JP2931191B2 - 新規共重合体及び該共重合体の電解重合膜の製造方法 - Google Patents

新規共重合体及び該共重合体の電解重合膜の製造方法

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JP2931191B2 JP5302206A JP30220693A JP2931191B2 JP 2931191 B2 JP2931191 B2 JP 2931191B2 JP 5302206 A JP5302206 A JP 5302206A JP 30220693 A JP30220693 A JP 30220693A JP 2931191 B2 JP2931191 B2 JP 2931191B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規共重合体に関し、
さらに詳しくは、その分子構造によって電解重合膜の表
面改質剤、高分子ブレンドの相溶化剤、接着用プライマ
ーとして有利に使用可能な共重合体に関する。本発明は
さらに、エレクトロクロミック素子に用いられる発色材
料、対向電極材料、さらには一般的な電気化学素子の電
極材料に関連する新規な電解重合膜の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エレクトロクロミズムとは、例えば電圧
印加により、電極面あるいは電極近傍で起こる酸化還元
反応によって、可逆的に色や光透過度の変化を呈する現
象をいい、このようなエレクトロクロミズム現象を示す
材料としては種々の材料が報告されている。従来のエレ
クトロクロミズムを用いた発色材としては、特公昭52
−46098号公報に記載されているような酸化タング
ステン等の金属酸化物を用いるもの、特開昭51−14
6253号公報に記載のように溶液状のビオロゲン等の
有機低分子化合物を用いるもの、特開昭56−6788
1号公報に記載のように主鎖に共役二重結合を有する導
電性高分子を用いるものが知られている。
【0003】導電性高分子を電極物質として使用する例
としては、高分子学会編、高分子新素材便覧、1989
年丸善(株)発行、第191〜192頁に要約されてい
るように、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレ
ン等が挙げられる。また、このような導電性高分子は、
ポリマーの主鎖自身が導電性を有し、ドープ、脱ドープ
による電子状態の差により色の変化を生ずる特徴を持っ
ており、特開昭56−67881号公報に記載のよう
に、これを利用してエレクトロクロミック素子への応用
も考えられている。また、ポリアニリン等は電池の電極
材料として期待されており、開発が行われている。
【0004】電解重合は導電性高分子の合成方法として
一般に用いられる方法である。電解重合により得られる
膜は多孔質膜となり、その後の電気化学反応において、
その多孔性が電極反応を促進し、優れた電極特性を与え
る。そのため、エレクトロクロミック素子の発色電極の
製法として用いられている。また、機能性電極の製法や
電池用電極の製法として用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】導電性高分子の電気化
学素子への応用において、導電性高分子は典型的な非極
性表面を持ち、そのため、極性表面を持つ金属、金属酸
化物に対しては強固な接着力を持ち得ない。また、IT
O等の透明電極も、表面の酸化金属が極性基を多く含
み、同様に極性な表面を持っている。そのため、電極と
同様に、導電性高分子との間に強固な接着を得ることに
困難があった。ところで、固体高分子電解質を用いた電
気化学素子は液漏れの心配がなく、大型化に適してい
る。しかしながら、導電性高分子と固体高分子電解質及
び電極との接着に困難があり、剥離などの問題を起こし
ていた。特に大面積のエレクトロクロミック素子におい
ては剥離は大きな問題であり、剥離部分が発色、消色時
の欠陥部となる。
【0006】また、主鎖に共役二重結合を有する電気伝
導性高分子は、特開昭60−188931号公報記載の
ように、電解重合等により電極表面に直接重合される。
一般に電解重合により得られる膜は多孔質となり、電解
質溶液への親和性が高い。そのため、電解重合による導
電性高分子を表面に持つ電極は、高い反応性を持つ高機
能な電極となる。また、導電性高分子は溶媒に対する溶
解性が低く、一旦重合物となれば溶媒に対して溶解性を
示さなくなる。しかし、重合物が側鎖を持つ場合、例え
ばポリアルキルチオフェン等の場合、溶解性の重合物が
得られる。側鎖を持たない場合でも、薄膜を得ようとす
る場合、重合が完全に進行していない低分子量の溶解性
物が残存し、この低分子量物の溶出が観察される。電解
重合による膜は、巨視的には多孔性であり、微視的には
電解重合溶媒を内部に取り込み、膨潤した状態にある。
そのため、膜自体は非常に柔らかく、傷付きやすいもの
となっている。すなわち、電解重合による膜は、強度、
硬度が低く、容易に傷が付きやすい。そのため、電解重
合膜を有する電極材料を種々の装置に素子として組み立
てる際には、電極表面を傷付けないように注意を要す
る。また、乾燥した膜はもろく、接着性が無く、電極と
の剥離を生じ易い。特に高分子固体電解質と組み合わせ
て用いる場合においては、接着性が重要で、さらに、柔
軟で接着性に優れることが望まれる。
【0007】従って、本発明の目的は、前記したような
従来技術の問題を解決し、電極、固体高分子電解質等の
極性表面への接着性に優れ、従って、これらの極性表面
と導電性高分子との間に介在させて用いることによりそ
れらの間の接着強度を改善できる新規な共重合体を提供
することにある。さらに本発明の目的は、極性表面及び
非極性表面の双方に対する親和性を有し、従って電極や
電解重合膜等の表面改質剤、高分子ブレンドもしくはポ
リマーアロイの相溶化剤、接着用プライマー等として有
利に用いることができる共重合体を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、膜の電気化学的性能を損なう
ことなく、膜の柔軟性や接着性に優れた電解重合膜、あ
るいはさらに強度、硬度、剥離強度、耐薬品性等の性質
に優れた強靭な電解重合膜を製造できる方法を提供する
ことにある。本発明のさらに他の目的は、得られる電解
重合膜の強度を向上させることができると同時に、電
極、有機固体電解質との接着性を向上させることができ
る電解重合性高分子化合物を見い出すことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記目
的を達成するために、下記一般式(5)で表わされるモ
ノマーと下記一般式(6)で表わされるモノマーとのラ
ジカル重合により得られる共重合体であって、共重合体
中に含まれる各モノマー単位が1000以下である共重
合体が提供される。
【化2】 上記共重合体は、下記一般式(1)で表わされる。
【化3】 上記各式中、R1及びR2は水素又はアルキル基、Bは二
価の基、Aは電解重合可能な基、Dは極性を有する基、
m及びnは共重合体中に含まれる各モノマー単位の数で
あって1000以下である。上記一般式(1)及び
(5)において、電解重合可能な基Aとしては、芳香族
共役系モノマー(フェニレン、ナフタレン、アズレ
ン)、複素環式共役系モノマー(チオフェン、セレノフ
ェン、ピロール、ピリジン、フラン)、含ヘテロ原子共
役系モノマー(アニリン)、及びこれらにアルキル基等
を導入し変成したもの等の単量体、二量体又は三量体の
いずれかの基が挙げられる。さらには、これらの単量
体、二量体又は三量体を組み合わせて用いることも可能
である。多量体の重合度は特に指定されるものではない
が、三量体までは溶媒に対して溶解性を示すが、四量体
以上では溶媒への溶解性が低下する。そのため、四量体
以上についてはアルキル鎖を導入する等の対処が必要で
あるので好ましくない。特に単量体、二量体は溶解性に
優れ、合成原料が安価に入手できることから有利であ
る。また、上記一般式(1)及び(5)における二価の
基Bとしては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基
などのアルキレン基、エーテル基、エステル基、アミド
基、フェニレン基、ウレア基、ウレタン基を用いること
ができる。さらに、上記一般式(1)及び(6)におけ
る極性を有する基Dとしては、水酸基、アセチル化した
水酸基、カルボキシル基、エステル化したカルボキシル
が挙げられる。
【0009】さらに本発明によれば、前記一般式(1)
で表わされる電解重合性共重合体(以下、高分子基剤と
呼ぶこともある)を含む溶液を用いて、電解重合により
該共重合体の電解重合可能な基を互いに反応させ、ある
いは電解重合可能なモノマーを添加して、該モノマーと
上記共重合体とを反応させることを特徴とする電解重合
膜の製造方法が提供される。電解重合膜の製造は種々の
態様で行うことができ、例えば、上記高分子基剤自体を
電解重合する方法、高分子基剤を含む電解重合溶液に電
解重合性モノマーを添加することによりモノマーと高分
子基剤を同時に電解重合により製膜する方法、高分子基
剤とモノマーを製膜後、電解重合により膜中で反応を進
行させ重合物を得る方法、さらに、高分子基剤よりなる
膜をマトリックスとして膜中でモノマーを電解重合する
方法などが挙げられる。上記電解重合可能なモノマーと
しては、芳香族共役系モノマー(フェニレン、ナフタレ
ン、アントラセン、アズレン等)、複素環式共役系モノ
マー(チオフェン、セレノフェン、ピロール、ピリジ
ン、フラン等)、含ヘテロ原子共役系モノマー(アニリ
ン等)、これらにアルキル基等を導入し変成したもの等
がある。
【0010】
【発明の作用及び態様】本発明に係る前記一般式(1)
で表わされる共重合体は、極性な基Dと非極性な基Aの
両方を含み、極性表面、非極性表面の両方に親和性を有
する。従って、各種表面の改質剤として利用できる他、
この様な両方の表面に親和性を有する物質を極性な物質
と非極性な物質の接合面に介在させることにより、両者
の接合を強化することができ、高分子ブレンドの相溶化
剤、接着用プライマー等として用いることができる。ま
た、本発明の共重合体を電極上に塗布した後、電解重合
により導電性高分子膜を形成することにより、電極との
密着性の良い導電性高分子膜を得ることができる。本発
明に係る共重合体を電極表面に用いる場合、十分に薄い
膜として用いることが肝要で、厚く塗布した場合には電
極の表面の導電性が失われ、以後の使用が困難となる。
【0011】本発明に係る共重合体は、前記一般式
(5)で表わされるモノマーと一般式(6)で表わされ
るモノマーのラジカル重合により製造される。前記一般
式(5)で表わされるモノマーは、二重結合(ビニル基
又はα−アルキルビニル基)と電解重合可能な基Aとの
間に二価の基Bを介在させたことを特徴としている。一
般にエチレンの二重結合に大きな共役系が結合した場合
には、エチレンの二重結合が共役系の中に取り込まれ、
エネルギーが低下し、また共役系が電子吸引性であるこ
とから、反応性が極端に低下する。これに対して、上記
一般式(5)で表わされるモノマーのように、二価の基
Bを二重結合と電解重合可能な共役系の発達した基Aの
間に挾むことにより、二重結合が共役系の中に組み込ま
れることを抑え、二重結合の反応性を維持することがで
きる。これにより、前記一般式(5)で表わされるモノ
マーと一般式(6)で表わされるモノマーの二重結合
は、通常用いられるアゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ化合物、過酸化ベンゾイル等の過酸化物などの重合開
始剤を用いて重合可能となり、重合反応は速やかに、高
収率で行われる。
【0012】共重合体はブロック共重合体でも、ランダ
ム共重合体でもよく、2つのモノマー成分の比は用途に
より可変であり、用途に応じて適宜一般式(5)のモノ
マーと一般式(6)のモノマーの比率を設定することが
できる。ブロック共重合体を得る場合には、一般式
(5)のモノマーのみでまず重合を行い、次いで一般式
(6)のモノマーを添加し、さらに重合反応を進めるこ
とにより、各モノマーがそれぞれブロック状に重合した
ブロック共重合体が得られる。ランダム共重合体を得る
場合には、一般式(5)のモノマーと一般式(6)のモ
ノマーを混合し、重合を行うことにより、両者の反応
性、選択性により決められるランダム共重合体が得られ
る。なお、上記電解重合性共重合体の各モノマーの重合
度m,nの上限は特に制限されるものでは無いが、m及
びn共に1000を超えない範囲が好ましい。重合度
m,nが1000を超えて大きくなると、該共重合体の
溶媒への溶解性が低下し、必然的に得られる溶液の粘度
が上昇し、基材への塗布が困難になるので好ましくな
い。
【0013】上記一般式(5)で表わされるモノマーの
うちでも、二価の基Bとしてフェニレン基を有するモノ
マーは重合性に優れ、95%以上の高い収率で重合物が
得られる。また、メチレン基、フェニレン基は化学的に
も安定で、電気化学素子の支持電解質として用いられる
イオンによる加水分解を受けることもない。なお、上記
一般式(5)及び(6)のモノマーにおける置換基R1
及びR2がアルキル基の場合、その大きさはモノマーが
溶媒に溶解できるような大きさであればよいが、側鎖の
アルキル基の分子量が大きい場合、その反応性が低下し
易いので、一般に炭素数1〜10のものが好ましい。
【0014】前記したように、一般式(5)で表わされ
るモノマーは二重結合と電解重合可能な基Aとの間に二
価の基Bを有し、この二価の基Bはアルキレン基、エー
テル基、エステル基、アミド基、フェニレン基、ウレア
又はウレタン基である。これら二価の基の導入は、例
えばアルキレン基、フェニレン基の導入の場合にはグリ
ニャル反応により、エーテル基の導入はハロゲンを導入
したエチレン、プロピレン等とアルコラート化した電解
重合可能な基Aの縮合反応により行うことができる。ま
た、エステル基、アミド基の導入は、電解重合可能な基
Aに水酸基又はアミノ基を導入し、これらとアクリル酸
等との縮合により行うことができる。ウレア基、ウレタ
ン基の導入は、電解重合可能な基Aにイソシアネイトを
導入した後、これらとアクリル酸、ビニルアルコールと
の付加反応により可能である。また、前記一般式(6)
で表わされるモノマーの極性を有する基Dは、前記した
ように、水酸基、アセチル化した水酸基、カルボキシル
基、エステル化したカルボキシル基であるが、アセチル
化した水酸基、エステル化したカルボキシル基は加水分
解により水酸基、カルボキシル基へと変換可能である。
【0015】特に安定性からは、下記一般式(2)で表
わされる二価の基としてフェニレン基を導入した共重合
物、及び一般式(3)で表わされる二価の基としてメチ
レン基を導入した共重合物が優れている。なお、一般式
(2)及び(3)において、R1、R2、A、D、m及び
nは前記と同様の意味を有する。
【化4】 上記一般式(3)で表わされる共重合体の合成は、ハロ
ゲン化した電解重合可能な基Aをマグネシウムと反応さ
せた化合物と、3−位置にハロゲンを有するハロゲン化
プロピレン等とをグリニャル反応させることにより得ら
れるモノマーと、メタクリル酸エステル、アクリル酸エ
ステル、ビニルアセテート等を共重合することにより得
られる。一般式(2)で表わされる共重合体は、p−ハ
ロゲン化スチレン、α−メチル−p−ハロゲン化スチレ
ン等をマグネシウムと反応させた化合物と、ハロゲン化
した電解重合可能な基をグリニャル反応させることによ
り得られるモノマーと、メタクリル酸エステル、アクリ
ル酸エステル、ビニルアセテート等を共重合することに
より得られる。特に二価の基としてフェニレンを有する
一般式(2)の共重合体は、適当な溶媒にモノマーを溶
解し、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル
等の重合開始剤を用いてラジカル重合することにより得
られる。前記したように二重結合に電解重合可能な基A
が直接結合したモノマーの重合収率が極端に低いのに対
し、この重合は容易に進行し、95%程度の高収率を与
える。
【0016】一般式(3)で表わされる共重合体の合成
に用いられるメチレン基と電解重合可能な基Aを含むモ
ノマーは、ハロゲン化した電解重合可能な基をマグネシ
ウムと反応させた化合物と、3−ブロモ−1−プロペン
をグリニャル反応させることにより得られる。しかし、
ラジカル重合性は一般式(2)の共重合体の合成の場合
に比べて低く、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベ
ンゾイル等の重合開始剤では重合しない。この場合には
チーグラー・ナッタ触媒を用いる必要がある。チーグラ
ー・ナッタ触媒は極性を有する基を含むモノマーの重合
には適さないので、別途、重合終了後共重合化する必要
がある。この場合にはブロック共重合体が得られる。但
し、硫黄含有化合物は、チーグラー・ナッタ触媒成分と
副反応を引き起こすなどモノマーの配位挿入を阻害して
しまう。そのため、ポリマーの合成が困難である。
【0017】特に下記一般式(4)(式中、kは1又は
2、 1 m及びnは前記と同様の意味を有する。)で
表わされる共重合体は、合成原料の入手の容易さ、反応
の簡便さ等の点に優れている。
【化5】 チオフェンの重合度kは、1又は2程度で十分に本発明
の目的を達し、3以上ではモノマーの溶解性が低下する
ため好ましくない。kを3以上にする場合には、置換基
1としてヘキシル、ヘプチル、オクチル等の長いアル
キル基を用いる必要がある。しかし、デシルを越える長
いアルキル鎖では重合性が低下するので好ましくない。
チオフェンの重合度kを大きくする必要がある場合に
は、3−オクチルチオフェン等のアルキルチオフェンを
用いなければならない。
【0018】得られる共重合体はそれぞれのモノマー成
分比により溶媒に対する溶解性が異なり、極性を有する
基Dを多く含む場合と、電解重合可能な基Aを多く含む
場合では、溶解する溶媒が異なる。特に水酸基を多く含
む場合には、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチ
ルスルホキシド(DMSO)等の極性溶媒に溶解し、電
解重合可能な基を多く含む場合には、クロロホルム、ト
ルエン等の非極性溶媒に溶解する。この溶解性の違いを
利用して、塗布により本発明の共重合体を電極上に被覆
する事ができる。例えばポリアルキルチオフェンはトル
エン、クロロホルムに溶解する。そこで、本発明の共重
合体を極性溶媒を用いて電極上に塗布により被覆し、乾
燥した後、ポリアルキルチオフェンをトルエンに溶解
し、塗布により該共重合体上に被覆する事ができる。さ
らには、本発明の共重合体の薄い溶液を調製し、電極に
塗布した後乾燥し、この電極上に電解重合により導電性
高分子膜を形成できる。
【0019】前記一般式(1)で表わされる高分子基剤
は、電解重合可能な基Aを有することからそれ自身電解
重合が可能である。得られる電解重合膜は極性基Dを有
することから、イオンに対して親和性を有し、さらに電
極、固体電解質のような極性表面に対して良好な濡れ性
を示す。また、極性を有する基をアセチル化した水酸基
とした場合には、柔軟で、接着性の膜を得ることができ
る。また、電解重合に適切な溶媒がない場合には、高分
子基剤をまず溶媒よりのキャスト、溶融等により電極上
に製膜し、その後、支持電解質を溶解した溶媒中で電気
化学的に反応させ、膜中の電解重合可能な基を反応させ
ることができる。この場合、製膜時に予め支持塩を膜中
に含有させることにより、電気化学反応を容易に行うこ
とができる。電解重合可能な基は単量体でも多量体でも
かまわないが、多量体を用いる場合、重合度が大きくな
ると溶媒への溶解性が極端に低くなる。調製される膜の
電解重合可能な基の重合度を高くしたい場合には、高分
子基剤を添加剤として用いることにより、優れた性能の
膜を得ることができる。すなわち、電解重合溶液に高分
子基剤を電解重合用のモノマーと共に溶解し、電解重合
を行うことにより、膜中に両者が取り込まれ、極性を有
する基の性質を持った電解重合膜が形成される。ここで
用いる高分子基剤の電解重合可能な基と溶液に別途添加
される電解重合性モノマーは同一である必要はなく、異
なる電解重合可能な基を含む化合物であってもかまわな
い。
【0020】本発明によれば、前記高分子基剤を電解重
合することにより膜に柔軟性と接着性を付与することが
できる。さらに、高分子基剤を含む電解重合溶液に目的
の電解重合性モノマーを添加することにより、該モノマ
ーと高分子基剤を同時に電解重合により製膜し、新規な
電解重合膜を作成できる。高分子基剤の膜中に電解重合
性モノマーを含浸させ、電解重合により膜中で反応を進
行させ、新規電解重合膜を得ることもできる。高分子基
剤としては前記一般式(4)で表わされる共重合体が特
に優れた性能を示す。前記一般式(4)で表わされる共
重合体は、チオフェン環をフェニレン基を介してビニル
基と結合し、酢酸ビニルと共重合した化合物である。チ
オフェンは電解重合性に優れ、酢酸ビニルはイオンとの
親和性を持つと同時に、柔軟性、接着性にも優れてい
る。従って、該高分子基剤は電解重合性に優れていると
共に、柔軟性、接着性も確保できる。
【0021】電解重合膜の作製においては、前記一般式
(1)で表わされる高分子基剤を支持電解質と共に溶媒
に溶解した溶液を用い、電解重合可能な基を反応させ、
電解重合を行うことができる。ここで用いる溶媒は、支
持電解質を溶解し、その溶媒自体が電極電位で反応しな
い溶媒であれば特に限定されないが、高分子基剤の溶解
性からニトロベンゼンが好ましい。使用する支持電解質
は特に限定されるものではないが、LiClO4、Li
AsF6、LiPF6、LiBF4等が用いられる。さら
には、高分子基剤、支持電解質を溶解した溶媒に電解重
合可能なモノマーを添加し、高分子基剤の中で電解重合
性モノマーの電解重合を行い、同時に高分子基剤の電解
重合可能な基とも反応させることも可能である。このよ
うな膜を得るには、溶液より高分子基剤の膜を得る際、
溶液中に電解重合性モノマーを添加溶解し、この溶液を
塗布乾燥することによって、電解重合性モノマーを含む
高分子基剤の膜を調製することができる。添加されるモ
ノマーは、高分子基剤の電解重合可能な基Aと同一の電
解重合性の基を有する化合物であっても、異なる電解重
合性の基を有する化合物であってもかまわない。例え
ば、高分子基剤の電解重合可能な基Aをチオフェンとし
た場合、添加されるモノマーとしては電解重合可能な芳
香族共役系モノマー(フェニレン、ナフタレン、アント
ラセン、アズレン)、複素環式共役系モノマー(チオフ
ェン、セレノフェン、ピロール、ピリジン、フラン)、
含ヘテロ原子共役系モノマー(アニリン)、これらにア
ルキル基等を導入し変成したもの等を用いることができ
る。また、電気化学的に1価であっても2価以上であっ
てもかまわない。1価の場合には高分子基剤の側鎖を形
成することとなり、2価以上であれば、新たに添加され
たモノマーを介して高分子基剤が架橋した重合物が得ら
れる。
【0022】別の製膜方法としては、電解重合性モノマ
ーの分子量が小さく、高分子基剤の膜中へ拡散すること
が可能な場合には、高分子基剤をまず塗布により製膜し
た後、支持電解質を溶解した溶液中で電解重合により高
分子基剤の膜中の電解重合可能な基を反応させることが
できる。この場合、製膜用溶媒として、電解重合を行う
際の溶媒と異なる溶媒を用いることができる。製膜用溶
媒としてはトルエン、ベンゼン、アセトン、キシレン、
テトラヒドロフラン、アルコール類などが使用できる。
また、電解重合時の溶媒としてはニトロベンゼン、プロ
ピレンカーボネイト、ジメチルスルホオキシド、ジメチ
ルホルムアミド等を用いることができる。
【0023】また、電解重合可能なモノマーを併用して
電解重合する場合、高分子基剤を製膜する際に電解重合
可能なモノマーを製膜用溶媒に添加し、膜中に該電解重
合可能なモノマーを保持させることが可能である。ま
た、製膜後、該電解重合可能なモノマーと接触させるこ
とにより、膜中に該電解重合可能なモノマーを拡散によ
り浸透させ、保持させることも可能である。このように
して得られる膜を電解重合し、高分子基剤のマトリック
ス中で電解重合可能なモノマーを反応させ、さらに高分
子基剤とも反応させることが可能である。この場合も、
添加される電解重合可能なモノマーは、高分子基剤の電
解重合可能な基Aと同一の電解重合性の基を有するモノ
マーであっても、異なる電解重合性の基を有するモノマ
ーであってもかまわない。先に製膜を行う場合において
は、製膜時に支持電解質を膜中に保持させると電気化学
反応が容易に進行する。使用可能な支持電解質としては
特に限定されるものではないが、LiClO4、LiA
sF6、LiPF6、LiBF4等が用いられる。
【0024】さらには、高分子基剤を製膜し、さらに重
合した後、前記電解重合可能なモノマーと接触させるこ
とにより、膜中に該電解重合可能なモノマーを拡散によ
り浸透させ、保持させることが可能である。高分子基剤
は電解重合により三次元架橋構造を有し、該電解重合可
能なモノマーはこの三次元構造の中へ浸透し、高分子基
剤を膨張させる。高分子基剤の重合は電解重合により同
時に製膜を行っても、製膜後、電解重合を行ったもので
あってもかまわない。この場合も高分子基剤のマトリッ
クス中でモノマーの電解重合を行う点は同じであるが、
高分子基剤には反応性が無くなっており、マトリックス
との化学結合を生じることは無い。しかし、新規に電解
重合される高分子が架橋体中に複雑に分散した構造が得
られる。
【0025】このようにして得られる電解重合膜は、通
常のモノマーを電解重合することにより得られる膜に比
べて柔軟性があり、イオンの拡散経路が確保されること
から、エレクトロクロミック素子の発色剤として用いた
場合には発消色が高速化される。実際の製品への応用に
は、高分子基剤を塗布により電極上に設置し、そのま
ま、またはさらに電解重合性モノマーを含浸した後、素
子を組み立て、組み立て終了後に電解重合を行うことが
可能である。
【0026】
【実施例】以下、実施例を示して本発明について具体的
に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるもので
ないことはもとよりである。
【0027】実施例1 フラスコにテトラヒドロフラン50mlをとり、p−ク
ロロスチレン8.10g、マグネシウム1.403gを
加え、還流しながら攪拌し、マグネシウムが完全に消失
するまで反応させ、グリニャル試薬溶液を調製した。ジ
クロロ−1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノプロパ
ン)ニッケル(II)0.1gとモノブロモチオフェン
9.408gをテトラヒドロフラン50mlに溶解した
溶液を、冷却、攪拌しながら上記グリニャル試薬溶液を
ゆっくりと滴下した。滴下終了後、還流しながら2時間
攪拌した。得られた溶液を1N塩酸中に投入して反応を
停止し、ジエチルエーテルで抽出した。さらに水に投入
攪拌して洗浄し、ジエチルエーテルにて抽出、再度水に
投入攪拌して洗浄し、クロロホルムにて抽出した。得ら
れた溶液を乾燥し、シリカゲルカラムを用い、クロロホ
ルムを溶媒として2回精製し、乾燥後、重合のためのモ
ノマーを得た。モノマーの合成過程の収率は65%であ
った。得られたモノマー0.50gとビニルアセテート
0.2gをトルエン4mlに溶解し、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.05gを添加して、90℃で10時間攪
拌した。得られた重合物をメタノール中で再沈して精製
した。重合の収率は約95%であった。得られた共重合
体をトルエンに溶解し、スピンコーターを用いてITO
電極上に塗布した。十分に乾燥した後、プロピレンカー
ボネイトにLiClO4、チオフェンを溶解した電解質
溶液中で、白金を対向電極として電解重合を行った。得
られた膜は、指では容易に剥離せず、強い接着性を示し
た。一方、上記共重合体を塗布しないITO電極上で同
様の電解重合を行って得られた膜は、指で容易に拭きと
ることができた。また、得られた共重合体をニトロベン
ゼンに溶解し、過塩素酸リチウムを支持電解質として電
解重合用溶液を調製した。2枚の白金電極を用いて、電
極間電位3.5ボルトで電解重合を行ったところ、アノ
ード側に重合膜が生成した。
【0028】実施例2 フラスコにテトラヒドロフラン30mlをとり、モノブ
ロモビチオフェン30g、マグネシウム2.98gを加
え、還流しながら攪拌し、マグネシウムが完全に消失す
るまで反応させ、グリニャル試薬溶液を調製した。ジク
ロロ−1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノプロパ
ン)ニッケル(II)0.15gと3−ブロモ−1−プロ
ペン14.84gをテトラヒドロフラン30mlに溶解
した溶液を、冷却、攪拌しながら上記グリニャル試薬溶
液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、35℃で3時間
攪拌した。得られた溶液を1N塩酸中に投入して反応を
停止し、トルエンで抽出し、乾燥後、重合のためのモノ
マーを得た。モノマーの合成過程の収率は95%であっ
た。得られたモノマー0.50g及びビニルアセテート
0.2gをトルエン4mlに溶解し、これにアゾビスイ
ソブチロニトリル0.05gを添加して、90℃で10
時間攪拌した。得られた重合物をメタノール中で再沈し
て精製した。重合の収率は約90%であった。得られた
共重合体をトルエンに溶解し、水酸化ナトリウムを溶解
したメタノールを添加し、2時間還流し、ケン化した。
得られた共重合体をジメチルスルホキシドに溶解し、ス
ピンコーターを用いてITO電極上に塗布した。十分に
乾燥した後、プロピレンカーボネイトにLiClO4
チオフェンを溶解した電解質溶液中で、白金を対向電極
として電解重合を行った。得られた膜は、指では容易に
剥離せず、強い接着性を示した。一方、上記共重合体を
塗布しないITO電極上で同様の電解重合を行って得ら
れた膜は、指で容易に拭きとることができた。
【0029】実施例3 前記実施例1において、モノブロモチオフェン9.40
8gに代えてモノブロモビチオフェン14.13gを用
いた以外、前記実施例1と同様にして共重合体を合成し
た。得られた共重合体をニトロベンゼンに溶解し、過塩
素酸リチウムを支持電解質として電解重合用溶液を調製
した。2枚の白金電極を用いて、電極間電位3.5ボル
トで電解重合を行ったところ、アノード側に青色の重合
膜が生成した。
【0030】実施例4 実施例1の方法に従い、共重合体を合成した。得られた
共重合体を、過塩素酸リチウムを溶解したアセトニトリ
ルに溶解し、スピンコーターを用いてITOガラス上に
製膜した。プロピレンカーボネイトにLiClO4を溶
解した電解質溶液中で、該ITO電極をアノード、白金
をカソード電極として電解重合を行った。電解重合によ
り膜は濃青色に変化した。電位を逆転し、該ITO電極
をカソードとしたところ、膜は赤色に変化した。
【0031】実施例5 実施例1の方法に従い、共重合体を合成し、得られた共
重合体を、トルエンに溶解し、スピンコーターを用いて
ITO電極上に塗布し、十分に乾燥した。得られた膜を
電極ごとピロールに浸漬し、膜中ヘピロールを拡散させ
た。プロピレンカーボネイトにLiClO4を溶解した
電解質溶液中で、該ITO電極をアノード、白金をカソ
ード電極として電解重合を行った。電解重合により膜は
濃褐色に変化した。電位を逆転し、該ITO電極をカソ
ードとしたところ、膜は透明に変化した。
【0032】実施例6 実施例1の方法に従い、共重合体を合成した。得られた
共重合体とチオフェン、過塩素酸リチウムをニトロベン
ゼンに溶解し、電解重合溶液を調製した。2枚の白金電
極を用いて、電極間電位3.5ボルトで電解重合を行っ
たところ、アノード側に深青色の膜が生成した。電極電
位を逆転したところ、生成した膜は赤色に変化した。膜
は柔軟性があり、電極に強く接着していた。
【0033】実施例7 実施例1の方法に従い、電解重合膜を調製した。電解重
合膜を表面に持つ白金電極をアニリンに浸漬し、アニリ
ンを膜中に拡散させた。プロピレンカーボネイトにLi
ClO4を溶解した電解質溶液中で、該電極をアノー
ド、白金をカソード電極として電解重合を行った。電解
重合により膜は濃青色に変化した。電位を逆転し、該I
TO電極をカソードとしたところ、膜は透明に変化し
た。
【0034】実施例8 4−ビニルビフェニル0.58gとビニルアセテート
0.23gをトルエン4mlに溶解し、アゾビスイソブ
チロニトリル0.05gを添加して、90℃で10時間
攪拌した。得られた重合物をヘキサン中で再沈して精製
した。共重合体の収率は約68%であった。得られた共
重合体をトルエンに溶解し、スピンコーターを用いてI
TO電極上に塗布した。十分に乾燥した後、プロピレン
カーボネイトにLiClO4及びピロールを溶解した電
解質溶液中で、白金を対向電極として3.5ボルトの電
圧を用いて電解重合したところ、アノード電極上に硬質
の膜が形成された。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る共重合体
は、極性な基Dと非極性な基Aの両方を含むので、極性
表面及び非極性表面の双方に対する親和性を有し、従っ
て電極や電解重合膜等の表面改質剤、高分子ブレンドも
しくはポリマーアロイの相溶化剤、接着用プライマー等
として有利に用いることができる。また、本発明に係る
共重合体は、電極、固体高分子電解質等の極性表面への
接着性に優れ、従って、これらの極性表面と導電性高分
子との間に介在させて用いることにより、それらの間の
接着強度を著しく改善でき、電気化学素子やエレクトロ
クロミック素子等において有利に用いることができる。
さらに、本発明の電解重合膜の製造方法によれば、前記
一般式(1)で表わされる共重合体の電解重合により膜
の柔軟性と接着性に優れた電解重合膜が得られ、また、
他の電解重合可能なモノマーと共に電解重合することに
より、電解重合膜に三次元架橋構造が導入され、膜の強
度、硬度等が向上し、さらに膜の耐溶剤性等の耐薬品性
が向上した強靭な電解重合膜が得られる。また、得られ
た電解重合膜は、良好なエレクトロクロミック特性を示
し、エレクトロクロミック素子の発色剤として用いた場
合には発消色が高速で行われる。一方、膜の剛性率が向
上し強度が増すことから、取扱が容易となり、素子の組
み立て工程において不良率が低下するなどの利点も得ら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C25B 3/00 C25B 3/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(5)で表わされるモノマー
    と下記一般式(6)で表わされるモノマーとのラジカル
    重合により得られる共重合体であって、共重合体中に含
    まれる各モノマー単位が1000以下である共重合体。 【化1】 (式中、R1及びR2は水素又はアルキル基、Bは二価の
    アルキレン基、エーテル基、エステル基、アミド基、フ
    ェニレン基、ウレア基又はウレタン基、Aは電解重合可
    能なフェニレン、ナフタレン、アズレン、チオフェン、
    セレノフェン、ピロール、ピリジン、フラン、アニリン
    又はこれらにアルキル基を導入し変成したものの単量
    体、二量体又は三量体のいずれかの基、Dは極性を有す
    る水酸基、アセチル化した水酸基、カルボキシル基又は
    エステル化したカルボキシル基である。)
  2. 【請求項2】 前記Bがフェニレン基又はメチレン基で
    ある請求項1に記載の共重合体。
  3. 【請求項3】 前記Aがチオフェン基又はビチオフェン
    基であり、前記Bがフェニレン基であり、かつ、前記D
    がCH 3 COO−基である請求項1に記載の共重合体。
  4. 【請求項4】 前記請求項1に記載の共重合体を含む溶
    液を用いて、電解重合により上記共重合体の電解重合可
    能な基を互いに反応させることを特徴とする電解重合
    膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記共重合体にさらに電解重合可能なモ
    ノマーを添加することを特徴とする請求項4に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記共重合体を電極上に製膜した後、該
    膜中で電解重合により上記共重合体中の電解重合可能な
    基Aを互いに反応せしめることを特徴とする請求項4に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記共重合体を電極上に塗布により製膜
    する際、電解重合可能なモノマーを同時に塗布し、上記
    共重合体の塗膜中に電解重合可能なモノマーを共存せし
    め、電解重合により反応せしめることを特徴とする請求
    項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記共重合体を電極上に製膜した後、電
    解重合可能なモノマーを該膜中に浸透させ、膜中に電解
    重合可能なモノマーを共存せしめ、電解重合により反応
    せしめることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記共重合体を電極上に製膜した後、該
    共重合体の電解重合可能な基を電解重合により反応さ
    せ、その後電解重合可能なモノマーを浸透させ、さらに
    電解重合を行うことを特徴とする請求項5に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 電気化学素子の電極上に電解重合膜を
    製造する方法において、電極上に製膜し、電気化学素子
    を組み立てた後、通電により電解重合を行うことを特徴
    とする請求項4乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記共重合体を溶液より製膜する際、
    あらかじめ溶液に支持電解質を溶解させ、膜中に支持電
    解質を分散させることを特徴とする請求項4乃至10の
    いずれか一項に記載の方法。
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