JP2938715B2 - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2938715B2
JP2938715B2 JP13466893A JP13466893A JP2938715B2 JP 2938715 B2 JP2938715 B2 JP 2938715B2 JP 13466893 A JP13466893 A JP 13466893A JP 13466893 A JP13466893 A JP 13466893A JP 2938715 B2 JP2938715 B2 JP 2938715B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原稿を読み取り、その
読み取った画像データを記憶媒体に格納する画像読取装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像読取装置は、原稿を光電変換
素子で読み取り、予め設定されている画像処理条件に基
づいて処理し、その処理した画像データをディスク等か
らなる記憶媒体に格納している。また、複数の原稿に対
して順次画像読取処理を行うために、画像読取装置の画
像読取部に複数の原稿を順次供給する自動原稿供給装置
を具備している場合がある。この場合、自動原稿供給装
置から順次原稿が送られ、画像読取装置でその複数の原
稿を順次読み取り、予め設定された画像処理条件で処理
し、得られた画像データを記憶媒体に格納している。こ
の複数の原稿の連続処理においては、予め自動原稿供給
装置に複数の原稿をセットしておけば、その処理中オペ
レータは装置から離れることができるので、無人化運転
が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記憶媒
体に多くの画像データを格納した結果、記憶媒体の空き
容量が少なくなった場合、原稿を読み取っている途中
で、記憶媒体の容量が一杯になることがある。こうなれ
ば、そこで読取処理を中断するか、または、読取処理を
続行したとしても、それ以降の画像データは記憶媒体に
記憶できなくなる。従って、記憶媒体の空き容量を確保
し、再び読取処理を行わなければならず、作業が煩雑と
なる。
【0004】特に、自動原稿供給装置を具備した場合に
おいては、無人化運転を前提としているため、オペレー
タは画像読取装置から離れることが多く、複数の原稿の
連続処理中において、記憶媒体の容量が一杯になって読
取処理は中断しても、オペレータは装置の所へ戻ったと
きに、初めて記憶媒体の容量オーバーに気づく。従っ
て、それから記憶媒体の空き容量を確保して、再び読取
処理を行わなければならず、作業が煩雑となり、また、
全ての原稿の読取処理を完了するのに時間がかかり、時
間効率が悪くなる。
【0005】従って、本発明は上記のような問題点を解
消するようになされたもので、無駄な読取処理を行うこ
とのない画像読取装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る画
像読取装置は、原稿に付与された識別記号を検出する検
出手段と、識別記号と、識別記号に対応する原稿の画像
処理条件とを対応付けた原稿データを記憶する原稿デー
タ記憶手段と、検出手段により検出された識別記号に対
応する画像処理条件を原稿データ記憶手段から抽出し、
原稿を画像処理条件に基づいて読み取る読取手段と、読
取手段により得られた画像データを記憶する画像記憶手
段とを備えており、さらに、検出手段により検出された
識別記号に対応する画像処理条件に基づいて原稿の画像
データの画像容量を算出する算出手段と、画像容量と画
像記憶手段の記憶領域とを比較し、原稿の画像データが
画像記憶手段に記憶可能か否かを判定する判定手段と、
判定手段により記憶可能と判定した場合は、読取手段に
よる原稿の読取動作を開始する制御手段と、判定手段に
より記憶不可能と判定した場合は、読取手段の動作を禁
止する禁止手段とを備えている。
【0007】請求項2の発明に係る画像読取装置は、そ
れぞれに識別記号が付された複数の原稿を格納する格納
体と、原稿の識別記号を検出する検出手段と、各原稿の
画像処理条件と原稿の識別記号とを対応付けた原稿デー
タを記憶する原稿データ記憶手段と、各原稿に対して検
出手段により検出された識別記号に対応する画像処理条
件を原稿データ記憶手段から抽出して、画像処理条件に
基づいて各原稿を読み取る読取手段と、読取手段により
得られた画像データを記憶する画像記憶手段とを備えて
おり、さらに、検出手段により検出された識別記号に対
応する画像処理条件に基づいて各原稿の画像データの画
像容量を算出する算出手段と、複数の原稿の画像データ
の画像容量と画像記憶手段の空き容量とを比較し、複数
の原稿の画像データが画像記憶手段に記憶可能か否かを
判定する判定手段と、判定手段により少なくともひとつ
の原稿の画像データが記憶できないと判定した場合に
は、原稿に関連する情報を通報する通報手段とを備えて
いる。
【0008】
【作用】本発明の請求項1の画像読取装置は、次のよう
に作用する。原稿に付与されている識別記号と、その識
別記号に対応する原稿の画像処理条件とを対応付けた原
稿データを予め原稿データ記憶手段に格納しておく。そ
して、読取手段により原稿の読取処理を開始する前に、
原稿に付与されている識別記号を検出手段で検出し、検
出された識別記号に対応する画像処理条件を原稿データ
記憶手段から抽出する。そして、算出手段が、抽出され
た画像処理条件に基づいて原稿の画像容量を算出する。
さらに、画像データを記憶する画像記憶手段の空き容量
と、算出された原稿の画像容量とを比較することによっ
て、その原稿の画像データが画像記憶手段に格納可能か
否かを判定する。その判定の結果、格納可能であれば、
制御手段は、読取手段がその原稿を対応する画像処理条
件に基づいて読取動作を開始するように制御し、それに
よって得られる画像データを画像記憶手段に格納する。
一方、格納不可能であれば、禁止手段が読取手段による
原稿の読取動作を禁止する。従って、画像読取開始前に
画像記憶手段に画像データが記憶可能か否かを判定でき
るので無駄な読取動作が行われることがない。
【0009】また、本発明の請求項2の画像読取装置
は、次のように作用する。格納体には、それぞれに識別
記号が付与された複数の原稿が格納されており、また、
原稿データ記憶手段には、各原稿を読取手段で読み取る
際の画像処理条件とその原稿の識別記号とを対応付けた
原稿データが記憶されている。そして、読取手段による
複数の原稿の画像読取処理を実行する前に、検出手段
が、格納体に格納されている複数の原稿の識別記号を検
出し、その識別記号に対応する画像処理条件を原稿デー
タ記憶手段により抽出する。そして、算出手段が、各原
稿の画像処理条件に基づいて画像データの画像容量を算
出する。さらに判定手段が、複数の原稿の画像容量と画
像記憶手段の空き容量とを比較し、原稿の画像データが
画像記憶手段に記憶か否か判定する。その判定結果が、
すべての画像データは格納可能と判定した場合には、読
取手段が格納体に格納されている複数の原稿に対してそ
れぞれの画像処理条件に基づいて順次読取処理を行い、
それによって得られた画像データを画像記憶手段に格納
する。一方、格納不可能の原稿がある場合は、通報手段
がその格納不可能な原稿に関する情報をオペレータに通
報する。
【0010】従って、複数の原稿の画像に対して画像読
取処理を開始する前に、オペレータは画像記憶手段に格
納不可能な原稿に関する情報が把握できるので、それに
対する処置を施すことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を用いて詳
細に説明する。図1乃至図3は、本発明の実施例による
画像読取装置の概略構造を示す構造図である。この画像
読取装置は、原稿自動給排装置を備えている。図1は、
主に画像読取装置本体の構造を示し、図2は、原稿自動
給排装置の構造を示し、図3は、原稿自動給排装置にセ
ットされるストッカ(格納体)と原稿カセットの構造を
示している。さらに、この画像読取装置の全体構成のブ
ロック図が図4に示されている。
【0012】まず、図1及び図4を参照して、画像読取
装置20は、種々の指示やデータを入力する指示入力装
置21と、処理状態や結果を表示するモニター22と、
原稿の画像処理条件を設定する画像条件設定部30と、
原稿の画像読取処理を行う画像読取処理部40と、画像
データを格納する記憶ディスク(画像記憶手段)70の
空き容量を検出し、処理予定の原稿の画像データの格納
の可能性を判定するディスク容量検査部50と、各処理
部の動作を制御する主制御部25とから構成される。
【0013】画像条件設定部30は、複数の原稿の各々
に対して事前に予備走査処理によって求められた画像処
理条件を原稿コードと対応付けて記憶した原稿データ記
憶部33と、原稿カセットに付されたカセットコード
(識別記号)からその原稿カセットに挿入された原稿の
原稿コードを識別する原稿コード識別部31と、複数の
原稿の処理順序を設定する原稿処理スケジュール設定部
32と、カセット識別処理によって得られる原稿カセッ
トのカセットコードとストッカ内の格納位置情報とを記
憶するストッカ格納情報記憶部34とから構成される。
【0014】原稿データ記憶部33に記憶される原稿デ
ータの例が図5に示されている。原稿データは、各原稿
に付与された原稿コード毎に記憶されており、原稿コー
ドデータD1と、これに対応するカセットコードデータ
D2及び画像処理条件データD3とがひとまとまりのデ
ータとして記憶されている。なお、ここでいう画像処理
条件とは、倍率、回転角度、トリミング領域座標等のト
リミングデータと原稿のハイライトやシャドウ濃度、階
調、シャープネスの度合、スクリーン線数等のデータを
総称するものである。
【0015】また、原稿処理スケジュール設定部32に
設定される原稿処理スケジュールの一例が図6に示され
る。原稿処理スケジュールは、画像読取処理の順序に従
って原稿コードとこの原稿コードに対応する原稿が格納
された原稿カセットのカセットコードとが整列されてい
る。オペレータは、指示入力によって原稿の処理順序を
任意に設定することが可能である。図6に示されたスケ
ジュールは、原稿カセットのカセットコードの並びに対
応して原稿の処理順序が設定された例である。このよう
なスケジュールを設定した場合には、カセットコードの
順にストッカ内に原稿カセットを格納することによっ
て、ストッカを最下位から順に上昇、あるいは最上位か
ら順に下降させながら原稿カセットの給排動作を行うこ
とができる。なお、ストッカ内にランダムに原稿カセッ
トを格納することも可能である。
【0016】さらに、ストッカ格納情報記憶部34に記
憶されるストッカ格納情報の例が図7に示されている。
ストッカ格納情報は、原稿カセットのカセットコードと
そのストッカ内の格納位置情報とを含んでいる。なお、
格納位置情報は、具体的には、ストッカの基準位置から
各棚がカセット送り出し位置に達するまでに昇降用パル
スモータに供給される駆動パルス数で与えられる。
【0017】画像読取処理部40は、原稿カセットを所
定の位置セットし、光学的に原稿の画像を読み取る画像
読取部42と、画像処理条件に基づいて読み取った原稿
の画像データを処理する画像処理部43と、各部の画像
読取動作を制御する画像読取制御部41とから構成され
る。さらに、画像読取部42は、原稿カセットを載置
し、所定の位置に設定する原稿テーブル44と、原稿の
画像を光学的に読み取るためのミラー、レンズ、CCD
等の光学系46とを備えている。
【0018】ディスク容量検査部50は、画像処理デー
タを格納する記憶ディスク70の空き容量を検出するデ
ィスク空き容量検出部51と、原稿毎に設定された画像
処理条件を用いて各原稿の画像容量を算出する原稿画像
容量算出部52と、記憶ディスク70の空き容量と処理
すべき原稿の画像容量とを比較し、記憶ディスク70に
処理予定の原稿の画像処理データが格納可能か、あるい
はその格納可能な原稿の数量や原稿コード等を判定する
ディスク容量判定部53と、容量情報記憶部54とから
構成される。この容量情報記憶部54は、さらに、記憶
ディスク70に格納可能な原稿の原稿コードとその原稿
の画像容量を記憶する第1記憶領域と、記憶ディスク7
0に格納することが不可能な原稿の原稿コードとその原
稿の画像容量を記憶する第2記憶領域と、記憶ディスク
70の不足容量を記憶する第3記憶領域とを有してい
る。
【0019】主制御部25は、各処理部の動作の制御や
演算処理を行うCPU26と制御I/F27とから構成
される。図2及び図4を参照して、原稿自動給排装置1
は、外板部2aと、本体部2bと、複数の原稿カセット
を格納するストッカ10と、ストッカ10を原稿自動給
排装置1に着脱するためのストッカ着脱部12と、スト
ッカ10を上下方向に昇降させるストッカ昇降部13
と、原稿カセットを画像読取装置20に給排するための
カセット搬送部14と、原稿カセットに付されたバーコ
ードで表示されたカセットコード(識別記号)を検出す
るバーコードリーダ(検出手段)16と、これらの各部
の動作を制御する原稿給排制御部11とから構成され
る。
【0020】ストッカ昇降部13は、ストッカ10を載
置するストッカ載置台4と、このストッカ載置台4に係
合し、所定の方向に回転することによってストッカ載置
台4を上下方向に移動させるボールねじからなる送りね
じ5と、送りねじを所定の方向に回転させるための昇降
用パルスモータ6と、送りねじ5と昇降用パルスモータ
6とを連結するベルト7と、ストッカ載置台4の昇降移
動を滑らかに案内するためのリニアシャフト8とから構
成される。
【0021】カセット搬送部14は、複数のリンクがピ
ン結合されてパンタグラフ機構を構成したチェンジアー
ムを有しており、パルスモータ(図示せず)の駆動によ
り、ストッカ内の原稿カセットに対して伸縮動作を行
う。チェンジアームの先端には原稿カセットに係合する
係合片(図示せず)が形成されている。この係合片は、
チェンジアームの伸長時に原稿カセットを画像読取装置
の画像読取部に搬出し、チェンジアームの縮退時に画像
読取部から原稿カセットを搬出するように動作する。
【0022】図3を参照して、ストッカ10は、前面と
後面が開放された中空箱型の枠体17と、その内部に形
成された複数のカセット収納棚19とから構成されてい
る。このカセット収納棚19上には原稿カセット60が
収納される。原稿カセット60の後端は、ストッカ10
の枠体17の後面に形成されたカセット当接部18に当
接し、後面側への移動が阻止されている。なお、図示の
例では、このストッカ10には10段のカセット収納棚
19が形成されており、10個の原稿カセット60を収
納することができる。
【0023】原稿カセット60は、原稿を上下方向から
挟み込む2枚の透明ガラス板61と、その周囲を取り囲
む樹脂などからなるフレーム62から構成される。原稿
カセット60の後端側の側面には、中に装着されている
原稿の種類を識別するため、原稿カセットのカセットコ
ード(識別記号)を示したバーコード63が貼り付けら
れている。このバーコード63の位置は、原稿自動給排
装置1に設けられたバーコードリーダ16の位置に対応
している。この位置は、ストッカ10の昇降時に原稿カ
セットのバーコード63を読み取ることができるように
定められている。
【0024】記憶ディスク70は、画像データを格納す
るための記憶装置であり、磁気ディスク装置や光ディス
ク装置等が用いられる。この記憶ディスク70は、画像
読取装置20に設けられるものでもよく、あるいは画像
編集装置側に設けられてもよい。次に、上記実施例によ
る画像読取装置の動作について説明する。なお、本画像
読取装置による画像読取処理に先立って、全ての原稿に
対して事前に予備走査処理が行われる。この予備走査処
理では、本画像読取装置とは別の画像処理条件設定装置
(以下、設定装置という)を用いて全ての原稿を予備走
査することによって原稿毎の画像処理条件が求められ
る。
【0025】その後、図8の全体フローに示すように、
本実施例の画像読取装置により、カセット識別処理(S
100)、原稿スケジュールの設定(S200)、ディ
スク容量検査処理(S300)及び画像読取処理(S4
00)の各処理を行う。以下、これらの処理順序にした
がってその動作内容を説明する。 (予備走査処理)予備走査処理では、画像処理対象とな
る原稿に対して低解像度の予備走査を行って画像データ
を求め、その画像データを基に画像処理条件を定め、原
稿データとして磁気ディスク等の記録媒体に記憶する。
この予備走査処理によって求めた原稿データの例が上述
の図5に例示されている。 (カセット識別処理(S100))図9は、カセット識
別処理ルーチンの動作を示すフローチャートである。ま
た、図10は、このカセット識別処理におけるストッカ
10の昇降移動動作を模式的に示す模式図である。以
下、図9及び図10を参照して説明する。
【0026】予備走査処理が終了した原稿カセット60
をストッカ10の収納棚19に収納する。この場合、原
稿カセット60は、自ら付されたカセットコードの順序
に従って収納されてもよく、あるいはカセットコードの
順序を意識することなくランダムに収納されてもよい。
そして、ステップS200において、原稿カセットが収
納されたストッカ10を原稿自動給排装置1のストッカ
着脱部12にセットする。
【0027】ステップS204において、ストッカ10
を昇降移動方向の基準位置に設定する。ステップS20
6において、ストッカ10の格納位置を示すレジスタP
を初期設定(P←1)する。ステップS208におい
て、昇降用パルスモータ6に駆動パルスを供給し、最上
段の棚に格納された原稿カセットがカセット送り出し位
置に達するようにストッカ10を上昇移動させる。
【0028】ステップS210において、バーコードリ
ーダ16によって最初の原稿カセット60に付されたバ
ーコード63を読み取る。ステップS212において、
カセットコードと原稿カセットの格納位置情報とを画像
読取装置本体側へ出力し、ストッカ格納情報記憶部34
に記憶する。なお、原稿カセットの格納位置情報は、昇
降用パルスモータに供給される駆動パルス数で与えられ
る。
【0029】ステップS214、216において、識別
処理済みの収納棚の数をカウントするための変数Pの値
をインクリメントした後、全ての収納棚(N個)の識別
処理が終了したか否かを判定する。未終了であればステ
ップS218に移行する。そして、昇降用パルスモータ
6に駆動パルスが供給され、次の収納棚に収納された原
稿カセットがカセット送り出し位置にセットされ、カセ
ットコードが判別される。このような処理を繰り返し行
い、ストッカ内の全ての原稿カセットのカセットコード
と格納位置情報とをストッカ格納情報記憶部34に記憶
する。このカセット識別処理によって得られた格納情報
の例が上述の図7に示される。なお、原稿カセットのカ
セットコードの読み取り動作は、ストッカ10が基準位
置から連続的に上昇する過程で行われる。そして、カセ
ットコードの読み取り動作終了後、ストッカ10は、図
10に示す画像読取動作開始位置に設定される。 (原稿処理スケジュールの設定(S200))ストッカ
10内の全ての原稿カセットのカセットコードが識別さ
れると、ストッカ10内に含まれる原稿の処理スケジュ
ールを設定する。原稿処理スケジュールの設定方法の一
つは、オペレータが指示入力装置21から原稿コードと
その原稿が挿入された原稿カセットのカセットコードを
処理順に入力する方法である。他の方法は、原稿データ
の格納と同様に、事前に原稿処理スケジュールを決定
し、そのスケジュールデータを格納した磁気ディスク等
からデータを読み込む方法である。このような方法を用
いて、原稿処理スケジュール設定部32は、上述の図6
に示すような原稿処理スケジュールを設定する。 (ディスク容量検査処理(S300))原稿処理スケジ
ュールが設定されると、原稿処理スケジュールに設定さ
れた原稿の画像処理データが記録ディスク70に記憶可
能か否かを検査する。図11は、このディスク容量検査
処理の動作を示している。
【0030】先ず、ステップS302において、原稿処
理スケジュールの処理順序を示す変数iを初期値(=
1)に設定する。次に、ステップS304において、現
在の記憶ディスク70の空き容量を検出する。通常、記
憶ディスク70は、データファイルの格納位置や格納情
報等を含むデータ管理情報を有している。したがって、
このデータ管理情報を参照して、現在の記憶領域の空き
容量を検出することができる。
【0031】ステップS306において、原稿の画像容
量算出ルーチンを呼び出し、原稿処理スケジュールの第
i番目の原稿の画像容量を算出する。図12は、原稿の
画像容量算出ルーチンの動作を示している。先ず図12
のステップS500において、第i番目の原稿コードに
対応する画像処理条件を原稿データ記憶部33から抽出
する。
【0032】ステップS502において、抽出した画像
処理条件の中から倍率データMを読み込む。ステップS
504において、さらにトリミングデータX1、Y1、
X2、Y2を読み込む。ステップS506において、ト
リミングサイズΔX、ΔY及び図中に示す算出式を用い
て、トリミング領域内の画素数を算出する。ただし、図
中Sは画素ピッチである。
【0033】ステップS508において、倍率による変
換画素数を図中の式に従って算出する。ここで、Nは色
分解数であり、R、G、Bの3色分のデータの場合は、
N=3となる。ステップS510において、上記の算出
式によって求められた原稿の画素数を原稿の画像容量と
して決定する。一例として、図中に具体的な数値例を示
している。
【0034】以上の処理が終了すると、図11の処理ス
テップに戻る。図11のステップS308において、原
稿処理スケジュールの第i番目までで、かつ記憶ディス
ク70に格納可能な原稿の画像容量を算出する。すなわ
ち、i=1番目から第i番目(i≠1)までで、かつ次
のステップS310において格納可能と判断された原稿
の画像容量の合計を求める。そして、ステップS304
において求めた記録ディスク70の空き容量と原稿の画
像容量の総量とを比較する。
【0035】ステップS310において、記憶ディスク
70の空き容量が原稿の画像容量より多ければステップ
S312に進む。そして、容量情報記憶部54の第1記
憶領域に、第i番目の原稿コードと画像容量とを記憶す
る。そして、ステップS318に進む。また、記憶ディ
スク70の空き容量が少なければ、ステップS314に
進む。そして、ステップS314において、容量情報記
憶部54の第2記憶領域に第i番目の原稿コード記憶
し、ステップS318に進む。
【0036】ステップS318において、原稿処理スケ
ジュール内の全ての原稿についてディスク容量の検査処
理が終了したか否かを判定する。未終了であれば、変数
iを1増加させて(ステップS320)、ステップS3
06に戻る。そして、次の原稿に対して上記のステップ
S306からステップS318の処理を繰り返し行う。
全ての原稿(n個)について処理が終了すれば、ステッ
プS320に進む。
【0037】ステップS320において、全ての原稿の
画像データを記憶ディスク70に記憶しようとした場合
のディスクの不足容量は、具体的には、全ての原稿の画
像容量の総容量から記憶ディスク70の容量を減算して
求められる。また、ステップS310で格納不可能と判
断された全ての原稿の画像容量を積算した値を不足容量
として求めてもよい。
【0038】ステップS322において、原稿処理スケ
ジュールに設定されたストッカ単位の原稿に対して、記
憶ディスク70の空き容量が十分か否か、すなわち、全
原稿の画像データが記憶ディスク70に格納できるか否
かを判定する。十分であれば、ディスク容量検査処理を
終了し、元の処理に戻る。不十分であれば、ステップS
324に進み、ディスク容量表示ルーチンを呼び出す。
ディスク容量表示ルーチンの動作が図13に示される。
このディスク容量表示ルーチンでは、この画像読取装置
の処理を開始する時点で、以下のメッセージの表示モー
ドの選択がオペレータの指示によって予め設定されてい
る。
【0039】そして、図13のステップS326におい
て、現在の記憶ディスク70に格納することが可能な原
稿の原稿コードを表示する表示モード指示が設定されて
いれば、ステップS328に進み、容量情報記憶部54
の第1記憶領域に記憶されたデータに基づいてメッセー
ジをモニター画面上に表示する。メッセージの内容が図
14に示されている。このステップS328では、図1
4中の(1)のメッセージが表示される。その後、ステ
ップS330に進む。また、メッセージの表示モードが
選択されていなかった場合も同様にステップS330に
進む。
【0040】ステップS330において、現在の記憶デ
ィスク70に格納することができない原稿の原稿コード
を表示する表示モード指示が設定されていれば、ステッ
プS332に進み、容量情報記憶部54の第2記憶領域
に記憶されたデータに基づいて、図14中の(2)のメ
ッセージが表示され、オペレータに通報がなされる。そ
の後、ステップS334に進む。また、メッセージの表
示モードが選択されていなかった場合も同様にステップ
S334に進む。
【0041】ステップS334において、記憶ディスク
70の不足容量を表示する表示モード指示が設定されて
いれば、ステップS338に進み、容量情報記憶部54
の第3記憶領域に記憶されたデータに基づいて、図14
中の(3)のメッセージが表示される。その後、ステッ
プS338に進む。また、メッセージの表示モードが選
択されていなかった場合も同様にステップS338に進
む。
【0042】ステップS338において、ブザーの鳴動
の指示が設定されていれば、ステップS340に進み、
ブザーを鳴らして、オペレータにメッセージ表示が行わ
れたことの注意を喚起する。そして、元の処理に復帰す
る。また、指示の設定がなければ、ブザーを鳴らすこと
なく元の処理に復帰する。 (画像読取処理(S400))記憶ディスク70の空き
容量検査が終了すると、画像読取処理が行われ、その動
作が図15に示される。
【0043】先ず、ステップS402において、上記の
ディスク容量検査で記憶ディスク70に十分な空き容量
が存在していると判定された場合、ステップS414に
移行して画像読取処理を行う。一方、容量不足と判定さ
れた場合、ステップS404に移行してオペレータの指
示待状態となり、画像読取処理の動作を禁止する。ステ
ップS404において、オペレータは、先ず、例えばモ
ニター画面上に表示されたメッセージを参照して、現在
の記憶ディスク70に格納可能な原稿のみについて処理
を開始するか否かの指示入力を与える。
【0044】ステップS406において、処理開始の指
示が与えられれば、ステップS416に移行する。そし
て、ステップS416において、原稿処理可能な原稿の
みの原稿処理スケジュールを設定し、画像読取処理の動
作の禁止を解除して、ステップS414の画像読取処理
に移行する。また、オペレータから処理待の指示が与え
られれば、ステップS408に進む。
【0045】ステップS408において、記憶ディスク
70の空き容量を確保する作業を行う。容量確保の方法
は、例えば不要データを削除したり、磁気テープ等の外
部記憶装置にデータを移したりすることが行われる。ス
テップS410において、空き容量の確保処理が行われ
た記憶ディスク70のディスク容量検査を行うか否かを
判定する。オペレータがディスク容量の再確認を指示す
ると、ステップS412に進み、再度ディスク容量検査
処理ルーチンの処理が行われる。再確認の指示が与えら
れなければ、画像読取処理の動作の禁止を解除してステ
ップS414に移行する。
【0046】ステップS414において、原稿処理スケ
ジュールに設定された処理順序に従って、原稿データ記
憶部33に格納された原稿データに基づいて各原稿の画
像読取処理を行う。そして、得られた画像データを記憶
ディスク70に格納する。このような画像読取処理を行
うと、ストッカ10から連続供給される原稿カセットに
挿入されたすべての原稿について、画像読取処理の開始
以前に記憶ディスク70に格納することが可能か否かを
知ることができる。このために、記憶ディスク70の容
量不足によって画像読取装置の画像読取処理の動作が中
断されることを防止することができる。
【0047】なお、上記実施例では、記憶ディスク70
が画像読取装置とオンライン接続された外部記憶装置あ
るいは画像編集装置に設けられた記憶装置の場合につい
て説明したが、この記憶ディスク70は、画像読取装置
20に設けられてもよい。また、上記実施例では、一つ
の原稿カセット中に保持される原稿は一枚であっても、
あるいは複数枚であっても構わない。
【0048】さらに、原稿カセットに付されるバーコー
ド63の位置およびバーコードリーダ16の設置位置
は、特に限定されるものではなく、例えばバーコードリ
ーダ16は画像読取装置側に設けられてもよい。また、
上記実施例では、オペレータにエラー内容を伝えるため
の通報手段として、モニタを用いたが、エラー内容をプ
リントするプリンタやエラー内容を音声で知らせるため
のスピーカ等を用いてもよい。
【0049】また、上記実施例では、原稿を識別するた
めの識別記号(バーコード)を原稿が装着される原稿カ
セットにカセットコードとして設けたが、原稿カセット
等を備えていない場合は、原稿そのものの非画像領域に
バーコード等からなる識別記号を設けてもよい。また、
上記実施例では、画像データが記憶できない原稿に関連
する情報として、原稿コードをモニタに表示したが、原
稿が収納されているストッカの格納位置を表示するよう
に構成してもよい。
【0050】
【発明の効果】このように、本発明による画像読取装置
は、画像読取処理を行う前に、原稿の画像読取処理後の
画像データの格納の可能性を判定することによって、無
駄な画像読取処理が行われることがないので、画像読取
処理開始後に記憶容量不足によって処理が中断したり、
画像処理データが消失したりすることを防止でき、また
画像読取処理の連続処理を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による画像読取装置における画
像読取装置本体の概略構造を示す構造斜視図である。
【図2】本発明の実施例による画像読取装置における原
稿自動給排装置の概略構造を示す構造斜視図である。
【図3】本発明の実施例による画像読取装置の原稿自動
給排装置に用いられるストッカ及び原稿カセットの構造
を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施例による画像読取装置の構成を示
すブロック図である。
【図5】図4に示す画像読取装置の原稿データ記憶部に
記憶された原稿データの一例を示すデータ図である。
【図6】図4に示す画像読取装置の原稿処理スケジュー
ル設定部で設定された原稿処理スケジュールの例を示す
データ図である。
【図7】図4に示す画像読取装置のストッカ格納情報記
憶部に記憶されたデータ例を示すデータ図である。
【図8】本発明の実施例による画像読取装置の全体動作
を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施例による画像読取装置のカセット
識別処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】図9に示すカセット識別処理時のストッカの
昇降動作を示す模式図である。
【図11】図8に示すフローチャートにおけるディスク
容量検査処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】図11に示すフローチャートにおける原稿の
画像容量算出処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】図11に示すフローチャートみおけるディス
ク容量表示の動作を示すフローチャートである。
【図14】図13に示すディスク容量表示動作において
表示されるメッセージ内容の例を示すメッセージ図であ
る。
【図15】図8に示すフローチャートにおける画像読取
処理の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 原稿自動給排装置 10 ストッカ 16 バーコードリーダ 20 画像読取装置 21 指示入力装置 22 モニター 30 画像条件設定部 33 原稿データ記憶部 34 ストッカ格納情報記憶部 40 画像読取処理部 50 ディスク容量検査部 51 ディスク空き容量検出部 52 原稿画像容量算出部 53 ディスク容量判定部 54 容量情報記憶部 60 原稿カセット 70 記憶ディスク

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿に付与された識別記号を検出する検
    出手段と、 前記識別記号と、該識別記号に対応する原稿の画像処理
    条件とを対応付けた原稿データを記憶する原稿データ記
    憶手段と、 前記検出手段により検出された識別記号に対応する画像
    処理条件を前記原稿データ記憶手段から抽出し、前記原
    稿を該画像処理条件に基づいて読み取る読取手段と、 前記読取手段により得られた画像データを記憶する画像
    記憶手段とを備えた画像読取装置において、 前記検出手段により検出された識別記号に対応する画像
    処理条件に基づいて原稿の画像データの画像容量を算出
    する算出手段と、 前記画像容量と前記画像記憶手段の記憶領域とを比較
    し、前記原稿の画像データが前記画像記憶手段に記憶可
    能か否かを判定する判定手段と、 前記判定手段により記憶可能と判定した場合は、前記読
    取手段による原稿の読取動作を開始する制御手段と、 前記判定手段により記憶不可能と判定した場合は、前記
    読取手段の動作を禁止する禁止手段と、 を備えた画像読取装置。
  2. 【請求項2】 それぞれに識別記号が付された複数の原
    稿を格納する格納体と、 前記原稿の識別記号を検出する検出手段と、 前記各原稿の画像処理条件と該原稿の識別記号とを対応
    付けた原稿データを記憶する原稿データ記憶手段と、 前記各原稿に対して前記検出手段により検出された識別
    記号に対応する画像処理条件を前記原稿データ記憶手段
    から抽出して、該画像処理条件に基づいて前記各原稿を
    読み取る読取手段と、 前記読取手段により得られた画像データを記憶する画像
    記憶手段と、 を備えた画像読取装置であって、 前記検出手段により検出された識別記号に対応する画像
    処理条件に基づいて各原稿の画像データの画像容量を算
    出する算出手段と、 前記複数の原稿の画像データの画像容量と前記画像記憶
    手段の空き容量とを比較し、前記複数の原稿の画像デー
    タが前記画像記憶手段に記憶可能か否かを判定する判定
    手段と、 前記判定手段により少なくともひとつの原稿の画像デー
    タが記憶できないと判定した場合には、該原稿に関連す
    る情報を通報する通報手段と、 を備えた画像読取装置。
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