JP2927039B2 - エンジン - Google Patents
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- JP2927039B2 JP2927039B2 JP11685991A JP11685991A JP2927039B2 JP 2927039 B2 JP2927039 B2 JP 2927039B2 JP 11685991 A JP11685991 A JP 11685991A JP 11685991 A JP11685991 A JP 11685991A JP 2927039 B2 JP2927039 B2 JP 2927039B2
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- Japan
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- piston
- engine
- piston ring
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- ring
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は往復動エンジンに関す
る。
る。
【０００２】
【従来の技術】往復動エンジンにおいて、ピストンの往
復動でのシリンダ側壁内面とピストン側面との間の摺動
摩擦抵抗を低減するため、ピストン側面にローラを設け
る技術が提案されている。
復動でのシリンダ側壁内面とピストン側面との間の摺動
摩擦抵抗を低減するため、ピストン側面にローラを設け
る技術が提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのようなロ
ーラを設ける技術では、ピストンの重量が増大してピス
トンの往復動での慣性が大きくなり、これがためエンジ
ンの応答性が悪くなり、例えば加速性能等の運転性能が
劣化する。そこで、シリンダの側壁内面とこの側壁内面
に対面するピストンの側面との間に、燃焼室からのガス
圧が導かれるガス室を形成し、このガス室のガス圧によ
りピストンをシリンダの側壁内面から浮かせて、ピスト
ンの往復動でのシリンダ側壁内面とピストン側面との間
の摺動摩擦抵抗を低減する技術が提案されている。
ーラを設ける技術では、ピストンの重量が増大してピス
トンの往復動での慣性が大きくなり、これがためエンジ
ンの応答性が悪くなり、例えば加速性能等の運転性能が
劣化する。そこで、シリンダの側壁内面とこの側壁内面
に対面するピストンの側面との間に、燃焼室からのガス
圧が導かれるガス室を形成し、このガス室のガス圧によ
りピストンをシリンダの側壁内面から浮かせて、ピスト
ンの往復動でのシリンダ側壁内面とピストン側面との間
の摺動摩擦抵抗を低減する技術が提案されている。
【０００４】しかしながら提案されている技術において
は、燃焼室からのガス圧をガス室に導びくための通路を
ピストンに設けこの通路に逆止弁を設けて構成している
が、このような技術はピストンをエアフロートさせる点
では満足し得るものであるが、構造が若干複雑となる。
は、燃焼室からのガス圧をガス室に導びくための通路を
ピストンに設けこの通路に逆止弁を設けて構成している
が、このような技術はピストンをエアフロートさせる点
では満足し得るものであるが、構造が若干複雑となる。
【０００５】本発明は前記諸点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、シリンダの側壁内面と
この側壁内面に対面するピストンの側面との間に、燃焼
室からのガス圧が導かれるガス室を形成し、このガス室
のガス圧によりピストンをシリンダの側壁内面から浮か
せてなるエンジンにおいて、構造が簡単であって耐久性
に優れたエンジンを提供することにある。
あり、その目的とするところは、シリンダの側壁内面と
この側壁内面に対面するピストンの側面との間に、燃焼
室からのガス圧が導かれるガス室を形成し、このガス室
のガス圧によりピストンをシリンダの側壁内面から浮か
せてなるエンジンにおいて、構造が簡単であって耐久性
に優れたエンジンを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、エンジン燃焼室を規定するピストン上面に隣接して
配置された第一のピストンリングとこの第一のピストン
リングに隣接して配置された第二のピストンリングとの
相互間の距離が、ピストンの一方の揺動側面部位からこ
の揺動側面部位に対向する他方の揺動側面部位に向うに
従って漸次長くなるように、第一及び第二のピストンリ
ングをピストンに設け、ピストンが上死点近傍に位置す
る際にピストン側面とこのピストン側面に対面するシリ
ンダ側壁内面との間であってかつ第一のピストンリング
と第二のピストンリングとの間で規定された環状ガス室
をエンジン燃焼室に連通させるガス通路を、シリンダ側
壁内面に形成してなるエンジンによって達成される。
は、エンジン燃焼室を規定するピストン上面に隣接して
配置された第一のピストンリングとこの第一のピストン
リングに隣接して配置された第二のピストンリングとの
相互間の距離が、ピストンの一方の揺動側面部位からこ
の揺動側面部位に対向する他方の揺動側面部位に向うに
従って漸次長くなるように、第一及び第二のピストンリ
ングをピストンに設け、ピストンが上死点近傍に位置す
る際にピストン側面とこのピストン側面に対面するシリ
ンダ側壁内面との間であってかつ第一のピストンリング
と第二のピストンリングとの間で規定された環状ガス室
をエンジン燃焼室に連通させるガス通路を、シリンダ側
壁内面に形成してなるエンジンによって達成される。
【０００７】また本発明によれば前記目的は、ピストン
側面とこのピストン側面に対面するシリンダ側壁内面と
の間であってかつエンジン燃焼室を規定するピストン上
面に隣接して配置された第一のピストンリングとこの第
一のピストンリングに隣接して配置された第二のピスト
ンリングとの間で規定された環状ガス室でのガス圧を受
容するピストン側面の受圧面積が、ピストンの一方の揺
動側面部位側よりこの揺動側面部位側に対向する他方の
揺動側面部位側の方で大きくなるように、第一及び第二
のピストンリングをピストンに設け、ピストンが上死点
近傍に位置する際に環状ガス室をエンジン燃焼室に連通
させるガス通路を、シリンダ側壁内面に形成してなるエ
ンジンによっても達成される。
側面とこのピストン側面に対面するシリンダ側壁内面と
の間であってかつエンジン燃焼室を規定するピストン上
面に隣接して配置された第一のピストンリングとこの第
一のピストンリングに隣接して配置された第二のピスト
ンリングとの間で規定された環状ガス室でのガス圧を受
容するピストン側面の受圧面積が、ピストンの一方の揺
動側面部位側よりこの揺動側面部位側に対向する他方の
揺動側面部位側の方で大きくなるように、第一及び第二
のピストンリングをピストンに設け、ピストンが上死点
近傍に位置する際に環状ガス室をエンジン燃焼室に連通
させるガス通路を、シリンダ側壁内面に形成してなるエ
ンジンによっても達成される。
【０００８】本発明の一つでは、上述のエンジンにおい
て第一のピストンリングは、エンジン燃焼室を規定する
ピストン上面と実質的に平行にピストンの外周面に配置
されており、第二のピストンリングは、第一のピストン
リングに対して傾斜してピストンの外周面に配置されて
いる。
て第一のピストンリングは、エンジン燃焼室を規定する
ピストン上面と実質的に平行にピストンの外周面に配置
されており、第二のピストンリングは、第一のピストン
リングに対して傾斜してピストンの外周面に配置されて
いる。
【０００９】本発明におけるガス通路は、ピストンが上
死点近傍に位置する際に環状ガス室をエンジン燃焼室に
連通させるように、シリンダ側壁内面に形成されていれ
ば良いのであるが、好ましくは、ピストンが上死点の位
置とクランク角度でほぼ１５度に相当する位置とに存在
する場合に環状ガス室がエンジン燃焼室に連通されるよ
うに、シリンダ側壁内面に形成される。そして本発明に
おけるガス通路は、シリンダ側壁内面の円周方向に関し
ていずれの場所に形成しても良いが、好ましい例ではピ
ストンの他方の揺動側面部位側に対面するシリンダ側壁
内面に形成される。本ガス通路としては、好ましい例で
はシリンダ側壁内面に凹所を形成して具体化するが、本
発明はこれに限定されず、リンダ側壁内面に貫通孔を穿
設して具体化しても良い。
死点近傍に位置する際に環状ガス室をエンジン燃焼室に
連通させるように、シリンダ側壁内面に形成されていれ
ば良いのであるが、好ましくは、ピストンが上死点の位
置とクランク角度でほぼ１５度に相当する位置とに存在
する場合に環状ガス室がエンジン燃焼室に連通されるよ
うに、シリンダ側壁内面に形成される。そして本発明に
おけるガス通路は、シリンダ側壁内面の円周方向に関し
ていずれの場所に形成しても良いが、好ましい例ではピ
ストンの他方の揺動側面部位側に対面するシリンダ側壁
内面に形成される。本ガス通路としては、好ましい例で
はシリンダ側壁内面に凹所を形成して具体化するが、本
発明はこれに限定されず、リンダ側壁内面に貫通孔を穿
設して具体化しても良い。
【００１０】本発明における第二のピストンリングの両
端突合せ部は、環状ガス室のガスがこの両端突合せ部を
介して漏出しないように、密に当接又は嵌合されている
のが好ましいが、更に好ましくは、第三のピストンリン
グをピストンに設けて第二のピストンリングの両端突合
せ部から漏出するガスを逃がさないようにする。
端突合せ部は、環状ガス室のガスがこの両端突合せ部を
介して漏出しないように、密に当接又は嵌合されている
のが好ましいが、更に好ましくは、第三のピストンリン
グをピストンに設けて第二のピストンリングの両端突合
せ部から漏出するガスを逃がさないようにする。
【００１１】
【作用】このように構成される本発明のエンジンでは、
第一及び第二のピストンリング相互間の距離が、ピスト
ンの一方の揺動側面部位からこの揺動側面部位に対向す
る他方の揺動側面部位に向うに従って漸次長くなるよう
に、又は環状ガス室でのガス圧を受容するピストン側面
の受圧面積が、ピストンの一方の揺動側面側よりこの揺
動側面側に対向する他方の揺動側面側の方で大きくなる
ように、第一及び第二のピストンリングをピストンに設
けてなるため、ピストンはシリンダ側壁内面に形成され
たガス通路を介して導入される環状ガス室のガス圧に作
用されてシリンダ内で受圧面積の相違に従いエアフロー
トされる結果、揺動が防止されると共にシリンダ側壁内
面との摺動摩擦抵抗が減少されてピストンは往復動する
こととなる。そしてピストンが上死点近傍の位置以外の
位置に移動されると環状ガス室とエンジン燃焼室とは連
通されなくなるので、ピストンが上死点近傍の位置に移
動された際にエンジン燃焼室での爆発でガス通路を介し
て環状ガス室に導入されたガス圧は、ピストンが上死点
近傍の位置以外の位置に移動されてもそのまま維持され
る結果、上死点近傍の位置以外の位置での移動中におい
てもシリンダ側壁内面との摺動摩擦抵抗が十分に減少さ
れてピストンは往復動されることとなる。
第一及び第二のピストンリング相互間の距離が、ピスト
ンの一方の揺動側面部位からこの揺動側面部位に対向す
る他方の揺動側面部位に向うに従って漸次長くなるよう
に、又は環状ガス室でのガス圧を受容するピストン側面
の受圧面積が、ピストンの一方の揺動側面側よりこの揺
動側面側に対向する他方の揺動側面側の方で大きくなる
ように、第一及び第二のピストンリングをピストンに設
けてなるため、ピストンはシリンダ側壁内面に形成され
たガス通路を介して導入される環状ガス室のガス圧に作
用されてシリンダ内で受圧面積の相違に従いエアフロー
トされる結果、揺動が防止されると共にシリンダ側壁内
面との摺動摩擦抵抗が減少されてピストンは往復動する
こととなる。そしてピストンが上死点近傍の位置以外の
位置に移動されると環状ガス室とエンジン燃焼室とは連
通されなくなるので、ピストンが上死点近傍の位置に移
動された際にエンジン燃焼室での爆発でガス通路を介し
て環状ガス室に導入されたガス圧は、ピストンが上死点
近傍の位置以外の位置に移動されてもそのまま維持され
る結果、上死点近傍の位置以外の位置での移動中におい
てもシリンダ側壁内面との摺動摩擦抵抗が十分に減少さ
れてピストンは往復動されることとなる。
【００１２】以下本発明を、図面に示す好ましい具体例
に基づいて説明する。これにより前記発明及び更に他の
発明が明瞭となるであろう。
に基づいて説明する。これにより前記発明及び更に他の
発明が明瞭となるであろう。
【００１３】尚、本発明はこれら具体例に何等限定され
ないのである。
ないのである。
【００１４】
【具体例】図１及び図２において、シリンダ１内に配置
されたピストン２の上方にはピストンリング３、４及び
５が嵌着されている。燃焼ガスが漏出しないように密に
嵌合された突合わせ部６を有したピストンリング３は、
エンジン燃焼室８を規定するピストン２の上面７と実質
的に平行に配置されている。
されたピストン２の上方にはピストンリング３、４及び
５が嵌着されている。燃焼ガスが漏出しないように密に
嵌合された突合わせ部６を有したピストンリング３は、
エンジン燃焼室８を規定するピストン２の上面７と実質
的に平行に配置されている。
【００１５】ピストンリング４は、ピストンリング３及
び４相互間の距離が、ピストン２の一方の揺動側面部位
１５から揺動側面部位１５に対向する他方の揺動側面部
位１６に向うに従って漸次長くなるように、換言すれば
距離Ｄ１よりも距離Ｄ２の方が長くなるように、ピスト
ンリング３に対して傾斜してピストン２の外周面に配置
されている。これによりピストン２の側面９とピストン
２の側面９に対面するシリンダ１の側壁内面１０との間
であってかつピストンリング３とピストンリング４との
間で規定された環状ガス室１１でのガス圧を受容するピ
ストン２の側面９の受圧面積が、揺動側面部位１５側よ
り揺動側面部位１６側の方で大きくなるようになってい
る。
び４相互間の距離が、ピストン２の一方の揺動側面部位
１５から揺動側面部位１５に対向する他方の揺動側面部
位１６に向うに従って漸次長くなるように、換言すれば
距離Ｄ１よりも距離Ｄ２の方が長くなるように、ピスト
ンリング３に対して傾斜してピストン２の外周面に配置
されている。これによりピストン２の側面９とピストン
２の側面９に対面するシリンダ１の側壁内面１０との間
であってかつピストンリング３とピストンリング４との
間で規定された環状ガス室１１でのガス圧を受容するピ
ストン２の側面９の受圧面積が、揺動側面部位１５側よ
り揺動側面部位１６側の方で大きくなるようになってい
る。
【００１６】ピストンリング４の両端突合せ部１２は、
環状ガス室１１のガスが両端突合せ部１２を介してピス
トンリング４と５との間で規定される環状空間に漏出し
ないように密に当接又は嵌合されている。ピストン２に
更に設けられたピストンリング５は、ピストンリング４
の両端突合せ部１２を介してピストンリング４と５との
間で規定される環状空間に漏出したガスを更に外部に逃
がさないようなっている。
環状ガス室１１のガスが両端突合せ部１２を介してピス
トンリング４と５との間で規定される環状空間に漏出し
ないように密に当接又は嵌合されている。ピストン２に
更に設けられたピストンリング５は、ピストンリング４
の両端突合せ部１２を介してピストンリング４と５との
間で規定される環状空間に漏出したガスを更に外部に逃
がさないようなっている。
【００１７】ピストン２の揺動側面部位１６側に対面す
るシリンダ側壁内面１０には、ピストン２が上死点の位
置とクランク角度でほぼ１５度に相当する位置とに存在
する場合に、環状ガス室１１をエンジン燃焼室８に連通
させるガス通路としての凹所１７が形成されている。
るシリンダ側壁内面１０には、ピストン２が上死点の位
置とクランク角度でほぼ１５度に相当する位置とに存在
する場合に、環状ガス室１１をエンジン燃焼室８に連通
させるガス通路としての凹所１７が形成されている。
【００１８】尚、ピストン２には軸１３を介してコンロ
ッド１４が連結されている。
ッド１４が連結されている。
【００１９】このように構成されたエンジンでは、爆発
時には凹所１７を介してエンジン燃焼室８と環状ガス室
１１とが連通される位置にピストン２がもたらされてい
るため、爆発行程でエンジン燃焼室８で爆発して発生し
たガス圧は、凹所１７を介して環状ガス室１１に導入さ
れる。この導入されたガス圧に基づき環状ガス室１１の
偏倚した側圧を受けてピストン２は、その往復動では側
壁内面１０、特に揺動側面部位１６側の側壁内面１０に
対して浮上する。ガス圧で側壁内面１０に対して浮上さ
れたピストン２は、極めて低い摺動摩擦抵抗をもって往
復動し、且つ又この往復動でピストン２は軸１３を中心
としてＡ方向に揺動（首振り）されようとするが、上述
のガス室１１の偏倚したガスの側圧を受けて、この揺動
を阻止される。即ち揺動側面部位１５及び１６側のピス
トン２の側面９がシリンダ１の側壁内面１０に当接する
ことなく、ピストン２は往復動し得ることとなり、上記
に加えて更に極めて低い摺動摩擦抵抗をもって往復動し
得ることとなり、エンジンの燃費の改善等を計り得る。
時には凹所１７を介してエンジン燃焼室８と環状ガス室
１１とが連通される位置にピストン２がもたらされてい
るため、爆発行程でエンジン燃焼室８で爆発して発生し
たガス圧は、凹所１７を介して環状ガス室１１に導入さ
れる。この導入されたガス圧に基づき環状ガス室１１の
偏倚した側圧を受けてピストン２は、その往復動では側
壁内面１０、特に揺動側面部位１６側の側壁内面１０に
対して浮上する。ガス圧で側壁内面１０に対して浮上さ
れたピストン２は、極めて低い摺動摩擦抵抗をもって往
復動し、且つ又この往復動でピストン２は軸１３を中心
としてＡ方向に揺動（首振り）されようとするが、上述
のガス室１１の偏倚したガスの側圧を受けて、この揺動
を阻止される。即ち揺動側面部位１５及び１６側のピス
トン２の側面９がシリンダ１の側壁内面１０に当接する
ことなく、ピストン２は往復動し得ることとなり、上記
に加えて更に極めて低い摺動摩擦抵抗をもって往復動し
得ることとなり、エンジンの燃費の改善等を計り得る。
【００２０】そしてピストン２が上死点近傍の位置以外
の位置に移動されると環状ガス室１１とエンジン燃焼室
８とは連通されなくなるので、ピストン２が上死点近傍
の位置に移動された際にエンジン燃焼室８での爆発で凹
所１７を介して環状ガス室１１に導入されたガス圧は、
ピストン２が上死点近傍の位置以外の位置に移動されて
もそのまま維持される結果、上死点近傍の位置以外の位
置での移動中においてもシリンダ１の側壁内面１０との
摺動摩擦抵抗が十分に減少されてピストン２は往復動さ
れることとなる。
の位置に移動されると環状ガス室１１とエンジン燃焼室
８とは連通されなくなるので、ピストン２が上死点近傍
の位置に移動された際にエンジン燃焼室８での爆発で凹
所１７を介して環状ガス室１１に導入されたガス圧は、
ピストン２が上死点近傍の位置以外の位置に移動されて
もそのまま維持される結果、上死点近傍の位置以外の位
置での移動中においてもシリンダ１の側壁内面１０との
摺動摩擦抵抗が十分に減少されてピストン２は往復動さ
れることとなる。
【００２１】
【発明の効果】以上のように本発明のエンジンによれ
ば、エンジン燃焼室を規定するピストン上面に隣接して
配置された第一のピストンリングとこの第一のピストン
リングに隣接して配置された第二のピストンリングとの
相互間の距離が、ピストンの一方の揺動側面部位からこ
の揺動側面部位に対向する他方の揺動側面部位に向うに
従って漸次長くなるように、又はピストン側面とこのピ
ストン側面に対面するシリンダ側壁内面との間であって
かつ第一のピストンリングと第二のピストンリングとの
間で規定された環状ガス室でのガス圧を受容するピスト
ン側面の受圧面積が、ピストンの一方の揺動側面部位側
よりこの揺動側面部位側に対向する他方の揺動側面部位
側の方で大きくなるように、第一及び第二のピストンリ
ングをピストンに設け、ピストンが上死点近傍に位置す
る際に環状ガス室をエンジン燃焼室に連通させるガス通
路を、シリンダ側壁内面に形成しているため、極めて簡
単な構成となり耐久性に優れたものとし得てその上、ピ
ストンの往復動中、環状ガス室に導入されたガス圧を維
持し得る結果、常に十分に揺動を防止得ると共に摺動摩
擦抵抗を低減し得る。
ば、エンジン燃焼室を規定するピストン上面に隣接して
配置された第一のピストンリングとこの第一のピストン
リングに隣接して配置された第二のピストンリングとの
相互間の距離が、ピストンの一方の揺動側面部位からこ
の揺動側面部位に対向する他方の揺動側面部位に向うに
従って漸次長くなるように、又はピストン側面とこのピ
ストン側面に対面するシリンダ側壁内面との間であって
かつ第一のピストンリングと第二のピストンリングとの
間で規定された環状ガス室でのガス圧を受容するピスト
ン側面の受圧面積が、ピストンの一方の揺動側面部位側
よりこの揺動側面部位側に対向する他方の揺動側面部位
側の方で大きくなるように、第一及び第二のピストンリ
ングをピストンに設け、ピストンが上死点近傍に位置す
る際に環状ガス室をエンジン燃焼室に連通させるガス通
路を、シリンダ側壁内面に形成しているため、極めて簡
単な構成となり耐久性に優れたものとし得てその上、ピ
ストンの往復動中、環状ガス室に導入されたガス圧を維
持し得る結果、常に十分に揺動を防止得ると共に摺動摩
擦抵抗を低減し得る。
【図１】本発明の好ましい一具体例の一部断面側面図で
ある。
ある。
【図２】図１に示す一部断面平面図である。
１ シリンダ ２ ピストン ３ ピストンリング ４ ピストンリング Ｄ１ 距離 Ｄ２ 距離 １７ 凹所
Claims (5)
- 【請求項１】 エンジン燃焼室を規定するピストン上面
に隣接して配置された第一のピストンリングとこの第一
のピストンリングに隣接して配置された第二のピストン
リングとの相互間の距離が、ピストンの一方の揺動側面
部位からこの揺動側面部位に対向する他方の揺動側面部
位に向うに従って漸次長くなるように、第一及び第二の
ピストンリングをピストンに設け、ピストンが上死点近
傍に位置する際にピストン側面とこのピストン側面に対
面するシリンダ側壁内面との間であってかつ第一のピス
トンリングと第二のピストンリングとの間で規定された
環状ガス室をエンジン燃焼室に連通させるガス通路を、
シリンダ側壁内面に形成してなるエンジン。 - 【請求項２】 ピストン側面とこのピストン側面に対面
するシリンダ側壁内面との間であってかつエンジン燃焼
室を規定するピストン上面に隣接して配置された第一の
ピストンリングとこの第一のピストンリングに隣接して
配置された第二のピストンリングとの間で規定された環
状ガス室でのガス圧を受容するピストン側面の受圧面積
が、ピストンの一方の揺動側面部位側よりこの揺動側面
部位側に対向する他方の揺動側面部位側の方で大きくな
るように、第一及び第二のピストンリングをピストンに
設け、ピストンが上死点近傍に位置する際に環状ガス室
をエンジン燃焼室に連通させるガス通路を、シリンダ側
壁内面に形成してなるエンジン。 - 【請求項３】 第一のピストンリングは、エンジン燃焼
室を規定するピストン上面と実質的に平行にピストンの
外周面に配置されており、第二のピストンリングは、第
一のピストンリングに対して傾斜してピストンの外周面
に配置されている請求項１又は２に記載のエンジン。 - 【請求項４】 ガス通路は、ピストンが上死点の位置と
クランク角度でほぼ１５度に相当する位置とに存在する
場合に、環状ガス室をエンジン燃焼室に連通させるよう
に、シリンダ側壁内面に形成されている請求項１から３
のいずれか一項に記載のエンジン。 - 【請求項５】 ガス通路は、ピストンの他方の揺動側面
部位側に対面するシリンダ側壁内面に形成されている請
求項１から４のいずれか一項に記載のエンジン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11685991A JP2927039B2 (ja) | 1991-04-20 | 1991-04-20 | エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11685991A JP2927039B2 (ja) | 1991-04-20 | 1991-04-20 | エンジン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04321757A JPH04321757A (ja) | 1992-11-11 |
| JP2927039B2 true JP2927039B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=14697400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11685991A Expired - Fee Related JP2927039B2 (ja) | 1991-04-20 | 1991-04-20 | エンジン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2927039B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004079177A1 (ja) * | 2003-03-03 | 2004-09-16 | Bando Kiko Co., Ltd. | 往復動エンジン |
| CN100366883C (zh) * | 2003-03-03 | 2008-02-06 | 坂东机工株式会社 | 往复式发动机 |
| JP4918033B2 (ja) | 2005-04-27 | 2012-04-18 | 坂東機工株式会社 | 往復動エンジン |
| JP4821856B2 (ja) | 2006-10-20 | 2011-11-24 | 坂東機工株式会社 | 往復動エンジン |
-
1991
- 1991-04-20 JP JP11685991A patent/JP2927039B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04321757A (ja) | 1992-11-11 |
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