JP2937740B2 - 分布帰還型半導体レーザ - Google Patents
分布帰還型半導体レーザInfo
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Description
の構造に関し、特に優れた耐環境性能が求められる光加
入者用の半導体レーザの構造に関する。
の広い温度範囲で使用できる単一モードレーザが求めら
れている。しかしながら従来の分布帰還型(DFB)半
導体レーザでは、特に高温で閾値が上昇しスロープ効率
も低下するため、駆動電流が高くなってしまう欠点が有
った。この様な高温での特性を改善するため、ウエル数
を7〜12層と多くしたり、歪MQWを用いることによ
りある程度までは特性の改善が得られている。しかしな
がらウエル数を多くした時には、−40℃〜+85℃と
いう広い温度範囲で使用する場合に、低温側あるいは高
温側で発振が不安定となり、モード飛びが起こることに
より安定な単一モード動作が得られなかった。
な従来のDFBレーザの欠点を除去し、広い温度範囲に
おいても安定な単一モード動作が得られ、低閾値,低駆
動電流で動作するDFBレーザを実現することにある。
体レーザは、4ウエル以下の多重量子井戸構造からなる
活性層と、200μm以下の素子長と、無反射コーティ
ングを施した光出射面(前面)と、高反射コーティング
を施した後面とを有することを特徴とする。
ーザにおいて、回折格子の山の高さが30nm以上であ
ることを特徴とする。
戸構造からなる活性層と、150μm以下の素子長と、
無反射コーティングを施した光出射面(前面)と、高反
射コーティングを施した後面とを有し、回折格子の山の
高さが30nm以上であることを特徴とする。
の、ブラッグ波長と利得ピーク波長の温度依存性を示し
たものである。ブラッグ波長の温度係数はウエル数にあ
まり依存せず、通常0.09nm/℃程度である。これ
に対して利得ピーク波長の温度係数は図1に示す様に、
通常の7〜10ウエル程度のMQWレーザでは0.4n
m/℃程度と、ブラッグ波長の温度係数とは大きな開き
がある。DFBレーザはブラッグ波長で発振し、通常は
ブラッグ波長と利得ピーク波長がほぼ一致しているのが
好ましい。このブラッグ波長と利得ピーク波長との波長
差をディチューニング量と呼んでいるが、このディチュ
ーニング量が大きくなり過ぎるともはやDFBモード
(単一軸モード)で発振できなくなる。単一モード発振
が可能な最大ディチューニング量は、埋め込まれた回折
格子高さや素子長によっても異なるが、通常最大±15
nm程度である。しかしながら通常の10ウエルの素子
では図に示す様に、利得ピーク波長とブラッグ波長の温
度係数が大きく異なるために、−40℃〜+85℃とい
う広い温度範囲においてディチューニング量を±15n
m以下に抑えることは不可能である。
屈折率の温度係数によってほぼ決まり、これは主に光ガ
イド層の半導体材料の屈折率の温度係数で決められるの
で、これを大きく変化させることは不可能である。そこ
で、利得ピーク波長の温度係数の方をブラッグ波長のそ
れに近づけることを考察した。
導体材料のバンド・ギャップの温度係数と、閾値キャリ
ヤ密度の上昇に伴うキャリヤ注入によるバンド・フィリ
ングの効果とによって決められる。図2に示す様に前者
のバンド・ギャップの温度変化は温度上昇と共に長波長
側に変化するが、後者のバンド・フィリングの効果は図
3に示す様に温度上昇により閾値キャリヤ密度が高くな
るので、短波長側に変化する。通常の7〜10ウエル程
度のMQWレーザでは、前者のバンド・ギャップの温度
変化の方が後者のバンド・フィリングの効果よりも大き
いので、利得ピーク波長は温度と共に長波長側にシフト
していく(正の温度係数)。
ンド・ギャップの温度変化は構造に依らないが、バンド
・フィリングの効果はウエル数が少ない程顕著になる。
従ってウエル数を小さくすると、バンド・フィリングに
よる効果がバンド・ギャップの温度依存性よりも大きく
なり、利得ピーク波長の温度係数が負になることも有り
得る。
数依存性を示したものであり、ウエル数が少なくなれば
温度係数が小さくなることが分かる。素子長200μm
の場合、2ウエルの時に温度係数はほぼゼロとなり、S
QWでは温度係数は負となることが分かる。ウエル数が
3の時に利得ピーク波長の温度依存性とブラッグ波長の
温度依存性はほぼ等しくなり、広い温度範囲に渡りディ
チューニング量を最も小さく抑えることができるが、4
ウエル以下であればディチューニング量を10nm以下
に抑えることができるため、実用上広い温度範囲に渡り
単一モード発振が得られる。
の他にも素子長に依存する。図5は利得ピーク波長の温
度係数の素子長依存性を示すが、4ウエルの場合素子長
が200μm以下であれば、利得ピーク波長の温度係数
は0.2nm/℃以下であり、実用上広い温度範囲に渡
り単一モード発振が可能となる。
m以下の素子長により実用上は単一モード発振が得られ
るが、理想的には3ウエル以下のMQWと150μm以
下の素子長のものが好ましい。
よって、単一モード発振が得られる許容ディチューニン
グ量が異なる。図6に示す様に、山の高さが高ければデ
ィチューニングの許容量は大きくなり、単一モード発振
が得られ易くなる。通常山の高さは20nm程度であ
り、ディチューニングの許容量は10nm程度である
が、山の高さが30nmになれば許容量は15nm程度
に大きくなる。従って山の高さは30nm以上であるの
が好ましい。
いて説明する。
−InP基板11上に、202nmのピッチの回折格子
12を均一に形成した基板を準備し、MOVPEにより
この基板上に1.13μm組成n−InGaAsP光ガ
イド層13を100nm成長し、次にn−InPスペー
サ層を10nm,さらにn−InGaAsPSCH層を
20nm成長する。次に、1.40μm組成InGaA
sPウエル層(5nm厚),1.13μm組成InGa
AsPバリヤ層(5nm厚)からなる4層MQW構造1
4を成長し、最後に1.13μm組成のノンドープIn
GaAsPSCH層を60nm,p−InPクラッド層
を0.6μm成長してMQW DFBウエハを作製す
る。
図の様にDC−PBH構造に埋め込んで、メサ・パッド
電極構造に加工した後、素子長200μmに切り出し、
前面,後面にそれぞれ反射率1%,75%のコーティン
グを施した。
均閾値は10mA,平均スロープ効率は0.3W/Aで
あった。また−40℃〜+85℃の広い温度範囲におい
て、安定な単一モード発振が得られた。
た均一回折格子DFBレーザを示したが、両端面に無反
射コーティングを施したλ/4シフトDFBレーザでも
同様の結果が得られる。
求められる光加入者用の半導体レーザばかりでなく、光
集積型半導体レーザとしても有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】4ウエル以下の多重量子井戸構造を有する
活性層と、200μm以下の素子長と、無反射コーティ
ングを施した光出射面(前面)と、高反射コーティング
を施した後面とを有する分布帰還型半導体レーザ。 - 【請求項2】請求項1の分布帰還型半導体レーザにおい
て、分布帰還のための回折格子の山の高さが30nm以
上であることを特徴とする分布帰還型半導体レーザ。 - 【請求項3】3ウエル以下の多重量子井戸構造を有する
活性層と、150μm以下の素子長と、無反射コーティ
ングを施した光出射面(前面)と、高反射コーティング
を施した後面とを有し、分布帰還のための回折格子の山
の高さが30nm以上であることを特徴とする分布帰還
型半導体レーザ。 - 【請求項4】活性層がInGaAsP系の材料であるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3
記載の分布帰還型半導体レーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6071714A JP2937740B2 (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 分布帰還型半導体レーザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6071714A JP2937740B2 (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 分布帰還型半導体レーザ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07283480A JPH07283480A (ja) | 1995-10-27 |
JP2937740B2 true JP2937740B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=13468483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6071714A Expired - Fee Related JP2937740B2 (ja) | 1994-04-11 | 1994-04-11 | 分布帰還型半導体レーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH11233877A (ja) * | 1998-02-16 | 1999-08-27 | Nec Corp | アレイ型レーザダイオード |
JP5772466B2 (ja) * | 2011-10-04 | 2015-09-02 | 富士通株式会社 | 光半導体素子、光送信モジュール、光伝送システム及び光半導体素子の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6297386A (ja) * | 1985-10-23 | 1987-05-06 | Nec Corp | 分布帰還型双安定半導体レ−ザ |
JPH0834333B2 (ja) * | 1989-12-04 | 1996-03-29 | 日本電気株式会社 | 分布帰還型量子井戸半導体レーザ |
JP2779074B2 (ja) * | 1991-02-22 | 1998-07-23 | アルプス電気株式会社 | 光学読取装置 |
-
1994
- 1994-04-11 JP JP6071714A patent/JP2937740B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
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---|---|
JPH07283480A (ja) | 1995-10-27 |
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