JP2924475B2 - 自動変速機を備えた車両の制御装置 - Google Patents

自動変速機を備えた車両の制御装置

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JP2924475B2
JP2924475B2 JP4205926A JP20592692A JP2924475B2 JP 2924475 B2 JP2924475 B2 JP 2924475B2 JP 4205926 A JP4205926 A JP 4205926A JP 20592692 A JP20592692 A JP 20592692A JP 2924475 B2 JP2924475 B2 JP 2924475B2
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機を備えた車
両の制御装置に関し、特に、車両の減速走行時における
過大なエンジンブレーキによる違和感を解消する技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの回転を変速して駆動輪へ伝達
するとともに変速比が自動的に変更され得る自動変速機
と、スロットル弁開度が略零であり且つエンジン回転速
度が予め定められたフューエルカット回転速度より高い
場合には前記エンジンへ供給される燃料を遮断するフュ
ーエルカット制御装置と、スロットル弁開度が略零であ
る場合には車速の減少に応じて前記自動変速機の変速比
を減速側へ変更する変速比制御装置とを備えた車両の制
御装置が知られている。このような装置によれば、アク
セルペダルが解放された車両の減速走行時には、エンジ
ン回転速度が予め定められたフューエルカット回転速度
を上回るように自動変速機の変速比が制御されるので、
フューエルカット領域が拡大されて好適な燃費が得られ
る。たとえば、特開昭58−200843号公報に記載
された制御装置がそれである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記従来の制御装
置によれば、車両の再発進時の駆動力を得るためにその
車両が停止に至るまでに変速比を最大値へ変化させる必
要があることから、フューエルカット制御中のエンジン
の逆駆動トルクによる車両制動力すなわちエンジンブレ
ーキ力が車両の停止に向かって急増するので、運転者に
違和感を与える不都合があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、フューエルカッ
ト制御が行われてもエンジンブレーキ力が車両の停止に
向かって急増せず、運転者に違和感を与えることのない
自動変速機を備えた車両の制御装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、図1の発明の要旨図
に示されているように、エンジンの回転を変速して駆動
輪へ伝達するとともに変速比が自動的に変更され得る自
動変速機と、スロットル弁開度が略零であり且つエンジ
ン回転速度が予め定められたフューエルカット回転速度
より高い場合には前記エンジンへ供給される燃料を遮断
するフューエルカット制御装置と、スロットル弁開度が
略零である場合には車速の減少に応じて前記自動変速機
の変速比を減速側へ変更する変速比制御装置とを備えた
車両の制御装置であって、(a) フューエルカット制御装
置の作動中であるか否かを判定するフューエルカット判
定手段と、(b) 車両の停止に先立って発生するエンジン
ブレーキ力が所望の値となるように、少なくとも前記自
動変速機の変速比に基づいて目標逆駆動トルクを算出す
る目標逆駆動トルク算出手段と、(c) 前記エンジンへの
燃料が遮断されている状態におけるエンジンの回転抵抗
を調節する回転抵抗調節手段と、(d) 前記フューエルカ
ット制御装置の作動中では、前記目標逆駆動トルクが得
られるように前記回転抵抗調節手段を作動させる回転抵
抗制御手段とを、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、フューエルカット判定手段
によりフューエルカット制御装置の作動中であることが
判定された状態では、車両の停止に先立って発生するエ
ンジンブレーキ力が所望の値となるよう少なくとも前記
自動変速機の変速比に基づいて目標逆駆動トルク算出手
段により算出された目標逆駆動トルクが得られるよう
に、回転抵抗制御手段によって前記回転抵抗調節手段が
作動させられる。
【0007】
【発明の効果】この結果、フューエルカット制御中にお
いて、車両の再発進時の駆動力を得るためにその車両の
停止に先立って変速比を最大値へ変化させたとしても、
この過程では、少なくとも前記自動変速機の変速比に基
づいて算出された目標逆駆動トルクが得られるように回
転抵抗調節手段が作動させられることから、エンジンブ
レーキ力が所望の値とされて従来よりも緩和されるの
で、運転者に違和感を与えることが解消される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0009】第2図に示すように、車両においては、エ
ンジン10の動力が、ロックアップクラッチ付流体継手
12、ベルト式無段変速機(以下、CVTという)1
4、前後進切換装置16、中間ギヤ装置18、および差
動歯車装置20を経て駆動軸22に連結された駆動輪2
4へ伝達されるようになっている。
【0010】流体継手12は、エンジン10のクランク
軸26と接続されているポンプ羽根車28と、CVT1
4の入力軸30に固定されポンプ羽根車28からのオイ
ルにより回転させられるタービン羽根車32と、ダンパ
34を介して入力軸30に固定されたロックアップクラ
ッチ36と、係合側油路33Lに接続された係合側油室
33および解放側油路35Rに接続された解放側油室3
5とを備えている。流体継手12内は常時作動油で満た
されており、たとえば車速が所定値以上となったとき、
或いはポンプ羽根車28とタービン羽根車32との回転
速度差が所定値以下になると係合側油室33へ作動油が
供給されるとともに解放側油室35から作動油が流出さ
れることにより、ロックアップクラッチ36が係合し
て、クランク軸26と入力軸30とが直結状態とされ
る。反対に、上記車速が所定値以下になったとき、或い
は上記回転速度差が所定値以上になると、解放側油室3
5へ作動油が供給されるとともに係合側油室33から作
動油が流出されることにより、ロックアップクラッチ3
6が解放される。
【0011】CVT14は、その入力軸30および出力
軸38にそれぞれ設けられた同径の可変プーリ40およ
び42と、それら可変プーリ40および42に巻き掛け
られた伝動ベルト44とを備えている。可変プーリ40
および42は、入力軸30および出力軸38にそれぞれ
固定された固定回転体46および48と、入力軸30お
よび出力軸38にそれぞれ軸方向の移動可能かつ軸回り
の相対回転不能に設けられた可動回転体50および52
とから成り、可動回転体50および52が油圧アクチュ
エータとして機能する一次側油圧シリンダ54および二
次側油圧シリンダ56によって移動させられることによ
りV溝幅すなわち伝動ベルト44の掛り径(有効径)が
変更されて、CVT14の変速比γ(=入力軸30の回
転速度Nin/出力軸38の回転速度Nout )が自動的に
変更されるようになっている。
【0012】前後進切換装置16は、よく知られたダブ
ルピニオン型遊星歯車機構であって、その出力軸58に
固定されたキャリヤ60により回転可能に支持され且つ
互いに噛み合う一対の遊星ギヤ62および64と、前後
進切換装置16の入力軸(CVT14の出力軸)38に
固定され且つ内周側の遊星ギヤ62と噛み合うサンギヤ
66と、外周側の遊星ギヤ64と噛み合うリングギヤ6
8と、リングギヤ68の回転を停止するための後進用ブ
レーキ70と、上記キャリヤ60と前後進切換装置16
の入力軸38とを連結する前進用クラッチ72とを備え
ている。後進用ブレーキ70および前進用クラッチ72
は油圧により作動させられる形式の摩擦係合装置であっ
て、それらが共に係合しない状態では前後進切換装置1
6が中立状態とされて動力伝達が遮断される。しかし、
前進用クラッチ72が係合させられると、CVT14の
出力軸38と前後進切換装置16の出力軸58とが直結
されて車両前進方向の動力が伝達される。また、後進用
ブレーキ70が係合させられると、CVT14の出力軸
38と前後進切換装置16の出力軸58との間で回転方
向が反転されるので、車両後進方向の動力が伝達され
る。
【0013】油圧制御回路78は、たとえば特開平4−
125354号公報に記載されているものと同様に構成
されたものであり、CVT14の変速方向を切り換える
ための第1電磁弁80、CVT14の変速速度を制御す
るための第2電磁弁82、ロックアップクラッチ36の
係合および解放を制御するための第3電磁弁84および
第4電磁弁86、伝動ベルト44の張力制御圧である第
2ライン圧を制御するための第5電磁弁88を備えると
ともに、シフトレバー90の操作に連動して後進用ブレ
ーキ70および前進用クラッチ72を選択的に作動させ
る図示しないマニュアル弁などを備えている。
【0014】前記CVT14には、入力軸30の回転速
度Ninを検出するための入力軸回転速度センサ92と、
出力軸38の回転速度Nout を検出するための出力軸回
転速度センサ94とが設けられている。上記シフトレバ
ー90には、その操作位置Ps を検出するための操作位
置センサ96が設けられている。また、前記エンジン1
0には、エンジン10の回転速度Ne を検出するための
エンジン回転速度センサ102が設けられているととも
に、エンジン10の吸気配管104には、吸入空気量Q
を検出するためのエヤーフローメータ106、スロット
ル弁108およびその開度θthを検出するためのスロッ
トルセンサ110、燃料噴射弁112がそれぞれ設けら
れている。そして、車速Vを検出するための車速センサ
114が出力軸58の近傍に設けられている。
【0015】エンジン10には、燃料カット状態におけ
るエンジン10のポンピングロス、すなわち回転抵抗を
調節するための回転抵抗調節装置118が設けられてい
る。図3に詳しく示すように、エンジン10は、ピスト
ン120が嵌合されたシリンダブロック122と、その
シリンダブロック122の一端に固定されたシリンダヘ
ッド124と、吸気ポート126を開閉するための吸気
弁128と、排気ポート130を開閉するための排気弁
132とを備えており、その吸気ポート126に連通す
るように前記吸気配管104がシリンダヘッド124に
接続されている。前記回転抵抗調節装置118は、燃焼
室138と連通するようにシリンダヘッド124に設け
られた逃がし通路140と、それを開閉する電磁開閉弁
142とから構成されている。電磁開閉弁142は、そ
の弁室144と逃がし通路140と連通させる穴146
を開閉する弁子148と、弁子148を駆動する電磁ソ
レノイド150と、弁子148を閉弁方向へ付勢するス
プリング152とを備えており、その出力ポート154
と吸気配管104に設けられた還流ポート156との間
が還流管路158により接続されている。
【0016】フューエルカット制御中において上記電磁
開閉弁142が所定のデューティ比αにより駆動される
と、そのデューティ比αに応じた流量の気体が燃焼室1
38から吸気配管104へ逃がされるので、エンジン1
0の回転抵抗がそのデューティ比αに応じて軽減される
のである。
【0017】図2に戻って、エンジン制御用電子制御装
置160には、エヤーフローメータ106により検出さ
れた吸入空気量Qを表す信号、スロットルセンサ110
により検出されたスロットル弁開度θthを表す信号、エ
ンジン回転速度センサ102により検出されたエンジン
回転速度Ne を表す信号、車速センサ114により検出
された車速Vを表す信号などがそれぞれ供給されてい
る。エンジン制御用電子制御装置160は、CPU、R
AM、ROM、入出力インターフェース回路などを含む
所謂マイクロコンピュータであり、CPUはRAMの一
時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログ
ラムに従って入力信号を処理し、燃料噴射弁112、回
転抵抗調節装置118などを制御する。
【0018】たとえば、エンジン制御用電子制御装置1
60における燃料噴射制御では、エンジン回転速度Ne
および吸入空気量Qから基本噴射時間が演算されるとと
もに、それに各センサからの信号に基づいて補正が加え
られて最適噴射時間が算出され、この最適噴射時間で燃
料が噴射されるように燃料噴射弁112が駆動される。
【0019】また、エンジン制御用電子制御装置160
におけるフューエルカット制御では、車両の所定車速範
囲であってスロットル弁開度θthが略零である惰行走行
中では、エンジン回転速度Ne がたとえば1200r.p.m.程
度の値に予め設定された燃料カット回転速度Ncut を上
まわると、燃費をよくするために、燃料噴射弁112が
閉じられてエンジン10に対する燃料供給が遮断され
る。そして、エンジン制御用電子制御装置160は、そ
のフューエルカット制御中であることを示す信号Fcut
を変速制御用電子制御装置162へ出力する一方、その
フューエルカット制御中では変速制御用電子制御装置1
62から供給される信号Rres に対応した大きさの回転
抵抗をエンジン10に発生させるように回転抵抗調節装
置118を作動させる。
【0020】変速制御用電子制御装置162には、入力
軸回転速度センサ92および出力軸回転速度センサ94
により検出された入力軸回転速度Ninおよび出力軸回転
速度Nout を表す信号、操作位置センサ96により検出
されたシフトレバー90の操作位置Ps を表す信号、エ
ンジン回転速度センサ102により検出されたエンジン
10の回転速度Ne を表す信号、スロットルセンサ11
0により検出されたスロットル弁開度θthを表す信号、
車速センサ114により検出された車速Vを表す信号が
それぞれ供給されている。変速制御用電子制御装置16
2も、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェー
ス回路などを含む所謂マイクロコンピュータであり、C
PUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに
記憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、変速
比を制御するための第1電磁弁80および第2電磁弁8
2、ロックアップクラッチ36を制御するための第3電
磁弁84および第4電磁弁86、第2ライン圧を制御す
るための第5電磁弁88をそれぞれ駆動する。
【0021】たとえば、変速制御用電子制御装置162
における変速制御では、予め記憶された複数の変速線図
からシフトレバー90の操作位置Ps に対応した変速線
図(たとえば図4の上半部)が選択され、その変速線図
から実際の車速Vおよびスロットル弁開度θthに基づい
て目標入力軸回転速度Nin゜(すなわち目標エンジン回
転速度Ne ゜)が決定され、その目標入力軸回転速度N
in゜と実際の入力軸回転速度Nin(すなわち実際のエン
ジン回転速度Ne )とが一致するようにCVT14の変
速比γが制御される。上記変速線図は、燃費および運転
性が両立するように予め求められたものである。また、
この変速制御は、フューエルカット制御中では、エンジ
ン回転速度Ne がフューエルカット回転速度Ncut を上
まわる期間が可及的に長くなるように、換言すればフュ
ーエルカット制御の作動領域が拡大するように、変速比
が制御される。すなわち、アクセルペダルが戻されてス
ロットル開度θthが略零となった惰行走行状態において
フューエルカット制御が実行されている状態では、図4
に示すように、車速Vの低下に伴い、目標回転入力軸速
度Nin゜が当初はγmin の線に沿って低下させられる
が、所定の車速V1 より下回ると、上記フューエルカッ
ト回転速度Ncut よりも僅かに高く設定されたフューエ
ルカット制御中の目標回転入力軸速度Ninf ゜に固定さ
れ、実際の入力軸回転速度Ninがそのフューエルカット
制御中の目標回転入力軸速度Ninf ゜と一致するように
変速比γが最大変速比γmax に向かって急速に変化させ
られるのである。
【0022】上記のように車両の停止に先立って変速比
γが急速に変化させられる過程では、従来の自動変速機
(所謂A/T)を備えた車両に比較して空走感がなく、
図4に下半分のJ線に示すように比較的大きなエンジン
ブレーキ作用が発生して違和感を運転者に与えることか
ら、本実施例では、上記の過程でエンジン10の回転抵
抗を緩和することによりその違和感を解消するためのエ
ンジンブレーキ緩和制御が変速制御用電子制御装置16
2により実行されるようになっている。以下、そのエン
ジンブレーキ緩和制御を図5のフローチャートに従って
説明する。
【0023】図5のステップS1では、スロットル弁1
08が全閉状態であるか否か、換言すればスロットル弁
開度θthが零であるか否かがスロットルセンサ110か
らの信号に基づいて判断される。このステップS1の判
断が否定された場合には、惰行走行状態ではないので本
ルーチンが終了させられる。しかし、ステップS1の判
断が肯定された場合には、ステップS2においてフュー
エルカット制御の実行中であるか否かが、エンジン制御
用電子制御装置160から変速制御用電子制御装置16
2への信号Fcut に基づいて判断される。
【0024】上記ステップS2の判断が否定された場合
には、フューエルカット制御に起因する違和感が発生し
ない走行状態であるので本ルーチンが終了させられる。
しかし、ステップS2の判断が肯定された場合には、ス
テップS3において、CVT14の変速比γが予め設定
された判断基準値γO よりも大きいか否かが判断され
る。この判断基準値γO は、エンジンブレーキ緩和制御
を必要としない走行状態であるか否かを判定するための
実験的な値であり、たとえば4速A/Tにおける第3速
の変速比と第4速の変速比との中間の値が設定される。
このステップS3の判断が否定された場合には本ルーチ
ンが終了させられる。
【0025】しかし、ステップS3の判断が肯定された
場合には、続くステップS4において、フューエルカッ
ト制御を伴う惰行走行時の違和感を解消するための所望
の最適値である目標エンジンブレーキ力F(V) ゜がたと
えば図6に示す予め記憶された関係から実際の車速Vに
基づいて算出されるとともに、逆駆動トルク算出用の変
速比γ1 が次式(1) から算出され、そして上記目標エン
ジンブレーキ力F(V)゜を得るためのエンジン10の目
標逆駆動トルク−Te ゜が次式(2) から上記目標エンジ
ンブレーキ力F(V) ゜および変速比γ1 に基づいて算出
される。なお、次式(1) および(2) において、Cおよび
Aは定数である。
【0026】
【数1】 γ1 =Nin゜・C/V ・・・(1)
【0027】
【数2】 −Te ゜=F(V) ゜/(γ1 ・A) ・・・(2)
【0028】続くステップS5では、ステップS4にお
いて算出された目標逆駆動トルク−Te ゜を発生させる
ために、たとえば図7に示す予め記憶された関係から実
際のエンジン回転速度Ne および目標逆駆動トルク−T
e ゜に基づいて電磁開閉弁142のデューティ比α゜が
決定されるとともに、そのデューティ比α゜を表す信号
res が変速制御用電子制御装置162からエンジン制
御用電子制御装置160へ出力される。このため、エン
ジン制御用電子制御装置160は、電磁開閉弁142を
上記デューティ比α゜にて駆動し、エンジン10に目標
逆駆動トルク−Te ゜を発生させるので、図4の下半分
のH線に示すように、従来のA/Tを備えた車両と同様
の惰行走行感が得られる。
【0029】上述のように、本実施例によれば、フュー
エルカット判定手段に対応するステップS2によりエン
ジン制御用電子制御装置160(すなわちフューエルカ
ット制御装置)のフューエルカット制御の作動中である
ことが判定された状態では、目標逆駆動トルク算出手段
に対応するステップS4により車速Vおよびフューエル
カット制御中のCVT14の変速比γ1 に基づいて算出
された目標逆駆動トルク−Te ゜が得られるように、回
転抵抗制御手段として機能する変速制御用電子制御装置
162によりエンジン制御用電子制御装置160を介し
て電磁開閉弁142が作動させられる。
【0030】したがって、フューエルカット制御中にお
いて、車両の再発進時の駆動力を得るためにその車両の
停止に先立って変速比γをその最大値γmax へ向かって
変化させたとしても、その変化過程では、上記目標逆駆
動トルク−Te ゜が得られるように電磁開閉弁142が
作動させられることから、エンジンブレーキ力が所望の
最適値とされて従来よりも緩和されるので、運転者に違
和感を与えることが好適に解消される。
【0031】また、本実施例によれば、電磁開閉弁14
2を通して燃焼室138から逃がされた気体は還流管路
158を介して再び吸気配管104内へ戻されるので、
炭化水素を大気中へ放出させない利点がある。
【0032】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0033】たとえば、前述の実施例においては、変速
比γを自動的に変化させる変速機としてCVT14が用
いられていたが、複数組の遊星歯車装置とそれらの要素
を相互に或いは非回転部材に選択的に係合させることに
より複数のギヤ段のうちの所望のギヤ段を成立させて変
速比を自動的に切り換える形式の自動変速機であっても
よい。
【0034】また、前述の実施例のステップS4では、
(1) 式において目標入力軸回転速度Nin゜および車速V
から逆駆動トルク算出用の変速比γ1 が算出され、(2)
式では、その変速比γ1 が目標逆駆動トルク−Te ゜を
算出するために用いられていたが、フューエルカット制
御が実行される惰行走行中においても目標入力軸回転速
度Nin゜に対する追従制御が好適に行われる場合には、
上記逆駆動トルク算出用の変速比γ1 と略同じ値である
ので、CVT14の実際の変速比γが用いられてもよ
い。また、上記(1) 式の目標入力軸回転速度Nin゜に替
えて実際の入力軸回転速度Ninが用いられてもよい。
【0035】また、前述の実施例のステップS4では、
目標エンジンブレーキ力F(V) ゜が図6の所望のエンジ
ンブレーキ力を示す関係から実際の車速Vに基づいて決
定されていたが、その関係は図6に示すものに限らず種
々の曲線や直線に設定され得るし、目標エンジンブレー
キ力F(V) ゜はたとえば一定値であってもよい。このよ
うにしても、たとえば図4のC線に示すようなエンジン
の逆駆動トルクが得られ、従来に比較して違和感が軽減
され得る。この場合には、逆駆動トルク算出用の変速比
γ1 或いはCVT14の実際の変速比γに基づいて目標
逆駆動トルク−Te ゜が(2) 式から算出される。
【0036】また、前述の実施例では、エンジン10の
逆駆動トルクすなわち回転抵抗を変化させるために図3
に示す回転抵抗調節装置118が用いられていたが、そ
れに替えて、たとえば特開昭63−147957号公報
に記載されているバルブタイミング切換手段が用いられ
てもよい。この場合には、吸気弁128の早閉じ、或い
は吸気弁128と排気弁132との開弁状態のオーバラ
ップによりポンピングロスが低減される。
【0037】また、前述の実施例では、惰行走行におけ
るフューエルカット制御中において電磁開閉弁142に
よってエンジン10のエンジンブレーキトルクが変化さ
せられていたが、低車速での降坂走行中において、CV
T14の変速比γをそれほど変化させることなく上記電
磁開閉弁142によってエンジン10のエンジンブレー
キトルクを変化させることにより車速Vを一定とするよ
うに制御してもよい。このようにすれば、降坂走行中に
おいてCVT14の変速比γを変化させることにより車
速Vを一定とする制御に比較して、エンジン10の回転
速度を低下させることでき、騒音を抑制できる利点があ
る。
【0038】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨図である。
【図2】本発明の一実施例の構成を説明するブロック線
図である。
【図3】図2の実施例の要部の構成を拡大して説明する
図である。
【図4】図2の実施例の変速制御作動および逆駆動トル
クの変化を説明する図である。
【図5】図2の実施例のエンジンブレーキ緩和制御の作
動を説明するフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートにおいて目標エンジンブ
レーキ力F(V) ゜を決定する際に用いられる予め記憶さ
れた関係を示す図である。
【図7】図5のフローチャートにおいてデューティ比α
゜を決定する際に用いられる予め記憶された関係を示す
図である。
【符号の説明】
142:電磁開閉弁(回転抵抗調節手段) 160:エンジン制御用電子制御装置(フューエルカッ
ト制御装置) 162:変速制御用電子制御装置(変速比制御装置、回
転抵抗制御手段) ステップS2:フューエルカット判定手段 ステップS4:目標逆駆動トルク算出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/00 - 29/06 B60K 41/00 - 41/28 F02D 13/04 F02D 41/00 - 41/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転を変速して駆動輪へ伝達
    するとともに変速比が自動的に変更され得る自動変速機
    と、スロットル弁開度が略零であり且つエンジン回転速
    度が予め定められたフューエルカット回転速度より高い
    場合には前記エンジンへ供給される燃料を遮断するフュ
    ーエルカット制御装置と、スロットル弁開度が略零であ
    る場合には車速の減少に応じて前記自動変速機の変速比
    を減速側へ変更する変速比制御装置とを備えた車両の制
    御装置であって、 フューエルカット制御装置の作動中であるか否かを判定
    するフューエルカット判定手段と、 車両の停止に先立って発生するエンジンブレーキ力が所
    望の値となるように、少なくとも前記自動変速機の変速
    比に基づいて目標逆駆動トルクを算出する目標逆駆動ト
    ルク算出手段と、 前記エンジンへの燃料が遮断されている状態における該
    エンジンの回転抵抗を調節する回転抵抗調節手段と、 前記フューエルカット制御装置の作動中では、前記目標
    逆駆動トルクと一致するように前記回転抵抗調節手段を
    作動させる回転抵抗制御手段とを、含むことを特徴とす
    る自動変速機を備えた車両の制御装置。
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