JP2938749B2 - 紙葉類処理装置 - Google Patents

紙葉類処理装置

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JP2938749B2 JP3616194A JP3616194A JP2938749B2 JP 2938749 B2 JP2938749 B2 JP 2938749B2 JP 3616194 A JP3616194 A JP 3616194A JP 3616194 A JP3616194 A JP 3616194A JP 2938749 B2 JP2938749 B2 JP 2938749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大量の紙葉類を一枚ず
つ分離して装置本体内に取り込んで処理を行う紙葉類処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大量の紙葉類を一枚ずつ分離して装置本
体内に取り込んで処理を行う紙葉類処理装置として、例
えば実開昭57−106056号公報および実開昭60
−145128号公報に開示されたものがあり、これら
の紙葉類処理装置は、複数数の紙葉類をその長手方向が
上下に沿う立位姿勢で装填し、その背後から押圧部材で
押圧して紙葉類を繰出手段に押し付けた状態で該繰出手
段により、紙葉類を装置本体内に繰り出させるようにな
っている。
【0003】また、他の紙葉類処理装置として、実開昭
57−106056号公報に開示されたものがあり、こ
の装置では、装填された大量の紙葉類を繰出手段方向に
押圧する可動挟持板(押圧板)を設け、該可動挟持板を
繰出手段方向に付勢する付勢手段を設けることによっ
て、装填される紙葉類を所定の力で押圧し繰出動作を確
実に行うよう構成されている。しかしながら、上記装置
において、新たに大量の紙葉類を装填する際には、可動
挟持板を一方の手で付勢部材の付勢力に抗して開きなが
ら他方の手で紙葉類を装填することになるため、紙葉類
は片手で持てる量のみが一度に装填されることになり、
よって、大量の紙葉類を装填するには時間がかかってし
まう。
【0004】このため、実開昭60−145128号公
報に開示されているように、押圧部材(押圧板)を支持
する移動体(ガイドブロック)が、摺動軸に摺動自在に
設けられるとともに無端ベルトに固定され該ベルトを張
るローラ(プーリ)の一つをパルスモータで駆動させる
ことによって移動自在とする構成をなし、紙葉類装着時
には、数カ所に限定される押圧部材の開放位置を操作部
によって定め、この操作部の操作に基づいて定められた
位置までパルスモータを正転または逆転させて、操作部
で定められる開放位置へ押圧部材を移動させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述す
るように上記押圧部材の位置を操作部によって操作可能
に設けたとしても、紙葉類を装填する前にその紙葉類の
厚さに応じて押圧板を、装填する者の目分量で判断して
から操作部で操作して設定位置まで移動させ、その後に
装填する紙葉類を運び込まなければならず、例えば両手
に大量の紙葉類を持っている場合には、一旦紙葉類を別
の場所に置いて操作部で押圧部材の位置を装填しなけれ
ばならない等、紙葉類の装填における処理時間が長く、
また処理のための動作が多いという問題があった。
【0006】したがって、本発明の目的は、紙葉類の装
填時の処理動作を削減することによって処理時間を短縮
させることができる紙葉類処理装置を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の紙葉類処理装置は、押圧部
材を開閉両方向に移動させる駆動手段と、該駆動手段で
前記押圧部材を閉方向に移動させることにより該押圧部
材により押圧した状態で紙葉類を保持する受取部とを有
し、該受取部に保持された紙葉類を分離しつつ装置本体
内に取り込んで処理を行うものであって、外部に臨んで
前記押圧部材に設けられた、物質の近接を検知して検知
信号を出力する開作動用検知センサと、該開作動用検知
センサから検知信号が出力された状態で前記押圧部材を
開方向に移動させるよう前記駆動手段を駆動する制御手
段と、を具備することを特徴としている。
【0008】本発明の請求項2記載の紙葉類処理装置
は、請求項1記載のものに加えて、前記開作動用検知セ
ンサは、前記押圧部材の上面に設けられていることを特
徴としている。
【0009】本発明の請求項3記載の紙葉類処理装置
は、請求項1または2記載のものに加えて、前記押圧部
材には、その閉移動方向側に物質の近接を検知して検知
信号を出力する閉作動用検知センサが設けられており、
前記制御手段は、前記閉作動用検知センサから検知信号
が出力された状態で前記押圧部材を閉方向に移動させる
よう前記駆動手段を駆動することを特徴としている。
【0010】本発明の請求項4記載の紙葉類処理装置
は、請求項3記載のものに加えて、前記制御手段は、前
記開作動用検知センサおよび前記閉作動用検知センサか
らともに検知信号が出力された場合、前記開作動用検知
センサからの検知信号を優先させて前記押圧部材を開方
向に移動させるよう前記駆動手段を駆動することを特徴
としている。
【0011】本発明の請求項5記載の紙葉類処理装置
は、請求項3または4記載のものに加えて、前記制御手
段は、計時手段を有するとともに、前記駆動手段により
前記押圧部材を開方向に移動させた後、前記開作動用検
知センサから検知信号の出力が停止されると、計時手段
により計時を開始し、所定時間経過すると、前記閉作動
用検知センサから検知信号が出力されなくとも前記押圧
部材を閉方向に移動させるよう前記駆動手段を駆動する
ことを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明の請求項1記載の紙葉類処理装置によれ
ば、外部に臨んで設けられた、物質の近接を検知して検
知信号を出力する開作動用検知センサに、例えば手に持
った紙葉類を近接させると、該開作動用検知センサから
検知信号が出力され、これにより、制御手段は、駆動手
段を駆動して押圧部材を開方向に移動させる。よって、
例えば両手で紙葉類を持った状態での押圧部材の開作動
時に、紙葉類を一旦別の場所に置く必要等がなくなる。
【0013】本発明の請求項2記載の紙葉類処理装置に
よれば、開作動用検知センサは、押圧部材の上面に設け
られているため、装填位置に近く、よって、例えば両手
に紙葉類を持った状態での押圧部材の開作動の後の紙葉
類の装填が容易となる。
【0014】本発明の請求項3記載の紙葉類処理装置に
よれば、受取部へ紙葉類を押圧部材の閉移動方向側まで
装填すると、紙葉類の近接により閉作動用検知センサか
ら検知信号が出力され、これにより、制御手段は、駆動
手段を駆動して押圧部材を閉方向に移動させる。
【0015】本発明の請求項4記載の紙葉類処理装置に
よれば、制御手段は、開作動用検知センサおよび閉作動
用検知センサからともに検知信号が出力された場合、開
作動用検知センサからの検知信号を優先させることにな
るため、受取部に押圧部材で押圧された状態の紙葉類が
あってこれを閉作動用検知センサで検知している状態に
おいても、開作動用検知センサに例えば紙葉類を検知さ
せれば、押圧部材が開方向に移動する。
【0016】本発明の請求項5記載の紙葉類処理装置に
よれば、制御手段は、駆動手段により押圧部材を開方向
に移動させた後、開作動用検知センサから検知信号の出
力が停止されると、計時手段により計時を開始し、所定
時間経過すると、閉作動用検知センサから検知信号が出
力されなくとも押圧部材を閉方向に移動させるよう駆動
手段を駆動することになるため、紙葉類の装填量が若干
不足して閉作動用検知センサから検知信号が出力されな
くても、所定時間経過後には自動的に押圧部材が閉方向
に移動される。
【0017】
【実施例】本発明の第1実施例による紙葉類処理装置を
図1〜図3を参照して以下に説明する。図1は第1実施
例の受取部1の周辺を示すもので、受取部1は、装置本
体2(図においてはその一部のみ図示している)の上面
に設けられた段部3と、該段部3に対向配置された押圧
板(押圧部材)4と、水平延在する底板5とを有してい
る。押圧板4は、段部3との間に紙幣等の紙葉類7が底
板5に載置されて装填保持されるもので、その段部3側
の押圧面8は傾斜されている。この押圧面8と平行をな
すように、これに対向する段部3の対向面9も傾斜され
ている。
【0018】段部3の対向面9には、押圧板4との間に
装填された紙葉類7の対向面9側のものに接触しこれを
分離して下方に蹴り出す蹴出ローラ11が、周面の一部
を押圧板4側に突出させて設けられており、この蹴出ロ
ーラ11の下側には、該蹴出ローラ11で蹴り出された
紙葉類7を、両側から挟みつつ回転することで、装置本
体2内に繰り出し取り込むための一対の繰出ローラ1
2,13が設けられている。なお、この繰出ローラ1
2,13の紙葉類取り込み位置が、装置本体2の繰出口
14とされている。
【0019】そして、底板5の側方(図1紙面手前側)
には、該底板5と同方向に水平延在するよう図示せぬフ
レームに支持されたガイド軸16が設けられており、該
ガイド軸16には、ガイドブロック17が該ガイド軸1
6に沿って水平摺動自在となるよう設けられている。該
ガイドブロック17には、下面に下方に突出する突出部
18が形成されており、またその側面(図1紙面奥側
面)に押圧板4が固定されている。ガイドブロック17
の上部には、これに一端が係合し、段部3側に図示せぬ
他端が係合して、ガイドブロック17を段部3側へ付勢
する引張コイルバネ等の付勢手段(駆動手段)19が設
けられている。この付勢手段19は、押圧板4と段部3
との間に装填された紙葉類7を押圧板4を介して所定の
付勢力で付勢するようになっている。なお、押圧板4の
下部には、底板5上を円滑に走行するための走行ローラ
21が回転自在に設けられている。
【0020】ガイド軸16の段部3側の端部の下方に
は、プーリ22,23が設けられており、またガイド軸
16の段部3に対し反対側の端部の下方にも、プーリ2
4が設けられている。これらプーリ22〜24には、無
端ベルト25が、ガイド軸16に沿うようかけられてお
り、無端ベルト25の水平延在する上辺部25aには、
上方に突出するよう規制部材27が固定されていて、さ
らに該規制部材27に並列して検知板28が上方に突出
するよう固定されている。
【0021】規制部材27は、図2に示すパルスモータ
等を含む駆動部(駆動手段)30でプーリ22〜24の
いずれかへ動力を伝達して無端ベルト25を正逆方向に
駆動することにより、ガイド軸16に沿って段部3に対
し近接・離間するよう移動する。具体的に、規制部材2
7は、無端ベルト25の図1における時計回り回転で段
部3から離間する方向に移動することにより、ガイドブ
ロック17の突出部18に当接して、付勢手段19の付
勢力に抗してガイドブロック17および押圧板4を段部
3から離間する開方向に移動させ、逆に、無端ベルト2
5の図1における反時計回り回転で段部3に近接する方
向に移動することにより、押圧板4が紙葉類7に当接す
るまで突出部18に当接した状態でガイドブロック17
および押圧板4を付勢手段19の付勢力により段部3に
近接する閉方向に移動させる。
【0022】そして、本実施例においては、押圧板4の
上面に、物質の近接を光の反射等を利用し検知して検知
信号を出力する開作動用検知センサ31が検知方向を上
方に向けて取り付けられており、また、押圧板4の閉移
動方向側の押圧面8の下部には、物質の近接を光の反射
等を利用し検知して検知信号を出力する閉作動用検知セ
ンサ32が検知方向を段部3方向に向けて取り付けられ
ている。
【0023】加えて、ガイド軸16の段部3側の端部近
傍には、図示せぬフレームに支持されるとともに検知板
28の近接を検知して検知信号を出力する閉限度位置検
知センサ33が設けられており、また、ガイド軸16の
段部3に対し反対側の端部近傍には、図示せぬフレーム
に支持されるとともに検知板28の近接を検知して検知
信号を出力する開限度位置検知センサ34が設けられて
いる。なお、閉限度位置検知センサ33は、検知板28
を検知することで規制部材27が閉方向の限度位置にあ
ることを検知し、開限度位置検知センサ34は、検知板
28を検知することで規制部材27が開方向の限度位置
にあることを検知するものであり、これらの検知位置で
後述する制御部36が規制部材27の移動を停止させる
ことにより、押圧板4の移動範囲が限定されることにな
る。
【0024】さらに、図2に示すように、上記開作動用
検知センサ31、閉作動用検知センサ32、閉限度位置
検知センサ33、開限度位置検知センサ34および駆動
部30が、制御部(制御手段)36に接続されている。
なお、図示は略すが、装置本体2には、繰出ローラ1
2,13により繰り出された紙葉類7を、例えばその種
類毎に分類計数して収納等の処理を行う処理機構が設け
られている。
【0025】次に、上記制御部36の制御内容を図3に
示すフローチャートを参照して以下にステップ毎に説明
する。 〔ステップS1〕開作動用検知センサ31から検知信号
が出力されているか否かを判定し、出力されていれば、
ステップS2に進み、出力されていなければ、ステップ
S4に進む。
【0026】〔ステップS2〕開限度位置検知センサ3
4から検知信号が出力されているか否かを判定し、出力
されていれば、ステップS1に進み、出力されていなけ
れば、ステップS3に進む。 〔ステップS3〕駆動部30に駆動信号を出力し、無端
ベルト25を、その上辺部25aが段部3から離間する
方向に走行するよう所定量駆動させ、ステップS1に進
む。なお、第1実施例においては、これにより、規制部
材27が、段部3から離間する方向に移動し、突出部1
8に当接している場合にはガイドブロック17および押
圧板4を開方向に所定距離移動させる。
【0027】〔ステップS4〕閉限度位置検知センサ3
3から検知信号が出力されているか否かを判定し、出力
されていれば、ステップS1に進み、出力されていなけ
れば、ステップS5に進む。 〔ステップS5〕計時手段であるタイマーをONして計
時を開始する。
【0028】〔ステップS6〕開作動用検知センサ31
から検知信号が出力されたか否かを判定し、出力されて
いれば、ステップS12に進み、出力されていなけれ
ば、ステップS7に進む。 〔ステップS7〕閉作動用検知センサ32から検知信号
が出力されているか否かを判定し、出力されていれば、
ステップS9に進み、出力されていなければ、ステップ
S8に進む。
【0029】〔ステップS8〕タイマーによる計時時間
が所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過して
いたら、ステップS9に進み、そうでない場合は、ステ
ップS6に進む。 〔ステップS9〕閉限度位置検知センサ33から検知信
号が出力されているか否かを判定し、出力されていれ
ば、ステップS11に進み、出力されていなければ、ス
テップS10に進む。
【0030】〔ステップS10〕駆動部30に駆動信号
を出力し、無端ベルト25を、その上辺部25aが段部
3に近接する方向に走行するよう所定量駆動させ、ステ
ップS6に進む。なお、第1実施例においては、これに
より、規制部材27が、段部3に近接する方向に移動
し、突出部18に当接している場合にはガイドブロック
17および押圧板4を閉方向に、付勢手段19の付勢力
で所定距離移動させる。 〔ステップS11〕タイマーをOFFして、ステップS
1に進む。 〔ステップS12〕タイマーをOFFしてステップS4
に進む。
【0031】上記ステップS1〜S3では、開作動用検
知センサ31に、人手により例えば紙葉類等が近接され
ると、開限度位置検知センサ34が検知板28を検知し
ていない、すなわち押圧板4が開方向の限度位置になけ
れば、押圧板4を開方向に移動させる。
【0032】上記ステップS4,S5では、開作動用検
知センサ31が近接するものを検知せず、かつ閉限度位
置検知センサ33が検知板28を検知していない、すな
わち押圧板4が閉方向の限度位置になければ、タイマー
がONされて計時を開始する。
【0033】上記ステップS6,S12では、タイマー
がONされてから所定時間内(すなわち後述のステップ
S8で所定時間経過したと判定するまでの間)に、再
び、開作動用検知センサ31が近接する例えば紙葉類等
を検知した場合に、タイマーをOFFして、ステップS
4に進み再度開駆動を行うことが可能な状態とする。
【0034】上記ステップS7,S9,S10では、開
作動用検知センサ31が近接するものを検知せず、タイ
マーがONされてから所定時間内に、閉作動用検知セン
サ32が装填される紙葉類を検知した場合に、閉限度位
置検知センサ33が検知板28を検知していない、すな
わち押圧板8が閉方向の限度位置になければ、駆動部3
0を駆動して押圧板4を閉方向に移動させる。これによ
り、紙葉類が押圧板4に近接する位置まで装填された場
合自動的に押圧板4を閉方向に移動させることになる。
【0035】上記ステップS8では、タイマーがONさ
れた後、所定時間内に、開作動用検知センサ31が近接
する例えば紙葉類等を検知せず、かつ閉作動用検知セン
サ32が装填される紙葉類を検知しない場合には、ステ
ップS9に進んで、閉限度位置検知センサ33が検知板
28を検知していない、すなわち押圧板4が閉方向の限
度位置になければ、駆動部30を駆動して、押圧板4を
閉方向に移動させる。これにより、紙葉類7が押圧板4
に近接する位置まで装填されない状態でも所定時間経過
したときには、自動的に押圧板4を閉方向に移動させる
ことになる。
【0036】上記ステップS11では、タイマーがON
された後に、閉限度位置検知センサ33が検知板28を
検知する、すなわち押圧板4が、例えば閉方向の限度位
置にある場合には、閉方向移動させる必要がないため、
タイマーをOFFして、ステップS1に戻る。
【0037】以上、本実施例の紙葉類処理装置によれ
ば、押圧板8の上面に設けられた、物質の近接を検知し
て検知信号を出力する開作動用検知センサ31に、例え
ば手に持った紙葉類を近接させると、該開作動用検知セ
ンサ31から検知信号が出力され、これにより、制御部
36は、駆動部30を駆動して押圧板4を開方向に移動
させる。よって、例えば両手で紙葉類を持った状態での
押圧板4の開作動時に、紙葉類を一旦別の場所に置く必
要等がなくなる。したがって、紙葉類の装填時の処理動
作を削減することになり、処理時間を短縮させることが
できる。
【0038】また、開作動用検知センサ31は、外部に
臨んでいれば紙葉類の装填時の処理動作を削減すること
ができるが、本実施例では、押圧板4の上面に設けられ
ているため、押圧板4と段部3との間の装填位置に近
く、よって、例えば両手に紙葉類を持った状態での押圧
板4の開作動の後の紙葉類7の受取部1への装填が容易
となる。したがって、さらに処理時間を短縮させること
ができる。
【0039】加えて、受取部1へ紙葉類7を押圧板4の
閉移動方向側すなわち押圧面8まで装填させると、紙葉
類7の近接により閉作動用検知センサ32から検知信号
が出力され、これにより、制御部36は、駆動部30を
駆動して押圧板4を閉方向に移動させる。よって、紙葉
類7の所定量の装填により押圧板4は、自動的に閉作動
されることになる。しかも、紙葉類7の装填量が若干不
足して閉作動用検知センサ32から検知信号が出力され
なくても、所定時間経過後には自動的に押圧板4が閉作
動されることになる。
【0040】また、制御部36は、開作動用検知センサ
31および閉作動用検知センサ32からともに検知信号
が出力された場合、開作動用検知センサ31からの検知
信号を優先させることになるため、受取部1に押圧板4
で押圧された状態の紙葉類7があってこれを閉作動用検
知センサ32で検知している状態においても、開作動用
検知センサ31に例えば紙葉類を検知させれば、押圧板
4が開方向に移動することになり、よって、紙葉類を追
加等することができる。
【0041】次に、本発明の第2実施例による紙葉類処
理装置を図4を参照して以下に第1実施例との相違部分
を中心に説明する。なお、第1実施例と同様の部分には
同一の符号を付しその説明は略す。
【0042】第2実施例においては、ガイドブロック1
7が、無端ベルト25の上辺部25aに直接固定されて
おり、これにより駆動部30の正逆駆動で直接押圧板4
は開閉移動するようになっている。また、蹴出ローラ1
1は、繰出ローラ12の軸部に一側が揺動自在に支持さ
れた支持部材38の他側に回動自在に支持されている。
この支持部材38は、図示せぬ引張コイルバネ等の付勢
手段により、図4における、時計回り方向に付勢される
とともに蹴出ローラ11の周面の一部を段部3の対向面
9から所定量突出させて図示せぬストッパに当接してい
る(この位置を待機位置と称す)。また、待機位置にあ
る支持部材38の上端部には、この状態の該上端部を近
接検知して検知信号を出力する待機位置検知センサ39
が、図示せぬフレームに支持されて設けられており、該
待機位置検知センサ39は、制御部36に接続されてい
る。なお、支持部材38が待機位置検知センサ39で検
知される位置からはじめて検知されない位置に至ったと
き(図4に示す状態)、蹴出ローラ11は、紙葉類7の
蹴り出しに最適な量、対向面9から押圧板4方向に突出
する状態となる。
【0043】このような第2実施例の紙葉類処理装置
は、押圧板4が閉方向に移動されて装填された紙葉類7
を押圧し該紙葉類7を介して蹴出ローラ11を押圧する
と、該蹴出ローラ11を支持する支持部材38が図4反
時計回り方向に揺動し、該揺動で待機位置検知センサ3
9が支持部材38を検知しなくなると、該待機位置検知
センサ39から検知信号が出力されなくなるのを受け
て、制御部36は駆動部30の駆動を停止させ押圧板4
を停止させる。なお、このとき支持部材38に導入され
る図示せぬ付勢手段の付勢力による、蹴出ローラ11お
よび押圧板4の紙葉類7への押圧力は、紙葉類7の蹴り
出しに最適な押圧力となるよう設定されている。
【0044】そして、蹴出ローラ11および繰出ローラ
12,13により、紙葉類7が順次繰り出され、紙葉類
7の枚数が減ると、支持部材38は図4時計回り方向に
揺動し、待機位置検知センサ39が支持部材38を検知
して検知信号を出力し、これにより制御部36は駆動部
30を駆動して押圧板4を待機位置検知センサ39から
検知信号が出力されなくなるまで閉方向に移動させる。
上記の繰り返しで紙葉類7の減量に応じて徐々に押圧板
4を閉方向に移動させることになり、これにより、押圧
板4は、常に最適な押圧力で紙葉類7を押圧することが
できる。
【0045】なお、上述した第2実施例においては、閉
限度位置検知センサ33を設けずに、押圧板4が蹴出ロ
ーラ11を押圧して待機位置検知センサ39が支持部材
38を検知しなくなり、駆動部30の駆動が停止される
位置を閉限度位置と判断することもできる。この場合、
第1実施例の制御部36による制御内容のステップS4
の判定を、待機位置検知センサ39から検知信号が出力
されているか否かの判定とし、出力されていれば、ステ
ップS5に進み、出力されていなければ、ステップS1
に進むよう変更し、また、ステップS9の判定を、待機
位置検知センサ39から検知信号が出力されているか否
かの判定とし、出力されていれば、ステップS10に進
み、出力されていなければ、ステップS11に進むよう
に変更すればよい。
【0046】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の紙葉類処理装置
によれば、外部に臨んで設けられた、物質の近接を検知
して検知信号を出力する開作動用検知センサに、例えば
手に持った紙葉類を近接させると、該開作動用検知セン
サから検知信号が出力され、これにより、制御手段は、
駆動手段を駆動して押圧部材を開方向に移動させる。よ
って、例えば両手で紙葉類を持った状態での押圧部材の
開作動時に、紙葉類を一旦別の場所に置く必要等がなく
なる。したがって、紙葉類の装填時の処理動作を削減す
ることになり処理時間を短縮させることができる。
【0047】本発明の請求項2記載の紙葉類処理装置に
よれば、開作動用検知センサは、押圧部材の上面に設け
られているため、装填位置に近く、よって、例えば両手
に紙葉類を持った状態での押圧部材の開作動の後の紙葉
類の装填が容易となる。したがって、さらに処理時間を
短縮させることができる。
【0048】本発明の請求項3記載の紙葉類処理装置に
よれば、受取部へ紙葉類を押圧部材の閉移動方向側まで
装填すると、紙葉類の近接により閉作動用検知センサか
ら検知信号が出力され、これにより、制御手段は、駆動
手段を駆動して押圧部材を閉方向に移動させる。よっ
て、紙葉類の所定量の装填により押圧部材は、自動的に
閉作動されることになる。
【0049】本発明の請求項4記載の紙葉類処理装置に
よれば、制御手段は、開作動用検知センサおよび閉作動
用検知センサからともに検知信号が出力された場合、開
作動用検知センサからの検知信号を優先させることにな
るため、受取部に押圧部材で押圧された状態の紙葉類が
あってこれを閉作動用検知センサで検知している状態に
おいても、開作動用検知センサに例えば紙葉類を検知さ
せれば、押圧部材が開方向に移動することになり、よっ
て、紙葉類を追加等することが可能となる。
【0050】本発明の請求項5記載の紙葉類処理装置に
よれば、制御手段は、駆動手段により押圧部材を開方向
に移動させた後、開作動用検知センサから検知信号の出
力が停止されると、計時手段により計時を開始し、所定
時間経過すると、閉作動用検知センサから検知信号が出
力されなくとも押圧部材を閉方向に移動させるよう駆動
手段を駆動することになるため、紙葉類の装填量が若干
不足して閉作動用検知センサから検知信号が出力されな
くても、所定時間経過後には自動的に押圧部材が閉方向
に移動されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による紙葉類処理装置の要
部を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例による紙葉類処理装置の要
部の制御系を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例による紙葉類処理装置の要
部の制御内容を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施例による紙葉類処理装置の要
部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 受取部 2 装置本体 4 押圧板(押圧部材) 19 付勢手段(駆動手段) 30 駆動部(駆動手段) 31 開作動用検知センサ 32 閉作動用検知センサ 36 制御部(制御手段)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押圧部材を開閉両方向に移動させる駆動
    手段と、該駆動手段で前記押圧部材を閉方向に移動させ
    ることにより該押圧部材により押圧した状態で紙葉類を
    保持する受取部とを有し、該受取部に保持された紙葉類
    を分離しつつ装置本体内に取り込んで処理を行う紙葉類
    処理装置において、 外部に臨んで前記押圧部材に設けられた、物質の近接を
    検知して検知信号を出力する開作動用検知センサと、 該開作動用検知センサから検知信号が出力された状態で
    前記押圧部材を開方向に移動させるよう前記駆動手段を
    駆動する制御手段と、 を具備することを特徴とする紙葉類処理装置。
  2. 【請求項2】 前記開作動用検知センサは、前記押圧部
    材の上面に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の紙葉類処理装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧部材には、その閉移動方向側に
    物質の近接を検知して検知信号を出力する閉作動用検知
    センサが設けられており、 前記制御手段は、前記閉作動用検知センサから検知信号
    が出力された状態で前記押圧部材を閉方向に移動させる
    よう前記駆動手段を駆動することを特徴とする請求項1
    または2記載の紙葉類処理装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記開作動用検知セン
    サおよび前記閉作動用検知センサからともに検知信号が
    出力された場合、前記開作動用検知センサからの検知信
    号を優先させて前記押圧部材を開方向に移動させるよう
    前記駆動手段を駆動することを特徴とする請求項3記載
    の紙葉類処理装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、計時手段を有するとと
    もに、前記駆動手段により前記押圧部材を開方向に移動
    させた後、前記開作動用検知センサから検知信号の出力
    が停止されると、計時手段により計時を開始し、所定時
    間経過すると、前記閉作動用検知センサから検知信号が
    出力されなくとも前記押圧部材を閉方向に移動させるよ
    う前記駆動手段を駆動することを特徴とする請求項3ま
    たは4記載の紙葉類処理装置。
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