JP2938868B1 - ダンボールを使用した断熱・防音・遮音板 - Google Patents

ダンボールを使用した断熱・防音・遮音板

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JP2938868B1
JP2938868B1 JP25950998A JP25950998A JP2938868B1 JP 2938868 B1 JP2938868 B1 JP 2938868B1 JP 25950998 A JP25950998 A JP 25950998A JP 25950998 A JP25950998 A JP 25950998A JP 2938868 B1 JP2938868 B1 JP 2938868B1
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Abstract

【要約】 【課題】 ダンボールを簡単かつ容易に積層状態に連結
し、十分な強度と断熱特性または防音特性に優れた、断
熱・防音・遮音板を安価に多量生産する。 【解決手段】 ダンボールを使用した断熱・防音・遮音
板は、積層された複数枚のダンボール1を、複数の部分
に設けられたアンカー連結部2で積層状態に連結してい
る。アンカー連結部2は、互いに接近する2列の切断ラ
イン3を有する。切断ライン3は、積層しているダンボ
ール1を貫通して設けている。2列の切断ライン3の間
を、切断ライン3で段差ができるように、中央凸に突出
させている。一方のダンボール1の突出部4は、積層し
ている他のダンボール1の切断ライン3の間に突出して
いる。アンカー連結部2の表面に発泡プラスチック14
が付着されており、アンカー連結部2に付着される発泡
プラスチック14が、切断ライン3の段差部分で積層す
るダンボール1を接着している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、廃棄ダンボ
ール紙を有効に再利用できるように積層して連結するダ
ンボールを使用した断熱・防音・遮音板に関する。本明
細書において、「ダンボール」とは、通常のダンボール
紙、耐水ダンボール、プラスチック製のダンボール等の
各種ダンボールを含む広い意味で使用する。さらに、本
明細書において、「断熱・防音・遮音板」とは、断熱板
または防音板として使用される板材を意味するものとす
る。
【0002】
【従来の技術】使用済みの廃棄ダンボールは、種々の外
形をしている。この形状の廃棄ダンボールを、断熱・防
音・遮音板に使用するには、用途に最適の大きさにする
必要がある。たとえば、建物または機械の外壁の内側に
固定して、断熱材として使用するには、決められた幅の
細長い板状とする必要がある。また、防音板として使用
するには、断熱板よりも大きな形状とする必要がある。
廃棄ダンボールは、複数枚を積層し、これを接着するこ
とで大きな形状にできる。大きな廃棄ダンボールは、所
定の形状に裁断して、用途に適した大きさに加工でき
る。ただ、この構造で廃棄ダンボールの外形を揃える
と、積層して連結するために、多量の接着剤を使用する
必要があり、加工コストが高くなる。
【0003】さらに、断熱・防音・遮音板として、プラ
スチックを発泡させた板材が使用される。発泡プラスチ
ックは、無数の空隙があって、これが断熱特性と防音特
性を向上させる。無数の空隙が、断熱・防音・遮音板と
しての特性を良くするので、発泡倍率を高くして、少量
のプラスチックを使用して厚く成形することで、断熱・
防音特性を改善できる。ただ、発泡プラスチックは、発
泡倍率を高くするにしたがって、強度が低下する欠点が
ある。したがって、十分な強度が要求される用途には、
芯材を使用し、芯材の表面に発泡プラスチックを付着す
る必要がある。この構造の断熱・防音・遮音板は、強度
を改善できるが、芯材を使用するので、原料コストが高
くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
欠点を解決することを目的に開発されたもので、本発明
の重要な目的は、ダンボールを簡単かつ容易に、しかも
低コストに積層状態に連結して有効に再利用するダンボ
ールを使用した断熱・防音・遮音板を提供することにあ
る。
【0005】さらに、本発明の他の大切な目的は、十分
な強度があって、断熱特性または防音特性に優れ、しか
も安価に多量生産できるダンボールを使用した断熱・防
音・遮音板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のダンボールを使
用した断熱・防音・遮音板は、前述の目的を達成するた
めに下記の構成を備える。本発明の請求項1の断熱・防
音・遮音板は、複数枚のダンボール1をアンカー構造で
積層状態に連結している。アンカー連結部2は、以下の
独特の構造で連結される。さらに、積層されたダンボー
ル1の表面には、発泡プラスチック14を付着してい
る。
【0007】(a) 積層された複数枚のダンボール1
は、複数の部分に設けられたアンカー連結部2で積層状
態に連結されている。 (b) アンカー連結部2は、互いに接近する2列の切
断ライン3を有する。 (c) 切断ライン3は、積層しているダンボール1を
貫通して設けられている。 (d) 2列の切断ライン3の間を、切断ライン3で段
差ができるように、中央凸に突出させている。 (e) 一方のダンボール1の突出部4は、積層してい
る他のダンボール1の切断ライン3の間に突出してい
る。 (f) アンカー連結部2の表面に発泡プラスチック1
4が付着されており、アンカー連結部2に付着される発
泡プラスチック14が、切断ライン3の段差部分で積層
するダンボール1を接着している。
【0008】本発明の請求項2のダンボールを使用した
断熱・防音・遮音板は、発泡プラスチック14をウレタ
ンフォームとしている。ただ、本発明の断熱・防音・遮
音板は、発泡プラスチック14をウレタンフォームに特
定しない。
【0009】本発明の請求項3のダンボールを使用した
断熱・防音・遮音板は、発泡プラスチック14を、積層
されたダンボール1の、片面または両面の全体に付着し
ている。
【0010】本発明の請求項4のダンボールを使用した
断熱・防音・遮音板は、切断ライン3を互いに平行に切
断している。
【0011】本発明の請求項5のダンボールを使用した
断熱・防音・遮音板は、ダンボール1を2層に積層して
アンカー連結部2で連結している。
【0012】本発明の請求項6のダンボールを使用した
断熱・防音・遮音板は、複数のダンボール1を、中心原
紙1Aの波型の向きが互いに平行となるように積層して
いる。さらに、この積層構造は、切断ライン3が、中心
原紙1Aの断面を波型とするように切断して、アンカー
連結部2の連結構造を強固にしている。
【0013】本発明の請求項7のダンボールを使用した
断熱・防音・遮音板は、回転する噛合ローラー9でアン
カー連結部2を成形して、ダンボール1を積層状態に連
結している。噛合ローラー9は、周縁から突出する凸部
11を備え、噛合ローラー9が回転することによって、
凸部11がダンボール1を切断してアンカー連結部2を
成形している。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するためのダンボールを使用した断
熱・防音・遮音板を例示するものであって、本発明はダ
ンボールを使用した断熱・防音・遮音板を下記のものに
特定しない。
【0015】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0016】図1に示すダンボールを使用した断熱・防
音・遮音板は、2枚のダンボール1をアンカー連結部2
で連結して積層状態に連結し、その表面に発泡プラスチ
ック14を付着している。積層しているダンボール1
は、複数の部分をアンカー連結部2で連結している。図
に示す断熱・防音・遮音板は、2枚のダンボール1を、
中心原紙1Aの波型の段の向きが同方向となるように積
層している。
【0017】断熱・防音・遮音板に使用するダンボール
1は、好ましくは、廃棄ダンボールを使用する。廃棄ダ
ンボールを使用する断熱・防音・遮音板は、使用済みの
廃棄ダンボールを有効に再利用できる特長がある。た
だ、本発明の断熱・防音・遮音板は、新品のダンボール
を使用することも、あるいは、廃棄ダンボールと新品ダ
ンボールを使用することもできるのは言うまでもない。
【0018】アンカー連結部2の断面形状を図2と図3
に示している。図2は、切断ライン3と平行な断面図、
図3は切断ライン3と直交する断面図を示している。こ
れ等の図に示すアンカー連結部2は、互いに接近する2
列の切断ライン3で、ダンボール1を切断している。切
断ライン3は、中心原紙1Aの切断面が波型となるよう
に、ダンボール1を切断している。切断ライン3は、積
層している複数枚のダンボール1を、同じ位置で貫通す
るように設けている。
【0019】2列の切断ライン3の間は、切断ライン3
で段差ができるように、中央凸に突出させている。積層
している複数枚のダンボール1は、切断ライン3で同じ
方向に突出している。一方のダンボール1の突出部4
が、積層している他のダンボール1の切断ライン3の間
に突出して、積層するダンボール1を連結している。突
出部4が積層するダンボール1を連結するのは、突出部
4の両側にできる、図2の斜線で示す押圧接触面5が、
互いに押圧される状態で接触するからである。このよう
に、複数枚のダンボール1をアンカー構造で連結する断
熱・防音・遮音板は、ダンボール1を、アンカー連結部
2で互いにかみ合わせて、剥離を非常に少なくできる特
長がある。とくに、図に示す断熱・防音・遮音板は、中
心原紙1Aの切断面が波型となるように、切断ライン3
でダンボール1を切断しているので、押圧接触面5にお
ける接触部分の面積を広くして摩擦を大きくし、より強
固に連結できる構造となっている。
【0020】図に示すアンカー連結部2は、2列の切断
ライン3を互いに平行な直線としている。本発明のダン
ボールを使用した断熱・防音・遮音板は、2列の切断ラ
イン3を必ずしも平行な直線とする必要はない。図4〜
図8に示すように、曲線や折曲線とすることもできる。
切断ライン3を折曲線とするアンカー連結部2は、押圧
接触面5が長くなって、ダンボール1をより強く連結で
きる特長がある。
【0021】突出部4は、その幅(W)で、積層したダ
ンボール1を連結する強度が変化する。2列の切断ライ
ン3を接近させて、突出部4の幅を狭くすると、突出部
4の強度が低下して変形しやすくなる。従って、突出部
4の幅、すなわち、2列の切断ライン3の間隔は、5m
mよりも広くする。突出部4の幅を広くすると、突出部
4が変形しにくくなって、ひとつのアンカー連結部2の
連結強度は向上する。ただ、突出部4を広くすると、単
位面積に多くのアンカー連結部2を設けることができな
くなって、全体としての連結強度が低下する。したがっ
て、突出部4の幅は、10cm以下にする。突出部4の
理想的な幅は、約3cmである。ただ、突出部4の幅
は、5mm〜10cm、好ましくは1〜5cmとする。
【0022】突出部4は、好ましくは、図2に示すよう
に、中央凸の山形に突出される。ただ、突出部4は、図
9に示すように、湾曲する山形、あるいは図10に示す
ように、複数の山形に突出させることもできる。突出部
4がダンボール1の表面から突出する高さ(h)は、好
ましくは、ダンボール1の厚さの1/3〜5倍、好まし
くは、1/2〜3倍、最適にはダンボール1の厚さにほ
ぼ等しい。突出部4の高さ(h)が低すぎると、押圧接
触面5の面積が狭くなって、積層するダンボール1の連
結強度が低下する。
【0023】ダンボール1を切断ライン3で切断して、
突出部4を突出させるには、図11に示す金型6を使用
する。この金型6は、雌型6Aに凹部7を設け、雄型6
Bには、雌型6Aの凹部7に嵌入される凸部8を設けて
いる。凹部7と凸部8は、その両側でダンボール1を切
断して切断ライン3を設ける。さらに、雄型6Bの凸部
8は、突出部4の形状を特定する。図11と図12に示
す雄型6Bは、山形の凸部8を設けているので、突出部
4も山形に突出される。突出部4は、凸部8の形状と同
じ形状に突出される。
【0024】図11の金型6は、以下のようにして、ダ
ンボール1を連結する。 雌型6Aの上に、複数枚のダンボール1を積層して
載せる。 油圧シリンダー(図示せず)等を使用して、雄型6
Bを、ダンボール1に向かって降下させる。雄型6B
は、凸部8を凹部7に入れるように姿勢で降下する。 雄型6Bの凸部8は、積層しているダンボール1を
2列の切断ライン3で切断すると共に、切断ライン3の
間を凸部8で下方に押し出す。 下方に押し出された上面のダンボール1の突出部4
は、下面のダンボール1の切断ライン3の間に押し込ま
れ、上下のダンボール1の押圧接触面5が互いに押圧さ
れる状態で接触する。この状態で、上下に積層している
ダンボール1は、突出部4を介して積層状態に連結され
る。
【0025】以上の金型6で、アンカー連結部2を設け
る方法は、2列の切断ライン3を設けると共に、突出部
4を突出できる。このため、雄型6Bの凸部8を雌型6
Aの凹部7に押し込む1工程で、積層するダンボール1
を連結できる。したがって、極めて簡単にダンボール1
を積層状態に連結できる特長がある。
【0026】ただ、本発明のダンボールを使用した断熱
・防音・遮音板は、切断ライン3を設ける工程と、切断
ライン3の間を突出させる工程とを別の工程として、2
工程で連結することもできる。この方法は、カッターを
使用して切断ライン3を設けた後、切断ライン3の間を
押して突出させる。切断ライン3の間を押して突出させ
るには、金型6も使用できるが、ロッド等で押し出すこ
ともできる。
【0027】以上の方法は、金型を使用してダンボール
にアンカー連結部を設けている。ただ、本発明のダンボ
ールの断熱・防音・遮音板は、図13と図14に示すよ
うに、ローラーを使用して、積層されたダンボールにア
ンカー連結部を設けることもできる。これ等の図に示す
ローラーは、上下に2本の噛合ローラー9を配設してお
り、これ等の噛合ローラー9を回転させて、積層された
ダンボール1にアンカー連結部を設けて連結している。
【0028】噛合ローラー9は、複数枚の輪状のローラ
ー刃9Aを軸方向に重ねて連結している。ローラー刃9
Aは、図14の断面図で示すように、周縁の中央部を端
縁よりも突出させて凸条10を設けており、この凸条1
0の周縁に、図13で示すように、複数の凸部11を等
間隔で設けている。図に示す凸部11は、中央凸の山型
に成形されている。凸部11の突出量は、形成されるア
ンカー連結部の切込み深さを決定する。したがって、凸
部11の突出量は、積層されるダンボール1の厚みや強
度、さらに、積層枚数に応じて最適値に設計される。
【0029】さらに、噛合ローラー9は、図14に示す
ように、ローラー刃9Aを連結した状態で、互いに隣接
するローラー刃9Aの凸条10で噛合溝12を形成して
いる。上下に配設される噛合ローラー9は、それぞれの
噛合溝12と凸部11とが互いに噛み合うように、軸方
向に位置をずらせて配設している。噛合溝12の幅は、
凸条10及び凸部11の幅とほぼ等しく設計されてお
り、互いに交差する凸部11と噛合溝12の交差縁、お
よび、凸部11と凸部11の交差縁でダンボール1を切
断して切断ラインを成形できる構造としている。
【0030】図13に示す上下の噛合ローラー9は、同
型の凸部11を等間隔に設けて、対向する凸部11が交
差するように配設されている。ただ、噛合ローラーは、
図示しないが、凸部の形状を種々に変更することも、凸
部の間隔をランダムにすることも、また、これらの凸部
を位置ずれして交差する状態に配設することもできる。
【0031】以上の構造の噛合ローラー9は、駆動軸1
3を介して互いに逆方向に回転されて、挿入される積層
されたダンボール1を連結する。挿入されるダンボール
1は、噛合ローラー9の周縁の凸部11で切断されて、
アンカー連結部2を形成しながら移送される。このよう
に、噛合ローラー9でダンボール1を連結する構造は、
噛合ローラー9の凸部11がダンボール1を切り込んだ
状態で回転するので、噛合ローラー9をダンボール1の
移送手段に併用できる特長もある。さらに、図13に示
す噛合ローラー9で連結されるダンボール1は、図15
に示すように、積層されたダンボール1の上下両面から
アンカー連結部2を設けることができるので、より強固
にダンボール1を積層状態に連結できる特長がある。
【0032】さらに、上下に配設される噛合ローラー
は、駆動軸間の距離を変更して、いいかえると、噛合ロ
ーラーの上下位置を変更して、アンカー連結部の切込み
深さを変更することもできる。接近して配設される噛合
ローラーは、アンカー連結部を深く形成して、積層され
たダンボールを強固に連結できる特長がある。離れて配
設される噛合ローラーは、アンカー連結部を浅く形成し
て、連結されたダンボールの表面を、凹凸の少ない平面
状にできる特長がある。
【0033】以上の構造の噛合ローラー9は、積層され
たダンボール1の上下両面からアンカー連結部2を成形
して、複数枚のダンボール1を積層状態に連結してい
る。ただ、本発明の断熱・防音・遮音板は、1本の噛合
ローラーでアンカー連結部を設けて、積層されたダンボ
ールを連結することもできる。この方法は、図示しない
が、たとえば、噛合ローラーの凸部と噛み合う溝を上面
に設けた水平台の上方に1本の噛合ローラーを配設し、
この噛合ローラーを回転させて、積層されたダンボール
の上面からアンカー連結部を設けて連結する。この方法
は、簡単な構造で、複数枚のダンボールを積層状態に連
結できる特長がある。
【0034】さらに、本発明のダンボールを使用した断
熱・防音・遮音板は、複数枚のダンボール1を、積層す
る状態で連結して、大きな板状に加工することもでき
る。ダンボール1を連結して大きな板状にするには、図
16の断面図に示すように、互いに積層して連結してい
るダンボール1の境界を、他のダンボール1の中間に位
置させる。この状態でダンボール1を積層状態に連結し
て、小さいダンボール1を大きくできる。大きな形状に
積層したダンボール1は、用途に最適な外形に裁断され
る。
【0035】ダンボールを使用した断熱・防音・遮音板
は、2枚のダンボールを積層状態に連結することもでき
るが、3枚以上のダンボールを積層状態に連結して、大
きな板状に連結することもできる。3層以上に積層して
ダンボールを連結する構造は、連結した状態でより強靱
な板状に加工できる。
【0036】本発明のダンボールを使用した断熱・防音
・遮音板は、アンカー連結部2で、積層したダンボール
1を、アンカー構造で連結する。したがって、接着剤を
全く使用しないで、積層できる。ただ、本発明のダンボ
ールを使用した断熱・防音・遮音板は、極めて強い積
層、連結強度が要求される場合、積層したダンボールを
接着剤とアンカー連結部の両方で連結することもでき
る。
【0037】さらに、積層して連結されるダンボール
は、中心原紙の波型が互いに直交するように積層するこ
ともできる。中心原紙の向きを縦横に交差させてダンボ
ールを連結する積層構造は、切断ラインを、たとえば、
図4〜図8に示すように、曲線や折曲線として強く連結
できる。それは、これ等の形状の切断ラインが、2枚の
ダンボールの両方の切断面に中心原紙の波型を表出させ
て、押圧接触面を広くすることができるからである。こ
のように、中心原紙の段の向きを交差する状態で積層し
て連結されるダンボールは、縦横の折曲強度を強くでき
る特長がある。
【0038】積層状態に連結されたダンボール1は、図
1〜図3に示すように両面に、あるいは図17に示すよ
うに片面に、発泡プラスチック14が付着される。発泡
プラスチック14は、ダンボール1の表面の全面に付着
される。ただ、用途によっては、発泡プラスチック14
をダンボール1の表面に部分的に付着することもでき
る。
【0039】発泡プラスチック14は、積層したダンボ
ール1の表面に、未硬化のウレタンを塗布して付着でき
る。ウレタンは、未硬化ではペースト状をしている2液
を混合して塗布する。塗布されたウレタンは、発泡しな
がら硬化する。この発泡プラスチック14は、簡単な設
備でダンボール1の片面または両面に付着できる。この
方法で製造された断熱・防音・遮音板は、アンカー連結
部2によって表面に凹凸ができる。この形状の断熱・防
音・遮音板は、防音板に使用して優れた音響特性を実現
する。表面の凹凸が、音を拡散し、また吸収するからで
ある。
【0040】本発明の断熱・防音・遮音板は、金型を使
用して、積層状態に連結されたダンボールの表面に発泡
プラスチックを付着することもできる。この断熱・防音
・遮音板は、積層状態に連結されたダンボールを金型の
成形室に仮止めし、金型を閉じた状態で、成形室にプラ
スチックを注入して発泡成形して製造することができ
る。この方法で製造される断熱・防音・遮音板は、ダン
ボールの表面に、ウレタンフォーム、EVA発泡体、ポ
リスチレン発泡体、ポリエチレン発泡体、塩化ビニル発
泡体、アクリル発泡体、フェノール発泡体、酢酸ビニル
発泡体、ビスコースパルプ発泡体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合発泡体等の発泡プラスチックを付着できる。
さらに、金型を使用して発泡プラスチックを付着した断
熱・防音・遮音板は、表面を平面状に成形できる特長も
ある。
【0041】さらに、表面に発泡プラスチックが付着さ
れた断熱・防音・遮音板は、図2と図3に示すように、
アンカー連結部2からダンボール1の内部に発泡プラス
チック14が浸入する。ダンボール1の内部に浸入し
て、発泡硬化する発泡プラスチック14は、切断ライン
の段差部分で積層するダンボールを接着する。すなわ
ち、この部分の発泡プラスチック14は、アンカー連結
部2の突出部4を突出した状態に保持し、アンカー連結
部2のかみ合った状態が解除されるのを確実に阻止す
る。このため、この構造の断熱・防音・遮音板は、積層
状態のダンボール1のアンカー連結部における連結強度
をさらに強くできると共に、発泡プラスチック14がダ
ンボールから剥離するのも有効に阻止できる特長があ
る。
【0042】以上の構造のダンボールを使用した断熱・
防音・遮音板は、たとえば、建物の壁、屋根、床、天井
等に固定される断熱・防音・遮音板として適している。
また、フラッシュ構造の間仕切りやドアの芯材として使
用することもできる。さらに、、騒音が発生する各種機
械に接着したり、あるいは、防音ボックスとして使用す
ることもできる。さらにまた、断熱・防音・遮音板は、
表面を防水層でカバーして、耐水構造とすることもでき
る。耐水構造の断熱・防音・遮音板は、屋外用の防音板
として使用する。防音板は、たとえば、高速道路の防音
板として使用される。
【0043】
【発明の効果】本発明のダンボールを使用した断熱・防
音・遮音板は、使用済みの廃棄ダンボールを簡単かつ容
易に、しかも低コストに積層状態に連結して有効に再利
用できる特長がある。それは、本発明のダンボールを使
用した断熱・防音・遮音板が、積層された複数枚のダン
ボールを、複数の部分に設けられたアンカー連結部で積
層状態に連結すると共に、積層されたダンボールの表面
に、発泡プラスチックを付着しているからである。この
ようにして製造される断熱・防音・遮音板は、積層され
たダンボールを断熱・防音・遮音板の芯材として有効に
再利用できる。しかも、アンカー連結部で連結されるダ
ンボールは、接着剤を使用することなく低コストに積層
状態に連結できるので、充分な強度を有する断熱・防音
・遮音板を、安価に多量生産できる特長が実現できる。
【0044】さらに、本発明のダンボールを使用した断
熱・防音・遮音板は、充分な強度として、しかも、優れ
た断熱特性と防音特性にできる特長がある。それは、本
発明の断熱・防音・遮音板が、積層状態で連結されたダ
ンボールを断熱・防音・遮音板の芯材として、その表面
に発泡プラスチックを付着しているからである。この構
造の断熱・防音・遮音板は、ダンボールを芯材として使
用しているので、断熱・防音・遮音板の強度を低下させ
ることなく発泡プラスチックの発泡倍率を高くできる。
このため、断熱・防音・遮音板は、無数の空隙を有する
発泡プラスチックで、断熱特性と防音特性を向上でき
る。しかも、芯材となるダンボールは、波型に成形され
た中心原紙によって、内部が中空となっているので、こ
の空気の層によって、さらに断熱特性と防音特性が向上
される。すなわち、本発明のダンボールを使用した断熱
・防音・遮音板は、芯材となるダンボールの中空の空気
の層と、表面に付着される発泡プラスチックの無数の空
隙の相乗効果によって、極めて優れた断熱特性と防音特
性が実現できる特長がある。
【0045】さらに、本発明のダンボールを使用した断
熱・防音・遮音板は、積層されたダンボールの表面に付
着される発泡プラスチックによって、ダンボールの連結
状態をさらに強固にできる特長がある。それは、アンカ
ー連結部に付着される発泡プラスチックが、切断ライン
の段差部分で積層するダンボールを接着しているからで
ある。このようにして連結されるダンボールは、アンカ
ー連結部における連結構造をさらに強固にして、この部
分でダンボールが剥離するのを確実に防止して、優れた
強度を有する断熱・防音・遮音板を実現できる特長があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のダンボールを使用した断熱・
防音・遮音板を示す一部断面斜視図
【図2】図1に示すダンボールを使用した断熱・防音・
遮音板の縦断面図
【図3】図1に示すダンボールを使用した断熱・防音・
遮音板の横断面図
【図4】切断ラインの他の一例を示す平面図
【図5】切断ラインの他の一例を示す平面図
【図6】切断ラインの他の一例を示す平面図
【図7】切断ラインの他の一例を示す平面図
【図8】切断ラインの他の一例を示す平面図
【図9】突出部の形状の他の一例を示す断面図
【図10】突出部の形状の他の一例を示す断面図
【図11】アンカー連結部を成形する金型の一例を示す
断面図
【図12】図11に示す雄型の底面斜視図
【図13】アンカー連結部を成形する噛合ローラーの一
例を示す断面図
【図14】図13に示す噛合ローラーの噛み合い部分を
示す断面図
【図15】図13に示す噛合ローラーで連結されたダン
ボールの積層構造を示す斜視図
【図16】複数のダンボールを連結して大きな板状に加
工する状態を示す断面図
【図17】本発明の他の実施例のダンボールを使用した
断熱・防音・遮音板を示す一部断面斜視図
【符号の説明】
1…ダンボール 1A…中心原紙 2…アンカー連結部 3…切断ライン 4…突出部 5…押圧接触面 6…金型 6A…雌型 6B…雄
型 7…凹部 8…凸部 9…噛合ローラー 9A…ローラー刃 10…凸条 11…凸部 12…噛合溝 13…駆動軸 14…発泡プラスチック

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のダンボール(1)をアンカー構造
    で積層状態に連結すると共に、アンカー連結部(2)が以
    下の全ての構成を有し、かつ、積層されたダンボール
    (1)の表面に発泡プラスチック(14)を付着してなること
    を特徴とするダンボールを使用した断熱・防音・遮音
    板。 (a) 積層された複数枚のダンボール(1)は、複数の
    部分に設けられたアンカー連結部(2)で積層状態に連結
    されている。 (b) アンカー連結部(2)は、互いに接近する2列の
    切断ライン(3)を有する。 (c) 切断ライン(3)は、積層しているダンボール(1)
    を貫通して設けられている。 (d) 2列の切断ライン(3)の間を、切断ライン(3)で
    段差ができるように、中央凸に突出させている。 (e) 一方のダンボール(1)の突出部(4)は、積層して
    いる他のダンボール(1)の切断ライン(3)の間に突出して
    いる。 (f) アンカー連結部(2)の表面に発泡プラスチック
    (14)が付着されており、アンカー連結部(2)に付着され
    る発泡プラスチック(14)が、切断ライン(3)の段差部分
    で積層するダンボール(1)を接着している。
  2. 【請求項2】 発泡プラスチック(14)がウレタンフォー
    ムである請求項1に記載されるダンボールを使用した断
    熱・防音・遮音板。
  3. 【請求項3】 発泡プラスチック(14)が、積層されたダ
    ンボール(1)の、片面または両面の全体に付着されてな
    る請求項1に記載されるダンボールを使用した断熱・防
    音・遮音板。
  4. 【請求項4】 切断ライン(3)が互いに平行に切断され
    てなる請求項1に記載されるダンボールを使用した断熱
    ・防音・遮音板。
  5. 【請求項5】 ダンボール(1)を2層に積層してアンカ
    ー連結部(2)で連結している請求項1に記載されるダン
    ボールを使用した断熱・防音・遮音板。
  6. 【請求項6】 複数のダンボール(1)を、中心原紙(1A)
    の波型の向きが互いに平行となるように積層すると共
    に、切断ライン(3)が、中心原紙(1A)の断面を波型とす
    るように切断している請求項1に記載されるダンボール
    を使用した断熱・防音・遮音板。
  7. 【請求項7】 アンカー連結部(2)が、周縁から突出す
    る凸部(11)を有する噛合ローラー(9)を回転させること
    によって成形されてなる請求項1に記載されるダンボー
    ルを使用した断熱・防音・遮音板。
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