JP2935608B2 - ストリップ連続処理ラインの蛇行修正方法 - Google Patents

ストリップ連続処理ラインの蛇行修正方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ストリップの連続処
理ラインにおける蛇行修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄鋼板、プラスチックフィルムなどのス
トリップを多数の搬送ロールで支持しながら連続的に搬
送し、熱処理や表面処理を施すストリップの連続処理ラ
インでは、耳波、中伸び等の処理前のストリップの形状
不良や処理中に発生するストリップの形状不良、さらに
はストリップの接続不良などに起因して、ストリップが
搬送パスラインの中央から外れる蛇行現象がしばしば発
生する。このような蛇行は、ストリップの正常な搬送を
阻害し、その蛇行量が一定値を超えるとストリップの破
断など様々な問題を生じ、搬送不能となることもある。
【0003】そこで従来から、ストリップの連続処理ラ
インにおいて、ストリップの蛇行を修正する様々な方法
が提案されている。その代表的な方法として、一般にス
テアリングロールと呼ばれる、搬送ロールとそれを傾動
させる装置機構からなるストリップの蛇行修正装置を用
いて蛇行修正を行う方法がある。
【0004】図7ないし図9は各種のステアリングロー
ルを示すものであるが、これらは図示のように、支点7
を中心に傾動する架台8にロール9を固定、支持し、そ
のロール9にストリップ5を周回させた状態で架台8ご
と傾動させ、その傾動動作によりストリップ5の幅方向
通過位置を変化させるものであり、例えば連続焼鈍ライ
ンの加熱炉においては図10に示すように、搬送ロール
5〜10本につき一箇所の割合で、蛇行検出器12、22と
ともに設置される。そして、このような装置構成では、
まず各蛇行検出器12、22で実際の蛇行を検出し、各ステ
アリングロール1、2毎に、蛇行検出器12、22の検出値
と制御目標値(パスライン中心)との偏差を演算してそ
の偏差をステアリングロール駆動装置に入力し、偏差が
ゼロになるようにステアリングロールを駆動するフィー
ドバック制御が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ストリップ
の蛇行量は、通常パスライン下流に行けば行くほど増大
することになる。このため、ステアリングロールを複数
用い、フィードバックによりそれぞれ別個に蛇行修正の
制御を行なっていた上記従来方法では、下流側のステア
リングロールにおいてストリップの蛇行修正が十分行え
ない場合が多々あった。この一例として、前掲図10に
示した連続焼鈍ラインの加熱炉の場合を用いて説明する
と、ストリップ:厚さ1.2mm、幅:1500mm、その搬送速
度:5m/s、ステアリングロールの最大蛇行修正量:100m
mの条件では、ストリップの蛇行状況は図11に示すよ
うになる。なお、同図において点線Cはステアリングロ
ールを使用しなかった場合の蛇行状況、実線bはステア
リングロールを使用した場合の蛇行状況を、または上
流側のステアリングロール1、は下流側のステアリン
グロール2の位置を示している。図示のように、蛇行制
御区間の入口(図中横軸の原点)では、蛇行量が15mmと
わずかである。上流側のステアリングロール1を使用し
ない場合の蛇行状況cを見ると、上述したようにパスラ
イン下流側に向かって蛇行量が増大する傾向にあり、下
流側のステアリングロール2入側では、蛇行量が210mm
と大きく通板上危険な状態にある。次に、同一のストリ
ップの通板において、上流側のステアリングロール1を
使用した場合の蛇行状況bを見ると、上流側のステアリ
ングロール1直前の蛇行量は30mmであり、最大蛇行修正
能力100mmに対して十分小さいのでそのステアリングロ
ール1においてはストリップはパスラインの中央に蛇行
制御されている。しかし、上流側のステアリングロール
1下流側では、蛇行量が再び増大する傾向にあり、下流
側ステアリングロール2の直前の位置における蛇行量は
175mmである。下流側ステアリングロール2の最大蛇行
修正量は上流側のそれと同じ100mmであるので、その蛇
行修正能力が不足し、そのステアリングロール2の出側
に75mmの蛇行が発生している。このように、従来の蛇行
制御方法では、蛇行が修正しきれない状況が多々発生す
るものとなっているのである。
【0006】このような問題に対して、ライン中にステ
アリングロールを多数増設し、ステアリングロール間の
距離を短くすることも考えられるが、ステアリングロー
ルは高価であるので上述のようにその設置個数に制約が
あり、上記問題の解決を図るのは現状では困難となって
いる。
【0007】また、上流側と下流側のステアリングロー
ルの使用条件について着目すると、上記従来方法では、
両者のステアリングロールの蛇行修正量がアンバランス
になるという問題もある。すなわち、これも前記例を用
いて説明すると、上流側のステアリングロール1では、
最大蛇行修正量が100mmであるのに対し実際の修正量は3
0mmに過ぎずステアリング能力を十分利用していない。
一方、下流側のステアリングロール2では、必要となる
蛇行修正量以上の蛇行が発生しており、ステアリング能
力が不足している。このように、両者のステアリングロ
ールの蛇行修正能力がアンバランスとなっているのであ
る。
【0008】この発明は、以上のような問題に鑑み創案
されたもので、従来のフィードバック制御に代えフィー
ドフォワード制御として蛇行修正を行うことにより上記
問題を解決しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】従来の個別的なフィード
バック制御では、図11に示したように、ライン蛇行修
正区域下流側においてその蛇行修正が追いつかない場合
が生じる。
【0010】しかし、ストリップの蛇行状況が予めわか
っていれば、ライン蛇行修正区域の下流側の蛇行を考慮
しつつ、上流側のステアリングロールの制御を行わせる
ことができ、ライン蛇行修正区域においてバランスのと
れた適正な蛇行修正が図れるものとなる。
【0011】このため、本発明者らはこのフィードフォ
ワード制御に着目し、本発明を創案するに至った。すな
わち、本発明に係るストリップ連続処理ラインの蛇行修
正方法は、少なくとも二以上のステアリングロールが配
置されるストリップ連続処理ラインにおいて、任意のス
テアリングロールの上流側に所定距離をおいて二以上の
蛇行検出器を配設し、それらの蛇行検出器の出力の時間
変化およびストリップの搬送条件から、前記ステアリン
グロールの位置から次の下流側ステアリングロールの位
置におけるまでのストリップの蛇行状況を解析し、各ス
テアリングロールの最大蛇行修正範囲内で、前記解析値
に基づくステアリングロール間のストリップ軸心の蛇行
軌跡を、全体としてパスライン中心に近づけるようにス
トリップの蛇行を修正することを特徴とする。
【0012】本発明では、二以上の蛇行検出器からの出
力値を用いて蛇行状況を解析し、その解析値からステア
リングロールにおいてフィードフォワード制御を行う。
このため、蛇行検出器は任意のステアリングロールの上
流に配設される。また、その出力値から蛇行解析を行っ
て実際に蛇行制御を行うまでの遅れ時間を確保するため
には、前記ステアリングロールから所定距離をおく必要
があり、このため一の蛇行検出器の位置は下式(1)を
満足させることが望ましい。
【0013】
【数1】
【0014】この式を説明すると、この右辺は、ステア
リングロールの振り角度0から片側の最大振り角度まで
振るのに要する時間(H/2)、すなわちステアリング
ロールの修正量0から(H/2)まで変化させるのに要
する時間((H/2)/v)と制御系の動作に必要な時
間(Δt)の合計した時間(H/2v+Δt)と、スト
リップ搬送速度との積であるから、単位時間(H/2v
+Δt)内にストリップが移動する距離となる。したが
って、上流側の蛇行検出器が蛇行を検出してから、実際
にステアリングロール最大振り角まで駆動する時間を確
保するには、より上流側の蛇行検出器がステアリングロ
ールから右辺以上の距離、すなわちSの距離に配置する
のが望ましいものとなる。
【0015】一方、前記一の蛇行検出器の下流側に位置
する他の蛇行検出器は、その一の蛇行検出器から所定距
離をもって配設されるが、本発明では両者の出力値から
蛇行解析を行うことにより、両者の距離はある程度おい
た方がよく、このような見地から前記一の蛇行検出器が
上記式(1)を満足させる場合は他の蛇行検出器はステ
アリングロールから(S/2)以内に位置するのが好ま
しいものとなる。
【0016】次に、フィードフォワード制御を行うため
の蛇行状況の解析方法を説明する。
【0017】本発明の解析は、ライン上のある搬送ロー
ルの位置におけるストリップ蛇行の時間的変化を求める
もので、これは例えばロール間を走行するストリップの
横方向の変位を表すモデル式である下式(2)、および
あるロール上でのストリップの横方向の移動量を表すモ
デル式である下式(3)を解けば求まる。
【0018】
【数2】
【0019】
【数3】
【0020】すなわち、上記(2)は搬送ロールiと搬
送ロールi+1の間を走行するストリップを長手方向に
張力Tのかかった弾性体とみなして導き出したものであ
るが、これはyについての4次の式であり、下式(4)
に示す4つの境界条件を定めれば解くことができ、その
解は下式(5)となる。
【0021】
【数4】
【0022】
【数5】
【0023】ここで、f1、f2、f3 は、それぞれ、K
とLの関数であり、θi、θi+1はストリップの形状、ロ
ールの形状、ロールの表面あらさ、ライン張力、および
ストリップ蛇行量の関数である。
【0024】また、上述のようにロール上でのストリッ
プの横方向については上記(3)が成り立つが、この
(3)式を(2)式に代入し、時間、変位に関し前進差
分で離散化すると、下式(6)が得られる。
【0025】
【数6】
【0026】この式において、a1〜a5は、それぞれ
K、L、θi+1、θi、Vおよび時間の関数である。ま
た、j、j+1、j+2は時間ステップを示し、yi(j)
とは時間ステップ(j)、ロール(i)におけるストリップの
パスライン中心からの偏差を示す。
【0027】また、ステアリングロールの入側、出側で
のストリップの位置yIN、yOUTは、ステアリングロー
ルで与える蛇行修正量をΔyとすると下式(7)が成り
立つので、(6)式および(7)式を計算することによ
り、搬送ロール上のストリップ蛇行量の時間変化が求ま
るものとなる。
【0028】本発明においては、任意のステアリングロ
ールの上流側に少なくとも2個の蛇行検出器が配置され
ており、これらの検出器では常時ストリップの蛇行量が
測定されている。したがって、これら2地点の蛇行量を
図5に示すような直線近似として得ることにより、ロー
ルi+1およびステアリングロールi+2における蛇行
量が計算出来る。こうして、y(j+1)、y
(j)、y(j+1)、y(j)が求まるので、
(6)式からy(j+2)、y(j+2)が計算で
きる。もちろん、後述するように、次の下流側ステアリ
ングロールまでの蛇行軌跡も同様に解析できることにな
る。さらに、(7)式でステアリングロールによる蛇行
修正を加味すれば、ステアリングロールの修正後の蛇行
量も計算できる。このように、蛇行検出器出力の時間変
化から、これら蛇行検出器の下流側で将来発生する蛇行
の時間変化が推定できるのである。
【0029】ここで、ストリップの蛇行がステアリング
ロールに到達するまでの時間については、第2の蛇行検
出器が蛇行を検出した時間に、ストリップがその蛇行検
出器とステアリングロールの間の距離Sを搬送されるの
に要する時間を加えて求められる。したがって、予め、
ステアリングロールを駆動するのに要する遅れ時間およ
びステアリングロールの駆動速度を考慮しつつ、ステア
リングロールの駆動制御が可能になる。
【0030】この際、上流側の蛇行検出器の位置が上記
式(1)を満足するのが望ましいことは既に述べたとお
りである。
【0031】そして、本発明による解析はステアリング
ロール下流側で将来発生するストリップの蛇行量時間変
化も推定できることにより、ステアリングロール下流側
でのストリップの蛇行量が最少になるように、ステア
リングロールの最適駆動条件を決定することができるこ
とになる。その具体的方法を、図6を用いて説明する。
図6に示す点線a′はすでに説明した力学モデルにより
ステアリングロール1、2間での蛇行量分布を計算した
結果得られたストリツプ軸心の蛇行軌跡の一例である。
ストリップの位置をステアリングロール1、2間でパス
ライン中心に近付けるためには、ストリップ軸心を例え
ば、同図の実線aで示す位置、すなわち、A=Bになる
ように蛇行修正すれば良く、そのためには、ステアリン
グロール1の蛇行修正量を同図に示すXにすれば良い。
ただし、X値はステアリングロールの最大蛇行修正量を
超えることは出来ない。したがって、このような力学モ
デルに基づく解析結果からステアリングロールでの蛇行
修正量適値が求まる。
【0032】さらに、ステアリングロール2の下流側の
蛇行修正については、蛇行検出器20、21、ステアリ
ングロール2および次の下流側のステアリングロールの
位置関係から、上記と同様に各ステアリングロールの最
大蛇行量を考慮しつつ各ステアリングロールの蛇行修正
計算できる。
【0033】このように、解析結果に基づいて蛇行制御
装置の最適駆動制御を行うことができるのが本発明の特
徴とするところである。
【0034】なお、本発明方法における解析は、専ら演
算装置を用いて処理する構成であってももちろん構わな
い。
【0035】
【実施例】本発明の具体的実施例を図面に基づき説明す
る。なお、本発明は以下の実施例に何ら限定されるもの
ではない。
【0036】図1は本発明法を実施し得る連続溶融亜鉛
めっきライン加熱炉内の一装置構成例を示しており、図
中1は上流側ステアリングロール、2は下流側ステアリ
ングロール、10、11、20、21は蛇行検出器、3、4は演
算装置、5はストリップ、6は搬送ロールである。また
本実施例は耳波によって発生した蛇行の修正例であり、
その実施条件は図11に示す従来例と全く同一、すなわ
ちストリップ:厚さ1.2mm、幅:1500mm、その搬送速
度:5m/s、ステアリングロールの最大蛇行修正量:100m
mとなっている。なお、本実施例ではステアリングロー
ル1、2、搬送ロール6にすべてクラウンロールを用
い、より有効な蛇行制御を図るものとしている。
【0037】蛇行検出器10、11はステアリングロール1
上流側に2個配設されており、より上流側の蛇行検出器
10はステアリングロール1からの距離(S)が20mの位
置に配されている。これは、上式(1)式を満足するも
のとなっており、ステアリングロール1が蛇行制御を行
うまでの遅れ時間を確保するのに十分な距離となってい
る。
【0038】また、下流側の蛇行検出器11は、ステアリ
ングロール1から(S/2)以内の位置に配されてい
る。これは任意箇所のストリップ蛇行量を算出するには
蛇行検出器10、11相互の間の距離をある程度おいた方が
好ましいためである。
【0039】なお、下流側ステアリングロール2の蛇行
検出器20、21についても全く同様の構成となっている。
【0040】以上の装置構成における蛇行状況を図2に
示す。
【0041】図2において、横軸はパスライン方向の長
さであり、縦軸は、パスライン中心からのストリップ軸
心の偏差、すなわち蛇行量である。また図中の記号△は
搬送ロールの位置を示し、記号、はステアリングロ
ールの位置を示す。
【0042】また、ストリップの搬送方向は矢印の方向
であり、図中の実線a′は従来の制御方法でステアリン
グロールを使用した場合の蛇行状況を示す。
【0043】上記式(2)ないし(7)を用いてステア
リングロール1、2の蛇行制御を行った。すなわち、ス
テアリングロール1の蛇行修正量(図6のx値)を変え
た計算を行いX=100mm(現状ステアリングロールでの
最大修正量)にしたところ、A=70mm、B=105mmで両
ステアリングロール1、2のバランスのとれた蛇行修正
が行えた。上記式の演算は演算装置で行った。
【0044】この解析結果、図中点線bで示す蛇行状況
が得られ、この解析蛇行状況に基づきステアリングロー
ル1の制御を行った結果、一点鎖線aで示す蛇行状況と
なった。この結果、ステアリングロール2直後で発生す
る蛇行は最大5mmに制御され、図11の従来の方法での
値70mmに比較し、大幅に低減するものとなった。さら
に、ステアリングロールの使用条件について着目する
と、ステアリングロール1、2(図2中の記号、)
のステアリング量は共に略100mmでバランスが取れるも
のとなった。
【0045】以上のような効果は、連続焼鈍ラインや連
続溶融亜鉛めっきラインの他の箇所においても同様に認
められた。図3は連続焼鈍ラインの概要図であるが、同
図中の入側ループタワー部分、加熱帯部分、冷却帯部
分、過時効帯部分出側ループタワー部分においても試験
した結果、ストリップの通板速度が大きい場合にはもち
ろん、ストリップ搬送速度変更時や焼鈍温度変更時に
も、ストリップの蛇行量を、従来にくらべて約50%に
減少させることができ通板安定性が大幅に向上した。
【0046】また、図4は連続溶融亜鉛めっきラインの
概要図であるが、同図中の入側ループタワー部分、加熱
帯部分、均熱帯部分、冷却帯部分、出側ループタワー部
分において試験した結果、上記例と同様ストリップの通
板速度が大きい場合に蛇行制御効果が顕著に現われ、最
大蛇行量は平均して従来の約50%に減少し、蛇行が直
接原因と考えられるストリップの破断はなくなった。そ
の結果、通板安定性が向上し、ラインの操業能率が約1
0%向上した。
【0047】さらに、本発明は、ストリップの蛇行制御
にあたって、ステアリングロールを採用している設備に
ついてはすべて適用可能であるので、連続溶融亜鉛めっ
きラインや連続焼鈍ラインに限定されることなく、スト
リップの塗装、印刷ラインなどへの適用が可能である。
【0048】なお、本発明の適用にあたっては、既設の
ステアリングロール装置はそのまま使用できるので経済
的メリットが大きいのはもちろんである。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る蛇行
修正方法によれば、予めストリップの蛇行状況を解析で
きるため、ステアリングロールの蛇行修正能力を最大限
に活用しつつ、パスライン下流側のストリップ蛇行が危
険な状態になることを未然に防げるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施し得る連続溶融亜鉛めっきライン
加熱炉内の一装置構成例を示す概要図である。
【図2】図1の構成におけるストリップ蛇行状況を示す
グラフである。
【図3】連続焼鈍ライン全体を示す概要図である。
【図4】連続溶融亜鉛めっきライン全体を示す概要図で
ある。
【図5】2つの蛇行検出器から得られるストリップ蛇行
状況を示したグラフである。
【図6】ストリップ蛇行量とパスライン方向距離との一
般的な関係を示すグラフである。
【図7】ステアリングロールの一装置構成を示す説明図
である。
【図8】ステアリングロールの一装置構成を示す説明図
である。
【図9】ステアリングロールの一装置構成を示す説明図
である。
【図10】連続溶融亜鉛めっきライン加熱炉における従
来のステアリングロールの配置を示す概要図である。
【図11】図9の構成におけるストリップ蛇行状況を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 上流側ステアリングロール 2 下流側ステアリングロール 3、4 演算装置 5 ストリップ 6 搬送ロール
【数7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 峻一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−149411(JP,A) 特開 平1−187160(JP,A) 実開 昭54−78090(JP,U) 実公 昭47−34765(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 23/032

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも二以上のステアリングロール
    が配置されるストリップ連続処理ラインにおいて、任意
    のステアリングロールの上流側に所定距離をおいて二以
    上の蛇行検出器を配設し、それらの蛇行検出器の出力の
    時間変化およびストリップの搬送条件から、前記ステア
    リングロールの位置から次の下流側ステアリングロール
    の位置におけるまでのストリップの蛇行状況を解析し、
    各ステアリングロールの最大蛇行修正範囲内で、前記解
    析値に基づくステアリングロール間のストリップ軸心の
    蛇行軌跡を、全体としてパスライン中心に近づけるよう
    にストリップ蛇行修正を行うことを特徴とするストリッ
    プ連続処理ラインの蛇行修正方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも二以上のステアリングロール
    が配置されるストリップ連続処理ラインにおいて、任意
    のステアリングロールの上流側に、少なくとも、設置箇
    所として下式(1)を満足する一の蛇行検出器と、該蛇
    行検出器と前記ステアリングロールとの間に位置する他
    の蛇行検出器とを配設し、蛇行検出器の出力の時間変化
    およびストリップの搬送条件から、下式(2)および下
    式(3)を用いて、前記ステアリングロールの位置から
    次の下流側ステアリングロールの位置におけるまでの
    トリップの蛇行状況を解析し、各ステアリングロールの
    最大蛇行修正範囲内で、前記解析値に基づくステアリン
    グロール間のストリップ軸心の蛇行軌跡を、全体として
    パスライン中心に近づけるようにストリップ蛇行修正を
    行うことを特徴とするストリップ連続処理ラインの蛇行
    修正方法。 【数1】 【数2】 【数3】
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