JP2931429B2 - 脱墨剤及び脱墨方法 - Google Patents

脱墨剤及び脱墨方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新聞、雑誌、OA古紙等
の古紙再生時に用いられる脱墨剤及び脱墨方法に関す
る。更に詳しくは新聞、雑誌、OA古紙等をフロテーシ
ョン法、洗浄法及びそれらの折衷法で脱墨処理を行うに
際し、高白色度で、粒径が30μm 以上の粗大インキの少
ない脱墨パルプを得る事の出来る脱墨剤及び脱墨方法に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】新聞、
雑誌、OA古紙等の再生利用は古くから行われている
が、特に最近は森林資源保護、ごみ処理等の地球環境問
題とも連動し、古紙の有効利用は重要性を増してきてい
る。更に脱墨パルプの用途も新聞古紙から中質紙用への
例にも見られるように、ワンランク上のパルプへの高度
利用がなされて来ている。一方、最近の古紙は印刷技
術、印刷方式、印刷インキ成分等の変化により、脱墨と
いう観点からは、一層険しい状況になりつつある。この
ため、より以上に脱墨を促進するため、装置へも改良が
加えられて来ている。古紙からインキその他の不純物を
分離除去するため、従来から用いられてきた薬剤として
は、苛性ソーダ、珪酸ソーダ、炭酸ソーダ、リン酸ソー
ダ等のアルカリ剤、過酸化水素、次亜硫酸塩、次亜塩素
酸塩等の漂白剤、EDTA、DTPA等の金属イオン封
鎖剤と共に、脱墨剤として、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、α−オレフィン
スルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート等の陰イ
オン活性剤、高級アルコール、アルキルフェノール及び
脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、アルカノールアマ
イド類等の非イオン活性剤が単独または2種以上配合さ
れて使用されて来た。しかし、これらの脱墨剤ではフロ
テーション処理における起泡性は大きいもののインキ捕
集能が小さく、また、洗浄法ではその洗浄力が弱いう
え、高起泡性のため排水処理での泡トラブルを引き起こ
し、結果として低グレードの脱墨パルプしか得られなか
った。特にPPC(プレーンペーパーコピー)、CPO
(コンピュータープリントアウトプット)に代表される
OA古紙は、その印刷インキ(トナー)が新聞用印刷イ
ンキバインダーとは異なるスチレン/アクリル系バイン
ダーやポリエステル系バインダーが使用されているた
め、通常の脱墨処理をした後は、粒径30μm 以上の粗大
インキが十分除去されず多量に残存するため、剪断力エ
ネルギーを多量にかけたり、アルカリ類を多量に使用し
なければならない。ところが、アルカリ類を多量に使用
するとスティッキー(粘着物)の増加、排水負荷の増
大、パルプの脆化が生ずるという好ましからざる結果と
なり、OA古紙及びその配合品の脱墨には有効な手段が
ないというのが現状であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等はフロテーシ
ョン法、洗浄法及びそれらの折衷法において、優れたイ
ンキ除去能を示し、発泡トラブルもなく、しかも各種古
紙を用いた場合、高白色度脱墨パルプを得る事ができ、
特にOA古紙又はその配合品を用いた場合には多量の剪
断エネルギーを使用することなく、粒径30μm 以上の粗
大インキの低減効果を有する脱墨剤及び脱墨方法を開発
すべく鋭意研究を行った結果、驚くべき事にある特定の
非イオン活性剤を必須成分として含有する脱墨剤、並び
にこの脱墨剤をパルピング工程と、パルピング工程以後
のミキシング工程及び/又はフロテーティング工程へ分
割添加する脱墨方法が、上記欠点を克服できる事を見出
し、本発明に到達した。
【0004】すなわち本発明は、一般式(1) RO(AO)mH (1) (式中、R は平均炭素数1〜8のアルキル基、アルケニ
ル基、アシル基又はアリール基、AOは炭素数2〜4のア
ルキレンオキサイド、m は平均で1〜6である。)で表
され、且つ溶解度パラメーター値が 9.0〜11.8の範囲に
ある化合物を必須成分として含有する脱墨剤、及びこの
脱墨剤をオフィス(OA)古紙又はその配合品の脱墨に
用いることを特徴とする脱墨方法、並びにこの脱墨剤を
パルピング工程(前工程)とパルピング工程以降の工程
(後工程)へ分割添加することを特徴とする脱墨方法を
提供するものである。本発明に係わる一般式(1) で表さ
れる化合物は炭素数1〜8のアルコール又は脂肪酸に公
知の方法でアルキレンオキサイドを付加することにより
得ることができる。
【0005】本発明に係わる化合物の原料として用いら
れる炭素数1〜8のアルコールの具体例としては、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、トリ
メチルプロピルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘ
キサノール、2−ヘキセン−1−オール、5−ヘキセン
−1−オール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、
2−ヘプテン−1−オール、6−ヘプテン−1−オー
ル、1−オクタノール、2−オクタノール、2−オクテ
ン−1−オール、2−エチルヘキサノール、ベンジルア
ルコール、フェノール、シクロヘキシルアルコール等が
挙げられる。
【0006】また、本発明に係わる化合物の原料として
用いられる脂肪酸としては、酢酸、プロピオン酸、プロ
ピン酸、ブチル酸、イソ酪酸、テトロル酸、バレリアン
酸、α−メチル酪酸、イソ吉草酸、トリメチルプロパン
酸、2−ペンチン酸、アリル酢酸、2,4 −ペンタジエン
酸、カプロン酸、2−メチルペンタン酸、3−メチルペ
ンタン酸、4−イソカプロン酸、2−ヘキシン酸、ソル
ビン酸、2−ヘキセン酸、3−ヘキセン酸、4−ヘキセ
ン酸、5−ヘキセン酸、ヘプタン酸、2−ヘプテン酸、
3−ヘプテン酸、5−ヘプテン酸、6−ヘプテン酸、2
−ヘプチン酸、6−ヘプチン酸、カプリル酸、2−エチ
ルヘキサン酸、2−オクテン酸、3−オクテン酸、2−
オクチン酸、7−オクチン酸、2−メチル−2−ヘプテ
ン酸、安息香酸、メチル安息香酸、シクロヘキシル酢
酸、2−フルオロ吉草酸、2−フルオロカプロン酸、2
−フルオロエナント酸、2−フルオロカプリル酸、2−
クロロカプロン酸、2−クロロエナント酸、2−クロロ
カプリル酸、2−ブロモ吉草酸、2−ブロモカプロン
酸、2−ブロモエナント酸、2−ブロモカプリル酸、5
−クロロ吉草酸等を挙げることができる。
【0007】一般式(1) において、特に好ましくはR の
炭素数が1〜6であり、更に好ましくはR がアルキル
基、アシル基のものである。
【0008】また、アルコール又は脂肪酸に付加するア
ルキレンオキサイドはエチレンオキサイド(以下EOと略
す)、プロピレンオキサイド(以下POと略す)、ブチレ
ンオキサイド(以下BOと略す)を単独或いは混合して用
いることができる。特に好ましくはEO、PO及びこれらの
混合物である。アルキレンオキサイドの付加方法は、ラ
ンダム付加、ブロック付加のいずれの付加方法でも構わ
ないが、特に抄紙工程、排水処理工程での発泡トラブル
を考慮するとランダム付加が好ましい。
【0009】本発明に係わる一般式(1) で表される化合
物の数値限定、溶解度パラメーター値は臨界的であっ
て、これに類似する化合物であっても、本発明の規定に
該当しないものは本発明の顕著な効果は得られない。従
って、一般式(1) における炭素数の限定、化合物の物理
化学定数の限定は極めて重要である。後記の実施例より
明らかにされるが、例えば一般式(1) 中のR が1より小
さい、即ちアルキル基、アルケニル基等の炭化水素基で
ないとインキ捕集能が弱く高白色度の脱墨パルプを得る
ことができず、炭素数が8を越えると高起泡性のため排
水処理工程で泡トラブルを引き起こし、脱墨パルプの生
産性が著しく低下する。また、アルキレンオキサイドの
付加モル数 mは平均で1〜6であるが、特に好ましくは
1〜4である。アルキレンオキサイドの mが1より小さ
いと粒径30μm 以上の粗大インキの残存が著しく、また
6を越えると高起泡性のため排水処理工程での泡トラブ
ルが多発する。
【0010】一般式(1) で表される化合物の溶解度パラ
メーター値は9.0〜11.8、好ましくは 9.5〜11.3、更に
好ましくは 9.8〜10.8の範囲にあることが重要である。
溶解度パラメーター値が 9.0より小さい場合、粗大イン
キが多い脱墨パルプしか得られない。また11.8を越える
と、インキが微細化しすぎフロテーション工程で十分イ
ンキが除去できず、その結果、低白色度の脱墨パルプし
か得られず、なおかつフロテーションリジェクトの泡切
れ性不良や排水処理工程での発泡トラブルといった問題
も発生する。
【0011】ここでいう溶解度パラメーター値とはHild
ebrandによって確立された正則溶液論から定義される物
理化学定数である。二つの物質が溶解しあうか否かは次
式で定義される混合自由エネルギーΔ Gによって決定さ
れる。 ΔG=ΔH−TΔS このΔ Gが負であれば溶解するということを示すが、こ
のΔ Gは溶解度パラメーター値の関数で表される。正則
溶液論からいえば、モル混合自由エネルギーΔG は、 ΔG=RT(X1lnX1+X2lnX2)+V1X1φ2 2−δ2)2+V2X2φ1 2−δ2)2 で与えられ、ここでX1, X2はそれぞれ成分1,2のモル
分率、 Vi はモル容積、φi は容積分率、δi は溶解度
パラメーター値を表す。
【0012】本発明者らは各種古紙の印刷インキの脱墨
性と脱墨剤の化学構造及び溶解度パラメーター値を検討
した結果、驚くべきことにある特定の化学構造で特定範
囲の溶解度パラメーター値を有する化合物が粒径30μm
以上の粗大インキの低減に優れていることを見出し、本
発明を完成するに至ったものである。
【0013】本発明において、アルキレンオキサイドの
付加反応方法は特に限定されるものではなく、一般に行
われている活性水素を有する化合物へのアルキレンオキ
サイド付加反応の条件で行うことができる。即ち、アル
コール又は脂肪酸に触媒量のアルカリ物質を加え、これ
に約 100〜200 ℃、1〜3kg/cm2 (ゲージ)でアルキ
レンオキサイドを数時間反応させることによってなし得
る。
【0014】従来技術として、特開昭52−81107 号公
報、特開昭55−51891 号公報、特開昭55−51892 号公
報、特開昭56−79795 号公報、特開昭58−109696号公報
等が挙げられるが、これらは本発明の粗大インキ低減効
果はない。また、炭素数やアルキレンオキサイド付加モ
ル数等を規定はしているが、実施例では原料となるべく
化合物の炭素数が12以上のものがほとんどであり、炭素
数11以下のものの具体例は例示されていない。また、特
開平1−266292号公報にはエーテル型活性剤がOA古紙
用脱墨剤として効果があるとうたっているが、本発明の
一般式(1) のA0部分がエチレンオキサイドであり、且つ
末端が水酸基ではなく炭素数1〜18のアルキル基、アル
ケニル基であり、明らかに本発明の脱墨剤の化合物とは
化学構造が異なる。また、これまでの脱墨剤は新聞古紙
や雑誌古紙を対象にしているが、本発明は特にOA古紙
及びその配合品に効果を有することが特徴である。
【0015】インキバインダーからみると、新聞古紙の
場合、印刷インキバインダーがフェノール系樹脂である
のに対し、OA古紙はスチレンアクリル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂であり、インキの物理化学的性状が異な
る。このため、OA古紙に対しては新聞古紙とは異なる
視点からの脱墨剤設計が必要となる。本発明は溶解度パ
ラメーターといった従来技術のなかには説明されていな
い方向から検討した結果、ごく限られた範囲内の溶解度
パラメーター値を有する化合物が効果的であるという事
実に基づきなされたものであり、従来技術とは明らかに
異なる。
【0016】本発明の脱墨剤には公知の脱墨剤、例えば
高級アルコール硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、高級アルコール及びアルキルフェノールのエチレン
オキサイド付加物、脂肪酸及びその塩、脂肪酸アルキレ
ンオキサイド付加物、油脂アルキレンオキサイド付加物
等と併用した場合も優れた脱墨性能を発現する。本発明
の脱墨剤と従来公知の脱墨剤との併用比率は、前者/後
者=90/10〜10/90(重量比)、特に好ましくは20/80
〜60/40である。
【0017】一般に、脱墨剤は、パルピング工程、ニー
ディング工程、ディスパージング工程、ケミカルミキシ
ング工程、リファイニング工程からなるミキシング工程
或いはフローテション工程の何れか、或いは両方に添加
される。
【0018】これに対して、本発明の脱墨方法は、本発
明に係わる前述の脱墨剤を、ミキシング工程中のパルピ
ング工程(前工程)とパルピング工程以降の工程(後工
程)に分割添加することにより、粗大インキを低減化し
得る脱墨方法である。
【0019】本発明の脱墨剤を分割添加する時の比率
は、パルピング工程(前工程)とパルピング工程以外の
工程(後工程)で前/後=10/90〜90/10(重量比)、
特に好ましくは30/70〜70/30である。尚、本発明の脱
墨剤は一括添加したり、或いは後工程内で分割して添加
したりすることもできる。
【0020】本発明の脱墨剤の添加量は、操業性を損な
わず、かつ経済的な範囲が望ましいが、原料古紙に対し
0.03〜1.0 重量%が好ましい。
【0021】
【実施例】以下、製造例及び実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0022】製造例1 1.5 リットルのオートクレーブに2−エチルヘキシルア
ルコール 774.8gと100 % KOHを 1.6g仕込み、約600r
pmの攪拌速度の条件下で 150℃になるまで昇温した。次
いで、エチレンオキサイド 251.9gを温度 150℃〜160
℃、圧力1〜3kg/cm2 (ゲージ)下で反応させた。付
加反応終了後、80℃に冷却し、酢酸にてpHを6に調整し
た。反応生成物(本発明品、表1中 No.1)の収率は99
%であった。
【0023】製造例2 1.5 リットルのオートクレーブにプロピオン酸 262.9g
と100% KOHを 6.0g仕込み、約600rpmの攪拌速度の条
件下で 150℃になるまで昇温した。次いで、エチレンオ
キサイド/プロピレンオキサイド (50/50, モル比)72
4.8gを温度150℃〜160 ℃、圧力1〜3kg/cm2 (ゲー
ジ)下で反応させた。付加反応終了後、80℃に冷却し、
酢酸にてpHを6に調整した。反応生成物(本発明品、表
2中 No.16)の収率は99%であった。
【0024】製造例3 1.5 リットルのオートクレーブにプロピルアルコール 1
94.2gと 100% KOHを3.6g仕込み、約600rpmの攪拌速
度の条件下で 150℃になるまで昇温した。次いで、エチ
レンオキサイド 426.9gを温度 150℃〜160 ℃、圧力1
〜3kg/cm2 (ゲージ)下で反応させた後、温度を 120
〜130 ℃に下げ、圧力1〜3kg/cm2 (ゲージ)下でプ
ロピレンオキサイドを 375.3反応させた。その後、80℃
に冷却し、酢酸にてpHを6に調整した。反応生成物(本
発明品、表3中 No.30)の収率は99%であった。
【0025】製造例4 1.5 リットルのオートクレーブにブチル酸 239.5gと 1
00%NaOHを 4.6g仕込み、約600rpmの攪拌速度の条件下
で 150℃になるまで昇温した。次いでエチレンオキサイ
ド/プロピレンオキサイド/ブチレンオキサイド(40/
40/20,モル比) 560.0gを温度 150℃〜160 ℃、圧力
1〜3kg/cm2 (ゲージ)下で反応させた。付加反応終
了後、80℃に冷却し、酢酸にてpHを6に調整した。反応
生成物(本発明品、表4中 No.38)の収率は99%であっ
た。
【0026】実施例1 本実施例は脱墨剤のパルピング工程一括添加の例であ
る。
【0027】印刷インキのバインダーがスチレンアクリ
ル系であり、印刷インキ量が 2.4g/m2のPPC古紙
(100 %)を2×5cmに細断後、その一定量を卓上離解
機に入れ、その中に水及び苛性ソーダ(対原料)0.5
%、珪酸ソーダ3号 (対原料)1.0%、30%過酸化水素
(対原料)1.0 %、表1に示す脱墨剤(対原料)0.2 %
を加え、パルプ濃度5%、45℃で20分離解した後、45℃
にて60分間熟成処理を行った。その後、高速脱水機で22
%まで脱水し、回転速度200rpmの2軸型ラボニーダーで
ニーディング処理を行った。その後、水を加えてパルプ
濃度を4%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解す
る。そのスラリーを80メッシュワイヤーで4%濃度まで
濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈し、タッピースタン
ダード抄紙機にてパルプシートを作製した。得られたパ
ルプシートを測色色差計にて白色度を測定し、画像解析
装置(×100 倍)にて粒径30μm 以上のインキ個数を測
定した。また、フロテーションリジェクトの消泡性を排
水処理工程での泡トラブルの目安とした。この消泡性の
数値が大きければ排水処理工程で泡トラブルを発生させ
る可能性が大きいことを示す。ここでいうフロテーショ
ンリジェクトの消泡性は次式で表される。
【0028】
【数1】
【0029】各種脱墨剤の脱墨性能結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】実施例2 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とニーディング工程
分割添加の例である。印刷インキのバインダーがスチレ
ンアクリル系であり、印刷インキ量が 2.4g/m2のPP
C古紙(100 %)を2×5cmに細断後、その一定量を卓
上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソーダ(対原料)
0.3 %、表2に示す脱墨剤(対原料)0.1 %を加え、パ
ルプ濃度5%、45℃で20分離解した後、45℃にて60分間
熟成処理を行った。その後、高速脱水機で22%まで脱水
し、苛性ソーダ(対原料)0.2%、珪酸ソーダ3号(対
原料)1.0 %、30%過酸化水素(対原料)1.0 %、表2
に示す脱墨剤(対原料)0.1 %を添加し、回転速度200r
pmの2軸型ラボニーダーでニーディング処理を行った。
その後、水を加えて4%まで希釈し、卓上離解機で再度
30秒離解する。そのスラリーを水で1%に希釈した後、
30℃にて10分間フロテーション処理を施した。フロテー
ション後のパルプスラリーを80メッシュワイヤーで4%
濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈し、タッピ
ースタンダード抄紙機にてパルプシートを作製した。得
られたパルプシートを測色色差計にて白色度を測定し、
画像解析装置(×100 倍)にて粒径30μm 以上のインキ
個数を測定した。また、フロテーションリジェクトの消
泡性を実施例1と同様に求め、排水処理工程での泡トラ
ブルの目安とした。各種脱墨剤の脱墨性能を表2に示
す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】実施例3 本実施例は脱墨剤のパルピング工程一括添加の例であ
る。印刷インキのバインダーがポリエステル系であり、
印刷インキ量が 3.0g/m2のCPO古紙(100 %)を2
×5cmに細断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その
中に水及び苛性ソーダ(対原料)0.3 %、表3に示す脱
墨剤(対原料)0.1%、その中に水及び苛性ソーダ(対
原料)1.0 %、珪酸ソーダ3号 (対原料)1.0%、30%過
酸化水素(対原料)1.5 %、表3に示す脱墨剤(対原
料)0.2 %を加え、パルプ濃度15%、45℃で20分間離解
した後、55℃にて 120分間熟成処理を行った。その後、
高速脱水機で22%まで脱水し、回転速度300rpmのラボデ
スパーザーでディスパージング処理を行った。その後、
水を加えて4%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解
する。そのスラリーを水で1%に希釈した後、30℃にて
10分間フロテーション処理を施した。フロテーション後
のパルプスラリーを80メッシュワイヤーで4%濃度まで
濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈し、タッピースタン
ダード抄紙機にてパルプシートを作製した。得られたパ
ルプシートを測色色差計にて白色度を測定し、画像解析
装置(×100 倍)にて粒径30μm 以上のインキ個数を測
定した。また、フロテーションリジェクトの消泡性を実
施例1と同様に求め、排水処理工程での泡トラブルの目
安とした。各種脱墨剤の脱墨性能を表3に示す。
【0036】
【表5】
【0037】実施例4 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とディスパージング
工程分割添加の例である。印刷インキのバインダーがポ
リエステル系であり、印刷インキ量が3.0g/m2のCP
O古紙(100 %)を2×5cmに細断後、その一定量を卓
上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソーダ(対原料)
0.3 %、表4に示す脱墨剤(対原料)0.1%を加え、パ
ルプ濃度15%、45℃で20分離解した後、55℃にて 120分
間熟成処理を行った。その後、高速脱水機で22%まで脱
水し、苛性ソーダ(対原料)0.7 %、珪酸ソーダ3号
(対原料)1.0 %、30%過酸化水素(対原料)1.5 %、
表4に示す脱墨剤(対原料)0.1 %を添加した後、回転
速度300rpmのラボデスパーザーでデスパージング処理を
行った。その後、水を加えて4%まで希釈し、卓上離解
機で再度30秒離解する。そのスラリーを水で1%に希釈
した後、30℃にて10分間フロテーション処理を施した。
フロテーション後のパルプスラリーを80メッシュワイヤ
ーで4%濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈
し、タッピースタンダード抄紙機にてパルプシートを作
製した。得られたパルプシートを測色色差計にて白色度
を測定し、画像解析装置(×100 倍)にて粒径30μm 以
上のインキ個数を測定した。また、フロテーションリジ
ェクトの消泡性を実施例1と同様に求め、排水処理工程
での泡トラブルの目安とした。各種脱墨剤の脱墨性能を
表4に示す。
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】実施例5 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とニーディング工程
分割添加の例である。印刷インキのバインダーがスチレ
ンアクリル系であり、印刷インキ量が 3.2g/m2のPP
C古紙(100 %)を2×5cmに細断後、その一定量を卓
上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソーダ(対原料)
0.3 %、表5に示す脱墨剤を所定量加え、パルプ濃度5
%、45℃で20分離解した後、45℃にて60分間熟成処理を
行った。その後、高速脱水機で22%まで脱水し、苛性ソ
ーダ(対原料)0.2 %、珪酸ソーダ3号(対原料)1.0
%、30%過酸化水素(対原料)1.0 %、表5に示す脱墨
剤を所定量添加し、回転速度200rpmの2軸型ラボニーダ
ーでニーディング処理を行った。その後、水を加えて4
%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する。そのス
ラリーを水で1%に希釈した後、30℃にて10分間フロテ
ーション処理を施した。フロテーション後のパルプスラ
リーを80メッシュワイヤーで4%濃度まで濃縮後、水を
加えて1%濃度に希釈し、タッピースタンダード抄紙機
にてパルプシートを作製した。得られたパルプシートを
測色色差計にて白色度を測定し、画像解析装置(×100
倍)にて粒径30μm 以上のインキ個数を測定した。ま
た、フロテーションリジェクトの消泡性を実施例1と同
様に求め、排水処理工程での泡トラブルの目安とした。
各種脱墨剤の脱墨性能を表6に示す。
【0041】
【表8】
【0042】
【表9】
【0043】
【表10】
【0044】上記に示した如く、本発明の一般式(1) で
表され、且つ溶解度パラメーター値が 9.0〜11.8の範囲
にある化合物を必須成分として含有する脱墨剤を、OA
古紙又はその配合品を脱墨する際に使用することによ
り、白色度向上、粗大インキ低減、フロテーションリジ
ェクトの消泡性において、優れた効果を発揮する。
【0045】更に、本発明の脱墨剤をパルピング工程と
それ以降の工程へ分割添加することにより、より高品質
の脱墨パルプを得ることが可能となった。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) RO(AO)mH (1) (式中、R は平均炭素数1〜8のアルキル基、アルケニ
    ル基、アシル基又はアリール基、AOは炭素数2〜4のア
    ルキレンオキサイド、m は平均で1〜6である。)で表
    され、且つ溶解度パラメーター値が 9.0〜11.8の範囲に
    ある化合物を必須成分として含有する脱墨剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の化合物をオフィス(OA)
    古紙又はその配合品の脱墨に用いることを特徴とする脱
    墨方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の脱墨剤をパルピング工程
    (前工程)とパルピング工程以降の工程(後工程)へ分
    割添加することを特徴とする脱墨方法。
  4. 【請求項4】脱墨剤の添加比率が前工程/後工程=10/
    90〜90/10(重量比)である請求項4記載の脱墨方法。
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