JP2928841B2 - 電極システム - Google Patents

電極システム

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は電気材料の電気パラメータを測定する際に用
いる電極システムに関する。
〔従来技術とその問題点〕
従来よりQメータやLCRメータ等を用いて試料のイン
ミタンス等を測定し、その測定結果から試料の誘電率や
固有抵抗を求める方法が用いられている。
その場合、試料は平行平板とされ、測定に用いる電極
システムも平行平板コンデンサの形になされている。
しかしながら、これらの電極システムは、水平用や垂
直用の一方の使用形態しか許されず、また、精密測定に
おける電極被着試料の測定においてもその電極形状,試
料形状に制限が多く、実用上問題とされていた。さら
に、電極の平行度の調整もほとんど不可能か困難で、電
極板を取り換えた際の再調整に多大の時間を要した。ま
た測定システムの校正のための電極の短絡,開放も安定
かつ正確にできないなどの欠点があった。
〔発明の目的〕
従って本発明の目的は、前述の欠点を解消し、利用に
至便でかつ精度よく信頼性の高い測定を実現できる電極
システムを提供することである。
〔発明の概要〕
本発明の一実施例では、電極システムの平行平板電極
を構成するH電極,L電極がフレーム上に載置される。H
電極はフレームに固定される。L電極はフレームに対し
可動的に取りつけられ、ばね付勢とマイクロメータ・ヘ
ッドの駆動力とにより位置決めされる。ばね付勢力は、
電極システムの姿勢が垂直用のとき強化されるようにさ
れ、水平・垂直両用となっている。
また、H電極の固定方法は、ばね付勢によりH電極を
フレーム側に吸引するとともに、3ヶの押しねじにより
平行度を調整するものである。さらに平行度の達成,確
認は、電極間容量を観測し非接触で行われるから正確で
ある。また、試料に被着電極を有する場合は、主電極が
接点であるようにし、該被着電極の選択の自由度を高め
ている。さらに、測定システムの校正のための電極間の
開放,短絡状態も簡単な1個の治具とその保護カバーに
よって容易にかつ信頼性高く実施できる。
〔発明の実施例〕
第1図は本発明の電極システムESの一部分解組立斜視
図である。2つの角柱状ブロックから成る脊柱1Aと脚部
1Bとを直交固定したL字形フレーム1上に電極構造が載
置される。第1図において、電極システムESは脊柱1Aの
背部を図示しないフレーム・ベッドFB(第2図,第3図
を参照)に密着して水平用と呼ばれる使用形態に置かれ
ている。
第1の電極は、第2図と第3図に明示されるH電極8
であり、脚部1Bに固定されているが、後述のように、両
者の位置関係を調整ねじにより一定の範囲で可変するこ
とができる。
第2の電極はL電極7であって脊柱1Aの図示しないレ
ール上に可動支持されたスライダ6に固定されており、
水平方向でのみ運動する。可動支持機構は、例えば、IK
O社のBSP−1530を用いて実施される。H電極8とL電極
7の間に被測定試料が狭持され測定される。マイクロメ
ータ・ヘッド3は例えば株式会社ミツトヨのMHN3−25で
あって、フレーム1に固定された取付台2に取付部にて
固定支持されている。マイクロメータのスピンドル5は
シンブ4A及びラチェット・ストップ4Bによって出入し、
その軸の向きを有する測定面は、それと実質的に平行な
スライダ6のL電極7の取付面の裏面に当接し、スライ
ダ6を水平方向に押し出す。一方、スライダ6に対する
水平方向でスピンドル5へ向う力は、フレーム脚部1Bの
導孔を通るばね受け6A(第2図,第3図参照)、ばね9,
ねじ受け10,ホルダ11,ばね圧調整ねじ12,蓋13によって
与えられる。これらの部品は回転対称に作られ、その回
転軸を一致させて、かつスピンドル5の軸と平行になる
ように配置される。
但し、ホルダ12のストッパと前記導孔は、回転対称で
なくすることもでき、ばね圧調整ねじ12での調整が容易
になる。
第2図の(A),(B)は、前記ホルダ11,ばね受け6
A等の中心軸を通る垂直平面での破断面により、スライ
ダ6へのばね圧付勢状況を説明するものである。
ばね受け6Aはスライダ6に固定された円筒であって、
ばね9の右端が内部に収納されるようになっている。一
方ねじ受け10の本体10Bは円柱であって、ばね9の左端
内部に一定長侵入する。ばね9の左端はねじ受け10のつ
ば10Aの直径をばね9の内径より大きく選んで規制する
ので、ばね9の全長、従ってばね圧は、つば10Aの右側
面とスライダ6の左側面の距離で決定される。
一方ホルダ11の押し込み棒11Bは調整孔A13Aの内径よ
り小さく、ホルダ11のストッパ11Aは調整孔A13Aの内径
より大きく設計される。そしてばね圧調整ねじ(以下ね
じと呼称する)12はホルダ11の押し込み棒11Bの穴か
ら、その右方の穴の底にあるねじ穴にねじ込まれ、さら
に右方に突出してつば10Aの左側面中央に当接する。
ホルダ11の位置は、ばね9の左側への圧力により、蓋
13の右側面がホルダ11のストッパ11Aの左側面に一致す
る位置に規制される。従って、ねじ12の突出を調整し
て、つば10Aの位置を移動することにより、ばね9の全
長が変化し、フレーム1に対してスライダ6への力が変
化する。
第2図の(A)はH電極8とL電極7を接触させた状
態を示し、第2図の(B)はそれらを離した状態を示
す。
第3図の(A),(B)は第2図の場合と90度向きを
変えて、垂直用と呼ばれる使用形態を示している。
第3図の(A)はH電極8とL電極7を接触させた場
合を、(B)は離した場合を示している。
この場合、第2図で示すように、押し込み棒11Bの長
さが足14の高さより長く左方へ突出するようにしておく
と、第3図の使用形態ではフレーム・ベッドFBの面まで
押し込み棒が押し込まれ、従ってばね9の全長は、(ス
ライダ6とフレーム1の相対位置を同じく設定したと
き)短くなる。
このようにして、垂直用でのスライダ6の自重を相殺
することができる。従って、水平用,垂直用における被
測定試料への加圧差が小さくなる。なお、前記第1図〜
第3図においては、ばね9の作用を説明するのに必要な
部分のみを記載し、その他の部分は説明を簡単にするた
めに省略してある。以下、それらの部分を逐次取り上げ
て説明する。
なお、H電極8とL電極7の極板は、スピンドル5の
軸の向きの面をなし、HP4284等のLCRメータへの図示し
ない接続ケーブルを第2図,第3図の紙面と垂直に、フ
レーム1のL字屈曲部より引き出すのが至便である。LC
Rメータは、四端子対測定を行うようにすることができ
るので、フレーム1とスライダ6,及びL電極7の外周電
極をガード電極として導電的に接続し、H電極とガード
電極間に測定電圧が印加され、かつ測定される。フレー
ム1とスライダ6間は柔軟な電気配線で接続するのが好
ましい。L電極7の内部電極である主電極より電流が吸
収され、ガード電極と主電極間電位差は漸近的に零とな
り両電極は仮想短絡される。従って、H電極8とガード
電極間電圧と主電極への電流の比から、L電極7とH電
極8間に狭持された試料のインミタンスが求められる。
なお詳細は後述する。
つぎに、第4図と第5図を参照してL電極7とH電極
8の平行調整機構について説明する。両電極の極板は平
面をなし、理想的には接触時の同一平面上で接触する。
ところが種々の組立て、あるいは材料における誤差に
より、両電極の接触面の平行度(以下電極の平行度と呼
称する)は、平行平板試料の精密測定に十分な程度にな
らないばあいがある。特に、試料に合わせて電極を使用
者がつけ換えた当初は、平行度が劣化していることが多
い。
第4図の1部分解斜視図は、第1図と同じ使用形態に
電極システムESを置き、H電極8の取りつけ部品が組み
立て図として示してある。第5図の(A),(B)は、
電極の平行度が良い場合と悪い場合のそれぞれを示す取
付部品の中心を通る垂直断面を含んだ図である。
フレーム脚部1Bには、前述取付部品を挿入して第5図
に示す断面を生じるような4つの導孔があり、H電極調
整ねじ88A〜88Cの導孔右端には、該ねじと係合するタッ
プが切ってある。
第4図と第5図の(A)を参照するに、右方よりH電
極8、ポリアセタール樹脂製のスペーサ81、スチール製
ねじ受け板82をH電極8の中央突起8A(タップつき)に
より一括して脚部1Bに当てる。左方より、H電極とめね
じ87,ばね押え(絶縁体)86,ばね85,スペーサ84ラグ端
子83を順にフレーム脚部1BのI字型導孔に挿入しH電極
とめねじ87と中央突起8Aを係合させて、全体を一体化す
る。
第5図の(A)に示すように、スペーサ81の円筒突起
81Aの外径はスペーサ84の径より小さく、I字型導孔の
右側底でスペーサ84が当接するようにされている。
またばね押え86は左方よりつば86A,本体86B,首86Cよ
り成り、この順で外径が小さくなる。従って、H電極と
めねじ87,ばね押え86,ラグ端子83,ねじ受け82,スペーサ
81,H電極8は一体固定化されて、ばね押え86のつば86A
とスペーサ84間にばね85が間挿され、前記固定化された
部分をフレーム1Bに対して左方にばね偏倚する。I字型
導孔と前記固定化された部分とのわずかの間隙により、
両者はわずかに相対移動が可能であり、3本の平行度調
整ねじ88A〜88Cによって画定される平面にならうよう
に、H電極8の向きが変えられる。
ラグ端子83はH電極8と測定器のリード線を接続し測
定が可能となるようにするもので、フレーム1からは絶
縁されている。
また第5図の(B)において、説明の便のために、H
電極8の傾きが数100倍に拡大して示してある。また、
H電極とめねじ87とスペーサ81の円筒突起81Aとの軸が
一致しないように見えるが、前記拡大のためで、そのよ
うなことはない。
平行度の校正をつぎに説明する。
校正方法の説明のための電極構成を第6図に示す。第
6図において、L電極7とH電極8とはスピンドル5の
中心軸に平行な軸EAの向きをもつ接触面を互いに向き合
うように配置される。またL電極7は回転対称な円板で
ある主電極7Aと円環状のガード電極7Bによって構成され
る。各部の寸法は図示のとおりである。主電極7Aの半径
r1(m),ガード電極7Bの内半径r2(m),ギャップは
g=r2−r1,接触面間距離はd(m)である。ガード電
極7Bの外半径r3(m)はギャップgに比較してr3−r2
10倍以上になるように選択するのが好ましい。
本発明の一実施例においては、r1=0.019,r2=0.019
2,g=r2−r1=0.0002,r3=0.028であって、(r3/r2)/g
=44である。
別の実施例ではr1=0.0025,r2=0.0027,g=0.0002,r3
=0.010,(r3−r2)/g=36.5である。
今第7図に示すように、H電極8が傾斜した時主電極
7Aとの間の静電容量C(a)を求めると、つぎのように
なる。
上式はa≪dであるaだけ、主電極7Aの外周上でH電
極8が傾斜したときを示している。εは周囲の誘電率で
あり、周囲が空気のばあいは、ε=1.0059×8.8542×10
-12(F/m)である。又、C(a)≧C(0)である。
校正の手順はつぎのようである。
1)LCRメータを接続して、容量測定モードとし、C
(a)を測定する。
2)マイクロメータを操作して、L電極7をH電極8の
できるだけ近くまで近づける。
3)目視により、両電極間のギャップが一様になるよう
に、平行度調整ねじ88A〜88CによりH電極8の向きを調
整する。
4)マイクロメータにより両電極を接触させる。両電極
間に間隙がみえるときは、ラチェット・ストッパで両電
極を近づけるようにしながら平行度調整ねじ88A〜88Cを
ゆるめて(すなわち両電極間の距離を広げるようにし
て)間隙をなくすようにする。
5)マイクロメータの目盛を最小目盛(本実施例では10
μm)に設定し、容量値C(a)が(式1)に示す理論
値の許容範囲となっているかを確認し、そうでないとき
は、平行度調整ねじ88A〜88Cにより容量値を許容範囲に
おさめる。
本発明の一実施例では、平行度10μmとすると前述の
第1の実施例のr1=0.019,r2=0.0192,r3=0.028の例で
は、容量値が700〜1000(pF)となればよい。
このような容量による比接触校正は、電極平面の凹凸
(1〜2μm)やそりなどの影響を平均化できるため、
接触法にくらべて有利である。
電極システムESの短絡・開放を行って、LCRメータも
含めた測定システムの校正を行う必要が生じる。本発明
の一実施例では、第8図の(A)に示す短絡治具110と
その接点カバー120(ポリアセタール樹脂製)によって
再現性の高い短絡,開放状態を実現するものである。短
絡治具110と接点カバーが取り付けられる電極構造の1
例が図の(C)に示されている。図の(C)におけるL
電極7は主電極7Aとガード電極7B,H電極8は中点を通る
平面に沿った断面も示されている。
治療110は同心円板つきの同心円筒110A〜110Cを直径
の降順に接続したものであり、同心円筒110Cは接点110D
を半球状に突起して有する。接点カバー120は、同心円
筒110Cの外径と同じ内径で高さが同心円筒110Cと接点11
0Dの高さの合計に等しい深さの内部を有する筒状であ
る。短絡治具110の第8図の(A)から見た図の裏面を
表す図が第8図の(B)に示してある。
治具110と接点カバー120の装着状況を第9図に示す。
図の(A),(B)は大形のL電極7の場合、図の
(C),(D)は小形のL電極7の場合で、(A),
(C)が短絡状態を(B),(C)が開放状態を実現す
る。第9図からも明らかなように、同心円筒110Aの内径
は大形L電極の外形に、同心円筒110Bの内径は小形L電
極の外形に等しく選ばれる。第9図の(A)〜(D)の
いずれにおいても、両電極をラチェット・ストップで十
分近接させて、機械的な安定性と測定の信頼性を確保す
るようにする。
第10図は平行平板被測定試料760Sの電気パラメータを
正確に測定するための特別な電極構造に関する図であ
る。第10図の(A)と(B)は電極と試料の関係を示す
互いに反対方向からみた斜視図である。H電極800は、
前述のH電極8と本質的に同じである。試料760Sは、平
板状に形成され、特に精密測定では、電極が被測定物そ
のものの上に被着される。被着は、金属箔のワセリン等
により貼付、金属ペーストの塗付、金属焼付け、金属吹
付けなどにより行われる。
従来の電極は、日本工業規格等の標準によって定めら
れる形状とし、測定用電極も、典型的には被着された電
極と同一の形状である。
試料760SはH電極800に対向する試料H電極760HとL
電極700に対向する試料L電極760Lの試料ガード電極760
B,試料主電極760Aを被着して有する。一方L電極700
は、ガード電極700Bと主電極700Aを有する。その組立て
分解図は第11図に示される。
皿形のガード電極700Bの中央にある凹みは中心に開口
を有し、絶縁体710を圧入し、あるいはねじ止めする。
絶縁体710の貫通孔710Aを通して電極保持導体720の本体
720Aが挿入突出し、測定器のリード線に接続される。挿
入深さはストッパ720Bで定まる。首部720Cはめくら穴を
有し、ばね730,接触ブラシ740,接点部750の一部を収納
する。接触ブラシ740は3本の止めピン740Bを接点部750
の図示しない穴に挿入して接点部750と一体化され、多
数の弾性片740Aが首部720Cのめくら穴の内面に接触し、
接点部750と電極保持導体720との接触を良好ならしめ
る。
接点部750は半球状接点750Aを有し、接点750の一部ま
で首部720Cに挿入した後、首部720Cの端部を狭めること
により、首部720Cから抜け落ちることを防いでいる。第
12図は第8図の(C)のと同様の状態で試料760Sを挿入
した様子を示したものである。
この構成により、試料主電極760Aや試料ガード電極76
0Bの形状の自由度が増加し、使用に便利である。
なお、被着された試料主電極760Aの面積をSとし、試
料760Sの厚さをdとし、測定されたH電極800の電圧V
とL電極700の主電極760Aの電流をiとすると、試料の
固有インピーダンスZは と求められる。
Zの値から固有抵抗や誘電率が周知の方法で求められ
る。
〔発明の効果〕
前述のように本発明の実施により、水平,垂直両用で
電極平行度の良い電極システムが容易に得られる。また
薄膜を被着して試料の精測定をおこなうばあいも、試料
の自由度が増加し、実用上至便である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電極システムの一部分解組
立斜視図、第2図,第3図は本発明の一実施例電極シス
テムの一部断面を含む側面図、第4図は本発明の一実施
例の電極平行度調整機構を示す図、第5図は第4図の調
整機構の動作を説明するための電極システムの側面図、
第6図,第7図は電極システムの電極間容量を説明する
ための図、第8図,第9図は電極システムの短絡・開放
状態を設定するための治具と該状態を示す図、第10図乃
至第12図は、薄膜被着試料測定用電極と測定方法を説明
するための図である。 1:フレーム,1A:フレーム脊柱,1B:フレーム脚部 2:取付台 3:マイクロメータ・ヘッド 4A:シンブル,4B:ラチェット・ストップ 5:スピンドル 6:スライド,6A:ばね受け 7,700:L電極 8,800:H電極,8A:中央突起(タップつき) 9:ばね 10:ねじ受け,10A:つば,10B:本体 11:ホルダ,11A:ストッパ,11B:押し込み棒 12:ばね圧調整ねじ 13:蓋,13A:調整孔A 14:足 81:スペーサ,81A:円筒突起 82:ねじ受け板 83:ラグ端子 84:スペーサ,84A:スリット 85:ばね 86:ばね押え,86A:つば,86B:本体,86C:首 87:H電極とめねじ 88A〜88C:平行度調整ねじ 110:短絡治具 120:接点カバー 760:試料 EA:電極の中心軸 ES:電極システム FB:フレーム・ベッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 27/00 G01R 1/06 G01R 31/26 G01R 35/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料の電気的パラメータを測定するため
    に、以下(a)から(f)を含むことを特徴とする電極
    システム、 (a)フレーム、 (b)前記フレームに結合した第一の電極、 (c)前記フレームに結合した可動スライダー、 (d)前記可動スライダーに結合した、前記第一の電極
    に対して可動な第二の電極、 (e)前記可動スライダーを付勢するために前記可動ス
    ライダーと前記フレーム間に置かれた付勢手段、 (f)前記電極システムを垂直方向に置いた場合に、前
    記可動スライダーの自重を相殺するように前記可動スラ
    イダーに対する前記付勢手段の付勢力を高めるように調
    整する調整手段。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電極システムであって、
    前記付勢手段は伸長可能な付勢ができる第一のバネ手段
    を有し、さらに前記電極システムは、前記第一の電極お
    よび第二の電極間の平行度の調整手段を含み、前記第一
    の電極は少なくとも3つの押しネジと第二のバネ手段で
    前記フレームに結合され、前記押しネジは前記フレーム
    に係合し前記第一の電極を前記フレーム側から押し離す
    ように配置され、前記第二のバネ手段は前記第一の電極
    を前記フレーム側へ引くように配置されていることを特
    徴とする電極システム。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電極システムであって、
    前記可動スライダーを動かすために、前記フレームと前
    記可動スライダーに結合したマイクロメーター手段を含
    むことを特徴とする電極システム。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の電極システムであって、
    前記第二の電極は、主電極と前記主電極から絶縁された
    ガード部を含み、前記第一の電極と前記ガード部間に測
    定電圧を印可し、前記第一の電極と前記ガード部間電圧
    と、前記第二の電極へ流入する電流との比から、前記第
    一の電極と前記第二の電極間に狭持された試料の電気的
    パラメータを四端子対測定することを特徴とする電極シ
    ステム。
  5. 【請求項5】電極システムを校正する方法であって、前
    記電極システムは、二枚のほぼ平行な電極と、前記電極
    の各々の中心間の距離Dを調整するための第一の調整手
    段と、前記二枚のほぼ平行な電極間の平行度Aを調整す
    るための第二の調整手段とを有し、以下の(a)から
    (d)のステップを有することを特徴とする電極システ
    ムの校正方法、 (a)電気容量測定器で前記平行電極間の電気容量が測
    定できるように前記電気容量測定器を前記電極システム
    に結合するステップ、 (b)前記距離Dを零でない所望の値に調整するステッ
    プ、 (c)前記平行電極間の電気的容量を測定するステッ
    プ、 (d)前記測定容量値が、前記距離D及び前記平行度A
    の最大許容値に対応する容量の許容計算範囲内に入るま
    で、前記平行電極間の平行度Aを調整するステップ。
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