JP2933465B2 - 混在型駐車場の入庫管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、駐車区画のライン内に
自走して駐車させる一般駐車場と、一般駐車場の敷地内
に設置された立体駐車場（機械式駐車場と呼ぶ）とを備
えた混在型駐車場において、入場する車両をその重量お
よび寸法により表示装置で振り分け表示する混在型駐車
場の入庫管理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の機械式駐車場においては、入庫ブ
ースに管理者が配置され、管理者により車種や寸法の確
認を行って駐車可能かを判断していた。したがって、一
般駐車場が並設された混在型駐車場においても、駐車さ
せる車両の判別は管理者に頼ることになる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、全体入口ゲー
トと共に機械式駐車場の入庫ブースに管理者を配置する
場合、かなりの人件費を必要とするとともに、車種判断
の誤認も生じやすくなるという問題があった。

【０００４】本発明は、上記問題点を解決して、混在型
駐車場において、車の重量や寸法に基づいて正確な入庫
可否情報を運転者に表示することができる混在型駐車場
の入庫管理装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は、一般駐車場とこの一般駐車場の敷地内に
設置された機械式駐車場とを備えた混在型駐車場の入庫
管理装置において、全体入口ゲートに、車両の重量を計
測する重量測定器と、車両の車幅および車長ならびに車
高を検出する寸法測定器と、車両のナンバープレートを
撮像する第１撮像装置と、この第１撮像装置の画像から
車両の車番を読み取って認識する第１車番認識装置と、
予め入力された機械式駐車場の規格データと前記重量測
定器の重量データと寸法測定器の寸法データを比較して
機械式駐車場への入庫の可否を判断するとともにこれら
車番データと入庫可否データを記憶する第１表示制御装
置と、第１表示制御装置からの出力信号による車両の入
庫可否データと入庫先を表示する第１表示装置とを設
け、機械式駐車場の入庫ブースに、車両のナンバープレ
ートを撮像する第２撮像装置と、この第２撮像装置の画
像から車両の車番を読み取って認識する第２車番認識装
置と、この第２車番認識装置により認識された車両の車
番データに基づいて前記第１表示制御装置から車両の入
庫可否データを呼び出し、機械式駐車場に設置された第
２表示装置に入庫可否データを表示する第２表示制御装
置を設けたものである。

【０００６】

【作用】上記構成によれば、全体入口ゲートにおいて、
第１表示制御装置により、予め入力された機械式駐車場
の入庫車両規格データと、重量測定器および寸法測定器
の検出データに基づいて車両が機械式駐車場の規格内か
どうかを判断させ、第１表示装置に「機械式駐車場入庫
可能」または「機械式駐車場入庫不可能」等の入庫可否
データを表示させる。したがって、運転者はこの表示に
従って車両を一般駐車場または機械式駐車場に移動させ
ればよく、一般駐車場および機械式駐車場の振り分け表
示を、表示装置により自動的に正確に行うことができ
る。

【０００７】また上記車両の車番データと入庫可否デー
タとを記録し、機械式駐車場の入庫ブースにおいて、入
庫する車両の車番を確認し、この車番データから全体入
口ゲートで記録された入庫可否データを呼び出して第２
表示装置に表示させるので、運転者が誤って機械式駐車
場に入庫しようとしても、確実にこれを防止することが
できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明に係る混在型立体駐車場の入庫
管理装置の一実施例を図面に基づいて説明する。

【０００９】図２において、１は複数の駐車スペース２
を有する一般駐車場３と、一般駐車場３内の敷地内に機
械式駐車場４の入出庫ブース５が設けられた混在型駐車
場で、この混在型駐車場１の全体入口ゲート６には、図
１，図３に示すように、料金ゲート７が配置されるとと
もに、第１入場検出器（光電スイッチ）８の検出信号に
より作動されて車両Ｍの重量を測定する重量測定器９お
よび車両Ｍの寸法すなわち車幅および車長ならびに車高
をそれぞれ検出可能な寸法測定器１０が配置され、また
第１入場検出器（光電スイッチ）８により車両Ｍのナン
バープレートを撮像する第１撮像カメラ１２と、撮像さ
れた画像を処理して車両Ｍの車番を読み取る第１車番認
識装置１３が設けられている。さらに、予め入力された
機械式駐車場４の規格データと前記重量測定器の重量デ
ータおよび寸法測定器寸法データとを比較して機械式駐
車場への入庫の可否を判断する第１演算部１４と、車番
データと入庫可否データを記憶するデータメモリー（デ
ータ管理装置）１５を備えた第１表示制御装置１６が設
けられるとともに、第１演算部１４からの出力信号によ
り車両Ｍの入庫可否データおよび入庫先を表示する第１
表示装置１７が設けられている。図８はデータメモリー
１５に記憶される車番データと入庫可否データを示す。

【００１０】一方、機械式駐車場４の入出庫ブース５に
は、図１，図４に示すように、第２入場検出器（光電ス
イッチ）２１の検出信号により車両Ｍのナンバープレー
トを撮像する第２撮像カメラ２２と、この第２撮像カメ
ラ２２により撮像された画像から車両Ｍの車番を読み取
って車両Ｍを特定する第２車番認識装置２３が設けら
れ、この第２車番認識装置２３により読み取った車両Ｍ
の車番データに基づき、互いに接続されたネットワーク
２４を介して第１表示制御装置１６のデータメモリー１
５から入庫可否情報を呼出す第２演算部２５を有する第
２表示制御装置２６が設けられている。また第２表示制
御装置２６から入庫可否データに基づいて出力される信
号により入庫可否データを表示する第２表示装置２７が
設置されている。

【００１１】前記重量測定器９はたとえばロードセルを
介して配置された載せ板上に車両Ｍが乗ることにより、
重量を測定するものが設置されている。また、寸法測定
器１０は、たとえば本出願人が特願平４−３０６６８８
号で提案した図７に示すもの、すなわち、車両Ｍの右斜
め前方、左斜め後方、右斜め後方および左斜め後方にそ
れぞれ一対配設された検出装置３１〜３８で、照射手段
から照射される光ビームを走査し、この走査された光ビ
ームは反射板４１，４２にそれぞれ照射されて反射し、
戻って来て検出装置の受光素子にそれぞれ入光する。こ
こで、第１入場検出器８を通る車両Ｍが光ビームを遮断
した瞬間にタイミング信号が発生し、このタイミング信
号により、検出装置３１〜３８はそれぞれ車両Ｍに対し
て走査される走査光が車両Ｍで遮断される走査位置とし
ての角度θ１〜θ８と検出装置３１〜３８の設定距離Ｌ
１〜Ｌ７の情報に基づいて車両Ｍの長さＬおよび幅Ｗを
演算手段４３で演算して測定したものが採用される。車
高に関しては、機械式駐車場４の入庫可能な高さに設定
された車高用光電スイッチ４４により、車両Ｍの最上端
を検出することにより行われる。

【００１２】上記構成において、入庫する車両Ｍは、全
体入口ゲート６に入場すると、図５に示すように、まず
第１入場検出器８の検出信号（Step１）に基づいて、第
１撮像カメラ１２が作動されてナンバープレートを撮像
する（Step２）とともに、重量測定器９および寸法測定
器１０が作動されて車両Ｍの重量および寸法が検出計測
され（Step３）、さらに第１車番認識装置１３により撮
像画像を処理して車番を認識させ（Step４）、これを第
１演算部１４に入力するととともに、車両Ｍの重量およ
び寸法データが第１演算部１４に入力されて機械式駐車
場への駐車が可能か否かを判断する（Step５）。そし
て、この車番データと入庫可否データがデータメモリー
に記録される（Step６）とともに、第１演算部１４から
第１表示装置１７に車両Ｍへの表示信号が出力される
（Step７）。

【００１３】つぎに機械式駐車場４に駐車しようとする
車が入出庫ブース５に入場すると、図６に示すように、
第２入場検出器２１が車両Ｍを検出し（Step11）、その
検出信号に基づいて第２撮像カメラ２２が車両Ｍのナン
バープレートを撮像し（Step12）、第２車番認識装置２
３により得られた画像を処理して車番を認識し（Step1
3）、この車番データを第２表示制御装置２６から第１
表示制御装置１６に送信して、この車番の入庫可否デー
タをデータメモリー１５から呼び出し（Step14）、この
入庫可否データーに基づいて（Step15）第２演算部２５
により第２表示装置２７に駐車の可否を再度表示する
（Step16）。

【００１４】したがって、運転者は全体入口ゲート６
で、第１表示装置１７により機械式駐車場４への入庫可
否を表示されるので、一般駐車場３と機械式駐車場４へ
の行き先を間違うことなく正確に所定の駐車場に車両Ｍ
を移動することができる。また、表示の見誤りや錯誤で
機械式駐車場４に入庫できない車両Ｍを入出庫ブース５
に入場させたとしても、第２撮像カメラ２２により得ら
れた車両Ｍのナンバープレートの画像を、第２車番認識
装置２３により処理して車番を認識させ、この車番デー
タからこの車番の入庫可否データをデータメモリー１５
から呼び出して第２表示装置２７に駐車の可否を再度表
示させるので、車両Ｍが誤って機械式駐車場４に入庫す
ることもない。

【００１５】

【発明の効果】以上に述べたごとく本発明によれば、全
体入口ゲートにおいて、第１表示制御装置により、予め
入力された機械式駐車場の入庫車両規格データと、重量
測定器および寸法測定器の検出データに基づいて車両が
機械式駐車場の規格内かどうかを判断させ、第１表示装
置に「機械式駐車場入庫可能」または「機械式駐車場入
庫不可能」等の入庫可否データを表示させる。したがっ
て、運転者はこの表示に従って車両を一般駐車場または
機械式駐車場に移動させればよく、一般駐車場および機
械式駐車場の振り分け表示を、表示装置により自動的に
正確に行うことができる。

【００１６】また上記車両の車番データと入庫可否デー
タとを記録し、機械式駐車場の入庫ブースにおいて、入
庫する車両の車番を確認し、この車番データから全体入
口ゲートで記録された入庫可否データを呼び出して第２
表示装置に表示させるので、運転者が誤って機械式駐車
場に入庫しようとしても、確実にこれを防止することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る混在型駐車場の入庫管理装置の１
実施例を示す構成図である。

【図２】同混在型駐車場の全体平面図である。

【図３】同混在型駐車場の全体入口ゲートの平面図であ
る。

【図４】同混在型駐車場の機械式駐車場の入庫ブースの
平面図である。

【図５】同全体入口ゲート側の入庫管理装置の動作を示
すフローチャートである。

【図６】同機械式駐車場の入庫ブース側の入庫管理装置
の動作を示すフローチャートである。

【図７】同全体入口ゲートの寸法測定器を示す概略平面
図である。

【図８】同入庫管理装置のデータメモリーに記憶される
データーを示す図である。

【符号の説明】

１ 混在型駐車場 ２ 駐車スペース ３ 一般駐車場 ４ 機械式駐車場 ５ 入出庫ブース ６ 全体入口ゲート ８ 第１入場検出器 ９ 重量測定器 10 寸法測定器 12 第１撮像カメラ 13 第１車番認識装置 14 第１演算部 15 データメモリー 16 第１表示制御装置 17 第１表示装置 21 第２入場検出器 22 第２撮像カメラ 23 第２車番認識装置 24 ネットワーク 25 第２演算部 26 第２表示制御装置 27 第２表示装置 Ｍ 車両

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 貴子 大阪府大阪市此花区西九条５丁目３番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 遠藤 英樹 大阪府大阪市此花区西九条５丁目３番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 松井 政博 大阪府大阪市此花区西九条５丁目３番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 藤田 勉 大阪府大阪市此花区西九条５丁目３番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−220566（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−37661（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G08G 1/14 E04H 6/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一般駐車場とこの一般駐車場の敷地内に
   設置された機械式駐車場とを備えた混在型駐車場の入庫
   管理装置において、 全体入口ゲートに、車両の重量を計測する重量測定器
   と、車両の車幅および車長ならびに車高を検出する寸法
   測定器と、車両のナンバープレートを撮像する第１撮像
   装置と、この第１撮像装置の画像から車両の車番を読み
   取って認識する第１車番認識装置と、予め入力された機
   械式駐車場の規格データと前記重量測定器の重量データ
   と寸法測定器の寸法データを比較して機械式駐車場への
   入庫の可否を判断するとともにこれら車番データと入庫
   可否データを記憶する第１表示制御装置と、第１表示制
   御装置からの出力信号による車両の入庫可否データと入
   庫先を表示する第１表示装置とを設け、 機械式駐車場の入庫ブースに、車両のナンバープレート
   を撮像する第２撮像装置と、この第２撮像装置の画像か
   ら車両の車番を読み取って認識する第２車番認識装置
   と、この第２車番認識装置により認識された車両の車番
   データに基づいて前記第１表示制御装置から車両の入庫
   可否データを呼び出し、機械式駐車場に設置された第２
   表示装置に入庫可否データを表示する第２表示制御装置
   を設けたことを特徴とする混在型駐車場の入庫管理装
   置。