JP2939420B2 - エア導入部材を内装する蒲団の製造方法および蒲団 - Google Patents

エア導入部材を内装する蒲団の製造方法および蒲団

Info

Publication number
JP2939420B2
JP2939420B2 JP19685494A JP19685494A JP2939420B2 JP 2939420 B2 JP2939420 B2 JP 2939420B2 JP 19685494 A JP19685494 A JP 19685494A JP 19685494 A JP19685494 A JP 19685494A JP 2939420 B2 JP2939420 B2 JP 2939420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cloth
air
fabric
vertical
sewing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP19685494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0856795A (ja
Inventor
宏昭 丸尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AHORO SHINSO KK
Original Assignee
AHORO SHINSO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AHORO SHINSO KK filed Critical AHORO SHINSO KK
Priority to JP19685494A priority Critical patent/JP2939420B2/ja
Publication of JPH0856795A publication Critical patent/JPH0856795A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2939420B2 publication Critical patent/JP2939420B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bedding Items (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部の中綿材に温風等
を吹き込むことが可能なエア導入部材を内装する蒲団に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】掛け蒲団や敷き蒲団等の寝具としての蒲
団は、表生地と、裏生地とが周縁部で縫着された袋生地
と、この袋生地に内装される中綿材とから構成されてい
る。通常中綿材としては、綿、羽毛、羊毛、ポリエステ
ル等の素材が用いられる。
【0003】そして、特に掛け蒲団に関しては、保温性
が優れていること、および軽量であること等が要件とし
て挙げられ、これらの点および温度、湿度に応じて拡縮
する点で羽毛や羊毛が中綿材として優れている。その
他、保温性を向上させるために、袋生地の素材や中綿材
にアルミニウムやセラミックスの微粉末をコーティング
したものや、ポリエステルや羊毛等の素材を小球状に加
工し、袋生地内に空気圧を利用して吹き込むようにした
もの、さらには、蒲団の縫製構造を立体的にしかつキル
ティングを備えたもの等が開発されている。
【0004】袋生地の素材や中綿材に上記のコーティン
グを施すと、蒲団に断熱、輻射、遠赤外線作用等を発揮
させることが可能になり、また、中綿材素材を小球状に
すれば、中綿材の袋生地内への充填作業が簡素化できる
とともに、中綿材の空隙率が大きくなって通気性および
保温性が向上する。さらに、蒲団を立体キルティング構
造にすると、中綿材の空気含有量が増大して通気性およ
び保温性が向上するとともに、袋生地内での中綿材の移
動が阻止され好都合である。特に羽毛蒲団および羊毛蒲
団は立体キルティング構造のものが一般的である。
【0005】ところで、掛け蒲団の保温効果のみを考慮
するなら、内部に多くの空気層を形成させるようにすれ
ばよく、そのためには中綿材の量を多くすることが行わ
れるが、そうすれば蒲団が分厚くなって重くなり、圧迫
感を受けるため快適性が低下する。そこで中綿材の量を
少なくすると、圧迫感からは開放されるが、保温性が低
下する。従って、必要に応じて袋生地内の容積を迅速に
変化させ、中綿材の空隙率を変えることによって保温効
果を調節可能にすることが望まれる。
【0006】そのようなことから、表生地と裏生地との
間に中生地を介在させ、表生地と中生地との間に羽毛か
らなる中綿材を装填するとともに、中生地と裏生地との
間に中綿材が装填されない通風路を形成し、この通風路
に外部から温風を供給するようにした温風羽毛ふとんが
提案されている(特開平6−113942号公報)。
【0007】このような温風羽毛ふとんにあっては、温
風を上記通風路に吹き込むことによって、温風は中生地
を介して中生地と表生地との間に装填された中綿材に供
給され、中綿材を膨らませるので、中綿材の保持する空
気量が多くなり保温性が向上する。また、温風の供給量
を調節することによって中綿材の膨張程度を調節し保温
効果を所望のものにすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな特開平6−113942号公報に記載された温風蒲
団においては、通風路が中生地と裏生地との間に形成さ
れているため、中綿材を膨らませるためには効率が悪
く、送風コストが嵩むという問題点を有している。
【0009】なお、上記温風蒲団は、複数の通風路を形
成させるために、中生地と裏生地との所定の対向ライン
にドッキングテープを縫着し、中生地のドッキングテー
プと裏生地のドッキングテープとを縫着したり係着する
ような面倒な操作が施されてできあがっており、その結
果製造コストが嵩むという問題点を有している。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、供給されたエアが無駄なく
中綿材に供給され、その結果送風コストの低減を可能に
するエア導入部材を内装する蒲団の製造方法および蒲団
を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
エア導入部材を内装する蒲団の製造方法は、通気性材か
らなり、所要幅を有して各連通された複数の縦方向の筒
状体とこの筒状体の一部に開口した送風受口とを形成し
てエア導入部材を作成し、上記筒状体の幅中央に、その
長さ方向に亘って、等幅の表、裏縦方向隔布を上下側に
それぞれ縫着し、この後、このエア導入部材の表縦方向
隔布と表生地との縫着と、裏縦方向隔布と裏生地との縫
着とを施すとともに、表生地と裏生地との縁部を縫着し
て隔布で区画された複数の区画室を形成し、その後各区
画室に中綿材を充填することを特徴とするものである。
【0012】本発明の請求項2記載のエア導入部材を内
装する蒲団は、表生地および裏生地を重ね合わせ、それ
らの周縁部を縫着することによって形成され、その内部
に所定高さ幅を有する縦方向の隔布によって所定間隔毎
に複数の区画室を形成し、この区画室にエアを導入する
エア導入部材を内装する蒲団であって、上記エア導入部
材は、上記隔布の高さ方向中間位置の左右両側面にその
長さ方向に亘って縫着され複数の区画室内を経由する
通気性材からなる筒状体と、この筒状体の基端部に開口
した送風受口とを具備していることを特徴とするもので
ある。
【0013】本発明の請求項3記載のエア導入部材を内
装する蒲団は、請求項2記載のエア導入部材を内装する
蒲団において、上記縦方向の隔布に交差するように同じ
高さ幅を有する横方向隔布が設けられ、この横方向隔布
と上記縦方向隔布とで区画された区画室が形成されてい
ることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】上記請求項1記載のエア導入部材を内装する蒲
団の製造方法によれば、通気性材からなるエア導入部材
は、一部に開口した送風受口を有する所要幅を備えた複
数の縦方向の筒状体によってまず別体として作成され、
この別体のエア導入部材に表、裏縦方向隔布を介して表
生地と裏生地とが縫着されて蒲団が形成されるため、従
来のもののように、複数の通風路を形成させるために、
中生地と裏生地との所定の対向ラインにドッキングテー
プを縫着し、中生地のドッキングテープと裏生地のドッ
キングテープとを縫着するような面倒な縫製操作を施す
必要はなく、独立して製造されたエア導入部材を隔布を
介して表生地および裏生地に縫着するだけの簡便な縫製
作業で蒲団が製造される。
【0015】そして、この方法で製造された蒲団におい
ては、筒状体は、隔布の高さ方向の中間位置に縫着され
ており、筒状体の周面の全面が区画室内に臨んだ状態に
なっているため、エアは筒状体を介して各区画室内の羽
毛等の中綿材に満遍なく供給される。
【0016】上記請求項2記載のエア導入部材を内装す
る蒲団によれば、筒状体の基端部に開口した送風受口に
適宜の送風機器を接続し、この送風機器を運転して送風
すれば、エアは、送風受口から筒状体内に送り込まれ
る。そうすれば、筒状体は通気性材で形成されているた
め、筒状体内に供給されたエアは、その風圧によって筒
の全面から外方に吹き出される。そして、筒状体は、区
画室内に縦方向に設けられた隔布の高さ方向の中間位置
に縫着されているため、筒状体の周面の全面が区画室内
に臨んだ状態になっており、しかもこの状態でそれぞれ
の区画室を経由しているため、筒状体に供給されたエア
によって各区画室内の羽毛等の中綿材に満遍なくエアが
吹き込まれることになる。
【0017】上記請求項3記載のエア導入部材を内装す
る蒲団の製造方法および蒲団によれば、縦方向の隔布に
交差するように同じ高さ幅を有する横方向隔布が設けら
れ、この横方向隔布と上記縦方向隔布とで区画された区
画室が形成されているため、上記横方向隔布によって区
画室がさらに細分化され、その分蒲団内での羽毛等の中
綿材の移動範囲が制限され、蒲団内での中綿材の偏りが
有効に防止される。
【0018】
【実施例】図1は、本発明に係る蒲団に適用されるエア
導入部材の一例を示す一部切欠き斜視図であり、エア導
入部材の内部にエアが供給されていない状態を示してい
る。また図2は、図1のエア導入部材が内装された本発
明の蒲団の一例を示す一部切欠き斜視図である。これら
の図に示すように、本発明に係る蒲団1は、表生地2と
裏生地3(図1では二点鎖線で示している)とが周縁部
で縫製されて形成される袋生地10と、上記袋生地10
内を複数の区画室Lに区分するための所定高さ幅を有し
かつ可撓性材料からなる隔布5と、この隔布5の内部に
充填される中綿材11と、上記隔布5の内部にエアを導
入するエア導入部材4とから構成されている。
【0019】上記表生地2および裏生地3は繊維を用い
た織製品が適用されている。その材質については特に問
わないが、綿や絹等の天然繊維の織製品や、アセテート
系、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエス
テル系等の合成繊維の織製品が好適に使用される。な
お、通気性を有する不織布を用いることも可能である。
【0020】このような表生地2および裏生地3からな
る袋生地10の内部の複数の区画室Lを経由するように
エア導入部材4が内装されて蒲団1が形成されている。
本実施例においては、中綿材11として羽毛が用いられ
ているが、羊毛やポリエステル等からなる充填素材であ
ってもよい。
【0021】上記エア導入部材4は、袋生地10の短辺
の一方の中央部に開口した送風受口41と、この送風受
口41に接続された通気性を有する材料からなる筒状体
42とから構成されている。この筒状体42の内部に通
風路40が形成されている。上記送風受口41は、耐熱
性および柔軟性を有する合成樹脂製のウェブで環状に形
成されており、接着や縫着により表生地2と裏生地3と
に挟持され接合されている。送風受口41の材質につい
ては特に限定はないが、耐熱性、柔軟性、強靱性等を考
慮すれば、ポリテトラフルオロエチレン製のものが好適
であるが、ポリテトラフルオロエチレン製のものに限定
されるものではなく、ポリビニルクロライド製、ポリカ
ーボネート製、ポリアミド製等相当の耐熱性を有するも
のならどのようなものでもよい。
【0022】かかる送風受口41の内周寸法は、エア導
入器具Hの接続筒H1の先端の外周寸法と同一乃至は若
干大きめに設定されている。普段はこの送風受口41
は、図1に示すように、扁平に押しつぶされた状態に縮
容してあるものである。
【0023】上記エア導入器具Hは、通常電気ヒータお
よび電気モータによって稼働するファンの内装された市
販の温風機が用いられるが、温風機に限定されるもので
はなく、送風機能のみを備えた送風機であってもよい。
【0024】上記筒状体42は、袋生地10の内部の短
辺側の縁部に沿うように設けられる一対の横筒状体42
aと、これら一対の横筒状体42a間に連通状態で配設
される複数の縦筒状体42bとから構成されている。そ
して、一方の横筒状体42aの中央部に送風受口41が
形成され、送風受口41を介してエア導入器具Hから供
給されたエアが、送風受口41側の横筒状体42aを通
って複数の縦筒状体42b内に分配され、送風受口41
から遠い方の横筒状体42aで合流するようになってい
る。
【0025】上記筒状体42は、長手方向(縦方向)が
蒲団1の丈方向の寸法に略一致し、短手方向(横方向)
が蒲団の幅方向よりも若干短い矩形状の布状体を2枚重
ね合わせて縫製することにより形成されている。縫合ラ
インは図1に点線で示している。エア導入部材4には、
通風路40の輪郭に沿って、切り除かれた中抜部43が
形成されている。この中抜部43を形成することで、区
画室L内が布状体で上下に二分されるのを防止てい
る。
【0026】なお、本発明の筒状体42は、積層された
布状体を縫製してから中抜部43を形成してつくられる
ものに限定されるものではなく、帯状の細長い布状体を
幅方向の中央部で長手方向に亘って折り返し、重なった
縁部を縫合することによって形成してもよい。
【0027】また、縦筒状体42bは2本で1組が形成
され、その3組が袋生地10内に配設されるので、袋生
地10内には合計6本の縦筒状体42bが内装された状
態になる。このような筒状体42内に導入されたエア
は、上記横筒状体42aおよび縦筒状体42bの道中で
それらの全周面のメッシュから外部に漏出し、袋生地1
0内の区画室Lに供給される。
【0028】本実施例の場合、上記筒状体42はポリエ
ステル系の繊維の織製品が適用されているが、ポリエス
テル系の合成繊維に限定されるものではなく、天然繊維
の織製品でもよいし、その他ポリアミド系等の合成繊維
の織製品でもよい。なお、特に筒状体42を耐熱性に優
れたものにするためには、ポリイミド系またはポリアミ
ドイミド系の合成繊維の織製品を適用すればよい。
【0029】上記隔布5は、縦筒状体42bの幅方向中
央部に長手方向に亘って縫着された複数の縦隔布51
と、この縦隔布51に交差するように表生地2および裏
生地3に縫着された横隔布52とから構成されている。
そして、縦隔布51は、縦筒状体42bの上面部に縫着
された表縦隔布51aと、縦筒状体42bの下面部に縫
着された裏縦隔布51bとから構成され、同様に横隔布
52は、表生地2の裏面に縫着された表横隔布52a
と、裏生地3の裏面に縫着された裏横隔布52bとから
構成されている。表縦隔て布51aと裏縦隔て布51b
とはそれぞれ同一の高さ幅を有している。
【0030】なお、表縦隔布51aと裏縦隔布51bと
は縦筒状体42bを挟んで共縫いされているが、横筒状
体42aにかかる部分については共縫いず、これによ
って横筒状体42a内に通風路40が確保されている。
【0031】そして、上記裏横隔布52bが縫着された
裏生地3が、裏横隔布52bが上面に位置するように作
業台上に載置され、その上に縦隔布51を備えたエア導
入部材4が重ねられ、裏縦隔布51bの先端縁部と裏生
地3とが縫着される。その後、エア導入部材4の上に表
横隔布52aを下面に向かせた表生地2が重ねられ、作
業が行い易い順に表縦隔布51aと表生地2との縫着お
よび表横隔布52aと裏横隔布52bとの縫着が行われ
る。
【0032】なお、上記表生地2および裏生地3とエア
導入部材4との縫製操作において、縦筒状体42bを横
断するように縫製するときは、積層されて縦筒状体42
bを形成している上布と、同下布とは共縫いしないよう
にし(具体的には、表横隔布52aと縦筒状体42bの
上布とを縫着し、裏横隔布52bと縦筒状体42bの下
布とを縫着するようにし)、縦筒状体42b内に通風路
40が確保されるようにしている。
【0033】このように表生地2と裏生地3との間にエ
ア導入部材4が縫着された後、表生地2と裏生地3の周
縁部が縫着されて袋生地10内に中綿材11が充填され
ていない状態の蒲団が得られる。従って、上記縫製が完
了した状態で、一対の縦筒状体42bが、袋生地10の
内部で縦隔布51の幅方向の中央部に長手方向に亘って
配設された状態、すなわち上記縦隔布51の高さ方向中
間位置の左右両側面にそれぞれ縦筒状体42bが縫着さ
れた状態になっている。
【0034】なお、上記縫製に際しては、中綿材11で
ある羽毛を空気輸送で各区画室L内に充填するためのホ
ースを通す部分は縫製ないようにしている。そして、
上記中綿材11が充填されていない袋生地10内に上記
ホースを挿入し、各区画室L内に羽毛を空気輸送で充填
し、最後にホースを通すために縫着していなかった部分
を縫合して図2に示すような蒲団1が完成する。
【0035】本実施例においては、上記縦隔布51は袋
生地10を等間隔に4等分するように3条が縫着され、
また、上記横隔布52は袋生地10を等間隔に5等分す
るように4条が縫着され、袋生地10の内部にはこれら
縦隔布51と横隔布52との縫着によって同じ容量を有
する複数の区画室Lが形成されている。本実施例におい
ては、区画室Lの数は縦5室×横4室の合計20室にな
っているが、本発明は、区画室L上記20室であるこ
に限定されるものではなく、縦4室×横3室の合計1
2室であってもよいし、その他の室数であってもよい。
【0036】図3は、隔布と、表生地と、裏生地と、筒
状体との位置関係を示す部分拡大断面図であり、筒状体
にエアが供給されていない状態を示している。また、図
4は、同部分拡大断面図であり、筒状体にエアが供給さ
れた状態を示している。なお、図4では、隔布5が縦隔
布51である場合を示している。これらの図に示すよう
に、表縦隔布51aの下端部および裏縦隔布51bの上
端部には、それぞれ微小幅の縫代部51cがそれぞれの
長手方向に亘って形成されている。
【0037】そして、縦筒状体42bを形成するため
の、両側部が長手方向に亘って縫製された幅広袋体42
0の中央部が、上下一対の縫代部51c間に挟持されて
いる。一方、表縦隔布51aおよび裏縦隔布51bの先
端側にも微小幅の縫代部51dが形成され、これらの縫
代部51dがそれぞれ表生地2および裏生地3に縫着さ
れている。
【0038】この縫着によって、幅広袋体420は幅方
向に2分割されているとともに、表生地2と裏生地3と
の間に縦隔布51と横隔布52とで区画された区画室L
が形成されている。このような区画室L内に羽毛等の中
綿材11が充填されている。
【0039】本発明の蒲団1は以上のように構成されて
いるので、蒲団1を使用するに際しては、図1に示すよ
うに扁平状になっている蒲団1の送風受口41にエア導
入器具Hの接続筒H1を挿入してエア導入器具Hとエア
導入部材4とを接続する。そして、エア導入器具Hをス
イッチオンして駆動させれば、エアは、接続筒H1、送
風受口41、この送風受口41に隣接した横筒状体42
a、および縦筒状体42b内に供給され、末端に設けら
れた横筒状体42aで合流し、エア圧によって図3に示
す扁平状態の筒状体42を膨らませるため、筒状体42
は、図4に示すように、円筒状に膨張する。
【0040】そして、筒状体42は羽毛を通過させない
程度のメッシュからなる通気性を有する材料で形成され
ているため、図2のB−B線断面図である図5、および
同C−C線断面図である図6に示すように、筒状体42
内に供給された加圧状態のエアは、筒状体42の周面の
メッシュから外部に漏出し、区画室L内に供給される。
このエアの区画室L内への吹き込みによって、図3に示
すように、減容状態であった羽毛等からなる中綿材11
の繊維間にエアが供給され、風圧によって繊維同士を離
間させるため、各区画室L内の中綿材11は膨張し(図
4参照)、図2に示すように、ふっくらと膨らんだ蒲団
1が得られる。
【0041】そして、縦筒状体42bは、図3〜図6に
示すように、表生地2および裏生地3からなる袋生地1
0内であって、隔布5の高さ方向中央部に縫着されてい
るため、エアは、縦筒状体42bの全周面から全て区画
室Lの内部に供給され、中綿材11の膨張に無駄なく使
用される。
【0042】また、筒状体42が全ての区画室L内を経
由しているので、供給エアの偏在に起因した中綿材11
の膨張量の偏りが有効に阻止され、図2に示すような全
体的に均一にふっくらと膨らんだ蒲団1を得ることがで
きる。
【0043】そして、このような蒲団1を掛け蒲団とし
て使用すれば、袋生地10内にエアを供給することによ
って、袋生地10に充填された中綿材11が膨らんで区
画室Lの厚みを大きく確保することになるので、保温効
果が極めて優れたものになるとともに、嵩のわりには非
常に軽く、圧迫感のない状態で極めて快適に使用するこ
とができる。
【0044】特に冬場の寒いときには、エア導入器具H
として温風機を用いれば、加熱されたエアが中綿材11
内にこもるため、この加熱エアによって蒲団1自体が事
前に温められ、寝付きをよくすることができる。
【0045】ちなみに、上記実施例においては、隔布5
は縦隔布51と横隔布52とから構成され、これら縦隔
布51と横隔布52とによって袋生地10にはマス目状
に複数の区画室Lが形成されているが、本発明の隔布5
は縦隔布51および横隔布52によって形成されること
に限定されるものではなく、横隔布52を省略して縦隔
布51のみで形成してもよい。また、縦隔布51と横隔
布52との双方を適用する場合であっても、必ずしも、
袋生地10を同じ大きさのマス目状に区分する必要はな
く、袋生地10の部位によってマス目の大きさを変える
ように縦隔布51および横隔布52を配設してもよい。
縦隔布51だけで隔布5を形成する場合には、縫製作業
の効率化を図ることが可能になる。
【0046】また、本発明においては、筒状体42およ
び送風受口41を備えたエア導入部材4は、表生地2お
よび裏生地3とは独立して別途製造しておくことができ
るため、従来のもののように、複数の通風路を形成させ
るために、中生地と裏生地との所定の対向ラインにドッ
キングテープを縫着し、中生地のドッキングテープと裏
生地のドッキングテープとを縫着するような面倒な縫製
操作を施す必要はなく、上記独立して製造されたエア導
入部材4を表生地2および裏生地3に縫着するだけの簡
便な縫製作業で蒲団1を容易に製造することができ、製
造コストを低減させる上で好都合である。
【0047】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のエア導入部材を
内装する蒲団の製造方法によれば、通気性材からなるエ
ア導入部材は、複数の縦方向の筒状体によってまず独立
して別体として作成され、この別体のエア導入部材に
表、裏縦方向隔布を介して表生地と裏生地とが縫着され
て蒲団が形成されるため、従来のもののように、複数の
通風路を形成させるために、中生地と裏生地との所定の
対向ラインにドッキングテープを縫着し、中生地のドッ
キングテープと裏生地のドッキングテープとを縫着する
ような面倒な縫製操作を施す必要はなく、エア導入部材
を隔布を介して表生地および裏生地に縫着するだけの簡
便な縫製作業で蒲団が製造され、製造コストを低減させ
る上で有効である。
【0048】そして、この方法で製造された蒲団は、筒
状体が隔布の高さ方向の中間位置に縫着されているた
め、筒状体の周面の全面が区画室内に臨んだ状態になっ
ており、エアは筒状体を介して各区画室内の羽毛等の中
綿材に満遍なく供給され、送風コストの低減上好都合で
ある。
【0049】本発明の請求項2記載のエア導入部材を内
装する蒲団の製造方法および蒲団によれば、筒状体は、
区画室内に縦方向に設けられた隔布の高さの中間位置に
縫着したため、筒状体の周面の全面が区画室内に臨んだ
状態になっており、かつ、この状態でそれぞれの区画室
を経由しているため、筒状体に供給されたエアを各区画
室内に満遍なく吹き込ませることが可能になる。
【0050】従って、従来の裏生地と中生地との間に温
風を吹き込むもののように、供給されたエア量の略半分
が蒲団外に漏洩してしまうということはなく、筒状体を
介して蒲団内に吹き込まれたエアは全て無駄なく有効に
中綿材に供給されるため、エアの供給量を最小限に抑え
ることが可能であり、送風コストの低減を図る上で好都
合である。
【0051】本発明の請求項3記載のエア導入部材を内
装する蒲団の製造方法および蒲団によれば、縦方向の隔
布に交差するように同じ高さ幅を有する横方向隔布を設
け、この横方向隔布と上記縦方向隔布とで区画された区
画室を形成したため、上記横方向隔布によって区画室が
さらに細分化され、その分蒲団内での羽毛等の中綿材の
移動範囲が制限され、蒲団内での中綿材の偏りが有効に
防止され好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒲団に適用されるエア導入部材の
一例を示す一部切欠き斜視図であり、エア導入部材が未
だ表生地と裏生地とに縫着されていない状態を示してい
る。
【図2】図1のエア導入部材が表生地と裏生地とに縫着
されて本発明の蒲団が形成された状態を示す一部切欠き
斜視図であり、エア導入部材にエアが供給された状態を
示している。
【図3】隔布と、表生地と、裏生地と、筒状体との位置
関係を示す部分拡大断面図であり、筒状体にエアが供給
されていない状態を示している。
【図4】隔布と、表生地と、裏生地と、筒状体との位置
関係を示す部分拡大断面図であり、筒状体にエアが供給
された状態を示している。
【図5】図2のB−B線断面図である。
【図6】図2のC−C線断面図である。
【符号の説明】
1 蒲団 11 中綿材 10 袋生地 2 表生地 3 裏生地 4 エア導入部材 41 送風受口 42 筒状体 42a 横筒状体 42b 縦筒状体 5 隔布 51 縦隔布 51a 表縦隔布 51b 裏縦隔布 52 横隔布 52a 表横隔布 52b 裏横隔布 L 区画室 H エア導入器具 H1 接続筒

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性材からなり、所要幅を有して各連
    通された複数の縦方向の筒状体とこの筒状体の一部に開
    口した送風受口とを形成してエア導入部材を作成し、上
    記筒状体の幅中央に、その長さ方向に亘って、等幅の
    表、裏縦方向隔布を上下側にそれぞれ縫着し、この後、
    このエア導入部材の表縦方向隔布と表生地との縫着と、
    裏縦方向隔布と裏生地との縫着とを施すとともに、表生
    地と裏生地との縁部を縫着して隔布で区画された複数の
    区画室を形成し、その後各区画室に中綿材を充填する
    とを特徴とするエア導入部材を内装する蒲団の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 表生地および裏生地を重ね合わせ、それ
    らの周縁部を縫着することによって形成され、その内部
    に所定高さ幅を有する縦方向の隔布によって所定間隔毎
    に複数の区画室を形成し、この区画室にエアを導入す
    ア導入部材を内装する蒲団であって、上記エア導入部
    材は、上記隔布の高さ方向中間位置の左右両側面にその
    長さ方向に亘って縫着され複数の区画室内を経由する
    通気性材からなる筒状体と、この筒状体の基端部に開口
    した送風受口とを具備していることを特徴とするエア導
    入部材を内装する蒲団。
  3. 【請求項3】 上記縦方向の隔布に交差するように同じ
    高さ幅を有する横方向隔布が設けられ、この横方向隔布
    と上記縦方向隔布とで区画された区画室が形成されてい
    ることを特徴とする請求項2記載のエア導入部材を内装
    する蒲団。
JP19685494A 1994-08-22 1994-08-22 エア導入部材を内装する蒲団の製造方法および蒲団 Expired - Lifetime JP2939420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19685494A JP2939420B2 (ja) 1994-08-22 1994-08-22 エア導入部材を内装する蒲団の製造方法および蒲団

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19685494A JP2939420B2 (ja) 1994-08-22 1994-08-22 エア導入部材を内装する蒲団の製造方法および蒲団

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0856795A JPH0856795A (ja) 1996-03-05
JP2939420B2 true JP2939420B2 (ja) 1999-08-25

Family

ID=16364768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19685494A Expired - Lifetime JP2939420B2 (ja) 1994-08-22 1994-08-22 エア導入部材を内装する蒲団の製造方法および蒲団

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2939420B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU1692099A (en) * 1998-02-27 1999-09-15 Seft Development Laboratory Co., Ltd. Ventilated bedding and ventilated clothes
US6779592B1 (en) * 1999-08-26 2004-08-24 Seft Development Laboratory Co. Cooling futon
US20030047301A1 (en) * 2001-04-27 2003-03-13 Hiroshi Ichigaya Cooling mat
KR101283458B1 (ko) * 2011-01-19 2013-07-10 육정환 강제송풍식 요
KR101635312B1 (ko) * 2015-01-23 2016-06-30 오지은 이중 삼차원 격벽을 갖는 이불

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0856795A (ja) 1996-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3568227A (en) Inflatable cushion and apparatus for making same
JP4598526B2 (ja) 調整可能断熱構造体
JP2630733B2 (ja) エアーコントロールふとん
US5009318A (en) Method, device and padded product for maintaining an object
CN100430264C (zh) 用于车辆的透气座椅及形成方法
US3778851A (en) Mattress
JP4503538B2 (ja) シートパッド補強布の製造方法及び製造装置
JP2939420B2 (ja) エア導入部材を内装する蒲団の製造方法および蒲団
JP2004308101A (ja) 微気候を調節する衣類及び複合構造物
JPH10165259A (ja) 通気性マットレス及び送風パッド
KR0164445B1 (ko) 공기도입부재를 내장하는 이불 및 그 제조방법
JP3061360B2 (ja) エアーコントロール敷ふとんカバー
GB2323015A (en) Variable thermal insulation material
EP0840072B1 (en) Gas delivery device
US20190336328A1 (en) Forced-air warming blanket
JP2500326Y2 (ja) エア導入部材を内装する蒲団
JPH0546713Y2 (ja)
JPS6015483Y2 (ja) 布団
TWI433979B (zh) 棉被烘乾機
JPH04352911A (ja) 電気寝具
JPH09252885A (ja) 羽毛布団
JP2616857B2 (ja) 羽毛ふとん
JP2616893B2 (ja) エアーコントロール羽毛ふとん
JP3557318B2 (ja) 家畜用水冷マット
JPH0118754B2 (ja)