JP2929600B2 - 大型、小型券両用の券整列搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は大型、小型券両用の券整列搬送装置、詳しく
は例えば大型券（85mm×57.5mm）及び小型券（57.5mm×
30mm）の２種類の券を１台の装置で発行することができ
るようにした大型、小型券両用の券整列搬送装置に関す
る。

［従来の技術］ 従来の発券機は一般に用紙部及び発券部からなり、前
記発券部は用紙送り装置、カッタ装置、印刷装置、ター
ン装置、エンコーダ装置及び券整列搬送装置を有してい
る。

そして上記の券整列搬送装置には例えば特許第118888
7号（特公昭58−20077号公報）の「回数券発行用の切符
整列装置」があるが、その切符整列装置は、その公報に
記載のとおり、単に１種類の切符を整列する機能しか持
たないものであった。

［発明が解決しようとする課題］ そこで上述の従来の切符整列装置を用いて例えばJRの
大型券（85mm×57.5mm）及び小型券（57.5mm×30mm）を
発行するためにはそれぞれ専用の２種類の発券機を設置
しておく必要があった。

［課題を解決するための手段］ 本発明は上述の問題を解決し、大型券及び小型券の２
種類の券を一つの装置によって容易に整列、発行するこ
とができるようにするために、 エンコーダ装置から切換レバー19を介して送入される
それぞれ所定寸法に切断された大型券及び小型券の２種
類の券を券出口に向けて搬送するための無端の搬送ベル
ト12と、前記搬送ベルト12上を搬送される前記大型券を
整列するために先端部に第１のストッパ3aが固着された
発出レバー３と、前記搬送ベルト12上を搬送される前記
小型券を整列するために先端部に第２のストッパ4aが固
着された小型券整列レバー４と、前記それぞれの整列す
る券の整列動作完了を検知するための第１の光電素子10
と、前記それぞれの整列した券の発行動作完了を検知す
るための第２の光電素子11とを有し、前記小型券整列レ
バー４は、前記大型券を整列するときは前記先端部の前
記第２のストッパ4aが下方に下がって前記大型券をスト
ップさせ整列させるとともに、前記小型券を整列すると
きは前記先端部の前記第２のストッパ4aが上方に上がっ
て前記小型券をストップさせ整列させるように小型券整
列マグネット２によって揺動可能になっており、前記発
出レバー３は、前記大型券を整列するときは前記先端部
の前記第１のストッパ3aが上方に上がって前記大型券を
ストップさせ整列させるとともに、前記大型券又は小型
券を発行するときは前記先端部の前記第１のストッパ3a
が下方に下がって前記小型券をストップさせ整列させる
ように前記発出マグネット１によって揺動可能になって
おり、それによって大きさの異なる２種類の券を整列、
発行することができるようになっていることを特徴とす
る大型、小型券両用の券整列搬送装置を提供しようとす
るものである（上記においては、参考までに第１図の符
号を添記した。）。

［実施例］ 以下本発明による大型、小型券両用の券整列搬送装置
の実施例について、第１図〜第６図を参照して説明す
る。

第１図は本発明による大型、小型券両用の券整列搬送
装置の構成を示す側面図であって、各部品がホームポジ
ションにある状態が示されている。

第１図において、１は発出マグネット、２は小型券整
列マグネット、３は発出レバー、3aは第１のストッパ、
４は小型券整列レバー、4aは第２のストッパ、５はパル
スモータ、６はタッチレバー、７は発出レバースプリン
グ、８は小型券整列レバースプリング、９はタッチレバ
ースプリング、10は第１の光電素子、11は第２の光電素
子、12は搬送ベルト、13は第１のロール、14は第２のロ
ール、15は第３のロール、16は第４のロール、17は第５
のロール、18は第６のロール、19は切換レバー、20は第
１のシャフト、21は第２のシャフト、22は第１のガイド
板、23は第２のガイド板、24はフレーム、25は第７のロ
ールである。

搬送ベルト12はエンコーダ装置から切換レバー19を介
して送入されるそれぞれ所定の寸法、例えば85mm×57.5
mm及び57.5mm×30mmに切断された大型券及び小型券の２
種類の券を券出口に向けて搬送するための無端のもので
あり、パルスモータ５、第６のロール18、第５のロール
17、第４のロール16及び第７のロール25に巻き掛けら
れ、パルスモータ５により駆動されるようになってい
る。

発出レバー３は搬送ベルト12上を搬送される大型券を
整列するためのものであり、先端部に第１のストッパ3a
が固着され、発出マグネット１及び発出レバースプリン
グ７により揺動可能になっている。

小型券整列レバー４は搬送ベルト12上を搬送される小
型券を整列するためのものであり、先端部に第２のスト
ッパ4aが固着され、小型券整列マグネット２及び小型券
整列レバースプリング８により揺動可能になっている。

タッチレバー６は揺動可能に設けられ、整列した券を
先端部に取り付けられた第３のロール15がタッチレバー
スプリング９により搬送ベルト12上に押し付けるように
なっている。

第１の光電素子10は券の整列動作完了を検知するため
のもので、第２の光電素子11は券の発行動作完了を検知
するためのものである。

第２図は大型券整列動作説明のための側面図である。

大型券整列の場合は、発出レバー３の先端部のストッ
パ3aと第１のロール13との関係寸法1₁は大型券の長さ85
mm＋1₂（3mm）の長さに設定されており、搬送ベルト12
はθ（15゜）の角度をもって配置されている。エンコー
ダ装置より送入された券は切換レバー19によって案内さ
れ第１のロール13の下部と搬送ベルト12との間に送り込
まれる。送り込まれた券は発出レバー３の先端部の第１
のストッパ3aに当たって停止する。次に同様に送り込ま
れた券は先に入っている券の後端がθ分だけ持ち上げら
れているため先の券の下部に入り、発出レバー３の先端
部のストッパ3aに当たって停止する。この動作を繰り返
し行うことにより必要枚数の整列を行う。

注1.発出レバー３はフレーム24の奥側に配置されてお
り、先端部のみ抜穴より通路に出ている。

注2.通路幅は大型券の通過可能な寸法57.5mmとなってい
る。

第３図は小型券整列動作説明のための側面図である。

印刷開始時小型券と指示があった場合、第２図の状態
から小型券整列マグネット２が動作し第２のシャフト21
を中心に小型券整列レバー４を動作させる。この動作に
より第２のガイド板23の中央部に設けられた長溝部分に
小型券整列レバー４が入り込んで通路幅が小型券用の30
mmとなり、小型券整列レバー４の先端部の第２のストッ
パ4aと第１のロール13との関係寸法1₃は小型券の長さ5
7.5mm＋1₄（3mm）の長さになり、小型券の整列が可能と
なる。この第３図に示すＡのポイントは大型券と同じ状
態となる。以後の動作は大型券の整列動作と同様であ
る。

注3.小型券整列レバー４が動作したとき、その先端部は
第１のガイド板22の上部に出ていて箱状の空間が形成さ
れる。

注4.第１の光電素子10は整列動作完了を検知し、それに
よって信号が出されるようになっている。

第４図は券発出動作説明のための側面図である。

券の必要枚数の整列動作が終わると発出マグネット１
が動作し第１のシャフト20を中心に発出レバー３を動作
させる。この動作により発出レバー３と一体となった第
２のロール14が整列状態の券を押さえ、券は搬送ベルト
12で出口方向に送り出される。このとき同時に発出レバ
ー３の先端部は第２のガイド板23の下方に移動する。尚
小型券を整列している場合は発出レバー３の動作と同時
に小型券整列マグネット20をOFFして小型券整列レバー
４を元に戻し、先端部を第２のガイド板23より下げる。

第５図は券保持動作説明のための側面図である。

第４図の状態より送り出された券は第２の光電素子11
を通過した時点から必要寸法だけ搬送され、タッチレバ
ー６の先端部の第３のロール15と搬送ベルト12との間に
挟まれ停止する。券を保持することにより風で券が飛散
することもなく、複数枚の券も片手で取り出すこともで
きる。その他まとめ出しの必要な理由は次のとおりであ
る。

（イ）１枚ずつ発行すると取り忘れがある。

（ロ）回数券等は11枚の枚数で価値が決まっているもの
で、機械のトラブルにより途中でするとその処理が難し
くなる。

（ハ）まとめることにより取り扱いが容易になる。

第６図は本発明による大型、小型券両用の券整列搬送
装置の作用についてのもので、券搬送開始から終了まで
の動作説明のためのフローチャートである。

［発明の効果］ 本発明による大型、小型券両用の券整列搬送装置は、
上述のように構成されているので、下記の効果がある。

（１）大型券及び小型券の２種類の券の整列が可能とな
る。

（２）大型券及び小型券の２種類の券の保持、発行が可
能となる。

（３）１台の発券機で大型券及び小型券の２種類の券が
発行可能となるため、製作機種の種類がまとまって生産
効率が良くなり、メンテナンス性も容易になり、ユーザ
の発行券種が増加でき（例：近距離券、特急券、１日乗
車券等が１台で発行可能となる）、２種類の大きさの異
なる回数券が発行できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による大型、小型券両用の券整列搬送装
置の構成を示す線図的側面図、 第２図は大型券整列動作説明のための線図的側面図、 第３図は小型券整列動作説明のための線図的側面図、 第４図は券発出動作説明のための線図的側面図、 第５図は券保持動作説明のための線図的側面図、 第６図は券搬送開始から終了までの動作説明のためのフ
ローチャートである。 １……発出マグネット ２……小型券整列マグネット ３……発出レバー 3a……第１のストッパ ４……小型券整列レバー 4a……第２のストッパ ５……パルスモータ ６……タッチレバー 10……第１の光電素子 11……第２の光電素子 12……搬送ベルト 19……切換レバー

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】エンコーダ装置から切換レバーを介して送
   入されるそれぞれ所定寸法に切断された大型券及び小型
   券の２種類の券を券出口に向けて搬送するための無端の
   搬送ベルトと、前記搬送ベルト上を搬送される前記大型
   券を整列するために先端部に第１のストッパが固着され
   た発出レバーと、前記搬送ベルト上を搬送される前記小
   型券を整列するために先端部に第２のストッパが固着さ
   れた小型券整列レバーと、前記それぞれの整列する券の
   整列動作完了を検知するための第１の光電素子と、前記
   それぞれの整列した券の発行動作完了を検知するための
   第２の光電素子とを有し、前記小型券整列レバーは、前
   記大型券を整列するときは前記先端部の前記第２のスト
   ッパが下方に下がって前記大型券をストップさせ整列さ
   せるとともに、前記小型券を整列するときは前記先端部
   の前記第２のストッパが上方に上がって前記小型券をス
   トップさせ整列させるように小型券整列マグネットによ
   って揺動可能になっており、前記発出レバーは、前記大
   型券を整列するときは前記先端部の前記第１のストッパ
   が上方に上がって前記大型券をストップさせ整列させる
   とともに、前記大型券又は小型券を発行するときは前記
   先端部の前記第１のストッパが下方に下がって前記小型
   券をストップさせ整列させるように発出マグネットによ
   って揺動可能になっており、それによって大きさの異な
   る２種類の券を整列、発行することができるようになっ
   ていることを特徴とする大型、小型券両用の券整列搬送
   装置。