JP2929745B2 - 光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光磁気記録媒体の製造方
法に係り、特にオーバーライト方法が可能な光磁気記録
媒体の製造方法に関する。
【0002】近来、光磁気記録のデータ転送速度を向上
させる光磁気ディスクとして、ポリカーボネイト樹脂
(PC樹脂)、またはガラス基板上に2P(フォトポリ
マー)樹脂を塗布後、紫外線で硬化させた2Pガラス基
板上にテルビウム・二酸化珪素(Tb- SiO2) 膜よりなる
下部保護層を形成し、その上に希土類−遷移金属アモル
ファス合金のテルビウム・鉄(Tb-Fe)膜よりなる記録
層、テルビウム・鉄・コバルト(Tb-Fe-Co)膜よりなる補
助層、テルビウム・二酸化珪素(Tb- SiO2) 膜よりなる
上部保護層を、順次この順に積層して形成した光磁気記
録媒体が開発されている。
【0003】そしてキューリ点と保磁力の温度に対する
勾配が、相互に異なる記録層と補助層の二層構造の光磁
気記録媒体を形成し、この二層構造の光磁気記録媒体に
光変調したレーザ光を照射することで、光磁気ディスク
が一回転する間に、光磁気記録の消去と記録を同時に行
い得るオーバーライト方式が開発されている。
【0004】
【従来の技術】従来、このような光磁気記録媒体を製造
する第1の方法として本出願人は以前に特願平2-144176
号に於いて、前記記録層を成膜後、補助層を成膜する迄
に該記録層を成膜するスパッタ容器内へのスパッタガス
の供給を停止した状態で放置し、この記録層上に僅かの
厚さの中間層を形成し、この中間層がオーバーライトす
る際の光磁気記録媒体に磁界を印加した時、磁界の向き
を容易にシフトさせるようにして、低記録バイアス磁界
でオーバーライトが可能な光磁気記録媒体の製造方法、
および該方法で形成した光磁気記録媒体を提案してい
る。
【0005】また第2の方法として特開昭64-78450号に
於いて、タンタルをターゲットとして体積分率で酸素を
20〜40%含むアルゴン雰囲気内で、光磁気ディスク用干
渉膜を製造することが開示されている。
【0006】また第3の方法として特開昭63-53735号に
於いて、透明基板上に希土類元素と遷移金属元素よりな
り、膜面に垂直方向に磁気異方性を有する記録層を形成
する際、該記録層上に希土類元素と遷移金属元素よりな
り窒素を含有する保護膜を形成することが開示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然し、第1の方法で
は、前記した中間層を形成するのに、スパッタガスを止
めて成膜しているために僅かの厚さの中間層を形成する
のに長時間の処理を必要とし、製造工数が掛り過ぎる難
点がある。
【0008】また第2の方法では、干渉膜をタンタルを
ターゲットとして、酸素を含むアルゴンガス雰囲気内で
成膜しており、この干渉膜の厚さが80nmあり、この形成
に長時間を要し、またタンタルターゲットを用いてお
り、このターゲットは酸化し易いおそれがある。
【0009】また第3の方法では、ターゲットをスパッ
タして、100 〜2000Åの厚さの保護層を設けており、こ
のような厚さの保護膜を形成するには、長時間の成膜時
間を必要とする。
【0010】本発明は上記した従来の欠点を除去し、短
時間で記録層と補助層の境界面に極く微小な厚さの記録
層の酸化層、或いは窒化層を形成することで、短時間の
処理で容易にオーバーライトを可能とした光磁気記録媒
体の製造方法、或いは該製造方法で成膜した光磁気記録
媒体の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の光磁気記録媒体
の製造方法は、基板上に下部保護層、希土類−遷移金属
アモルファス合金膜の記録層と補助層より成る二層構造
の記録膜、および上部保護層とをスパッタ法によりこの
順に積層形成して成る光磁気記録媒体の製造に於いて、
前記記録層を成膜後、その記録層上に補助層を成膜する
に先立って、酸素ガス、或いは窒素ガスをスパッタ用ガ
スと混合した混合ガス雰囲気内に前記記録層表面を曝し
て表面処理を行い、前記記録層表面部に酸化、或いは窒
された表面処理層を抑制的に制御して形成する工程を
含むことを特徴とする。
【0012】
【作用】記録層は補助層よりも室温で保磁力が大きく、
キュリー温度が低い材料を用いている。
【0013】そしてオーバーライトは記録層と補助層と
の間に働く交換結合力を利用して、行われ、この交換結
合力によって記録層、および補助層の保磁力がそれぞれ
単層の保磁力に比較してシフトし易くなる。この保磁力
のシフトを利用してオーバーライトが行われる。この交
換結合力は記録層と補助層との境界面の界面状態に依っ
て大きい影響を受け、オーバーライト可能な光磁気記録
媒体を安定して得るためには、この界面状態を安定な状
態に保つことが必要である。
【0014】この記録層と補助層との界面状態は、記録
層をスパッタ法で成膜後、補助層を成膜する際のスパッ
タ容器内の残留ガスや、スパッタ容器内の真空度に依
って変化するため、記録層をスパッタ法で成膜後、その
記録層上に補助層を成膜するに先立って、前記スパッタ
容器内を1×10 -4 Pa程度の真空度に排気してからスパッ
タガスと酸素ガスとの混合ガス雰囲気、或いはスパッタ
ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気にし、これらの混合
ガス雰囲気内で前記記録層表面を単に短時間曝すだけの
表面処理を行うことにより、前記記録層の表面を酸素ガ
ス雰囲気、または窒素ガス雰囲気に曝す表面処理を行っ
た場合よりも、制御性良く極く僅かに例えば、数原子層
程度に酸化、或いは窒化が抑制的に制御された表面処理
層を容易に形成することができる従って、その上に補
助層を形成することにより、前記記録層と補助層との境
界面での界面状態が安定し、前記記録層と補助層との間
の交換結合力の制御が安定して行うことができ、これに
よってピット長を1μmとした時のオーバーライト後の
C/N の値として、50dB以上の値が再現性よく、安定して
得られた。
【0015】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例に付き詳
細に説明する。本発明の第1実施例を図1、および図2
を用いて説明する。
【0016】図1、および図2に示すようにポリカーボ
ネイト、或いはガラスよりなる基板1をスパッタ容器2
内に設置し、該容器2内にバルブ3を開いて排気管4に
連なる排気ポンプ(図示せず)を用いて1×10-4Pa程度
の真空度になる迄排気する。
【0017】次いでバルブ5 を開いて、スパッタ容器2
内にアルゴン( Ar) ガスよりなるスパッタガスをガス導
入管8より導入し、該容器2内の圧力が0.5Pa のガス圧
に成るようにする。
【0018】次いでテルビウム−二酸化珪素(Tb-SiO2)
よりなる保護層形成用ターゲット6上に基板1を移動
し、該基板1と保護層形成用ターゲット6間に高周波電
力を印加し、RFマグネトロンスパッタ法を用いて、10
0nm の厚さのTb- SiO2膜よりなる下部保護層21を形成す
る。
【0019】次いで、スパッタガスは0.5Pa のガス圧の
アルゴンガスを用い、該基板1をテルビウム−鉄(Tb-F
e)合金の記録層形成用ターゲット7上に移動し、50nmの
厚さのTb- Fe膜よりなり、保磁力が15KOe 以上、キュリ
ー温度140 ℃の記録層22を形成する。
【0020】次いで記録層22を成膜後、バルブ5を閉じ
前記スパッタ容器2内を一旦1×10 -4 Pa程度の真空度
に排気してからバルブ9を開いてガス導入管10より、0.
5 Paのガス圧で酸素ガスがアルゴンガス中に容量比で10
%混合された混合ガスを、前記スパッタ容器2内に導入
し、この混合ガスに前記記録層22を1分間曝した。
【0021】この混合ガス中に曝す場合は、保護層形成
用ターゲット6 、記録層形成用ターゲット7 、補助層形
成用ターゲット11の各種のターゲットと基板1 間にはス
パッタ用の電圧は印加せず、単に混合ガス内に記録層表
面を曝すのみの簡単な工程である。
【0022】このような工程により前記記録層22の表面
には、その記録層が極く僅か酸化された表面処理層23
が形成される。次いでバルブ9を閉じて前記スパッタ容
器2内を再び1×10 -4 Pa程度の真空度に排気してから
ルブ5を開いてガス導入管8よりスパッタガスとして0.
5 Paのガス圧のアルゴンガスを前記スパッタ容器2内に
し、基板をTb-Fe-Co合金の補助層形成用ターゲット
11上に移動し、上記の表面処理を終了した記録層22の上
に100nm の厚さのTb-Fe-Co膜よりなり、保磁力が3KOe
TMリッチでキュリー温度 200℃の補助層24を形成す
る。
【0023】次いでスパッタガスは、0.5Pa のガス圧の
アルゴンガスとして、基板1を保護層形成用ターゲット
6上に移動し、補助層24上に100nm の厚さのTb- SiO2
よりなる上部保護層25を形成する。
【0024】このような本発明の光磁気記録媒体を10回
成膜し、ピット長さを1.0 μm とし、線速を10m/sec と
した時のオーバーライト後のC/N の値は、多数回の何れ
の成膜時でも55dBの値が安定して得られた。
【0025】ちなみに、従来の方法で成膜した光磁気記
録媒体では、ピット長さを1.0 μmとし、線速を10m/sec
とした時のオーバーライト後のC/N の値は40〜55dBの
範囲内でばらついていた。
【0026】第2実施例は、前記した記録層22を形成す
る工程までは第1実施例と同様にして、その記録層22を
形成した後、バルブ5を閉じて前記スパッタ容器2内を
一旦1×10 -4 Pa程度の真空度に排気してからバルブ9を
開いて、ガス導入管10より0.5 Paのガス圧で窒素ガスが
アルゴンガス中に容量比で10%混合された混合ガスを
スパッタ容器2内に導入し、この混合ガスに前記記録
22の表面を2分間曝し、この記録層22の表面を極く僅
窒化処理された表面処理層23を形成した。
【0027】前記記録層22の表面を前記混合ガス中に曝
す場合は、各種のターゲットと基板間にはスパッタ用
の電圧は印加せず、ただ単に混合ガス内に曝すのみの簡
単な工程を行う。次いで前記した第1実施例と同様な条
補助層24、上部保護層25を順に積層形成して光磁気
記録媒体を形成した。このような本発明の光磁気記録媒
体を10回成膜し、ピット長さを1.0 μmとし、線速を10
m/sec とした時のオーバーライト後のC/N の値は、何れ
の成膜によっても55dBの値が再現性よく、安定して得ら
れた。
【0028】ちなみに、従来の方法で成膜した光磁気記
録媒体では、ピット長さを1.0 μmとし、線速を10m/sec
とした時のオーバーライト後のC/N の値は40〜55dBの
範囲内でばらついていた。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の方法によ
り、記録層と補助層との間の交換結合力の制御が容易と
なり、本発明の方法に依って成膜した光磁気記録媒体を
用いるとピット長さを1.0 μm とし、線速を10m/sec と
した時のオーバーライト後のC/Nの値は、何れの成膜時
でも55dBの値が安定して得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の方法で形成した光磁気記録媒
体の断面図である。
【図2】 図2は本発明の光磁気記録媒体の製造方法に
用いる装置の説明図である。
【符号の説明】
1 基板、 2 スパッタ容器 3,5,9 バルブ 4 排気管 6 保護層形成用ターゲット 7 記録層形成用ターゲット 8,10 ガス導入管 11 補助層形成用ターゲット 21 下部保護層 22 記録層 23 表面処理層 24 補助層 25 上部保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−193352(JP,A) 特開 平2−230533(JP,A) 特開 平4−38637(JP,A) 特開 平4−95247(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 11/10 541 G11B 11/10 506

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に下部保護層、希土類−遷移金属
    アモルファス合金膜の記録層と補助層より成る二層構造
    の記録膜、および上部保護層とをスパッタ法によりこの
    順に積層形成して成る光磁気記録媒体の製造に於いて、 前記記録層を成膜後、その記録層上に補助層を成膜する
    に先立って、酸素ガス、或いは窒素ガスをスパッタ用ガ
    スと混合した混合ガス雰囲気内に前記記録層表面を曝し
    て表面処理を行い、前記記録層表面部に酸化、或いは窒
    された表面処理層を抑制的に制御して形成する工程を
    含むことを特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
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