JP2931664B2 - 平版印刷湿し水用添加剤及び湿し水 - Google Patents

平版印刷湿し水用添加剤及び湿し水

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は平板印刷湿し水添加剤及び湿し水に関するも
のである。
(従来の技術) 平版印刷は、画線部に対応する部分を感脂性面とし、
非画線部に対応する部分を親水性面とした刷版を用いて
印刷を行う印刷方式である。つまり、インキを感脂性面
に付着させ、湿し水を親水性面を付着させ、インキと湿
し水との相互反発作用を利用して印刷を行うが、インキ
と湿し水とは適度なバランスをとって版面に供給するこ
とが大切であり、湿し水を与えすぎるというインキの乳
化が激しくなり、転移不良が発生したり、一方、湿し水
が少なすぎると、非画線部にインキが付着し汚れの原因
となる。
このインキと湿し水とのバランスを保つために、従来
より湿し水中へ表面張力をさげるための添加剤としてイ
ソプロピルアルコール(IPA)を用い、さらに各種親水
性物質、例えば、アラビアゴム、カルボキシメチルセル
ロース(CMC)、クエン酸、各種界面活性剤等、版表面
酸化物を除去する整面剤としてリン酸等の酸、版の腐蝕
防止剤として重クロム酸アンモニム、硝酸塩などが加え
られている。IPAは、湿し水の表面張力を下げるため親
水性非画線部への濡れが良く、また湿し水の粘度を上げ
て版面への湿し水の供給をスムーズにするという利点が
あって広く用いられている。
しかし、IPAは危険物第4類アルコール類に該当する
ので、火気には最新の注意を払う必要があるばかりか、
有機溶剤中毒予防規則(有機則)第2種有機溶剤であ
り、湿し水として用いられるときも通常5〜20重量%程
度である為、作業環境の浄化のための措置をとらなけれ
ばならないことがある。
ところで、近年IPAに代替しうる湿し水として、エチ
レングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエー
テル類が用いられることが多い。通常エチレングリコー
ルモノブチルエーテルは湿し水中に0.1〜3重量%程度
で用いられるため、湿し水としては有機則の適用は受け
ない。しかしながら、エチレングリコールモノブチルエ
ーテルは、それ自体が有機則第2種有機溶剤であるの
で、湿し水組成物の製造の際、又は、湿し水作成の際に
5%を越える濃度でエチレングコールモノブルエーテル
を扱うときには有機則に基づいて措置をとることが必要
とされる。グリコールエーテル類として、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメ
チルエーテルを用いる場合も全く同様であり、使用者に
あっては多大な注意を払わねばならないものであった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はIPAに代替しうる湿し水用添加剤及び湿し水
を提供しようとするものであり、かつ、有機則の適用を
何らうけることのない湿し水用添加剤及び湿し水を提供
するものである。即ち本発明は、有機則の適用を受ける
有機溶剤を一切使用する必要がない湿し水用添加剤を加
え、該湿し水用添加剤を適量だけ湿し水に含有させるこ
とで印刷適性上何ら問題のない湿し水を提供できる。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、IPAに代替しう
る性能を持ち、かつ有機則の適用を受けない湿し水組成
物を発明するに至った。即ち、本発明は、一般式CH3CHO
HCOORにおいて、Rがメチル基、エチル基、イソプロピ
ル基またはブチル基である乳酸エステルを少なくとも1
種類含有することを特徴とする平版印刷湿し水用添加剤
であり、該湿し水用添加剤中には、酸及びもしくは塩
類、水溶性高分子化合物、キレート化剤等を含むもので
あってもよい。
なお、本明細書において、湿し水用添加剤とは湿し水
に添加されるものを指し、通常少なくとも前記の乳酸エ
ステルを含有し、さらには該化合物及び水を少なくとも
含有する濃厚液を意味し、湿し水とは実際の印刷時に使
用されるものを意味する。湿し水用添加剤である濃厚液
を水で希釈したり、あるいは水もしくは他の助剤を含有
する水の組成物に前記の乳酸エステルを添加して湿し水
とする。
本発明において用いられる前記の乳酸エステルは、毒
性の極めて低く有機側に該当しない。
従って本発明における乳酸エステルを含有する湿し水
用添加剤は製造の際も湿し水として使用する際も有機則
に該当しないので安全衛生管理としてかなり簡略するこ
とができる。
前記の乳酸エステルのうち乳酸メチル(CH3CHOHCOOCH
3)及び乳酸エチル(CH3CHOHCOOC2H5)は水と任意の割
合で相溶するので湿し水用添加剤中にはどのような割合
で含有させてもよい。また、乳酸イソプロピル〔CH3CHO
HCOOCH2(CH3〕及び乳酸ブチル(CH3CHOHCOOC4H9
は水との相溶性には限界があるので湿し水用添加剤中へ
の含有量はそれに従った量にするのが好ましい。尚,乳
酸メチル及び乳酸エチルはいかなる割合で湿し水用添加
剤中に含有されていてもよいが、好ましくは70重量%以
下である方がよい。
その理由は、各種水溶性高分子化合物や、酸、塩類等
を湿し水用添加剤に含有させる場合には乳酸メチル及び
乳酸エチルの含有量が70重量%以下である方がより均一
に相溶され水溶液としての湿し水用添加剤を得うことが
できるからである。
また、乳酸イソプロピルは水に対して70重量%、乳酸
ブチルは水に対して3.4重量%の溶解性であるので湿し
水用添加剤中への含有量はそれ以下であることが望まし
が、それ以上の含有量にしたとしても適当な界面活性剤
を用いてエマルジョンとして安定される等の措置をとれ
ば何ら問題は発生しない。
尚、必要に応じて酸及び又は塩類、水溶性高分子化合
物、キレート化剤、各種界面活性剤等を該湿し水組成物
中に含有させることができる。例えば、酸、塩類として
はリン酸、硝酸、クエン酸、サリチル酸、酒石酸、硫酸
等又はそれらのマグネシウム、ナトリウム、アンモニウ
ム等の塩、水溶性高分子化合物としてはカルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメ
チルセルロース、ヒドキシプロピルメチルセルロース、
デンプン等、キレート化剤としてはエチレンジアミンテ
トラ酢酸(EDTA)、ペンタメチレンジアミンテトラ酢酸
等のものがあげられる。その他にトリデカノール等の各
種長鎖アルコール、グリセリン等の湿潤剤などを該湿し
水用添加剤に含有させてもよい。
本発明の湿し水用添加剤は湿し水に適当量添加するこ
とにより湿し水の表面張力を低下させ効果的に給水ロー
ラー及び版面を濡らすことができる。また、湿し水に前
記の乳酸エステルを添加してもよいことは勿論である。
湿し水への本発明の湿し水用添加剤の添加量は該湿し
水用添加剤中に乳酸エステルガ何%含有されているかに
より決定することができる。例えば、乳酸イソプロピル
を50重量%含有する本発明の湿し水用添加剤は、湿し水
に対して3重量%添加することで、IPAを5重量%含有
する湿し水とほぼ同程度の表面張力の湿し水を得ること
ができる。
尚、更に効果的に表面張力を低下させることができる
湿し水用添加剤を得る為には、本発明の湿し水用添加剤
中にメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースから選ばれ
る少なくとも1種を0.1〜4重量%適度含有させるとよ
い。例えば、メトキシル基置換度が1.641〜1.919である
メチルセルロースを1.0重量%含有し、乳酸イソプロピ
ルを50重量%含有する本発明の湿し水用添加剤は湿し水
に対して1重量%低下することでIPAを10重量%含有す
る湿し水より低い表面張力の湿し水を得ることができ
る。
本発明の湿し水用添加剤の製造方法は、水と乳酸エス
テルを所定の割合で混合し、その後、酸、塩類、水溶性
高分子化合物等を加えて混合、撹拌し均一な水溶液とす
るか、又は酸、塩類等を含む水は水溶性高分子化合物等
を溶解した乳酸エステルと混合撹拌して均一な水溶液と
するなどの方法があるが湿し水用添加剤として均一な水
溶液又は混合液であればどうような方法によってもよ
い。
また、湿し水に本発明に係わる乳酸エステルを所定の
割合で混合することにより、最終的な湿し水とすること
ができる。
(発明の作用及び効果) 本発明に係わる湿し水は、表面張力がIPA系の湿し水
と同等か、それ以上に低下し、版非画線部を均一に濡ら
しやすくすることができるので印刷時間に汚れが発生す
ることなく、IPA系の湿し水と同等の印刷適性をもつ。
従って温発明に係わる湿し水用添加剤はIPA系の湿し
水用添加剤に十分に代替えできるものであり湿し水に添
加するIPAの量を大幅に減少もしくは零にすることがで
き、印刷作業環境の向上、湿し水コストの削減に効果が
ある。
(実 施 例) 次に本発明を比較例、実施例により更に詳細に説明す
る。
表1に示す処方に基づいて、本発明に係わる湿し水用
添加剤をA〜L液として作成し、比較例に用いる湿し水
用添加剤をM液として作成した。
表2に示す処方に基づいて、実施例1〜16、比較例1
及び2の湿し水を作成した。
実施例4、5、8、10、11、12は水溶性高分子化合物
としてセルロースエーテルを含まない湿し水であり、実
施例1、2、3、6、7、9はそれらを含む湿し水であ
る。
また、実施例1〜12は本発明に係わる乳酸エステルを
含有させた湿し水用添加剤を水道水に添加して湿し水と
したものであり、実施例13〜16は本発明に係わる乳酸エ
ステルを直接水道水に添加して湿し水としたものであ
る。
尚、比較例1は本発明に係わる乳酸エステルを含まな
い湿し水であり、比較例2はIPAを含む湿し水である。
表3にこれらの実施例、比較例の湿し水のpH、表面張
力(ウィルヘルミィ法則定)及び印刷テスト結果を湿
す。尚、印刷テストは次の条件で行った。
印刷機 三菱リソピアL−400 (B−B型オフ輪印刷機;三菱重工製) 印刷速度 400rpm 用 紙 三菱パールコートA 66.5k 湿し水気候 ダールグレン方式 温湿度 20〜22℃、40〜50%RH インキ WDエクセルニュー紅−M (東洋インキ製造(株)製) 印刷部数 20.000部 表3から明らかなように本湿し水用添加剤は効果的に
湿し水の表面張力を低下させることができ、また水溶性
高分子化合物としてセルロースエーテルを含む本発明の
湿し水用添加剤は更に効果的に湿し水の表面張力を低下
させ、IPA10%含有の湿し水よりも低い表面張力を与え
ることができた。また、印刷テストの結果においても、
本発明に係わる湿し水はIPAと同等以上の性能を持つこ
とが明らかであった。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式CH3CHOHCOORで表わされる乳酸エス
    テルにおいて、Rがメチル基、エチル基、イソプロピル
    基またはブチル基である乳酸エステルを少なくとも1種
    類含有することを特徴とする平版印刷湿し水用添加剤。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の乳酸エステルを含有する
    ことを特徴とする平版印刷用湿し水。
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