JP2930814B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2930814B2
JP2930814B2 JP4234483A JP23448392A JP2930814B2 JP 2930814 B2 JP2930814 B2 JP 2930814B2 JP 4234483 A JP4234483 A JP 4234483A JP 23448392 A JP23448392 A JP 23448392A JP 2930814 B2 JP2930814 B2 JP 2930814B2
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総一 岩村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MUSE信号やVHS
(Video Tape Recorder)等のホームビデオ記録再生信号
のように、基準(カラー)バースト信号が付加されてい
ない映像信号を記録再生する磁気記録再生装置に関する
ものであり、特に映像信号の再生に伴って発生するジッ
タを補正する磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】記録再生装置によって再生された映像信
号には、通常、波形の時間軸変動、すなわちジッタが発
生している。このジッタを補正することは再生画像の安
定性を確保する上で重要である。そこで、NTSC信号
等を直接的にFM変調して記録再生する直接FM記録方
式を採用した放送用VTR等の磁気記録再生装置の場合
には、映像信号の水平走査期間毎に挿入されたカラーバ
ースト信号を基準信号とし、このカラーバースト信号の
特定のゼロクロス点の時間軸変動からジッタ検出信号を
形成してジッタを補正するようになっている。
【0003】一方、色信号の低域変換記録方式を採用し
た家庭用VTR等の磁気記録再生装置の場合には、カラ
ーバースト信号が映像信号中に付加されていないため、
通常、水平同期信号の立上がりや立下がり等の特定部分
を検出してジッタ検出信号を生成し、このジッタ検出信
号をもとにしてジッタを補正するようになっている。
【0004】ところが、水平同期信号もまた、通常、位
相やレベルのランダムなノイズが重畳されており、この
ノイズは、上記のジッタ検出信号の精度を低下させる要
因になっている。このジッタ検出信号の精度の低下は、
ジッタの充分な補正を困難にし、ひいては再生画像の不
安定化を招来することになっている。
【0005】そこで、例えば特開昭63−274290
号公報には、再生信号に含まれるジッタを高い精度で検
出できる方法が開示されている。すなわち、映像信号の
記録時において、映像信号に基づいて周波数変調された
FMキャリア(FM信号)の位相を水平周期毎に水平同
期信号の前縁に対応させて特定位相(0°もしくは18
0°)にリセット(以下、キャリアリセットと称する)
する。これにより、位相が水平同期信号の前縁に同期し
たFMキャリアが記録される。そして、映像信号の再生
時においては、再生されたFMキャリアから復調された
水平同期信号によってゲートされたFMキャリアを基準
バースト信号として用い、ジッタ検出信号を得る。ま
た、基準バースト信号として用いられる上記FMキャリ
アをバンドパス・フィルタに通してバースト重畳ノイズ
を低減させるなどしてCN比改善を図ることにより、精
度の高いジッタ補正が可能になっている。
【0006】しかしながら、このキャリアリセット方式
では、水平同期信号の前縁部分で位相リセットしている
ため、リセット時点でFMキャリアの位相が不連続とな
り、FM復調時にはキャリア位相不連続点にあたる水平
同期信号の前縁部分に過渡ノイズが発生し、水平同期信
号の前縁部分が有するタイミング情報精度が低下するこ
とになる。この場合、水平同期信号の前縁部分を使って
タイミングパルスを発生させる場合や、水平同期信号の
前縁部分でピーククランプする必要がある場合に問題が
生じる。
【0007】そこで、特開平1−264492号公報に
は、上記のようなリセットによってFMキャリアの位相
が不連続になることを軽減し、復調エラーを防止するこ
とができるジッタ検出装置が開示されている。すなわ
ち、FM変調器から出力される映像信号のフロントポー
チ部におけるFMキャリアの位相を検出し、この検出し
た位相に対応して位相連続性補償信号のレベルを予測し
て該補償信号を発生させ、これをフロントポーチ部に加
算する。これにより、フロントポーチ部に対応するFM
キャリアの周波数が偏移され、その結果、リセットによ
るFMキャリアの位相の不連続性が軽減されるようにな
っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の磁気記録再生装置では、フロントポーチ部のFMキ
ャリアの位相が水平走査期間毎に任意に変化し、1水平
走査期間前のFMキャリアの位相を補償信号の予測に使
用できない。したがって、補償信号のレベルは予測が困
難となり、位相歪みを充分に除去できる補償信号を得る
ことが困難であり、動作が不確実であるという問題を有
している。
【0009】そこで、本願発明者らは、先に、FMキャ
リアのフロントポーチ部と水平同期信号先端部とに対応
する2箇所でキャリアリセットする磁気記録再生装置
(特願平3−17980号)を提案した。この磁気記録
再生装置は、例えば図6に示すように、水平同期パルス
先端部対応FMキャリア(以下、同期先端キャリアと称
する)の周波数がfTP、フロントポーチ部対応FMキャ
リア(以下、フロントポーチキャリアと称する)の周波
数がfFPに設定された周波数アロケーションを有する映
像信号を記録する際、フロントポーチキャリアの位相を
ある特定の位相に先ずリセットしておくことにより、次
の同期キャリアの位相リセットでは位相の不連続が起こ
らず、FM復調後の水平同期信号への過渡ノイズの発生
が防止されるようになっている。
【0010】即ち、この磁気記録再生装置のFM変調器
は、図5に示すように、水平同期信号pの前縁に位相同
期し、且つ水平走査周波数の整数倍で発振する第1基準
周波数信号fTPO および第2基準周波数信号fFPO を発
生させ、第1基準周波数信号fTPO から上記同期キャリ
アをリセットする同期先端キャリアリセットパルス信号
rを、そして、第2基準周波数信号fFPO からフロント
ポーチキャリアをリセットするフロントポーチキャリア
リセットパルス信号qを形成する。そして、先ず、上記
リセットパルス信号qでフロントポーチキャリアをリセ
ットしておけば、同期先端キャリアは第1基準周波数信
号fTPO と位相同期関係が維持されているので、その
後、第1基準周波数信号fTPO から形成されたリセット
パルス信号rで同期先端キャリアをリセットしても、同
期先端キャリアの位相の連続性が保たれる。したがっ
て、FM復調出力では、図7に示すように、フロントポ
ーチ部分では過渡ノイズが発生するにしても、水平同期
信号先端部分には過渡ノイズは発生せず、水平同期信号
が有するタイミング情報、特に前縁タイミング情報精度
を低下させることはない。
【0011】しかしながら、フロントポーチ部分でのキ
ャリアリセットによる過渡ノイズは、水平同期信号(水
平同期パルス)のピーク値よりも大きくなることもあ
り、この場合、水平同期パルス検出部でこのノイズが水
平同期パルスと誤認されるといった事態が生じる。これ
は、キャリアリセットによりFMキャリア位相の連続性
が失われ、反転、特に黒反転現象を生じるためで、この
現象を以下に説明する。
【0012】即ち、図8に示すような一対の単安定マル
チバイブレータ52・53を有するFM変調回路51に
おいて、フロントポーチキャリアリセットパルス信号q
および同期先端キャリアリセットパルス信号rを入力し
てキャリアリセットしながら入力映像信号einをFM変
調すれば、例えば図5のFMキャリアu1 ′あるいはu
2 ′のように、その入力キャリア位相によってフロント
ポーチ部に対応するリセット時点でのゼロクロス間隔が
任意に変化する。上記FMキャリアu1 ′は、リセット
されないとき(FMキャリアu1 )の間隔に比べてリセ
ット時点でのゼロクロス間隔が極端に短くなり、逆にF
Mキャリアu2 ′は、リセットされないとき(FMキャ
リアu2 )の間隔に比べてリセット時点でのゼロクロス
間隔が極端に長くなっている。
【0013】特に、上記FMキャリアu1 ′のようにゼ
ロクロス間隔が極端に短くなった場合、対応する記録波
長が短くなり、ヘッド・アパーチャ特性および磁気テー
プの短波長記録特性によってその部分の再生FMキャリ
ア振幅が極端に低下し、FM復調時においてはその部分
が欠落する結果、逆にゼロクロス間隔が長くなり、水平
同期パルスピーク値よりも大きな負極性パルスが発生さ
れ、水平同期パルスと誤認されることになるのである。
【0014】本発明は、上記に鑑みなされたものであ
り、その目的は、FM復調後の水平同期信号への過渡ノ
イズの発生を確実に防止できると共に、FM復調後のフ
ロントポーチ部分に発生する過渡ノイズを抑制し、再生
信号に含まれるジッタを高い精度で検出することが可能
な磁気記録再生装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気記録再
生装置は、上記の課題を解決するために、水平同期信号
を含みフロントポーチ部を有する映像信号をFM変調し
てFMキャリアを生成するFM変調手段と、上記映像信
号の水平同期信号に同期したリセット信号を上記FM変
調手段に供給し、水平同期信号の特定部分に対応する上
記FMキャリアの位相を一水平期間毎に基準位相にリセ
ットするFMキャリアリセット手段とを有し、上記一水
平期間毎に基準位相にリセットされたFMキャリアを用
いた記録を行うと共に、再生時にはリセットされたFM
キャリアの特定部分を基準バースト信号として使用する
ことにより再生映像信号のジッタ検出を行う磁気記録再
生装置であって、以下のことを特徴としている。
【0016】即ち、上記磁気記録再生装置は、フロント
ポーチ部の特定部分に対応する上記FMキャリアの位相
を検出する位相検出手段と、上記位相検出手段の検出位
相に対応する複数の置換リセットキャリア情報が記憶さ
れている記憶装置を有し、この記憶装置から上記位相検
出手段の検出位相に対応する置換リセットFMキャリア
情報を読み出して置換リセットFMキャリアを生成する
置換リセットFMキャリア生成手段と、上記位相検出手
段の位相検出タイミングから、少なくとも上記FMキャ
リアリセット手段によるFMキャリアのリセットが終了
するまでの期間、置換ゲートパルスを発生する置換ゲー
トパルス発生手段と、上記FMキャリアリセット手段に
よりリセットされたFMキャリアと上記置換リセットF
Mキャリアとが入力され、上記置換ゲートパルスが発生
されていないときは上記FMキャリアを記録用FMキャ
リアとして出力する一方、上記置換ゲートパルスの発生
期間中は置換リセットFMキャリアを記録用FMキャリ
アとして出力するFMキャリア置換手段とを備えてい
る。そして、上記記憶装置に予め格納されている置換リ
セットFMキャリア情報は、上記FMキャリアのリセッ
ト部分と対応する部分が該FMキャリアのリセット部分
と同期すると共に、このFMキャリアのリセット部分と
対応する部分に位相不連続が生じず、且つ、上記FMキ
ャリア置換手段から出力される記録用FMキャリアにお
けるフロントポーチ対応部分のゼロクロス間隔を所定範
囲内におさめるような置換リセットFMキャリアを生成
させる情報である。
【0017】
【作用】上記の構成によれば、入力映像信号はFM変調
手段によりFM変調され、FM変調手段からFMキャリ
ア(FM信号)として出力される。このFM変調手段に
よるFM変調時に、FMキャリアリセット手段から上記
映像信号の水平同期信号に同期したリセット信号がFM
変調手段に供給され、このリセット信号により、水平同
期信号の特定部分に対応する上記FMキャリアの位相が
一水平期間毎に基準位相にリセットされる。即ち、上記
FM変調手段から出力されるFMキャリアは、水平同期
信号の特定部分に対応する位相が一水平期間毎に基準位
相にリセットされたものとなっている。ここで、上記の
位相リセットされたFMキャリアには、リセット時点で
位相不連続が生じている。尚、上記水平同期信号の特定
部分とは、水平同期信号の前縁であってもよいし、前縁
より所定時間経過した部分であってもよい。
【0018】上記の位相リセットされたFMキャリアは
位相検出手段に入力され、この位相検出手段により、該
FMキャリアのフロントポーチ部の特定部分(例えば、
水平ブランキング期間開始からフロントポーチキャリア
1周期分経過したところ)に対応する位相が検出され
る。そして、この位相検出手段の出力は、置換リセット
FMキャリア生成手段に入力される。
【0019】上記置換リセットFMキャリア生成手段
は、上記位相検出手段の検出位相に対応する複数の置換
リセットキャリア情報が記憶されている記憶装置を有し
ており、この記憶装置から上記位相検出手段の検出位相
に対応する置換リセットFMキャリア情報を読み出して
置換リセットFMキャリアを生成し、FMキャリア置換
手段に出力する。
【0020】上記FMキャリア置換手段には、上記の置
換リセットFMキャリアの他に、上述の位相リセットに
より位相不連続点を含んたFMキャリアも入力され、さ
らに、置換ゲートパルス発生手段において発生される置
換ゲートパルスも入力される。そして、上記FMキャリ
ア置換手段は、上記置換ゲートパルスが発生されていな
いときは上記FMキャリアを記録用FMキャリアとして
出力する一方、上記置換ゲートパルスの発生期間中は置
換リセットキャリアを記録用FMキャリアとして出力す
る。
【0021】ここで、上記の置換ゲートパルスは、上記
位相検出手段の位相検出タイミングから、少なくとも上
記FMキャリアリセット手段によるFMキャリアのリセ
ットが終了するまでの期間発生されるものであり、した
がって、上記FMキャリア置換手段から出力される記録
用FMキャリアは、上記位相リセットされたFMキャリ
アの位相不連続点を含んた部分が置換リセットキャリア
により置換された信号となる。
【0022】そして、上記の位相リセットされたFMキ
ャリアと置換される置換リセットキャリアは、上記FM
キャリアのリセット部分と対応する部分が該FMキャリ
アのリセット部分と同期すると共に、このFMキャリア
のリセット部分と対応する部分に位相不連続が生じず、
且つ、上記FMキャリア置換手段から出力される記録用
FMキャリアにおけるフロントポーチ対応部分のゼロク
ロス間隔を所定範囲内におさめるような信号である。こ
こで、記録用FMキャリアにおけるフロントポーチ対応
部分のゼロクロス間隔は、FM復調時に黒反転を発生さ
せず、水平同期信号レベルよりも大きな負極性パルスを
発生させないだけの位相連続性を確保可能な条件を満た
すものであり、FM復調装置の性能によっても異なる
が、現状のFM復調装置では15nSから25nS程度
の範囲内であれば上記の条件を充分満足する。
【0023】このため、上記記録用FMキャリアは、水
平同期信号対応部分のリセット部分で位相不連続が生じ
ず、且つ、フロントポーチ対応部分ではFM復調時に黒
反転を発生させず、水平同期信号レベルよりも大きな負
極性パルスを発生させないだけの位相の連続性が確保さ
れたものとなる。
【0024】したがって、上記記録用FMキャリアを用
いた記録を行えば、再生時には、FM復調後の水平同期
信号への過渡ノイズの発生が確実に防止されると共に、
FM復調後のフロントポーチ部分に発生する過渡ノイズ
が抑制されることになり、この結果、水平同期信号タイ
ミング情報精度の低下が防止されると共に、水平同期パ
ルスの誤認が防止される。
【0025】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図4に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0026】一般に、FM変調方式では、入力映像信号
をFM変調して得られたFM信号(以下、FMキャリア
と称する)の信号波形のゼロクロス間隔が映像信号波形
と対応して変化するので、映像信号に対応するFMキャ
リアのゼロクロス間隔はアナログ変化量である。これに
対し、同期パルスレベル、ペデスタルレベル、フロント
ポーチレベルに対応するFMキャリアのゼロクロス間隔
は離散的変量であり、本実施例では、これらのレベルに
対応するFMキャリアのゼロクロス間隔が、水平周期の
整数分の1に設定されている。尚、ハイビジョン(MU
SE)システムでは、水平周波数は33.75kHz、水
平周期は29.6296μSであるが、便宜上、本実施例
では水平周期を30μSとして説明する。
【0027】本実施例に係る磁気記録再生装置は、MU
SE信号をFM変調して記録再生するものであり、記録
再生系を通じてグループ・デレイ周波数特性を平坦に保
つため、キャリア周波数を高域に設定して直線性のよい
周波数変調を行い、次にダウンコンバータで記録可能周
波数領域にシフトする方式が採用されている。
【0028】ここで、本実施例で採用されているMUS
E信号の高域FM変調周波数アローケーションを図3
(a)に示す。同図に示すように、映像信号白ピーク対
応のFMキャリア周波数は33.3333MHz(周期:
30nS)、映像信号黒ピーク対応のFMキャリア周波
数は23MHz、フロントポーチレベル対応のFMキャ
リア周波数は25MHz(周期:40nS)、水平同期
パルスレベル対応のFMキャリア周波数は20MHz
(周期:50nS)に設定される。尚、ここでは説明の
都合上、フロントポーチレベルは必ずしも中間灰色レベ
ル或いはペデスタルレベルに対応させておらず、黒レベ
ルを0%、白レベルを100%とすると、フロントポー
チレベルは20%となっているが、必ずしもこの設定で
ある必要はない。
【0029】また、MUSE信号における水平同期信号
は、正負両極性パルス(3値波形)であり、3値パルス
がペデスタルレベルを横切るタイミングを水平同期基準
位相とするものであるが、本実施例では、後述するよう
に、入力映像信号から水平同期基準位相を検出し、上記
のFM変調周波数アローケーションとなるように、該入
力映像信号にフロントポーチおよび負極性水平同期パル
スを付加するように構成されている。
【0030】本実施例の磁気記録再生装置は、図1に示
すように、入力映像信号(MUSE信号)をFM変調し
てリセットFMキャリアeo (記録用FMキャリア)を
図示しない記録部へ出力するFM変調器を有している。
このFM変調器には、上記の映像信号が入力される同期
分離回路1が設けられており、この同期分離回路1は、
MUSE信号中の正負両極性同期信号より水平同期基準
位相を検出し、外部水平同期信号a(水平周期:30μ
S)を出力するようになっている。また、上記同期分離
回路1は、図3(b)に示す水平ブランキング信号も出
力するようになっている。
【0031】上記の同期分離回路1は、各種パルス発生
器2(FMキャリアリセット手段、置換ゲートパルス発
生手段)に接続されており、この各種パルス発生器2
は、図示しない基準クロック発生器を有している。この
基準クロック発生器は、上記同期分離回路1より入力さ
れる外部水平同期信号aとロックして水平周波数の整数
倍(200MHz)で発振するようになっている。
【0032】上記各種パルス発生器2は、フロントポー
チ・負極同期信号付加回路3に接続されており、このフ
ロントポーチ・負極同期信号付加回路3へ、フロントポ
ーチパルス信号bと水平同期パルス信号cとを出力する
ようになっている。上記フロントポーチパルス信号b
は、水平ブランキング信号の前縁と外部水平同期信号a
の前縁とで形成される(水平ブランキング信号の前縁に
その前縁が一致し且つ外部水平同期信号aの前縁にその
後縁が一致する)ようになっている。また、上記水平同
期パルス信号cは、外部水平同期信号aに同期して形成
されるようになっている。
【0033】上記フロントポーチ・負極同期信号付加回
路3は、上記各種パルス発生器2より入力されるフロン
トポーチパルス信号bおよび水平同期パルス信号cに基
づいて、入力される映像信号の水平ブランキング期間の
レベル(フロントポーチレベルおよび負極性水平同期パ
ルスレベル)を図3(a)に示すFM変調周波数アロー
ケーション通りに設定し、同図(a)に示す映像信号e
i をFM変調回路4(FM変調手段)に出力する。
【0034】上記FM変調回路4は外部リセット機能を
有しており、このFM変調回路4には、上記映像信号e
i の他に、FMキャリアリセット手段としての各種パル
ス発生器2で発生されるリセット信号としての水平同期
キャリアリセットパルス信号d(図3(g)参照)が入
力されるようになっている。この水平同期キャリアリセ
ットパルス信号dは、外部水平同期信号aに同期して形
成されるものであり、上記映像信号ei の負極性水平同
期パルスと同期している。
【0035】この外部リセット機能付FM変調回路4
は、図2に示すように、一対の単安定マルチバイブレー
タ9・10を有しており、これらの単安定マルチバイブ
レータ9・10は、単安定マルチバイブレータ9・10
から出力された反転出力がそれぞれ他方の単安定マルチ
バイブレータ9・10に入力されるようになっている。
また、各単安定マルチバイブレータ9・10には、コン
デンサC1 ・C2 の両極が接続されており、これらのコ
ンデンサC1 ・C2 の一方には、それぞれ抵抗器R1
2 の一方が接続されている。そして、これらの抵抗器
1 ・R2 の他方には、映像信号ei を出力する上記フ
ロントポーチ・負極同期信号付加回路3がFM変調回路
4が接続されている。
【0036】これにより、外部リセット機能付FM変調
回路4は、抵抗器R1 ・R2 とコンデンサC1 ・C2
で決定される時定数に応じた周波数で発振するようにな
っており、FM変調回路4から出力されるFMキャリア
r の周波数は、フロントポーチ・負極同期信号付加回
路3から入力される映像信号ei のレベルに応じて変調
される。
【0037】また、単安定マルチバイブレータ9・10
の反転出力が入力される側には、ダイオード9a・10
aのカソード側がそれぞれ接続されている。これらのダ
イオード9a・10aは、アノード側同士が接続されて
おり、これらのアノード側には、上記各種パルス発生器
2から上記水平同期キャリアリセットパルス信号dが入
力されるようになっている。
【0038】これらの単安定マルチバイブレータ9・1
0に上記水平同期キャリアリセットパルス信号dが適切
なバイアスを加えた適切なレベルで印加された場合に
は、各単安定マルチバイブレータ9・10の出力が反転
することになる。したがって、FM変調回路4から出力
されるFMキャリアer (図3(h)(i)参照)は、
映像信号ei の負極性水平同期パルスの前縁に対応する
FMキャリアer の位相が、一水平期間毎に基準位相
(0°)にリセットされることになる。尚、上記FMキ
ャリアer は、図3(h)(i)に示すようにリセット
時点で位相が不連続となっている。
【0039】上記FM変調回路4は、図1に示すよう
に、FMキャリア位相検出回路5(位相検出手段)およ
びスイッチング回路7(FMキャリア置換手段)に接続
されており、これらの回路5・7へ上記FMキャリアe
r を出力する。
【0040】上記FMキャリア位相検出回路5には、上
記FMキャリアer の他に、上記各種パルス発生器2で
発生された位相検出パルス信号eφ(図3(d)および
図4(a)参照)が入力されるようになっている。上記
各種パルス発生器2は、水平ブランキング信号(図3
(b)参照)の前縁でトリガして、パルス幅τ(τ=4
0nS、フロントポーチキャリア1周期分)のパルスk
(図3(c)参照)を生成し、このパルスの後縁に同期
して立ち下がる上記の位相検出パルス信号eφを生成す
るようになっている。そして上記FMキャリア位相検出
回路5は、上記位相検出パルス信号eφに対応した上記
FMキャリアer の位相を検出し、検出位相に対応した
位相情報データ信号iを置換リセットFMキャリア生成
部6(置換リセットFMキャリア生成手段)に出力する
ようになっている。
【0041】このFMキャリア位相検出回路5の一例
を、図2に示す。上述したように、一対の単安定マルチ
バイブレータ9・10で構成されるFM変調回路4のF
Mキャリアer は、入力される映像信号ei の信号レベ
ルに応じて変調される。これら一対の単安定マルチバイ
ブレータ9・10の一対の入力端子電圧Vg1・Vg2は、
図4(c)(d)に示すように、抵抗器R1 ・R2 とコ
ンデンサC1 ・C2 とで決定される時定数に応じて変化
するので、これら一対の入力端子電圧Vg1・Vg2のレベ
ル変化から、上記FMキャリアer の特定部分の位相量
を検出することができる。ここで、上記単安定マルチバ
イブレータ9・10の入力端子電圧Vg1・Vg2 の代わ
りにこれらの電圧の何れかをとった電圧Vg (同図
(e)参照)、およびFM変調回路4のFMキャリアe
r (同図(f)参照)の出力レベルを用いてFMキャリ
アer の特定部分、即ち位相検出パルス信号eφ対応部
分の位相量を検出してもよい。
【0042】そこで、上記FMキャリア位相検出回路5
は、上記電圧Vg が入力されるVIN端子、REFT 端子
およびREFB 端子の3つの入力端子を有するA/Dコ
ンバータ11と、上記FM変調回路4からのFMキャリ
アer が入力されるラッチ回路12とを備えている。上
記A/Dコンバータ11のREFT 端子には、上記一対
の単安定マルチバイブレータ9・10のクランプレベル
に対応した基準トップ電圧VT を発生する単安定マルチ
・クランプレベル対応基準トップ電圧発生部13aが接
続されている。また、上記A/Dコンバータ11のRE
B 端子には、FMキャリアer のフロントポーチレベ
ルに対応した基準ボトム電圧VB を発生するフロントポ
ーチレベル対応基準ボトム電圧発生部13bが接続され
ている。
【0043】そして、上記一対の単安定マルチバイブレ
ータ9・10の入力端子には、ダイオード14a・14
bのカソード側がそれぞれ接続されている。これらのダ
イオード14a・14bは、アノード側同士が接続され
ており、これらのアノード側には、抵抗器Rg を介して
映像信号ei を出力するフロントポーチ・負極同期信号
付加回路3が接続されると共に、上記A/Dコンバータ
11のVIN端子が接続されている。これにより、A/D
コンバータ11のVIN端子には、単安定マルチバイブレ
ータ9・10の入力端子電圧Vg1・Vg2 の何れかをと
った電圧Vg が入力される。
【0044】また、上記FMキャリア位相検出回路5
は、NOT回路15を備えており、このNOT回路15
には上記各種パルス発生器2からの位相検出パルス信号
eφ(図B(a)参照)が入力されるようになってい
る。上記NOT回路15により極性が反転された位相検
出パルス信号(バーeφ、図B(b)参照)は、ラッチ
パルス信号として上記A/Dコンバータ11およびラッ
チ回路12へ出力されると共に、カウンタリセット信号
として後述の置換リセットFMキャリア生成部6の7ビ
ットカウンタ17へも出力される。
【0045】上記A/Dコンバータ11は、上記ラッチ
パルス信号(バーeφ)が入力された時点でのVIN端子
入力電圧Vg の瞬時値に応じて2ビット量子化を行い、
この量子化と同時にラッチして出力端子Q0 ・Q1 より
2ビット量子化データを位相情報データ信号iとして置
換リセットFMキャリア生成部6に出力する。このA/
Dコンバータ11の2ビット量子化の1例を表1に示
す。
【0046】尚、同表中のVa は、VIN端子入力電圧V
g と基準ボトム電圧VB との差(Va =Vg −VB )で
あり、Vs は、基準トップ電圧VT と基準ボトム電圧V
B との差(Va =VT −VB )である。また、LはLo
wレベルの信号、HはHighレベルの信号を示す。
尚、同表には、位相情報データ信号i、位相検出パルス
信号eφに対応するFMキャリアer の位相φ、および
後述する置換リセットFMキャリアernとの対応関係も
同時に示されている。
【0047】
【表1】
【0048】また、上記ラッチ回路12は、上記ラッチ
パルス信号(バーeφ)が入力されたときに入力される
FMキャリアer をラッチし、出力端子LT から位相情
報データ信号iとして置換リセットFMキャリア生成部
6に出力するようになっている。即ち、FMキャリア位
相検出回路5からは、上記A/Dコンバータ11の出力
端子Q0 ・Q1 から出力される2ビット量子化データと
上記ラッチ回路12からのデータとをあわせた3ビット
量子化データが位相情報データ信号iとして置換リセッ
トFMキャリア生成部6に出力される。
【0049】上記置換リセットFMキャリア生成部6
は、記憶装置としての1KビットPROM(Programmab
le Read Only Memory)16と7ビットカウンタ17とを
備えており、このPROM16には、上記FMキャリア
位相検出回路5からの位相情報データ信号iに対応した
複数の(ここでは8種類の)置換リセットFMキャリア
情報データが格納されている。
【0050】上記PROM16のアドレス入力端子A7
・A8 にはそれぞれA/Dコンバータ11の出力端子Q
0 ・Q1 が接続され、アドレス入力端子A9 にはラッチ
回路12の出力端子LT が接続されている。即ち、上記
PROM16の上位3ビットに対応するアドレス入力端
子A7 〜A9 に、上記の3ビット位相情報データ信号i
が入力されるようになっており、上位3ビットのデータ
に応じて下位7ビットには上記の8つの置換リセットF
Mキャリア情報データが格納されている。
【0051】上記7ビットカウンタ17の入力端子CK
には、上記各種パルス発生器2で発生された周波数20
0MHzの読み出しクロックパルス信号CP(図4
(g)参照)が、また、入力端子RESには、上述のカ
ウンタリセット信号(バーeφ)(図B(b)参照)が
それぞれ入力されるようになっている。
【0052】上記7ビットカウンタ17は、カウンタリ
セット信号(バーeφ)の入力によりリセットされると
共に、上記の周波数200MHzの読み出しクロックパ
ルス信号CPに基づいて駆動され、その出力端子Q0
6 より上記PROM16の下位7ビットに対応するア
ドレス入力端子A0 〜A6 にカウンタ出力を印加し、P
ROM16から位相情報データ信号iに応じた置換リセ
ットFMキャリア情報データを5nS周期で読み出すよ
うになっている。これにより、置換リセットFMキャリ
ア生成部6からは、位相情報データ信号iに応じた置換
リセットFMキャリアern(nは0〜7の整数)(図3
(f1 )〜(f8 )参照)が、上記スイッチング回路7
に出力される。
【0053】上記スイッチング回路7には、図1に示す
ように、上記置換リセットFMキャリアernの他に、上
述のように上記FM変調回路4よりFMキャリアer
入力されると共に、さらに、置換ゲートパルス発生手段
としての各種パルス発生器2で発生された置換ゲートパ
ルスh(図3(e)および図4(i)参照)が入力され
るようになっている。上記置換ゲートパルスhは位相検
出基準タイミングとなる上記位相検出パルス信号eφの
前縁と映像信号ei の負極性水平同期パルスの後縁とか
ら形成される。
【0054】上記スイッチング回路7は、入力される置
換ゲートパルスhの発生期間(Lowレベル期間)だけ
置換リセットFMキャリアernを出力し、それ以外はF
Mキャリアer を出力するようになっている。これによ
り、FM変調回路4から出力されたFMキャリアe
r は、映像信号ei のフロントポーチ部分および負極性
水平同期パルス部分に対応するリセットによる位相不連
続点を含んだ部分が置換リセットFMキャリアernによ
り置換されることになり、これがスイッチング回路7か
らリセットFMキャリアeo (記録用FMキャリア)と
して出力される。尚、図4(h)に示すリセットFMキ
ャリアeo は、FMキャリアer が置換リセットFMキ
ャリアer2により置換された信号である。
【0055】上記置換リセットFMキャリアernは、図
3(f1 )〜(f8 )に示すように、FM変調回路4か
ら出力されたFMキャリアer との置換開始点(置換ゲ
ートパルスhの前縁タイミング)で位相の連続性が失わ
れてFM復調時に黒反転を発生させたり、水平同期信号
レベルよりも大きな負極性パルスを発生させるといった
ことが無いように、位相情報データ信号iに応じて最適
設定されている。即ち、上記置換リセットFMキャリア
rnは、FM復調時に黒反転を発生させず、水平同期信
号レベルよりも大きな負極性パルスを発生させないとい
う条件を満たすように、リセットFMキャリアeo の上
記置換開始点付近のゼロクロス間隔が15nS(3クロ
ック)から25nS(5クロック)になるように設定さ
れている。尚、上記の表1に、位相情報データ信号i
(位相検出パルス信号eφに対応する映像信号ei の位
相φ)と置換リセットFMキャリアernとの関係を示し
ている。
【0056】また、上記置換リセットFMキャリアern
は、上記FMキャリアer のリセット部分と対応する部
分が該FMキャリアernのリセット部分と同期すると共
に、このFMキャリアer のリセット部分と対応する部
分に位相不連続が生じないように設定されている。
【0057】したがって、スイッチング回路7から出力
されるリセットFMキャリアeo は、映像信号ei の負
極性水平同期パルスと対応する位相が1水平周期毎にリ
セットされたものとなり、その上記負極性水平同期パル
スの前縁に対応する部分には位相不連続点が存在しない
と共に、フロントポーチ部分においてもFM復調時に黒
反転を生じさせないだけの位相連続性が保持されたもの
となる。
【0058】また、上記磁気記録再生装置は、上記スイ
ッチング回路7から出力されるリセットFMキャリアe
o を記録可能周波数領域にシフトし、磁気テープ等の記
録媒体に記録する記録部(図示せず)を有すると共に、
記録媒体に記録された信号を再生する再生部(図示せ
ず)を有している。
【0059】また、上記磁気記録再生装置は、上記再生
部から得られる再生FMキャリアをFM復調するFM復
調器と、時間軸補正のためのデータを書き込むメモリを
有する時間軸補正回路と、FM復調器出力から水平同期
パルスを検出して出力する水平同期パルス検出手段と、
水平同期パルス検出手段からの水平同期パルスの前縁を
使って上記FM変調回路で位相リセットされたFMキャ
リア部分をバースト信号としてゲートするゲート手段
と、水平同期パルス検出手段からの水平同期パルスの前
縁または後縁でバースト信号中の所定のゼロクロス点を
検出し、時間軸補正回路のメモリに書き込みトリガパル
スを出力するメモリ書込トリガパルス発生手段とを備え
ており(各々図示せず)、再生部から得られる再生FM
キャリアをヘッドアンプ、イコライザを通してFM復調
器に加え、その復調出力映像信号を時間軸補正装置に入
力するように構成し、これらの手段の組み合わせにより
時間軸補正された映像信号を再生するようになってい
る。
【0060】上記の構成において、上記磁気記録再生装
置のFM変調回路の動作について、以下に説明する。
【0061】装置に入力された映像信号は、同期分離回
路1およびフロントポーチ・負極同期信号付加回路3に
入力される。上記同期分離回路1は、入力映像信号の水
平同期基準位相を検出し、外部水平同期信号aおよび水
平ブランキング信号を各種パルス発生器2に出力する。
【0062】上記各種パルス発生器2は、上記外部水平
同期信号aおよび水平ブランキング信号に基づいて、上
記のフロントポーチパルス信号bおよび水平同期パルス
信号cを生成してフロントポーチ・負極同期信号付加回
路3へ出力すると共に、水平同期キャリアリセットパル
ス信号d、位相検出パルス信号eφ、読み出しクロック
パルス信号CPおよび置換ゲートパルスhを生成してこ
れらの各信号をそれぞれFMキャリア位相検出回路5、
置換リセットFMキャリア生成部6、スイッチング回路
7へ出力する。
【0063】上記フロントポーチ・負極同期信号付加回
路3は、上記フロントポーチパルス信号bおよび水平同
期パルス信号cに基づいて、入力映像信号の水平ブラン
キング期間のレベルを図3(a)に示すFM変調周波数
アローケーション通りに設定し、入力映像信号にフロン
トポーチおよび負極性水平同期パルスを付加した映像信
号ei をFM変調回路4に出力する。
【0064】上記FM変調回路4は、上記各種パルス発
生器2からの水平同期キャリアリセットパルス信号dに
より、一水平期間毎に負極性水平同期パルス対応部分を
位相リセットしながら、映像信号ei をそのレベルに応
じてFM変調してFMキャリアer を生成し、このFM
キャリアer をFMキャリア位相検出回路5およびスイ
ッチング回路7へ出力する。このFMキャリアer
は、図3(h)(i)に示すようにリセットによる位相
不連続点が存在している。
【0065】上記FMキャリア位相検出回路5は、上記
各種パルス発生器2からの位相検出パルス信号eφに対
応した上記FMキャリアer のフロントポーチ部分の位
相を検出し、検出位相に対応した3ビット位相情報デー
タ信号iを置換リセットFMキャリア生成部6に出力す
る。即ち、FMキャリア位相検出回路5は、上記位相検
出パルス信号eφが入力されたときに入力されるFMキ
ャリアer を上記ラッチ回路12でラッチすると共に、
このとき、A/Dコンバータ11において上記FM変調
回路4の単安定マルチバイブレータ9・10の何れかの
入力端子電圧Vg (図4(e)参照)の瞬時値を検出し
て検出電圧Vg に応じて2ビット量子化を行い量子化と
同時にラッチし、これら3ビット量子化データを位相情
報データ信号iとして置換リセットFMキャリア生成部
6に出力する。
【0066】上記置換リセットFMキャリア生成部6か
らは、上記位相情報データ信号iに対応した置換リセッ
トFMキャリアernが、上記各種パルス発生器2からの
読み出しクロックパルス信号CP(200MHz)に基
づいて読み出され(表1参照)、この置換リセットFM
キャリアernがスイッチング回路7に入力される。
【0067】上記スイッチング回路7は、各種パルス発
生器2から出力される置換ゲートパルスhの発生期間だ
け置換リセットFMキャリアernを出力し、それ以外は
FMキャリアer を出力することによりリセットFMキ
ャリアeo を生成する。
【0068】上記により生成されたリセットFMキャリ
アeo は、置換ゲートパルスhの前縁に対応する置換開
始点付近のゼロクロス間隔が15nS(3クロック)か
ら25nS(5クロック)であり、FM復調時に黒反転
を発生させず、水平同期信号レベルよりも大きな負極性
パルスを発生させないだけの位相の連続性が確保されて
いる。また、このリセットFMキャリアeo は、置換ゲ
ートパルスhの後縁に対応する置換終了点においては位
相不連続とならない。これは、上記置換リセットFMキ
ャリアernが、上記FMキャリアer のリセット部分と
対応する部分が該FMキャリアernのリセット部分と同
期しているため、上記の置換が行われても置換終了点で
は位相の連続性が保持されるのである。
【0069】上記のように、本磁気記録再生装置のFM
変調器は、負極性水平同期パルス対応部分を特定位相
(0°)にリセットしたFMキャリアer を生成した
後、このFMキャリアer におけるフロントポーチの特
定部分(本例では水平ブランキング期間開始からフロン
トポーチキャリア1周期(40nS)の後)に対応する
位相を検出し、その検出位相量に応じて予め置換リセッ
トFMキャリア生成部6に記憶されている複数の置換リ
セットFMキャリア情報データの中から最適情報を読み
出して置換リセットFMキャリアernを生成し、この置
換リセットFMキャリアernを上記FMキャリアer
リセットにより位相が不連続となった部分と置き換える
ことにより、負極性水平同期パルス対応部分に位相不連
続が生じないリセットFMキャリアeo を生成するよう
になっている。そして、このリセットFMキャリアeo
は、上述のように上記FMキャリアer が上記フロント
ポーチの特定部分の検出位相量に応じて選択された最適
な置換リセットFMキャリアernにより置換されたもの
であり、フロントポーチ対応部分においてはFM復調時
に黒反転を発生させず、水平同期信号レベルよりも大き
な負極性パルスを発生させないだけの位相の連続性が確
保されている。
【0070】これにより、本FM変調回路により得られ
たリセットFMキャリアeo を用いて記録された記録媒
体を再生する際、FM復調後の水平同期信号への過渡ノ
イズの発生が確実に防止されると共に、FM復調後のフ
ロントポーチ部分に発生する過渡ノイズが抑制されるこ
とになり、したがって、水平同期信号の前縁部分が有す
るタイミング情報精度の低下が防止されると共に、水平
同期パルスの誤認が防止されるので、再生信号に含まれ
るジッタを高い精度で検出することが可能となる。
【0071】尚、本実施例では、上記置換ゲートパルス
hの発生期間が、FMキャリア位相検出回路5の位相検
出タイミングとなる位相検出パルス信号eφの前縁から
負極性水平同期パルスの後縁までとなっているが、これ
に限定されるものではない。即ち、上記置換ゲートパル
スhは、FMキャリア位相検出回路5の位相検出タイミ
ングから、少なくともFM変調回路4においてFMキャ
リアer のリセットが終了するまでの期間発生されれば
よい。
【0072】
【発明の効果】本発明の磁気記録再生装置は、以上のよ
うに、水平同期信号を含みフロントポーチ部を有する映
像信号をFM変調してFMキャリアを生成するFM変調
手段と、上記映像信号の水平同期信号に同期したリセッ
ト信号を上記FM変調手段に供給し、水平同期信号の特
定部分に対応する上記FMキャリアの位相を一水平期間
毎に基準位相にリセットするFMキャリアリセット手段
と、フロントポーチ部の特定部分に対応する上記FMキ
ャリアの位相を検出する位相検出手段と、上記位相検出
手段の検出位相に対応する複数の置換リセットFMキャ
リア情報が記憶されている記憶装置を有し、この記憶装
置から上記位相検出手段の検出位相に対応する置換リセ
ットFMキャリア情報を読み出して置換リセットFMキ
ャリアを生成する置換リセットFMキャリア生成手段
と、上記位相検出手段の位相検出タイミングから、少な
くとも上記FMキャリアリセット手段によるFMキャリ
アのリセットが終了するまでの期間、置換ゲートパルス
を発生する置換ゲートパルス発生手段と、上記FMキャ
リアリセット手段によりリセットされたFMキャリアと
上記置換リセットFMキャリアとが入力され、上記置換
ゲートパルスが発生されていないときは上記FMキャリ
アを記録用FMキャリアとして出力する一方、上記置換
ゲートパルスの発生期間中は置換リセットキャリアを記
録用FMキャリアとして出力するFMキャリア置換手段
とを備えた構成である。尚、上記記憶装置に予め格納さ
れている置換リセットFMキャリア情報は、上記FMキ
ャリアのリセット部分と対応する部分が該FMキャリア
のリセット部分と同期すると共に、このFMキャリアの
リセット部分と対応する部分に位相不連続が生じず、且
つ、上記FMキャリア置換手段から出力される記録用F
Mキャリアにおけるフロントポーチ対応部分のゼロクロ
ス間隔を所定範囲内におさめるような置換リセットFM
キャリアを生成させる情報である。
【0073】それゆえ、上記記録用FMキャリアは、水
平同期信号対応部分のリセット部分で位相不連続が生じ
ず、且つ、フロントポーチ対応部分ではFM復調時に黒
反転を発生させず、水平同期信号レベルよりも大きな負
極性パルスを発生させないだけの位相の連続性が確保さ
れたものとなる。したがって、上記記録用FMキャリア
を用いた記録を行えば、再生時には、FM復調後の水平
同期信号への過渡ノイズの発生が確実に防止されると共
に、FM復調後のフロントポーチ部分に発生する過渡ノ
イズが抑制されることになり、この結果、水平同期信号
タイミング情報精度の低下が防止されると共に、水平同
期パルスの誤認が防止されるので、再生信号に含まれる
ジッタを高い精度で検出することが可能となるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、磁気記録
再生装置が有するFM変調器の要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】上記FM変調器におけるFM変調回路、FMキ
ャリア位相検出回路および置換リセットFMキャリア生
成部を説明する説明図である。
【図3】上記FM変調器の信号状態を示す波形図であ
る。
【図4】上記FM変調器の信号状態を示す波形図であ
る。
【図5】特願平3−17980号の磁気記録再生装置の
FM変調器の信号状態を示す波形図である。
【図6】上記FM変調器によって生成されるFMキャリ
アの周波数アロケーションを示す説明図である。
【図7】FM復調後の再生映像信号のフロントポーチ部
分に過渡ノイズが発生している状態を示す説明図であ
る。
【図8】上記FM変調器のFM変調回路を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 同期分離回路 2 各種パルス発生器(FMキャリアリセット手段、
置換ゲートパルス発生手段) 3 フロントポーチ・負極同期信号付加回路 4 FM変調回路(FM変調手段) 5 FMキャリア位相検出回路(位相検出手段) 6 置換リセットFMキャリア生成部(置換リセット
FMキャリア生成手段) 7 スイッチング回路(FMキャリア置換手段) 16 PROM(記憶装置) 17 7ビットカウンタ er FMキャリア ern 置換リセットFMキャリア eo リセットFMキャリア(記録用FMキャリア) d 水平同期キャリアリセットパルス信号(リセッ
ト信号) h 置換ゲートパルス i 位相情報データ信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 5/91 - 5/956 H04N 9/79 - 9/898

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平同期信号を含みフロントポーチ部を有
    する映像信号をFM変調してFMキャリアを生成するF
    M変調手段と、 上記映像信号の水平同期信号に同期したリセット信号を
    上記FM変調手段に供給し、水平同期信号の特定部分に
    対応する上記FMキャリアの位相を一水平期間毎に基準
    位相にリセットするFMキャリアリセット手段とを有
    し、 上記一水平期間毎に基準位相にリセットされたFMキャ
    リアを用いた記録を行うと共に、再生時にはリセットさ
    れたFMキャリアの特定部分を基準バースト信号として
    使用することにより再生映像信号のジッタ検出を行う磁
    気記録再生装置において、 フロントポーチ部の特定部分に対応する上記FMキャリ
    アの位相を検出する位相検出手段と、 上記位相検出手段の検出位相に対応する複数の置換リセ
    ットFMキャリア情報が記憶されている記憶装置を有
    し、この記憶装置から上記位相検出手段の検出位相に対
    応する置換リセットFMキャリア情報を読み出して置換
    リセットFMキャリアを生成する置換リセットFMキャ
    リア生成手段と、 上記位相検出手段の位相検出タイミングから、少なくと
    も上記FMキャリアリセット手段によるFMキャリアの
    リセットが終了するまでの期間、置換ゲートパルスを発
    生する置換ゲートパルス発生手段と、 上記FMキャリアリセット手段によりリセットされたF
    Mキャリアと上記置換リセットFMキャリアとが入力さ
    れ、上記置換ゲートパルスが発生されていないときは上
    記FMキャリアを記録用FMキャリアとして出力する一
    方、上記置換ゲートパルスの発生期間中は置換リセット
    キャリアを記録用FMキャリアとして出力するFMキャ
    リア置換手段とを備えており、 上記置換リセットFMキャリア情報は、上記FMキャリ
    アのリセット部分と対応する部分が該FMキャリアのリ
    セット部分と同期すると共に、このFMキャリアのリセ
    ット部分と対応する部分に位相不連続が生じず、且つ、
    上記FMキャリア置換手段から出力される記録用FMキ
    ャリアにおけるフロントポーチ対応部分のゼロクロス間
    隔を所定範囲内におさめるような置換リセットFMキャ
    リアを生成させる情報であることを特徴とする磁気記録
    再生装置。
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