JP2935837B1 - コレステロール吸収抑制組成物 - Google Patents

コレステロール吸収抑制組成物

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Abstract

【要約】 【解決手段】 ホエイ蛋白濃縮物をゲル濾過して最初に
溶出してくる画分(ウシF1画分)を有効成分とするコ
レステロール吸収抑制組成物。 【効果】 安全且つ有効にコレステロールの吸収が抑制
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コレステロール吸
収抑制組成物に関するものである。本発明に係る組成物
は、コレステロール吸収抑制剤として医薬品として使用
するほか、コレステロール吸収抑制用の飲料、食品、栄
養食品、機能性食品、特定保健用食品等飲食品として使
用し、コレステロールの吸収抑制のほか、コレステロー
ル蓄積の予防等に広く利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】コレステロールの重要性は広く認識され
ており、例えば、コレステロールの代謝調節は心血管系
を健康に保つ上で重要であり、その異常は動脈硬化症を
きたすことが明らかにされている。その重要性に鑑み、
近年、食餌性繊維をはじめ、大豆蛋白質、不飽和脂肪酸
など、さまざまな食品成分がコレステロール代謝に好ま
しい影響を及ぼすことが、国内外で活発に研究されてい
る。
【0003】例えば、キャロルとハミルトンは血漿コレ
ステロール値に対する食餌蛋白質について検討し、大豆
蛋白質がカゼイン蛋白質に比べて血漿コレステロール値
を低下させることを明らかにしている(K. K Carrol an
d R. M. G. Hamilton, J. Food Sci., 40, 18-23(197
5))。
【0004】また、特開昭60−11425によれば、
大豆蛋白質を酵素を用いて加水分解して得られた分子量
200〜1500のオリゴペプチドに血中コレステロー
ル濃度低下作用があることが示されている。このように
大豆蛋白質などを代表とする植物性蛋白質、およびその
酵素分解物などは、一般に血清コレステロール低下作
用、抗動脈硬化作用を有すると考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、大豆蛋
白質由来の血清コレステロール低下剤の研究、開発がさ
かんに行われている技術の現状に鑑み、本発明者らは、
従来にない全く新規にして効果にすぐれ且つ安全性も高
いコレステロール低下剤の開発、しかも大豆蛋白質由来
ではなく全く新しいタイプのコレステロール低下剤の開
発を、新規技術課題として設定した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記技術
課題を解決するために各方面から検討した結果、新しい
タイプのコレステロール低下剤を開発するにはコレステ
ロールの体内への吸収を阻害、抑制すればよいという点
に新たに着目し、コレステロール吸収抑制組成物を開発
することを解決すべき技術課題として改めて設定した。
そして、この新規コレステロール吸収抑制組成物を開発
するため、各方面から鋭意研究した結果、CaCo−2
細胞を用いる新しいスクリーニング法を開発するに至
り、このスクリーニング法を利用して数多くの物質の中
から特にすぐれた物質をスクリーニングするのに成功
し、本発明を完成するに至った。
【0007】CaCo−2細胞を利用するコレステロー
ル吸収抑制物質のスクリーニング方法の基本は、コレス
テロールの吸収は、小腸で胆汁酸とともにミセル化して
吸収される点にはじめて着目し、該物質によるこのコレ
ステロールのミセル形成の抑制、阻害を小腸上皮細胞モ
デルのひとつであるCaCo−2細胞を用いて測定し、
目的とするコレステロール吸収抑制物質をスクリーニン
グするものである。
【0008】本スクリーニング方法は、試験物質に対し
て、(1)CaCo−2細胞におけるコレステロール吸
収に対する試験物質の影響((a)ミセル溶液の調製、
及び(b)コレステロール吸収試験からなる)、及び、
(2)コレステロールミセル溶解性に対する試験物質の
影響について検討することからなり、具体的には以下に
示される。
【0009】(1)CaCo−2細胞におけるコレステ
ロール吸収に対する試験物質の影響 試験物質含有ミセル溶液をCaCo−2細胞にのせてイ
ンキュベートし、細胞にとり込まれたコレステロール(
14C)を測定する。
【0010】(a)ミセル溶液の調製 モノオレイン溶液(0.5〜1.5g/50mlクロロ
ホルム)0.04ml、(4−14C)コレステロール溶
液(0.05〜3μ Ci/50μlクロロホルム)
0.02ml、コレステロール溶液(0.001〜0.
9g/50mlクロロホルム)0.04mlを、15m
lチューブに取り、これにホスファチジルコリン溶液
(10〜500mg/mlクロロホルム)0.07ml
を加えた後、乾固する。
【0011】別の15mlチューブに、試験物質及びタ
ウロコール酸3〜7mgを加え、リン酸バッファーに溶
解し、この溶液を上記乾固チューブに移し、攪拌した
後、超音波処理して均一なミセル溶液を調製する。
【0012】(b)コレステロール吸収試験 培養したCaCo−2細胞のプレートから培地を除去し
た後、先に調製した(4−14C)−コレステロール含有
ミセル溶液を0.5ml入れ、CO2−インキュベータ
ーでインキュベートする。次いでミセル溶液を除去した
後、ドデシル硫酸ナトリウムを入れて細胞をかき取り、
バイアルに回収し、シンチレーター(例えば、アクアゾ
ル−2)を加えて攪拌した後、取り込まれた(14C)を
液体シンチレーションカウンターで測定する。
【0013】(2)コレステロールミセル溶解性に対す
る試験物質の影響 上記したモノオレイン溶液0.1〜2ml、(4−
14C)コレステロール溶液0.05〜1ml、コレステ
ロール溶液0.1〜2mlを50mlチューブに取り、
これに上記したホスファチジルコリン溶液を0.1〜3
mlを加えた後、乾固する。
【0014】別の50mlチューブ内で、タウロコール
酸50〜100mgをリン酸バッファーに溶解し、この
溶液を上記乾固チューブに移し、攪拌した後、超音波処
理し、バイアルに移す。試験物質を0.5mg/mlず
つ該バイアルに入れて攪拌した後、超音波処理し、37
℃でインキュベートする。
【0015】インキュベート後、このミセル溶液を10
0μlずつ取り、乳化シンチレーターを加えて、液体シ
ンチレーションカウンターによりそのミセルの(4−14
C)コレステロールを測定する。更にインキュベート後
のミセルを超遠心分離し、そのミセル上清についても、
(4−14C)を測定する。
【0016】音波処理は、超音波処理を含め、混合、粉
砕を行う各種音波処理を広く包含するものであって、市
販の装置が適宜使用される。CaCo−2細胞は、DM
EM(ダルベッコ変性イーグル培地、Dulbecco's Modif
ied Eagle Medium)で培養し、ついで培地を除去し、こ
のCaCo−2細胞含有ウエルに前記ミセルを加えたと
きに、0.1〜10×106cells/ml程度の濃
度(MTT法により測定)となるように調製する。な
お、培養液としては、上記のほか、市販の細胞培養液も
適宜使用可能である。
【0017】上記において、コレステロールとしては、
放射性同位元素でラベルしたコレステロールを使用した
ので、コレステロールのCaCo−2細胞内の取込量は
その放射強度を測定することにより測定するが、放射ラ
ベルにかえて、酵素や蛍光ラベルしたコレステロールも
使用することができる。また、格別に標識しないコレス
テロールも使用可能であって、その場合の取込量は、細
胞を分離、破壊した後、例えば酵素法を用いる市販のコ
レステロール定量キット(例えば、モノテストコレステ
ロール;スタンダードはプレチセットコレステロール:
いずれもベーリンガーマンハイム山之内製)を用いて測
定すればよい。
【0018】上記においてタウロコール酸を添加使用し
ているが、タウロコール酸のほか、グリココール酸、リ
トコール酸、デオキシコール酸、ウルソデオキシコール
酸等各種の胆汁酸及びこれらの胆汁酸塩が単用ないし2
種以上併用できる。
【0019】このようにして細胞内へのコレステロール
の取込量を測定し、測定値の低い物質をコレステロール
の吸収を阻害、抑制する物質として分離することによ
り、目的とするコレステロール吸収阻害、抑制物質のス
クリーニングを行うことができる。
【0020】このようにして本発明者らによって開発さ
れた新規スクリーニング法を利用して、数多くの物質を
スクリーニングしたところ、牛乳蛋白質由来の物質の中
から、CaCo−2細胞のコレステロール吸収が抑制さ
れるとともに、ミセル安定性についても低下する物質
(ウシF1画分)を発見し、それのコレステロール吸収
抑制作用を確認するとともに、更に検討の結果、コレス
テロール吸収抑制組成物として、飲食品又は医薬品タイ
プで使用できることも確認して、本発明を完成した。
【0021】本発明において有効成分として使用するウ
シF1画分は、次のようにして調製する。常法にしたが
って、牛乳から脂肪、カゼインを除いて得たホエイにつ
いて、これを限外濾過等常用される濃縮法によって濃縮
し、濃縮物(HWPC)を得る。このHWPCをゲル濾
過して最初に溶出してくる画分を集めればよい。例え
ば、Sepharose CL−2Bを用いてHWPC
をゲル濾過すれば、F1、F2、F3、F4のフラクシ
ョンに分画されるが、最初に溶出してくる画分(F1画
分)をウシF1画分として使用することができる。
【0022】本発明の有効成分(ウシF1画分)は、上
記のようにして調製した液状のまま使用してもよいが、
その処理物を使用してもよい。処理物としては、濃縮
物、ペースト化物、乾燥物、あるいは希釈物等が包含さ
れる。
【0023】この物質は、後記する実施例からも明らか
なように、すぐれたコレステロール吸収抑制作用を有す
るので、この作用を利用した飲食品、特定保健用飲食
品、健康飲料、健康食品、栄養食品その他各種タイプの
飲食品(なお、本発明において、食品には飲料も包含さ
れる)として用いることができるほか、コレステロール
吸収抑制剤ないしコレステロール低下剤等医薬品として
も用いることができる。
【0024】飲食品として使用する場合には、本有効成
分である物質をそのまま、使用したり、他の食品ないし
食品成分と併用したりして適宜常法にしたがって使用で
きる。本有効成分を用いる本発明に係る飲食品は、固体
状(粉末、顆粒状その他)、ペースト状、液状ないし懸
濁状のいずれでもよいが、甘味料、酸味料、ビタミン剤
その他ドリンク剤製造に常用される各種成分を用いて、
健康ドリンクに製剤化すると好適である。
【0025】医薬品として使用する場合、本有効成分
は、種々の形態で投与される。その投与形態としては例
えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等に
よる経口投与をあげることができる。これらの各種製剤
は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢
剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤
などの医薬の製剤技術分野において通常使用しうる既知
の補助剤を用いて製剤化することができる。その使用量
は症状、年齢、体重、投与方法および剤形等によって異
なるが、通常は、成人に対して1回約0.1mg乃至
1,500mgを投与することができる。
【0026】本発明に係る有効成分は、毒性は全くない
か又は極めて低く、卓越した安全性を示し、ラットに対
して1日当り500mg経口投与したが急性毒性は全く
認められなかった。したがって飲食品として使用する場
合は、予防用、保健用、飲食品として使用する場合のい
ずれにおいても有効成分の使用量に格別の限定はない
し、医薬として使用する場合でも、患者に応じて上記範
囲内で適宜使用すればよい。また、本有効成分は多量に
服用しても格別の急性毒性を示さないので、必要あれば
上記範囲よりも多量に使用しても差し支えない。
【0027】以下、本発明の実施例について詳述する。
【0028】
【実施例1】牛乳(6kg)について、図1に示すよう
に、脂肪、カゼインを除去してホエイを得、これを限外
濾過により濃縮してホエイ蛋白質濃縮物(HWPC)を
得た(収量3.4g/6kg牛乳)。
【0029】このHWPCをゲル濾過で分画し、溶出液
を順にF1、F2、F3、F4として採取した。ゲル濾
過は、Sepharose CL−2Bカラムを用いて
行った。
【0030】すなわち、0.15M NaCl、1mM
NaN3を含有する0.05Mトリス−塩酸バッファ
ー(pH8.0)20mlに、上記で調製したHWPC
を溶解し、得られた溶液をセファローズCL−2Bカラ
ム(ベッドボリューム 5×80cm)にアプライし
た。流速80ml/hrでクロマト処理し、15mlず
つフラクションを回収した。操作は4℃で行い、F1、
F2、F3、F4の各フラクションを得、最初に溶出し
てきたF1画分をウシF1画分とした(図2)。
【0031】
【比較例1】カゼイン10kgを190kgの水に溶解
し、液温を35〜37℃とした。これに水酸化ナトリウ
ムを加えて、pHを7.5〜8.0とし、あらかじめ、
0.01NHCl溶液に溶解したトリプシン(NOVO
社4500K)100gを加えた。pHを保持しながら
約55分酵素分解を行った後、ただちに急冷し、pHを
6.9〜7.0とした後に、プレート式殺菌機によっ
て、酵素失活を行った。この液を噴霧乾燥することによ
って、CT(カゼイントリプシン加水分解物)約8.3
kgを得た。
【0032】
【実施例2】ウシF1画分及びCTを用い、それらのコ
レステロール吸収抑制作用について、CaCo−2細胞
を用いて試験を行った。
【0033】(a)ミセル溶液の調製 ミセル溶液は、コレステロール取込みの反応液の最終濃
度が、1mMモノオレイン(0.35mg/ml)、
0.05μCi/0.5ml/well(24wel
l)(4−14C)−コレステロール、0.1mMコレス
テロール(1.93mg/ml)となるように、まず、
それぞれクロロホルムに別々に溶解した(保存溶液)。
こうして調製した保存溶液のモノオレイン溶液(0.8
9g/50mlクロロホルム)から0.04ml、(4
14C)−コレステロールの保存溶液(0.5μCi/
50μlクロロホルム)から0.02ml、コレステロ
ールの保存溶液(0.096g/50mlクロロホル
ム)から0.04ml、をそれぞれ15mlチューブに
取り、コレステロール取込みの反応液の最終濃度5mM
ホスファチジルコリン(3.86mg/ml)となるよ
うに、ホスファチジルコリンの保存溶液(100mg/
mlクロロホルム)から0.07mlを15mlチュー
ブに加え、一晩放置することにより乾固した。
【0034】別の15mlチューブに、ウシF1画分又
はCT、コレステロール取込みの反応液の最終濃度5m
M(2.68mg/ml)となるように、タウロコール
酸5.37mgをそれぞれ加え、150mMリン酸緩衝
液(pH7.4)2mlに溶解した。この溶液を先のモ
ノオレイン、コレステロール、ホスファチジルコリンを
乾固させた15mlチューブに移し、ボルテックミキサ
ーで2分間攪拌した後、超音波処理して(25W、ou
tput 30、3分間)、均一なミセル溶液を調製し
た。
【0035】(b)コレステロール吸収試験 12〜15日間DMEM培地を用いて培養ディッシュ
(24穴プレート)でCaCo−2細胞を培養した後、
培地を吸引除去し、1mlのPBSで2回洗浄した。上
記で調製した(4−14C)−コレステロール含有ミセル
溶液を、プレートの1穴あたり0.5ml添加し、イン
キュベーター(5% CO2、37℃)で20分間イン
キュベートした。20分後、ミセル溶液を吸引除去し、
1mlのPBS溶液で2回洗浄した。0.1%(w/
v)のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)溶液を0.5
ml加えて細胞を溶解した。細胞をかき取ってシンチレ
ーションバイアルに細胞を移し、7.5mlのシンチレ
ーター(アクアゾル−2:PACKARD)を添加して
攪拌した後、細胞に取り込まれた(14C)を液体シンチ
レーションカウンターで測定した。
【0036】(c)結果 得られた結果を図3に示す。実験結果の統計的分析に
は、Duncan's MultipleRange Testを用いた。その結
果、ウシF1画分はCTに比較してすぐれたコレステロ
ール吸収抑制作用を示した。
【0037】
【実施例3】ウシF1画分及びCTを用い、それらのコ
レステロールミセル溶解性について、試験を行った。
【0038】最終濃度が、1mMモノオレイン(0.3
5mg/ml)、0.1μCi/ml(4−14C)コレ
ステロール、0.1mMコレステロール(1.93mg
/ml)となるように、それぞれクロロホルムに溶解し
た。こうして調製したモノオレイン溶液(0.89g/
50mlクロロホルム)0.6ml、(4−14C)コレ
ステロールの溶液(0.5μCi/50μlクロロホル
ム)0.3ml、コレステロール溶液(0.096g/
50mlクロロホルム)0.6ml、を50mlチュー
ブに取り、5mMホスファチジルコリン(3.86mg
/ml)となるように、ホスファチジルコリンの溶液
1.15mlをチューブに加え、一晩放置することによ
り乾固した。
【0039】別の50mlチューブに5mM(2.68
mg/ml)となるようにタウロコール酸80.65m
gを150mMリン酸緩衝液(pH7.4)30mlに
溶解した。このタウロコール酸溶液を先に述べた、モノ
オレイン、コレステロール、ホスファチジルコリンを乾
固させたチューブに移し、ボルテックスミキサーで2分
間攪拌した後、超音波処理し(25W、output
30、3分間)、バイアルに移した。ウシF1画分又は
CTを0.5mg/mlずつ該バイアルに入れて2分間
攪拌した後、超音波処理した(25W、output
30、3分間)。次いで、37℃で24時間、振とうし
ながらインキュベートした。
【0040】インキュベート後、このミセル溶液を10
0μlずつ取り、乳化シンチレーターを10ml加え
て、液体シンチレーションカウンターでそのミセルの
(4−14C)コレステロールを測定した。さらに、イン
キュベート後のミセルを1mlずつ超遠心チューブに分
注し、100,000gで超遠心処理を行なった。超遠
心分離後、ミセルの上清を100μlバイアルに入れ、
乳化シンチレーターを10ml加えて、液体シンチレー
ションカウンターで(4−14C)を測定した。得られた
結果を図4に示す。その結果から明らかなように、ウシ
F1画分はCTと比較して、ミセル安定性が低下してい
ることが確認された。
【0041】
【実施例4】ビタミンC 20g、グラニュー糖 50
g、コーンスターチと乳糖の等量混合物30gに、凍結
乾燥して、ウシF1画分を50g加えて充分に混合し
た。混合物を100等分して袋に詰め、1袋1.5gの
スティック状コレステロール吸収抑制栄養健康食品を1
00袋製造した。
【0042】
【実施例5】ウシF1画分(40g)を用い、また、ビ
タミンC(20g)にかえてビタミンCとクエン酸の等
量混合物(30g)を用いたほかは、実施例4と同様の
処理をくり返し、充分に乾燥せしめた後、コレステロー
ル吸収抑制栄養健康食品を製造した。
【0043】
【実施例6】ウシF1画分(実施例1)100g、糖類
150g、蜂蜜15g、アスコルビン酸1g、クエン酸
0.5g、香料適量に水を加えて1kgとし、これを9
5℃で20分間殺菌し、100mlずつ無菌的にビンに
充填して、飲食品タイプの健康ドリンクを製造した。
【0044】
【実施例7】ウシF1画分(フリーズドライ粉末)の2
0%水溶液200g、酢酸トコフェロール5g、硝酸チ
アミン10g、ニコチン酸アミド20g、無水カフェイ
ン50g、安息香酸塩及び香料適量に脱イオン水を加え
て30Lとし、殺菌した後30mlずつ無菌的にビンに
充填して、医薬品としての健康ドリンクを製造した。
【0045】
【実施例8】 (1)ウシF1画分(スプレードライ粉末) 50g (2)ラクトース 90g (3)コーンスターチ 29g (4)ステアリン酸マグネシウム 1g (1)、(2)及び(3)(但し17g)を混合し、
(3)(但し7g)から調製したペーストとともに顆粒
化した。得られた顆粒に(3)(但し5g)と(4)を
加えてよく混合し、この混合物を圧縮錠剤機により圧縮
して、1錠あたり有効成分(1)を50mg含有する錠
剤1000個を製造した。
【0046】投与量は、患者の症状、年齢によっても異
なるが、0.1〜1500mg/kg/dayで1日1
〜4回投与する。本発明において用いる有効成分は、既
述のように安全性にはほとんど問題はなく、したがって
上記用量をこえて投与しても差し支えはない。また、健
康の維持、増進、保健、栄養剤等としてこれを利用する
場合は、上記用量よりも少ない量を長期間に亘って服用
すればよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によってすぐれたコレステロール
吸収抑制組成物が提供される。本有効成分は、コレステ
ロール吸収抑制効果にすぐれているだけでなく、安全性
にもすぐれているので、飲食品あるいは医薬品として、
高コレステロール症の予防及び/又は治療目的のため
に、長期間使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】HWPCの製造工程を示す。
【図2】HWPCのクロマト分画を示す。
【図3】CaCo−2細胞におけるコレステロールの取
込みを示す。
【図4】コレステロールミセル安定性に対する有効成分
の影響を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/305 A23L 2/52 A23L 2/66 A61K 35/20 C07K 1/14 - 1/22 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホエイの限外濾過濃縮物(HWPC)を
    ゲル濾過して最初に溶出してくる画分(ウシF1画分)
    を含有すること、を特徴とするコレステロール吸収抑制
    組成物。
  2. 【請求項2】 ゲル濾過はセファローズCL−2Bを用
    いて行うこと、を特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 該組成物がコレステロール吸収抑制飲食
    品であること、を特徴とする請求項1又は2に記載の
    成物。
  4. 【請求項4】 該組成物がコレステロール吸収抑制剤で
    あること、を特徴とする請求項1又は2に記載の組成
    物。
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