JP2939590B2 - 樹脂フィルム製造装置における異物混入防止方法及びその装置 - Google Patents
樹脂フィルム製造装置における異物混入防止方法及びその装置Info
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Description
おけるミキサー及びダイの結露防止及び防塵技術に関
し、特に樹脂フィルムへの異物の混入を防止する方法及
びその装置に関する。
反応硬化型樹脂が広く使用されている。この反応硬化型
樹脂の例として、エポキシ、ウレタン,ポリイミド,フ
ェノール,不飽和ポリエステルなどが挙げられる。
を混合させると、徐々に反応して粘性が上昇し(硬化が
始まり)、ついには成形ができなくなる。この二液の混
合後、成形ができなくなるまでの時間をポットライフ
(可使時間)といい、ポットライフは混合二液の温度や
混合濃度などにより長くなったり短くなったりする。ポ
ットライフが長いと成形作業上有利であるが、ポットラ
イフを長くするために硬化剤の混合濃度を低下させるの
は却って、成形品の特性を低下させたり、成形作業上の
後工程を複雑化させるなどの問題がある。そこで、樹脂
と硬化剤との混合濃度を最適に調整しつつポットライフ
を極力長くするため、ミキサーやダイの内部に冷却機構
を設けて、混合二液を冷却している。
のミキサーやダイの表面温度は大気温以下に冷却され、
それらの表面には結露が生じてしまう。その結露は水滴
あるいは氷片としてダイから押し出された樹脂フィルム
の上やドラムまたはエンドレスベルト上に落下してしま
う。
するため、第3図に示すように、ミキサー1およびダイ
2の表面に断熱材(保冷材)3を巻付け、さらに断熱材
3自体からの防塵を図るため、その断熱材3の上を樹脂
フィルム4などで覆っていた。
スベルト6上に押し出すための露出部7ができるため、
このダイ2の露出部7において結露が生じてしまう。結
露が生じると大気中のチリなどを吸着して、その水滴な
どがエンドレスベルト6や押し出された樹脂フィルム5
上に落下し、樹脂フィルム5上に異物を混入させたり、
その表面をいびつにさせたりする。また、断熱材3はミ
キサー1やダイ2に巻付けて使用されているため、その
断熱材3自体やその内部に含まれるチリなどがエンドレ
スベルト6や押し出された樹脂フィルム5上に落下し
て、樹脂フィルム5に異物として混入してしまうことが
あった。
ることなく、かつ樹脂フィルム中に異物を混入させるこ
となく、樹脂フィルムを製造する装置について鋭意研究
を重ねた結果、本発明に至ったものである。
ルムへの異物混入防止方法の要旨とするところは、反応
硬化型樹脂をミキサーにて混練した後、ダイからドラム
又はエンドレスベルト上にフィルム状に押し出して固化
させ樹脂フィルムを製造する装置において、前記ミキサ
ー及びダイ又はダイを覆って該主要部を外気と可能な限
り遮断する遮蔽カバーを設け、該遮蔽カバー内にミキサ
ー及びダイの表面温度以下の露点を有する常温の脱湿気
体を送気して充満させたことにある。
蔽カバーとダイとの隙間から漏出させたことにある。
脂フィルムへの異物混入防止装置の要旨とするところ
は、反応硬化型樹脂をミキサーにて混練した後、ダイか
らドラム又はエンドレスベルト上にフィルム状に押し出
して固化させ樹脂フィルムを製造する装置において、前
記ミキサー及びダイ又はダイを覆って該主要部を外気と
可能な限り遮断する遮蔽カバーと、前記遮蔽カバー内に
ミキサー及びダイ又はダイの表面温度以下の露点を有す
る常温の脱湿気体を発生させる脱湿気体発生手段と、前
記脱湿気体発生手段によって発生させられた脱湿気体を
前記遮蔽カバー内に送気して充満させる送気手段とを備
えたことにある。
覆う遮蔽カバー内にそのミキサー及びダイ又はダイの表
面温度以下の露点を有する脱湿気体を送気して充満させ
ていて、その脱湿気体によってミキサー,ダイが覆われ
ている。したがって、内部から冷却されて低温状態にあ
るミキサーやダイであっても、それらの表面は結露する
ことがなく、水滴や氷片がエンドレスベルトあるいはド
ラムの上や押出し成形された樹脂フィルムの上に落下す
ることはない。また、結露防止のために断熱材などを用
いていないため、断熱材などから落下してくる異物はな
く、樹脂フィルムに異物が混入させられることはない。
部に形成される露出部に遮蔽カバーとダイとの隙間から
漏出させ、その露出部を漏出させられた脱湿気体により
覆うようにすることによって、ダイ下部の露出部におい
て結露することが防止される。
ることにより、遮蔽カバー内に充満させられた脱湿気体
を常に入れ替えて、その温度をほぼ一定の常温に保ち、
遮蔽カバーの表面に結露が生じないようにされる。
る。
を気泡を発生させることなく均一に混合させるミキサー
であり、そのミキサー10には反応硬化型樹脂、たとえば
樹脂と硬化剤とをそれぞれ供給するための配管12,14が
接続されている。配管12,14を通してミキサー10内に供
給された樹脂と硬化剤とは駆動装置16により回転駆動さ
せられる撹拌翼によって均一に撹拌・混合され、混合さ
れた反応硬化型樹脂は順次間断なくダイ18に供給され
る。ダイ18は供給されてきた反応硬化型樹脂を均一な厚
さのフィルム状に連続的に押出すものである。押出され
た樹脂フィルム20はエンドレスベルト22の上で固化させ
られ、更に必要に応じて乾燥させられ或いは有機溶媒が
蒸散させられた後、少なくとも自己支特性を有する程度
に固化させた樹脂フィルム29はエンドレスベルト22上か
ら剥離させられてローラなどに巻き取られる。
フが短くなるため、成形加工の時間を確保することを目
的にミキサー10やダイ18は冷却装置を内蔵していて、反
応硬化型樹脂を冷却するようにされている。そのためミ
キサー10やダイ18の表面も冷却状態にあり、たとえば零
度以下とされるため、それらの表面は結露し易くなって
いる。
に、樹脂が押出されるダイ18の下部などを除くミキサー
10やダイ18の主要部を覆う遮蔽カバー24が設けられ、外
気と可能な限り遮断し得るようにされている。そして、
この遮蔽カバー24内には送気管26を介して、ミキサー10
とダイ18のうち最も表面温度の低い温度以下の露点を有
する脱湿気体が送気され、充満させられる。脱湿気体と
しては空気を除湿して所定の露点以下にしたものや、そ
の他窒素ガスや二酸化炭素ガスなど、所定の露点以下に
除湿したガスやあるいはガス化したとき所定の露点以下
であるガスが使用され、これら脱湿気体は公知の脱湿気
体発生手段によって得られた脱湿気体が用いられる。ま
た、脱湿気体の温度は何ら限定されないが、遮蔽カバー
24の外表面に結露を生じさせないために、常温であるの
が最も望ましい。
おらず、またダイ18の樹脂が押出される下部や各種の配
管12,14などとの境界部に対しても隙間を設けて配設さ
れている。これらは、遮蔽カバー24がミキサー10やダイ
18などからの熱伝導によって冷却させられ、遮蔽カバー
24自体に結露を生じさせないためである。そこで、遮蔽
カバー24内に脱湿気体を送気して充満させることによ
り、遮蔽カバー24内の圧力を大気圧以上の圧力として、
遮蔽カバー24の隙間から脱湿気体を漏出させることによ
って、逆に外気が遮蔽カバー24内に侵入しないようにさ
れている。また、樹脂フィルム20が押出されるダイ18の
下部は、遮蔽カバー24にて覆うことができず、露出した
状態とされるが、ダイ18と遮蔽カバー24とによってスリ
ット状の隙間を形成することにより、その隙間から遮蔽
カバー24内に充満させられた脱湿気体を漏出させ、その
漏出した脱湿気体にて露出部を覆い、結露が生じないよ
うにされる。
段は脱湿気体発生手段によって脱湿させられた気体をポ
ンプなどにより圧送させるものであっても良く、あるい
は脱湿気体発生手段における圧力を用いるものであって
も良い。
るミキサー及びダイを遮蔽カバーにて覆って、その遮蔽
カバー内に脱湿気体を送気して充満させているため、ミ
キサー及びダイの表面に結露が生じることはない。ま
た、樹脂フィルムへの異物の混入の原因となる断熱材な
どを使用していないため、樹脂フィルムに異物が混入す
ることはなく、品質の優れた樹脂フィルムを製造するこ
とが可能となる。更に、ミキサー及びダイを遮蔽カバー
にて覆うことにより、脱湿気体の送気量を最小限にする
ことができ、樹脂フィルムの製造コストを上昇させるこ
とにはならない。
したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではな
い。
ー10への配管12,14の取付け作業などを行う作業室であ
り、その作業室28内に送気管30を介して脱湿空気を送気
するようにしても良い。
気体を、作業室28内へ送気される脱湿空気の露点まで冷
却することが可能となり、ミキサーやダイの表面と脱湿
気体との間の熱伝導が少なくされる。したがって、反応
硬化型樹脂のポットライフを季節に関係なく、即ち室温
に関係なくほぼ一定に保つことができる。
て、ミキサー及びダイの冷却能力を弱めないようにして
も良い。
樹脂板などにて剛構造に形成しても良いが、その他袋状
の樹脂フィルムにてミキサー及びダイを覆う柔構造によ
って形成することも可能である。柔構造の場合、遮蔽カ
バー内に送気される脱湿気体の圧力にてその遮蔽カバー
を脹らませ、ミキサー及びダイを脱湿気体で覆って結露
が防止される。
い位置にあるダイについてのみ遮蔽カバーにて覆うよう
にしても良く、また本発明が適用される樹脂フィルムの
製造装置はドラム上にフィルム状の樹脂を押し出す型式
のものであっても良いなど、本発明はその趣旨を逸脱し
ない範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる変形,修
正,改良を加えた形態で実施することが可能である。
を遮蔽カバーにて覆って、その遮蔽カバー内にミキサ
ー,ダイの表面温度以下の露点を有する脱湿気体を送気
して充満させているため、ミキサー,ダイの表面が結露
することはない。したがって、ダイから押出された樹脂
フィルム上に水滴や氷片が落下して樹脂フィルム上に異
物を混入させたり、樹脂フィルムの表面をいびつにさせ
たりすることはない。
脂フィルムの成形部内に異物の原因となる断熱材(保冷
材)を使用していないため、断熱材自体やその内部など
に付着したりして含まれている不純物などに起因する樹
脂フィルムへの異物の混入は生じない。
覆うことのできないダイ下部の露出部において、ダイと
遮蔽カバーとによって形成された隙間から脱湿気体を漏
出させて、その漏出させた脱湿気体にてダイ下部の露出
部を覆うようにしているため、その露出部に結露が生じ
ることはなく、樹脂フィルムに異物を混入させる要因が
解消し得ることとなる。
る異物混入防止方法及びその装置を用いることにより、
内部に異物が混入していない品質の優れた樹脂フィルム
を得ることができ、電子部品など高品質を要求される樹
脂フィルムの品質を一層向上させることができる。
た樹脂フィルム製造装置の一例を示す説明図であり、第
2図は第1図の要部を拡大して示す説明図である。 第3図は従来の樹脂フィルム製造装置の要部を示す説明
図である。 10;ミキサー 18;ダイ 20;樹脂フィルム 22;エンドレスベルト 24;遮蔽カバー 26;送気管
Claims (3)
- 【請求項1】反応硬化型樹脂をミキサーにて混練した
後、ダイからドラム又はエンドレスベルト上にフィルム
状に押し出して固化させ樹脂フィルムを製造する方法に
おいて、 前記ミキサー及びダイ又はダイを覆って該主要部を外気
と可能な限り遮断する遮蔽カバーを設け、該遮蔽カバー
内にミキサー及びダイ又はダイの表面温度以下の露点を
有する常温の脱湿気体を送気して充満させることを特徴
とする樹脂フィルム製造装置における異物混入防止方
法。 - 【請求項2】前記遮蔽カバー内に充満された脱湿気体を
該遮蔽カバーとダイとの隙間から漏出させたことを特徴
とする請求項第1項に記載の樹脂フィルム製造装置にお
ける異物混入防止方法。 - 【請求項3】反応硬化型樹脂をミキサーにて混練した
後、ダイからドラム又はエンドレスベルト上にフィルム
状に押し出して固化させ樹脂フィルムを製造する装置に
おいて、 前記ミキサー及びダイ又はダイを覆って該主要部を外気
と可能な限り遮蔽する遮蔽カバーと、 前記遮蔽カバー内にミキサー及びダイ又はダイの表面温
度以下の露点を有する常温の脱湿気体を発生させる脱湿
気体発生手段と、 前記脱湿気体発生手段によって発生させられた脱湿気体
を前記遮蔽カバー内に送気して充満させる送気手段と を備えたことを特徴とする樹脂フィルム製造装置におけ
る異物混入防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19035289A JP2939590B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 樹脂フィルム製造装置における異物混入防止方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19035289A JP2939590B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 樹脂フィルム製造装置における異物混入防止方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0353914A JPH0353914A (ja) | 1991-03-07 |
JP2939590B2 true JP2939590B2 (ja) | 1999-08-25 |
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ID=16256766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19035289A Expired - Fee Related JP2939590B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 樹脂フィルム製造装置における異物混入防止方法及びその装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2939590B2 (ja) |
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AT519978B1 (de) * | 2017-12-19 | 2018-12-15 | Sonderhoff Eng Gmbh | Vorrichtung zur Herstellung von Kunststoffteilen |
KR102212832B1 (ko) * | 2020-05-25 | 2021-02-08 | 주식회사 라지 | 함침성이 우수한 열가소성 복합재 제조장치 |
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1989
- 1989-07-20 JP JP19035289A patent/JP2939590B2/ja not_active Expired - Fee Related
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