JP2937575B2 - 針状無水芒硝複塩結晶およびその製法 - Google Patents

針状無水芒硝複塩結晶およびその製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム,プラスチツク等
の補強用フイラーとして有用な針状無水芒硝複塩結晶お
よびその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ゴム,プラスチツク等のフイ
ラーとしては、炭酸カルシウム,クレー,タルク等が汎
用されている。これらのフイラーは、増量を目的として
用いられる外、補強用,加工助剤,粘度調節用,調色
用,分散助剤等として応用範囲が広く、しかも安価であ
る。
【0003】このような汎用フイラーに対し、最近、そ
の補強機能を重視した補強用フイラーが各種開発されて
いる。上記補強用フイラーには、プラスチツクの力学的
性質と熱的性質を改善補強する機能が要求されることか
ら、通常、繊維状,針状もしくは板状といつた細長い特
殊形状のものが多い。そして、その材質としては、天然
品の外に、合成品として、短繊維状のガラス繊維,炭素
繊維,アラミド繊維等や、針状のアスベスト,ウオラス
トナイト,チタン酸カリ,石膏繊維,ゾノライト等や、
板状のマイカ,セリタイト,タルク,ガラスフレーク等
や、粒状の炭酸カルシウム,シリカ,クレー,ガラスビ
ーズ等があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらのうち、短繊維
状または針状のものが優れており、なかでもアスベスト
が最も安価で性能的にも優れている。しかし、上記アス
ベストは、石膏肺や肺ガンの原因物質として米国では使
用制限措置が取られており、日本でも使用が制限されつ
つあり、フイラーとしての存在価値は殆ど失われてい
る。つぎに安価なウオラストナイトは、米国,インド等
で産出する無水珪酸カルシウムで、補強用フイラーとし
て汎用ポリマーもナイロン等に多用されている。しか
し、自動車業界や電気業界を中心にミネラル強化グレー
ドとして幅広い需要があるにもかかわらず、その粉砕・
解繊技術がノウハウとなつており、どの程度解繊されて
針状の特徴が活かされているかが不明であり、各企業で
汎用されるまでには至つていない。また、石膏繊維は米
国フランクリン社によつて開発されたものである(特開
昭49−30626号公報)が、現在のところ工業化の
動きはない。なお、この石膏繊維については、小野セメ
ントからも出願されている(特開昭52−40494号
公報)が、この方法ではオートクレーブが必要なこと、
また得られた針状石膏を安定化させるために後処理工程
が必要であり、必ずしも安価にはならないという問題が
ある。
【0005】これに対し、短繊維状のガラス繊維,グラ
スウールは安価であるが、その断面径が3μm 以下とな
るような細いものが得られず、補強用フイラーとしては
性能がよくないという欠点がある。また、炭素繊維,ア
ラミド繊維,針状のチタン酸カリウム,ゾノライト等は
いずれも高価であり、プラスチツク業界では、安価で高
性能の針状フイラーの開発が強く望まれている。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、プラスチツク業界の要望に応えるような、安価
で高性能の補強用フイラーの提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、化学式3K2 SO4 ・Na2 SO4で表
される芒硝複塩の結晶であつて、その形状が針状になつ
ている針状無水芒硝複塩結晶を第1の要旨とし、ポリス
チレンスルホン酸およびその塩からなる群から選ばれた
少なくとも一種の水溶性スルホン化ポリマーを溶解させ
た水溶液を準備する工程と、上記水溶液中に硫酸ナトリ
ウムと硫酸カリウムとを溶解する工程と、上記混合溶液
を所定温度下で濃縮することによつて化学式3K2SO
4 ・Na2 SO4 で表される芒硝複塩の結晶を針状形状
に析出させる工程とを備えた針状無水芒硝複塩結晶を第
2の要旨とする。
【0008】
【作用】すなわち、本発明者は、安価な芒硝を原料と
し、その塩もしくは複塩を補強用フイラーとして好まし
い(針状,柱状)にすることができれば、安価な補強用
フイラーを提供することができるのではないかと想起し
た。すなわち、近年の化学工業界において、工業副生成
物である硫酸ナトリウム(芒硝)は、安価に量産できる
ものの、芒硝を原料としないコンパクト型洗剤の普及で
その用途が断たれたため、新規用途開発が早急に求めら
れているのである。しかし、上記芒硝の塩もしくは複塩
を単に析出させただけでは、その結晶形状は塊状となる
ため補強用フイラーとしては適さない。そこで、芒硝を
補強用フイラーとして好ましい特性および形状を備えた
結晶とするために一連の研究を重ねた結果、化学式3K
2 SO4 ・Na2 SO4 で表される芒硝複塩の結晶を、
水溶性スルホン化ポリマーの共存化で析出させるように
すると、通常の方法では塊状結晶となる無水芒硝複塩が
針状(厳密な針状のものに限らず先端の尖つていない柱
状のものも含む、以下同じ)に晶出することがわかつ
た。そして、この針状結晶は、剛性および耐熱性に優れ
ており、良質な補強用フイラーとなることを見いだし、
本発明に到達した。
【0009】なお、上記水溶性スルホン化ポリマーは、
アクリル酸系ポリマー,メタクリル酸系ポリマー,ある
いはマレイン酸系ポリマー等とともに高分子電解質型水
処理剤(スケール防止剤)として知られており、炭酸カ
ルシウム,硫酸カルシウム等のスケール成分の結晶成長
の抑制と結晶形の改変に用いられている。しかしなが
ら、上記芒硝複塩の結晶を針状にさせることは、上記ア
クリル酸系ポリマー,メタクリル酸系ポリマー,マレイ
ン酸系ポリマーのいずれを用いても困難であり、上記水
溶性スルホン化ポリマーの使用によつて初めてその針状
化が実現できるのである。
【0010】つぎに、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明は、通常の無水芒硝複塩結晶の析出
と同様の方法において、水溶性スルホン化ポリマーを共
存させるようにしたことが特徴である。
【0012】上記水溶性スルホン化ポリマーとしては、
ポリスチレンスルホン酸およびポリスチレンスルホン酸
塩があげられ、単独で用いても2種以上を併用してもよ
い。このような水溶性スルホン化ポリマーとしては、ス
チレンスルホン酸の単独重合体の外、ポリスチレンをス
ルホン化して得られるスルホン化ポリスチレンであつて
もよい。ただし、これらスチレン成分をスルホン化する
場合におけるスルホン化度は、一般に80モル%以上で
あることが好ましい。
【0013】また、上記ポリスチレンスルホン酸の塩と
しては、ナトリウム塩,カリウム塩,リチウム塩等のア
ルカリ金属塩,アンモニウム塩、さらには有機アミン塩
等があげられ、完全な塩であつても部分塩であつてもよ
い。
【0014】なお、これらの水溶性スルホン化ポリマー
の分子量は、500〜6000000の範囲が一般的で
あり、なかでも1000〜500000のものが好適で
ある。
【0015】また、本発明の芒硝複塩結晶は、無水塩で
あることが必要である。すなわち、含水塩にすると、プ
ラスチツク等の補強材として使用した場合に、プラスチ
ツク加工時等の熱によつて含水塩中の水分が気化し気泡
となつてプラスチツク等の素材中に分散し、全体が白濁
した状態となつて視覚的にも強度的にも不都合なものと
なるからである。
【0016】本発明の針状無水芒硝複塩の結晶は、上記
水溶性スルホン化ポリマーを用い、例えばつぎのように
して製造することができる。すなわち、まず所定量の水
に、上記水溶性スルホン化ポリマーの1種もしくは2種
以上を微量添加して溶解させる。つぎに、この水溶液中
に、無水硫酸ナトリウムと無水硫酸カリウムとを所定量
だけ投入して溶解させ、温度を50〜55℃に保つた状
態で減圧濃縮する。そして、濃縮によつて析出する無水
芒硝複塩の量が一定量になつた段階(通常、塩濃度とし
て25〜30重量%)で濃縮を停止し、無水芒硝複塩結
晶を含む懸濁液を得る。そこで、この懸濁液を濾過し、
無水芒硝複塩結晶を濾別したのち、必要に応じて軽く水
洗(充分に洗うと、結晶が水溶性のため溶けてしまう)
またはアルコール洗浄し、ついで加熱乾燥,粉砕工程等
を経由することにより、目的とする針状無水芒硝複塩結
晶を得ることができる。
【0017】このようにして得られた結晶は、化学式3
2 SO4 ・Na2 SO4 で表される芒硝複塩結晶(通
称「グラゼライト」)であつて、その形状が針状で、補
強用フイラーに適した形となつている。したがつて、こ
の結晶を、ゴム,プラスチツク等の補強用フイラーとし
て用いると、その材料の剛性,耐熱性等の性能を大幅に
向上させることができ、優れた素材が得られる。ただ
し、このように、上記芒硝複塩結晶を補強用フイラーと
して用いる場合には、結晶表面を、公知の方法により改
質処理して、プラスチツク等との接着性を高めることが
好ましい。このようにすると、より一層、プラスチツク
等の強度を向上させることができる。また、上記結晶
は、やや白みがかつているものの透明度が高いため、従
来の炭酸カルシウム系のものが不透明な白色であつてプ
ラスチツク等に配合する顔料の色を白濁させていた(例
えば赤→ピンク)のに対し、顔料の色を変えるようなこ
とがない。そして、上記結晶は、共存させる前記水溶性
スルホン化ポリマーの量を多くすればするほど微細にな
るため、結晶の大きさのコントロールが容易で、目的に
応じた大きさの結晶を簡単に得ることができるという利
点を有する。また、この結晶は水溶性であるが、潮解性
がなく、高湿度下においてもその形状を維持するため、
取り扱いやすい。さらに、水溶性であるが故に、プラス
チツク加工時等に粉塵となつて作業者等がこれを吸い込
んでも、肺のなかで溶けて体内に残留しないため、アス
ベストのような健康障害等の問題を生じない。
【0018】なお、上記製法において、最初に水に添加
する水溶性スルホン化ポリマーの添加量は、投入する硫
酸ナトリウムおよび硫酸カリウムの重量に対して、一般
に0.08〜9重量%(以下「%」と略す)であり、な
かでも0.2〜2%にすることが好適である。ポリスチ
レンスルホン酸類の添加量が0.08%を下回ると針状
結晶の形成効果が充分でなく、逆に9%を上回ると濃縮
析出時にポリスチレンスルホン酸類のポリマーが高濃度
化されて溶液が粘稠となつて結晶サイズが極度に微細化
されるため、濾過工程が困難となる。また、上記ポリス
チレンスルホン酸類の多用は経済的にも好ましくない。
【0019】また、硫酸ナトリウムと硫酸カリウムの当
初の水溶液濃度は、いずれも飽和濃度以下であれば差し
支えはないが、余り希釈しすぎると濃縮除去する水分量
が多くなるため不経済である。
【0020】さらに、濃縮時の溶液温度は一貫して50
〜55℃に保持されることが好ましい。すなわち、この
範囲外で濃縮すると、目的とする無水芒硝複塩以外の芒
硝複塩が副生するからである。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、結晶を
析出させる系の中に水溶性スルホン化ポリマーを共存さ
せるだけで、簡単に、針状無水芒硝複塩結晶を得ること
ができる。この結晶は、安価な硫酸ナトリウム(芒硝)
を原料としているため安価で、しかも剛性,耐熱性付与
に優れている。そして、アスベストのように人体や環境
汚染の心配がなく、ウオラストナイトのように粉砕解繊
に手間取ることもないため、ゴム,プラスチツク等の補
強用フイラーとして最適である。そして、結晶サイズを
容易にコントロールすることができることから、合成系
針状フイラーであるチタン酸カリに匹敵する各種の用途
への使用が期待できる。さらに、クレー,タルク,マイ
カ等の代替品として、性能的にも価格的にも有利であ
り、その優れた分散性,機械特性から汎用フイラーとし
ても期待できる。
【0022】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。ただし、各実施例において、無水芒硝複塩結晶
の構造の確認は、ガイガーフレツクス2027(理学電
機社製)を用いたX線回折により同定し、また結晶の形
状,寸法は光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡S−450型
(日立製作所)により観察,測定した。
【0023】
【実施例1】2lの減圧蒸留用ナス型フラスコに蒸留水
906.2gおよびポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(分子量500000、バーサ・TL502,ナシヨナ
ル・スターチ・アンド・ケミカル社製)0.42gを投
入し溶解させた。つぎに、この水溶液中に、無水硫酸カ
リウム(JIS試薬特級)131.5gと無水硫酸ナト
リウム(JIS試薬特級)77.7gを投入した。この
水溶液の入つたナス型フラスコを減圧蒸留装置(ロータ
リーエバポレーター)にセツトし、ウオーターバスの温
度を50℃に加温してフラスコ内の結晶を完全に溶解さ
せた。そして、温度を50℃に保つたまま減圧濃縮を開
始した(減圧は80Torr)。水の留出量が400g
となつた時点で減圧を止め、フラスコの水溶液内の析出
した結晶を吸引濾過し、これを約100℃で3時間通風
乾燥して55gの結晶を得た。この結晶を、顕微鏡で観
察したところ、長さ5〜100μm の針状結晶であつ
た。この結晶をX線回折により同定した結果、無水芒硝
複塩(3K2 SO4 ・Na2 SO4 )であることがわか
つた。
【0024】
【実施例2】ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの添加
量を0.18gとした。それ以外は上記実施例1と同様
にして結晶析出を行い、水の留出量が330gになつた
時点で減圧を止めた。得られた結晶は44gであつた。
この結晶を顕微鏡で観察すると、針状結晶の外に、一部
柱状の結晶がみられた。針状結晶のサイズは5〜100
μm ,柱状結晶のサイズは10〜500μm であつた。
【0025】
【実施例3】ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの添加
量を18.83gとした。それ以外は上記実施例1と同
様にして結晶析出を行い、水の留出量が440gになつ
た時点で減圧を止めた。得られた結晶は11gであつ
た。この結晶を顕微鏡で観察すると、数μm から100
μm の針状結晶であつた。
【0026】
【比較例1】ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを添加
しなかつた。それ以外は上記実施例1と同様にして結晶
析出を行い、水の留出量が300gになつた時点で減圧
を止めた。得られた結晶は11gであつた。この結晶を
顕微鏡で観察すると、100μm から500μm の塊状
結晶であつた。
【0027】
【比較例2】ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの代わ
りにアクリル酸/スルホン酸含有ポリマー(分子量10
0000、アロンAS−6015,東亜合成化学工業社
製)を用いた。それ以外は上記実施例1と同様にして結
晶析出を行い、水の留出量が310gになつた時点で減
圧を止めた。得られた結晶は67gであつた。この結晶
を顕微鏡で観察すると、100μm から500μm の塊
状結晶であつた。
【0028】これらの実施例1〜3および比較例1,2
の条件および結果を下記の表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【実施例4〜8、比較例3,4】下記の表2に示す条件
以外は上記実施例1と同様にして結晶を得た。得られた
結晶の量とその形態を下記の表2に併せて示す。
【0031】
【表2】
【0032】上記表1および表2の結果から、実施例1
〜7品はいずれも主として針状結晶であり、補強用フイ
ラーとして用いた場合に剛性および耐熱性の向上効果が
得られた。これに対し、比較例品はいずれも塊状結晶で
あり、補強用フイラーとして用いることができなかつ
た。また、実施例8品は、水溶性スルホン化ポリマーを
多量に用いたため結晶が微細になりすぎて針状形状を確
認することができなかつたが、このものを補強用フイラ
ーとして用いると、他の実施例品と同様、剛性および耐
熱性の向上効果が得られた。
【0033】
【実施例9〜15、比較例5】下記の表3に示す条件以
外は上記実施例1と同様にして結晶を得た。得られた結
晶の量とその形態を下記の表3に併せて示す。
【0034】
【表3】
【0035】上記の結果から、ポリスチレンスルホン酸
塩として、各種のアルカリ金属塩,アンモニウム塩,有
機アミン塩を用いることができることがわかる。また、
ポリスチレンスルホン酸塩ではなく、スチレンスルホン
酸−マレイン酸共重合体アンモニウム塩を用いた比較例
5品は、塊状結晶が混在するため、補強用フイラーとし
て用いることができなかつた。
【0036】なお、前記実施例9品を、成型用のポリプ
ロピレンに10%混入させ、板状に成形した。このプロ
ピレン板の曲げ弾性は20200kg/cm2 であり、アイ
ゾツド衝撃値は5.2kgであつた。これにより、上記プ
ロピレン板は、針状の無水芒硝によつて補強されている
ことがわかる。ただし、この例では、実施例9品を、表
面改質処理を行うことなくポリプロピレンに混入してい
るため、結晶のポリプロピレンとの接着性が悪く、著し
い補強効果は得られていない。したがつて、結晶に対し
表面改質処理を行うことによつて、より優れた補強効果
が得られると思われる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 1/00 - 35/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式3K2 SO4 ・Na2 SO4 で表
    される芒硝複塩の結晶であつて、その形状が針状になつ
    ていることを特徴とする針状無水芒硝複塩結晶。
  2. 【請求項2】 ポリスチレンスルホン酸およびその塩か
    らなる群から選ばれた少なくとも一種の水溶性スルホン
    化ポリマーを溶解させた水溶液を準備する工程と、上記
    水溶液中に硫酸ナトリウムと硫酸カリウムとを溶解する
    工程と、上記混合溶液を所定温度下で濃縮することによ
    つて化学式3K2 SO4 ・Na2 SO4 で表される芒硝
    複塩の結晶を針状形状に析出させる工程とを備えたこと
    を特徴とする針状無水芒硝複塩結晶の製法。
  3. 【請求項3】 上記ポリスチレンスルホン酸塩が、アル
    カリ金属塩,アンモニウム塩および有機アミン塩のいず
    れかである請求項2に記載の針状無水芒硝複塩結晶の製
    法。
  4. 【請求項4】 上記ポリスチレンスルホン酸類の添加量
    が、用いる硫酸ナトリウムと硫酸カリウムの合計量に対
    して0.08〜9重量%に設定されている請求項2また
    は3に記載の針状無水芒硝複塩結晶の製法。
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