JP2930054B2 - テープ印字装置 - Google Patents

テープ印字装置

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JP2930054B2
JP2930054B2 JP12769397A JP12769397A JP2930054B2 JP 2930054 B2 JP2930054 B2 JP 2930054B2 JP 12769397 A JP12769397 A JP 12769397A JP 12769397 A JP12769397 A JP 12769397A JP 2930054 B2 JP2930054 B2 JP 2930054B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷装置に係わり、
特にテープカセットに収納されたテープに印字すること
を専用に行なうテープ印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルインクリボン並びにテー
プ類を収納して成るテープカセットを用いて印字を行な
うテープ印字装置に於いて、サーマルインクリボンを巻
取る役目をするリボン巻取手段の駆動源と、テープ送り
手段の駆動源は同一のモータであり、しかもモータ歯車
はリボン巻取手段とテープ送り手段を連結する輪列に噛
合した状態で位置決めされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のテープ
印字装置に於いては、印刷されて排出されてきたテープ
を使用者が手で引き出した場合、テープの引き出しに伴
ってテープ送り手段が回転しようとするが、モータの負
荷抵抗が大きい為、テープ送り手段は回転せずテープが
滑って引き出される。従ってテープの搬送に伴ってリボ
ン巻取が行われない為、サーマルインクリボンも一緒に
搬送されてテープ排出口方面に送り出されてしまう。こ
の状態で印字を行うとサーマルインクリボンはたるんだ
状態のまま印字が行われることになり、したがって印字
ヘッド付近に於てはサーマルインクリボンが適正な引き
剥し角度を形成せずに印字が行われる為良好な印字品質
を得ることができないという欠点があった。さらにサー
マルインクリボンが多量に搬送された場合にはサーマル
インクリボンがテープカセット内でロックしてしまいテ
ープカセットが使用不可能状態になってしまうという欠
点があった。
【0004】そこで本発明はこのような問題を解決する
もので、その目的とするところは、印刷されて排出され
てきたテープを使用者が手で引き出したとしても、サー
マルインクリボンが常に印字ヘッドに対して適正角度で
位置することができるテープ印字装置を提供するところ
にある。さらにテープカセット内でのサーマルインクリ
ボンの多量の送り出しを防止しテープカセットが使用不
可能状態になる危険性を阻止することが可能なテープ印
字装置を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明のテープ印字装置は、テープ状の印字媒
体に印字を行う印字ヘッドを備え、印字媒体にインクリ
ボンを介して印字するテープ印字装置において、回転駆
動源としてのモーターと、印字媒体を移送する送りロー
ラと、インクリボンを移送するリボン巻き取り軸と、モ
ーターの出力軸歯車から送りローラに回転力を伝達する
第1の回転力伝達系と、出力軸歯車からリボン巻き取り
軸に回転力を伝達する第2の回転力伝達系と、出力軸歯
車から第1及び第2の回転力伝達系に共通に回転力を伝
達する伝達系に組み込まれ、モータからの回転力を両回
転力伝達系に伝達可能で且つ、第1の回転力伝達系から
入力される同方向の回転力を前記モータ出力軸歯車に伝
達しない動力伝達/解除手段と、を備えたことを特徴と
する。
【0006】
【作用】上記の構造のテープ印字装置は印刷されて排出
されてきたテープを使用者が手で引き出したとしても、
サーマルインクリボンはたるむこと無く常にリボン巻取
コアに巻取られる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に従っ
て説明する。図1は本発明のテープ印字装置のテープカ
セット無し時の構造を示す上面図であり、図2は図1の
左側面図である。図1、図2から判るようにテープカセ
ット装着部のフタ20は開いている。これより図1、図
2を用いて構造の説明を行う。
【0008】5は等間隔に複数の発熱体(図示してな
い)を有しヘッド支持体6に保持されている印字ヘッ
ド、7はレリーズレバ軸16との当接部7−1を有しヘ
ッドアーム軸9に軸支されたヘッドアーム、8はヘッド
アーム7にヘッド支持体6を軸支させる役目を成すヘッ
ド支持軸、10はヘッドアーム7を矢印E方向に付勢す
る役目をするヘッド押えばねである。11はテープ送り
歯車28の軸部28−1に固着したテープ送りローラ、
12は当接部12−1を有しテープ送り歯車28を保持
しているテープ送りローラホルダ、13は軸部28−1
を矢印F方向に付勢する役目を成すテープ送りローラば
ね、29はテープ送りローラホルダ12を軸支している
テープ送りローラホルダ軸である。14はメインフレー
ム1に固着したレリーズレバ支持軸15に軸支され両矢
印G方向に回動可能なレリーズレバ、16はレリーズレ
バ14に固着しているレリーズレバ軸である。17はサ
ブフレーム2にガイドされ両矢印H方向に移動可能でか
つレリーズレバ14に当接している解除レバ、20は解
除レバ17の移動を制御する役目をする解除カム18を
有し解除カム軸21を支点として回動可能なフタ、19
はメインフレーム1を固定しているプリンタケースであ
る。3はモータ歯車22を有したパルスモータであるモ
ータ、51はモータ軸3−1に軸支され遊星歯車軸52
を有した遊星レバ、53は遊星歯車軸52に軸支されモ
ータ歯車22と噛合している遊星歯車、26は減速歯車
23と伝達歯車A24を介してモータ歯車22の回転を
受けるリボン巻取歯車、4は摩擦クラッチ構造を有しリ
ボン巻取歯車26によって駆動されるリボン巻取軸、2
7は減速歯車23と伝達歯車B25を介してモータ歯車
22の回転を受けるテープ送り伝え歯車、30はテープ
送り伝え歯車軸、31はプラテンローラ軸、2−1およ
び2−2はサブフレーム2に設けられたテープカセット
位置決め軸である。図1、図2に於て、解除カム18に
よって解除レバ17は矢印A方向に押されている。従っ
て解除カム18に於いてはヘッド押えばね10とテープ
送りローラばね13の力によって矢印I方向への反力を
受けており、両矢印J方向への回転が阻止されている。
また遊星歯車53に於ては減速歯車23と噛合していな
い状態である。以上が本発明のテープ印字装置の構造を
示す説明である。
【0009】つづいて本発明のテープ印字装置のテープ
カセットの構造を説明する。図3、図4は本発明のテー
プ印字装置のテープカセットの構造を示す図で、図3は
上面図、図4は図3の上断面である。これより図3、図
4を用いてテープカセットの構造について説明を行う。
【0010】35はプラテンローラ軸31に軸支される
穴35−1を有したプラテンローラ、36はテープ送り
伝え歯車軸30に軸支される穴36−1を有したテープ
押えローラ、34はサーマルインクリボン、32はリボ
ン巻取軸4に係合する異形穴32−1を有しサーマルイ
ンクリボン34を巻取る役目をするリボン巻取コア、3
3は透明フィルム、37は剥離材を有した両面粘着テー
プ、38はテープカセット位置決め軸2−1と2−2に
係合する位置決め穴38−1および38−2を有したカ
セットケース(下)、39はカセットケース(上)であ
る。透明フィルム33はテープ押えローラ36の地点で
両面粘着テープ37と接着するのである。以上が本発明
のテープ印字装置のテープカセットの構造の説明であ
る。
【0011】以下にテープカセットをテープ印字装置に
装着する動作について説明する。図5、図6は、本発明
のテープ印字装置の図1、図2の状態(フタ20が開い
ている状態)にテープカセットを装着した様子を示す図
で、図5は上面図、図6は図5の左側面図である。カセ
ットケース(下)の穴38−1および38−2は、サブ
フレーム2に設けられたテープカセット位置決め軸2−
1および2−2に係合している為、テープカセットは所
望の位置に位置決めされている。またプラテンローラ3
5はプラテンローラ軸31に軸支されさらにテープ押え
ローラ36はテープ送り伝え歯車軸30に軸支されてい
る。図5から判るように、テープカセットをテープ印字
装置に装着する際、印字ヘッド5ならびにテープ送りロ
ーラ11は障害とならずに装着できる。
【0012】図7、図8は、本発明のテープ印字装置に
於いて、図5、図6の状態でフタ20を閉じた状態を示
す図であり、図7は上面図、図8は図7の左側面図であ
る。フタ20を矢印K方向に回転させることによりヘッ
ドアーム7およびテープ送りローラホルダ12の位置決
めが解除される為、印字ヘッド5に於いてはヘッド押え
ばね10の力によって矢印E方向に付勢されてプラテン
ローラ35に当接した状態で位置決めされる。またテー
プ送りローラ11に於いてはテープ送りローラばね13
の力によって矢印F方向に付勢されてテープ押えローラ
36に当接した状態で位置決めされる。またテープ送り
伝え歯車27とテープ送り歯車28は噛合状態にある。
この状態(図7に示す)が、印字可能な状態なのであ
る。
【0013】図9は本発明の全体構成を示すブロック図
であり、60は上記に説明した本発明のテープ印字装置
の機構部であり、5は印字ヘッド5を示す概略図、3は
モータ3を示す概略図である。72はCPUであり、印
字ヘッド制御回路75ならびにモータ制御回路76に接
続されている。71はインターフェイス、73はRO
M、74はRAMである。77は印字ヘッド制御回路7
5への印字ヘッド制御信号、80はモータ制御信号76
のを基本となるステップ駆動基本信号、78はモータ3
を矢印P1方向に回転させる為の信号をモータ制御回路
76に送るモータ正回転信号、79はモータ3を矢印P
2方向に回転させる為の信号をモータ制御回路76に送
るモータ逆回転信号、81は印字ヘッド5を駆動させる
為の印字ヘッド駆動信号、82はモータ3を駆動させる
為のモータ駆動信号である。
【0014】印字データがインターフェイス71から入
力されるとRAM74内にいったん取り込まれ、CPU
はこのデータを解読し、データコードに対応した文字フ
ォントのデータをROM73から読み出し印字ヘッド制
御回路75、モータ制御回路76を介してテープ印字装
置機構部を制御して印字を実行する。
【0015】図10は本発明のテープ印字装置の一連の
印字動作を示すタイムチャートであり、以下に図10を
中心に本発明のテープ印字装置の一連の動作について説
明する。
【0016】はじめに輪列の動きの説明を行う。(図7
の状態に於ける輪列の状態は図1と同様である為輪列の
動きは図1を基に説明する。)モータ正回転信号78を
ON状態にするとモータ3は矢印P1方向に回転する
(図10Z1時点)。モータ3が矢印P1方向に回転す
ると遊星レバ51は矢印Q1方向に回転し遊星歯車53
は減速歯車23と噛合する(図10Z2時点)。さらに
モータ3の回転を継続すると遊星歯車53が矢印R方向
への回転を開始する為、減速歯車23は矢印S方向に回
転を開始し、それによりテープ送り伝え歯車27は矢印
T方向に回転し、またリボン巻取歯車26は矢印U方向
に回転する(図10Z3時点)。
【0017】テープ送り伝え歯車27の矢印T方向の回
転力を受けたテープ送り歯車28は矢印W方向(図7)
に回転し、テープ送りローラ11が矢印W方向に回転す
る(図10Z3時点)。以上がモータ3を矢印P1方向
に回転させた場合の輪列回りの動きである。
【0018】つづいて図7を用いてテープカセット回り
の動きについて説明する。テープ送り歯車28の矢印W
方向への回転によりテープ送りローラ11が矢印W方向
に回転する為、接着された透明フィルム33と両面粘着
テープ37は矢印V方向に送り出される。印字ヘッド5
付近に於ては透明フィルム33が矢印X方向に送られる
為サーマルインクリボン34も透明フィルム33とほぼ
同等長さ分送り出されサーマルインクリボン34に於て
は印字ヘッド5とリボン巻取コア32との間にたるみが
生じようとする。しかしリボン巻取歯車26の矢印U方
向の回転によりリボン巻取軸4を介してリボン巻取コア
32が矢印U方向に回転する為、印字ヘッド5からリボ
ン巻取コア34の間で生じたサーマルインクリボン34
のたるみは常に巻取られるのである。以上がモータ3を
矢印P1方向に回転させた場合のテープカセット回りの
動きについての説明である。
【0019】透明フィルム33の矢印X方向への搬送に
同調して印字ヘッド制御信号77を印字ヘッド制御回路
75に与え(図10Z4〜Z5の間)印字ヘッド5に印
字ヘッド駆動信号81を与えることによって透明フィル
ム33に印字が行われ、テープ押えローラ36とテープ
送りローラ11との間で透明フィルム33は両面粘着テ
ープ37と接着して矢印V方向に排出される。所定の印
字(テープ送りを含む)が終了した時点でモータ正回転
信号78をOFF状態にしてモータ3を停止させ(図1
0Z6時点)、つづいてモータ逆回転信号79をON状
態にする(図10Z7時点)とモータ3は矢印P2方向
に回転して遊星レバ51は矢印Q2方向に回転し遊星歯
車53は減速歯車23との噛合を断つ。(図1の状態、
図10Z8時点)この状態でモータ逆回転信号79をO
FF状態にしてモータ3の回転を停止する(図10Z9
時点)。テープ送り歯車28からリボン巻取歯車26ま
での輪列に於てモータ3の負荷は除去された状態になっ
ている。
【0020】以上が一連の印字動作についての説明であ
る。印字が終了してモータ3の回転を遮断した状態で使
用者が両面粘着テープ37を接着した透明フィルム33
を矢印V方向に引き出した場合には、テープ送りローラ
11が矢印W方向に回転し、その回転は輪列を介してリ
ボン巻取歯車26に伝わりリボン巻取歯車26を矢印U
方向に回転させる。リボン巻取歯車26の矢印U方向の
回転によってリボン巻取軸4を介してリボン巻取コア3
2が矢印U方向に回転する為、印字ヘッド5からリボン
巻取コア32の間で生じたサーマルインクリボン34の
たるみは常に巻取られるのである。従って印字ヘッド5
付近においてはサーマルインクリボン34の適正引き剥
し角度θが常に形成されている。
【0021】以上説明したように本発明のテープ印字装
置は、印字終了後モータ3を輪列の噛み合いから外すこ
とにより輪列の負荷が軽減される。従って使用者が排出
された透明フィルム33を引き出した場合にはテープ送
りローラ11が回転しその回転は輪列を介してリボン巻
取コア32に伝わる為サーマルインクリボン34はたる
むこと無くリボン巻取コア32に巻取られる。
【0022】本発明の実施例ではパルスモータを用いた
が、DCモータを用いてもその効果は変わらない。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、使用者が排
出された透明フィルムを引き出した場合にも、第1の回
転力伝達系、第2の回転力伝達系、動力伝達/解除手段
などを設けたことにより、モータのトルクの影響を受け
ずに、確実にインクリボンを巻取ることが出来る。ま
た、インクリボンがカートリッジ内に詰まるのを解消で
きることと、インクリボンは印字ヘッドとリボン巻取コ
アの間でたるみの無い状態を形成することが出来、透明
フィルムを円滑に引き出し得ること、などの効果が得ら
れる。
【0024】したがって印字ヘッド付近に於ては常にサ
ーマルインクリボンが適正な引き剥し角度を形成した状
態で印字が行われることが可能となる為、常に良好な印
字品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のテープ印字装置の構造を示
す上面図。
【図2】本発明の一実施例のテープ印字装置の構造を示
す図1の左側面図。
【図3】本発明の一実施例のテープ印字装置用テープカ
セットの外観を示す上面図。
【図4】本発明の一実施例のテープ印字装置用テープカ
セットの内部を示す図3の上断面図。
【図5】本発明の一実施例のテープ印字装置に於いて図
1の状態(フタ20が開いている状態)にテープカセッ
トを装着した様子を示す上面図。
【図6】本発明の一実施例のテープ印字装置に於いて図
1の状態(フタ20が開いている状態)にテープカセッ
トを装着した様子を示す図5左側面図。
【図7】本発明の一実施例のテープ印字装置に於いて図
5の状態でフタ20を閉じた状態を示す上面図。
【図8】本発明の一実施例のテープ印字装置に於いて図
5の状態でフタ20を閉じた状態を示す図7の左側面
図。
【図9】本発明のテープ印字装置の全体構成を示すブロ
ック図。
【図10】本発明のテープ印字装置の一連の印字動作を
示すタイムチャートである。
【符号の説明】
3 モータ 4 リボン巻取軸 5 印字ヘッド 11 テープ送りローラ 22 モータ歯車 32 リボン巻取コア 33 透明フィルム 34 サーマルインクリボン 35 プラテンローラ 37 両面テープ 51 遊星レバ 52 遊星歯車

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ状の印字媒体に印字を行う印字ヘ
    ッドを備え、前記印字媒体にインクリボンを介して印字
    するテープ印字装置において、 回転駆動源としてのモーターと、 前記印字媒体を移送する送りローラと、 前記インクリボンを移送するリボン巻き取り軸と、 前記モーターの出力軸歯車から送りローラに回転力を伝
    達する第1の回転力伝達系と、前記出力軸歯車からリボ
    ン巻き取り軸に回転力を伝達する第2の回転力伝達系
    と、 前記出力軸歯車から第1及び第2の回転力伝達系に共通
    に回転力を伝達する伝達系に組み込まれ、前記モータか
    らの回転力を両回転力伝達系に伝達可能で且つ、第1の
    回転力伝達系から入力される同方向の回転力を前記モー
    タ出力軸歯車に伝達しない動力伝達/解除手段と、 を備えたことを特徴とするテープ印字装置。
  2. 【請求項2】 前記動力伝達/解除手段が、遊星レバと
    遊星歯車とから構成される遊星機構であることを特徴と
    する請求項1記載のテープ印字装置。
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