JP2934315B2 - 片面板継ぎ溶接の溶接変形低減方法 - Google Patents

片面板継ぎ溶接の溶接変形低減方法

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JP2934315B2 JP6517877A JP51787794A JP2934315B2 JP 2934315 B2 JP2934315 B2 JP 2934315B2 JP 6517877 A JP6517877 A JP 6517877A JP 51787794 A JP51787794 A JP 51787794A JP 2934315 B2 JP2934315 B2 JP 2934315B2
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功一 品田
行彦 堀井
建雄 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】 技術の分野 本発明は、片面板継ぎ溶接時における溶接変形低減方
法に関し、特に多電極化における最適溶接施工条件によ
って、溶接変形を低減する片面板継ぎ溶接の溶接変形低
減方法を提供する。
従来の技術 従来の片面板継ぎ溶接は図2に示すように被溶接鋼板
1,1′を突き合わせ、開先内特に溶接終了部となる終端
部分に被溶接鋼板の板厚と同等の高さを持つ仮付けビー
ドを形成させたり、同等の厚みを持つタブ板を終端部分
に、ビード高さが被溶接鋼板の板厚と同等の高さとなる
ように、仮付け溶接することにより取り付けたりして、
溶接開始前に被溶接鋼板1,1′を充分に拘束して溶接変
形を低減する方法や、溶接中にガスバーナーなどで加熱
し、熱履歴を制御して溶接変形を低減する方法などがあ
る。しかしながら、仮付けビードやタブ板を用いた高い
拘束を利用する方法は溶接開始前に行うべき準備の負
担、さらには溶接開始後の補修の負担等が大きくなり、
これが溶接作業効率上問題となっている。また溶接中に
ガスバーナーなどによる加熱を用いて熱履歴を制御する
方法は、溶接施工に必要な装置が大きくなり、やはり施
工効率上問題となっていた。
片面板継ぎ溶接に関する溶接変形低減方法の公知技術
は、溶接時に溶接ビード終端部に生ずる終端割れを防止
することを主たる目的としていた。例えば、この終端割
れは溶接変形、特に溶接中に生ずる変形が原因となって
発生することは安藤等により指摘されている(溶接学会
誌、Vol.30(1970)、No.8、P792)。その後、溶接中の
応力分布について種々の研究成果が報告されている(佐
藤等:日本造船学会論文集、Vol.136(1974)、P441、
および藤田等:日本造船学会論文集、Vol.133(197
3)、P267など)。これらの研究報告によれば、終端割
れを防ぐためには溶接中の変形を低減する必要がある
が、その方法は上述のように板付けビードやタブ板を用
いる方法しかなかった。
一方、終端割れ防止方法における公知技術は神近等に
よってまとめられている(日本構造協会誌(JSSC)、Vo
l.10(1974)、No.101、P35)。これによると、変形防
止対策として上述の仮付けビード、タブ板による拘束の
他、油圧ジャッキにより終端部分に拘束する方法も報告
されている。これら、従来技術はいずれも被溶接鋼板を
強く拘束することにより、溶接中における変形を低減す
ることに主眼をおいた技術である。なお、溶接中にガス
バーナー加熱では、終端割れを防止する程度まで溶接変
形を低減するにはいたっていない。
また、特開昭53−51153号公報には被溶接材終端部の
溶接入熱量を低下させ、不足するビード量を補修によっ
て補う方法が開示されている。
さらに、最近になって、溶接終了後に残留する変形の
挙動を詳細に解析した研究が報告されている(上田等:
日本造船学会論文集、Vol.171(1992)、P335)。これ
によると、ガスバーナーによる局部加熱は溶接終了後に
残留する変形に影響を及ぼすことが報告され、加熱方法
によっては加熱しない場合と比較して変形を低減できる
ことが示されている。
このように、従来技術では主として被溶接鋼板の拘束
や、ガスバーナーによる熱履歴コントロールに着目した
技術であり、片面板継ぎ溶接条件そのものに注目した技
術ではなかった。そのため、従来技術では作業上の負担
や施工に必要な装置の負荷が大きくなるのはむしろ当然
のことであった。
発明の開示 本発明は溶接開始前の準備の負担や溶接装置上の負担
を低減するために、溶接変形を低減できる溶接施工条件
を見い出し達成されたものである。
本発明は片面板継ぎ溶接時において、このような溶接
施工条件をベースとする溶接変形低減方法を提供するも
のである。
その要旨とするところは、下記のとおりである。
(1)被溶接鋼板を突き合わせ、開先内に仮突けビード
を形成し仮付け固定後、電極を3電極以上とする片面板
継ぎ溶接において、各電極に対し溶接進行と逆方向から
数えて第i番目の電極の電流、電圧、溶接速度から下記
(1)式により計算される入熱量をQi(kJ/mm)とし、
第1電極から第i番目の電極までの距離をLi(mm)と
し、突き合わせ開先内の仮付けビード高さの最大値をH
(mm)とし、これらQi,Li,Hおよび定数kを用い、Hを
被溶接鋼板の板厚の半分以下とし、下記(2)式により
計算されるパラメーターPを用い、溶接中の変形応力を
推定し、変形許容限界になるように前記各電極における
溶接条件を決定することを特徴とする片面板継ぎ溶接時
の溶接変形低減方法。
Qi=Ii×Ei×6÷Vi (1)式 (但し、Ii:第i番目の電極の電流(A) Ei:第i番目の電極の電圧(V) Vi:第i番目の電極の溶接速度(cm/min) (Li:第1電極と第i電極間の距離(mm) 但し、L1=0、n:電極数、k:正の定数) (2)パラメーターPを計算する前記(2)式のkの値
を10〜150の範囲で選定し、かつPの値が0.14以下にな
るように各電極の溶接条件を決定する(1)に記載の片
面板継ぎ溶接時の溶接変形低減方法。
(3)被溶接鋼板を突き合わせ、開先内に仮付けビード
を形成し仮付け固定後、更にタブ板を被溶接板終端部に
溶接仮付けして固定後、電極を3電極以上とする片面板
継ぎ溶接において、前記(1)に記載されたQi,Li,Hお
よび定数kを用い、Hを被溶接鋼板の板厚の半分以下と
し、下記(2)式により計算されるパラメーターPおよ
び、タブ板の厚さまたはタブ板と被溶接鋼板の間の仮付
けビード高さのうち小さい方の値をHt(mm)とし、か
つ、前記Qi,Liおよび定数kとHtを用い、Htを被溶接鋼
板の板厚の半分以下とし、下記(3)式により計算され
るパラメーターPtabを用い、溶接中の変形応力を推定
し、変形許容限界になるように前記各電極における溶接
条件を決定することを特徴とする片面板継ぎ溶接時の溶
接変形低減方法。
(Li:第1電極と第i電極間の距離(mm) 但し、L1=0、n:電極数、k:正の定数) (Li:第1電極と第i電極間の距離(mm) 但し、L1=0、n:電極数、k:正の定数) (4)パラメーターPを計算する前記(2)式およびパ
ラメータPtabを計算する(3)式のkの値を10〜150の
範囲で選定し、かつPの値が0.26以下、Ptabの値が0.00
9以上となるように各電極の溶接条件を決定する(3)
記載の片面板継ぎ溶接時の溶接変形低減方法。
(5)各電極の電流が2400A以下、第1、第2電極の電
流が900A以上で第3電極およびそれ以降の電極の電流が
600A以上になるように設定し、かつ溶接速度が60cm/min
以上200cm/min以下になるように溶接条件を設定し、焼
成型の表および裏フラックスを用いた多電極サブマージ
アーク溶接である(1)から(4)のいずれかに記載の
片面板継ぎ溶接時の溶接変形低減防止方法。
(6)開先形状として、Y開先、I開先、V開先または
U開先の片面板継ぎ溶接である(1)から(5)のいず
れかに記載の片面板継ぎ溶接時の溶接変形低減防止方
法。
(7)引張強度が390MPa以上、780MPa以下であり、板厚
が8mm以上、50mm以下である鋼板の片面板継ぎ溶接であ
る(1)から(6)のいずれかに記載の片面板継ぎ溶接
時の溶接変形低減防止方法。
図面の簡単な説明 第1図は開先形状を示す断面図である。
第2図は本発明に係る溶接方法の概念説明図である。
第3図は第2図におけるA−A断面を示す説明図であ
る。
第4図は本発明に係るパラメーターPと変形量の関係
を示す図である。
第5図は変形の状況を示し、(a)は面内変形、
(b)は面外変形を示す。
第6図は熱弾性モデルの説明図である。
第7図は開先形状の種類を示し、(a)はY開先、
(b)はV開先、(c)はI開先、(d)はU開先の一
種、(e)は他のU開先を示す図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明は、これまで広く信じられてきた、片面板継ぎ
溶接における溶接変形をガスバーナー加熱やタブ板から
の高拘束を行わなくとも、溶接条件をPおよびPtabが所
定の範囲になるように選択することにより低減すること
ができ、板継ぎ溶接時の作業効率向上、溶接装置の負荷
低減などを図ることを目的とするものである。
すなわち、本発明は被溶接鋼板を突き合わせ、開先内
に仮付けビードを形成し仮付け固定後、電極を3電極以
上とする片面板継ぎ溶接において、各電極に対し溶接進
行と逆方向から数えて第i番目の電極の電流、電圧、溶
接速度から下記(1)式により計算される入熱量をQi
(kJ/mm)とし、第1電極から第i番目の電極までの距
離をLi(mm)とし、突き合わせ開先内の仮付けビード高
さの最大値をH(mm)とし、これらQi,Li,Hおよび定数
kを用い、Hを被溶接鋼板の板厚の半分とし、て下記
(2)式により計算されるパラメーターPを用い、溶接
中の変形応力を推定し、変形許容限界になるように前記
各電極における溶接条件を決定することを第一の要件と
するものである。
Qi=Ii×Ei×6÷Vi (1)式 (但し、Ii:Ii:第i番目の電極の電流(A) Ei:第i番目の電極の電圧(V) Vi:第i番目の電極の溶接速度(cm/min) (Li:第1電極と第i電極間の距離(mm) 但し、L1=0、n:電極数、k:正の定数) 上記の関係式(1)および(2)式について、以下に
説明する。
第6図は本発明のモデルを図示したものである。No.1
9、No.20、No.21およびNo.22はそれぞれ第1電極、第2
電極、第3電極および第4電極を示し、これらの電極が
無限平面板の上を第6図の左から右へ移動しているとす
る。また、座標は第1電極を原点とし、溶接と同じ速度
Vで進行する移動座標(ξ、y)を設定する。第6図は
4電極溶接を示しているが、以下の解析ではより一般的
に電極数をnとして進める。
電極が一つの場合は、佐藤等(前記公知文献)が求め
ているが、多電極の場合に対する解は未だない。電極が
n個ある場合は、熱弾性論における線形を考慮すること
により求めた。片面板継ぎ溶接で大きな問題となる終端
割れは、第5図(a)のような変形が原因となるため、
y軸方向の応力σyについて記述すると以下のようにな
る。
但し、E:ヤング率、α:線膨張係数、κ:熱拡散係
数、 λ:熱伝達率、V:溶接速度、ri:{(ξ+Li)
+y21/2 Li :第1電極と第i電極の距離(L1=0)、 qi :第1電極における、単位時間、単位板厚当
たりに放出する熱量、 K0、K1:第0次、第1次の第2種変形ベッセル
関数、 である。
いま、終端割れと強い相関がある溶接線前方のσyを
考えると、y=0よりri=ξ+Li。かつ、(4)式にお
けるK0、K1は溶接線前方では比較的小さい値となるので
これを無視し、E、α、κ、λで定数であることを考慮
すると、 となる。実際の溶接の場合は、開先内の仮付けビードで
熱応力を抑えることになるが、仮付けビード高さは板厚
に等しいとは限らないので、仮付けビード内の応力がど
の程度になるのか評価しなければならない。まず、板厚
をA(mm)とし、この場合、単位長さ当たりに作用する
y軸方向の力は板厚と応力をかけたもの、すなわち、 σy・A である。この力を仮付けビード高さがHである仮付けビ
ードで受け持つとすると、仮付けビード内の応力をσ
y′とすれば、仮付けビードに作用する単位長さ当たり
の力はσy′・Hであるので、 σy・A=σy′・H したがって、仮付けビード内の応力σy′は、 σy′=σy・A/H となる。σyは(5)式に比例する値であるため、σ
y′は(5)式にA/Hを乗じた値に比例する。
この時、A・qi/V=Qi(通常の入熱量 kJ/mm)である
ので、仮付けビード内の応力は以下のようになる。
溶融プール前方のある点(ξ=kの点)で熱応力を代
表させることができるので、パラメーターPを以下のよ
うに定めることができる。
実際の溶接においては、弾性変形のみならず塑性変形
が導入されているため、弾性変形内でもヤング率等物性
値に温度依存性が存在する等の問題と考えられるので、
本発明者等は、ここに得られた知見を基にパラメーター
Pの妥当性について鋭意検討した。その結果、充分実用
的なパラメーターになり得ることを見い出したものであ
る。
第4図は、本パラメーターPが変形量に対応すること
を示している。すなわち、第4図の横軸は後述する実施
例の溶接中変形量でこれらの2つの値はよい相関関係に
あることがわかった。このことにより、Pの値を所定の
範囲に抑えることにより変形を低減することができるも
のである。
本発明では、タブ板用のパラメーターPtabについて
も、上記と同様の関係から、タブ板におえる拘束も仮付
けビード同様に被溶接鋼板を拘束するものであり、同様
に評価することが可能である。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
まずパラメーターPを2つの項、すなわちΣQi/(Li
+k)と1/Hに分けそれぞれの項について述べる。
パラメーターPにおけるΣQi/(Li+k)の項は溶接
条件が溶接変形にどのような影響を与えるかを表現して
いる。通常溶接入熱量を小さくすると溶接変形は小さく
なる傾向があるが、片面板継ぎ溶接の場合は、1回の溶
接で板継ぎを終了させなければならず、入熱量低減にも
おのずと限界がある。また、1電極溶接の場合と多電極
溶接の場合では、溶融プールの形状が異なってくるため
同じ入熱量でも溶接変形挙動が異なってくる。従って、
溶接変形を低減させるような溶接条件を決定するには、
この溶融プールの形状あるいは電極配置の影響を表現す
るパラメーターが必要不可決となる。
本発明者らは、このようなパラメーターが必ずや存在
するものと確信し、溶接条件と溶接変形の関係を前述の
ごとく調査研究し、ついにΣQi/(Li+k)が有効なパ
ラメーターになることを知見するに至った。各電極間に
定数kを加えているのは実用的な観点を考慮してのこと
である。すなわち第1電極に対するQ1/L1は、L1=0で
あるため計算が不可能になり、これを防ぐために各電極
間にkを加えることとした。本発明者らは、この電極間
にkを加えることで充分実用的なパラメーターになるこ
とを見いだしたものである。
定数kの値に範囲を設定したのは以下の理由による。
すなわち、kの値が小さすぎるとパラメーターPは第
1電極の入熱量Q1とHでほぼ決定され、第2電極以降の
影響を正しく評価できない。kの値を10以上にしたのは
このような理由による。また、kの値が大きすぎると各
電極の電極間距離の影響、すなわち電極配置の影響が正
しく評価できなくなる。kの値を150以下としたのはこ
のような理由による。実用的にはkを50と設定すれば変
形を低減し得る溶接条件を決定することが可能である。
次に1/Hについて述べる。
Hは突き合わせ開先内における仮付けビード高さの最
大値である。溶接変形挙動と溶接条件の関係を求めるパ
ラメーターはQiとLiで記述できるが、被溶接鋼板が全く
仮付けされていない、すなわち開先内に仮付けビードが
全く形成されていなく、かつタブ板による拘束もない場
合は被溶接鋼板がほとんど無拘束となり、溶接変形を低
減する溶接条件を採用したとしても事実上溶接不可能と
なる。従って、最小の仮付けビードによる拘束は不可欠
であり、この影響を表現するパラメーターを見いだす必
要があった。
本発明者らは以上の観点からHの影響をも調査研究
し、溶接条件の影響を表現するパラメーターΣQi/(Li
+k)に1/Hを乗じる、すなわち上記した(2)式に示
されるパラメーターPを用いることにより溶接条件、仮
付けビードまたはタブ板の影響を表現できることを見い
だした。また、突き合わせ開先内の仮付けビード高さの
最大値をHとしたのは、ビード高さが最大のところが溶
接変形を最も拘束する部分であるからであり、これを採
用するのが最も有効な手段であるからである。
次に、パラメーターPtabについて述べる。
PtabはパラメーターPのHがHtに置き換わったもので
ある。本発明は、溶接変形を、主として溶接条件の選択
により低減せしめることを目的とするものであるが、実
用上タブ板は溶接変形低減以外の目的にも利用される。
例えば、溶接終端部のクレーターを被溶接鋼板に生じさ
せないためにタブ板を用いることは産業上有効な手段で
ある。このような場合でタブ板と被溶接鋼板を溶接によ
り仮付けされている場合は、このタブ板が被溶接鋼板を
拘束する働きをする。従って、本発明者らはこのような
タブ板により被溶接鋼板を拘束する場合についても考慮
した。Ptabは、このタブ板と溶接条件が溶接変形に及ぼ
す影響を表現するパラメーターでPと同様、このパラメ
ーターを用いることによりタブ板の影響を表現できるこ
とを見いだしたものである。
次に、HおよびHtの範囲を限定した理由について述べ
る。
PおよびPtabを所定の範囲に設定するには、適切な溶
接条件を選択する方法、適切なHおよびHtを選択する方
法、およびその両方を選択する方法がある。しかし、H
およびHtが被溶接鋼板の板厚の半分により大きくなるこ
とは、主として溶接変形を開先内の仮付けビードやタブ
板からの高拘束により低減せしめるという従来方法と同
様な方法となる。本発明は、主として溶接条件を選択す
ることにより溶接変形を低減せしめることにあるため、
HおよびHtが被溶接鋼板の板厚の半分により大きくなる
ことは本発明の目的から外れる。そのため、HおよびHt
を被溶接鋼板の板厚の半分以下とした。
次に、PおよびPtabの範囲を限定した理由について述
べる。
突き合わせ開先内に仮付けビードを形成する場合にお
いては、被溶接鋼板を拘束しているのは主として開先内
に形成された仮付けビードである。この場合、従来の溶
接条件ではPが0.14より大きく、従ってタブ板を用いた
高拘束か、ガスバーナー加熱による熱履歴制御によらな
ければ溶接変形低減が実現できない。Pの値の上限値を
0.14としたのはこのような従来法と同様な溶接変形低減
効果をもたらす範囲の上限値であるからである。好まし
くは、k=50の時に、Pの値が0.04以下になるように溶
接条件およびHを決定する。
タブ板が被溶接鋼板に溶接されている場合は、このタ
ブ板が被溶接鋼板を拘束する働きがある。しかし、Ptab
が0.009より小さい場合は、従来から用いられているタ
ブ板による溶接変形低減方法と一致してしまう。これは
本発明の目的から外れるため、Ptabの範囲を0.009以上
とした。また、Ptabがこの範囲にある場合、従来方法と
同様な溶接変形低減効果のためにはPの上限値を定める
必要があるが、タブ板の拘束のため0.14より大きくても
溶接変形は低減される。そのため、Pの上限を0.26とし
た。好ましくは、k=50の時に、Ptabが0.02以上で、P
が0.08以下になるように溶接条件およびHtを決定する。
次に、電極を3電極以上に限定した理由を述べる。
溶接変形は、面内変形と面外変形の2つの問題があ
る。板継ぎ溶接の場合、面外変形は被溶接鋼板の表側と
裏側の溶接熱履歴の違いや、溶着金属量の違いなどが原
因と考えられる変形である。面内変形とは溶接により生
ずる変形が平面内に納まる場合をさしており、代表的な
例は第5図(a)に示した変形である。第5図(a)
は、溶接中に溶接ビード前方の開先が開く場合であり、
これは溶接熱により開先が溶接線方向に熱膨張すること
により生じる。この変形は、被溶接板が溶接アークを中
心に回転しているように変形するため、回転変形と呼ば
れている。なお、終端割れはこの回転変形が原因となっ
て生じる割れである。
これに対し、面外変形とは溶接変形が平面内には納ま
らない場合であり、代表的例を第5図(b)に示す。こ
れは、板表面と板裏面の変形量が異なることにより生
じ、第5図(b)の例では板が角変形やたわみを起こし
た場合を示している。
2電極以下の板継ぎ溶接の場合、各電極の入熱量が大
きくなりそれだけ各電極からの溶着金属も増加する。そ
のため、3電極以上の板継ぎ溶接と比較して、表面と裏
面の溶接ビード幅の差や溶接部の余盛りが大きくなる傾
向にあり、これが面外変形を発生する要因の一つとなっ
てくる。本発明者らは、パラメーターPおよびPtabを本
発明のある範囲にしたとしても、電極数が2電極以下の
場合、面内変形は低減できるものの、面外変形は低減で
きないことを見いだした。電極数を3電極またはそれ以
上にしたのは、このような理由によるものである。
次に、溶接条件およびフラックスの限定理由について
説明する。
まず、第1電極および第2電極については、これら先
行電極で裏ビードを形成させることが実用上非常に重要
な問題となってくる。裏ビードを形成させるためにはキ
ーホールの形成が不可欠である。第1電極および第2電
極の電流値を900A以上にしたのは、アーク力を利用しキ
ーホールを形成させるための最低値として設定したもの
である。また、上限の2400Aは、これ以上の電流を用い
ると溶融プールが乱れてきて良好なビード形成ができな
くなるためである。さらに、第3電極およびそれ以降の
電極については、これら後行電極は表ビードを形成する
役割を担っている。この後行電極は先行電極とは異な
り、裏ビードを形成させる必要はなく、したがって、キ
ーホールを形成させる必要もない。そのため、第1電極
および第2電極より少ない電流値で良好なビード形成が
可能となる。なお、第3電極およびそれ以降の電極の上
限2400Aについても、第1および第2電極の上限を設定
した上述の理由と同じことによる。作業上は速度が速い
ほど有利である。しかし、あまり高速にすると溶接部に
アンダーカット等の欠陥が生じてしまう。溶接速度の上
限200cm/minは、表ビードおよび裏ビードに対し、アン
ダーカット等の欠陥を生じさせない条件として限定した
ものである。下限値の設定には二つの理由がある。一つ
は、電流値として先行電極に900A以上、後行電極に600A
以上という制限をしているため、溶接速度が60cm/minに
満たない場合は、溶接金属溶着量が多くなり過ぎるとい
う問題が生じるためである。他の一つの理由は、先行電
極の裏ビードはアーク力を利用する形成方法であるため
溶接速度を速くしても充分良好なビード形成が得られる
ことによる。下限値の60cm/minは以上の理由から限定し
た。溶接速度は、溶接入熱量に影響を及ぼすが、入熱量
を小さくすれば、パラメーターPも必然的に小さくな
る。このことからも、溶接速度に下限値を設けることは
実用上有効となる。
次に、表および裏フラックスを限定した理由を説明す
る。
溶接変形は溶接条件で決定されるものであり、フラッ
クスの選択には依存しない。しかし、本発明の溶接条件
では、第1電極および第2電極は電流の下限値が900Aで
あり、かつ2400Aまで電流が設定される。このため、こ
のような高電流溶接ではフラックスは良好な耐火性を持
つ必要がある。焼成型フラックスは良好な耐火性を持っ
ているので、フラックスとしてこれに限定した。
次に、開先形状の限定理由について説明する。
片面板継ぎ溶接の変形は、開先形状には実用上影響を
受けない。しかし、良好な溶接ビードを形成させるため
の適正開先形状は存在する。第7図に本発明で限定して
いるY、V、IおよびU開先は、良好な片面板継ぎ溶接
ビード形状を得るための開先である。なお、U開先につ
いては、この図に限定されるものではなく、改良された
U開先も含まれる。本発明では、溶接変形を低減させ、
かつ良好なビード形状を得るために開先形状を限定した
ものである。
また、鋼材を限定した理由は以下のとおりである。
本発明は、溶接変形を低減することを主目的とするも
のであるため、被溶接鋼板の種類にかかわらず変形を低
減する効果が期待できる。しかし、鋼板の引張強度が39
0MPaに満たない鋼材は現在の溶接構造物として強度が充
分でないため、下限値をこの強度以上とした。また、引
張強度の上限値を780MPaとしたのは、これ以上の引張強
度を有する鋼板の場合では、片面板継ぎ溶接を行うと溶
接部の靭性の劣化等が問題となる可能性があるため、溶
接部の信頼性を確保する上でこの上限値に限定した。
さらに、板厚については、板厚が8mmに満たない場合
の片面板継ぎ溶接は、実用上ほとんど存在しない。した
がって、板厚の下限値を8mmとした。また、板厚の上限
値を50mmとした理由は、これ以上の板厚を片面板継ぎ溶
接しようとした場合、各電極の電流値が過大になり、良
好な溶接ビード形状が得られなくなる可能性がある。板
が厚い分必要な溶着金属が多くなるため溶接速度が遅く
なり、効率的溶接施工が出来なくなる。さらにはこれら
の理由により過大入熱量を被溶接鋼板に投入する結果と
なり、靭性の劣化などの問題も生じてくることになる。
以上の溶接条件に限定することによって、パラメータ
ーPを低く抑え、すなわち溶接変形を低減し、かつ良好
なビード形状を有する溶接継手を、溶接速度が60〜200c
m/minの範囲なる比較的高い溶接施工効率が得られる。
実施例 本発明の実施例を第2図、第3図に示す実験装置を用
いて説明する。すなわち、図に示すように溶接台9に取
付けられた2対のおさえ具8により、片面板継ぎ溶接す
る2枚の被溶接鋼板1,1′を突き合わせ固定し、更に被
溶接鋼板1,1′の突き合わせ部側端をタブ板4で固定で
きるようにしており、被溶接鋼板1,1′の突き合わせ端
に形成した開先部に予め仮付け溶接して被溶接鋼板1,
1′仮付け後、第2図では4つの電極2a〜2dの場合のも
のであるが、1電極〜6電極を用いて矢印方向に片面板
継ぎ溶接を行った。第3図において14はエアホースであ
り、エア圧で鋼裏当金15の押圧力を調整(位置調整)
し、被溶接鋼板の支持機能を付与することもできる。
ここで用いる溶接装置としては、例えば4電極の場合
では4つの溶接電極2a,2b,2c,2dにそれぞれ溶接電源11
a,11b,11c,11dを接続し、これらの溶接電源11a〜11dは
溶接条件制御装置12とパラメーター演算装置13に接続
し、予め測定して得た仮付けビードの最大高さH、第i
番目の電極の電流、電圧、溶接速度から前記(1)式に
より求められる入熱量Qi、第1電極から第i番目の電極
までの距離Liおよび定数kを用いて前記(2)式により
計算されるパラメーターPを用い、Hを被溶接鋼板の板
厚の半分以下にし、Pの値が0.14以下になるように前記
各溶接電極における電流、電圧、溶接速度、電極間距離
など溶接条件を決定するようにした。
なお、タブ板4を用いる場合は、タブ板4は被溶接鋼
板1,1′の突き合わせ側端部に予め溶接により仮付けさ
れるが、この場合には被溶接鋼板1,1′との突き合わせ
部の仮付けビードの最大高さHと、タブ板の厚さと、タ
ブ板と被溶接鋼板間の仮付けビードの高さのうち最大値
をHtとして前記Qi,Liおよび定数kを用いて前記(3)
式により計算されるパラメーターPtabを用い、Hおよび
Htを被溶接鋼板の半分以下にし、Pの値が0.26以下、Pt
abの値が0.009以上になるように各溶接電極における電
流、電圧、溶接速度、電極間距離など溶接条件を決定し
た。
第1表および第2表に、本実施例で用いた電流I、電
圧E、溶接速度V、電極間距離Lなど溶接条件、板厚、
突き合わせ開先内の仮付けビード高さの最大値H、溶接
条件により計算されるパラメーターP((2)式)、お
よび開先形状を示している。定数kは、10,50,150の3
種類選定した。第1表および第2表にある開先形状の開
先角度θおよびルートフェイスRfは第1図に示されてい
るθ,Rfに対応する。なお被溶接鋼板1,1′をタブ板4で
拘束する場合は、第2図、第3図に示すようにタブ板4
と被溶接鋼板1,1′を溶接し、拘束しない場合はタブ板
4と被溶接鋼板1,1′の間にカットワイヤを散布した。
第1表および第2表の各条件で片面板継ぎ溶接を実施
後の被溶接鋼板について3つの変形量を測定した。すな
わち、溶接中の面内変形、溶接終了後残留する横収縮お
よび角変形である。溶接中の面内変形量は、第2図に示
すように、被溶接鋼板1の終端部、開先中央より20mm離
れたところから変形測定葉の長さ300mmの板5を取り付
け、この板の変形をダイヤルゲージ3にて測定した。そ
して、第1電極2aが、終端部から50mm手前に来たときの
変形量を測定値とした。溶接終了後の残留変形量のうち
横収縮に関しては、終端部から50mm手前で開先中央から
左右50mm離れたところにコンタクトボール6を予め取り
付けておき、その間の溶接前後の距離の差として測定し
た。角変形量は、溶接終了後、被溶接鋼板の角度を角度
計にて測定し、溶接前の角度の差として決定した。第3
表および第4表にはこれらの3種の変形量測定結果を従
来法と比較例と共に示している。
タブ板4の拘束がなくガスバーナー加熱もないNo.1〜
No.16では、パラメーターPが0.14以下では溶接中変形
量が1.00mm以下に抑えられていることが示されている。
Pが0.140より大きいNo.8、No.9ではいずれも溶接中変
形量が1.00mmより大きい。No.8、No.9に第2図の7の位
置でガスバーナー加熱をする従来法No.17、No.18では、
バーナー加熱することで溶接中変形量が1.00mm以下にな
る。本発明例は、溶接中変形量は全て従来法同様1.00mm
以下に抑えられている。なお、Pが大きいNo.12、No.13
では溶接中変形量も3.25mm、2.55mmと大きく、これにバ
ーナー加熱をするNo.19、No.20でも1.00mm以下にはなら
ない。No.12、No.13ではタブ板の拘束が大きいNo.38、N
o.39の従来法にすることによりはじめて1.00mm以下に抑
えられる。しかし、Pを低くしたNo.1の場合、溶接中変
形量は抑えられているが、2電極溶接のため角変形量が
0.12radと大きくなる。本発明例は角変形量は従来法と
同様全て0.10radより小さい。
タブ板からの拘束があるNo.21〜No.39では、Pが0.26
以下の場合、タブ板の拘束が低いPtabが0.009以上でも
充分変形量が小さい。しかし、Pが0.26以下でPtabが0.
009以上を満たすNo.21については2電極溶接のため角変
形量が0.11radと大きい。Pが0.26より大きいNo.30、N
o.33、No.34の場合は、溶接中変形量が1.00mm以下に抑
えられているものの横収縮量は0.63mm、0.75mm、0.65mm
といずれも0.60mmより大きい。横収縮については、本発
明例では従来法と同様全て0.60mm以下であり、タブ板か
らの拘束を大きくした従来法のNo.37、No.38、No.39の
場合により相対的に小さくすることができる。
以上のように、本発明は従来法と同様に溶接変形を低
減できることがわかる。
本発明により、これまで広く信じられてきた、片面板
継ぎ溶接における溶接変形をガスバーナー加熱やタブ板
からの高拘束を行わなくとも、溶接条件をPおよびPtab
が所定の範囲になるように選択することにより低減する
ことができ、板継ぎ溶接時の作業効率向上、溶接装置の
負荷低減など、期待される有用性はきわめて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀井 行彦 千葉県富津市新富20―1 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内 (72)発明者 宮崎 建雄 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−143075(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/095 B23K 9/18

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被溶接鋼板を突き合わせ、開先内に板付け
    ビードを形成し仮付け固定後、電極を3電極以上とする
    片面板継ぎ溶接において、各電極に対し溶接進行と逆方
    向から数えて第i番目の電極の電流、電圧、溶接速度か
    ら下記(1)式により計算される入熱量をQi(kJ/mm)
    とし、第1電極から第i番目の電極までの距離をLi(m
    m)とし、突き合わせ開先内の仮付けビード高さの最大
    値をH(mm)とし、これらQi,Li,Hおよび定数kを用
    い、Hを被溶接鋼板の板厚の半分以下とし下記(2)式
    により計算されるパラメーターPを用い、溶接中の変形
    応力を推定し、変形許容限界になるように前記各電極に
    おける溶接条件を決定することを特徴とする片面板継ぎ
    溶接時の溶接変形低減方法。 Qi=Ii×Ei×6÷Vi (1)式 (但し、Ii:第i番目の電極の電流(A) Ei:第i番目の電極の電圧(V) Vi:第i番目の電極の溶接速度(cm/min) (Li:第1電極と第i電極間の距離(mm) 但し、L1=0、n:電極数、k:正の定数)
  2. 【請求項2】パラメーターPを計算する前記(2)式の
    kの値を10〜150の範囲で選定し、かつPの値が0.14以
    下になるように各電極の溶接条件を決定する請求の範囲
    1記載の片面板継ぎ溶接時の溶接変形低減方法。
  3. 【請求項3】被溶接鋼板を突き合わせ、開先内に仮付け
    ビードを形成し仮付け固定後、更にタブ板を被溶接板終
    端部に溶接仮付けして固定後、電極を3電極以上とする
    片面板継ぎ溶接において、前記(1)に記載されたQi,L
    i,Hおよび定数kを用い、Hを被溶接鋼板の板厚の半分
    以下とし下記(2)式により計算されるパラメーターP
    および、タブ板の厚さまたはタブ板と被溶接鋼板の間の
    仮付けビード高さのうち小さい方の値をHt(mm)とし、
    かつ、前記Qi,Liおよび定数kとHtを用い、Htを被溶接
    鋼板の板厚の半分以下とし下記(3)式により計算され
    るパラメーターPtabを用い、溶接中の変形応力を推定
    し、変形許容限界になるように前記各電極における溶接
    条件を決定することを特徴とする片面板継ぎ溶接時の溶
    接変形低減方法。 (Li:第1電極と第i電極間の距離(mm) 但し、L1=0、n:電極数、k:正の定数) (Li:第1電極と第i電極間の距離(mm) 但し、L1=0、n:電極数、k:正の定数)
  4. 【請求項4】パラメーターPを計算する前記(2)式お
    よびパラメーターPtabを計算する(3)式のkの値を10
    〜150の範囲で選定し、かつPの値が0.26以下、Ptabの
    値が0.009以上になるように各電極の溶接条件を決定す
    る請求の範囲3に記載の片面板継ぎ溶接時の溶接変形低
    減方法。
  5. 【請求項5】各電極の電流が2400A以下、第1、第2電
    極の電流が900A以上で第3電極およびそれ以降の電極の
    電流が600A以上になるように設定し、かつ溶接速度が60
    cm/min以上200cm/min以下になるように溶接条件を設定
    し、焼成型の表および裏フラックスを用いた多電極サブ
    マージアーク溶接である請求の範囲1から4のいずれか
    に記載の片面板継ぎ溶接時の溶接変形低減防止方法。
  6. 【請求項6】開先形状として、Y開先、I開先、V開先
    またはU開先の片面板継ぎ溶接である請求の範囲1から
    5のいずれかに記載の片面板継ぎ溶接時の溶接変形低減
    防止方法。
  7. 【請求項7】引張強度が390MPa以上、780MPa以下であ
    り、板厚が8mm以上、50mm以下である鋼板の片面板継ぎ
    溶接である請求の範囲1から6のいずれかに記載の片面
    板継ぎ溶接時の溶接変形低減防止方法。
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CN116100214A (zh) * 2023-04-12 2023-05-12 西安石油大学 一种环境治理设备加工用的焊接装置
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