JP2924674B2 - 水性塗料及びそれを用いる塗装方法 - Google Patents

水性塗料及びそれを用いる塗装方法

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JP2924674B2
JP2924674B2 JP6305158A JP30515894A JP2924674B2 JP 2924674 B2 JP2924674 B2 JP 2924674B2 JP 6305158 A JP6305158 A JP 6305158A JP 30515894 A JP30515894 A JP 30515894A JP 2924674 B2 JP2924674 B2 JP 2924674B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料に関し、より
詳細には、塗膜表面におけるブツの発生を防止し、塗膜
表面の平滑性や他の塗膜特性、更に厚盛り特性を向上さ
せた水性塗料に関する。本発明は更に、上記特性を発現
させ且つ塗装作業性を向上させるための塗装方法にも関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、缶詰用缶の製造に際し、金属の内
容物への溶出を防止し、また金属の腐食を防止するた
め、各種の塗料で金属素材や、缶自体に塗装することが
行われている。未塗装の金属素材を用いた絞りしごき缶
の場合は勿論のこと、塗装金属素材を用いた絞り缶や、
スリーピース缶でも、製缶工程で入る塗膜のキズを補正
塗りし、またトップコートを形成させるために、缶胴や
缶蓋に各種塗料を塗装し、焼付けることが行われてい
る。
【0003】金属基体への密着性、耐腐食性、フレーバ
ー特性及び塗膜加工性の点では、エポキシ樹脂と硬化剤
樹脂をの組合せから成る塗料や、ビニル系塗料が優れた
ものである。これらの塗料は有機溶媒溶液の形で塗布す
ると、良い性能が発現されるが、スプレー塗装に際し
て、作業環境中に溶剤が揮散し、大気汚染や環境衛生上
の問題を生じる。
【0004】これらの欠点を解消するために水性塗料、
即ち水性分散体塗料の開発も既に行われている。このよ
うな水性塗料の第一のタイプのものは、塗料樹脂を何等
かの手段で微粒化し、界面活性剤や水溶性乃至親水性樹
脂を分散剤として水中に分散したものである(例えば特
公昭44−18076号公報)。第二のタイプのもの
は、エポキシ樹脂のように官能基を有する塗料を、アク
リル樹脂のようにカルボキシル基を有する樹脂と反応さ
せることにより変性し、この変性樹脂をアンモニアまた
はアミン類で中和することによって、水性媒体中に自己
乳化させたものである(例えば特開昭59−21371
8号公報)。
【0005】公知の水性塗料は、水性とは言え、樹脂の
製造時に由来する有機溶剤或いは塗料安定化のため添加
される有機溶剤を全希釈剤当りかなりの量で含有し、こ
の有機溶剤が作業環境を汚染し、また形成される塗膜は
内容物のフレーバーを損うという問題がある。
【0006】特公平3−2461号公報には、アンモニ
ウム塩乃至アミン塩の形の自己乳化型及び自己架橋型樹
脂が、水と水混和性有機溶剤とから成る水性希釈剤中に
分散した水性分散液を調製し、次いで、該水性分散液
を、水性希釈剤の組成が90重量%よりも多い量の水と
10重量%未満の水混和性有機溶剤とから成り、且つ固
形分濃度が15重量%以上になるまで、減圧下に共沸蒸
留に賦することを特徴とする低溶剤含有量の水性塗料の
製法が記載されており、該水混和性有機溶剤として、セ
ロソルブ系溶剤及びカルビトール系溶剤から成る群から
選択された少なくとも1種の、180℃以上の沸点を有
する溶剤を使用することが記載されている。
【0007】また、特開平2−255773号公報に
は、水分散性樹脂(A)、有機溶剤(B)、水(C)お
よび必要に応じて添加剤(D)からなる水性塗料組成物
において、有機溶剤(B)は下記一般式 (ただし、式中RはHもしくはCH 基、R´は炭素数
5〜9であるアルキル基、nは1もしくは2を表わ
す。)で示される水混和性有機溶剤(b)と、25℃
における水に対する溶解度および水の溶解度がいずれも
2重量%以下である疎水性有機溶剤(b)とを
(b)/(b)=95/5〜50/50の割合で含
み、(b)と(b)の合計量は全塗料組成物に対し
て4重量%以上配合され、かつ有機溶剤(B)は全塗料
組成物に対して10重量%以下であることを特徴とする
水性塗料組成物が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】前者の提案は、塗料
の分散安定性を損わずに余分の有機溶剤を予じめ除去し
ようというものであるが、やはり水性塗料を使用する場
合に生じる塗装作業性の低下及び塗膜物性の低下の問題
が未だ十分に解決されていない。
【0009】即ち、塗料をローラ塗布に用いる場合、塗
料の循環供給は必須不可欠であるが、水分散型塗料で
は、塗料循環中に泡を巻き込みやすく、しかも一旦泡を
巻き込むと、その泡を除去することが困難であるという
問題がある。
【0010】また、水性塗料では、塗装直後に極く表面
のみが乾燥して(ワキと呼ぶ)、加温時の牛乳のように
薄皮が発生し、未乾燥塗膜内部に残留している溶媒が急
激に揮発し、これにより被覆欠陥が発生し、また生成し
た塗膜は平滑性にも劣っている。更に、表面に皮張りが
生じると、塗膜内部に水分が残留し、厚膜塗装ができな
いという問題がある。更にまた、水性塗料の共通の欠点
として、塗膜が周辺の湿度の影響を受けやすいという欠
点もある。
【0011】後者の提案にみられる水性塗料では、塗装
直後の状態では溶剤の乾燥がうまくいくが、疎水性溶媒
が水から分離し、揮発していくため、塗膜中における塗
料の安定性が悪いという問題を未だかかえている。
【0012】従って、本発明の目的は、前述した皮張り
が防止され、被覆欠陥の発生がなく、平滑性に優れた塗
膜を形成できる水性塗料を提供するにある。
【0013】本発明の他の目的は、最初に水分が揮発
し、次に有機溶剤が揮発し、その結果として厚膜塗装が
可能であり、更に塗膜への周辺の湿度の影響が少なく塗
装環境の自由度の大きい水性塗料を提供するにある。
【0014】本発明の更に他の目的は、塗料循環中に生
じる泡を外気中に引き出すことが可能であり、種々の塗
膜物性に優れた塗膜を形成できると共に、塗装作業性に
も優れている塗装方法を提供するにある。
【0015】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、水分
散性樹脂、有機溶媒及び水を必須成分として含有する水
性塗料であって、有機溶媒が、プロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル及び沸点が120℃以上200℃未
満のセロソルブ系溶剤からなる群より選ばれる少なくと
も1種の第一の水親和性有機溶剤(S1)と、沸点が2
00℃以上のカルビトール系溶剤の第二の水親和性有機
溶剤(S2)とを、S1/S2の重量比で80/20乃
至50/50の比で含み且つS1とS2との合計量が、
全水性塗料に対し5乃至20重量%の範囲となるように
含有することを特徴とする水性塗料が提供される。
【0016】本発明によればまた、水分散性樹脂、有機
溶媒及び水を必須成分として含有する水性塗料を、汲み
上げローラ、分配ローラ及び塗布ローラを介して缶用素
材または缶にローラコートすることから成る塗装方法に
おいて、水性塗料として、有機溶媒が、プロピレングリ
コールモノプロピルエーテル及び沸点が120℃以上2
00℃未満のセロソルブ系溶剤からなる群より選ばれる
少なくとも1種の第一の水親和性有機溶剤(S1)と、
沸点が200℃以上のカルビトール系溶剤の第二の水親
和性有機溶剤(S2)とを、S1/S2の重量比で80
/20乃至50/50の比で含み且つS1とS2との合
計量が、全水性塗料に対し5乃至20重量%の範囲とな
るように含有する塗料を使用し、且つ汲み上げローラ及
び分配ローラの周速に比して塗布ローラの周速を大きく
し且つ分配ローラと塗布ローラとの間で水性塗料に剪断
力を作用させながら塗装を行うことを特徴とする塗装方
法が提供される。分配ローラの周速V1と塗布ローラの
周速V2との比(V1/V2)を0.5乃至0.8の範
囲、特に0.6乃至0.8の範囲とすることが好まし
い。
【0017】
【作 用】本発明の水性塗料は、公知の水性塗料と同様
に、水分散性樹脂、有機溶媒及び水を必須成分として含
有しているが、有機溶媒として、プロピレングリコール
モノプロピルエーテル及び沸点が120℃以上200℃
未満のセロソルブ系溶剤からなる群より選ばれる少なく
とも1種の第一の水親和性有機溶剤(S1)と、沸点が
200℃以上のカルビトール系溶剤の第二の水親和性有
機溶剤(S2)とを、組合せで用いることが顕著な特徴
である。
【0018】即ち、本発明は低沸点溶剤Sと高沸点
溶剤Sとの組み合わせを使用するが、これら何れの
溶剤もプロピレングリコールモノプロピルエーテルまた
セロソルブ系乃至カルビトール系の水親和性有機溶剤
であり、この塗料は、塗料の状態から焼付終了迄の間、
相分離等を生じることなく塗料の安定性に極めて優れて
いる。
【0019】本発明に使用する第二の水親和性有機溶剤
(S2)は、沸点が200℃以上と高沸点であり、塗膜
の乾燥(セット)乃至焼付時に、最初に水が揮発し、最
後に有機溶剤が揮発するように作用する。一方、第一の
水親和性有機溶剤(S1)は、沸点が120℃以上20
0℃未満と比較的低く、水の揮発を促進し、塗装直後に
塗膜表面に皮張りが発生するのを防止する。
【0020】本発明によれば、以上の組合せ溶剤の使用
により、従来の水性塗料にみられた皮張りの発生が防止
され、被覆欠陥の発生がなく、平滑性に優れた塗膜を形
成でき、また本発明の塗料では、最初に水分が揮発し、
次に有機溶剤が揮発し、その結果として厚膜塗装が可能
であり、更に塗膜への周辺の湿度の影響が少なくなると
いう利点がある。
【0021】本発明の塗料では、S1/S2の重量比が
80/20乃至50/50、特に75/25乃至60/
40の比で含有することも重要であり、このS1/S2
比が上記範囲よりも小さいと、塗装直後の皮張りを防止
することが困難となる傾向があり、一方上記範囲よりも
大きいと、塗膜内部に水が残留する傾向があり何れも好
ましくない。
【0022】また、S1とS2との合計量が全水性塗料
当り5乃至20重量%、特に8乃至16重量%の量で存
在すべきであり、上記範囲よりも少ないと塗料の安定性
が低下する傾向があり、一方上記範囲よりも多いと、塗
膜中の残存溶媒によるフレーバーへの悪影響がでたり、
また揮発した有機溶剤の処理のための負担が増大するた
め好ましくない。
【0023】本発明の水性塗料は、汲み上げローラ、分
配ローラ及び塗布ローラの組み合せを使用する缶用素材
または缶へのローラ塗布法に好適に使用される。この
際、汲み上げローラ及び分配ローラの用途に比して塗布
ローラの周速を大きくし且つ分配ローラと塗布ローラと
の間で水性塗料に剪断力を作用させながら、塗装を行
う。上記周速比とすることで、塗布される直前の塗料中
に周速比に応じた剪断力(シエア)を与え、塗料中に含
まれる泡を塗料外、即ち表面に引き出すことが可能とな
り、泡のない塗料をローラコートし、また塗料中の泡を
消失させるための放置時間を短縮することができる。勿
論、塗料中に含有される組み合わせ溶剤は、塗料の粘
度、特に動粘度を低下させ、塗料中の泡の表面への移行
及び消泡を容易にする。
【0024】分配ローラの周速V1と塗布ローラの周速
V2との比(V1/V2)を0.5乃至0.8、特に
0.6乃至0.8の範囲とすることが好適である。周速
比(V1/V2)が上記範囲よりも大きいと、塗料中の
泡の引き出しが不十分となる傾向があり、一方上記範囲
よりも小さいと、塗料の供給量が不足したり或いは塗料
に過度の剪断を与えることにより、塗料の安定性が低下
したりする不都合がある。周速化が上記範囲内では、水
性塗料の安定性を維持しながら、泡の除去が有効に行わ
れ、塗装作業性も著しく良好である。
【0025】
【発明の好適態様】
[水性塗料]本発明では塗料中の樹脂分として水分散性
樹脂を使用する。水分散性樹脂とは、本来水不溶性であ
るが、乳化作用により水中に分散しているものである。
この水分散性樹脂は、水溶性樹脂とは異なり、焼付硬化
された後には感湿性基が存在しないため、厳密な耐水
性、耐熱水性が要求される缶用塗料として特に適したも
のである。
【0026】本発明に用いる水分散性樹脂は、必ずしも
これに限定されないが、乳化性を付与するためのアクリ
ル樹脂成分、基体に対して優れた密着性を付与するため
のエポキシ樹脂成分及び最終塗膜に耐水性、耐熱性及び
加工性を付与するためのエポキシ樹脂用硬化剤樹脂成分
の3成分を含有する。この場合、カルボキシル基含有ア
クリル樹脂成分とエポキシ樹脂成分或いは硬化剤樹脂成
分とが共重合体の形で溶液中に含有されていてもよい
し、またカルボキシル基含有アクリル樹脂成分とエポキ
シ樹脂成分とがブレンドの形で溶液中に含有されていて
もよい。
【0027】用いるアクリル樹脂の酸価を35乃至35
0、特に70乃至330の範囲とすること及びこのアク
リル樹脂を塗料用樹脂当り3乃至30重量%、特に5乃
至25重量%の量で用いることが一般に好ましい。
【0028】即ちアクリル樹脂の酸価が上記範囲よりも
低い場合には、塗料樹脂分を粒径が微細で且つ均斉なO
/W(水中油)型分散粒子に乳化させることが困難とな
り、また分散粒子の乳化安定性も低下する傾向がある。
また、アクリル樹脂の酸価が上記範囲よりも高い場合に
は、アクリル樹脂が塗料樹脂分から分離して水相に移行
する傾向があり、このために微細で均斉な粒径への乳化
が困難となり且つ分散液の安定性もかえって低下するよ
うになり、更に形成される塗膜は湿度に敏感となりやす
いという欠点をも生じる。
【0029】この水性塗料において、アクリル樹脂とし
ては、酸価が上述した範囲内にある限り任意のアクリル
樹脂を用いることができる。このアクリル樹脂は、上述
した酸価のカルボキシル基を樹脂中に与えるエチレン系
不飽和カルボン酸又はその無水物と、アクリル酸エステ
ル又はメタクリル酸エステルと、所望によりこれらと共
重合可能な他のエチレン系不飽和単量体との共重合体か
ら成る。エチレン系不飽和カルボン酸又はその無水物と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸等である。
【0030】アクリル酸やメタクリル酸のエステルとし
ては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリ
ル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸n−オクチルなどがある。ただし、上記の(メ
タ)アクリル酸とはアクリル酸もしくはメタクリル酸を
示す。
【0031】これらの単量体と共に共重合される他の共
単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、アクリル
ニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができ
る。
【0032】用いるアクリル樹脂はフイルムを形成する
に足る分子量を有するべきであり、一般に10,000乃至20
0,000 、特に20,000乃至150,000 の範囲内の分子量を有
していることが望ましい。アクリル共重合体の適当な組
合せの例は、(1) メタクリル酸メチル/アクリル酸2−
エチルヘキシル/アクリル酸、(2) スチレン/メタクリ
ル酸メチル/アクリル酸エチル/メタクリル酸、(3) ス
チレン/アクリル酸エチル/メタクリル酸、(4) メタク
リル酸メチル/アクリル酸エチル/アクリル酸等であ
る。
【0033】これらのアクリル樹脂は、これらの単量体
を有機溶媒中、アゾビスイソブチロニトリル類や過酸化
物の存在下で重合させることにより容易に得られる。
【0034】エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA
等のビスフェノール類とエピハロヒドリンとの重縮合に
より得られたビスフェノール型エポキシ樹脂が好適であ
り、そのエポキシ当量は一般に400乃至20,000、特に
1,000 乃至5,000 の範囲に、また、数平均分子量は1,00
0 乃至20,000、特に2,000 乃至13,000の範囲にあるのが
好ましい。
【0035】エポキシ樹脂に対して反応性のある樹脂硬
化剤としては、エポキシ樹脂の水酸基やオキシラン環に
対して反応性を有する官能基、例えば水酸基、アミノ
基、カルボキシル基等を有する樹脂;例えばレゾール型
及び/又はノボラック型のフェノール・ホルムアルデヒ
ド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホル
ムアルデド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ア
クリル樹脂、ポリウレタン樹脂、キシレン樹脂、エポキ
シエステル樹脂、ブチラール樹脂等の1種又は2種以上
の組合せが使用される。これらの内でもメチロール基含
有熱硬化性樹脂、特にレゾール型フェノール樹脂が好適
である。
【0036】本発明では、エポキシ樹脂と硬化剤樹脂と
の組成比が任意の範囲内にある場合にも、この塗料樹脂
を微細な分散粒径に乳化分散させ得る。エポキシ樹脂と
硬化剤樹脂との割合いは、95:5乃至40:60の重
量比、特に90:10乃至50:50の重量比の範囲内
にあるのが一般的である。
【0037】本発明に用いる塗料溶液において、各樹脂
成分は単純な混合物として存在してもよいし、予備縮合
物乃至共重合体として存在していてもよい。例えば、エ
ポキシ樹脂成分或いは硬化剤樹脂成分とアクリル樹脂成
分とはブレンド物であってもよいし、共重合体の形で存
在してもよい。この後者の場合、共重合体は遊離のカル
ボキシル基を有するべきである。前者の場合にも、後者
の場合にも、樹脂全体当りの酸価は、一般に2乃至3
0、特に5乃至20の範囲内にあるべきである。エポキ
シ−アクリル共重合体、即ちエポキシエステルの適当な
例は、特公昭59−37026号公報に記載されてい
る。また、エポキシ樹脂或いは硬化剤樹脂に(メタ)ア
クリル酸或いは更に(メタ)アクリル酸エステルをグラ
フト共重合させることにより、これらの共重合体を得る
ことができる。
【0038】本発明の水性塗料における分散媒は、水と
前述した組み合わせ溶媒からなる。第一の水親和性有機
溶剤は、プロピレングリコールモノプロピルエーテルま
たはセロソルブ系溶剤である。第二の水親和性有機溶剤
カルビトール系溶剤である。これらセロソルブ系溶
剤またはカルビトール系溶剤において、エチレングリコ
ールまたはジエチレングリコールをモノアルキルエーテ
ル化するためのアルキル基は、炭素数4以下であること
が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基が特に好
ましい。
【0039】第一の水親和性有機溶剤(S1)の適当な
例は、エチルセロソルブ(b.p 134.8℃)、プロピ
ルセロソルブ(b.p150.0℃)、ブチルセロソルブ
(b.p171.2℃)等であり、第二の水親和性有機溶
剤(S2)の適当な例は、エチルカルビトール(b.p2
01.9℃)、ブチルカルビトール(b.p230.4
℃)等である。
【0040】溶剤S1/S2の重量比は80/20乃至
50/50、特に75/25乃至60/40の比で含有
するべきであり、また、S1とS2との合計量が全水性
塗料当り5乃至20重量%、特に8乃至16重量%の量
で存在するのがよい。
【0041】水性塗料中の樹脂分濃度は、一般に25乃
至40重量%、特に28乃至35重量%の範囲内にある
のがよい。この水性塗料は、上記組み合わせ溶剤以外に
他の有機溶剤を含有していないことが好ましいが、塗料
用樹脂を製造する際に使用した他の有機溶媒を、塗料全
組成当たり3重量%以下、特に1重量%以下の量で含有
していてもよい。かかる他の溶媒としては、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン等のケトン系溶媒;エタノール、プロパノール、ブ
タノール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶媒等を挙げることができる。勿論、
この水性塗料には、それ自体公知の塗料用配合剤、例え
ば可塑剤、滑剤、顔料、充填剤、安定剤等を所望により
配合してよい。
【0042】本発明に用いる水性塗料は上記各成分を含
有するが、この水性塗料は、樹脂の有機溶剤溶液に、ア
ンモニア水又はアミン水を添加して、カルボキシル基を
中和すると共に、この溶液をO/W型エマルジョンに転
相することにより製造される。アンモニア及びアミン類
は、アクリル樹脂のカルボキシル基に対して、少なくと
も0.3化学当量、特に0.7乃至1.3化学当量の量
で用いるのがよい。
【0043】中和に使用するアミン類としては、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン等の
アルキルアミン類、2−ジメチルアミノエタノール、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチ
ルプロパノール、ジメチルアミノメチルプロパノール等
アルコールアミン類等が使用される。またエチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン等多価アミンも使用でき
る。更に、分岐鎖アルキル基を有するアミンや複素環ア
ミンも好適に使用される。分岐鎖アルキル基を有するア
ミンとしては、イソプロピルアミン、sec −ブチルアミ
ン、tert−ブチルアミン、イソアミルアミン等の炭素数
3乃至6、特に炭素数3乃至4の分岐鎖アルキルアミン
が使用される。複素環アミンとしては、ピロリジン、ピ
ペリジン、モルホリン等の1個の窒素原子を含む飽和複
素環アミンが使用される。
【0044】相転換により水性分散液には、水と有機溶
媒との双方が含有されている。この水性分剤液を共沸減
圧蒸溜に賦することにより有機溶媒を水との共沸により
除去し、また水性分散液の濃縮を行うことができる。有
機溶媒の共沸蒸溜に際しては、外部から水を補給しなが
ら行うことも可能なことが了解されるべきである。
【0045】[塗装方法]本発明では、上記水性塗料
を、汲み上げローラ(フアンテン・ローラ)、分配ロー
ラ(ディストリビューション・ローラ)及び塗布ローラ
(コーティング・ローラ)を介して缶用素材または缶に
ローラコートするが、汲み上げローラ及び分配ローラの
周速に比して塗布ローラの周速を大きくし且つ分配ロー
ラと塗布ローラとの間で水性塗料に剪断力が作用する条
件下で塗装を行う。
【0046】本発明に使用する塗装装置の一例を示す図
1において、上方に塗布ローラ1及び下方に支持ローラ
2が設けられており、両ローラ1,2のニップ位置に缶
用素材または缶3が供給されて、缶用素材等3への水性
塗料の塗装を行う。
【0047】塗布ローラ1に近接して、これに塗料を供
給するための分配ローラ4が配置されており、この分配
ローラ4に近接して汲み上げローラ5が配置されてい
る。汲み上げローラ5の下部は、塗料溜(フアンテン・
パン)6に収容されている水性塗料7に浸漬されてい
る。また、汲み上げローラ5と分配ローラ4とのニップ
位置には、塗料液溜となるサイドウエア8が設けられて
いる。
【0048】塗料タンク9には、水性塗料7を攪拌する
ための攪拌装置10が設けられており、水性塗料をポン
プP,圧力計H,流量計Fを備えた供給用配管11を通
してサイドウエア、つまり汲み上げローラと分配ローラ
とのニップ位置に供給する。塗料溜6と塗料タンク9と
の間には余剰の塗料を塗料タンクに戻す循環用配管12
が設けられている。また、支持ローラ2にも、その表面
に移行した水性塗料を掻き取るためのスクレーパ13及
び掻き取った水性塗料を収容するラッカーパン14が設
けられており、ラッカーパン14の水性塗料を塗料タン
ク9に戻す配管15も設けられている。
【0049】水性塗料の場合にも、塗料の分散を安定化
させ、且つその組成を均一化する上で、塗料を絶えず循
環させることは必須不可欠のことであるが、水性塗料の
場合塗料中に泡が抱き込まれやすく、しかも一旦泡が抱
き込まれると泡の消失、即ち脱泡が起こりがたい。本発
明では、塗布ローラ1の周速を汲み上げローラ5及び分
配ローラ4の周速より大きくし、塗布ローラ1と分配ロ
ーラ4とのニップ位置にある塗料に剪断力を与えること
により、塗料内部にある気泡を表面に引き上げ、消泡を
容易にするものである。この場合、水性塗料中に存在す
る組み合わせ有機溶剤は、水性塗料の粘度を低下させ、
消泡が容易に行われるように有利に作用する。
【0050】分配ローラの周速V1と塗布ローラの周速
V2との比(V1/V2)を0.5乃至0.8の範囲と
して塗装を行うのがよく、0.6乃至0.8の範囲が特
に好適である。塗布ローラの周速は、用いる塗料の種類
や、設ける塗膜の厚みによっても相違するが、一般的に
いって、70乃至140m/minの範囲が適当であ
る。
【0051】塗装する製缶用金属素材としては缶胴や缶
蓋形成用の各種金属或いは金属−プラスチック積層体の
シート(大板)やコイルを挙げることができ、また成形
後の缶胴や缶蓋にローラコートを行うこともできる。用
いる水性塗料は、下塗り塗料、上塗り塗料、接着用プラ
イマー塗料等の何れであってもよい。
【0052】金属素材としては、各種表面処理鋼板やア
ルミニウム等の軽金属板や、これらの金属箔が使用され
るが、金属板が好ましい。
【0053】表面処理鋼板としては、冷圧延鋼板を焼鈍
後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケルメ
ッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面処理の
一種または二種以上行ったものを用いることができる。
好適な表面処理鋼板の一例は、電解クロム酸処理鋼板で
あり、特に10乃至200mg/m2 の金属クロム層と
1乃至50mg/m2 (金属クロム換算)のクロム酸化
物層とを備えたものであり、このものは塗膜密着性と耐
腐食性との組合せに優れている。表面処理鋼板の他の例
は、0.5乃至11.2g/m2 の錫メッキ量を有する
硬質ブリキ板である。このブリキ板は、金属クロム換算
で、クロム量が1乃至30mg/m2 となるようなクロ
ム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われているこ
とが望ましい。
【0054】軽金属板としては、所謂純アルミニウム板
の他にアルミニウム合金板が使用される。耐腐食性と加
工性との点で優れたアルミニウム合金板は、Mn:0.
2乃至1.5重量%、Mg:0.8乃至5重量%、Z
n:0.25乃至0.3重量%、及びCu:0.15乃
至0.25重量%、残部がAlの組成を有するものであ
る。これらの軽金属板も、金属クロム換算で、クロム量
が20乃至300mg/m2 となるようなクロム酸処理
或はクロム酸/リン酸処理が行われていることが望まし
い。
【0055】金属板の素板厚は、金属の種類、容器の用
途或いはサイズによっても相違するが、一般に0.10
乃至0.50mmの厚みを有するのがよく、この内でも
表面処理鋼板の場合には、0.10乃至0.30mmの
厚み、また軽金属板の場合には0.15乃至0.40m
mの厚みを有するのがよい。
【0056】金属−プラスチック積層体の場合、ラミネ
ートに用いる熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、アイオノマー等のオレフィン系
樹脂フィルム:ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンテレフタ
レート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重
合体(PET/I)、エチレンテレフタレート/アジペ
ート共重合体、及びブレンド共重合体等のポリエステル
フィルム:ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン1
1、ナイロン12等のポリアミドフィルム:ポリ塩化ビ
ニルフィルム:ポリ塩化ビニリデンフィルム等を挙げる
ことができる。これらのフィルムは未延伸のものでも、
一軸乃至二軸延伸のものでもよい。その厚みは、一般に
3乃至100μm、特に5乃至50μmの範囲にあるこ
とが望ましい。
【0057】本発明の水性塗料は、厚膜塗装をできるの
が顕著な特徴であるが、勿論プライマー塗装の場合には
薄塗り塗装を行うこともでき、一般に乾燥時の膜厚が1
乃至15μmの厚みになるように基体上に設けることが
できる。
【0058】この水性塗料は、185乃至250℃の温
度で1乃至10分間程度の加熱で硬化させることができ
る。電熱オーブン、ガス燃焼オーブン、各種熱源から発
生させた熱風オーブン等による雰囲気加熱方式の他、赤
外線加熱、金属基体側から加熱する抵抗加熱、誘導加熱
方式等を採用し得る。
【0059】
【実施例】本発明を次の例で説明する。
【0060】実施例1 (A)エピコート1009(油化シェル製エポキシ樹脂)のプロピレングリコ ールモノプロピルエーテル65%溶液 80部 (B)スチレン/アクリル酸エチル/メタアクリル酸=3/4/4をモノマー 構成成分とするアクリル樹脂(重量平均分子量2000)のブチルカル ビトール65%溶液 20部 (C)ビスフェノールA/p−クレゾール=4/1をフェノール成分とするフ ェノール樹脂(重量平均分子量500)のブチルカルビトール60%溶 液 10部 (D)2−ジメチルアミノエタノール 4部 (E)イオン交換水 176部 (A)、(B)を窒素ガス置換した4ツ口フラスコに全
量仕込み、攪拌しながら110℃に加熱し、3時間保持
した。次いで(C)を添加し30分攪拌後、(D)を添
加し1時間攪拌した後室温まで冷却した。更に、(E)
を30分間かけて徐々に添加して、固形分25%の水性
分散体を得た。次いで、この分散体を液温50℃で10
cmHgの減圧下で水補給しながら共沸減圧蒸留を行
い、固形分32%、塗料中の有機溶剤含有量5%(プロ
ピレングリコールモノプロピルエーテル4%、ブチルカ
ルビトール1%)の安定な水性塗料を得た。この水性塗
料を30℃に保持し、塗布ローラーの周速が120m/
分で分配ローラーの周速(V1)と塗布ローラの周速
(V2)との比(V1/V2)が0.6であるナチュラ
ルコーターに供給し、板厚0.20mmの電解クロム酸
処理鋼鈑に、乾燥塗膜重量4g/m2 (実施例 1a)
と10g/m2 (実施例 1b)になるよう塗装し、塗
装後30秒室温に放置後、200℃の熱風オーブン中で
10分間焼付をおこなった。
【0061】実施例2,3 実施例1の(A)、(B)で使用する溶剤をそれぞれ表
1中の有機溶剤に置き換えた以外はすべては実施例1と
同様にして水性塗料を調合し塗装板を作製した。
【0062】実施例4 実施例2で得た水性塗料に表1中に示した溶剤を添加し
水性塗料を調合し、実施例1と同様にして塗装板を作製
した。
【0063】実施例5、6 実施例3で得た水性塗料に表1中に示した溶剤を添加し
水性塗料を調合し、実施例1と同様にして塗装板を作製
した。
【0064】比較例1 実施例1で分配ローラーの周速(V1)と塗布ローラー
の周速(V2)との比(V1/V2)を1.0する以外
はすべて実施例1と同様にして塗装板を作製した。
【0065】比較例2 実施例1で得た水性塗料に表1中に示した溶剤を添加し
水性塗料を調合し、実施例1と同様にして塗装板を作製
した。
【0066】比較例3〜5 実施例2で得た水性塗料に表1中に示した溶剤を添加し
水性塗料を調合し、実施例1と同様にして塗装板を作製
した。
【0067】表1に実施例1〜6、比較例1〜5の各水
性塗料中の有機溶剤組成量とS1/S2及び分配ローラ
ーと塗布ローラーの周速比(V1/V2)を示す。これ
らの評価結果を表2に示す。表2における各種項目の試
験法及び評価基準は以下に示す。 (1)被覆性 焼付後の塗装板100cm2 を界面活性剤0.3%を含
む1%食塩水に浸し、6V下で4秒後の通電量をミリア
ンペア(mA)で表示。この値が小さいほど塗装欠陥が
少なく良好な塗装がなされている。 (2)平滑性 焼付後の塗装面のロール塗装による凹凸を表面粗度計で
測定し平均粗さ(Ra;μ)で表示。この値が小さいほ
ど平滑な塗装面であることを示している。 (3)泡 焼付後の塗装面や塗膜中に残存する泡を実体顕微鏡で観
察した。 ◎;泡が全く認められない。 ○;微小な泡が若干認められるが、被覆性試験で泡によ
る通電は測定されない。 ×;泡が多数認められる。また、被覆性試験で通電す
る。 (4)機上安定性 塗装装置で1時間循環後の塗料性状の変化程度を固形分
と有機溶剤組成をガスクロマトグラフで追跡することで
評価した。 ◎;固形分変化が0.5%以下で有機溶剤組成が殆ど変
化していない。 ○;固形分変化が1%以下で有機溶剤組成が殆ど変化し
ていない。 ×;固形分変化が1%以上で有機溶剤が1%以上揮発し
ている。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、水性塗料に特定の組合
せ溶剤を使用することにより、従来の水性塗料にみられ
た皮張りの発生が防止され、被覆欠陥の発生がなく、平
滑性に優れた塗膜を形成でき、また本発明の塗料では、
最初に水分が揮発し、次に有機溶剤が揮発し、その結果
として厚膜塗装が可能であり、更に塗膜への周辺の湿度
の影響が少なくなるという利点がある。
【0071】また、分配ローラと塗布ローラとの間で水
性塗料に剪断力を作用させながら、塗装を行うことによ
り、塗布される直前の塗料中に周速比に応じた剪断力
(シエア)を与え、塗料中に含まれる泡を塗料外、即ち
表面に引き出すことが可能となり、泡のない塗料をロー
ラコートし、また塗料中の泡を消失させるための放置時
間を短縮することができる。塗料中に含有される特定の
組み合わせ溶剤は、塗料の粘度、特に動粘度を低下さ
せ、塗料中の泡の表面への移行及び消泡を容易にすると
いう利点をももたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する塗装装置の一例を示す側面図
である。
【符号の説明】
1 塗布ローラ 2 支持ローラ 3 缶用素材または缶 4 分配ローラ 5 汲み上げローラ 6 塗料溜(フアンテン・パン) 7 水性塗料 8 サイドウエア 9 塗料タンク 10 攪拌装置 11 供給用配管 12 循環用配管 13 スクレーパ 14 ラッカーパン 15 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 7/12 C09D 7/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分散性樹脂、有機溶媒及び水を必須成
    分として含有する水性塗料であって、有機溶媒が、プロ
    ピレングリコールモノプロピルエーテル及び沸点が12
    0℃以上200℃未満のセロソルブ系溶剤からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種の第一の水親和性有機溶剤
    (S1)と、沸点が200℃以上のカルビトール系溶剤
    の第二の水親和性有機溶剤(S2)とを、S1/S2の
    重量比で80/20乃至50/50の比で含み且つS1
    とS2との合計量が、全水性塗料に対し5乃至20重量
    %の範囲となるように含有することを特徴とする水性塗
    料。
  2. 【請求項2】 水分散性樹脂、有機溶媒及び水を必須成
    分として含有する水性塗料を、汲み上げローラ、分配ロ
    ーラ及び塗布ローラを介して缶用素材または缶にローラ
    コートすることから成る塗装方法において、水性塗料と
    して、有機溶媒が、プロピレングリコールモノプロピル
    エーテル及び沸点が120℃以上200℃未満のセロソ
    ルブ系溶剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の第
    一の水親和性有機溶剤(S1)と、沸点が200℃以上
    のカルビトール系溶剤の第二の水親和性有機溶剤(S
    2)とを、S1/S2の重量比で80/20乃至50/
    50の比で含み且つS1とS2との合計量が、全水性塗
    料に対し5乃至20重量%の範囲となるように含有する
    塗料を使用し、且つ汲み上げローラ及び分配ローラの周
    速に比して塗布ローラの周速を大きくし且つ分配ローラ
    と塗布ローラとの間で水性塗料に剪断力を作用させて塗
    装を行うことを特徴とする塗装方法。
  3. 【請求項3】 分配ローラの周速V1と塗布ローラの周
    速V2との比(V1/V2)を0.6乃至0.8の範囲
    として塗装することを特徴とする請求項2記載の塗装方
    法。
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