JP2939873B2 - ガス検出素子の製造法 - Google Patents

ガス検出素子の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス検出素子の製
造法に関する。更に詳しくは、抵抗の経時的な変化を少
なくしたガス検出素子の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は先に、体積比0.05〜1.0の有
機錫化合物/酸素混合ガスを用い、80〜250Wの高周波電
力を印加するプラズマCVD法により、絶縁性基板上に透
明で非晶質のプラズマCVD薄膜を形成させた後、このプ
ラズマCVD薄膜を大気中で400℃以上、好ましくは400〜6
00℃の温度で加熱処理してガス検出素子を製造する方法
を提案している(特開平6-130,018号公報)。
【0003】この方法で製造されたガス検出素子につい
て、その後の種々の検討が行われた結果、このガス検出
素子はセンサ使用雰囲気中での抵抗の長期にわたる安定
性の点で十分ではないことが判明した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、セン
サ使用雰囲気中での抵抗の経時的な変化を少なくし、そ
れによってセンサとしての安定性を向上せしめたガス検
出素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
体積比0.05〜1.0の有機錫化合物/酸素混合ガスを用
い、80〜250Wの高周波電力を印加するプラズマCVD法に
より、絶縁性基板上に透明で非晶質のプラズマCVD薄膜
を基板温度約150〜250℃で形成させた後、該プラズマCV
D薄膜を約650〜850℃の温度の大気中で加熱処理し、ガ
ス検出素子を製造することによって達成される。その
際、プラズマCVD薄膜の形成および加熱処理と電極の形
成とは、任意の順序で行うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】基板としては、石英、アルミナ、
ステンレス鋼、ガラスなどの無機材料がプレート状、シ
ート状などの形で用いられる。これらの基板上への有機
錫化合物のプラズマCVD膜および電極の形成順序は、い
ずれを先に行ってもよい。
【0007】基板上あるいは電極を形成させた基板上へ
のプラズマCVD膜の形成は、テトラメチル錫、テトラエ
チル錫、テトラ-n-ブチル錫、ジブチル錫アセテートな
どの有機錫化合物と酸素との混合ガスを用いて行われ
る。
【0008】有機錫化合物と酸素とは、体積比で0.05〜
1.0の範囲の混合ガスとして用いられる。この体積比が
これ以下では、成膜速度が極端に遅くなって実用性に欠
けるようになり、一方これ以上では感度の向上がみられ
ない。
【0009】成膜は、前記特許公開公報に記載されるよ
うなプラズマCVD装置などを用いて行われる。その際の
成膜条件を、高周波電力80〜250W(電力密度0.15〜1.4W/
cm2)、基板温度を約150〜250℃とすることにより、透明
で非晶質のプラズマCVD薄膜を約0.1〜0.8μmの膜厚で形
成させることができる。また、原料の有機金属化合物か
らの炭素、水素などの混入を避けることができる。
【0010】成膜されたプラズマCVD薄膜の加熱処理
は、電極をプラズマCVD薄膜上に形成させる場合には、
電極形成の前後のいずれの時期においても行うことがで
きる。加熱処理は、約650〜850℃、好ましくは約700〜8
00℃の温度の大気中で行われる。
【0011】プラズマCVD薄膜のセンサ使用雰囲気中で
の抵抗の経時的な変化は、酸化錫表面層の酸化あるいは
酸素の脱離(還元)が主な原因であることが分かり、この
ような知見に基づいて検討した結果、経時的な変化を抑
制するためには、加熱処理温度を前記好ましいとされた
温度(400〜600℃)より更に上げ、酸化錫薄膜を構成する
結晶子径を大きくし、あるいは酸化錫結晶内の欠陥を減
少させることが有効であることが判明した。また、約65
0〜850℃の温度領域で約10〜24時間の加熱処理を行うこ
とによって、錫および酸素のみで構成されている結晶性
の酸化錫薄膜であることがX線光電子分光分析で確認さ
れた。一方、これ以上の温度で加熱処理すると、処理時
に薄膜に亀裂を生ずるようになる。
【0012】電極としては、一般にくし形電極または対
向電極が用いられる。そして、蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法などにより、クロム(膜厚
約0.05〜0.1μm)および金(膜厚約0.1〜1μm)の積層電極
として一般に形成される。また、絶縁性基板上にまず電
極を形成させる場合には、スクリーン印刷法、電子ビー
ム蒸着法などにより、金電極、白金電極等を形成させて
もよい。
【0013】このようにして得られる高温加熱処理プラ
ズマCVD薄膜を感応部とするガス検出素子は、2-メチル-
ブテン-2、プロパン等の還元性ガスの高温(約300〜500
℃)における濃度検出に有効に用いられる。
【0014】
【発明の効果】本発明方法により、約650〜850℃の高温
で加熱処理されたガス検出素子は、還元性ガスを含む空
気中などのセンサ使用雰囲気中での抵抗の長期にわたる
安定性が確保されている。
【0015】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0016】実施例 石英基板上に、電子ビーム蒸着法によって、白金電極を
くし形対向電極として形成させた。その電極部分を含む
基板表面側に、内部電極型のプラズマCVD法により、プ
ラズマCVD薄膜を形成させた。プラズマCVD法の原料ガス
としては、テトラメチル錫/酸素混合ガス(体積比0.1)
が用いられ、石英基板を200℃に加熱して、200Wの高周
波電力を30分間印加することにより、透明な非晶質薄膜
が形成された。
【0017】このプラズマCVD薄膜を、基板ごと700℃の
大気中で24時間加熱処理し、膜厚250nmの酸化錫薄膜を
得た。この薄膜を感応部とするガス検出素子のセンサ使
用雰囲気中での抵抗の経時的な変化を調べた。即ち、還
元性ガスの一種である2-メチル-ブテン-2 2000ppm(空
気希釈)中にこの素子を350℃で保持し、経時的な抵抗値
の変化を測定した結果、保持時間100時間後の抵抗の変
化率(雰囲気切り換え後30分の抵抗Riを基準とする)は-1
0%であった。
【0018】比較例 実施例において、加熱処理温度を600℃として得られた
ガス検出素子の保持時間100時間後の抵抗変化率を測定
すると、-40%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例(700℃)および比較例(600℃)におけるガ
ス検出素子の経時的な抵抗変化を示すグラフである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体積比0.05〜1.0の有機錫化合物/酸素
    混合ガスを用い、80〜250Wの高周波電力を印加するプラ
    ズマCVD法により、絶縁性基板上に透明で非晶質のプラ
    ズマCVD薄膜を基板温度150〜250℃で形成させた後、該
    プラズマCVD薄膜を650〜850℃の温度の大気中で加熱処
    理することを特徴とするガス検出素子の製造法。
  2. 【請求項2】 加熱処理薄膜が錫および酸素のみからな
    る結晶性酸化錫薄膜である請求項1記載のガス検出素子
    の製造法。
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