JP2929539B2 - 官能性基を有する高分子組成物の製法 - Google Patents

官能性基を有する高分子組成物の製法

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JP2929539B2 JP64000580A JP58089A JP2929539B2 JP 2929539 B2 JP2929539 B2 JP 2929539B2 JP 64000580 A JP64000580 A JP 64000580A JP 58089 A JP58089 A JP 58089A JP 2929539 B2 JP2929539 B2 JP 2929539B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/04Polymerisation in solution
    • C08F2/06Organic solvent

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は一般的には官能性基を含む側鎖を有するポ
リマーの製造方法に関する。この発明は、より明示的に
は、エチレン的に不飽和なモノマーの付加重合ポリマー
の製造のための高濃度法に関し、このポリマーは、まえ
からあった2種の官能性基の反応の結果として生じる官
能性基を有する側鎖を含んでいる。
[従来の技術] ポリオレフィンの製造を除き、ほとんどすべての重合
反応は1個以上の官能性基を有するモノマーを含んでい
る。平凡な例でも、アクリル酸エチルおよびアクリルア
ミドのようなしばしば遭遇するビニールモノマー中にあ
るカルボン酸エステル基およびアミド基を含んでいる。
これらの官能性基を有するモノマー類の最も簡単なもの
でも、より複雑な反応によって商業的に製造される一
方、それぞれは2種の前駆的化合物の反応により製造で
きる。例えば、アクリル酸エチルは、ニッケルカルボニ
ルを含有する酸性化されたエタノール溶液中においてア
セチレンと一酸化炭素との反応により商業的規模で製造
される一方、このものはまたアクリル酸のエタノールに
よるエステル化によっても製造できる。一般的に、この
2種の前駆的化合物のそれぞれは、それ自体に特有の官
能性基、例えばアクリル酸の場合ではカルボキシル基そ
してエタノールの場合では水酸基、を持っている。この
2種の前駆的化合物は、それぞれが1種の前駆的官能性
基を有していると見ることができ、両者の反応生成物
は、目的の官能性基を所有していると考えることができ
る。比較的に複雑な側鎖を有する重要はモノマーの幾つ
かは、簡単なエチレン的に不飽和な前駆体酸とアルコー
ルまたはアミンとの縮合によって合成される。例えば、
アクリル酸およびメタクリル酸の高級アルキルエステル
は、直接エステル化またはエステル交換反応により商業
的に製造されている。
若干の場合には、考慮中の特定なモノマーに依存し
て、重合反応に際して前記の前駆的官能性基の1種(第
1の官能性基)を有するモノマーを使用し、その後にも
う11つの前駆的官能性基(第2の官能性基)を有する化
合物を、重合後のポリマーを含有する溶液または分散液
に添加して、この化合物とポリマーとの重合後の反応に
より目的の官能性基を形成させることが、この技術分野
の慣行であった。例えば米国特許第4,559,156は、エチ
レン的に不飽和なモノカルボン酸およびジカルボン酸と
無水マレイン酸のような酸無水物との共重合物であっ
て、アルコキシ化された(c1−C18)アルカノールで部
分的にエステル化されたものを開示している。
目的の官能性基を形成させるために該化合物とポリマ
ーとを反応させることは、この技術分野に経験のある人
々により、ポリマーを目的の官能性基で「官能化する」
と、時々呼ばれている。
目的の官能性基を有するポリマーが製造される場合に
はしばしば、これらの合成経路の両方が、少なくとも理
論的に使用できる。両経路を開示している例は、米国特
許第4,524,123(反応性希釈剤用の水酸基で官能化され
たアクリルオリゴマーへの直接および間接経路)に記載
されている。選択される実際の合成技術は、モノマーの
反応性の比、最終製品の分離の必要性と容易さおよび目
的の官能性基を有するモノマーの商業的な入手の可能性
のような、その系に特有な性格に依存する。いずれの場
合においても、従来技術を使用する合成は、重合反応と
目的の官能性基を形成させるための第1および第2官能
性基間の別の反応とを含んでいるであろう。
ある種のビニールモノマー類は、特定の用途のために
有効に塊状重合できるが、一般的にビニール付加重合反
応は、モノマーのための溶剤中で、懸濁液または乳濁液
の中で、または重合物が重合媒体から容易に分離でき
て、更に次工程の処理もできることを確実にする他の技
術のどれかによって、実施される。溶液重合において
は、溶剤がしばしば幾つかの重要な役割を演じる。溶剤
は、もし溶剤がなければ相溶しなかったであろうような
モノマー類を溶解させ、結果として達成できる共重合の
範囲を広げる。溶剤は、製品ポリマーを溶解させるであ
ろうし、キャリヤー、希釈剤、または被覆組成物のよう
なこのポリマーを使用して製造される最終用途製品のた
めの溶剤として役立つであろう。この溶剤は、実用上の
問題としての過剰な発熱が避けられることで重合反応を
可能にするという重合反応自体のための希釈剤として役
立つであろう。製品ポリマーは、上手に選択された溶剤
から容易に分離でき、多くの場合望ましくない低分子量
のポリマー成分および重合の破片が溶剤中に残留するで
あろう。溶液重合はしばしば、高品質製品を製造するた
めの選択される技術である。
重合溶剤は、特にそれが蒸発性有機化合物である場合
に、多くの場合における否定できないその有用性にもか
かわらず、必要悪であると見なされるようになってき
た。溶剤の存在は常にポリマーの原材料費を増加してき
た一方、最近多くの有用で重要な溶剤は、環境または職
業上の健康のいずれかあるいは両者に望ましくない影響
を有することが見出された。溶液重合されたポリマーの
使用に対する1つの代替が水性乳濁重合技術の発達に反
映されている。他の1つの接近法は、最終製品中に存在
する溶剤の割合を最小化するための高固型分技術の使用
であった。多くの場合、蒸留、噴霧乾燥、沈澱などのよ
うな技術により、溶液重合の後で有機溶剤を実質的に除
去することが可能である。アクリル酸エステル、アクリ
ルアミド、塩化ビニリデンなどのような普通のモノマー
の多くは、多くの溶剤に容易に溶解するが、重合すると
不溶でありかつ溶液から沈澱するポリマー類を生成する
(沈澱重合)。
高固型分技術はしばしば、重合後におけるポリマーと
の反応のために、製品処方中に反応性希釈剤を含み、こ
の希釈剤はポリマーと反応してその場で固型分を形成す
る。例えば、米国特許4,672,080は、ウレタンアクリレ
ートオリゴマーから製造され、反応性希釈剤としてトリ
メチロールプロパントリアクリレートまたはテトラヒド
ロフルフリル−o−ベンゾイル−ベンゾエートを含む光
で硬化可能な樹脂組成物を開示している。反応性希釈剤
類は、エポキシ組成物で広く使用され、例えば米国特許
4,603,182が、反応性希釈剤としてジビニールベンゼン
またはジイソプロピニルベンゼンを含有し得るエポキシ
樹脂組成物を開示している。同様にヨーロッパ特許公報
119425は、反応性希釈剤として光重合可能なモノエポキ
サイドを含む光重合可能なエポキシ樹脂組成物を開示し
ている。エポキシ系においては、アルキルグリシジルエ
ーテル類が通常の反応性希釈剤である。
高固型分のアクリル系被覆組成物は、しばしば反応性
希釈剤類を含有する。例えば米国特許4,677,168は、当
該被覆組成物のための結合剤として使用される水に分散
可能なこのポリマーのために、反応性共溶剤または反応
性希釈剤としてカーバメート誘導体を使用した水性の高
固型分被覆組成物を開示している。同様に米国特許4,52
4,183は、反応性希釈剤として低分子量の水酸基機能性
のアクリルポリマーを使用して処方された高固型分のア
クリル被覆組成物に関連している。米国特許4,515,835
は、低分子量の柔らかい水酸基官能性の付加重合ポリマ
ー樹脂および1分子当り2または3個の脂肪族水酸基を
有する低分子量のポリエーテル反応性希釈剤からなる高
固型分ポリマーの熱硬化性組成物を開示し、この樹脂と
反応性希釈剤とは共通の溶剤に溶解されている。米国特
許第4,477,534は、反応性希釈剤としてビニールオキサ
ゾリンエステルを含有する空気乾燥性の高固型分被覆組
成物類に関している。米国特許4,369,283は、アクリ
ル、エポキシおよびアミノプラストの樹脂類を含有する
高固型分の缶用被覆組成物を開示している。
反応性の溶剤類および希釈剤類は、高固型分被覆組成
物類などを処方する際における使用のために知られてい
るが、多くの場合これらは、合成樹脂と混合され、この
樹脂が重合によって製造された後でこの合成樹脂と反応
することになる。1つの例外は、米国特許4,144,220に
開示されている方法であって、この方法では、ある付加
重合ポリマーが水に不溶な多水酸基ポリマーの存在下に
重合され、この多水酸基ポリマーは重合用溶剤として役
立っている。高温で硬化できる被覆組成物を形成する際
には、次にアミノプラスト樹脂が添加される。
「反応性希釈剤」組成物の他の1つの例は、B−段階
のエポキシ樹脂などのような成形用および含浸用樹脂組
成物を形成するために、部分的に、でなければ不完全に
重合された樹脂によって提供されている。この場合、不
完全に重合された樹脂の低分子量部分は、高分子量部分
のための希釈剤と見なすことができる。成形用組成物が
所望の形状に成形された後、加熱され、その結果この
「反応性希釈剤」と高分子量樹脂とが反応して固体のC
−段階熱硬化性樹脂を形成する。
高固型分高分子組成物類に関連する1つの類似性は、
「反応性オリゴマー類」(F.W.Harris and H.J.Spinell
i,eds.,American Chemical Society,Washinton,D.C.198
5)に概説されているような反応性オリゴマー類、すな
わち反応性末端基を有する低分子量ポリマー類、の製造
であった。
高品質の被覆組成物での有機溶剤の水準の削減におい
て、反応性希釈剤を含む高固型分被覆組成物の処方によ
ってなされた継続中の進歩にもかかわらず、溶剤は各種
の問題を提供し続けている。最も望ましくは、溶剤類が
光化学的に活性であるにせよ、環境または健康に不利な
影響を有しているにせよ、被覆組成物は溶剤類を発散さ
せてはならない。更に加えて有機溶剤は、樹脂製造者に
対して各種の問題の主人役を提供している。これらは、
しばしば可燃性と毒性があり、製造プラントにおける当
然な配慮に適合せねばならない。その上溶剤は、費用の
かかる傾向にある。環境および健康の問題の減少のため
に最近利用可能になった溶剤類は、まだ高価である。
[発明が解決しようとする課題] 高品質の合成樹脂を製造するために必要とされる有機
溶剤の量を最小にする重合技術に対して強い必要性があ
る。有機溶剤を必要とする重合技術に代り、水性乳濁重
合における実質的な進歩があった一方で、溶剤を使用し
て重合された樹脂製品により示される成果は、特に水に
対する敏感性の点で、なお競合する水性の製品よりしば
しば優れている。
[課題を解決するための手段] この発明は、官能化された側鎖を有するポリマーを含
有し、適当な液状媒体に可溶または分散可能な高固型分
の高分子組成物を製造するための新規な方法を提供す
る。この方法では、重合可能なエチレン的に不飽和な官
能性モノマーの少なくとも1種が溶剤に溶解される。こ
の官能性モノマーは第1の官能性の少なくとも1種を有
する。例えば、この官能性モノマーは、アクリル酸のよ
うなエチレン的に不飽和なモノマーであることができ、
この場合の第1官能性基はカルボキシル基である。この
モノマーの重合のための溶剤は、第2の官能性基の少な
くとも1種を有する反応性化合物の少なくとも1種を含
有する。この第1および第2の官能性基は互いに反応で
きる。例えば、溶剤がアルカノールを含有できれば、そ
の水酸基は、アクリル酸のカルボキシル基と反応できる
第2官能性基である。この重合可能な官能性モノマー
は、この反応性化合物の存在下に、所望の場合には反応
性化合物の第2官能性基と反応する官能性基を含まない
モノマーのような他のモノマー類とともに、重合され
る。
もう1つの工程段階では、第1官能性基の少なくとも
予め定められた割合が第2官能性基と反応して官能化さ
れた側鎖を提供する。重合反応と第1および第2の官能
性基間の反応との相対的な速度に依存して、第1および
第2の官能性基間の実質的反応は、重合反応の前、途中
および/または後に起ることができる。多くの場合、第
1および第2の官能性基間の実質的反応は、重合可能な
官能性モノマーの重合が始まる前には起らない。
この発明方法の使用により、重合反応の生成物の分離
および、従来技術の製法においては使用されまたこの発
明方法に依らない時には必要になったであろうような、
反応性化合物との反応によるこの分離に続く重合反応生
成物の官能化が避けられる。同様にこの発明方法の使用
はしばしば、この技術分野において知られていた代替的
な合成ルートを可能にする。すなわちこれらの官能性モ
ノマーと反応性化合物との反応による生成物の製造およ
び分離、ならびにこれに続くこの反応生成物の重合が避
けられる。幾つかの場合では、従来技術の合成ルートの
どれもが使用できなくても、この発明方法が、今まで利
用できなかった新規な高分子組成物を提供する。
この発明の1つの実施態様において、第1および第2
の官能性基は、縮合反応で反応し、エステル化反応また
はアミド化反応におけるように、水またはアンモニアの
ような他の生成物を生成し、また溶剤は、水と共沸混合
物を形成するトルエンまたはメチルアミルケトンのよう
な反応性のない有機化合物を含んでいる。この縮合水は
共沸蒸留によって除去され、共沸蒸留は、同時に縮合反
応を完了の方向に促進し、また有機溶剤を除去する。所
望されるなら、重合されたこの反応生成物は、沈澱とろ
過のような通常の手段によって分類できる。代りに、重
合されたこの反応生成物は選定された溶剤で希釈でき
る。
この発明製法の1つの重要な利点は、この製法によっ
て新しい高分子組成部類が製造できることである。この
発明方法に依るのでなくもし従来の合成技術によって製
造されるなら、これらの新しい高分子組成物は、多くの
溶剤交換工程の使用と多重的なモノマー中間体類の開発
を必要として可能となったか、あるいは従来の合成技術
によっては全く入手不可能だろう。
この製法により製造できる高分子組成物は、特殊化学
品、被覆およびその他への応用だけでなく、強力な洗剤
への応用を含む各種用途のための液体および固体の洗剤
組成物の製造を含む広い応用範囲において有用である。
更に加えてこの製法は、官能化された高分子組成物類
への独特の経路を提供し、従来技術に比して幾つかの重
要な利点を有する。重合溶剤が反応性化合物を含有する
理由で、重合溶剤における費用のかかる非反応性有機溶
剤の量は、節減でき、しばしば著しく減少し、そして時
には完全に省略できる。所望の製品を製造するのに必要
とされる製法上の工程数もまた減少できる。例えば、反
応性混合物からポリマーを分離することに関連する多く
の長くまた不経済な工程は簡略化できる。この有機溶剤
が全く省略できる本発明製法では、もしこの製法でなけ
れば、この溶剤類を重合反応器内に保持しまた周囲の環
境から遠ざけておくために必要とされる主要な装置を、
もしこの方法でなければ有機溶剤類を収容しまた除去す
るために必要な設備と同様に、全く不要にできる。重合
後の分離および官能化工程は省略される。
更に、この発明の製法は、例外的に多くのことに使用
でき、またカルボキシ基とアルコール、カルボキシル基
とアミン、エポキシ基とカルボキシル基、などのような
反応性の官能性基の各種の組合せを包含する。
以下にこの発明を更に詳しく説明する。
1つの特徴において、この発明の製法は、ビニール付
加重合反応を要素と重縮合反応の要素とを結合する。従
来技術においては、縮合反応またはエステル交換反応が
特殊な「官能性」モノマー類の製造にしばしば使用さ
れ、この特殊な官能性基は、ある官能性基を有する反応
性化合物に担持され、この官能性基は、重合可能なエチ
レン的に不飽和なモノマーに担持されているもう1つの
官能性基に反応性がある。例えば、この反応性化合物
は、親水性部分に共有結合的に結合された疎水性部分を
有する表面活性化合物であるだろう。この疎水性基は、
1つの特殊な官能性基であると考えることができ、この
親水性部分は、第1級または第2級の水酸基、第1級ま
たは第2級のアミノ基、メルカプタン基などのような活
性水素を有する官能性基で末端化することができる。
先行文献は、このような界面活性剤分子から誘導され
た側鎖を有するポリマーを製造するための2種の代替的
な経路を開示している。その第1の経路では、カルボキ
シル基または無水カルボン酸基で官能化されたエチレン
的に不飽和なモノマーが、縮合反応でこの表面活性剤と
反応し、この表面活性剤から誘導された新モノマーが形
成される。この新「表面活性モノマー」は、所望の高分
子組成物を形成させるために他のモノマー類と共重合さ
れる。第2の先行技術経路では、初めに前記の反応性の
官能性基を有するモノマーを含有する共重合物が製造さ
れ、この表面活性剤がこのポリマーを含有する溶液に溶
解され、次にこのポリマーがこの表面活性剤と反応して
このポリマーの分子上に「表面活性剤」の側鎖を提供す
る。
この発明の方法は、第3の代替法を提供する。1つの
実施態様においては、この第2の従来技術法のように、
活性水素、例えばメタクリル酸のようなカルボン酸、と
反応性のある官能性基を有するモノマーが、初めに他の
共重合可能なモノマーと混合されてモノマー混合物が形
成される。しかしこのモノマーは、不活性な非反応性の
溶剤に溶解しているよりむしろ、室温において表面活性
剤を含有する溶剤に溶解している。このモノマー溶液に
重合触媒が添加される。この活性水素とこの活性水素に
反応性のある基との間の反応のための触媒もまたこのモ
ノマー溶液に添加できる。例えば、このアクリレート混
合物の酸性度は、この縮合反応を促進するために調整で
きる。この混合物の温度は、ビニール付加重合およびエ
ステル化反応を同時に遂行するために上昇させる。水が
エステル化反応の副生物であるから、共沸蒸留による縮
合水の除去は、この縮合反応を完了の方向に推進する。
高固型分であり、官能化されそして重合された反応製品
が結果として生じる。
この発明の製法は、官能化された側鎖を有するポリマ
ーを含む高固型分の高分子共重合物を提供する。この官
能化が重合工程の間に起るので、この方法は「工程内官
能化」(「IPF」)と呼ぶことができる。この官能化が
エステル化である場合には、この製法は「工程内エステ
ル化」(「IPE」)と呼ぶことができる。
この製法により製造された高分子組成物は、適当な液
状媒体に可溶または分散可能である。例えば、この製法
の製品は、アクリル酸が官能性モノマーであって反応性
化合物がメタノールのような低級アルカノールである場
合にこの製法によって形成できるような製品のように、
水に可溶な高分子組成物であることができ、この重合さ
れた酸残基は部分的にエステル化されているにすぎな
い。他の1つの例は、水に分散可能であるが、可溶では
ない高分子組成物である。このような高分子組成物は、
この製法のための溶剤として官能性基が1個の反応性化
合物と官能性が2個の反応性化合物との混合物を使用す
ることにより製造できる。例えば、官能性モノマーがア
クリル酸である場合のように、低級アルカノールのよう
な官能性基が1個の反応性化合物と、水酸基が2個のア
ルコール、例えばポリエチレングリコール、のような官
能性基が多数個の反応性化合物との混合物が使用できた
であろう。これら両反応性化合物の相対的割合およびそ
の他の反応条件に依存して、部分的に架橋されているが
水に分散可能な高分子組成物が結果としてできる。
しかし、適当な液状媒体に溶解もできなければ分散も
できない高分子組成物を製造する反応条件は避けられる
べきである。例えば、官能性基が多数個の反応性化合物
の過大な割合を使用すると、適当な液状液媒体に溶解も
できなければ分散もできない反応製品を結果として得る
ことができる。このような条件は、熱硬化性高分子結合
剤をその場で硬化させる際および類似な応用に使用でき
るが、この発明方法では使用されるべきではない。しか
し、この発明の製法は、後工程において不溶で分散不可
能な材料に硬化され得る高分子組成物を製造するのに使
用できる。
この発明の高分子組成物に適当な液状媒体の例は、1
種以上のモノマーのための溶剤および/または当該高分
子組成物の製造に使用される反応性化合物類を含んでい
る。例えば、官能性モノマーとしてアクリル酸が使用さ
れ、また反応性化合物としてメタノールが使用される場
合では、アクリル酸およびメタノールの両者のための溶
剤である水が、得られる高分子組成物を溶解または分散
するために適当な液状媒体である。
この発明の製法により製造できる分散可能な高分子組
成物の他の1つの型は、親水性側鎖および親水性/疎水
性混合側鎖の両者、例えばカルボキシル基とアルコキシ
基、アルカリルオキシ−ポリ(エチレンオキシ)基、ま
たはポリ(エチレンオキシ)/ポリ(プロピレンオキ
シ)(ブロック共重合物)との側鎖、を有するもののよ
うな「結合性」ポリマー分子を含んでいる。異なるポリ
マー分子の側鎖間における疎水性ブロックの間の疎水性
相互作用により、このような結合性ポリマーは、共有原
子価で結合されていない凝集物を形成できる。結合また
は凝集の平均的な程度は、この結合性ポリマーが分散さ
れている組成物によって経験される剪断速度に依存でき
る。結合性ポリマーは、水性の被覆組成物類の製造にお
いて特別な価値を有する。これらの組成部物類における
剪断速度依存の粘稠性の増加は、結合性ポリマーの添加
により有利に調整できる。
特に断わりのない限り、この明細書で使用される「溶
解」(dissolves)は、真の溶液の形成および分散液の
形成の両者を含む。したがって重合可能なエチレン的に
不飽和な官能性モノマーが溶剤に「溶解」される場合に
は、このモノマーは真の溶液を形成できるかまたは溶剤
に分散されることができる。分散を容易にするための非
イオン性表面活性剤の添加によるような、官能性モノマ
ー類およびその他の相溶性のない溶剤類の通常の分散手
段が使用できる。同様に、溶解性で不充分なモノマー類
の溶解度は共溶剤の使用により増加できる。
この溶剤は、モノマー的な種類またはポリマー的な種
類またはこれらの混合物を含むことができる。ポリマー
的な溶剤の例は、モノ−、ジ−、トリ−およびテトラ−
ヒドロキシ官能性のポリオキシプロピレン類およびオキ
シエチレン類のような水酸基官能性のポリエーテル類を
含んでいる。この溶剤は、重合反応のための基質として
役立つことができ、重合温度において液体でなければな
らない。しかしこの溶剤は、室温のような重合温度以外
の温度において液体である必要がない。
反応性モノマーおよび反応性化合物によってそれぞれ
担持されている第1および第2の官能性基は組で出現す
る。反応性の官能性基を有し、本発明の製法において
「官能性モノマー類」として役立つことのできるエチレ
ン的に不飽和で重合可能なモノマーの例は、「官能性モ
ノマー類」(R.H.Yocum and E.B.Nyquist,eds,Marcel D
ekker,New York,1974)に示されている。この明細書で
使用されている「官能性」モノマーは、アルケン類のよ
うな単にエチレン的に不飽和なモノマー類を含まない
し、書籍「官能性モノマー」よって示されている官能性
の部類の中に含まれるエチレン的不飽和をも含まない。
ある特別な1組のどちから一方は、しばしば重合可能な
モノマーまたは反応性化合物のいずれかに含まれること
ができる。
例えば、カルボキシル基と水酸基とがこのような1組
を形成する。アクリル酸とブタノールの場合のように、
第1官能性基がカルボキシル基であることができ、これ
に対応する第2官能性基が水酸基であることができる。
この場合とは逆に、ヒドロキシエチルメタクリレートと
プロピオン酸との場合のように、第1官能性基が水酸基
であることができる一方で第2官能性基がカルボキシル
基であることができる。一般的にこの第1および第2の
官能性基は反応性のある組を形成するが、重合反応条件
によって賦課される束縛は、官能性基の1組の特別な一
方が重合可能なモノマーにより担持されるべきことを指
示するであろう。
反応性のある第1および第2官能性基の組の例は、カ
ルボン酸と第1級アルコール、カルボン酸と第2級アル
コール、カルボン酸と第1級アミン、カルボン酸と第2
級アミン、カルボン酸とエポキシ基、カルボン酸無水物
と第1級アルコール、カルボン酸無水物と第2級アルコ
ール、カルボン酸無水物と第1級アミン、カルボン酸無
水物と第2級アミン、イソシアネート基と第1級水酸
基、イソシアネート基と第2級水酸基、イソシアネート
基と第1級アミノ基、イソイアネート基と第2級アミノ
基、エポキシ基と第1級水酸基、エポキシ基と第2級水
酸基、エポキシ基と第1級アミノ基およびエポキシ基と
第2級アミノ基を含む。
第1官能性基がカルボキシル基であるエチレン的に不
飽和なモノマー類は、アクリル酸、メタクリル酸、エタ
クリル酸、α−クロロアクリル酸、α−ビニルアクリル
酸、クロトン酸、α−フェニルアクリル酸、β−アクリ
ロキシプロピオン酸、桂皮酸、クロロ桂皮酸、β−スチ
リルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸およびフマル
酸を含む。エチレン的に不飽和な重合可能なカルボン酸
無水物の例は、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水
アクリル酸および無水メタクリル酸である。
この発明の製法において、第1官能性基としてカルボ
キシル基を有するカルボン酸官能性のモノマーは、第2
官能性基を有する多くの化合物のいずれとも反応でき
る。例えば、カルボン酸官能性のエチレン的に不飽和な
モノマーは、エステル化反応で第1級アルコール化合物
類と反応できる。使用可能な第1級アルコールの例は、
メタノール、エタノール、n−プロパノールおよびn−
ブタノールを含む。水酸基1個のアルコール類に加え
て、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ
(オキシエチレン)ジオールおよびポリ(オキシプロピ
レン)ジオールのような水酸基2個のアルコール類が、
グリセロールのような水酸基多数個のアルコール類と同
様に使用できる。使用可能な水酸基官能性の化合物の追
加的例は、フルオロアルコール類、例えば2−フルオロ
フェノール、3−フルオロフェノール、2−フルオロベ
ンジルアルコール、3−フルオロベンジルアルコール、
2−フルオロエタノールおよびフルオロダド(Fluoroda
d、Minnesota Mining and Manufacturing社の商品名)F
C−170−C表面活性剤を含むフルオロダド系列の中で利
用できるようなもののようなふっ素化されたアルキルポ
リ(オキシエチレン)−エタノール類のようなハロゲン
化アルコール類を含む。
水酸基官能性の反応性化合物の特に重要な群は、アル
キルアリール(aryl)オキシポリ(エチレンオキシ)エ
タノール類のような水酸基官能性の表面活性化合物であ
る。これらには、例えばトライトン(Triton、Rohm and
Haas社の商品名)のΧおよびN系列中で商業的に利用
できるオクチルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタ
ノール類およびノニルフェノキシポリ(エチレンオキ
シ)エタノール類;プルロニック(Pluronic、BASF Wya
ndotte社の商品名)系列中で商業的に利用できるような
もののようなポリ(エチレンオキサイド)とポリ(プロ
ピレンオキサイド)とのブロック共重合物類;マコール
(Macol、Mazer Chemicals社の商品名)のCSA、LA、OA
およびTD系列中で商業的に利用できるものようなポリエ
チレンオキシ化されたアルカノール類;メイペグ(Mape
g、Mazer Chemicals社の商品名)系列中で商業的に利用
できるもののようなポリエチレングリコールと脂肪酸と
のエステル類;ポリエトキシ化されたひまし油のような
ポリエトキシ化された天然製品類;ポリエトキシ化され
たココアミン(coco amine)、ポリエトキシ化されたタ
ロウアミン(tallow amine)、ポリエトキシ化されたソ
ヤアミン(soya amine)、ポリエトキシ化された水素化
タロウアミンなどのようなポリエトキシ化されたアミン
類;グリセロールモノステアレート、グリセロールモノ
オレエート、グリセロールモノラウレエートなどのよう
なグリセロールのモノエステル類;グリセロールのよう
な水酸基が多数個のアルコール類のモノおよびジエステ
ルのポリエトキシ化された誘導体類、例えばグリセロー
ルのラウレートエステルとオレテートエステルとの混合
物のポリエトキシ化された誘導体類;である。これらに
対応し、カルボキシル第1官能性基と反応してアミド類
を生じるアミン官能性反応性化合物類もまた有用であ
る。同様にこれらに対応し、カルボキシル基第1官能性
基と反応してチオエステル類を与えるメルカプト官能性
の反応性化合物類もまた使用できる。
水酸基が第1官能性基であって重合可能なエチレン的
に不飽和なモノマーに担持され、またカルボキシル基が
反応性化合物によって担持される第2官能性基である場
合には、この第1および第2の官能性基がまた反応して
エステルを形成するであろう。水酸基官能性の重合可能
なモノマー類の例は、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメ
タクリレートを、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ポ
リ(オキシエチレン)ジオールなどのような官能性基2
個のアルコール類のモノアクリレート誘導体およびモノ
メタクリレート誘導体とともに、含んでいる。この場合
において、第2官能基性はカルボキシル基であり、反応
性化合物は、例えば蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プ
ロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−バレリアン酸、
ステアリン酸、β−クロロ酢酸、α−クロロ酢酸、フル
オロ安息香酸、メトキシ酢酸、シアノ酢酸、安息香酸、
フェニル酢酸などであることができる。
もし当該不飽和がビニル重合反応において低反応性で
あるなら、この反応性化合物自体がエチレン的な不飽和
の場所を有することができる。例えば、この反応性化合
物は、オレイン酸、リノル酸、リノレイン酸などのよう
な不飽和脂肪酸であることができる。
関連する官能性モノマーの1組がカルボン酸無水物と
水酸基とから作られる。無水マレイン酸は、重合可能な
エチレン的に不飽和なカルボン酸無水物の1つの例であ
る。カルボン酸無水物の官能性基を有する反応性化合物
の例は、無水こはく酸、無水フタル酸および無水グルタ
ル酸を含む。カルボン酸基官能性基と反応できる第1級
および第2級アルコール類に加え、カルボン酸無水物官
能性基は、第3級アルコール類とも反応できる。反応性
の第3級アルキルアルコール類の例は第3級ブチルアル
コールを含んでいる。
「表面活性剤」アルコールにおける末端水酸基のよう
な水酸基官能性基類との反応に加え、カルボキシル基お
よびカルボン酸無水物基の官能性基は、アミノ基および
エポキシ基のような他の種類の官能性基の幾つかとそれ
ぞれ一対になることができる。
この発明の製法において、カルボキシル基またはカル
ボン酸無水物基の第1官能性基と組合せて反応性化合物
として使用できるアミの化合物の例は、ジェファミン
(Jeffamine、Jefferson Chemical Companyの商品名)
の下で市販されているエトキシ化されたアミンおよびプ
ロポキシ化されたアミン類とともに、メチルアミン、エ
チルアミン、プロピルアミン、n−ブチルアミン、第2
級ブチルアミン、ジエチルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、エチレンジアミンおよびジエチレントリアミンのよ
うなアルキルアミン類;アニリンのようなアリール(ar
yl)アミン類を含んでいる。このアミン官能性の反応性
化合物は、カルボキシル基またはカルボン酸無水物基の
第1官能性基と反応してアミドを形成するのに使用でき
る。
第1官能性基としての水酸基を有する重合可能なモノ
マーの他の例は、ポリエトキシ化された/ポリプロポキ
シ化されたアクリレート類、メタクリレート類、イタコ
ネート類、プロピオネート類などとともに、3−ヒドロ
キシプロピルイタコネートおよびジ(2−ヒドロキシエ
チル)イタコネートのようなヒドロキシアルキルイタコ
ネート類;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルクロトネ
ートおよび2−ヒドロシキメチル−3−ヒドロキシエチ
ルクロトネートのようなヒドロキシアルキルクロトネー
ト類;6−ヒドロキシヘキシルアクリルオキシプロピオネ
ートおよび2−ヒドロキシエチルアクリルオキシプロピ
オネートのようなアクリルオキシプロピオネート類;な
どを含んでいる。
また第1官能性基は、第3級アミノ基であることがで
き、対応する第2官能性基がエポキシ基であることがで
きる。第3級アミノ基官能性の重合可能なエチレン的に
不飽和なモノマー類の例は、N,N−ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノアクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルア
ミノプロピルメタクリレートおよびN,N−ジエチルアミ
ノプロピルアクリレートを含む。エポキシ基官能性の反
応性化合物類の例は無数にある。例としては、水溶性の
および水分散性のエポキシ樹脂、ブチルグリシジルエー
テル、2−エチレヘキシルグリシジルエール、t−ブチ
ルフェニルグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテルおよびシクロヘキサン−ジメタ
ノールグリシジエーテルのようなエポキシ希釈剤類が、
1,2−エポキシプロパンおよび1,2−エポキシエタンのよ
うなアルキルエポキシ化合物、およびp−エチルフェニ
ル−2,3−エポキシプロピルエーテルおよびp−メトキ
シフェニル−2,3−エポキシプロピルエーテルのような
アリール(aryl)エポキシ化合物とともに含まれる。
第3級アミノ基の第1官能性基と反応性のある第2官
能性基の他の例は、アルキルハライド、例えば塩化エチ
ル、よう化メチルおよび臭化n−プロピル、におけるよ
うなハロゲン、および硫酸エチルおよび硫酸n−プロピ
ルのような硫酸アルキル類におけるような硫酸基を含
む。
官能性基の更に他の1組がカルボン酸エステル基の官
能性基と水酸基の官能性基とから形成される。この場合
には、カルボン酸エステル官能性基が第1または第2官
能性基のいずれかであるだろう。この第1および第2官
能性基はエステル交換反応で反応する。重合可能なエチ
レン的に不飽和なエステル類の例は、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸n−アミル、アクリル酸n−プロピル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプ
ロピル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸デド
シル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸n−テトラ
デシル、メタクリル酸n−テトラデシル、メタクリル酸
イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n
−ヘキシル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸シ
クロペンチル、メタクリル酸n−デシルなどのようなア
ルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレート類;
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ブロモエチ
ル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸1−ナフチル、メタクリル酸ベンジ
ル、メタクリル酸2−フェニルエチル、アクリル酸3−
メトキシブチル、メタクリル酸3−メトキシブチルおよ
びメタクリル酸2−n−ブトキシエチルのようなアクリ
ル酸およびメタクリル酸のその他のエステル類;酢酸ビ
ニル、ビニルバーサテート、ビニルプロピオネート、ビ
ニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルカプロ
エート、ビニル2−エチルヘキサノエート、ビニルデカ
ノエートのようなビニルエステル類;イタコン酸などの
ようなジおよびトリカルボン酸類のモノアルキル、ジア
ルキルおよびトリアルキルエステルのような他のエチレ
ン的に不飽和なカルボン酸類のエステル類を含む。適当
なエステル類の例は、ジ(2−エチルヘキシル)マレエ
ート、ジメチルフマレート、ジメチルイタコネート、ジ
エチルシトラコネート、トリメチルアコニテート、ジメ
チルメサコネート、モノメチルイタコネート、モノn−
ブチルイタコネート、ジ(2−エチルヘキシル)イタコ
ネートおよびジ−(2−クロロエチル)イタコネートを
含む。
官能性基の組の他の1つの例は、イソシアネート基の
官能性基と水酸基の官能性基とによって形成される。官
能性基の関連する2組は、イソシアネート官能性基とア
ミノ官能性基およびイソシアネート官能性基と水であ
る。この場合におけるイソシアネート官能性基は、第1
官能性基であることができる。イソシアネート官能性基
を有するエチレン的に不飽和な重合可能なモノマーの例
は、イソシアネートエチルアクリレート、イソシアネー
トエチルメタクリレート、α,α−ジメチルメタイソプ
ロペニルベンジルイソシアネート(American Cyanamid
社からm−TMIとして購入可能)およびヒドロキシアル
キルアクリレートまたはヒドロキシアルキルメタクリレ
ートとイソホロンジイソシアネートのようなジイソシア
ネートとの反応生成物類を含む。
適当なイソシアネート基官能性の反応性化合物の多く
の例が存在し、アリルおよびアリールモノイソシアネー
ト類、例えばフェニルイソシアネート、p−クロロフェ
ニルイソシアネート、2,5−ジクロロフェニルイソシア
ネート、3,4−ジクロロフェニルシソシアネート、メチ
ルイソシアネート、エチルイソシアネート、n−プロピ
ルイソシアネート、イソプロピルイソシアネートなど、
のようなモノイソシアネート官能性化合物を含んでい
る。ジ−およびマルチ−イソシアネート官能性化合物類
もまた使用可能で、これらには、2,4−トリレンジイソ
シアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサエチレンジイソシアネート、ジアニシジンジ
イソシアネート、m−キシリレンジイソシアネートおよ
びイソホロンジイソシアネートを含んでいる。所望なら
ば、このイソシアネート官能性基は、ε−カプロラクマ
ム、フェノール、メチルエチルケトキシムまたは活性エ
チレンの化合物のような保護化合物を使用して、室温に
おいて保護することができる。
官能性基の組の他の多くの例は、この技術分野に経験
ある者に明白であろう。
第2官能性基を有する1種以上の反応性化合物に加
え、溶剤は、第1官能性基とは実質的に反応しない他の
化合物を含むことができる。例えば、通常の重合溶剤を
含むことができる。例は、各種の炭化水素留分、トルエ
ン、キシレン、クメン、更にエチルベンゼン、イソパラ
フィン的な炭化水素類のような芳香族溶剤類;ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ンおよび1,4−ジオキサンのようなエーテル類;エチレ
ングリコールジメチルエーテルのようなエチレングリコ
ールのジアルキルエーテル類を含む。例えば高沸点溶剤
に溶解されたこの反応製品が被覆組成物を処方する際に
使用できる場合のように、この発明製法の重合製品が反
応混合物から分離されない場合には、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルおよび
ジエチレングリコールモノエチルエーテルのようなエチ
レングリコールおよびジエチレングリコールのモノ−お
よびジ−低級アルキル(例えばC1−C4)エーテル類のよ
うな高沸点溶剤が好ましい。使用できる被覆用剤の例
は、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジア
セトンアルコール、ブチロラクトン、N−メチルピロリ
ドン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ルおよびプロピレンカーボネートを含む。非反応性共溶
剤に加え、この溶剤は、重合開始剤、第1および第2の
官能性基間の反応のための触媒、非イオン性表面活性剤
のような分酸剤類、ポリマー鎖の成長を制御するための
連鎖移動剤類などを含むことができる。
少なくとも1種の第1官能性基を有する重合可能なモ
ノマー(「官能性モノマー」)の少なくとも1種を重合
することは、通常の技術により達成できる。例えば、こ
の官能性モノマーが重合可能なエチレン的に不飽和なモ
ノマーである場合には、遊離ラジカル重合のような付加
重合技術が使用できる。この発明製法の現在での好まし
い実施態様の1つにおいて、遊離ラジカルはある種の化
学的開始剤の熱分解により、その場で発生される。
遊離ラジカル発生型の通常の重合開始剤は、エチレン
的に不飽和なモノマーが付加重合によって重合されるも
のである場合に使用できる。例えば、2,2′−アゾ−ビ
ス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾ−ビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)および1−第3級−ブチルア
ゾシアノシクロヘキサンのようなアゾ化合物類;過酸化
水素、第3級ブチルハイドロパーオキサイドおよびクメ
ンハイドロパーオキサイドのようなハイドロパーオキサ
イド類;カプリリルパーオキサウイド、ベンゾイルパー
オキサイド、ジ−第3級−ブチルパーオキサイド、エチ
ル3,3′−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、エ
チル3,3′−ジ(t−アルミパーオキシ)ブチレートお
よびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
のようなパーオキサイド類;第3級ブチルパーオキシピ
バレート、第3級ブチルパーオクテート、第3級ブチル
パーフタレート、第3級ブチルパーアセテートおよび第
3級ブチルパーベンゾエートのようなパーエステル類が
使用できる。同様に、過硫酸アンモニウムおよび過硫酸
カリのような過燐酸塩類および過硫酸塩類が使用でき
る。
重合開始剤類は、単独(熱開始剤)で、またはアスコ
ルビン酸、りんご酸、蓚酸、乳酸、グリコール酸、チオ
グリコール酸、異性重亜硫酸カリ、チオ硫酸ナトリウム
またはホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムのよ
うな還元成分をも含むレドックス系の酸化成分として、
使用きる。レドックス系においては、還元成分がしばし
ば促進剤と呼ばれる。通常的に触媒、触媒系またはレド
ックス系と呼ばれるこの開始剤と促進剤は、共重合され
るべきモノマー類の重量を基礎にして、それぞれ約0.00
1から5%までの割合で使用できる。レドックス触媒系
の例は、過酸化水素/Fe(II)、第3級ブチルハイドパ
ーロオキサイド/ホルムアムデヒドスルホキシル酸ナト
リウム/Fe(II)および過硫酸アンモニウム/重亜硫酸
ナトリウム/ヒドロ亜硫酸ナトリウム/Fe(II)を含
む。コバルト、鉄、ニッケルたは銅の塩化物または硫酸
塩のような活性化剤の少量が使用できる。この重合温度
は、室温から重合反応混合物の還流温度まで、またはこ
の反応が圧力の適用下に実施される場合のように、より
高い温度までである。この開始剤および促進剤は、好ま
しくは、モノマーの溶液または分散液に可溶性であるべ
きである。
この発明の製法において、官能性モノマーは、反応性
化合物の少なくとも1種を含有する溶剤に可溶または分
散可能である。第1または第2の官能性基のいずれとも
反応性のない表面活性剤類の少量が相溶性を助長するた
めに添加できる。例えば、非イオン表面活性剤の少量
は、非官能性および官能性モノマー類の相溶性を助長す
るために添加されることができ、また重合製品の均質性
を向上することができる。しかし添加される非反応性表
面活性剤の量を最小化することが好ましい。
もし好ましければ、重合開始剤は、溶剤中に、モノマ
ー中に、またはモノマー/溶剤の溶液または分散液中に
溶解でき、次いで重合反応基に徐々に添加することがで
きる。またこの開始剤は、モノマーとは別にしかしモノ
マーと同時的に、反応器に徐々に添加できる。モノマー
に対する開始剤のモル比は、モノマーおよび開始剤が反
応器に供給されるにつれて変更できる。同様に、モノマ
ーまたは開始剤のいずれかは1回以上の回分式で添加で
きる。重合は、例えばモノマー組成の変更により、2以
上に分割された段階で行なうことができる。重合はま
た、連続式か、または連続反応器から複数回の回分量が
サンプルとして抜出され、重合反応および/または官能
基反応が抜出された回分量ごとに完成される場合のよう
に、連続式/回分式の混合方式で実施されることができ
る。しかし、重合は、反応性化合物の少なくともどれか
を含有する溶剤中に溶解または分散された官能性モノマ
ーの少なくともどれかで開始される。
連鎖移動剤の1種以上が、重合中の製品の分子量を制
御するために使用できる。使用できる連鎖移動剤の例
は、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、
n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、第
3級ブチルメルカプタン、n−アミルメルカプタン、イ
ソアミルメルカプタン、第3級アミルメルカプタン、n
−ヘキシルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタ
ン、n−オクチルメルカプタン、n−、デシルメルカプ
タン、n−ドデシルメルカプタン、2−ヒドロキシエチ
ルメルカプタン、3−メルカプトプロピオン酸、3−メ
ルカプトプロピンオン酸メチル、3−メルカプトプロピ
オン酸エチル、メルカプト酢酸、4−メルカプト酪酸、
4−メルカプト酪酸エチル、メルカプト酢酸メチル、3
−メルカプトイソ酪酸エチルのようなメルカプタン類、
チフェノールおよびチオクレゾールのようなアリール
(aryl)メルカプタン類、トリメチロールプロパントリ
メルカプタンのようなポリメルカプタン類、四塩化炭
素、テトラクロロエチレン、トリクロロブロモエタンの
ようなハロゲン化合物類などを含む。
若干の第1級アルカノール類、例えばエタノールは、
この製法において上記のように使用されるべき連鎖移動
剤として充分に効果的でないが、ベンジルアルコールな
らびにエチレングリコールおよびジエチレングリコール
のような水酸基が2個の化合物のモノ−低級(例えばC1
−C4)アルキルエーテル類のような他のものは、既に述
べたように使用できる。更にイソプロパノールのような
若干の第2級アルコール類も使用できる。一方におい
て、アルカノールは、第1官能性基が水酸基官能性の基
に反応性のある場合に、反応性化合物としても使用でき
る。
使用される連鎖移動剤の量および種類は、この製法の
製品が使用されるべき用途、ポリマーに所望される分子
量、溶剤のような非反応性成分の存在および量、使用さ
れる反応性化合物の全モノマーに対する割合などに依存
する。開始剤および連鎖移動剤の割合いと種類は、所望
の平均分子量を有する重合製品を与えるように選択され
る。ポリマーの平均分子量は、この製法の製品の応用上
の最終用途に依存して、オリゴマーのような比較的低い
値から比較的高い値まで変化する。例えば、この製法の
製品が次に反応性のオリゴマー組成物を処方するのに使
用される場合では、比較的に低い平均分子量のポリマー
に好都合な条件が適用される。逆にこの製法の製品が、
例えば不利な環境条件下に使用される成形品のための熱
可塑性成形材料として使用される場合には、高い平均分
子量が一般的に好ましい。連鎖移動剤は、純粋状態でま
たはモノマー自体に溶解されて、重合反応器に徐々に添
加できる。連続移動剤のこの添加は、ポリマー製品の平
均分子量を、予め定められた範囲内に保持するように適
合させることができる。
重合反応の終り頃に、残存モノマーの濃度をポリマー
の約0.1重量%より低いような受いれ可能な水準に減少
させるため、追加の「触媒」(開始剤)反応器に添加で
きる。例えば、エチル3,3−ジ−(t−ブチルパーオキ
シ)ブチレートのようなポリオキシケタル開始剤が使用
できる。
一般的に、第1官能性基の少なくとも1種と重合も反
応もしない添加剤類の使用を回避するかまたは最小化す
ることが好ましい。慣例的に溶液重合および沈澱重合の
技術においては、溶剤中に溶解または分散された表面活
性剤のような小分子量のものが、ろ過またはこれに類似
の物理的分離技術により、溶剤とともに重合製品から分
離されている。しかしこの発明の製法においては、残存
溶剤が乾燥または共沸蒸留のような蒸留により除去され
ることが好ましく、反応性のない添加剤類がこの製法の
製品中に残存できる。この残存は、もしこれらの残存物
が、この製法の製品の処理、応用または性質の安定性に
不利に影響するのなら、望ましくないことであり得る。
このことは、例えば、残存したものが製品の水に対する
敏感性を増加することとか、あるいは残存したものが、
製品に望ましくない色を賦与する発色団にまで、後で酸
化されることを起すかもしれない。これらの反応性のな
い添加剤は、多くの場合後続の抽出的な処理工程により
除去できるが、このような追加的な工程は、簡単で安価
な製法を提供する目的とは一致せず、添加剤の数および
使用される各添加剤の割合を最小化することにより避け
ることが好ましい。
第1および第2の官能性基が縮合反応により反応し
て、副生物としての水を生成する場合には、1種以上の
有機化合物が、この化合物と水とが共沸混合物を形成す
るように、溶剤中に含有されることができる。この縮合
水は、続いて共沸蒸留により反応混合物から除去でき
る。アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレー
トの製造に関連する技術分野においては、3成分系共沸
混合物の蒸留がよく知られている。この発明製法におけ
る使用に適当な有機化合物は、水と2成分共沸混合物を
形成することで知られている芳香族化合物を含み、トル
エンおよびベンゼンのような炭化水素類;塩化エチレン
および塩化プロピレンのような置換炭化水素類;n−ヘキ
シルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチ
ルアルコールおよびベンジルアルコールのようなアルコ
ール類;ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテ
ル、ジフェニルエーテル、アニソール、レゾルシノー
ル、ジエチルエーテルのようなエーテル類;蟻酸n−ブ
チル、ベンジルアセテート、エチルブチレート、メチル
イソブチレート、エチルイソバレレート、エチルカプロ
エート、メチルベンゾエートおよびエチルフェニルアセ
テートのようなエステル類;プロピンオン酸のような酸
類;メチルエチルケトン、メシチルオキサイドおよびジ
アセトンアルコールのようなケトン類;フルフラール、
ブチルアルデヒドのようなアルデヒド類;ピリジンのよ
うなアミン類をも含んでいる。
共沸混合物を形成するこの有機化合物は、第1官能性
基とは実質的に反応しないように選択できる。若干の場
合には、第1官能性基がカルボキシル基であって第2官
能性基が水酸基である場合のように、前記の反応性化合
物が共沸混合物を形成する有機化合物として役立つこと
ができる。エタノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、n−アミルアルール、第3級アミルアルコールの
ように、多くのアルコール類が、水と2成分共沸混合物
を形成することで知られている。このようなアルコール
は第1官能性基とエステルを形成する反応のための反応
性化合物として溶剤中に含めることができる。例えば、
官能性モノマーがアクリル酸である場合に、イソプロパ
ノールが反応性化合物として使用できる。この場合の開
始剤は、水/イソプロパノールの共沸蒸留温度(80.4
℃)で遊離ラジカルを発生するように選択される。
この発明製法において使用される官能性モノマーは、
重合可能なエチレン結合が1個の不飽和モノカルボン酸
モノマー、例えばアクリル酸およびメタクリル酸、の場
合のように、単一の第1官能性基を有することができ
る。代りに、官能性モノマーが1個より多い第1官能性
基を有することができる。マレイン酸、イタコン酸など
のような重合可能でエチレン的に不飽和なジカルボン酸
モノマーは、1個より多い第1官能性基を有する官能性
モノマーの例である。官能性モノマーに1個より多い第
1官能性基が含まれる場合には、この第1官能性基が同
種のまたは異種のものであることができる。この発明製
法では、所望ならば単一種類の官能性モノマーが使用で
きる。代りにこの発明製法では、2種以上の官能性モノ
マーが使用できる。これらの2種以上の官能性モノマー
は、エチレン的に不飽和なモノカルボン酸の混合物の場
合のように、同一の第1官能性基を有することができる
か、あるいは2種以上の官能性モノマーが異なる第1官
能性基を有するかである。
所望されるなら、「非官能性」のモノマーが官能性モ
ノマーと共重合でき、この非官能性」モノマーは、溶剤
中に含有される反応性化合物と実質的に非反応性である
ことの意味で非官能性である。したがって、ある特定の
モノマーが官能性のモノマーであるか、または非官能性
のモノマーであるかは、反応性化合物および第2官能性
基の性質に依存する。例えば、反応性モノマーはエチレ
ン的不飽和が1個のカルボン酸であり、反応性化合物が
表面活性剤アルコールである場合には、この表面活性ア
ルコールと実質的に非反応性である重合可能なエチレン
的に不飽和なアクリル酸およびメタクリル酸のエステル
類は、選択された反応条件がエステル交換よりエステル
化に好都合であることが理解された上で、非官能性モノ
マーとして使用できる。重合可能なエチレン的に不飽和
なエステル類は上記に与えられている。非官能性モノマ
ーとして使用できる重合可能なエチレン的に不飽和な追
加のモノマー類は、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、α−シアノアクリル酸メチル、メチルビ
ニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチ
ルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、第3級
ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエー
テル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ジエチ
レングリコールジビニルエーテル、塩化ビニリデン、塩
化ビニル、ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデン、ナトリウ
ムビニルスルホネート、ブチルビニルスルホネート、フ
ェニルビニルスルホン、メチルブニルスルホン、N−ビ
ニルピロリドン、N−ビニルオキサゾリジノン、トリア
リル(allyl)シアヌレート、トリアリル(allyl)イソ
シアヌレートなどを含む。
この発明製法においては、第1官能性基の少なくとも
1種の少なくとも予め定められた割合が、第2官能性基
の少なくとも1種と反応させることが好ましい。例え
ば、ポリエーテル側鎖で官能化されたカルボキシル残基
を少なくとも10モル%有するポリアクリル酸の製造を目
標に与えられた場合、反応剤の割合および反応条件は、
この目標を達成できるように選定されなければならな
い。この場合、官能性モノマーのアクリル酸および例え
ばポリエチレングライコールである反応性化合物は、約
10:1のモル比で反応器に供給でき、縮合水は、エステル
化を完了にまで推進するために、トルエンとの共沸蒸留
により除去できる。この場合、反応性化合物の第2官能
性器と反応される第1機能性の予め定められた割合は10
%である。
重合反応と第1および第2の官能性基間の反応との相
対速度は、反応性化合物と、第1官能性基を担持するモ
ノマーとの間の実質的な反応が起る前に実質的な重合反
応が起るのか、実質的な重合が起る前に、第1および第
2の官能性基間の実質的反応が起るのか、あるいはこの
両反応の製品が匹敵する量で同時に製造されるのか、を
決定する。第1官能性基がイソシアネート基であり、第
2官能性基がアミノ基(または逆)である場合のよう
に、第1官能性基が第2官能性基と高度に反応性である
場合には、第1および第2の官能性基間の反応は、後で
重合できる製品の相当量を製造できる。重合可能な縮合
生成物を与えるように反応できる高度に反応性な官能性
基の組の追加的な例は、この技術分野でよく知られてい
る。
他の多くの場合では、官能性モノマーの第1官能性基
と反応性化合物の第2官能性基との間の実質的な反応が
起る前に、重合反応が重合生成物の相当量を生成するで
あろう。多くの場合、重合反応と第1および第2の官能
性基間の反応との相対速度は、いずれかの反応のための
触媒の選択あるいは温度または製法上の他の変量の選択
により変更できる。一般的に、この製法の少なくともあ
る一部の期間の間では、重合反応と第1および第2の官
能性基間の反応とが同時に起っている。
若干の場合にこの製法は、第1官能性基の少なくとも
1種と第2官能性基の少なくとも1種との実質的反応が
重合可能な官能性モノマーの重合が始まる前には起らな
いように、実施されることが好ましい。若干の条件下に
おいて、第2官能性基の少なくとも1種と反応する第1
官能性基の少なくとも1種の予め定められた割合は、第
1官能性基の相当な部分であることがより好ましい。例
えば、官能性モノマーの重合性が反応性化合物との反応
により実質的に減少する場合に、官能性モノマーは、こ
のモノマーが反応性モノマーと反応する前に、重合され
る傾向にあるように、反応条件を調整することが望まし
いであろう。逆に、第1官能性基の第2官能性基に対す
る反応性がこの官能性モノマーの重合により減少する場
合に、第1官能性基と第2官能性基との反応を官能性モ
ノマーの重合に優先して促進するように、反応条件を調
整することが望ましいであろう。
一方、第1官能性基の実質的な全部が第2官能性基と
反応できる若干の場合においては、例えば第1官能性基
と第2官能性基とのモル比を調整することによって、第
1官能性基が第2官能性基と反応する程度を制限するこ
とが、しばしば望ましいであろう。例えば、第1官能性
基がカルボキシル基であり、官能性モノマーがアクリル
酸のようなエチレン的に不飽和なモノカルボン酸であ
り、反応性化合物が表面活性剤アルコールもしくはメル
カプタンである場合には、この製法の重合反応生成物が
カルボキシル基側鎖と表面活性剤エステルの側鎖もしく
はメルカプトエステルの側鎖との両者を有するように、
このエチレン的に不飽和なモノカルボン酸に対する表面
活性剤アルコールもしくはメルカプタンのモル比を、実
質的に1より小さな予め定められた割合に制限すること
が多くの場合に望ましい。
この製法は、しばしば反応性化合物と官能性モノマー
との実質的反応が重合の開始の前には避けられるような
方法で実施される。若干の付随的な反応は多くの場合許
容されるが、少なくとも重合が開始されるまで反応性化
合物がこのモノマーのための溶剤として役立つことを続
け得るよう、重合開始の前のこの反応は避けられること
が望ましいであろう。この結果を達成するための幾つか
の手段がある。例えば、第1および第2の官能性基間の
反応の速度が触媒作用によって増加される場合に、この
重合反応が始まった後に、第1および第2の官能性基間
の反応のための触媒がこの反応混合物に添加できる。例
えば、脂肪族イソシアネート基は、モノマー混合物中に
おけるn−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル
イソシアネートの含有により、このポリマー中に組込む
ことができ、この場合の反応性化合物は第1級または第
2級のアルカノールであることができる。イソシアネー
ト基である第1官能性基と水酸基である第2官能性基と
のこの反応は、ジアルキル錫ジラウレートのような触媒
の反応器への添加により、重合が始まった後か、または
重合が実質的に完了してしまった後においてさえ、開始
されることができる。重合の条件下では、第1および第
2の官能性基間の反応が、エステル化およびアミド化の
反応のように、平衡反応の種類である場合には、第1官
能性基と第2官能性基との反応は、エステル化およびア
ミド化の場合における水のような、この反応で生成する
副生物類の1種の除去なしには起らないであろう。第1
官能性基と第2官能性基との実質的な反応が、重合条件
下で平衡反応として起る場合においてさえ、重合の間ま
たは重合の後における、水のような反応生成物の除去
は、第1および第2の官能性基間の反応を完了に向けて
促進する傾向を有するであろう。
この発明の製法の高分子製品は、一般的に次式で表わ
すことができ、 A(B)m(C)n(D)oE (I) この式において、Aは重合開始剤または連鎖移動剤の残
基であり、 Bは、少なくとも1種の第1官能性基を有する重合可
能なエチレン的に不飽和なモノマーの残基であり、 Cは、少なくとも1種の第1官能性基を有する重合可
能なエチレン的に不飽和なモノマーと、少なくとも1種
の第2官能性具を有する反応性化合物の少なくとも1種
との反応性生物の残基であり、少なくとも1種のこの第
1官能性基は少なくとも1種のこの第2官能性基と反応
性を有し、 Dは、第1官能性基を欠く重合可能なエチレン的に不
飽和なモノマーの残基であり、そして Eは、重合可能なエチレン的に不飽和なモノマーの残
基である。
式(I)において、添数nは正の整数、mおよびoは
負ではない整数である。B、CおよびDの残基がとのよ
うな順序でも配列できることは理解される。
残基Aの種類は、重合工程に使用された開始剤および
連鎖移動剤に依存する。例えば、連鎖移動剤としてn−
ドデシルメルカプタンのようなアルキルメルカプタンが
使用された場合では、Aはn−C12H25S−のような硫化
アルキル残基であることができる。同様に、連鎖移動剤
としてアリール(aryl)メルカプタンが使用された場合
では、Aは硫化アリール残基であることができる。連鎖
移動剤としてメルカプトカルボン酸が使用された場合に
は、残基Aはカルボン酸機能性の硫化残基であることが
できる。連鎖移動剤としてメルカプトカルボン酸エステ
ルが使用された場合には、残基Aは硫化エステル残基で
あることができる。残基A中の硫黄の重合後の酸化は、
残基A中のスルホキサイド基および/またはスルホン基
に帰着する。連鎖移動剤として、イソプロパノールまた
はベンジルアルコールのようなアルコールが使用される
なら、その時の残基Aはアルコール基および/またはラ
クトン基を含むことができる。連鎖移動剤としてクメン
が使用された場合には、残基Aはアルキル芳香族基であ
ることができる。
連鎖移動剤が使用されなかった場合には、残基Aは開
始剤の選択を反映するであろう。例えば、もし過燐酸塩
開始剤が使用されるなら、残基Aは燐酸基を含むことが
できる。同様に、もし過硫酸塩開始剤が使用されるな
ら、残基Aは硫酸基を含むことができる。もし開始剤と
して過硫酸水素が使用されるなら、残基Aは水酸基を含
むことができる。開始剤としてのt−ブチルパーエステ
ル類の使用は、このものから誘導されるエーテル基また
はアルキル基を有する残基Aに帰着する。
BとCとは密接に関連し、Bは、重合の前(すなわち
モノマーとして)または重合の後のいずれにおいても、
反応性化合物と反応しなかった官能性モノマーの重合か
ら結果として生じる残基の種類を表わす。Cは、反応性
化合物と反応した官能性モノマーの残基を表わす。mは
零であることが可能である。この場合には、官能性モノ
マーのすべてが反応性化合物と反応し、その結果ポリマ
ー中には第1官能性基を担持する残基がない。例えば、
第1官能性基がカルボキシル基であり、反応性化合物が
かなり過剰に存在するアルコールであり、かつエステル
化反応が縮合水の共沸蒸留除去によって完了に向けて促
進される場合では、実質的にすべての第1官能性(酸)
基がエステル化されたであろうし、実質的にすべての生
成ポリマー分子が零に等しいmを有するであろう。一
方、製品ポリマーが使用される用途に依存して、カルボ
キシル基のような第1官能性基を提供すること(すなわ
ち、m>0)は、許容されるか、所望されるか、あるい
はむしろ必要であることができる。このような場合にあ
っては、例えば官能性モノマーの反応性化合物に対する
モノ比を1より大きく選択し、第1官能性基と第2官能
性基との間の反応を完了に向けて促進することにより、
第1官能性基を提供できる。同様に、第1および第2の
官能性基間の反応の程度は、たとえ反応混合物中に第2
官能性基が過剰に存在していても、第1官能性基が第2
官能性基と完全に反応しないように制限できる。例え
ば、第1官能性基がカルボキシル基であり、第2官能性
基が水酸基である場合に、縮合反応は、縮合水の不完全
な除去により、実質的な完了に届かない点における平衡
を達成するように加減できる。一般的に、第1官能性基
の予め定められた割合を第2官能性基と反応させること
を求める時には、前者の方法が、この方法における反応
の程度を制御することの困難性が少ないので、好まし
い。
式(I)における残基Dは「非機能性」モノマーの残
基を表わす。残基Eはポリマーの連鎖における末端残基
である。2価であるB、CおよびD残基とは異なり、E
残基は、残基Aに似て、1価である。残基Eは、Bおよ
びCの残基のように、官能性モノマーから由来すること
ができるか、または残基Dのように非官能性モノマーか
ら由来することができる。残基Eは、残基Cがそうであ
るように、反応性化合物の残基を含むことができる。更
に、残基Eの構造は、連鎖の終結方式の「歴史」を反映
できる。例えば、不均化反応により終結された連鎖にお
ける残基Eの構造は、ラジカルの移動によって終結され
た連鎖におけるE残基の構造とは異なることができる。
この発明の製法にしたがって製造された高分子組成物
類は、広範囲の用途において有用である。本発明の参考
文献として組込まれ、本発明とともに通常的に譲渡され
て出願中のグラハム・スイフト、キャスリーン・ヒュー
ズ、チャールズ・E・ジョーンズおよびデイビド・アミ
ック(Graham Swift,Kathleen Hughes,Charles E.Jone
s,and David Amick)の米国特許出願番号142751におい
て開示されているように、このように製造された高分子
組成物は、洗剤組成物、特に液体洗剤組成物、における
ビルダーとして格別に有用である。更にこの製法は、各
種の被覆用途にための顔料分散剤、粒子状材料を液状媒
体に懸濁させるための懸濁剤などのような高分子分散剤
を製造するために使用できる。この製法はまた、結合性
の増粘剤、レオロジー調整剤のような高分子の粘稠性増
加剤を製造するのにも使用できる。更にこの製法は、建
築塗料、船舶塗料、紙コーチング剤、缶用塗料、織布お
よび不織布材料のための結合剤および被覆剤、ロール塗
装用被覆剤などのような各種の被覆剤用途のための液状
の高分子結合剤を製造するのに使用できる。これらに加
え、この発明の製法は、なめし革製造のための、意外な
ほど優れた皮なめし剤を提供する。
[実施例] この発明を理解する上で、以下の実施例が、この技術
分野に経験のある人に役立つであろうが、この発明は、
いかなる点においても実施例によって制限されない。以
下の実施例において、%表示の組成は重量によってい
る。実施例においては、下記の略記号が使用されてい
る。
AA アクリル酸、 EA アクリル酸エチル、 EO 酸化エチレン、 DDM n−ドデシルメルカプタン、 IPA イソプロパノール、 MAA メタクリル酸、 MAAn 無水メタクリル酸、 MAc マレイン酸、 MAK メチルアルミケトン、 MAn 無水マレイン酸、 NaPS 過硫酸ナトリウム、 PEG ポリエチレングリコール、 Sty スチレン、 TGA チオグリコール酸(95%)、 3−MPA 3−メルカプトプロピオン酸。
実施例 1 撹拌器および還流用トラップを備えた反応器内で、72
重量部のトルエンおよび233重量部のマコール(Macol;M
azer Chemicals社の商品名)CSA20[(C16-18)アルコ
シキ(エチレンオキシ)19エタノール]が、すべての水
が除去されるまで還流状態に加熱された。その後に、ア
クリル酸100部とジ−t−ブチルパーオキサイド開始剤
2重量部との混合物およびトルエン19部と3−メルカプ
トプロピンオン酸10.5部との混合物が、還流状態に保た
れている反応器の内容物に2時間にわたって添加され
た。還流温度を約140℃に保つため、必要に応じてトル
エンが除去された。重合が終了した後、この反応混合物
はエステル化が終了するまで還流状態に保たれた。エス
テル化の程度は、除去された水の量によって観察され
た。
その後、反応混合物は、すべてのトルエンが除去され
るまで真空下に加熱された。得られた共重合物は、反応
器内の混合物から100%固型分で回収された。
実施例 2 反応器へのトルエンの最初の仕込みが22部にされ、開
始剤として第3級ブチルパーオクテートが使用され、連
鎖移動剤として3−メルカプトプロピオン酸の20部(ト
ルエンなし)が使用された点を除いて、実施例1の方法
が繰り返された。
実施例 3 1の4つ口丸底フラスコに、機械的撹拌器、添加用
漏斗、窒素置換、温度計、モノマー添加管、ディーン−
スターク(Dean−Stark)トラップおよび凝縮器が備え
られた。このフラスコに、表面活性剤アルコール(Maca
l CAS−20、Mazer Chemicals社製品)の50g(0.045モ
ル)、ポリエチレングリコール(Carbowax E−8000、分
子量が約8000、ユニオンカーバイド社製品)の300g(0.
0375モル)およびメチルアミルケトン(MAK)の180mlが
仕込まれた。フラスコの内容物は、アルコール類を共沸
的に乾燥するため、還流状態に加熱された。水の発生が
終った後、このアルコール類は135℃に冷却され、同時
にディーン−スタークトラップから溶剤と水とが抜出さ
れた。135℃になってすぐに、メタクリル酸77g(0.9モ
ル)、スチレン140g(1.35モル)およびジ−t−ブチル
パーオキサイド1.2gからなる溶液が、モノマー添加管を
通して、フラスコに供給された。同時に、40mlのMAKに
n−DDMの9.1g(0.045モル)を含む溶液が、添加用漏斗
を通してフラスコに供給された。この両添加は145分間
にわたって行なわれた。溶液は、続いて135℃に30分間
保持されて、次いでエステル化を完了するため、還流状
態に加熱された。30分間の加熱後に、0.5mlの水がディ
ーン−スタークトラップに収集され、溶液をより高い温
度で還流させるため40mlのMAKが除去された。フラスコ
は、溶液から追加の水の発生がなくなるまで(収集され
た全水量はほぼ3ml)、更に2.5時間加熱された。反応フ
ラスコの内容物は、すべての揮発性物質を除去するため
に、真空下に蒸発され、冷却すると固化する淡黄色の粘
性液を得た。モノマーの組成および得られた共重合物の
物理的性質は表1に与えられている。
実施例 4−7 実施例3の方法を使用し、実施例4−7では、表1に
与えられた組成を有するモノマーが重合された。得られ
た架橋結合の共重合組成部の物理的性質の幾つかが、ま
た表1に与えられている。表1のデータは、ポリエチレ
ングライコールと表面活性剤機能性の付加重合物との一
定モル比における、得られた架橋結合の共重合組成物の
物理的性質に対する、表面活性剤モノマーの水準の増加
の効果を示している。
実施例 8 1の4つ口丸底フラスコに、機械的撹拌器、添加用
漏斗、窒素置換、温度計、モノマー添加管、ディーン−
スタークトラップおよび凝縮器が備えられた。このフラ
スコに、表面活性剤アルコール(Macol CAS−20、Mazer
Chemicals社製品)の157g(0.14モル)およびメチルア
ミルケトン(MAK)の80mlが仕込まれた。フラスコの内
容物は、アルコール類を共沸的に乾燥するため、還流状
態に加熱された。水の発生が終った後、このアルコール
類は135℃に冷却され、同時にディーン−スタークトラ
ップから溶剤と水とが抜出された。135℃になってすぐ
に、メタクリル酸の120g(1.4モル)、スチレン36g(0.
35モル)およびジ−t−ブチルパーオキサイドの2.0gか
らなる溶液が、モノマー添加管を通して、フラスコに供
給された。同時に、35mlのMAKにn−DDMの14g(0.07モ
ル)を含む溶液が、添加用漏斗を通してフラスコに供給
された。この両添加は80分間にわたって行なわれた。こ
の溶液は、続いて135℃に30分間保持され、次いでエス
テル化を完了するため、還流状態に加熱された。フラス
コは、溶液から追加の水の発生がなくなるまで(収集さ
れた全水量はほぼ9ml)、更に3.0時間加熱された。反応
フラスコの内容物は、すべての揮発性物質を除去するた
めに、真空下に蒸発され、冷却すると固化する淡黄色の
粘性の液を得た。モノマーの組成および得られた共重合
物の物理的性質は表2に与えられている。
実施例 9−12 実施例9−12の架橋された共重合組成物を得るため、
表2に示されるように、ポリエチレングリコールがマコ
ールCSA−20の最初の仕込みに含められた点を除いて、
実施例8の方法が繰り返された。実施例9−12の架橋さ
れた共重合物の物理的性質の幾つかもまた表2に与えら
れている。表2に与えられたデータは、得られた架橋結
合の共重合組成物類の物理的性質に関する、架橋結合用
ポリマー(ポリエチレングリコール)の分子量(連鎖の
長さ)変更の効果を示している。
実施例 13 1の4つ口丸底フラスコに、機械的撹拌器、添加用
漏斗、窒素置換、温度計、モノマー添加管、ディーン−
スタークトラップおよび凝縮器が備えられた。このフラ
スコに、表面活性剤アルコール(Macol CAS−20、Mazer
Chemicals社製品)の672g(0.6モル)およびメチルア
ミルケトン(MAK)の90mlが仕込まれた。フラスコの内
容物は、アルコール類を共沸的に乾燥するため、還流状
態に加熱された。水の発生が終った後、このアルコール
は135℃に冷却され、同時にディーン−スタークトラッ
プから溶剤と水とが抜出された。135℃になってすぐ
に、無水メタクリル酸の92g(0.6モル)、スチレン62g
(0.6モル)およびジ−t−ブチルパーオキサイドの2.0
gからなる溶液が、モノマー添加管を通して、フラスコ
に供給された。同時に、20mlのMAKにn−DDMの24g(0.1
2モル)を含む溶液が、添加用漏斗を通してフラスコに
供給された。この両添加は90分間にわたって行なわれ
た。溶液は、続いて135℃に30分間保持され、次いでエ
ステル化を完了するため、170℃に加熱された。このフ
ラスコは更に120分間加熱され、次ぎに温度が100分間19
5℃に上げられた。得られた材料の滴定は、酸無水物の
エステル化が完了のほぼ70%にまでしか進んでいなかっ
たことを示した。得られた共重合物のモノマーの組成は
表3にまとめられている。
実施例 14−15 モノマーの組成が表3に示されるように変更された点
を除いて、実施例13の方法が繰り返された。実施例14に
おいては、スチレンの酸無水物に対する割合が増加さ
れ、実施例14においては、無水マレイン酸が無水メタク
リル酸に置き換えられ、またエチルアクリレートがメタ
クリル酸とともに仕込まれた。いずれの場合においても
表面活性剤アルコールのエステル化は100%完了になら
なかった。
実施例 16−21 実施例16は、実施例1の方法に類似な方法で製造され
た。実施例17は、実施例1の方法で使用されたマコール
CSA 20の233部を、マコールCSA 20の116.5部およびマコ
ールCSA 40の198部で置き換えた点を除き同様な方法で
製造された。実施例18は、マコールCSA 20の233部を、
マコールCSA 40の396部で置き換えた点を除き実施例1
の方法で製造された。同様に、3−メルカプトプロピオ
ン酸をn−ドデシルメルカプタンの20部で置き換えた点
を除き、実施例1の方法が実施例19を製造するのに使用
された。実施例20は、アクリル酸の100部がアクリル酸
ブチルの24部およびアクリル酸の85.7部で置き換えられ
た点を除き、実施例19を製造するのに使用された方法に
したがって製造された。実施例21は、マコールCSA 20の
549部が使用されたことおよび3−メルカプトプロピン
オン酸がトリメチロールプロパントリメルカプトプロピ
オネートの36.9部で置き換えらた点を除き、実施例1の
方法に類似の方法によって製造された。実施例16−21の
モノマー組成は表4にまとめられている。
実施例 22 機械的撹拌器、還流のために備えられた凝縮器、温度
計ならびにモノマー類、メルカプタンおよび開始剤の徐
々な添加のための供給管を備えた2の丸底フラスコ
に、マコールLA−23[(C12アルコキシ(エチレンオキ
シ)23−エタノール)]の130gが仕込まれた。加熱マン
トルを使用して熱が供給された。このアルコールは150
℃に加熱された。スチレンの344g、アクリル酸の145gお
よびt−ブチルパーベンゾエートの5gからなる混合物が
用意された、連鎖移動剤として、3−メルカプトプロピ
オン酸の24gが計量された。このモノマー混合物および
メルカプタン溶液が、120分間にわたり別々に定速で添
加された。モノマーの添加が終了後、温度が30分間150
℃に保持された。この方法で製造された材料は、150℃
でアルミニユーム箔上に流され、室温ではもろい固体と
して分離された。
実施例 23 使用されたスチレンの量が355gから300gに削減され、
アクリル酸の量が145gから200gに増加された点を除き、
実施例22の方法が繰り返された。
実施例 24 マコールLA−23をポリエチレングリコールメチルエー
テル(分子量1900)で置き換えた点を除き、実施例23の
方法が繰り返された。
実施例 25 マコールLA−23をプルロニック(Pluronic:BASF Wyan
dotte社の商品名)L−35[ポリ(エチレンオキシ)−
ポリ(プロピレンオキシ)−ポリ(エチレンオキシ)の
3段ブロック共重合物、分子量が約950]で置き換えた
点を除き、実施例22の方法が繰り返された。
上記に例示したようなこの発明の製法にしたがって製
造された高分子組成物は、以下の応用実施例に示される
ように、広範囲な用途において有用である。
応用例 1 石灰石鹸の分散性 米国化学会誌(JOACS)21巻(1950)88に提供された
手順を使用し、この発明の共重合物の石灰石鹸分散性が
測定され、アクリル酸のホモポリマー類(比較実施例1
−3)ならびにアクリル酸とポリエチレングリコールお
よびメタクリル酸からの半エステルとの共重合物類(米
国特許第3,719,647−比較実施例4および5)の石灰石
鹸分散性と比較された。表5に与えらるこの試験の結果
は、硬水での洗濯に使用される洗剤組成物に対する重要
な必要条件である石灰石鹸分散性において、この発明の
共重合物が、アクリル酸ホモポリマーおよび米国特許3,
719,647の共重合物の両者より優れていることを示して
いる。
応用例 2 液体洗剤との抗沈着性 土壌についての抗沈着性試験は、市販の洗剤溶液(4.
0重量/重量%)の50gおよびこのポリマー溶液(0.080
重量/重量%)の50gが各試験においてTerg−O−Tomet
erの試験ポットに加えられた点を除き、ASTM法D 4008−
81の記載を使用して実施された。この市販洗剤は、「洗
濯剤類(アニオン性、非イオン性およびカチオン性の表
面活性剤、酵素)、水の軟化剤類(ラウレート、サイト
レート)、調合助剤類(エチルアルコール、プロピレン
グリコール)、緩衝剤類、水、安定剤類、土壌懸濁剤、
繊維の白色化剤類、着色剤および香料」を含む家庭用の
液体洗剤であった。この試験の結果は、表6に報告さ
れ、この発明の水溶性ポリマーが市販の家庭用液状ラウ
ンドリー用洗剤の土壌に対する抗沈着性を改善すること
を示している。更に、綿織物に対するこの改善は、ポリ
エチレングリコール、追加のアニオン性もしくは非アニ
オン性の表面活性剤またはアルコキシポリエチレンオキ
シエタノールのいずれかの使用によって得られる改善よ
り、意外な程大きいことを示した。
応用例 3 皿の手洗い用洗剤の泡安定性 皿の手洗い用洗剤の泡安定性の対するこの発明の共重
合物の添加効果が、R.M.AnstettおよびE.J.Schuck両氏
の手順(Journal of The American Oil Chemists Socie
ty,Volume 43(October,1966),pages 576−580)を使
用して測定された。
表7に報告されているこの測定結果は、泡の安定性で
測定されるように、この発明の水溶性ポリマーが皿の手
洗い用洗剤の洗浄効果を強化することを示した。このポ
リマーと添加が固型分をほぼ13%増加させるが、ポリマ
ーの添加で性能が約50%増加されることは、記録されね
ばならない。
応用例 4 硬い面の洗浄−皿の機械洗浄 皿洗機用洗剤類の性能に対するこの発明の共重合物の
効果が、ASTM試験法D3556−85、「機械的皿洗浄中にお
けるガラス食器上への沈着」、の変法を使用して検討さ
れた。試験法のこの変更は、原試験法において定められ
ている40gの代りに、60gのより高い土壌負荷を使用する
ことおよび皿を「短時間」皿洗い機で洗浄することであ
った。この皿洗い機は、25分の洗浄、2分のすすぎおよ
び8分のすすぎを提供する。試験条件は、54℃、CaCO3
として200ppmの硬度(硬水)および37.5gの液体洗剤
(カスケード、Cascade:Procter and Gamble社の商品
名)であった。使用されたポリマーは、アクリル酸約30
%および40モルの酸化エチレンを含むセチル/ステアリ
ルのアルコール(約3700のMn)約70%の組成を有する実
施例1に似たものであった。このポリマーが洗剤に2%
水準で使用された。
表8に記載された1サイクル後の結果は、しみが着い
ていることにおけるガラス食器の格付けで、洗剤におけ
るこの発明ポリマーの利点を示している。この格付けの
体系は、原試験法に似て、0はしみが無く、1はやっと
認知できる程度のしみ、2はわずかにしみがある、3は
ガラス食器50%がしみで覆われている、4はガラス食器
の全面がしみで覆われている、である。
応用例 5 炭酸カルシユウムの抑制 米国特許4,326,980に提供された方法を使用して、こ
の発明のポリマーによる炭酸カルシウム生成の抑制が測
定された。表9に記載された結果は、この発明のポリマ
ーが、炭酸カルシユウム生成を抑制することにおいて有
効であることと、洗剤および水処理への適用の両者にお
いて有用な性質を有することを示している。
応用例 6 硫酸バリウム生成の抑制 硫酸バリウム生成の抑制におけるこの発明のポリマー
類の効率が、下記の手順を使用して評価された。下記の
溶液(複数)が調製された。
生成用水および海水のpHは、溶液に窒素を吹込む(pH
を上昇させる)または二酸化炭素を吹込む(pHを低下さ
せる)ことで、pH6に調整された。他の1つのサンプル
のpHは、二酸化炭素および濃塩酸で4に調整された。清
浄な113.4g(4 oz.)のジャー内で各試験サンプルに対
し、次記の混合物が投入された。
1. ポリマー調剤(pH6の0.1%ポリマー溶液の1.3ml) (pH4の0.1%ポリマー溶液の3.9ml) 2. 海水50ml (混合) 3. 生成用水50ml (混合) 各サンプルは、90℃のオーブンに15時間置かれ、次に熱
い間に0.45μmのろ過器を通してろ過された。ろ過され
たサンプルは、CaがEDTAによる滴定で、BaおよびSrが原
子吸光で分析された。抑制の%が次記のように算出され
た。
表10に報告されている結果は、この発明の共重合物
が、油井で遭遇する条件下における硫酸バリウムの生成
の抑制に有効であることを示している。この発明のポリ
マー類は、油田における二酸化炭素の湧出およびその他
のpHが低い(例えば4付近)油回収の用途において特に
有用であると信じられる。更にこの発明のポリマー類
は、硫酸バリウムを含む「スケール」で固められた油井
にお ける硫酸バリウムの再分散に有用であると信じられる。
この発明の製法にしたがって製造された高分子組成物
の他の1つの予期されていなかった有利な性質は、ポリ
−酸型のポリマーとの比較において高められているこの
発明の組成物の生物分解性である。このことは、この高
分子組成物がビルダーまたは添加剤として洗剤の処方中
に使用される場合に特に重要な性質である。例えば、5
日間のBOD試験によって測定されるように、同様な分子
量のポリ酸に対する2重量%より少ない分解と比較し
て、実施例1のポリマーは12重量%分解され、実施例16
のポリマーは14重量%分解される。
応用例 7 結合性増粘剤としての使用と架橋水準の効果 次記のように一連の半つや塗料が製造された。
混合物を形成させるため、次の成分がステンレス鋼製
の混合用容器に添加された。
この混合物は、20分間高速(3800−4500rpm)で粉砕
され、低速で次記の成分で希釈された。
この塗料は下記の処方上の性質を有していた。
顔料体積濃度 29.3% 体積固型分 34.6% 初期粘度 80±6 K.U. 平衡粘度 手撹拌で 99±7 K.U. 剪断状態で 83±7 K.U. ICI粘度 1.5±0.2ポアズ pH 8.4±0.2 光沢:200 6±2 600 45±5 CARB(有機揮発分) 213g/ これらの塗料類は、この発明の製法にしたがって製造
された結合性増粘剤で増粘された。これらの塗料類は、
表11に記載される高剪断速度(ICI)粘度および低剪断
速度粘度(KU)および熱老化安定性を有していた。この
表には、同一処方を使用して製造されたが、通常のヒド
ロキシエチルセルロースの非結合性増粘剤または商業的
に入手できる結合性増粘剤によって増粘された半つや塗
料類に対するデータも含まれている。この表中にあるこ
れらの塗料により形成された塗膜の初期のふくれ抵抗性
は、次記のように測定された。
各試験塗料の刷毛による2回塗りが、灰白色のアクリ
ル基板上に、制御された湿度および温度の条件(23.9℃
(75゜F)、関係湿度50%の恒温室)下で、2回塗りの
間に5時間の乾燥期間を置いて実施された。塗装された
基板は、一晩この両条件下で乾燥された。次に基板は、
霧箱(水の微細噴霧)内に置かれ、塗膜におけるふくれ
の大きさおよび密度がASTM D−714−56の写真基準にし
たがい、曝露時間の関数として格付けされた。
塗料類の熱老化安定性は、60℃(140゜F)の240時間
で評価された。
着色剤の添加の際の粘度安定性は、以下のように測定
された。
試験用塗料のKU粘度における変化が、塗料の378.54
(100米国gal.)当り225.80g(8 oz.)のフタロ青汎用
着色剤の等量添加の後に観察された。
表11は、初期のふくれ抵抗性および着色剤への敏感性
の試験の結果を示し、これらのデータは、この発明の製
法によって製造された増粘剤組成物が、HASE(疎水性−
アルカリ可溶性エマルジヨン、hydrophobe−alkali sol
uble emulsion)増粘剤(例えばRM−5)より優れた初
期ふくれ抵抗性を提供し、一方で現在のウレタン技術よ
り優れた着色剤への敏感性を提供することを示してい
る。
応用例 8 顔料の分散 この発明の製法によって製造されたポリマーが、ラテ
ックス塗料組成物における顔料分散剤として使用され
た。体積固型分(VS)33%および顔料の体積濃度(PV
C)20%を有していた塗料が次記のように製造された。
顔料粉砕物が、Cowles社の調合機を使用し、次記の材
料を高速粉砕することにより製造された。
この発明の製法にしたがって製造され、顔料分散剤と
して評価されるべき高分子組成物の30重量/重量%の水
性分散液の7.78重量部(0.91体積部)が、粉砕の有効性
の点で混乱または複雑化を起すことのない分散効果の評
価をするために、上記の顔料粉砕物に後添加された。こ
の粉砕物は、試験用塗料を形成させるため、次記の材料
で低速下に溶解された。
こうして製造された塗料の物理的性質は表13に与えら
れている。ローラーおよび刷毛による塗料の塗装は、10
4-1程度の剪断速度を与えることができる。ICI粘度測
定は、膜形成および刷毛抵抗に関する塗料の塗装特性と
若干の相関性を有すると信じられている。穏蔽力(散乱
係数)が、ASTM−D−2805−70の変法(基準法に表記さ
れている黒ガラスを粘着性の黒紙で裏打された透明ガラ
スで置き換えた。)を使用して測定された。乾燥塗膜
(厚み0.020±0.00076mm、0.80±0.03mil)の反射率が
パシフィックサイエンティフィック社の反射計で測定さ
れた。これらの塗料性能評価の結果は表12に与えられて
いる。表12のデータは、この発明の製法により製造され
たポリマー類が同様に優秀な光沢および穏蔽力を有して
いた塗料を提供したことを示した。
応用例 9 インキの分散性 実施例22において製造されたポリマーの透明水溶液
(I−1)が、水の59.8g中にこのポリマーの25gを含む
分散液を、28w/w%のアンモニア水溶液の4.5gで中和す
ることにより製造された。この溶液は、ブルックフィー
ルド(Brookfield)の粘度計(LVT、錘番号3、60/
分)を使用して測定された880cpの粘度、28%の全固型
分および8.3のpHを有していた。この溶液は貯蔵しても
透明性を保つことが見出された。
第2の水溶液(I−2)が、実施例23で製造されたポ
リマーを使用し、水の49.9g中にこのポリマーの24gを含
む分散液を、28w/w%のアンモニア水溶液の6.1gで中和
することにより製造された。この第2の溶液は、1660cp
の粘度(ブルックフィールドLVT、錘番号3、60/
分)、30w/w%の全固型分および8.35のpHを有してい
た。この溶液は、最初は濁っていたが、時間がたつと若
干の沈澱を生じた。第3および第4の水溶液が、それぞ
れ実施例24および25のポリマーを使用して製造された。
これらの溶液の粘度における全固型分変更の影響が測定
され、表13に与えられている。これらの結果は、これら
のポリマーが顔料分散剤としの使用に適合するこのポリ
マーの水溶液を与えることを示している。
バリウムリソールレッドの圧搾ケーキ(50%固型分)
の54.27g、J−1溶液の48.45g、発泡防止剤の0.28gお
よび水の7.00gを混合し、鋼製ショットミル中で1時間
揺動される粉砕により、粉砕顔料組成物が製造された。
得られた顔料分散物は、目視検査によるところでは良好
な色強度を有していたし、ブルックフィルド粘度で測定
されたところでは適当な粘度安定性を示したが、最初
は、かなり高い泡の水準を有していた。
第2の顔料分散物が、I−1溶液の48.45gをI−2溶
液の45.22gに置き換え、水を7gを代りに10.23g添加し
て、上記と同様に製造された。得られた顔料分散物は、
少ない泡を有していたし、最初には再分散可能な沈澱を
形成していた。約6日後に、この分散液はチクソトロピ
ー性のゲルになった。
応用例 10 なめし革用合成タンニン 実施例1の製法によって製造されたポリマーが、なめ
し革のための合成タンニンとして評価された。127.57g
(4.5 oz.)の4枚の青い獣皮(約1.8mmの厚み、それぞ
れ背部から腹部にかけて細長く切り取られた2枚の皮)
が回転ドラムに入れられ、これらの皮重量の2倍の水
で、35℃で10分間洗浄された。洗浄液が抜き取られ、濡
れた皮は、「中和剤」(BASF社)の0.5w/w%および蟻酸
ナトリウムの0.5w/w%を含む水溶液で、この皮を青獣皮
の重量に等しい量の中和溶液中に35℃で60分間浸漬する
ことにより、中和された。ドラムから抜き取られた後の
この中和溶液のpHは3.95であった。次に、実施例1の方
法によって製造されたポリマーの29w/w%固型分の水溶
液の6w/w%を含む水溶液の青獣皮の重量に等しい量が、
合成タンニンとして使用するために、ドラムに加えられ
た。このpHは、0.5NのNaOH水の添加により6.0に調整さ
れた。35℃における120分後に、分析のためにこの合成
タンニン溶液の試料が抜き出され、染料溶液がドラムに
加えられた。この染料溶液は、デルマオレンジ(Derma
Oragne)2Rの25.8gおよびNaClの6.5gを、300gの熱水
(約60℃)中に溶解することにより製造された。この染
料溶液は、染料の青獣皮に対する重量比を0.01にする量
で添加された。20分後に、35.3gの水に溶解された14.7g
の蟻酸が、染料を定着させるために添加され、温度が50
℃に上昇された。蟻酸の青獣皮に対する重量比は0.005
であった。15分後の液がドラムから抜き取られた。この
抜き取られた溶液のpHは3.41であった。次に、青獣皮の
重量に等しい量の熱水がドラムに加えられ、皮は50℃で
4分間洗浄された。洗浄水が抜き出され、皮の2枚がド
ラムから除かれた。次にドラム内に残った皮は、139.9g
のシリヤ21(Siria、ヘンケル社の独占的な石鹸/油混
合物のための商品名)および70gのBZW(ストックハウゼ
ン化学会社(Stockahusen chemical)の商品名)を含有
する熱水(約60℃)の2581gをドラムに加えることによ
り、脂肪付加された。60分後に、40gの水に溶解された
蟻酸の9.94gが定着剤として添加された。10分後に、液
(pH=3.10)が抜き出され、全重量3121gのなめされた
皮を得た。
この発明の製法によって製造された合成タンニンの使
用は、このなめし法の染料効力を本質的に意外な程増加
させた。
この発明の製法の他の修正および変形は、この技術分
野に経験のある等に容易に明白になるであろうし、これ
らのすべてが付属している特許請求の範囲内にあるであ
ろう。
開示の要旨 官能化された高分子組成物が、エチレン的に不飽和な
官能性モノマーを、反応性化合物を含む溶剤中で重合さ
せることにより製造された。これら反応性化合物および
官能性モノマーの官能性基は、この官能性モノマーの重
合中または重合後に反応して、官能化された高分子組成
物を提供する。この反応性化合物は、水酸基で末端化さ
れ、ポリ(エチレンオキシ)化された疎水性部分を有す
る化合物であることができ、この官能性モノマーは重合
可能なカルボキシル化されたモノマーであることがで
き、この場合における官能化は縮合である。共沸蒸留に
よる縮合水の除去が、この反応を完了に向けて推進す
る。得られる高固型分の官能化された高分子組成物は、
適当な溶剤に可溶または分散可能であり、溶剤で希釈さ
れるか、または分離されて使用できる。この製法にした
がって製造された高分子組成物は、洗剤組成物のビルダ
ーとして、被覆組成物の顔料分散剤として、なめし革の
ためのなめし剤として、被覆組成物のための結合性増粘
剤およびレオロジー調整剤として、また他の各種の用途
において使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−27712(JP,A) 特開 昭57−16013(JP,A) 特表 昭57−502171(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 2/00 - 2/60 C08F 8/00 - 8/50

Claims (35)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】官能性基を有する側鎖を有し液状媒体に可
    溶または分散可能なポリマーを含有する、官能性基を有
    する高分子組成物の製法であって、 (a)少なくとも1種の第1の官能性基を有する重合可
    能なエチレン的に不飽和な官能性モノマーの少なくとも
    1種を、少なくとも1種の第2の官能性基を有する反応
    性化合物、ただしC1−C4アルコールを除く、の少なくと
    も1種を含有する溶剤に溶解して反応性混合物を形成す
    る工程、ただし、該第1の官能性基と該第2の官能性基
    は反応性を有するものとする、 (b)少なくとも1種の重合可能な該官能性モノマーを
    該化合物の存在下に重合する工程、 (c)少なくとも1種の第1の官能性基と少なくとも1
    種の第2の官能性基との反応の少なくとも一部を、重合
    可能なエチレン的に不飽和な官能性モノマーの重合中に
    起こし、少なくとも1種の第1の官能性基の少なくとも
    予め定められた割合を少なくとも1種の第2の官能性基
    と反応させて、官能性基を有する側鎖を形成させる反応
    工程、 を含むことを特等とする官能性基を有する高分子組成物
    の製法。
  2. 【請求項2】少なくとも1種の第1の官能性基と少なく
    とも1種の第2の官能性基との反応は、重合可能なエチ
    レン的に不飽和な官能性モノマーの重合が始まる前には
    実質的に起らない請求項1に記載の製法。
  3. 【請求項3】少なくとも1種の重合可能なエチレン的に
    不飽和な官能性モノマーの重合は、少なくとも1種の第
    1の官能性基と少なくとも1種の第2の官能性基との反
    応が始まるまえに始まる請求項2に記載の製法。
  4. 【請求項4】少なくとも1種の重合可能なエチレン的に
    不飽和な官能性モノマーの重合は、少なくとも1種の第
    1の官能性基と少なくとも1種の第2の官能性基との反
    応が実質的に始まる前に実質的に完了される請求項3に
    記載の製法。
  5. 【請求項5】少なくとも1種の官能性モノマーと共重合
    可能であるとともに第2の官能性基とは実質的に反応し
    ない重合可能でエチレン的に不飽和な非官能性モノマー
    の少なくとも1種が該溶剤に溶解されることを更に含む
    請求項1に記載の製法。
  6. 【請求項6】少なくとも1種の第1の官能性基と少なく
    とも1種の第2の官能性基とは、水を生成する縮合反応
    で反応する請求項1に記載の製法。
  7. 【請求項7】該溶媒が水と共沸混合物を形成する有機化
    合物を含み、生成水を除去するために共沸混合物を反応
    性混合物から留出させることを更に含む請求項6に記載
    の製法。
  8. 【請求項8】該有機化合物がトルエン、キシレンおよび
    メチルアミルケトンから選択される請求項7に記載の製
    法。
  9. 【請求項9】第1の官能性基がカルボキシル基および無
    水カルボキシル基から選択される請求項1に記載の製
    法。
  10. 【請求項10】第1の官能性基がカルボキシル基であ
    り、第2の官能性基が水酸基および第1級および第2級
    のアミノ基から選択される請求項6に記載の製法。
  11. 【請求項11】第2の官能性基がカルボキシル基および
    無水カルボキシル基から選択される請求項1に記載の製
    法。
  12. 【請求項12】第2の官能性基がカルボキシル基であ
    り、第1の官能性基が水酸基および第1級および第2級
    のアミノ基から選択される請求項6に記載の製法。
  13. 【請求項13】少なくとも1種の反応性化合物は、疎水
    性部分と親水性部分との両者を含み、該親水性部分が少
    なくとも1個の水酸基を合む請求項7に記載の製法。
  14. 【請求項14】該親水性部分は更にポリ(アルキレンオ
    キシ)基を含み、該疎水性部分は(C1−C22)の炭化水
    素基である請求項13に記載の製法。
  15. 【請求項15】該重合する工程および該反応工程は、重
    合反応生成物を与えるとともに、該反応混合物から重合
    された該生成物を分離することを更に含む請求項1に記
    載の製法。
  16. 【請求項16】該重合する工程および該反応工程は、重
    合された反応生成物を与えるとともに、重合された該反
    応生成物のための溶剤の少なくとも1種で該反応混合物
    を希釈することを更に含む請求項1に記載の製法。
  17. 【請求項17】該反応生成物は可溶または分散可能であ
    り、少なくとも1種の該溶剤が水および水と混合可能な
    有機共溶剤類から選択される請求項1に記載の製法。
  18. 【請求項18】該反応生成物が塩基性溶液に可溶またほ
    分散可能である請求項17に記載の製法。
  19. 【請求項19】少なくとも1種の連鎖移動剤を該反応混
    合物に添加することを更に含む請求項1に記載の製法。
  20. 【請求項20】該連鎖移動剤が第2の官能性基の少なく
    とも1種を有する請求項19に記載の製法。
  21. 【請求項21】第1の官能性基と第2の官能性基とはエ
    ステルを生成するように反応する請求項20に記載の製
    法。
  22. 【請求項22】該連鎖移動剤が水に不溶であるとともに
    水酸基の少なくとも1個を有する請求項20に記載の製
    法。
  23. 【請求項23】該連鎖移動剤がイソプロパノール、ベン
    ジルアルコール、エチレングリコールのモノ(C1−C4
    アルキルエステルおよびジエチレングリコールのモノ
    (C1−C4)アルキルエステルから選択される請求項22に
    記載の製法。
  24. 【請求項24】該連鎖移動剤が第1の官能性基の少なく
    とも1種を有する請求項16に記載の製法。
  25. 【請求項25】官能性モノマーの少なくとも2種が溶剤
    に溶解され、この少なくとも2種の官能性モノマーはカ
    ルボキシル基を有する官能性モノマーの少なくとも1種
    とカルボン酸エステル基を有する官能性モノマーの少な
    くとも1種とを含有し、少なくとも1種の少なくとも1
    種の該反応性化合物が、水酸基および第1級および第2
    級のアミノ基から選択される第2の官能性基の少なくと
    も1種を有する請求項1に記載の製法。
  26. 【請求項26】少なくとも1種の第1の官能性基がイソ
    シアネート基であり、少なくとも1種の第2の官能性基
    が第1級および第2級の水酸基ならびに第1級および第
    2級のアミノ基から選択される請求項1に記載の製法。
  27. 【請求項27】少なくとも1種の第2の官能性基がイソ
    シアネート基であり、少なくとも1種の第1の官能性基
    が第1級および第2級の水酸基ならびに第1級および第
    2級のアミノ基から選択される請求項1に記載の製法。
  28. 【請求項28】少なくとも1種の第1の官能性基がエポ
    キシ基であり、少なくとも1種の第2の官能性基が水酸
    基、カルボキシル基および第3級アミノ基から選択され
    る請求項1に記載の製法。
  29. 【請求項29】少なくとも1種の第1の官能性基が第3
    級アミノ基であり、少なくとも1種の第2の官能性基
    が、エポキシ基、ハロゲン化アルキル中にある反応性ハ
    ロゲン基および硫酸アルキル中にある反応性硫酸基から
    選択される請求項1に記載の製法。
  30. 【請求項30】少なくとも1種の第2の官能性基を有す
    る該反応性化合物が連鎖移動剤である請求項1に記載の
    製法。
  31. 【請求項31】第1の官能性基と第2の官能性基とが反
    応してエステルを生成する請求項30に記載の製法。
  32. 【請求項32】第2の官能性基の少なくとも2種を有す
    る反応性化合物の1種を該溶剤が含有する請求項1に記
    載の製法。
  33. 【請求項33】第1の官能性基と第2の官能性基との反
    応が触媒の添加により促進される請求項1に記載の製
    法。
  34. 【請求項34】官能性基を有する高分子組成物の製法で
    あって、 (a)重合可能なエチレン的に不飽和な官能性モノマー
    の少なくとも1種および連鎖移動剤の少なくとも1種を
    溶剤に溶解する工程、ただし、少なくとも1種の該連鎖
    移動剤は第1の官能性基の少なくとも1種を有し、該溶
    剤は第2の官能性基の少なくとも1種を有する反応性化
    合物、ただしC1−C4アルコールを除く、の少なくとも1
    種を含有し、少なくとも1種の第1の官能性基は少なく
    とも1種の第2の官能性基と反応性を有する、 (b)該反応性化合物の存在下に少なくとも1種の重合
    可能なエチレン的に不飽和な官能性モノマーを重合する
    工程、 (c)少なくとも1種の第1の官能性基と少なくとも1
    種の第2の官能性基との反応の少なくとも一部を、重合
    可能なエチレン的に不飽和な官能性モノマーの重合中に
    起こし、少なくとも1種の第1の官能性基の少なくとも
    予め定められた割合を少なくとも1種の第2の官能性基
    と反応させて、官能性基を有する側鎖を形成する工程、 を含むことを特徴とする該高分子組成物の製法。
  35. 【請求項35】第1の官能性基と第2の官能性基とが反
    応してエステルを生成する請求項34に記載の製法。
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