JP2933120B2 - 硫酸稀釈装置 - Google Patents
硫酸稀釈装置Info
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Description
る。より詳細には、各種工場等において、硫酸を所望の
濃度に稀釈して使用するための装置に関する。
キサー(ディスパージョンミキサー)を用いたインライ
ンによる連続処理方式の硫酸稀釈装置に関する。
などと同様に化学工業をはじめ、電子工業、自動車工業
などの業界で様々な用途で幅広く使用されている基礎的
な薬品である。
貯蔵設備の関係からできるだけ濃度の高い状態で薬品会
社から供給され、工場内で適度な濃度に稀釈して使用さ
れる。
の鉛張りのタンク306で徐々に稀釈しながら除熱し、
所定濃度の硫酸を製造していた。以下、説明する。
計量して計量タンク302に供給する。所定濃度の硫酸
を得るべく、前記濃硫酸の所定量に応じた量の稀釈水を
稀釈水供給源303から計量タンク304に供給する。
これら計量された濃硫酸と稀釈水は、混合器305に移
送されて混合され、稀釈硫酸になり発熱する。
ンク306に移送されて冷却される。
ト307により外側を包囲されていると共に、タンク内
部に冷却配管308を備える。
れ、冷却水の入口と出口を有しており、冷却水を入口か
ら連続的に供給し出口から加熱された冷却水を連続的に
排出する。
は、エア供給管309の一端が連通しており、前記タン
ク306にエアを供給することができる。エア供給管3
09の他の一端は、コンプレッサ310に連通してい
る。前記タンク306にエアを供給することにより、冷
却された稀釈硫酸を比重及び温度測定用のタンク311
に移送し、比重及び温度を測定する。
ていること及び所定温度まで冷却されていることを確認
してから、ストックタンク312に移送して貯蔵する。
要に応じてポンプ313により次工程に移送される。
置を用いた硫酸の稀釈は、バッチ式であるため一定量製
造するのに長い時間を要し、かつタンク等の設備も大型
になり、高価な耐蝕材料を大量に使用するため設備費も
高くなる。また、タンク内で稀釈するので、熱と振動の
ため老朽化も早く、保守も必要となるなど管理が大変で
ある。
を解決する硫酸稀釈装置を提供することである。
送管と稀釈水供給管との合流部を含み硫酸と稀釈水を混
合する合流・混合部と、前記合流部の少なくとも下流側
に設けられ硫酸と稀釈水の混合物を冷却する冷却手段
と、前記合流・混合部の下流側に設けられ硫酸と稀釈水
の混合物を液状維持可能な圧力で加圧する背圧弁を有す
る硫酸稀釈装置(請求項1)により上記目的を達成する
ことができる。
流側に設ける(請求項2)。
には硫酸を稀釈するための稀釈水を流す。
硫酸流と稀釈水流が合流する。合流・混合部は、かかる
合流部を含み硫酸と稀釈水を混合して硫酸を稀釈する。
かかる硫酸の稀釈工程(即ち、稀釈硫酸の製造工程)に
おいては、硫酸は膨大な稀釈熱を発生する。
場合の温度上昇幅を図3に示す。
8重量%)の濃度を70重量%に稀釈する場合、温度上
昇幅は約140℃以上になる。また、20〜30重量%
に稀釈する場合でも温度上昇幅は約50℃であるから、
稀釈硫酸の温度は約70℃に上昇する。
冷却手段により硫酸と稀釈水の混合物である稀釈硫酸を
冷却する。特に、稀釈硫酸の温度が所定の温度を越える
と稀釈硫酸が沸騰してより一層危険である。また、沸騰
により稀釈硫酸流体が脈動したり、濃度が変動したりす
る。さらに、冷却手段である冷却用熱交換器等による冷
却時には、沸騰により発生した気体が凝縮してハンマリ
ングを起こし当該熱交換器が破損する。
度の高くなった稀釈硫酸が沸騰しない程度の圧力で前記
稀釈硫酸を加圧して、前記稀釈硫酸の沸騰を防止する。
水供給管との合流部を含み硫酸と稀釈水を混合する。合
流部は、硫酸移送管と稀釈水供給管に連通するための開
口を有したものにすることができる。
通して接続していてもよく、また、硫酸移送管を介して
間接的に連通して接続していてもよい。
れば良く、硫酸を送り出す移送ポンプを1以上設けるこ
とができる。合流部の上流側の硫酸移送管は、合流部に
連通して合流部に硫酸を供給する。
に稀釈水を供給する。かかる稀釈水供給管は、合流部に
1以上連通させるとができる。
側に送り出す移送ポンプを1以上設けることができる。
の流体の流量を調節する流量制御装置や流体の流れを遮
断する弁を設けることができる。
ックミキサーを有するものが好ましい。スタティックミ
キサーは、好ましくは1以上のねじり羽根エレメントを
管内に配設したものにする。
長方形の板をその長手方向の中心軸を中心として約18
0゜程度ねじった形状にすることができる。かかるねじ
り羽根エレメントの長手方向の中心軸がほぼ同一の直線
上に位置するように、2以上のねじり羽根エレメントを
管内に配設することができる。
するものであり、合流部の少なくとも下流側の硫酸供給
管に連通するように1以上設けた冷却用熱交換器にする
ことができる。
部を包囲するように設けることもできる。
持可能な圧力で加圧するものであり、前記合流・混合部
の下流側の硫酸供給管に少なくとも1つ設けることがで
きる。
酸と接触する部分の材料は、硫酸に対する耐蝕性がより
高いものにする。例えば、チタン、ニッケル合金である
ハステロイC(化学組成は、Ni54.5〜59.5
%、Mo15〜19%、C0.04〜0.15%、Fe
4〜7%、Cr13〜16%、W3.5〜5.5%)、
テフロン(ポリテトラフルオルエチレン)等がある。
01と稀釈水供給管102との合流部を含み硫酸と稀釈
水を混合する合流・混合部であるディスパージョンミキ
サー104と、前記合流部の下流側に設けられ硫酸と稀
釈水の混合物を冷却する冷却手段である冷却用熱交換器
105と、前記合流・混合部の下流側に設けられ硫酸と
稀釈水の混合物を液状維持可能な圧力で加圧する背圧弁
106を有する。
ポンプ107又は稀釈水移送ポンプ108によりそれぞ
れ定量的に送液された濃硫酸及び稀釈水は、それぞれ、
当該移送管における電磁流量計109により流量が測定
される。測定された各々の流量は信号に変換された後、
当該移送管における流量指示調節計(FIC−1、FI
C−2)110を経由しポンプのインバーター(IN
V)111にフィードバックされ前記各々のポンプの回
転数を制御することにより各々の送液量をコントロール
する。なお、流量制御の方法は、他に、流量計と流量調
節弁との組合せでも可能である。
率制御をかけているので常に一定濃度になる様コントロ
ールされている。
ビニル)製の自動ON−OFF弁112、テフロン(ポ
リテトラフルオルエチレン)製の逆止弁113を通り稀
釈混合器であるディスパージョンミキサー104へ入
る。
稀釈水が分散・混合され、均一な稀釈硫酸となる。この
時稀釈熱が発生する。
る。濃硫酸(98%)を70%に稀釈した場合、その温
度上昇は約140℃以上にも達する。このままでは危険
で液を使用することはできないので、実際に使用する温
度まで冷却する必要がある。
却された後、PVC製の背圧弁を通り次工程へ送られ
る。この背圧弁で、稀釈熱により温度の高くなった稀釈
液が沸騰しない様装置内の液に一定の圧力をかけてい
る。圧力の大きさは、稀釈液が沸騰しない程度にする。
例えば、常圧を越えた圧力以上2kg/cm2程度にす
ることができる。
温度に冷却された稀釈硫酸を連続的に生産することがで
きる。
な送液部、稀釈混合部及び冷却部である。
酸及び稀釈水は共に一定量で供給する必要がある。その
ために、送液部においては脈動のない定量ポンプを使用
している。
な液々分散混合器であるディスパージョンミキサーを使
用している。そのため、濃硫酸等の硫酸と稀釈水との混
合を連続的に、より完全に行うことができる。
くないセラミックスあるいはテフロン製のスタティック
ミキサー部201とテフロン製のノズル202及びディ
フューザー203から成るインジェクション部204に
より構成されている。なお、スタティックミキサー部
は、管状のハウジング205と、その内部に配されたね
じり羽根状のエレメント206を有する。
稀釈熱を除去するために、冷却用熱交換器が組み込まれ
ている。耐蝕性と安全性及びコスト面から、カーボン製
の立方型熱交換器を使用している。
冷却水を使用する。冷却水は、冷却水供給管103の入
口103aから供給され、出口103bから排出され
る。
計114により測定する。冷却用熱交換器で冷却された
稀釈硫酸の温度は温度センサー115により測定する。
に、冷却水供給管の冷却水流量の設定や調節を行なう。
稀釈硫酸を40〜50℃程度まで冷却する事ができる。
である。 目的とする濃度、温度に対し非常に精度良く、連続的
に製造することができる。 危険物の硫酸をインラインで処理するので、従来以上
に安全に処理できる。 稀釈混合部にディスパージョンミキサーを使用してい
るので、従来のバッチ方式で使用していた混合用タンク
が不要となり、装置全体が非常にコンパクトになる。 装置の構成機器中の駆動部は、ポンプと自動ON−O
FF弁のみなのでメンテナンスがほとんど不要となる。 装置の運転・停止は、稀釈液のストックタンクのレベ
ル信号と連動できるため、スタートアップ時に起動ボタ
ンを押すだけの容易な操作で全自動無人運転ができる。 稀釈時における音、振動もなく、また、材質もテフロ
ン、セラミックス、カーボン、PVCなどの耐蝕材質の
配管及び機器をコスト面も考慮して選定し使用している
ので、装置も安価で耐久性にも優れている。 装置の内容積は非常に小さいので、バッチ方式と比較
して、歩留りが大きく向上し、稀釈液の生産量や濃度の
変更にも容易に対応できる。
を次のようにして求めた。即ち、濃硫酸の稀釈熱を算出
する式(1)で発熱量を求め、熱収支により稀釈後硫酸温
度T3を求めた。
1 濃硫酸温度:T1(℃) 稀釈水温度:T2(℃) 稀釈後硫酸温度:T3(℃) 濃硫酸比熱:Cp1(kcal/kg℃) 稀釈水比熱:Cp2(kcal/kg℃) 稀釈後硫酸比熱:Cp3(kcal/kg℃)
送管と稀釈水供給管との合流部を含み硫酸と稀釈水を混
合する合流・混合部と、前記合流部の少なくとも下流側
に設けられ硫酸と稀釈水の混合物を冷却する冷却手段
と、前記合流・混合部の下流側に設けられ硫酸と稀釈水
の混合物を液状維持可能な圧力で加圧する背圧弁を有す
るので、沸騰させることなく連続的かつ安全に硫酸を稀
釈することができると共に、装置を小型化することがで
き、設備費が安い。また、メンテナンスはほとんど不要
であり、容易に管理することができる。
側に背圧弁を設けているので、より一層効果的である。
図。
示した図であって、硫酸の流れる方向に対して平行な方
向の断面図。
あり、横軸は稀釈後濃度(wt%)を示し、縦軸は温度
上昇幅(℃)を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】硫酸移送管と稀釈水供給管との合流部を含
み硫酸と稀釈水を混合する合流・混合部と、 前記合流部の少なくとも下流側に設けられ硫酸と稀釈水
の混合物を冷却する冷却手段と、 前記合流・混合部の下流側に設けられ硫酸と稀釈水の混
合物を液状維持可能な圧力で加圧する背圧弁を有するこ
とを特徴とする硫酸稀釈装置。 - 【請求項2】前記背圧弁は、前記冷却手段の下流側に設
けられていることを特徴とする請求項1に記載の硫酸稀
釈装置。
Priority Applications (1)
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JP12052695A JP2933120B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 硫酸稀釈装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12052695A JP2933120B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 硫酸稀釈装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08295504A JPH08295504A (ja) | 1996-11-12 |
JP2933120B2 true JP2933120B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=14788452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12052695A Expired - Lifetime JP2933120B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 硫酸稀釈装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1995
- 1995-04-21 JP JP12052695A patent/JP2933120B2/ja not_active Expired - Lifetime
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