JP2933682B2 - コウジ酸誘導体 - Google Patents
コウジ酸誘導体Info
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なコウジ酸誘導体に関するものであ
る。
る。
2−ヒドロキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン
−4−オンはコウジ酸として公知の化合物である。
−4−オンはコウジ酸として公知の化合物である。
そして、このコウジ酸の2位のヒドロキシ基をアシル
化した化合物としては2−アルキルカルボニルオキシメ
チル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(特開昭
54−92632号公報)、2−ベンゾイルオキシメチル−5
−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン、2−シンナモイ
ルオキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オ
ン、2−フェノキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラ
ン−4−オン(特開昭59−33207号公報)が知られてお
り、また、式 (式中Rは、2−ピロリドン−5−イル基又はピリジル
基を示す) で示されるコウジ酸誘導体(特開昭60−233071号公報)
も知られている。
化した化合物としては2−アルキルカルボニルオキシメ
チル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(特開昭
54−92632号公報)、2−ベンゾイルオキシメチル−5
−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン、2−シンナモイ
ルオキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オ
ン、2−フェノキシメチル−5−ヒドロキシ−4H−ピラ
ン−4−オン(特開昭59−33207号公報)が知られてお
り、また、式 (式中Rは、2−ピロリドン−5−イル基又はピリジル
基を示す) で示されるコウジ酸誘導体(特開昭60−233071号公報)
も知られている。
本発明は、タイロシネース活性阻害により顕著なメラ
ニン生成抑制作用を有し、色白化粧料などの外用剤とし
ての有用な新規化合物を提供することにある。
ニン生成抑制作用を有し、色白化粧料などの外用剤とし
ての有用な新規化合物を提供することにある。
本発明の化合物は、式 で表される文献未載の新規化合物であるコウジ酸グルコ
シド(α−グルコピラノシルコウジ酸)であり、下記の
物性を有するものである。
シド(α−グルコピラノシルコウジ酸)であり、下記の
物性を有するものである。
分子量:304.25 融点 :172〜177℃(分解) 溶解性:水に溶け易く、ブタノールに溶ける 元素分析値:C12H16O9として 実測値:C 47.51%,H 5.17% 計算値:C 47.37%,H 5.30% FaCl3テスト:陽性 本発明の新規化合物であるコウジ酸グルコシドは、コ
ウジ酸を原料として固体培地、および液体培地のいずれ
かによる培養法、合成法によっても合成することができ
る。
ウジ酸を原料として固体培地、および液体培地のいずれ
かによる培養法、合成法によっても合成することができ
る。
製造例1(液体培養法) 種菌として、アスペルギルス・アルバスNo.6を用い、
これをペプトン0.2%添加ポテトデキストロース寒天
(栄研化学(株)製)斜面培地に接種し、30℃で1週間
培養を行った。
これをペプトン0.2%添加ポテトデキストロース寒天
(栄研化学(株)製)斜面培地に接種し、30℃で1週間
培養を行った。
種母培地として、ブドウ糖4%、コーンスターチ4
%、ペプトン0.5%、リン酸2水素カリウム0.15%、硫
酸マグネシウム・7水塩0.05%およびニッコールBC−10
TX(日光ケミカルズ(株)製の商品名)0.1%の水溶液
形態をpH4に調製したものを用いて、これを2000mlフラ
スコに1000ml充填し、121℃で15分間殺菌して室温まで
冷却したのち、前記種菌を接種した。培養は温度32℃、
振盪回数120回/分、振幅5cmで48時間振盪培養し、種母
を調製した。
%、ペプトン0.5%、リン酸2水素カリウム0.15%、硫
酸マグネシウム・7水塩0.05%およびニッコールBC−10
TX(日光ケミカルズ(株)製の商品名)0.1%の水溶液
形態をpH4に調製したものを用いて、これを2000mlフラ
スコに1000ml充填し、121℃で15分間殺菌して室温まで
冷却したのち、前記種菌を接種した。培養は温度32℃、
振盪回数120回/分、振幅5cmで48時間振盪培養し、種母
を調製した。
本培養の培地として、種母培地と同様に調製したもの
を用いて、これを30容ジャーファーメンター((株)
丸菱理化学研究所製)3連の各槽に20ずつ充填し、12
1℃で15分間殺菌して室温まで冷却したのち、前記種菌
を接種した。培養は32℃、通気量20NL/分および回転速
度350〜400rpmで120時間培養した。培養液中のコウジ酸
グルコシド濃度は1%であった。
を用いて、これを30容ジャーファーメンター((株)
丸菱理化学研究所製)3連の各槽に20ずつ充填し、12
1℃で15分間殺菌して室温まで冷却したのち、前記種菌
を接種した。培養は32℃、通気量20NL/分および回転速
度350〜400rpmで120時間培養した。培養液中のコウジ酸
グルコシド濃度は1%であった。
製造例2(固体培養法) 種菌として、アスペルギス・アルバスNo.6より単胞子
分離をし、紫外線照射によってコウジ酸生産能を向上さ
せた変異菌株を用い、固体培養を行った。種菌培養は製
造例1と同様にして行った。
分離をし、紫外線照射によってコウジ酸生産能を向上さ
せた変異菌株を用い、固体培養を行った。種菌培養は製
造例1と同様にして行った。
本培養の培地として、とうもろこし(飼料用)15%、
もみがら1%、ブドウ糖1%、リン酸2水素カリウム0.
05%、硫酸マグネシウム7水塩0.02%および水82%を用
い、これに前記種菌母胞子懸濁液を接種し、30℃で72時
間培養した。コウジ酸グルコシド濃度は固体培養物1g当
たり100mgであった。
もみがら1%、ブドウ糖1%、リン酸2水素カリウム0.
05%、硫酸マグネシウム7水塩0.02%および水82%を用
い、これに前記種菌母胞子懸濁液を接種し、30℃で72時
間培養した。コウジ酸グルコシド濃度は固体培養物1g当
たり100mgであった。
製造例3(合成法) 無水アセトニトリル50mlおよび無水N,N−ジメチルホ
ルムアミド50mlの混合溶液にコウジ酸0.05g、ブドウ糖
6.4gおよび強酸性イオン交換樹脂5gを加え、撹拌しなが
ら24時間還流する。反応後、強酸性イオン交換樹脂を加
熱ろ過により除去し、ろ液を減圧留去する。残渣からOD
Sカラムによりコウジ酸グルコシドを精製する。ODSカラ
ムの溶媒には、7%アセトニトリル水溶液(塩酸でpH2.
5に調製したもの)を用いる。収量0.43g(収率40%)。
ルムアミド50mlの混合溶液にコウジ酸0.05g、ブドウ糖
6.4gおよび強酸性イオン交換樹脂5gを加え、撹拌しなが
ら24時間還流する。反応後、強酸性イオン交換樹脂を加
熱ろ過により除去し、ろ液を減圧留去する。残渣からOD
Sカラムによりコウジ酸グルコシドを精製する。ODSカラ
ムの溶媒には、7%アセトニトリル水溶液(塩酸でpH2.
5に調製したもの)を用いる。収量0.43g(収率40%)。
かくして得られた本発明の新規化合物であるコウジ酸
グルコシドの赤外線吸収スペクトル、紫外線吸収スペク
トル、核磁気共鳴スペクトル、マススペクトルをそれぞ
れ第1ないし第4図として示す。
グルコシドの赤外線吸収スペクトル、紫外線吸収スペク
トル、核磁気共鳴スペクトル、マススペクトルをそれぞ
れ第1ないし第4図として示す。
本発明の化合物は、強いタイロシネース活性抑制効
果、および培養B16マウスメラノーマ細胞白色効果を示
し、これを有効成分とする化粧料は、人体に対して好ま
しくない副作用を有さず、人体皮膚内に存在するタイロ
シネースの活性を阻止し、すぐれたメラニン生成抑制作
用を示す。
果、および培養B16マウスメラノーマ細胞白色効果を示
し、これを有効成分とする化粧料は、人体に対して好ま
しくない副作用を有さず、人体皮膚内に存在するタイロ
シネースの活性を阻止し、すぐれたメラニン生成抑制作
用を示す。
(タイロシネース活性抑制効果) 本発明のコウジ酸グルコシドのインビトロでのタイロ
シネース活性抑制効果を調べた。試料液としてコウジ酸
グルコシド(実施例1のもの)を水に溶解し、30mMの水
溶液を調製した。酵素液(B16マウスメラノーマ細胞30,
000G上清)100μ、10mM dopa溶液333μ、10mMリン
酸緩衝液(pH6.8)557μ、542μおよび試料液10μ
,25μを37℃でインキュベートし、1分ごとに475nm
の吸光度を測定した結果を第1表に示す。
シネース活性抑制効果を調べた。試料液としてコウジ酸
グルコシド(実施例1のもの)を水に溶解し、30mMの水
溶液を調製した。酵素液(B16マウスメラノーマ細胞30,
000G上清)100μ、10mM dopa溶液333μ、10mMリン
酸緩衝液(pH6.8)557μ、542μおよび試料液10μ
,25μを37℃でインキュベートし、1分ごとに475nm
の吸光度を測定した結果を第1表に示す。
(培養B16マウスメラノーマ細胞白色化効果) 本発明のコウジ酸グルコシドのメラニン生成抑制効果
を培養B16マウスメラノーマ細胞を用いて調べた。コウ
ジ酸グルコシド3.07mgをイーグルMEM10.8mlに溶解し、
9.3mM溶液とした。この溶液を10%ウシ胎児血清を含む
イーグルMEMに添加した。培地中のコウジ酸グルコシド
の濃度を1.2,2.3,4.7mMとしてメラニン生成抑制効果を
調べたところ、2.3および4.7mMの濃度でメラニン生成の
抑制を認めた。
を培養B16マウスメラノーマ細胞を用いて調べた。コウ
ジ酸グルコシド3.07mgをイーグルMEM10.8mlに溶解し、
9.3mM溶液とした。この溶液を10%ウシ胎児血清を含む
イーグルMEMに添加した。培地中のコウジ酸グルコシド
の濃度を1.2,2.3,4.7mMとしてメラニン生成抑制効果を
調べたところ、2.3および4.7mMの濃度でメラニン生成の
抑制を認めた。
第1図は、本発明のコウジ酸グルコシドの赤外線吸収ス
ペクトルを示す図である。 第2図は、同化合物の紫外線吸収スペクトルを示す図で
ある。 第3図は、同化合物の核磁気共鳴スペクトルを示す図で
ある。 第4図は、同化合物のマススペクトルを示す図である。
ペクトルを示す図である。 第2図は、同化合物の紫外線吸収スペクトルを示す図で
ある。 第3図は、同化合物の核磁気共鳴スペクトルを示す図で
ある。 第4図は、同化合物のマススペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 19/58 C12P 19/58 (C12P 19/58 C12R 1:66) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 15/26 CA,REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】式 で表されるコウジ酸誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15052590A JP2933682B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | コウジ酸誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15052590A JP2933682B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | コウジ酸誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0446191A JPH0446191A (ja) | 1992-02-17 |
JP2933682B2 true JP2933682B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=15498774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15052590A Expired - Fee Related JP2933682B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | コウジ酸誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2933682B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100486921B1 (ko) * | 2002-11-08 | 2005-05-03 | 주식회사 바이오랜드 | 코직산 유도체의 신규 제조방법 |
-
1990
- 1990-06-08 JP JP15052590A patent/JP2933682B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0446191A (ja) | 1992-02-17 |
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