して上下さ
せられる。上下部材51には測定用シリンダ53により上下
させられるデュロメータ硬度計54が取り付けられてい
る。
固定フレーム1には反射式光電スイッチ等の開栓検知
センサ55が(第1図)が設けられている。この開栓検知
センサ55は開栓させられているドラム缶Dの栓Sの位置
を検出するものである。旋回フレーム3の各アーム13,1
4,15の位置には、突子56を支持部材18の固定片18aにあ
けられた小孔18b(第5図)に挿入して旋回フレーム3
に各支持部材18を固定するロック用シリンダ57が設けら
れている。なお、各把持装置22は、ドラム缶Dの栓Sを
つかみ具25,25で把持することによって、研削装置41
と、吸引ノズル46、及び硬度計54を個々に測定位置に位
置決めする。各種モータ8,29,45や各種シリンダ26,27,3
8,52,53,57、各種装置41,48、各種エンコーダ42,49、及
びセンサ55等は演算装置を含む制御装置(図示せず)に
接続されており、その制御装置で、通常,シーケンス制
御される。
また、符号61はレール2,2上を走行する走行台車であ
る。走行台車61は、駆動車輪62を回転させる走行用モー
タ63と、ドラム缶Dを載せるターンテーブル64と、該タ
ーンテーブル64を回転させるモータ65とを有し、ターン
テーブル64にドラム缶Dを載せてこれを固定フレーム1
の内部に運び込む。
次に上記のように構成された本発明に係る硬さ自動測
定装置の作用を説明する。
予め栓Sが開けられたドラム缶Dをハンドリング装置
(図示せず)からターンテーブル64上に受けた走行台車
61は、走行用モータ63で駆動車輪62を回転させてレール
2,2上を走行し、ドラム缶Dを固定フレーム1内の所定
位置に運んで停止する。ドラム缶Dが所定の位置につく
と、モータ65が作動してドラム缶Dをターンテーブル64
と一緒に回転させるとともに、開栓検知センサ55が働い
て栓Sを検出する。開栓検出センサ55が栓Sを検出する
と、モータ65はターンテーブル64が所定角度(図のもの
は180度)回転するのをまって停止し、栓Sの部分を測
定位置につける。
これが済むと、ロック用シリンダ57によるアーム13の
支持部材18の固定が解かれ、上下用シリンダ27が作動し
て一対のつかみ具25,25を下降させドラム缶天蓋部に着
床させる。次につかみ用シリンダ26が作動して一対のつ
かみ具25,25でドラム缶Dの栓Sの外周をつかむ。この
際、栓Sとつかみ具25,25の位置が多少ずれていても、
枢軸16,19を中心とするアーム13、及び支持部材18の揺
動で位置ずれが修正され、研削装置41が栓Sの真上に正
しく位置決めされる。次いで上下用シリンダ38が伸長し
て研削装置41を下降させ、研削刃を栓Sの部分からドラ
ム缶D内に挿入して被測定物(プラスチック固化物)の
測定上面に当接させ停止する。この時、ロータリエンコ
ーダ42が働き研削装置41の下降距離から被測定物の測定
表面の高さを測定する。エアレンチ39は研削装置41を下
降状態で作動させるとともに、上下用シリンダ38は測定
表面の上記測定データに基づき、更に2〜3mm研削装置4
1を下降させ、また回転用モータ29が作動して研削装置4
1を可動部材35と一緒に円弧運動させる。これにより、
被測定物の測定表面が研削装置41の円弧運動の範囲で平
滑に研削される。研削が終わると、研削装置41が作動を
止めて上昇するとともに、つかみ具25,25は栓Sの把持
を解いてこれも上昇する。
その後、ロック用シリンダ57が伸長してアーム13の支
持部材18を旋回フレーム3に固定し、旋回用駆動装置7
が働いて旋回フレーム3を第3図で反時計方向に120度
旋回させ、次のアーム14を測定位置につける。
次に他のロック用シリンダ57が縮小して旋回フレーム
3に対するアーム14の支持部材18の固定が解かれ、その
支持部材18の把持装置22が前記同様に作用して栓Sをつ
かみ、吸引ノズル46を栓Sの真上に位置決めする。これ
が済むと上下用モータ45が作動して吸引ノズル46を下降
させ、栓Sの部分からドラム缶D内に挿入させる。この
場合、吸引ノズル46の下降ストロークは、前記ロータリ
エンコーダ42の情報に基づき、エンコーダ49でコントロ
ールして吸引ノズル46を測定(研削)表面に接近させ
る。次いで回転用モータ29で吸引ノズル46を円弧運動さ
せながら吸引装置48を作動させ、研削で生じた切粉を吸
引ノズル46で吸い取って除去する。切粉の吸引が終了す
ると、吸引装置48が作動を止めてノズル46が上昇すると
ともに、把持装置22は栓Sの把持を解いてこれも上昇す
る。
次に、ロック用シリンダ57が伸長してアーム14の支持
部材18を旋回フレーム3に固定し、旋回用駆動装置7が
働いて旋回フレーム3を更に120度旋回させ、アーム15
を測定位置につける。次いで他のロック用シリンダ57が
縮小して旋回フレーム3に対するアーム15の支持部材18
の固定が解かれ、その支持部材18の把持装置22が前の二
例と同様に作用して栓Sを把持し、硬度計54を栓Sの真
上に位置決めする。これが済むと、上下用シリンダ52が
伸長して硬度計54を下降させ、測定表面に近付ける。な
お、この時の下降ストロークは事前の調査により、被測
定物と干渉しない範囲に決められている。次いで硬度計
54を測定用シリンダ53で測定表面に押し付けその硬さを
測定する。
このようにして1箇所の硬度を測定したら、測定用シ
リンダ53を縮小させて硬度計54を再び上昇させ、そのま
まの状態で回転用モータ29を作動させて硬度計54を所定
角度円弧運動させた後、測定用シリンダ53を伸長させて
他の部分の硬度を測定する。上記の操作を必要数繰り返
して数箇所の硬度を測定する。
測定が終了すると、硬度計54が上下用シリンダ52で上
昇させられ、また把持装置22は栓Sの把持を解いて上下
用シリンダ27で上昇する。前記同様にロック用シリンダ
57が伸長してアーム15の支持部材18を旋回フレーム3に
固定する。最後に旋回用駆動装置7が作動して旋回フレ
ーム3を逆方向に240度旋回させ、また走行台車61がド
ラム缶Dを固定フレーム1の外に運び出して1回の測定
作業が完了する。
上記実施例では、3本のアーム13,14,15が旋回フレー
ム3に取り付けられ、一台の旋回用駆動装置7によって
旋回させられる構成とされているが、各アーム13,14,15
を、例えば固定フレーム1に個々に枢着して一台、若し
くは二台以上の旋回用駆動装置で個々に旋回させるよう
に構成することもできる。また、図の実施例では吸引装
置48の吸引ノズル46は1本のアーム14に専用的に支持さ
れているが、構造が単純であるので、研削装置41や硬度
計54のアーム13,15に兼用的に支持させたり、他の支持
手段を別個に設けてこれに支持することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に係る硬さ自動測定装置
は、固定フレームに設けられた旋回用駆動装置によって
測定位置に旋回させられる第1アーム、及び第2アーム
と、固定フレームに対して揺動自在に上記第1アームに
支持され、第1上下装置によって下降させられて被測定
物の測定上面を研削する研削装置と、被測定物の所要部
分を把持して上記研削装置を測定位置に位置決めする第
1把持装置と、研削装置によって研削された被測定物の
研削表面の切粉を吸引する吸引装置と、固定フレームに
対して揺動自在に上記第2アームに支持され、第2上下
装置によって下降させられて被測定物の研削表面の硬さ
を測定する硬度計と、被測定物の所要部分を把持して上
記硬度計を測定位置に位置決めする第2把持装置とを具
備した構成とされているので、放射性廃棄物のプラスチ
ック固化体等の硬さを、人手を直接煩わすことなく能率
的に測定することができる。また、被測定物が放射性廃
棄物であっても、作業員がこれに近付かないで済むので
被曝のおそれもない。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は本
発明に係る硬さ自動測定装置の一部を省略した正面図、
第2図は第1図の(II−II)線部分の断面図、第3図は
第1図の(III−III)線部分の断面図、第4図は第3図
の(IV−IV)矢視図、第5図は第3図の(V−V)矢視
図、第6図は旋回フレームとアーム等の関係を示す断面
図、第7図は把持装置の平面図である。 1……固定フレーム、7……旋回用駆動装置 13,15……アーム、22……把持装置 38,52……上下用シリンダ(上下装置) 41……研削装置、48……吸引装置 54……デュロメータ硬度計

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定フレームに設けられた旋回用駆動装置
    によって測定位置に旋回させられる第1アーム、及び第
    2アームと、固定フレームに対して揺動自在に上記第1
    アームに支持され、第1上下装置によって下降させられ
    て被測定物の測定上面を研削する研削装置と、被測定物
    の所要部分を把持して上記研削装置を測定位置に位置決
    めする第1把持装置と、研削装置によって研削された被
    測定物の研削表面の切粉を吸引する吸引装置と、固定フ
    レームに対して揺動自在に上記第2アームに支持され、
    第2上下装置によって下降させられて被測定物の研削表
    面の硬さを測定する硬度計と、被測定物の所要部分を把
    持して上記硬度計を測定位置に位置決めする第2把持装
    置とを具備したことを特徴とする硬さ自動測定装置。
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