JP2923808B2 - 面板表面の凹凸検出方法および検査装置 - Google Patents

面板表面の凹凸検出方法および検査装置

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JP2923808B2 JP3012727A JP1272791A JP2923808B2 JP 2923808 B2 JP2923808 B2 JP 2923808B2 JP 3012727 A JP3012727 A JP 3012727A JP 1272791 A JP1272791 A JP 1272791A JP 2923808 B2 JP2923808 B2 JP 2923808B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、面板表面の凹凸検出
方法および検査装置に関し、詳しくは、平滑な表面を有
る基板に存在する高さが低くて面積が広い緩やかな凹
凸を検出する方法と、この方法を円形または角形の基
に適用した凹凸検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体IC用のウエハ面板、または磁気
ディスクやその基板、液晶パネル用のガラス基板(以下
これらの基板を面板という)は平滑で欠陥がないことが
必要である。これらの表面に異物が付着したり、表面自
身に瑕疵などの欠陥があるときは製品の品質が劣化する
ので表面欠陥検査が行われる。表面欠陥検査装置は、半
導体IC用のウエハ面板に対するものとして、レーザス
ポットを利用したものがかなり以前から開発され、これ
がガラス基板の欠陥の検査にも適用されている。当初に
おける表面欠陥検査装置は付着異物や表面自身の欠陥を
対象としたものであり、その検出原理を述べると付着異
物や表面自身の欠陥は微小であっても表面が種々の形状
に湾曲しているので、これによりレーザスポットがよく
散乱して欠陥が良好に検出されている。しかし、欠陥に
はこの他に凹面や凸面があり、レーザスポットの散乱光
によりこれを検出することは期待できない。このような
凹凸欠陥を含めてウエハ面板の各種の欠陥を検出する光
学系として、この発明の発明者により提案がなされ、昭
和61年12月8日付けにて特願昭第61-292227号、面板欠
陥検出光学系」が特許出願されている。
【0003】図2(a),(b),(c) は上記した特許出願にか
かる面板欠陥検出光学系の構成とその作用を示す。投光
系2の光源21より出力された平行なレーザビームLは、
ミラー22を経て投受光レンズ3によりスポットに集束さ
れ、被検査のウエハ面板1に投射される。面板1は回転
機構によりθ回転され、スポットが半径Rの方向に移動
して面板の表面をスパイラル状に走査する。表面が平滑
なときはレーザビームLは入射角と同じ反射角の方向に
正反射し、正反射光Ra は投受光レンズ3により集光さ
れて再び平行ビームとなり、受光系4のストッパ41によ
り遮断される。これに対して表面に図(b) のような凹面
があると、正反射光Ra は方向が変化してRb となり、
b は投受光レンズにより集束されてストッパの外側を
通って光電変換器42に受光され、その出力信号を適当な
処理回路により処理することにより凹面が検出される。
図(c) は光電変換器の出力電流Iを示す。表面に凸面が
あるときも同様である。なお、図(a) に示す51,52 はオ
プチカルファイバによる受光器で、付着異物や表面自身
の瑕疵欠陥を検出するために設けられる。
【0004】以上の正反射光の変化したRb による出力
電流Iは、振幅または波高値が十分な大きさの信号とな
ないので凹凸面が良好に検出されない場合がある。こ
の欠点を改善した提案があり、この発明の特許出願人に
り平成1年12月1日付けにて特願平第1-312347号
ウエハ面板のビット欠陥検出光学系」が特許出願され
ている。その考えの要点は、凹面によりRb が生ずると
きはその反対にRa が減少するのでこれらの差分をとれ
ば検出感度を向上できるとする。この考えを上記の光学
系に適用して図3(a),(b) により説明する。図3(a) に
おいて、前記した図2(a) におけるストッパ41の代わり
にミラー43を置き、正反射光Ra を別に設けた光電変換
器44に入力する。ただし、光電変換器44の出力電流には
直流分が含まれているので、これを帯域フィルタ(BP
F)61によりカットし、その電流I2 と光電変換器42の
出力電流I1 をコンパレータ62に入力して両者の差電流
(I1 −I2)をうる。図(b) は電流I1,I2 に対して
(I1 −I2)は振幅が2倍となって感度が向上すること
を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】液晶技術の進歩によ
り、最近ではカラーテレビなどに使用する大型のカラー
液晶パネルが開発されている。その大きさは例えば40
0mm×500mmのものがあり、そのベースとなるガ
ラス基板は異物などとともに平面度が非常に良好なこと
が要求されている。平面度を害するものには凹面と凸面
があり、基板が大きいために凹凸面の湾曲は高さが低い
割に面積が非常に広く、いわば緩やかな凹凸面である。
このような緩やかな凹凸面に対して前記した面板欠陥検
出光学系を適用しても、正反射光の方向変化が微小であ
るために検出が困難であり、この困難を解決する検出方
法が必要とされている。
【0006】次に別の課題として検査時間を短縮する問
題がある。すなわち、前記の面板欠陥検出光学系では微
小な直径のレーザスポットにより面板の表面を走査する
ので、走査時間、従って検査時間がかなり長い。この点
は小型なウエハ面板でも好ましいことではないが、大型
のガラス基板ではさらに長時間となり全く適当しない。
そこで、上記の凹凸面を確実に検出するとともに大型の
ガラスを短時間に検査する方法と、その検査装置が要請
されている。
【0007】この発明は以上に鑑みてなされたもので、
最近開発された高感度のCCDカメラを使用して面板
表面を撮像し、面板表面の緩やかな凹凸を確実、かつ短
時間に検出できる方法と、その検査装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は面板表面の凹
凸検出方法および検査装置である。検出方法は、平滑な
表面を有するガラス基板等の面板表面に対して平行な光
ビームを照射する。光ビームの正反射方向に表面の凹凸
が濃淡映像として撮像できる感度のCCDカメラを設け
て表面の映像を撮像し、映像に対してCCDカメラが出
力するアナログ映像信号を微分する。微分された微分映
像信号をA/D変換してデジタル微分映像信号とし、こ
れを画像処理プロセッサにより処理して、濃淡映像に対
応する微分映像信号に基づいて面板表面に存在する緩や
かな凹凸を検出するものである。
【0009】次に検査装置は、ガラス基板等の面板を載
置して回転またはXY移動し、基板表面を複数の領域に
区分して領域ごとに停止する回転機構または移動機構
と、停止した面板表面の領域に対して平行な光ビームを
照射する投光系と、光ビームの正反射の方向に領域の映
像を撮像する表面の凹凸が濃淡映像として撮像できる
度のCCDカメラとを具備する。撮像された映像に対し
てCCDカメラが出力するシリアルのアナログ映像信号
を微分する微分回路と、その微分映像信号をA/D変換
てデジタル値として記憶するA/D変換・フレームメ
モリ、および記憶されたデジタル映像信号を処理して、
濃淡映像に対応する微分映像信号に基づいて面板表面に
存在する緩やかな凹凸を検出する画像プロセッサとより
なる画像処理部を設けて構成される。
【0010】
【作用】以上の構成による凹凸検出方法においては、被
検査のガラス基板等の面板表面に対して照射された平行
な光ビームの正反射光を、表面の凹凸が濃淡映像として
撮像できる高感度のCCDカメラにより受光して表面の
映像を撮像する。CCDカメラの各素子よりシリアルの
アナログ映像信号が逐次出力され、これを微分回路によ
り逐次微分して微分映像信号とした後、A/D変換によ
りデジタル微分映像信号として画像処理プロセッサによ
り処理して、濃淡映像に対応する微分映像信号に基づい
て面板表面に存在する緩やかな凹凸を検出するものであ
る。ここで凹凸の検出原理を述べると、最近開発された
高感度のCCDカメラにより表面の正反射光を受光する
と、表面の凹凸面により方向が変化する正反射光が映像
の濃淡として受像される。これにより湾曲率がある程度
小さい凹凸面でも明瞭に受像できるので、該画像処理プ
ロセッサにより凹凸面が検出される。しかし、高さの割
に面積が広い緩やかな凹凸面は湾曲率が極めて小さいた
めに濃淡の映像は、可視はできるが画像処理プロセッサ
の処理には十分な変化量を持つ検出信号にはならない。
そこで、映像信号を微分する。これにより濃淡の変化が
強調されて画像プロセッサの処理に十分な変化量の信号
を得ることができ、緩やかな凹凸面も濃淡映像に対応す
る微分映像信号に基づいて良好に検出できる。なお、画
像処理プロセッサはデジタル処理であるので、CCDカ
メラの出力するアナログ映像信号をA/D変換してデジ
タル化するものである。
【0011】次に検査装置においては、被検査のガラス
基板等の面板は回転機構または移動機構に載置されて回
転またはXY移動し、面板表面を複数の領域に区分した
領域ごとに停止する。停止した面板表面の領域に対して
投光系より平行な光ビームを照射し、その正反射の方向
に設けられたCCDカメラにより領域の映像を撮像す
る。映像に対してCCDカメラの各素子が逐次出力する
シリアルのアナログ映像信号は、画像処理部の微分回路
により逐次微分され、微分映像信号はA/D変換・フレ
ームメモリによりデジタル化され、1領域を1フレーム
としてCCDカメラの各素子に対応するアドレスに記憶
される。記憶されたデジタル映像信号は画像処理プロセ
ッサにより処理され、濃淡映像に対応する微分映像信号
に基づいて面板表面に存在する緩やかな凹凸が検出され
る。この場合は、面板表面を領域ごとに検査するので、
従来のレーザスポットによる線走査より遙かに短時間で
検査がされる。
【0012】
【実施例】図1(a),(b),(c) はこの発明の一実施例を示
し、図(a) は円形のガラス基板に対する光学系、図(b)
は角形のガラス基板に対する光学系で、図(c) は画像処
理部である。
【0013】図1(a) において、円形のガラス基板1’
、断面に示すように、中央に孔を有する円形の、いわ
ゆる磁気ディスクのサブストレートとされるガラス基板
である。これが回転機構8のターンテーブル81に載置さ
れて駆動回路82とモータ83により回転し、下記の各扇形
領域の位置で停止する。これに対して、光学系7の光源
71よりの光線は投光レンズ72、スリット孔73を経て放物
面ミラー74により平行ビームLとされて基板1’の表面
を照射する。照射は図示のように基板表面を複数nの扇
形領域S1,S2 ……Sn に区分し、1つの扇形領域を含
むように行う。光ビームの 正反射光Ra の方向に高感
度のCCDカメラ75を設け、基板の回転を停止して1つ
の扇形領域を撮像し、撮像された映像に対してCCD素
子よりアナログ映像信号が出力される。この場合、各領
域の境界線はそのR,θ座標を予め下記する画像処理部
に設定して、隣接する領域をスムースに連続させる。
【0014】図1(b) において、角形のガラス基板1”
は移動機構8’のテーブル81’に載置されて駆動回路8
2’とXY移動機構83’によりXまたはY方向に移動
し、下記の各方形領域の位置で停止する。これに対し
て、図1(a) と同様な構成の光学系により基板1”の表
面に対して平行ビームLを照射する。照射は図示のよう
に基板表面をn×mのマトリックスの複数の方形領域T
11……Tnmに区分し、1つの方形領域を含むように行
う。以下、CCDカメラ75を設け、基板の移動を停止し
て1つの方形領域を撮像してアナログ映像信号が出力さ
れることは前記と同様である。この場合、各領域の境界
はXY座標により表されて予め画像処理部に設定され
る。
【0015】図1(c) において、CCDカメラ75の各素
子より出力されるシリアルのアナログ映像信号は、画像
処理部9の微分回路91に入力して逐次微分され、A/D
変換・フレームメモリ92においてデジタル化された上、
記憶される。ここでA/D変換・フレームメモリ92は、
1フレームに対する微分映像信号をA/D変換し、フレ
ーム単位で記憶するデバイスで映像処理技術で広く使用
されているものである。メモリに記憶されたデジタル映
像信号は画像処理プロセッサ93に入力して映像の濃淡が
処理され、基板表面に存在する緩やかな凹凸が検出され
る。検出信号はパーソナル・コンピュータ(P・C)94
に取り込まれて適当に編集され、プリンタ(PRT)95
に出力される。以上により基板表面の1領域の検査が終
了すると、P・C94より出力される指令信号に従って制
御回路(CONT)84により駆動回路82または82’が動
作して基板がθ回転またはXY移動し、次位の領域に対
する検査が行われる。先に説明したように、高感度のC
CDカメラ75により表面の正反射光を受光すると、表面
の凹凸面により方向が変化する正反射光が映像の濃淡と
して受像される。すなわち、濃淡映像が表面の凹凸を示
すことになる。しかし、高さの割に面積が広い緩やかな
凹凸面は湾曲率が極めて小さいために濃淡の映像は、可
視することはできるが、画像処理プロセッサの処理とし
て十分な変化量の検出信号とはならない。そこで、前記
のように微分回路91により映像信号を微分すると濃淡の
変化が強調されて画像プロセッサ93の処理に十分な変化
量の信号とすることができる。その結果、緩やかな凹凸
面も濃淡映像に対応する微分映像信号に基づいて良好に
検出できる。
【0016】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明による
表面の凹凸検出方法においては、被検査のガラス基板
の表面に平行な光ビームを照射し、その正反射光を高感
度のCCDカメラにより受光して表面の映像を撮像し、
出力されるアナログ映像信号を微分して凹凸の映像の濃
淡の変化を強調することにより画像処理プロセッサの処
理に十分な変化量として面板表面に存在する緩やかな凹
凸を確実に検出するもので、従来困難であった問題が解
決されるものである。
【0017】検査装置においては、被検査のガラス基板
等の面板を複数の領域に区分し、各領域に対して上記の
検出方法を順次に適用して面板表面の凹凸が確実に検査
され、領域ごとの検査時間は非常に短いので、磁気ディ
スクのガラス基板はもとより液晶パネルなどの大型のガ
ラス基板等の面板が短時間で検査できるもので、面板
検査の信頼性の向上と迅速化に寄与する効果には大きい
ものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例における光学系と画像処理
部の構成を示す図である。
【図2】 この発明の先行技術の特許出願にかかる「面
板欠陥検出光学系」の構成図とその作用の説明図であ
る。
【図3】 図2の光学系を改良した特許出願にかかる
「ウエハ面板のビット欠陥検出光学系」の要点に対する
説明図である。
【符号の説明】
1 ウエハ面板 1’円形ガラス基板 1”角形ガラス基板 2 投光系 21 光源 22 ミラー 3 投受光レンズ 4 受光系 41 ストッパ 42 光電変換器 43 ミラー 44 光電変換器 51 受光器 52 受光器 61 帯域フィルタ(BPF) 62 コンパレータ 7 光学系 71 光源 72 投光レンズ 73 スリット孔 74 放物面ミラー 75 高感度CCDカメラ 8 回転機構 81 ターンテーブル 82 駆動回路 83 モータ 8’移動機構 81’テーブル 82’駆動回路 83’XY移動機構 84 制御回路(CONT) 9 画像処理部 91 微分回路 92 A/D変換・フレームメモリ 93 画像処理プロセッサ 94 パーソナルコンピュータ(P・C) 95 プリンタ(PRT)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 7/18 G06F 15/62 400 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01N 21/84 - 21/91

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平滑な表面を有する面板の表面に対して
    平行な光ビームを照射し、該光ビームの正反射方向に
    記表面の凹凸が濃淡映像として撮像できる感度のCCD
    カメラを設けて該表面の映像を撮像し、該CCDカメラ
    が出力するアナログ映像信号を微分し、該微分された微
    分映像信号をA/D変換してデジタル微分映像信号と
    し、該デジタル微分映像信号を画像処理プロセッサによ
    り処理して、前記濃淡映像に対応する前記微分映像信号
    に基づいて前記表面に存在する緩やかな凹凸を検出する
    ことを特徴とする、面板表面の凹凸検出方法。
  2. 【請求項2】 面板を載置して回転またはXY移動し、
    面板の表面を複数の領域に区分して該領域ごとに停止
    する回転機構または移動機構と、該停止した面板表面の
    該領域に対して平行な光ビームを照射する投光系と、該
    光ビームの正反射の方向に該領域の映像を撮像する前記
    表面の凹凸が濃淡映像として撮像できる感度のCCDカ
    メラとを具備し、該CCDカメラが出力するアナログ映
    像信号を微分する微分回路と、該微分された微分映像信
    号をA/D変換してデジタル値として記憶するA/D変
    換・フレームメモリ、および該記憶されたデジタル映像
    信号を処理して、前記濃淡映像に対応する前記微分映像
    信号に基づいて前記表面に存在する緩やかな凹凸を検出
    する画像プロセッサとよりなる画像処理部を設けたこと
    を特徴とする、面板表面の凹凸検査装置。
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