JP2933808B2 - 移動層型スクラップ溶融炉への原料装入方法 - Google Patents
移動層型スクラップ溶融炉への原料装入方法Info
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Description
な構造の竪型炉を使用し、スクラップを鉄源として銑鉄
を製造する方法に関し、特に、炉頂部から装入するスク
ラップとコークスの装入方法を改善することにより、熱
効率良く、低燃料比で、銑鉄を連続的に溶製し、生産
性、経済性を高めることを特徴とする銑鉄の製造方法に
関する。
れている。高炉製銑法は、焼結鉱、ベレットを主原料と
して、極めて効率的に多量の溶銑を製造し、これを主原
料として製鋼工程において多品種の製品品質にマッチし
た高品質鋳片を製造しており、通常製鋼用主原料として
は、溶銑と圧延および製品精製過程で発生するスクラッ
プでバランスする、いわゆるリターンバランス溶銑比で
操業されている。しかし、社会の発展に伴う鉄鋼蓄積量
の増大によって必然的にスクラップの市場供給規模も拡
大し、循環スクラップの有効活用の必要性が高まってい
る。循環スクラップの高炉使用については、スクラップ
形状に伴う装入ベルト損傷やZnなどの不純物の存在に
よる付着物生成の問題、さらには装入方法や装入物分布
に及ぼす影響など、種々検討すべき問題があり、現状で
はスクラップの多量使用は難しい。
ロセスとして、キュポラ法がある。キュポラ法は炉上部
からスクラップとコークスを層状または混合して装入す
るもので、送風温度500℃前後の1段羽口の熱風キュ
ポラと常温送風による2段羽口の冷風キュポラがあり、
両キュポラとも、コークス品質はC92%、灰分8%程
度、粒度150mm以上の高価格の鋳物用コークスが必
要とされている。燃料比については、鋳物屑あるいは型
銑の装入比率30〜60%、残りがスクラップ使用の場
合で、120〜140kg/t程度で、排ガス組成ηCO
(TOP) (=CO2 (TOP) /(CO(TOP) +CO2
(TOP) )は、熱風キュポラの場合40%前後、2段羽口
の冷風キュポラの場合50%前後で操業されている。こ
の排ガス組成は、1次羽口前で生じる下記(3)式の発
熱反応に引続き、吸熱反応である(4)式の反応量の進
行度合により影響を受ける。 C+O2 →CO2 +97000kcal/kmol・C・・・(3) C+CO2 →2CO−38200kcal/kmol・C・・・(4)
する場合、(4)式の反応進行が速く、コークス比が高
くなるばかりでなく、温度低下によるスクラップ溶融の
阻害、小粒度のため、炉内の通気性が悪化し、安定した
操業が困難となるなどの問題点があった。そのため、
(4)式の反応速度を遅くすることを目的として、粒度
150mm以上の高価格の鋳物用コークスが必要とされ
た。また、2段羽口を有するキュポラの場合、1次羽口
で生成したCOガスを発熱反応である(5)式によりC
O2 に燃焼させ、この反応熱をスクラップ、コークスな
どの加熱および溶融に利用するものである。 CO+1/2O2 →CO2 +67590kcal/kmol・CO・・・(5)
00℃以上になると、2次燃焼で生成したCO2 ガスは
コークスと反応して上記(4)式に示すいわゆるカーボ
ンソルーション反応によりCOを生成し始める。ここ
で、生成したCOガスは未燃のまま炉外に排気されるた
め、無駄にコークスを消費することになり、さらに
(4)式は吸熱反応であるがために、コークスはもとよ
りスクラップなどの加熱、溶融を阻害する。現状キュポ
ラ操業では、(4)式によるカーボンソルーション反応
は避けられず、熱効率、生産性が低下し、燃料原単位が
増加している。また、溶融性の改善のため、Cを含有す
る低融点の鋳物屑や型銑を30〜60%程度使用するこ
とを余儀なくされている。このように、現状キュポラ操
業では、粒度の大きな高価な鋳物用コークスを用いて
も、排ガス組成ηCO (TOP) ≦55%での操業しか達成で
きていない。
11505号公報では、2次羽口の吹き込み方法を改善
する方法を提案している。これは、2次羽口レベル面よ
り上方に装入された次回溶解用のコークスの過熱にとも
なうカーボンソルーション反応を抑制するために、可燃
性ガスに代えて不活性のキャリアーガス、例えばN2を
用いて粉状の石灰石および/または鉄鉱石をそれぞれ吹
き込むことを特徴とする。ただし、この方式において
も、スクラップとコークスは混合もしくは層状に装入さ
れており、ηCO (TOP) は現行キュポラ操業レベルの範囲
内である45%程度であるため、まだかなり(4)式の
ソルーションロス反応が存在していることを示唆してい
る。このように、スクラップとコークスを炉頂部から、
層状もしくは混合して装入する場合、(4)式のソルー
ションロス反応を抑制することは難しい。
いて、羽口を有する高炉と高炉の直径より大きな直径を
備え、羽口部も存在する炉床からなる溶銑製造装置が開
示されている。この炉では、炉頂部からは燃料を添加せ
ず鉱石類のみを装入し、燃料は高炉と炉床の結合部にお
ける燃料ベッド上に直接添加する構造となっている。こ
の炉をスクラップ溶解に活用した場合、高炉部では燃料
の存在しないスクラップ層であることから、ソルーショ
ンロス反応は進行せず、排ガスηCO (TOP) の高い、効率
の良い操業が期待できる。ただし、効率を重視するた
め、高炉に対し、直径の大きな炉床部を設定する必要が
あった。しかし、燃料装入部さらには高炉と炉床の結合
部は高温ガスと接触する領域であり、耐熱性の確保や設
備的な問題など、複雑な炉体構造が起因となる種々の問
題がある。特に、コークス装入部位の耐熱性を確保する
ことに加え、ガス漏洩に対するシール性が問題である。
このような炉体構造面から、設備の大型化は難しいと考
えられ、スクラップの多量溶解には適用し難い。また、
コークス装入部位は固定式のため、コークス装入領域が
規定されており、コークス比が変化すると、コークス消
費速度とスクラップ溶融速度が異なる結果、コークス装
入とスクラップ装入の装入サイクルが異なるなどの装入
上の繁雑さも考えられる。
さらされるコークス装入部位のガスシール性などの設備
制約を極力回避すること、コークス比に応じて、コーク
ス装入面積を設定し、層構造が乱れないように制御する
こと、設備の大型化が可能なシンプルな炉体構造を考慮
しつつ、炉内での(4)式のカーボンソルーションロス
反応を抑制して熱効率を高め、燃料消費を少なくし、し
かも生産性を高くできる原料装入方法を提供することに
ある。
するものであって、設備的には、コークス装入部位を低
温側とするため、炉頂部からスクラップとコークスを装
入し、炉体構造は通常のキュポラ型移動層として極力シ
ンプルな構造として、設備の大型化を可能とし、また、
コークス比に応じて、コークス装入面積を調節すること
により、スクラップとコークスの表面レベルを一定と
し、適正な原料降下が可能となり、また操業的には、コ
ークスを炉壁周辺部に装入し、スクラップを中心部から
周辺部に装入することにより、羽口部での燃焼率CO2
/(CO+CO2 )を高め、かつ、スクラップの予熱領
域では、スクラップに比べ粒度が小さく通気抵抗の大な
るコークス層での(4)式のソルーションロス反応量を
抑制し、スクラップの予熱を効率良く行うことにより、
熱効率の高い操業が可能となることを特徴とする。
る。図1は本発明の方法による移動層型スクラップ溶融
炉の概念図を示した図であり、図2は、スクラップとコ
ークスの挿入方法ならびに装入時の状態を示した図であ
る。炉壁周辺にコークス2が装入され、スクラップ1は
中心部から中間部もしくは中心部から周辺部に装入され
る。炉壁周辺にコークスを装入する方法は、周辺全周に
コークスを装入する方式(図2(a))と、周辺部全周
ではなく、少なくとも羽口設置部にコークスが存在する
ように装入する方式(図2(b1〜b4))がある。な
お、ここでいう中心部から周辺部とは、図2に示すコー
クスの装入方法によって異なり、コークスを円周方向で
連続的に装入する場合(図2(a))には、中心からR
S (スクラップとコークスの境界位置)までの領域であ
り、コークスを円周方向で不連続に装入する場合(図2
(b1〜b4))には、スクラップは壁際にも装入され
るため、中心から炉壁部までを含む。つまり、炉壁部と
は半径1/2〜壁までの領域を含む。多段羽口を有する
移動層の場合、図2(a)の装入方式では、上段羽口5
は炉内側に可動可能とし、羽口の突出し位置は式(1)
で求められるスクラップ1とコークス2の境界位置もし
くはその内側となるように設定する。また、目的とする
排ガス組成を、低ηCO (TOP) 側とする場合には、上段羽
口5の突出し位置をコークス層内に設定することもあり
うる。一方、図2(b1〜b4)の装入方式を採用する
場合、上段羽口5部は少なくとも1次羽口4の直上部で
はなく、1次羽口間あるいは周辺装入コークスの存在し
ない部位に設置する。
ションロス反応量が低減できる理由を説明する。本発明
の装入法では、炉壁周辺部にコークスが存在する。スク
ラップ粒度に対し、コークス粒度は小さいため、コーク
ス層内空隙率はスクラップ層内空隙率に比べて低く、ガ
スの大部分はスクラップ層内を流れることになる。コー
クス層内のガス流を極力少なくするためには、コークス
粒度の細粒化や粒度構成を拡げて調節可能である。その
効果は図3に示すようにコークス粒度が60mm以下に
おいて顕著となる。その結果、主流ガスはコークスの存
在しないスクラップ層を流れるため、スクラップ層内で
は(4)式のソルーションロス反応は生じない。コーク
ス層では、一部(4)式のソルーションロス反応は生じ
るが、従来法に比べ極端に減少する。このように、コー
クス粒度は同程度でも、本発明の装入方法によると、
(4)式のソルーションロス反応量を低減でき、従来法
に比べ、熱効率の高い操業(排ガスηCO (TOP) =CO2
(TOP) /(CO2 (TOP) +CO2 (TOP))の高い操業)
が可能となる。従来法に対し、改善効果が大きいのは、
図3に示されるように、コークス粒度を細粒化した場合
である。粒度構成をつけ、コークス層内空隙率を低下す
ると、その効果はより大きくなる。なお、従来の装入方
式ではスクラップとコークスを混合装入する結果、主流
ガスはコークスと接触するため、細粒化するほど(4)
式の反応速度が増加し、ソルーションロス量は増大して
いた。このように、従来法では、コークスの細粒化は操
業を困難にする方向にあったが、本発明によるコークス
装入方法では、細粒コークスを使用しても、熱効率の高
い操業が可能であり、操業上問題ない。
すように、1次羽口4存在部位の直上ではなく、千鳥状
に上部羽口5を設置することにより、1次羽口部での燃
焼後のηCO (1) (=CO2 (1) /(CO2 (1) +CO2
(1) ))に応じて、所定の排ガス組成を得るように、上
部羽口の送風量を設定できる。最も熱効率の高い操業を
指向する場合には、1次羽口燃焼後のCOガス量を
(5)式に従って、完全燃焼できる空気または酸素を送
風すればよく、ηCO (TOP) ≧90%の燃焼率が達成可能
となる。
について述べる。図2(a)の装入方式としては、従来
型の装入装置を利用する装入方式、例えばベル+MA
(ムーバブルアーマー)型の装入装置で、周辺コークス
装入を行う方式、ベルレス装入装置で周辺部にコークス
装入する方式がある。また、新しい装入方式として、図
4に一例を示す装入装置を用いる方式などがある。前2
者は中間部〜周辺部において、スクラップとコークスの
混合領域が形成される場合があるが、図4の装入方式の
場合、スクラップ装入ホッパー7と外周部に装入するた
めのコークス装入ホッパー8を別々に設けているため、
スクラップ1とコークス2を確実に区分することができ
る。コークス比によって、式(1)に示すように、スク
ラップとコークスの境界部分が変化するため、スクラッ
プとコークスの境界位置を抑制する方法として、傾動可
能な仕切り板11を設けている。コークス比に相当する
スクラップ/コークス境界半径位置に、仕切り板11の
傾動角度を調節し、所定の位置にコークスを装入できる
ように制御したものである。
4の装入方式に加え、さらに、周辺装入部分をコークス
2装入部分と細粒スクラップ1a装入部分に区別し、そ
の境界は傾動可能な仕切り板11を設置する方式とした
(図5)。傾動角度は、コークス比によって、(2)式
に示すコークス装入断面積を算定し、決定される。その
他の装入方式として、図6に装入装置の一例を示す。羽
口設置部位の炉壁部に、コークス装入用のフィーダー1
0を設置する。多段羽口キュポラの場合は、1次羽口存
在部位に上述したコークス装入用のフィーダー10を設
置する。スクラップ1、コークス2の炉頂部の装入面を
一定とするために、仕切り板11を設け、コークス比に
応じて、コークス装入部の断面積を調節できるようにし
ている。
装入されたコークスの装入状態について述べる。コーク
ス、スクラップの嵩密度をそれぞれ500kg/m3 ,
3000kg/m3 とした時、120kg/t,80k
g/tのコークスを炉内に装入した場合、式(1)か
ら、スクラップとコークスの境界半径が求められ、無次
元半径でそれぞれ約0.75〜1.0(周辺部)、0.
81〜1.0(周辺部)の領域内にコークスが装入され
ることになる。炉口径2mのキュポラの場合、炉壁部か
らそれぞれ約250mm,190mmの領域内にコーク
スが存在し、スクラップは、その内部、中心側に装入さ
れる。コークス比80kg/tとした場合、平均粒度1
50mm程度の鋳物用コークス使用時には、炉壁から1
〜2個程度、粒度60mm程度のコークス使用時には、
炉壁から3〜5個、平均粒度20mm程度の細粒コーク
ス使用時には、炉壁から9〜10個程度並ぶ距離に相当
する。各コークス比(CR)に対しスクラップとコーク
スの無次元境界半径(RS /Rt )ならびに炉口径2m
の移動層とした時の炉壁からのコークス存在巾(Δr)
を表1に示す。
ホッパーを用いた場合のコークスの装入状態について述
べる。各ホッパー当りに装入するコークス装入量は、装
入ホッパー数、コークス比から、式(2)をもとに決定
される。例えば、炉口径2mの移動層で、ホッパー数6
個の場合、コークス比120kg/t,80kg/tの
コークスを炉内に装入すると、式(2)から、各ホッパ
ー当りに装入するコークス装入面積はそれぞれ0.22
5m2 ,0.175m2となる。装入面が半円型の場
合、それぞれ半径0.38m,0.33mの半円形状の
装入部となるように、傾動仕切り板を調節する。1段羽
口の移動層の場合、周辺部に装入するコークス粒度が大
きい場合は、ガスとコークスの接触面積が少なく反応速
度が低下するため、周辺部装入コークスだけで(3)式
の反応は終了せず、ベッドコークスも(3)式の反応に
関与する。そのため、ベッドコークスの上端位置は羽口
レベルよりも上部にあることが必要となる。それに対
し、周辺部に装入するコークスに関し、細粒コークスを
使用する場合は、(3)式の燃焼反応は周辺部の細粒コ
ークスで十分対応できる。この場合、(4)式の反応量
を少なくし、高い燃焼効率を得るためには、ガスとベッ
ドコークスとの接触領域を極力少なくするほうが良い。
(4)式の反応が抑制できる状況ならば、コークスベッ
ドの上端部は羽口レベル近傍にあることが望ましい。一
方、多段羽口を有する移動層の場合には、上部羽口部で
排ガス燃焼率を制御可能であるため、ベッドコークスの
上端位置については、1段羽口のみのケースよりも、柔
軟に対応できる。
的に説明する。炉床径2m、羽口数8本、有効高さ4.
6m,20t/h規模の移動層型溶解炉を用いた。本装
置は1次羽口数8本、2次羽口数4本の2段羽口構造と
なっている。また、装入装置については、図2(a)型
の装入装置(以後A装入装置と呼ぶ)であるが、図2
(b)型を指向する場合、図5の装入方式とし、円周方
向に4枚の傾動可能な仕切り板を設置し、コークスは4
つの装入口から、1次羽口部にコークスが降下するよう
に装入した(以後B装入装置と呼ぶ)。B装入装置で
は、大粒スクラップとコークスとの境界部の無次元半径
RS を0.60に設定し、傾動可能な仕切り板でコーク
ス装入面積を調節する構造となっている。なお、炉頂排
ガス組成はηCO (TOP) =(CO2 (TOP) /(CO(TOP)
+CO2 (TOP)))で定義した。また、1段羽口のみの
送風実験の場合、上段羽口の送風をカットした。操業諸
元のうち、送風湿分は15g/Nm3 、炉頂から装入す
る石灰石単位は40kg/tとした。
1は1段羽口で、500℃の熱風送風キュポラの操業
例、比較例2は2段羽口で、常温送風キュポラの操業例
であり、型銑比もしくは鋳物屑鉄比は、それぞれ30
%,60%の操業諸元である。
羽口で、装入方法はA型である。粒径150mmの鋳物
用コークスを用いた場合、比較例1に比べ、排ガスηCO
(TOP) は10〜15%程度高い操業が可能である。ま
た、粒径60mmの高炉用コークスを用いた場合でも、
排ガスηCO (TOP) は50%程度を維持できており、従来
操業のηCO (TOP) =28%に対し、効率向上に伴う改善
効果は大きい。実施例では、熱余剰分、燃料比を低減で
きている。実施例2は、常温送風(25℃)の1段羽口
で、粒径150mmの鋳物用コークスを用いた操業例で
ある。装入方法はB型である。従来の装入方式では、常
温送風の場合、溶解熱不足に陥り操業は困難であった。
本操業においては、型銑比0%としており、定常状態に
到達した時点では、コークス比は136kg/tであっ
た。(2)式から、4つあるコークス装入部の各断面積
が0.363m2 となるように、仕切り板を調節した。
この結果、排ガスηCO (TOP) は60%を維持し、安定操
業が達成できており、1段羽口、常温送風での操業の可
能性を確認した。
置はA型を使用した例である。コークス粒度は150m
mと平均粒度50mmのコークスを用いた。操業につい
ては、排ガスηCOにより、スクラップとコークスの境界
位置を仕切り板の傾動により微調節し、また、2次羽口
の突出し位置は、極力スクラップとコークス境界部分と
なるように、ここでは突出し距離を、周辺から20cm
の位置に設定した。上段羽口の送風量により、排ガスη
COを制御でき、実施例ではηCO65〜90%の範囲内で
操業できた。比較例2に示す通常2段羽口操業でのηCO
54%程度に対し、実施例では高ηCO (TOP) が可能とな
り、型銑比の低減、燃料比低減が達成できている。実施
例4は常温送風、2段羽口で、装入装置はB型を使用し
た例である。コークス粒度60mmの高炉用コークスを
用いた例である。本操業例では、型銑比20%で操業
し、排ガスηCOは85%であった。コークス比は109
kg/tであり、(2)式から、4つあるコークス装入
部の各断面積が0.320m2 となるように、仕切り板
を調節している。比較例2に比べ、細粒コークス使用下
にもかかわらず、型銑比低減、燃料比の低減が達成され
た。
は、移動層型スクラップ溶融炉へのスクラップ、コーク
スなどの原料装入方法を改善することにより、これまで
使用が難しかった細粒コークスの使用を可能とし、ま
た、熱効率良く、低燃料比が図れ、かつ型銑比(鋳物銑
比)の低減も図れるなど、生産性、経済性を高めたスク
ラップ溶解が可能となった。
の概念図
位を示す概要図
係を示す図
Claims (6)
- 【請求項1】 コークスを炉壁周辺部に装入し、スクラ
ップを中心部から中間部もしくは中心部から周辺部に装
入することを特徴とする移動層型スクラップ溶融炉への
原料装入方法。 - 【請求項2】 炉口部の半径がRt の移動層型スクラッ
プ溶融炉にスクラップとコークスを装入する際に、両者
の境界の半径Rs を(1)式に基づいて決定し、中心か
らRs までの領域にスクラップ、Rs からRt 領域にコ
ークスを装入することを特徴とする移動層型スクラップ
溶融炉への原料装入方法。 Rs /Rt ={1/(A+1)}1/2 ・・・(1) ただし、A−(WCR/ρCR)/(WS /ρS ) ここで、WCR:コークス比 (kg/t) WS :スクラップ比(kg/t) ρCR:コークスの嵩密度 (kg/m3 ) ρS :スクラップの嵩密度(kg/m3 ) - 【請求項3】 高さ方向に多段羽口を有する移動層型ス
クラップ溶融炉の操業法において、請求項1又は2記載
の原料装入方法を実施する際に、上部に位置する羽口の
突出し位置を、Rs (境界を含み)より中心側にセット
し、送風することを特徴とする移動層型スクラップ溶融
炉の操業法。 - 【請求項4】 炉口部の半径がRt の移動層型スクラッ
プ溶融炉に原料を装入する際に、1次羽口存在部の炉壁
周辺部に(2)式に基づいて、コークス装入面積を決定
し、コークス装入口毎に円周方向で不連続にWCR/nの
コークスを装入し、その他の部位にスクラップを装入す
ることを特徴とする移動層型スクラップ溶融炉への原料
装入方法。 SCR=(A・πRt 2 )/{(1+A)*n}・・・(2) ただし、A=(WCR/ρCR)/(WS /ρS ) ここで、SCR:コークス装入口1本当りのコークス装入
面積(m2 ) n:コークス装入口数 WCR:コークス比 (kg/t) WS :スクラップ比(kg/t) ρCR:コークスの嵩密度 (kg/m3 ) ρS :スクラップの嵩密度(kg/m3 ) - 【請求項5】 上部羽口位置が一次羽口設置部の真上位
置とならないように設計された高さ方向に多段羽口を有
する移動層型スクラップ溶融炉において、1次羽口存在
部位の炉壁周辺部に各コークス装入ホッパー毎に、請求
項4記載のコークスの装入方法に基づいて決定したコー
クス装入面積にWCR/nのコークス量を装入し、その他
の部位にスクラップを装入することを特徴とする請求項
1記載の移動層型スクラップ溶融炉への原料装入方法。 - 【請求項6】 平均粒子径が60mm以下のコークスを
装入することを特徴とする請求項1,2,3,4または
5記載の移動層型スクラップ溶融炉への原料装入方法。
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