JP2929002B1 - 枠・窓枠調整施工方法および調整具 - Google Patents

枠・窓枠調整施工方法および調整具

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JP2929002B1
JP2929002B1 JP7326398A JP7326398A JP2929002B1 JP 2929002 B1 JP2929002 B1 JP 2929002B1 JP 7326398 A JP7326398 A JP 7326398A JP 7326398 A JP7326398 A JP 7326398A JP 2929002 B1 JP2929002 B1 JP 2929002B1
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祐昌 中本
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Abstract

【要約】 【課題】 熟練を必要とせず、簡単な短時間の作業で施
工可能であり、見た目に体裁がよく、また、再調整可能
な枠・窓枠調整方法、調整具を開発する。 【解決手段】 枠・窓枠25と仕切部22の躯体23との隙間
を、メネジ部材12と、該材に螺合したオネジ部材11から
なる窓枠調整具10を取り付ける際、枠に、躯体側から大
孔25a と、開口側からは同軸部に小孔25b を連通して設
け、ネメジ部材側に、受け部材と回転可能なオネジ部材
を、メネジ部材側に向けて旋回移動しておき、該オネジ
部材の受け部材を介してメネジ部材を枠に打ち込み、メ
ネジ部材に突出した複数条の戻り止めXで枠に固定し、
六角穴部11d を回転することによりオネジ部をメネジ部
材より突出させて、躯体に押圧して躯体との隙間を調整
し、調整完了後、枠・窓枠の開口側の小孔よりビスネジ
14で受け部材13を固定する方法および調整具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家屋等において、
仕切部の開口に配置される枠・窓枠の調整施工方法及び
枠・窓枠調整具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家屋等の建設工事に際し、外壁あるいは
間仕切壁の仕切部に出入口あるいは窓が設けられる場
合、仕切部の開口に、まず、枠が設けられる。この枠
は、その後枠の中に取付けられる戸あるいは窓が、滑ら
かに開閉できるように、立て付け精度良く設けられる必
要があり、立て付けの調整が行われている。枠を設ける
場合の従来の調整施工状態を図3に示す。図3におい
て、符号21で示すものは仕切部22に設けられた開口
であり、開口21は、仕切部22の柱あるいは間仕切り
材の木軸材である躯体23により床24の上方向に矩形
に形成されている。該開口21の内側には、枠25が配
置され、枠25の外周と前記躯体23の内周との隙間の
複数箇所にパッキン材26が押込まれ、枠25が躯体2
3へ固定接合されている。
【0003】このように固定接合される枠25の立て付
け精度の調整は、パッキン材26の調整により行われて
いる。すなわち、パッキン材26は建築残材の薄い木
片、ベニヤ板片あるいはくさび状の木片である。枠25
と躯体23との左右縦方向及び上辺横方向の隙間の複数
箇所において、1箇所毎に、これ等の1片あるいは数片
のパッキン材26を、押込んだり引抜いたりの細かな手
作業により、数ミリメートルの調整が行われている。枠
25の立て付け精度が出たところで、パッキン材26は
ビスネジあるいは接着剤により固定されて調整を終り、
枠25が躯体23へ固定接合されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の枠調整施工方法
は以上のように構成されていることにより、つぎのよう
な課題が存在している。すなわち、立て付け精度を出す
ための複数箇所におけるパッキン材を押込んだり引抜い
たりの細かな手作業は、熟練を必要とし、長時間の手作
業を必要とする。また、一度調整が終了すると、固定さ
れたパッキン材は簡単には取外しができない。従って、
調整後に発生する立て付け精度の狂いあるいは枠の変形
に対する再調整ができない。
【0005】本発明は以上のような課題を解決するため
になされたものであり、家屋等の仕切部の開口に配置さ
れる枠・窓枠において、熟練を必要とせず、簡単な短時
間の作業で施工可能であり、見た目に体裁がよく、ま
た、再調整可能な枠・窓枠調整施工方法及び枠・窓枠調
整具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による枠・窓枠調整施工方法及び枠・窓枠調
整具は以下のように構成されている。すなわち、家屋等
の仕切部の開口に配置される枠・窓枠において、仕切部
の躯体と枠との隙間をネジの螺合により調整する。その
ために、回転操作部が形成されたオネジ部材と、枠側に
固定されてオネジ部材が螺合されるメネジ部材と、仕切
部側に固定されてオネジ部材を回転支持する受け部材
と、で構成される枠・窓枠調整具を、あらかじめ枠・窓
枠の躯体側から打ち込んで設けておき、仕切部の躯体と
枠との隙間の複数箇所に設けるものであり、これらによ
って隙間を調整するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による枠
調整施工方法及び枠・窓枠調整具の好適な実施の形態に
ついて詳細に説明する。図1は本発明による枠・窓枠調
整具を示す分解正面図(A)及び組立断面図(B)であ
る。図1において、符号10で示すものは枠・窓枠調整
具であり、枠・窓枠調整具10はオネジ部材11、メネ
ジ部材12及び受け部材13により構成されている。該
オネジ部材11は、略ボルトネジ形状であり、丸棒状の
外周のほぼ全長にオネジ11a、丸棒状の中心の軸方向
に貫通孔11b、一端に通常のボルトネジと同等の六角
形の回転保持部11c、他端の貫通孔11bに六角穴部
11dがそれぞれ形成されている。
【0008】前記メネジ部材12は、略厚肉円筒形状で
あり、内孔には前記オネジ部材11が螺合可能なメネジ
12a及び一端にフランジ12bを設けると共に、フラ
ンジを除く内周の全長にメネジ12aが形成され、窓枠
25の大穴25aに打ち込まれ固定するメネジ部材から
形成されている。前記受け部材13は、平板状であっ
て、中心部にビス穴を有し、前記オネジ部11とは回転
するも離脱不能に挿入される円形突起部13aが係合さ
れた受け部材13からなり、該受け部材を仕切部22の
躯体23に押圧し、オネジ部材11を、メネジ部材12
から旋回移動させて、躯体23と窓枠25とを調整可能
とすることを特徴とする枠・窓枠調整具からなるもので
ある。また、円形突起部13aにはビスネジ用穴13b
が形成されている。なお、オネジ部材11に設けた六角
穴部11dは、六角に限定されるものではなく、使用さ
れるレンチの断面形状に合せて、四角あるいはその他の
多角形でもよい。
【0009】以上のように構成された枠・窓枠調整金具
10による枠・窓枠調整施工方法を図2の断面図に示
す。図2において、まず、23は、仕切部22に設けら
れた開口21を形成する柱、あるいは間仕切り材の木軸
材である躯体であり、一方、25は、枠・窓枠であり、
該枠・窓枠25の躯体側から設けた大穴25aに、枠調
整金具10を打ち込み固定するものである。そして、オ
ネジ部材11の六角穴部11dに、枠・窓枠25の開口
側から設けた小穴25bより、六角レンチをさし込み、
係合させて旋回させ、オネジ部材に回転可能に設けた受
け部材13を躯体側に移動させて、躯体23と枠・窓枠
25との隙間を調整して、該小穴25bから受け部材1
3の円形突起部13aに設けたビスネジ用穴13bにビ
スネジ14をさし込み、固定する。
【0010】枠・窓枠調整完了後の建設工事中あるいは
完成後の使用中に枠・窓枠調整を行う場合は、小穴25
bのキャップ15を外し、枠25の小穴25bから六角
レンチをさし込み、オネジ部材の11の六角穴部11d
に係合させてオネジ部材11を旋回させて、躯体方向に
突出させたり、引っ込ませたりして隙間を調整するもの
であり、また、改築等により枠25を取外す場合は、同
様にしてオネジ部材11をメネジ部材12内へ充分に螺
入する。その結果、受け部材13の円形突起部13bが
オネジ部材11の貫通孔11bから抜けて、オネジ部材
11と受け部材13とが分離し、躯体23と枠25との
接合状態が解消され、枠25が容易に取外される。
【0012】
【発明の効果】本発明による枠・窓枠調整施工方法及び
枠・窓枠調整具は以上のように構成されていることによ
り、以下のような効果を得ることができる。すなわち、
家屋等の仕切部の開口に配置される枠おいて、仕切部の
躯体と枠との隙間の複数箇所をネジの螺合により調整す
ることにより、調整作業はスパナあるいはレンチによる
ネジ調整のみとなり、熟練を必要とせず、短時間の簡単
な作業で施工可能となる。また、ネジ調整は随時可能で
あり、再調整が容易に施工される。さらに、ネジ調整は
微調整が可能であり、精度の高い立て付け調整が容易に
施工される。
【0013】また、メネジ部材を合成樹脂を素材として
構成することにより、枠・窓枠の保護や安価に製造で
き、メネジ部材の外周には戻り止めを設けることにより
枠・窓枠に堅牢に固定でき、さらに、欠除部を設けるこ
とにより、回転阻止が可能であり、さらに、受け部材の
外周面に回転阻止突起を設けることにより、躯体にガッ
チリと食い込んで、位置決めが簡単にでき、必要以上の
回転を阻止し、回転によって生じる緩みやガタツキを防
止し、位置決めが容易になると共に、精度の良い位置決
めが確実に施工される。
【0014】そして、枠調整具が枠に固定されるメネジ
部材と仕切部の躯体に固定される回転受け部材と回転保
持部を形成されたオネジ部材とで構成されることによ
り、単純な構成部材で、容易な調整と確実で強固な固定
とが可能な枠調整金具が得られる。なお、メネジ部材
は、コストや重量の点でやや問題は残るが、金属製とす
ることも可能であり、また、軽量であるために、予め枠
材に取り付けて運送時にも好都合である。
【0015】また、枠・窓枠調整金具は容易に組立てら
れ、分解されることにより、仕上げ後の仕切部を損傷あ
るいは汚染することなく枠を配置して固定接合すること
が可能であり、仕切部に固定接合された枠・窓枠を損傷
することなく分解して取外すことが可能であり、また、
枠・窓枠の開口側には小穴を設けたため、通常は小型の
キャップで隠すほか、戸当り部材でも隠す事が出来る。
このため、見た目に体裁がよく、再利用も可能となる等
極めて有益なる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による枠調整具を示す分解正面図であ
る。
【図2】本発明による枠調整具により枠調整施工された
状態を示す断面図である。
【図3】従来の枠調整施工の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
10 枠調整具 11 オネジ部材 11a オネジ 11b 貫通孔 11c 回転保持部 11d 六角穴部 12 メネジ部材 12a メネジ 13 受け部材 14 ビスネジ 15 キャップ 21 開口 22 仕切部 23 躯体 24 床 25 枠 25a 大穴 25b 小穴 26 パッキン材 X 戻り止め Y 回転阻止突起 Z 欠除部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−317332(JP,A) 特開 平8−93328(JP,A) 特開 平9−144430(JP,A) 実公 昭54−20218(JP,Y2) 実公 昭58−40175(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E06B 1/56 - 1/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 家屋等の仕切部(22)の開口(21)
    に配置される枠・窓枠(25)であって、該枠・窓枠
    (25)と前記仕切部(22)の躯体(23)との隙間
    を、該隙間の複数箇所に設けた躯体側にネジ止めされた
    メネジ部材(12)と、該メネジ部材に螺合したオネジ
    部材(11)からなる窓枠調整具(10)のネジの螺合
    により調整する枠・窓枠調整施工方法において、メネジ
    部材(12)を合成樹脂製とし、該メネジ部材の外周に
    複数条の戻り止め(X)と、該戻り止めに直交する,回
    転阻止のための欠除部(Z)をそれぞれ形成し、オネジ
    部材(11)と回転可能な受け部材(13)の外周面に
    は、複数本のリング状の突起を形成した回転阻止突起
    (Y)を設けたことを特徴とする枠・窓枠調整施工方
    法。
  2. 【請求項2】 中心の軸方向に貫通孔(11b)、一端
    に、外周面に複数本の回転阻止突起(Y)を有する受け
    部材(13)とは分離不能であるが、回転可能な回転保
    持部(11c)を有し、そして他端の前記貫通孔(11
    b)に六角穴部(11d)が形成されたオネジ部材(1
    1)と;内孔に前記オネジ部材(11)が螺合可能なメ
    ネジ(12a)を形成し、かつ、一端にフランジ(12
    b)を設けると共に、該フランジを除く内周の全長にメ
    ネジ(12a)が形成された合成樹脂製のメネジ部材
    (12)と;平板状であって、中心部にビス穴を有し、
    前記オネジ部(11)とは回転するも離脱不能に挿入さ
    れる円形突起部(13a)が係合された受け部材(1
    3)からなり、該受け部材を仕切部(22)の躯体(2
    3)に押圧し、オネジ部材(11)を、メネジ部材(1
    2)から旋回移動させて、躯体(23)と窓枠(25)
    とを調整可能とすることを特徴とする枠・窓枠調整具。
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