JP2926192B2 - ダイヤモンド膜の製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はダイヤモンド膜の製造方法に関し、特に、ダ
イヤモンド単独膜(自立体)を容易に得ることのできる
ダイヤモンド膜の製造方法に関する。
[従来の技術] ダイヤモンド膜は、硬度、耐熱性、剛性等の優れた特
性を有しているため、種々の用途に利用することが可能
であり、各種分野での実用化の研究,開発が進められて
いる。
一般に、ダイヤモンド膜は基板上に形成され、その状
態で使用されるのが普通であるが、基板を除去してダイ
ヤモンド単独膜として利用されることもある。例えば、
高い剛性を利用してスピーカー等の振動板としての利用
が提案されている。この場合、基板上に形成されたダイ
ヤモンド膜から基板を除去する必要があるが、通常ダイ
ヤモンド膜は基板上に形成された状態で使用されるので
基板とダイヤモンド膜との密着性の向上を図ることが重
要な技術テーマとされており、ダイヤモンド膜から基板
を剥離、除去する技術は、従来あまり研究されておら
ず、わずかに以下に示すような技術が提案されているに
すぎない。
例えば、特公昭63-57399号には、熱伝導率の小さい素
材を基板とし、その上にダイヤモンド膜を形成した後、
加熱光線でこれらを加熱し、両者の熱膨張差を利用して
基板からダイヤモンド膜を剥離する技術が開発されてい
る。
また、特開昭59-143498号には、基体金属表面上にダ
イヤモンド膜を形成した後、基体金属をNaOHあるいは塩
酸,フッ酸および硝酸の混酸で処理して、基体金属を溶
解除去する技術が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、特公昭63-57399号で開示されている技
術は、基板とダイヤモンド膜との熱膨張差を利用するも
のであるため、必らずしも容易に剥離せず均一な剥離が
困難で、歪が発生するという問題がある。すなわち、10
00℃近くの高温でダイヤモンド膜を形成した後室温まで
冷却する過程において、部分的に剥離が生ずるためであ
る。また、ダイヤモンド膜との間に大きな熱膨張差を必
要とするため、基板材質に大きな制限を受けるという問
題がある。
また、特開昭59-143498号で開示されている技術は、
基体の溶解に特殊な薬品を使用する必要があり、洗浄等
の後処理を必要とするなど効率的でないという問題があ
る。また、薬品処理の前においてダイヤモンド膜に歪が
発生する欠点は、前記の場合と同様である。
なお、特開昭61-161897号および特開昭61-161898号に
は、ダイヤモンド膜を基板と剥離,分離せずに、アルミ
ナ,Si3N4等の基板と一体化した多層の状態でスピーカ
ー用振動板として使用する技術が提案されている。
しかし、かかる技術はダイヤモンド膜の特性を十分に
生かし発揮させることができないため、ダイヤモンド単
独膜を使用したスピーカー用振動板に比べ性能が劣ると
いう問題がある。
本発明は上述した問題点にかんがみてなされたもので
あり、基板と容易に分離でき、したがって容易にダイヤ
モンド単独膜を得ることのできるダイヤモンド膜の製造
方法の提供を目的とする。
本発明者等は上記目的を達成するため鋭意研究を重ね
た結果、基板とダイヤモンド膜との間に無機微粉末層を
介在させることにより、ダイヤモンド膜を基板から容易
に分離でき、しかも、成膜後の冷却過程においてダイヤ
モンド膜に発生する歪が少なくなることを見出し、本発
明を完成するに至った。
[課題の解決手段] すなわち、本発明のダイヤモンド膜の製造方法は、基
板上に無機微粉末からなる層を形成し、この無機微粉末
層上に気相法によりダイヤモンド膜を形成した後、該ダ
イヤモンド膜を剥離するようにしてあり、好ましくは、
平均径が0.01〜10μmの無機微粉末を用いるようにして
ある。
以下、本発明を図面を参照しつつ詳細に説明する。
第1図は、本発明のダイヤモンド膜の製造方法におけ
る製造工程を示す説明図である。
本発明のダイヤモンド膜の製造方法においては、ま
ず、基板(基体)1上に無機微粉末層2を形成する(第
1図(I))。
この場合基板材質としては、基板表面上に無機微粉末
層を形成することができ、ダイヤモンド合成反応時の高
温に耐え得る耐熱性の材質である限り、特に制限されな
い。
このような基板材質としては、例えば、鉄,銅,コバ
ルト,ニッケル,クロム,モリブデン,シリコン,チタ
ン,タングステン,タンタル,マンガン,バナジウム,
タリウム,アルミニウム,ゲルマニウム等の金属、ある
いはこれらの合金、またはこれらを主成分とする合金や
化合物、さらにはカーボン,グラファイト等の炭素系材
料、窒化ケイ素(Si3N4など),シリカ,アルミナ等の
各種セラミックス、等が挙げられる。
基板(基体)の大きさ、形状は、無機微粉末層を形成
し、ダイヤモンド合成反応時の支持台としての機能を有
する限り、特に制限はなく、例えば、円板,矩形板等の
平板状、スピーカー用振動板形状(コーン形状,ホーン
形状,ドーム形状など)、円柱,角柱,円錐等の立体形
状、その他の特殊形状等が挙げられる。基板の形状は複
雑形状であってもよく、したがって複雑形状をしたダイ
ヤモンド膜であっても容易に製造できる。
また、無機微粉末としては、ダイヤモンドが析出し易
く、かつ離型性を有する粉末材料が用いられる。
ここで、ダイヤモンドが射出し易い材料とは、ダイヤ
モンド合成に際して生成核(核発生剤)として用いられ
る材料をさす。また、離型性を有する材料とは、外部か
ら何らかの弱い力が加えられた場合に、接着していた物
質から容易に離脱しうる材料をさす。
上記性質を有する無機微粉末としては、例えば、SiC,
Si,Mo,W,Al2O3,Ti,Ta,TiO2,h−BN,c−BN,SiO2,B4C,Al
N,Si3N4,WC,MoC,MoS2等の微粉末が挙げられる。
無機微粉末層は、一種類の粉末で形成してもよく、あ
るいは二種類以上の粉末を用いて形成してもよい。
また、無機微粉末層は単層の場合に限られず、多層構
成としてもよい。この場合、例えば、基板側には離型性
を有するh−BN,MoS2等の層状化合物微粉末が用いら
れ、ダイヤモンド膜側には生成核となるダイヤモンド微
粉末やSiC等の微粉末が用いられる。
無機微粉末の平均径は特に制限されないが、取扱い
(ハンドリング)の容易さ、基板との接着性、ならびに
放熱による冷却効率等を考慮すると、0.01〜10μm、好
ましくは0.1〜1μm程度とする。
無機微粉末層の厚さは適宜選択される。また、無機微
粉末は核発生点が多くなるように密集させ、ダイヤモン
ド膜が容易に生成するようにすることが好ましい。
無機微粉末層の形成方法としては、所定量の微粉末が
基板上に均一に分散するように、霧吹法のような散布方
法などによって行なう。また、他の無機微粉末層の形成
方法としては、無機微粉末を揮発性の溶媒(アルコー
ル,アセトンなど)に超音波を用いて均一に分散し(こ
の場合、必要により、ポリビニルブチラールなどのバイ
ンダーを加えてもよい)、基板表面に散布したり、基板
を分散液に浸漬したり、スピンコーター,ロールコータ
ー等で塗布したりした後、乾燥する方法等がある。
次に、上記のようにして形成した無機微粉末層上にダ
イヤモンド膜を形成する(第1図(II))。
ダイヤモンド膜の合成方法としては、気相法により原
料となるガスを励起してダイヤモンド膜を形成すること
のできる方法であれば、特に制限はなく、例えば直流ま
たは交流アーク放電によるプラズマを利用する方法、高
周波誘電放電によるプラズマを利用する方法、マイクロ
波放電によるプラズマを利用する方法(有磁場−CVD法,
ECR法を含む)、光エネルギーを利用する方法(光CVD
法,レーザー誘起CVD法を含む)あるいは、熱フィラメ
ントによる加熱により熱分解する熱分解法(EACVD法を
含む)、さらに燃焼炎法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法などのいずれをも採用することができ
る。
特に、原料ガスを直流または交流アーク放電によりプ
ラズマ分解する方法、原料ガスにマイクロ波を照射し、
プラズマを形成させることにより活性化されたガスを、
基材に接触させてダイヤモンド膜を生成させるマイクロ
波プラズマCVD法(有磁場法を含む)、熱フィラメント
法が好ましい。
上記ダイヤモンド合成に用いられる原料ガスは、少な
くとも炭素源ガス(炭素原子を分子中に含むガス)を含
有することが必要である。例えば、原料ガスとして、二
種以上の炭素源ガスの混合ガス、あるいは炭素源ガスと
水素ガスとの混合ガス等を挙げることができる。
また、所望により、上記原料ガスとともに、不活性ガ
ス等のキャリヤーガスを用いることもできる。
上記炭素源ガスとしては、各種炭化水素、含ハロゲン
化合物、含酸素化合物、含窒素化合物等のガス、あるい
はグラファイトなどの炭素をガス化したものを使用する
こともできる。
炭化水素としては、例えばメタン、エタン、プロパ
ン、ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレン、プロ
ピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセチレ
ン、アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタジエン等
のジオレフィン系炭化水素;シクロプロパン、シクロブ
タン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロブタジ
エン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ナフタレン等の芳香族炭化水素などを挙げることが
できる。
含ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化メタ
ン、ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン等の含ハロ
ゲン化炭化水素、四塩化炭素等を挙げることができる。
含酸素化合物としては、例えば、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;メ
チルエーテル、エチルエーテル、エチルメチルエーテ
ル、メチルプロピルエーテル、エチルプロピルエーテ
ル、フェノールエーテル、アセタール、環式エーテル
(ジオキサン、エチレンオキシド等)のエーテル類;ア
セトン、ピナコリン、メチルオキシド、芳香族ケトン
(アセトフェノン、ベンゾフェノン等)、ジケトン、環
式ケトン等のケトン類;ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアル
デヒド類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、酪
酸、シュウ酸、酒石酸、ステアリン酸等の有機酸類;酢
酸メチル、酢酸エチル等の酸エステル類;エチレングリ
コール、ジエチレングリコール等の二価アルコール類;
一酸化炭素、二酸化炭素、酸素等の含酸素無機ガス等を
挙げることができる。
含窒素化合物としては、例えば、トリメチルアミン、
トリエチルアミンなどのアミン類等を挙げることができ
る。
これらの炭素源ガスの中でも、常温で気体または蒸気
圧の高いメタン、エタン、プロパン、等のパラフィン系
炭化水素、あるいはアセトン、ベンゾフェノン等のケト
ン類、メタノール、エタノール等のアルコール類、一酸
化炭素、二酸化炭素等の含酸素無機ガス等が好ましい。
上記炭素源ガスの全ガス中における濃度は、通常0.1
〜80vol%である。また、混合ガスを用いる場合、各ガ
スの混合割合は上述したダイヤモンド合成方法に応じて
適宜選択される。
上記水素ガスを構成する水素は、励起されると原子状
水素を形成する。
この原子状水素は、詳細なメカニズムは不明である
が、ダイヤモンド形成反応を活性化する触媒的作用をす
るものと考えられる。さらにはダイヤモンドの析出と同
時に析出するグラファイトやアモルファスカーボン等の
非ダイヤモンド成分をエッチングにより除去する作用を
有する。
ダイヤモンド合成時における基体(無機微粉末層を含
む)の表面温度は、前記原料ガスの励起手段によって異
なるので、一概に決定することはできないが、通常、30
0〜1200℃、好ましくは300〜1100℃である。
基体温度が、300℃より低いと、ダイヤモンド層の生
成速度が遅くなったり、生成されなかったりする場合が
ある。一方、1200℃より高くすると、グラファイト等の
非ダイヤモンド成分を含有したり、結晶性が低下したり
する。
反応圧力は、通常10-6〜103Torr、好ましくは0.1〜80
0Torrである。
反応圧力が10-6Torrより低い場合には、ダイヤモンド
の生成速度が遅くなったり、ダイヤモンドが析出しなか
ったりする。一方、103Torrより高くしても、それに相
当する効果は得られない。
反応時間は、前記原料ガスの励起手段,原料ガスの濃
度,基体の種類,基体の表面の温度,反応圧力,必要と
するダイヤモンド膜厚さなどにより相違するので、これ
らに応じて適宜決定する。
ダイヤモンド膜の膜厚は、ダイヤモンド単独膜の用途
に応じて適宜選択されるが、0.1μm以上、好ましくは
0.2μm以上とする。膜厚がこれ以上薄い場合は、全体
を覆った膜とならない。また、1μmより厚い場合はダ
イヤモンド膜の強度が増し、単独膜を得やすい。なお、
膜厚が厚くなった場合(厚膜の場合)は「膜」でなく
「薄板」と呼ばれることもある。
本発明方法においては、上記のようにしてダイヤモン
ド膜を無機微粉末層上に形成した後、基板からダイヤモ
ンド膜を剥離させる(第1図(III))。
無機微粉末層は、基板あるいはダイヤモンド膜から離
れやすい性質を有しており、例えば、冷却、超音波、振
動、熱処理等の物理的処理などにより、基板あるいはダ
イヤモンド膜から容易に剥離することができ、高純度の
ダイヤモンド単独膜を得ることができる。
ここで、剥離の態様は、無機微粉末層と、基板あるい
はダイヤモンド膜との接着力の相違によって異なる。例
えば、ダイヤモンド膜との接着力の方が基板の接着力よ
り弱い場合は、ダイヤモンド膜との間で剥離が起こる。
この場合、直ちにダイヤモンド単独膜が得られ後処理が
不要である。また、接着力が同程度の場合には、基板お
よびダイヤモンド膜の双方との間で剥離を生じ、ダイヤ
モンド膜側に無機微粉末が付着したまま残留することも
ある(第1図(III)参照)。
ダイヤモンド膜に無機微粉末が付着している場合は、
熱処理や洗浄などの処理により、容易に無機微粉末を除
去することができる。例えば、無機微粉末がMoのとき
は、空気中で熱処理を行ない、次いで冷却した後、酸で
洗浄する方法により、Moを除去し、高純度のダイヤモン
ド単独膜を得ることができる。
上記のような方法で容易にMoを除去することができる
のは、Moは、酸化されるとMoO3になり、このMoO3酸に溶
解するので、酸による洗浄を可能にしたためである。
また、無機微粉末がSi,SiO2あるいは金属等である場
合には、強酸によってこれらの粉末を容易に溶解、除去
でききる。
このようにして得られたダイヤモンド単独膜は、スピ
ーカー用振動板の他、半導体材料、放熱基板、各種薄膜
(薄板)の代替材として広く利用される。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例 1 直径20mmφのモリブデン(Mo)基板上に窒化ホウ素
(h-BN)粒子(電気化学工業(株)社製,ボロンスプレ
ー)を散布し、h-BNの無機微粉末層を形成した。
次いで、上記無機微粉末層上に、直流(DC)プラズマ
CVD法によってダイヤモンド膜を形成した。反応条件
は、原料ガスおよびその流量をCH41/min,H215l/min,
Ar10l/minとし、基板温度1020〜1070℃、圧力200Torr、
電源出力100A,90V、反応時間20minとした。
ダイヤモンド膜形成後、空気中にて自然冷却したとこ
ろ、ダイヤモンド膜が容易(自然に)基板から剥離し、
ダイヤモンド単独膜が得られた。膜厚は80μmであっ
た。
以上の条件および結果を第1表に示す。
実施例 2 基板として鉄(Fe)基板を、また、無機微粉末として
炭化ケイ素(SiC)を用い、基板温度を1010〜1050℃と
した以外は実施例1と同様にしてダイヤモンド単独膜を
製造した。
その結果は実施例1と同様であった。なお、膜厚は60
μmであった。
実施例 3 直径20mmφの銅(Cu)基板上に窒化ホウ素(h-BN)粒
子(電気化学工業(株)社製,ボロンスプレー)を散布
し、h-BNの無機微粉末層を形成した。
次いで、上記無機微粉末層上に、マイクロ波プラズマ
CVD法によってダイヤモンド膜を形成した。反応条件
は、原料ガスおよびその流量をCO15l/min,H285l/minと
し、基板温度1010〜1050℃、マイクロ波出力500W、マイ
クロ波周波数2.45GHz、圧力40Torr、反応時間5時間と
した。
ダイヤモンド膜形成後、空気中にて自然冷却したとこ
ろ、ダイヤモンド膜が容易に基板から剥離し、ダイヤモ
ンド単独膜が得られた。得られたダイヤモンド単独膜は
ひび割れがなく高品質なものであった。なお、膜厚は10
μmであった。
実施例 4 直径20mmφの窒化シリコン(Si3N4)基板上にシリコ
ン(Si)粉末を分散させた溶剤を塗布し、Si粉末からな
る無機微粉末層を形成した。
次いで、上記無機微粉末層上に、熱フィラメント法に
よってダイヤモンド膜を形成した。反応条件は、原料ガ
スおよびその流量をCH40.5l/min,H249.5l/minとし、基
板温度950〜1010℃、フィラメント;タングステン、圧
力30Torr、反応時間5時間とした。
ダイヤモンド膜形成後、空気中にて自然冷却したとこ
ろ、ダイヤモンド膜が容易に基板から剥離し、ダイヤモ
ンド単独膜が得られた。得られたダイヤモンド単独膜は
ひび割れがなく高品質なものであった。なお、膜厚は8
μmであった。
比較例 1 基板上に無機微粉末層を形成せず、直接基板上にダイ
ヤモンド膜を形成した以外は実施例1と同様にして膜厚
80μmのダイヤモンド膜を形成した。なお、基板として
は表面の傷付処理をしていないものを使用し、反応時間
は30minとした。
ダイヤモンド膜形成後、空気中にて自然冷却したとこ
ろ、冷却過程でダイヤモンド膜にひび割れが生じ、膜の
一部は分裂し、飛散してしまった。また、ダイヤモンド
膜が基板と密着しているため基板から剥離できない部分
もあった。
比較例 2 基板としてSi基板を用い、基板上に無機微粉末層を形
成せず、直接基板上にダイヤモンド膜を形成した以外は
実施例3と同様にして膜厚10μmのダイヤモンド膜を形
成した。
ダイヤモンド膜形成後、空気中にて自然冷却したとこ
ろ、膜は基板に強固に密着し、まったく剥離できなかっ
た。
実施例1〜4および比較例1〜2の条件および結果を
第1表に示す。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のダイヤモンド膜製造方
法によれば、容易にダイヤモンド単独膜を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のダイヤモンド膜製造方法における製造
工程を示す説明図である。 1:基板 2:無機微粉末層 3:ダイヤモンド膜 4:無機微粉末

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に無機微粉末からなる層を形成し、
    この無機微粉末層上に気相法によりダイヤモンド膜を形
    成した後、該ダイヤモンド膜を剥離することを特徴とし
    たダイヤモンド膜の製造方法。
  2. 【請求項2】無機微粉末の平均径が0.01〜10μmである
    請求項1記載のダイヤモンド膜の製造方法。
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