JP2923798B2 - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機

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JP2923798B2 JP21899790A JP21899790A JP2923798B2 JP 2923798 B2 JP2923798 B2 JP 2923798B2 JP 21899790 A JP21899790 A JP 21899790A JP 21899790 A JP21899790 A JP 21899790A JP 2923798 B2 JP2923798 B2 JP 2923798B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、予め記憶された制御プログラムに基づい
て、遊技機の電気的作動装置の所定制御を行なうマイク
ロコンピュータを備えた遊技機用制御装置に関するもの
である。
〈従来の技術〉 遊技機たるパチンコ機には、複雑な変換動作の可能な
電気的遊技機器として変動入賞装置を設けたものがあ
り、該変動入賞装置は遊技者にとって不利な第1状態
と、遊技者にとって有利な第2状態とに変換駆動可能な
ようになっている。
そして、上記変動入賞装置の動作は、プリント基板上
にマイクロ・プロセッサ等の集積回路や各種電気部品を
多数配列してなる制御基板を収納ケース内に収納して構
成された遊技機用制御装置によって制御されており、該
遊技機用制御装置が変動入賞装置を適宜制御することに
よって、通常の遊技状態とは異なる補助遊技状態や特別
遊技状態等を生ぜしめるのである。
そして、比較的多くの遊技利益(賞球)を獲得可能な
特別遊技状態や、この特別遊技状態へ移行するための遊
技条件となる補助遊技状態の発生確率等も、予め設定さ
れた制御データに基づいて遊技機用制御装置が適宜に制
御するものとなっており、健全な遊技が期せるような確
率で補助遊技状態や特別遊技状態が起生されるようにし
て、パチンコ遊技の興趣を高めるのである。
なお、このような遊技制御を行う遊技機用制御装置で
は、制御基板を収納した収納ケースに封印シールを貼る
とともに、封印シールに記された固有のナンバーによ
り、当該遊技機に対応した正規の遊技機用制御装置であ
ることが判定できるようになっている。すなわち、遊技
店等において遊技機用制御装置から制御基板を取り出す
ことを規制し、予め設定した電気的遊技機器制御用のプ
ログラムを書き変えてしまうような改竄行為を防止する
のである。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、遊技機用制御装置の収納ケースに貼着
した封印シールが剥がされたか否かについての検査を定
期的に行う訳ではないと共に、不要になった遊技機用制
御装置を廃棄する際にも封印シールの検査は行わないの
で、収納ケースに封印シールを貼着することによる規制
的効果は極めて稀薄である。
加えて、遊技稀用制御装置内の制御基板上へ個別に配
設された制御データ記憶手段、変動データ記憶手段、演
算制御手段等は基板上のプリント配線等によって接続さ
れているために、電気的遊技機器制御用のプログラム等
の基本制御データを固定的に記憶させてある制御データ
記憶手段から演算制御手段が制御信号や表示情報等を読
み出すための制御信号路が露出状態となっており、この
制御信号路から制御データ記憶手段の記憶内容を読み出
すことは極めて容易に行い得る。
また、制御データ記憶手段自体に封印シールを貼る場
合もあるが、上記した収納ケースの封印シールと同様で
規制的効果はほとんど期待できない。
このようなことから、制御データ記憶手段の遊技機制
御用のプログラムを書き換えたり、予めプログラムが書
き換えられた制御データ記憶手段に交換されたり、廃棄
された遊技機用制御装置の制御データ記憶手段のプログ
ラムを書き換えた遊技機用制御装置と交換されたりし
て、出荷状態とは異なる遊技機に変造されてしまうケー
スもある。例えば、遊技店側が、遊技者の射幸心を煽る
ような遊技制御を行う遊技機に変造して集客を高め、遊
技店の利益を増やしたりするのである。
このような不正な遊技機では、極端に補助遊技や特別
遊技の起生確率が高かったり逆に低かったりして、健全
な遊技が期待できず、到底望ましいとは言えない。よっ
て、不正に改竄された制御プログラムによる遊技機の動
作を行わせないようにすることも考えられる。しかしな
がら、この不正に改竄された制御プログラムによる不正
制御を防止する機能すらも改竄されてしまうと、不正な
制御プログラムによる遊技制御が防止できなくなってし
まう。
そこで、本発明は、遊技制御用プログラムが不正に書
き換えられて、本来のプログラムとは異なるプログラム
によって遊技機が制御されてしまうことを防止すると共
に、この不正防止機能が無効化されることを良好に防止
できる遊技機用制御装置の提供を目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は上記に鑑み提案されたもので、予め記憶され
た制御プログラムに基づいて、遊技機の電気的作動装置
の所定制御を行なうマイクロコンピュータ(57)を備え
た遊技機用制御装置(例えば、電気的制御装置55)にお
いて、上記マイクロコンピュータは少なくとも、上記制
御プログラムを記憶する固定データ記憶手段(例えば、
EPROM84)と、上記固定データ記憶手段に記憶された制
御プログラムに基づき、遊技機の所定制御を行なうため
の演算を行う演算処理手段(例えば、CPUコア87)と、
上記演算処理手段による演算過程で一時的に作業領域と
して変動データを記憶可能な変動データ記憶手段(例え
ば、RAM86)と、当該遊技機に備えられた検出手段から
の入力信号及び電気的作動装置の駆動制御のための出力
信号の授受を行うための第1の入出力手段と、当該遊技
機の外部の装置とのデータ通信を行うための第2の入出
力手段と、当該遊技機用制御装置の所定機能が改竄され
て遊技機の制御が行われることを防止するセキュリティ
手段(例えば、セキュリティ回路91)と、を単一基材内
に集積させて構成したことを特徴とする。
また、遊技機用制御装置は、当該遊技機用制御装置を
識別可能な固有の識別情報を有するものとし、上記第2
の入出力手段から識別情報を出力するようにしても良
い。
〈作用〉 斯く構成した遊技機用制御装置によれば、固定データ
記憶手段と演算処理手段と変動データ記憶手段と第1の
入出力手段と第2の入出力手段とセキュリティ手段とを
一体的に集約構成したマイクロコンピュータを用いるも
のとしたので、遊技機用制御装置の所定機能が改竄され
て遊技機の制御が行われることをセキュリティ手段によ
って防止することができると共に、この不正制御防止手
段がマイクロコンピュータ内に存することから、不正制
御防止手段が無効化されることを防止できる。
また、遊技機用制御装置が有する固有の識別情報を第
2の入出力手段から出力するようにした場合は、この識
別情報に基づく判定を遊技機用制御装置の外部において
行うことも可能となる。
〈実施例〉 次に、本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。
遊技機たるパチンコ機1は第1図に示すごとく、額縁
状の前面枠2へ球供給皿3、該球供給皿3よりオーバー
フローした遊技球を受ける球受け皿4、上記球供給皿3
より供給される遊技球を弾球する遊技球発射機構を制御
するための操作ハンドル5等を設けると共に、前面枠2
の窓部を後方から塞ぐように遊技盤6を設けてある。
遊技盤6は表面にガイドレール7で囲まれた遊技部8
を有し、該遊技部8内に様々な入賞具9…や風車10…等
を適宜に配設し、遊技部8のほぼ中央部には電気的遊技
機器たる変動入賞装置11を設けると共に、該変動入賞装
置11の適宜下方には夫々左始動口12、中央始動口13、右
始動口14を有する入賞具9a,9b,9cを配設し、左始動口12
には左第1始動スイッチ15aを、右始動口14には右第1
始動スイッチ15bを、中央始動口13には第2始動スイッ
チ16を設けて、各始動口12〜14へ入賞した入賞球を検出
可能なようにしてある。
また、遊技盤6の遊技部8の中央下部にはアウト口17
を設けてあると共に、遊技盤6の左右上部等には各種の
表示ランプ(図示省略)を配してあり、遊技盤6の裏面
側には各入賞具9及び変動入賞装置11へ入賞した入賞球
を集める入賞球集合樋(図示省略)を設けてある。
パチンコ機1の裏面に設けた裏機構盤18には球貯留タ
ンク19、球導出樋20、賞球排出装置21、賞球排出樋22、
遊技球発射機構23等を所要位置に配設してあり、遊技盤
6の入賞具9等に入賞して入賞球集合樋から供給される
入賞球を適宜処理し、該入賞球数に応じて所定数の賞球
を排出するのである。
また、裏機構盤18には遊技盤6の入賞球集合樋より集
められた入賞球たるセーフ球を検出するためのセーフス
イッチ24、遊技盤6のアウト口17より回収されたアウト
球を検出するためのアウトスイッチ25を適所に設けてあ
ると共に、例えばパチンコ機1の裏面上部には打球発射
装置や入賞球処理装置等の電動装置および電気的制御装
置(後に詳述)に電源を供給する電源ターミナル部26を
設けてある。
上記した変動入賞装置11は第5〜7図に示すように、
遊技盤6に取り付ける第1基板27のほぼ中央上部に球通
過口28を開設し、該球通過口28から後方に延出する入賞
室および該入賞室と連通する入賞球振り分け室29を形成
するための室構成体30を、上記球通過口28の前面開口部
の縁部より背面側に突出させた状態で設けてある。
上記球通過口28には駆動機構31によって開閉動作させ
られる球受扉32,32を回動可能に軸着してあり、一対の
ソレノイド33,33のプランジャに取り付けられた動作片3
4によって、球受扉32より後方に延出させた動作軸32aに
軸着したクランク軸35を駆動させ、球受扉32,32を左右
方向に所要角度だけ開閉させるのである。すなわち、ソ
レノイド33の消磁時には球受扉32,32が球通過口28を閉
塞した第1状態となし、ソレノイド33の駆動時には球受
扉32,32が球通過口28を開成した第2状態となすこと
で、変動入賞装置11は遊技者にとって不利な第1状態と
遊技者にとって有利な第2状態とに変換可能になる。な
お、上記駆動機構31は第2基板36に取り付けられた状態
で室構成体30の背面側に配設するものとしてある。
上記入賞室と入賞球振り分け室29の連通路にはカウン
トスイッチ37を臨ませてあり、球受扉32の開成時に球通
過口28より変動入賞装置11へ入賞した全入賞球をカウン
ト可能にしてあると共に、カウントスイッチ37の上方適
所には入賞球をカウントスイッチ37の検出口へ導くため
の入賞球ガイド部材38を配してある。
上記カウントスイッチ37によってカウントされた後に
入賞球振り分け室29へ到達した入賞球を受けるために、
入賞球振り分け室29の下部には中空円盤状の入賞球受部
材39を配設してあり、前面側へ若干傾斜する円環状に形
成した入賞球受部材39の上面部39aに沿うて入賞球が入
賞球振り分け室29の前面側へ導かれるようにしてある。
入賞球受部材39の前面側には後方へ下り傾斜する傾斜
部39bを形成してあり、該傾斜部39bに達した入賞球は入
賞球受部材39の中央空部へ回動可能に設けた入賞球振り
分け部材40へ至るのである。
入賞球振り分け部材40の周縁部には上下方向に貫通す
る入賞球通過口41…を所要間隔毎に適数設けてあり、入
賞球受部材39の傾斜部39bから入賞球振り分け部材40の
入賞球通過口41へ至った入賞球は、該入賞球通過口41を
通過して遊技盤6裏面の入賞球集合樋へ導かれる。しか
して、入賞球振り分け部材40には唯一の継続入賞球受部
42を設けてあり、入賞球受部材39の傾斜部39bから入賞
球振り分け部材40の継続入賞球受部42へ至った入賞球
は、回動する入賞球振り分け部材40によって継続入賞口
(図示省略)まで導かれてゆき、該継続入賞口に配設し
た継続スイッチ43をオンさせた後、遊技盤6裏面の入賞
球集合樋へ導かれるのである。
上記入賞球振り分け部材40は例えば第2基板36に固定
したモータ44によって駆動させられるものとしてあり、
該モータ44によって回動させられる駆動ギア45と、入賞
球振り分け部材40の軸40aに固着した従動ギア46とを噛
合させることで、上記モータ44の駆動力を入賞球振り分
け部材40へ伝達するのである。
また、変動入賞装置11の前面側上部には天入賞口47
を、変動入賞装置11の裏面上部にはランプ基板48を、入
賞室と入賞球振り分け室29を区画する区画壁の前面側に
は上部装飾板49を夫々設けてある。なお、ランプ基板48
には複数の表示ランプ50…及び上部可変表示器51を設け
てあり、表示ランプ50の前面に位置する第1基板27は透
光性の部材によって形成し、上部可変表示器51は通孔52
から変動入賞装置11の前面側に臨むようにしてある。
さらに、入賞球振り分け室29の下部前面側には下部装
飾板53を配設してあり、該下部装飾板53に設けた表示窓
53aの裏面には3個の可変表示器54a,54b,54cよりなるメ
ッセージ表示部54を臨ませて、メッセージ表示部54の表
示内容が変動入賞装置11の前面から視認可能なようにし
てある。
上記のように構成した変動入賞装置11の第2基板36裏
面側には、遊技機用制御装置としての電気的制御装置55
を適宜な固定手段によって固定してあり、該電気的制御
装置55への入力および電気的制御装置55からの出力に関
連した電気的制御装置55の概略構成を第8図のブロック
図に基づいて説明する。
左第1始動スイッチ15a、右第1始動スイッチ15b、第
2始動スイッチ16、継続スイッチ43、カウントスイッチ
37、セーフスイッチ24、アウトスイッチ25より電気的制
御装置55へ入力された検出信号は波形成形手段たるフィ
ルタ56によって波形成形され、基本制御手段たるワンチ
ップ・マイクロコンピュータ57へ供給される。
該ワンチップ・マイクロコンピュータ57は演算処理回
路、固定データ記憶回路、変動データ記憶回路等を単一
基材へ集積したもので、各種検出器からの検出信号を適
宜に処理し、音声生成手段たるサウンドジェネレータ5
8、駆動手段たるドライバ59、信号変換手段たる通信ド
ライバ60へ選択的に信号出力する。
上記サウンドジェネレータ58はワンチップ・マイクロ
コンピュータ57よりの入力信号に応じて、所定の音声信
号を生成し、該音声信号が駆動手段たるアンプ61を介し
てスピーカ62へ増幅出力される。
上記ドライバ59はワンチップ・マイクロコンピュータ
57よりの入力信号に応じて、電気的遊技機器たる変動入
賞装置11のソレノイド33、モータ44、表示ランプ50、メ
ッセージ表示部54へ所定の駆動信号を出力する。
上記通信ドライバ60は通信端子63から通信ケーブル等
を介して管理装置へ出力する信号を送信可能な出力信号
に変換すると共に、上記通信端子63を介して管理装置よ
り入力された入力信号を電気的制御装置55内で処理可能
な信号に変換する。
また、電気的制御装置55に設けた電力生成手段たる電
力生成回路64によって、上記電源ターミナル部26より電
気的制御装置55へ供給された供給電源を適宜に整流・変
圧し、駆動電力(例えば12ボルト)および論理電力(例
えば5ボルト)を生成する。そして、上記電力生成回路
64は駆動電力をサウンドジェネレータ58、ドライバ59、
通信ドライバ60、アンプ61等へ供給すると共に、論理電
力を電源状態監視手段たる電源監視回路65を介してワン
チップ・マイクロコンピュータ57へ供給する。
なお、電気的制御装置55には所定時間幅のクロックを
発する発振器66を設けてあり、該発振器66から供給され
たクロックを計数することによって、ワンチップ・マイ
クロコンピュータ57は信号出力のタイミングや演算処理
の動作速度等を決定する。
次に、第9図〜第12図に基づいて、電気的制御装置55
の具体的構成を詳述する。
電気的制御装置55は各種電気部品を有する制御基板67
を裏面側開成の函状に形成した収納ケース68内に収納す
ると共に、上記制御基板67と機能的に接続される中継ユ
ニット69によって、収納ケース68の裏面側開成部を閉塞
したものとしてある。
上記制御基板67は例えば基板70の前面側にワンチップ
状の基本制御手段たるメインユニット71、ワンチップ状
の副制御手段たるサブユニット72、発振器66、通信アド
レス設定器73を、裏面側に電力制御手段たるパワーユニ
ット74を設けてあり、各部は図示を省略したプリント配
線等よって機能的に接続してある。
また、中継ユニット69は基板75の裏面側に多数の雄コ
ネクタ76…を、前面側に一対の雌コネクタ77,77を夫々
設けたものとしてある。上記雄コネクタ76はパチンコ機
1に設けた各種検出器や電気的遊技機器と該電気的制御
装置55を接続するための接続線78…の端部に設けた雌コ
ネクタ78a…と係脱可能なもので、雌コネクタ77はパワ
ーユニット74の背面側へ窪み状と形成した一対のコネク
タ受部79,79のコネクタピン80…と係脱可能なものであ
る。
すなわち、パチンコ機1に設けた各種検出器たる左右
第1始動スイッチ15a,15b、第2始動スイッチ16、継続
スイッチ43、カウントスイッチ37、セーフスイッチ24、
アウトスイッチ25等より電気的制御装置55へ入力される
信号は中継ユニット69を介して制御基板67へ供給され、
制御基板67より電気的遊技機器たる変動入賞装置11の駆
動機構31、モータ44、表示ランプ50、メッセージ表示部
54やスピーカ62、パチンコ機1の外部たる管理装置等へ
出力する信号は中継ユニット69を介して出力されるので
ある。なお、この中継ユニット69は、基板75に形成した
バス配線を介して、ワンチップ・マイクロコンピュータ
よりなるメインユニット71の入出力手段(パチンコ機内
接続用の第1入出力端子群,パチンコ機外接続用の第2
入出力端子群)と接続する。
制御基板67及び中継ユニット69を収納する収納ケース
68の上面および下面には多数の係止片81…を形成してあ
り、各係止片81の内面側に夫々設けた係止片81aによっ
て中継ユニット69の基板75を係止することで、制御基板
67及び中継ユニット69が収納ケース68より脱することの
ないようにしてある。
また、収納ケース68内部の四隅には制御基板67の基板
70前面に当接可能な当接部82…を形成すると共に、収納
ケース68の上面および下面には上記係止片81よりも短い
制御基板用係止片83,83を形成し、制御基板67の基板70
前面側四隅部を上記当接部82…に当接させた状態で、各
制御基板用係止片83,83の後端部内面側に設けた制御基
板用係止爪83a,83aを基板70の背面側に係止することに
より、基板70を収納ケース68内へ安定した状態で収納で
きる。
しかも、制御基板用係止片83を係止片81よりも若干短
く形成することで、電気的制御装置55の上面および下面
には空隙部83b,83bが生じ、該空隙部83bは比較的熱発生
量の高いパワーユニット74の上方および下方に位置する
放熱孔として機能する。
すなわち、パワーユニット74より発生する熱で暖めら
れた空気が収納ケース68上面の空隙部83bより外部へ放
出されると共に、パワーユニット74より発生した熱によ
って昇温化した電気的制御装置55内部の空気に比して温
度の低い外部の空気が収納ケース68下面の空隙部83bよ
り流入することで、電気的制御装置55内部には空気流が
生じ、該空気流によってパワーユニット74より発生する
熱を良好に外部へ放散することができるので、パワーユ
ニット74より発生した熱で電気的制御装置55自体が誤動
作させられたり、破損させられたりといった不都合が生
ずるのを極力防ぎ、もって電気的制御装置55による電気
的遊技機器の動作を安定ならしめ、信頼性の極めて高い
パチンコ機1とすることができる。
制御基板67に設けるメインユニット71はワンチップ・
マイクロコンピュータ57より構成するものとしてあり、
該ワンチップ・マイクロコンピュータ57はシリコン・ウ
エハ等の単一基材上に制御プログラムを記憶する固定デ
ータ記憶手段たるEPROM84(erasable programmable RO
M)及びEEPROM85(electrically erasable PROM)、変
動データ記憶手段たるRAM86、演算処理手段たるCPUコア
87、暴走監視手段たるウォッチドック88、計時制御手段
たるタイマカウンタ89、入出力制御手段たる入出力制御
回路90、セキュリティ手段たるセキュリティ回路91単一
基材内に集積状に設けたものである。
上記EPROM84には電気遊技機器たる変動入賞装置11へ
の制御指令(例えばソレノイド33の励磁やモータ44の駆
動、検出上方の処理手順)や各遊技状態に適合した表現
情報(例えば表示ランプ50の点灯・点滅、スピーカ62の
音声出力)等の制御データを固定的に記憶させるものと
し、当該ワンチップ・マイクロコンピュータ57が通常状
態に起動される前には、起動制御命令を記憶させたEEPR
OM85、所定条件が満たされた場合にのみ上記起動制御命
令を読み出し可能にするセキュリティ回路91、読み出し
た起動制御命令を実行することによってワンチップ・マ
イクロコンピュータ57を通常状態に起動させるCPUコア8
7等が相互に機能することで、EPROM84に記憶させた制御
データの読出し・書換えを規制し、電気的制御装置55に
改竄が施されることを防止するのである。
なお、当該ワンチップ・マイクロコンピュータ57が通
常状態に起動された場合にはセキュリティ回路91が機能
しなくなるように構成することで、EPROM84に記憶させ
た制御データの読出し・書換えを一切不可能とすること
ができる。また、起動制御命令が実行された後には、EE
PROM85から該起動制御命令を消去し、電源を絶たれた後
にも記憶内容を保持する不揮発性のメモリとして使用す
る。
RAM86には各種検出器の検出情報や電気的遊技機器た
る変動入賞装置11への動作出力等の遊技過程のデータを
変動データとして一時的に記憶させ、電源が絶たれる際
や、所定量の変動データが収集された際には、該RAM86
内のデータを例えば上記EEPROM85へ収集データとして蓄
積するようにしてある。
CPUコア87は上記EPROM84から適宜な制御指令を読み出
すと共に該制御指令を実行するもので、例えば各種入賞
球検出器より入力された入賞球検出情報に基づいて、EP
ROM84より所定の制御指令を読み出し、該制御指令を実
行することで、賞球排出装置21から所定数の賞球を排出
させるのである。また、通信端子63を介して管理装置よ
り入力された制御命令に対しても、同様にEPROM84より
所定の制御指令を読み出し、該制御指令を実行すること
で、例えば変動入賞装置11のメッセージ表示部54へ「打
ち止め」表示を行ったり、電気的遊技機器制御用の制御
データを設定変更したりするのである。
また、タイマカウンタ89は発振回路66より入力される
所定時間幅のクロックを計数して経過時間を計時し、該
タイマカウンタ89の計時カウントによってCPUコア87の
処理速度が決定される。ウォッチドック88は上記タイマ
カウンタ89の計時カウントに基づいてCPUコア87の処理
動作時間を監視し、CPUコア87が所定時間以上継続して
処理動作を行っている場合をCPUコア87の暴走として検
出する。入出力制御回路90は信号入力および信号出力を
制御するもので、入力された信号および出力する信号を
一時的に記憶しておき、当該信号の送り先の処理速度に
応じて信号を送り出す。
上記メインユニット71に設けたEPROM84、EEPROM85、R
AM86、CPUコア87、ウォッチドック88、タイマカウンタ8
9、入出力制御回路90、セキュリティ回路91は、電気的
遊技機器たる変動入賞装置11を制御する上での基本的な
制御機能を有すると共に、変動入賞装置11が他の変動入
賞装置や可変表示装置に変更された場合には、例えばEP
ROM84の制御データを変更することで対応でき、電気的
制御装置55におけるメインユニット71は電気的遊技機器
の機種に応じてハード構成を変更する必要がない部分で
ある。すなわち、メインユニット71はソフト的な変更を
加えることで、電気的遊技機器の広範な機種に対応させ
ることが可能である。
制御基板67に設けるサブユニット72は上記した音声生
成手段たるサウンドジェネレータ58、通信制御手段たる
通信制御コントローラ92、入出力拡張手段たる拡張入出
力制御回路93、改竄防止手段たるセキュリティ回路91′
等を単一基材へ集積状に設けることで、ワンチップ形状
としたものである。
通信制御コントローラ92は外部たる管理装置等より入
力されたシリアル信号の送信データを、CPUコア87によ
る処理が可能なパラレル信号に変換すると共に、CPUコ
ア87より管理装置へ出力するパラレル信号の送信データ
を、通信端子63を介して外部へ出力可能なシリアル信号
に変換するもので、通信アドレス設定器73によって出力
信号の固有の識別情報である通信アドレスを設定するこ
とで、通信出力を行った電気的制御装置55、即ちパチン
コ機1を管理装置が特定できるようにしてある。なお、
電気的制御装置55の制御基板67固有の識別情報に代え
て、その構成要素であるメインユニット71やサブユニッ
ト72に各個別の識別情報を付与するようにしても良い。
拡張入出力制御回路93は上記入出力制御回路90と同様
な入出力制御を行うもので、入出力制御回路90の入出力
制御能力を上回る信号入力、信号出力がある場合に、入
出力制御回路90の増設用として拡張入出力制御回路93を
用いるのである。
また、セキュリティ回路91′は上記メインユニット71
に設けたセキュリティ回路91と同様に、電気的制御装置
55の改竄防止用であり、外部から意図的に入出力信号を
読み出したり、書き換えたりすることを防止するのであ
る。
上記サブユニット72を設けたサウンドジェネレータ5
8、通信制御コントローラ92、拡張出力制御回路93、セ
キュリティ回路91′はメインユニット71の基本制御に対
する付加的な制御機能として、外部たる管理装置との送
受信を可能にすると共に入出力制御を増設し、CPUコア8
7よりの指令に応じて実際の音声信号を生成するもので
ある。
すなわち、パチンコ機1と管理装置間での送受信に際
しては、伝送速度や伝送形態等に応じて適宜交換を要す
る通信制御コントローラ92、電気的遊技機器たる変動入
賞装置や可変表示装置等を交換した際には、当該電気的
遊技機器に応じて効果音を変更することから、所要の音
声を生成可能なものへ交換を要するサウンドジェネレー
タ58、電気的遊技機器が交換されたり検出機が増設され
た際には、上記メインユニット71の入出力制御回路90の
入出力制御能力に応じて適宜交換を要する拡張入出力制
御回路93、入出力の構成に応じて適宜交換を要するセキ
ュリティ回路91′等を単一基材に集積したサブユニット
72は電気的制御装置55において、電気的遊技機器の機種
交換や各種検出器の増設等に応じてハード構成を変更す
る必要のある部分である。
したがって、パチンコ機1の電気的遊技機器の機種交
換や各種検出器の増設等に際しては、新たな電気的遊技
機器等に対応するサウンドジェネレータ58、通信制御コ
ントローラ92、拡張入出力制御回路93、セキュリティ回
路91′を単一基材に集積することでワンチップに形成し
た新たなサブユニット72に交換すれば、電気的制御装置
55を電気的遊技機器の広範な機種に対応させることが可
能である。
基板70の裏面側に設けるパワーユニット74は上記フィ
ルタ56、通信ドライバ60、駆動手段たるアンプ61及びド
ライバ59、電力生成回路64、通信端子63を単一基材に集
積したものとしてある。なお、電力生成回路64は交流波
の供給電源を直流に整流する整流回路94、駆動電力生成
用の第1定電圧回路95、論理電力生成用の第2定電圧回
路96より構成してある。
上記パワーユニット74は電源関連の制御および電気的
制御装置55内外の入出力信号制御(管理装置との通信や
ソレノイド33、スピーカ62等への駆動出力)を行うもの
で、電気的遊技機器や各種検出器の増設等によってハー
ド構成を変更する必要の無い部分であり、メインユニッ
ト71のソフト変更やサブユニット72のハード変更に対し
ても汎用性を有する。
上記した電気的制御装置55の具体的回路構成の一例は
第12図に示すようなものである。本図に示すように、ワ
ンチップ・マイクロコンピュータ57には、パチンコ機内
部で信号の授受を行うための第1の入出力手段としての
入出力端子群(PA0〜PA7,PB0〜PB7,PC0〜PC7,PD0〜PD7,
PE0〜PE7)を備えると共に、パチンコ機外部とのデータ
通信を行うための第2の入出力手段としての入出力端子
群(RxD,TxD,CTS,RTS)を備えるものとしてある。
電源ターミナル部26より電気的制御装置55へ供給され
た交流24ボルトの電源は整流回路94によって直流24ボル
トに整流され、表示ランプ50…等の電源として供給され
ると共に、更に変圧されて30ボルトの直流となり、変動
入賞装置11の駆動源たるソレノイド33,33やモータ44等
へ電源供給される。また、第1定電圧回路95によって生
成された12ボルトの直流電源は変動入賞装置11の表示手
段たる上部可変表示器51及びメッセージ表示部54、アン
プ61や継続スイッチ43等へ供給され、第2定電圧回路96
によって生成された5ボルトの直流電源はワンチップ・
マイクロコンピュータ57、サウンドジェネレータ58や各
種検出器等へ供給される。
なお、本実施例におけ変動入賞装置11の上部可変表示
器51は変動入賞装置11への入賞個数表示が可能な7セグ
メントの可変表示器より構成するものとしてあるが、メ
ッセージ表示部54を構成する各可変表示器54a,54b,54c
は例えば7×5ドットマトリックスによるダイナミック
点灯を行うものとしてあり、各表示器の縦方向もしくは
横方向の表示列毎に、表示用発光体による点灯表示を行
うと共に、表示更新の時間間隔を微小時間とすることに
よって、英数字、ひらがな、かたかな、漢字、各種の記
号を可変表示可能な表示手段とすることができる。
なお、本実施例のように、遊技盤6に設けた電気的制
御装置たる変動入賞装置11の背面側に電気的制御装置55
を配設するものとすれば、パチンコ店における遊技盤交
換の際、交換用の遊技盤6の背面側に電気的制御装置55
を配設した状態でパチンコ店へ配送することにより、パ
チンコ店における交換作業を簡略化できる。しかも、一
体化された遊技盤6と電気的制御装置55をパチンコ店へ
配送することによって、配送費の低減化を期せると共
に、交換用の遊技盤6に設けた電気的遊技機器と互換性
の無い電気的制限装置55が配送されるといった配送上の
ミスを防ぐことができる。
また、電気的制御装置55を遊技盤6に設けた電気的遊
技機器たる変動入賞装置11へ直接取り付けるように構成
すれば、電気的遊技機器と電気的制御装置55とを接続す
る接続線78の長さを短くでき、接続線78が煩雑になって
接続線78同士が絡み合うのを防ぎ、接続用の雌コネクタ
78aが中継ユニット69の雄コネクタ76から抜け落ちた
り、接続線78の途中が断線したりといった事故が生ずる
ことを極力防げる。
しかも、接続線78を短くすることによって、電気的信
号の伝送される信号線絡を短くできるので、接続線78内
を流れる電気信号中に外部ノイズが混入し難くなり、集
積回路や各種電気部品が誤動作することを極力防げる。
よって、接続線78を短くすることで得られる上記2つ
の相乗効果により、電気的制御装置55による電気的遊技
機器の動作を安定ならしめ、極めて信頼性の高いパチン
コ機1とすることができる。
さらに、各種検出器(セーフスイッチ24やアウトスイ
ッチ25等)より発された検出信号が中継ユニット69を介
して入力されるフィルタ56、中継ユニット69を介してソ
レノイド33やモータ44等へ駆動信号を出力するドライバ
59、中継ユニット69を介して外部たる管理装置から信号
入力されると共に管理装置へ信号を出力する通信ドライ
バ60、中継ユニット69を介してスピーカ62へサウンドジ
ェネレータ58より供給された音声信号を増幅出力するア
ンプ61、中継ユニット69を介して電源供給を受ける電力
生成回路64等を単一基材へ集積したパワーユニット74に
コネクタ受部79,79を形成して、該コネクタ受部へ中継
ユニット69に設けた雌コネクタ77,77を直接取り付ける
ようにすれば、中継ユニット69を介して入出力される信
号の減衰量を可及的小ならしめ得ると共に、外部からの
ノイズ混入をも効果的に防ぐことができる。
次に、本発明に係る遊技機用制御装置たる電気的制御
装置55の構成概略を第13図に示すブロック図に基づいて
説明する。
電気的制御装置55には変動入賞装置11の駆動源たるソ
レノイド33,33を動作制御する遊技機器制御手段97を設
けてあり、例えば左第1始動スイッチ15aもしくは右第
1始動スイッチ15bが入賞球を検出した場合には、上記
遊技機器制御手段97が変動入賞装置11を1度だけ第2状
態に変換駆動させ、第2始動スイッチ16が入賞球を検出
した場合には、上記遊技機器制御手段97が変動入賞装置
11を2回連続して第2状態に変換駆動させるように制御
する。
この遊技機器制御手段97が変動入賞装置11を第2状態
に保持する保持時間たる動作時間は、後に詳述する動作
時間設定部98によって設定されるものとしてあり、該動
作時間設定部98によって設定された動作時間は動作時間
判定手段99によって判定され、予め設定された所定時間
幅たる可変範囲内にあると判定されれば、この動作時間
が適正なものとして遊技機器制御手段97へ供給される。
しかして、上記動作時間設定部98で設定された動作時
間が可変範囲を越えていると動作時間判定手段99が判定
した場合には、「釘調整要求コマンド」を管理装置へ送
信することで、当該パチンコ機1に対する外部調整要求
を行うと共に、動作時間設定部98が設定した動作時間を
可変範囲内に変更して、遊技機器制御手段97へ供給する
のである。例えば、動作時間が可変範囲の上限値よりも
長時間に設定されていた場合には、可変範囲の上限値を
新たな動作時間として遊技機器制御手段97へ供給し、動
作時間が可変範囲の下限値よりも短時間に設定されてい
た場合には、可変範囲の下限値を新たな動作時間として
遊技機器制御手段97へ供給することで、当該パチンコ機
1に外部調整が施されるまでの暫定的な動作時間とする
のである。
また、電気的制御装置55に設けた実績データ収集手段
100は、上記遊技機器制御手段97が変動入賞装置11を制
御した結果、実際に得られた遊技結果として、セーフス
イッチ24、アウトスイッチ25、左第1始動スイッチ15
a、右第1始動スイッチ15b、第2始動スイッチ16、継続
スイッチ43、カウントスイッチ37より入力される遊技デ
ータを収集し、これらの遊技データを揮発性のメモリた
るRAM86へ一時的に記憶するのである。
なお、セーフスイッチ24及びアウトスイッチ25より入
力される遊技データは、遊技割数算出手段101へも入力
されるものとしてあり、上記遊技割数算出手段101はセ
ーフスイッチ24が検出したセーフ球数およびアウトスイ
ッチが検出したアウト球数を用いて、遊技割数を算出す
るのである。
この遊技割数は、例えば遊技盤6の遊技部8へ弾球さ
れた全遊技球数に対する賞球数の比で求めるものとして
あり、この遊技割数によって、パチンコ店は遊技客がパ
チンコ遊技に費やした投資に対する遊技客への褒賞を概
算でき、営業上の収支を概括的に掌握できるのである。
なお、本実施例においては「実現させたい遊技割数」
を「設定割数」と成し、管理装置等の外部より入力され
た「設定割数」を実現し得るように、電気的制御装置55
が変動入賞装置11の動作制御を行うものとしてある。
また、上記実績データ収集手段100は各種検出器から
遊技データを収集する他に、上記遊技割数算出手段101
が算出した遊技割数を収集すると共に、この遊技割数が
得られた際の設定割数および動作時間も収集し、これら
を実績データとしてRAM86に蓄積するものとしてある。
そして、この実績データは記憶タイミング制御手段10
2の制御によって、不揮発性のメモリたる実績データ記
憶手段103へ書き込まれるものとしてあり、該実績デー
タ記憶手段103には実績データを一括して記憶可能な実
績データ記憶領域を複数設けてあると共に、電源遮断後
にも記憶内容を保持するEEPROM85より構成してある。か
くすることにより、当該パチンコ機1の電源が切られた
後も、実績データ収集手段100が過去に収集した複数の
実績データを継続的に保持することが可能となる。
なお、本実施例における実績データ記憶手段103には
例えば30件分の実績データを記憶可能なように、EEPROM
85に30レコード分の実績データ記憶領域を設け、30レコ
ード全ての実績データ記憶領域に実績データが蓄積され
ると、最先に記憶させた実績データの蓄積されている実
績データ記憶領域(第1レコード)に最新の実績データ
を記憶させることで、実績データ記憶手段103内の実績
データを古い実績データから最新の実績データに順次更
新させ、現状態の遊技盤6の個性に適合する実績データ
がEEPROM85に蓄積されるようにしてある。
さらに、本実施例においては、記憶タイミング制御手
段102が一定周期で実績データ収集手段100内の実績デー
タを実績データ記憶手段103へ記憶させるように、記憶
タイミングを制御するものとしてあるが、実績データ収
集手段100内の実績データを実績データ記憶手段103へ記
憶させるタイミングは特に限定されるものではなく、実
績データ記憶手段103に設けた実績データ記憶領域数等
に応じて、そのタイミングを適宜に定めればよい。
例えば、当該パチンコ機1の起動から所定時間経過す
る毎に、実績データ収集手段100が収集した実績データ
を実績データ記憶手段103へ収集するように構成すれ
ば、当該パチンコ機1における単位時間当りの稼動率を
細かく収集することができ、パチンコ店側が当該パチン
コ機1に設定割数を設定する際の判断要素として有効に
活用することができる。また、動作時間設定部98が動作
時間を幾度か算出した時点で実績データ収集手段100か
ら実績データ記憶手段103へ実績データを記憶させるよ
うにすれば、当該パチンコ機1の個性に応じて適宜修正
された動作時間を他のデータと共に蓄積することができ
るので、設定割数を実現する上で不適切な動作時間が多
数蓄積されることがなく、実績データ記憶手段103の実
績データ記憶領域を有効に活用することが可能となる。
上記した動作時間設定部98は例えば動作時間算出手段
104及び動作時間変更監視手段105より構成してあり、変
動入賞装置11のソレノイド33の動作制御を行う遊技機器
制御手段97へ供給する新たな動作時間を動作時間算出手
段104が算出すると共に、該動作時間算出手段104が算出
した新たな動作時間に変更するか否かを動作時間変更監
視手段105が監視するのである。
この動作時間算出手段104が動作時間を算出する算出
法については後に詳述するが、電気的遊技機器たる変動
入賞装置11を実際に制御した結果として得られる遊技デ
ータを用いて、該遊技データから算出された遊技割数を
設定割数に近づけ得るような新たな動作時間を算出する
ことで、当該パチンコ機1の個性に応じた制御データが
得られるようにしてある。
なお、動作時間の算出に際して、変動入賞装置11を動
作制御した結果として実際に得られた遊技データが存在
しない場合には、固定データとして予め設定した仮想の
遊技情報に基づき、動作時間算出手段104が所定の演算
を行うことで暫定的な動作時間を算出し、この動作時間
によって遊技機器制御手段97が変動入賞装置11の動作制
御を行うものとしてある。
また、管理装置より設定割数が入力されない場合に
は、固定データとして予め記憶させてある所定数値を、
例えば動作時間算出手段動作時間算出手段104が読み出
し、当該数値を設定割数(例えば10割)として動作時間
を算出することで、遊技機器制御手段97が当該動作時間
に基づく変動入賞装置11の動作制御を行えるようにする
のである。
上記した遊技機器制御手段97、動作時間設定部98の動
作時間算出手段104及び動作時間変更監視手段105、動作
時間判定手段99、実績データ収集手段100、遊技割数算
出手段101、記憶タイミング制御手段102、実績データ記
憶手段103はEPROM84、EEPROM85、RAM86、CPUコア87等が
相互に機能し合うことによって構成されるものとしてあ
る。
次に、上記構成の電気的制御装置55による当該パチン
コ機1の制御概要を第14図〜第27図に示すフローチャー
トに基づいて説明する。
当該パチンコ機1への電源投入やリセット入力等に伴
って、電気的制御装置55のハードリセット処理を行うも
のとしてあり、スタックポインタ、タイマカウンタ、ウ
ォッチドックタイマを各々セットし、パラレル入出力、
シリアル入出力のイニシャル処理を行い、後に詳述する
分岐処理の処理番号を“処理No0"にセットする。また、
EEPROM85に実績データが蓄積されていた場合には、最新
の実績データをRAM86の実績データ収集領域へセットす
る。
上記ハードリセット処理でセットされたタイマカウン
タ89が計時する1mS毎に起動されるタイマ割込処理にお
いては、各部の処理タイマを更新すると共に、ウォッチ
ドック88のウォッチドックタイマをリセットする。
そして、上記タイマ割込処理が起動されずに、ウォッ
チドックタイマが所定時間をカウントアップすると、CP
Uコア87の暴走として暴走監視処理が起動され、例えば
変動入賞装置11に設けたメッセージ表示部54に「エラー
メッセージ」を表示させるエラーメッセージ表示出力処
理を行い、他の処理は一切行えないようにする。
また、通信処理は上記タイマカウンタの計時する所定
時間毎に起動され、管理装置等の外部よりデータを受信
していた場合および管理装置等の外部へ送信するデータ
がセットされていた場合には、後に詳述するデータ送受
信処理を行う。
ハードリセット処理もしくはタイマ割込処理によって
通常の遊技処理が開始されると、まず入力読込処理を行
い、各種検出器によって検出された検出情報を遊技デー
タとして読み込み、各遊技データを更新するのである。
上記入力読込処理に際しては、まずセーフスイッチ2
4、アウトスイッチ25、左第1始動スイッチ15a、右第1
始動スイッチ15b、第2始動スイッチ16、カウンタスイ
ッチ37、継続スイッチ43からの入力情報を読み込み、該
入力情報を適宜に処理することで、信号のレベル変化た
る「立上りエッジ」を検出し、この立上りエッジの有無
によって検出情報の有無を判断するのである。
そして、セーフスイッチ24より入力された検出情報か
ら立上りエッジを検出した場合には、セーフ球数を計数
記憶するセーフ球カウンタの計数値に“1"加算し、アウ
トスイッチ25より入力された検出情報から立上りエッジ
を検出した場合には、アウト球数を計数記憶するアウト
球カウンタの計数値に“1"加算し、左第1始動スイッチ
15aより入力された検出情報から立上りエッジを検出し
た場合には、左始動口12へ入賞した入賞球数を計数記憶
する左始動口入賞球カウンタの計数値に“1"加算し、右
第1始動スイッチ15bより入力された検出情報から立上
りエッジを検出した場合には、右始動口14へ入賞した右
始動口入賞球数を計数記憶する右始動口入賞球カウンタ
の計数値に“1"加算し、第2始動スイッチ16より入力さ
れた検出情報から立上りエッジを検出した場合には、中
央始動口13へ入賞した中央始動口入賞球数を計数記憶す
る中央始動口入賞球カウンタの計数値に“1"加算し、継
続スイッチ43より入力された検出情報から立上りエッジ
を検出した場合には、継続入賞球数を計数記憶する継続
入賞球カウンタの計数値に“1"加算し、カウントスイッ
チ37より入力された検出情報から立上りエッジを検出し
た場合には、第2状態に変換駆動された変動入賞装置11
の球通過路28を経て入賞した全入賞球数たるカウント球
数を計数記憶するカウンタの計数値に“1"加算する。
上記した入力読込処理が終了すると、アウト球カウン
タのカウント数とセーフ球カウンタのカウント数の総計
が規定値以上か否かの判断を行い、規定値以上であった
場合には、遊技割数算出手段101が当該実績データより
遊技割数の算出を行い、算出された遊技割数を新たなデ
ータとしてRAM86の該当領域へセットするのである。
遊技割数の算出に際しては、パチンコ遊技によって遊
技盤6の遊技部8内へ弾球された全遊技球数がサンプリ
ング値として適当な数量以上無ければ、算出された遊技
割数に大きな偏よりが生ずる恐れがあるため、例えばア
ウト球計数値とセーフ球計数値の総計が1000個に達した
時点で遊技割数を算出させるように、規定値を“1000"
に設定してある。
また、遊技割数はパチンコ遊技に供された全遊技球数
(セーフ球計数値+アウト球計数値)に対する排出賞球
数の割合で求めるものとしてあり、その算出式は、 で表される。
なお、賞球数は固定データとして予め入力してある所
定数値であり、本実施例においては、例えば“1個”の
セーフ球に基づいて“13個”の賞球が排出されるように
設定してあるが、遊技球が入賞した入賞口によって排出
賞球数を変えてある場合(例えば7個と13個)には、そ
れぞれのセーフ球と賞球数を乗算することで、正確な排
出賞球数を求めることができる。
次いで、電源投入時やリセット時における電源立上り
であるか否かを判断し、電源立上りであると判断した場
合には、実績データ更新処理および動作時間設定処理を
行う。
また、上記判断処理において電源立上りではないと判
断した場合には、管理装置より送信された設定割数の有
無を判断し、新たな設定割数が入力されていた場合に
も、実績データ更新処理および動作時間設定処理を行
う。
なお、電源立上りの判断に際しては、例えばワンチッ
プ・マイクロコンピュータ57のRESETへの入力信号を適
宜な遅延回路を介して入力させるPA7への入力信号によ
って判断するものとしてあり、電気的制御装置55の各部
が正常な動作を行い得る状態に起動されるために必要十
分な時間が経過した後には、「電源立上り」と判断され
るようにしてある。
実績データ変更処理に際しては、電源投入時もしくは
リセット時にEEPROM85からRAM86へセットされた実績デ
ータ中に遊技割数が存在するか否かを判断し、遊技割数
が当該データ内に存在しない場合には、この実績データ
を継続使用してデータ収集を行い、算出された遊技割数
が実績データ内に存在する場合には、EEPROM85からRAM8
6へセットされた実績データは使用せず、RAM86に新たな
実績データ収集領域を作成し、該収集領域へ実績データ
中の設定割数をコピーして使用する。
また、後に詳述する「動作時間変更規制コード」がセ
ットされているか否かを判定し、セットされていないと
判定した場合には、前回の動作時間算出から新規に規定
件数の実績データが蓄積されたか否かを判断し、規定量
に達していれば動作時間算出リクエストをセットするこ
とで、後に詳述する動作時間設定処理において、当該設
定割数と遊技データに基づく「新たな動作時間」が算出
されるようにする。
なお、規定件数の実績データとは、例えば遊技割数算
出毎に実績データ記憶手段103たるEEPROM85の実績デー
タ記憶領域へ新規に蓄積される実績データを1件とした
場合、前回の動作時間算出後に、このEEPROM85に蓄積さ
れた所定件数(例えば10件分)の実績データのことであ
る。しかしながら、「新たな動作時間」算出のタイミン
グは実績データの蓄積件数に限定されるものではなく、
例えば上記遊技割数算出手段101が算出した遊技割数と
設定割数とを適宜なタイミングで比較し、遊技割数と設
定割数との差が殆ど縮まらない場合や大きく広がってゆ
くような場合に、最新の実績データがEEPROM85に蓄積さ
れた時点で「新たな動作時間」を算出するようにしても
よい。
実績データ記憶手段103に蓄積された実績データが規
定件数に達していない場合には、RAM86に設けた新たな
実績データ収集領域へ最新の実績データ内の動作時間を
コピーして、遊技機器制御手段97による変動入賞装置11
の動作制御に供する。
次いで、管理装置より新たな設定割数が入力されてい
れば、RAM86内の実績データ収集領域に蓄積されている
実績データ中に遊技割数が存在するか否か判断し、遊技
割数が存在しなければ、入力された新たな設定割数をRA
M86内の該当領域にセットし、遊技割数が最新の実績デ
ータ内に存在した場合には、RAM86へ新たに実績データ
収集領域を作成し、管理装置より入力された設定割数を
該当領域にセットする。そして、この新たな設定割数を
実現するための動作時間が動作時間算出処理において算
出されるように、“動作時間算出リクエスト”をセット
する。
動作時間設定処理に際しては、先ず“動作時間算出リ
クエスト”がセットされているか否かを判断し、“動作
時間算出リクエスト”がセットされていた場合にのみ以
下の処理を行う。
EEPROM85内に過去の実績データが蓄積されているか否
かを判定し、当該パチンコ機1の起動直後で実績データ
が蓄積されていない場合には、予め固定データとして入
力してある“10"を遊技割数として動作時間算出に用い
る。
また、実績データがEEPROM85内に蓄積されている場合
には、実績データ中の有効な遊技データ及び動作時間か
ら実質的な遊技割数を求め、この実質的な遊技割数を動
作時間算出に用いる。なお、有効な遊技データとは、上
記動作時間判定手段99が“釘調整要求コード”を管理装
置へ送信したような実績データを除くものであり、有効
な実績データ及び動作時間を用いて求めた実質的な遊技
割数を新たな動作時間算出に用いることによって、当該
パチンコ機1の個性に応じた適切な動作時間を算出する
ことができ、比較的短時間で設定割数を実現可能な動作
時間を得ることができる。
次いで、上記のようにして求めた実質的な遊技割数と
設定割数を比較して、遊技割数よりも設定割数の方が大
であれば、変動入賞装置11への入賞球を増やすように動
作時間を延ばし、設定割数よりも遊技割数の方が大であ
れば、変動入賞装置11への入賞球を減らすように動作時
間を縮めるように、動作時間設定部98の動作時間算出手
段104が新たな動作時間を算出するのである。
ここで、動作時間の算出法の一具体例として、補助遊
技における動作時間たる補助遊技用動作時間と、特別遊
技における動作時間たる特別遊技用動作時間のうち、特
別遊技用動作時間は一定とし、補助遊技用動作時間のみ
を変更する場合について説明する。
なお、本実施例における補助遊技用動作時間において
は、左始動口12及び右始動口14に遊技球が入賞した場合
に、変動入賞装置11を第2状態に変換駆動させる第1補
助遊技用動作時間と、中央始動口13に遊技球が入賞した
場合に、変動入賞装置11を第2状態に変換駆動させる第
2補助遊技用動作時間とを分けて設定するものとしてあ
る。
先ず動作時間算出に際しては、変動入賞装置11を動作
した結果として得られた実績データ(該実績データがRA
M86内に存在しない場合には予め設定された仮想デー
タ)から算出した遊技割数を設定割数にするために増減
させなければならない獲得球数たる「変化させるべき獲
得球数」を求める。なお、「獲得球数」とはパチンコ遊
技に使用されて遊技盤6の遊技部8内に弾球された全遊
技球数であり、アウト球計数値とセーフ球計数値を加算
することによって求められる。
上記した「変化させるべき獲得球数」は、「設定割
数」と「遊技割数」の差に「獲得球数」を乗ずることに
よって求めることができる。
(設定割数−遊技割数)×0.1×獲得球数 上記のように求めた「変化させるべき獲得球数」を変
動入賞装置11の動作制御によって変化させるために、特
別遊技用動作時間は変更せず、特別遊技中における変動
入賞装置11の駆動回数を増減させるものとした場合に
は、第2状態にある変動入賞装置11へ入賞した入賞球が
継続スイッチ43をオンさせることによって、補助遊技か
ら特別遊技へ移行し、或いは特別遊技が継続更新され、
変動入賞装置11が第2状態に変換駆動された変換動作回
数を増減させることで、セーフスイッチ24が計数するセ
ーフ球計数値を増減させ、もって設定割数を実現するの
である。なお、特別遊技中における変動入賞装置11の駆
動回数を増減させるに際しては、補助遊技用動作時間を
増減させることによって、特別遊技の発生回数を適宜増
減させ、特別遊技における継続更新回数を増減するもの
としてある。
そこで、左始動口12、中央始動口13、右始動口14へ遊
技球が入賞することで開始される補助遊技中に、変動入
賞装置11へ入賞した入賞球が継続スイッチ43をオンさせ
ることで発生する特別遊技において、当該変動入賞装置
11が第2状態に変換駆動されて、再び第1状態に変換駆
動されるまでの1サイクル中に、変動入賞装置11へ入賞
する入賞球数の平均値を求め、この「1サイクル中の平
均入賞球数」から、設定割数を実現するために必要な特
別遊技中のサイクル数を概算する。
1サイクル中の平均入賞球数は、特別遊技中における
変動入賞装置11への全入賞球数たる「特別遊技中のカウ
ント入賞球数」を特別遊技中に変動入賞装置11が変換駆
動された回数たる「特別遊技中の変換動作回数」で除す
ればよい。
上式のようにして求めた「1サイクル中の平均入賞球
数」に、「賞球数」を乗ずることによって、1サイクル
中に変動入賞装置11へ入賞した入賞球に基づいて排出さ
れる賞球数の平均値が得られる。そして、この1サイク
ルにおける平均排出賞球数を、上式で求めた「変化させ
るべき獲得球数」で除すれば、遊技割数を設定割数にす
るために必要な獲得球数を得るために増減させるべき変
換動作回数たる「変化させるべき変換動作回数」を求め
ることができる。
次に、左始動口17、中央始動口18、右始動口19へ入賞
することによって発生する補助遊技中に変動入賞装置11
へ入賞した入賞球の総数たる「補助遊技中の入賞球数」
を求め、補助遊技中における変動入賞装置11への単位時
間当りの平均入賞球数たる「補助遊技中の平均入賞球
数」を算出する。
「補助遊技中の入賞球数」は、カウントスイッチ37が
カウントした全カウント球数から特別遊技中のカウント
球数を減ずることによって求めることができ、この「補
助遊技中の入賞球数」を、変動入賞装置11が補助遊技に
伴って第2状態に変換された延べ時間たる「補助遊技中
の第2状態延べ時間」で除することによって、「補助遊
技中の平均入賞球数」を求めることができる。
補助遊技における変動入賞装置11の「補助遊技中の第
2状態延べ時間」は、各始動スイッチのオン回数と補助
遊技用動作時間を乗ずることによって得られるが、本実
施例においては、左右第1始動スイッチ15a,15bが入賞
球を検出した場合の第1補助遊技用動作時間と、第2始
動スイッチ16が入賞球を検出した場合の第2補助遊技用
動作時間とを分けて設けてあるので、「補助遊技中の第
2状態延べ時間」は次のようにして求める。
なお、中央始動口16へ入賞した際には、変動入賞装置
11を2回第2状態に変換駆動させるものとした本実施例
においては、両変換時間の合計値を第2補助遊技用動作
時間として用いる。
上記のようにして求めた「補助遊技中の第2状態延べ
時間」で「補助遊技中の入賞球数(全カウント球数−特
別遊技中のカウント球数)」で除することによって、
「補助遊技中の平均入賞球数」を求めることができる。
上記のようにして求めた「補助遊技中の平均入賞球
数」を増減させるように動作時間を設定変更すること
で、特別遊技の発生率および継続回数を調整し、もって
設定割数を実現し得る遊技割数が得られるようにするの
である。
そこで、先ず変動入賞装置11が第2状態に変換駆動さ
れた総回数(補助遊技中および特別遊技中を含む)たる
「変換動作回数」を、特別遊技が発生するまでに変動入
賞装置11へ入賞した入賞球数たる「補助遊技中の入賞球
数」で除することによって補助遊技中に変動入賞装置11
へ入賞した入賞球“1個”に基づいて特別遊技における
変動入賞装置11の変換動作が行われる確率たる「変換動
作発生確率」を求める。
なお、「補助遊技中の入賞球数」は、カウントスイッ
チ37がカウントした「全カウント球数」から特別遊技中
にカウントスイッチ37がカウントした「特別遊技中のカ
ウント球数」を減ずることによって得ることができる。
そして、上記のようにして求めた「変換動作発生確
率」で「変化させるべき変換動作回数」を除することに
よって、設定割数を実現するために必要な変換動作回数
を得られるカウント球数たる「設定割数実現に要するカ
ウント球数」が求められる。
上記のようにして求めた「設定割数実現に要するカウ
ント球数」を「補助遊技中の平均入賞球数」で除するこ
とにより、設定割数の実現に要するカウント球数を得る
ために、補助遊技において変動入賞装置11を第2状態に
変換させる必要のある第2状態延べ時間たる「設定割数
実現に要する補助遊技中の第2状態延べ時間」を概算で
きる。
上記のようにして求めた「設定割数実現に要する補助
遊技中の第2状態延べ時間」が得られるように、左右始
動口12,14及び中央始動口13への入賞に伴う変動入賞装
置11の第1,第2補助遊技用動作時間を算出すれば、当該
パチンコ機1における遊技盤6の設置状態や釘配列等に
適合した動作時間を算出でき、該動作時間によって遊技
割数を設定割数に近づけ得るのである。
新たな動作時間算出に際しては、上記「設定割数実現
に要する補助遊技中の第2状態延べ時間」から「補助遊
技中の第2状態延べ時間」を減ずることで得られる「変
化させるべき補助遊技中の第2状態延べ時間」を求め、
この「変化させるべき補助遊技中の第2状態延べ時間」
を補助遊技中の各変換動作に分散させることで、遊技割
数を実現し得る新たな動作時間を算出するのである。
なお、本実施例においては、第1補助遊技用動作時間
と第2補助遊技用動作時間を別途設けるものとしてある
ので、左右始動口12,14への入賞に伴う変動入賞装置11
の変換動作と、中央始動口13への入賞に伴う変動入賞装
置11の変換動作との比に応じて、第1,第2補助遊技用動
作時間を設定しなければならない。
そこで、左右第1始動スイッチ15a,15bの入賞球検出
に伴う変動入賞装置11の第2状態延べ時間が全第2状態
延べ時間に占める比率たる「第1動作時間占有率」と、
第2始動スイッチ16の入賞球検出に伴う変動入賞装置11
の第2状態延べ時間が全第2状態延べ時間に占める比率
たる「第2動作時間占有率」とを求める。
「第1動作時間占有率」の算出に際しては、左第1始
動スイッチ15aが検出した入賞球数たる「左第1始動SW
オン回数」と、右第1始動スイッチ15bが検出した入賞
球数たる「右第1始動SWオン回数」との加算値に「第1
補助遊技用動作時間」を乗ずると共に、この値を「補助
遊技中の第2状態延べ時間」で除すればよい。
すなわち、「第1動作時間占有率」は、 で求めることができる。
「第2動作時間占有率」も同様にして、第2始動スイ
ッチ16が検出した入賞球数たる「第2始動SWオン回数」
に「第2補助遊技用動作時間」を乗ずると共に、この値
を「補助遊技中の第2状態延べ時間」で除すればよい。
上記のようにして求めた「第1動作時間占有率」及び
「第2動作時間占有率」に「変化させるべき補助遊技中
の第2状態延べ時間」を夫々乗ずることで、第1補助遊
技用動作時間および第2補助遊技用動作時間に夫々分散
させるための時間を概算でき、この時間を各始動口へ入
賞した入賞球数で除することにより、「変化させるべき
第1補助遊技用動作時間」及び「変化させるべき第2補
助遊技用動作時間」を算出できる。
したがって、求める「新たな第1補助遊技用動作時
間」は、上記のように算出された「変化させるべき第1
補助遊技用動作時間」を「現在の第1補助遊技用動作時
間」に加算(「変化させるべき第1補助遊技用動作時
間」が負の値である場合には減算に該当する。)するこ
とで得られ、求める「新たな第2補助遊技用動作時間」
は、上記のように算出された「変化させるべき第2補助
遊技用動作時間」を「現在の第2補助遊技用動作時間」
に加算(「変化させるべき第2補助遊技用動作時間」が
負の値である場合には減算に該当する。)することで得
られる。
また、中央始動口13へ入賞した入賞球を第2始動スイ
ッチ16が検出することで開始される補助遊技において、
変動入賞装置11が第2状態に変換駆動される第2補助遊
技用動作時間が、第1補助遊技用動作時間と同一時間の
変換動作を複数回(例えば2回)行うことによって構成
されている場合、この第2補助遊技用動作時間を第1補
助遊技用動作時間が複数回繰り返されたものと看做すこ
とで、「新たな第1補助遊技用動作時間」及び「新たな
第2補助遊技用動作時間」の算出式を簡略化することが
できる。
例えば第2補助遊技用動作時間を2回分の第1補助遊
技用動作時間で構成した場合、第2始動スイッチ16が検
出した入賞球“1個”は、左右第1始動スイッチ15a,15
bが“2個”の入賞球を検出したことに相当するものと
考え、「変化させるべき補助遊技中の第2状態延べ時
間」を補助遊技中の変動入賞装置11の変換駆動回数で除
すれば、「変化させるべき第1動作時間」を求めること
ができる。
そして、上記のように求めた「変化させるべき第1補
助遊技用動作時間」を「現在の第1補助遊技用動作時
間」に加算することで「新たな第1補助遊技用動作時
間」が得られると共に、「変化させるべき第1補助遊技
用動作時間」の2倍を「現在の第2補助遊技用動作時
間」に加算することで「新たな第2補助遊技用動作時
間」が得られる。
このように、第2補助遊技用動作時間を第1補助遊技
用動作時間の倍数とした場合には、新たな動作時間を求
めるために算出する“変化させるべき補助遊技用動作時
間”の値は1通りでよく、動作時間変更に際しての演算
処理を簡略化できると共に、第1動作時間のみを記憶す
ることによって第2動作時間も算出可能なので、新たな
動作時間の記憶処理をも簡略化できる。
なお、このようにして算出された新たな動作時間が、
現在の動作時間に比して僅少な時間差しかなく、電気的
制御装置55による変動入賞装置11の駆動源たるソレノイ
ド33,33の動作制御を良好に行い得ないような場合が想
定されるため、算出値の端数を四捨五入することで、所
定単位(例えば5msec,10msec)毎に動作時間を設定変更
するように構成してもよい。
以上、動作時間算出手段104による動作時間算出法の
一具体例を説明したが、新たな動作時間算出の算出法は
上記の算出式に限定されるものではなく、例えば特別遊
技の発生に伴う変動入賞装置11への入賞球の増減が、他
の入賞具9…への入賞率に影響を及ぼすことが想定でき
るので、特別遊技中における変動入賞装置11の変換駆動
回数の増減から、他の入賞具9への入賞球数の増減を概
算して、動作時間算出用のファクターとして用いること
により、設定割数を実現するうえで一層適正な動作時間
を算出することができる。
また、上記具体例においては、特別遊技における継続
回数を増減させることで、変動入賞装置11の入賞球数を
調節して獲得球数を所定の値となるようにし、設定割数
が実現できるような動作時間を算出するものとしたが、
補助遊技における動作時間を増減させることによって、
該補助遊技中の変動入賞装置11への入賞球数も増減する
ために、この補助遊技中の変動入賞装置11への入賞球数
が排出賞球数に影響を及ぼすことが考えられる。そこ
で、補助遊技用動作時間の変更に際しては、補助遊技用
動作時間の増減に伴う排出賞球数を概算し、動作時間算
出に際しての補正を行うようにすれば、より好適な動作
時間算出法とすることができる。
さらに、特別遊技中に左右第1始動スイッチ15a,15b
及び第2始動スイッチ16が入賞球を検出しても、所定数
(例えば4個)以上の入賞球記憶は保持されないように
構成された電気的制御装置55においては、各始動口への
入賞球数と補助遊技における変動入賞装置11の変換動作
回数とは一致しないので、特別遊技中における各始動口
への入賞球数を別途計数しておき、これらを補助遊技に
おける変動入賞装置11の変換動作回数から除外して動作
時間の算出を行うようにすれば、動作時間算出法として
一層好ましいものとなる。
また、特別遊技における1サイクル中に継続スイッチ
43が検出した入賞球数が“2"以上であった場合にも、特
別遊技は1サイクルの更新が為されるのみであるから設
定割数を実現するための継続回数の調整に際して、継続
スイッチ43のオン回数を考慮することにより、一層好ま
しい動作時間算出法とすることができる。
なお、動作時間算出の補正値として使用するのは遊技
データにか限らず、主にベニヤ合板等から形成されてい
る遊技盤6の反り等による影響を概算して、遊技データ
を適宜補正したり、算出された動作時間を補正するよう
にしてもよい。例えば、遊技盤6の反りに対する重要な
要因となるパチンコ店内の温度や湿度を計測するための
温度センサ・湿度センサをパチンコ機1に設け、これら
の値を実績データとして蓄積してゆき、温度・湿度と遊
技データとの関連から遊技データ処理や動作時間算出時
の補正に用いるのである。
上記のようにして求めた「新たな第1,第2補助遊技用
動作時間」において、設定割数>遊技割数の場合には
「変化させるべき獲得球数が正の値となって、「現在の
第1,第2補助遊技用動作時間」に加算する「変化させる
べき第1,第2補助遊技用動作時間」が正の値となり、
「新たな第1,第2補助遊技用動作時間」は「現在の第1,
第2補助遊技用動作時間」よりも長い時間となる。同様
に、設定割数<遊技割数の場合には「変化させるべき獲
得球数が負の値となって、「現在の第1,第2補助遊技用
動作時間」に加算する「変化させるべき第1,第2補助遊
技用動作時間」が負の値となり、「新たな第1,第2補助
遊技用動作時間」は「現在の第1,第2補助遊技用動作時
間」よりも短い時間となる。
このようにして算出された新たな第1,第2動作時間が
変更要件を満たしているか否かを、動作時間変更監視手
段105が判定し、変更要件を満たしていないと判定した
場合には、“動作時間変更規制コード”をセットして、
動作時間算出手段104が算出した新たな第1,第2動作時
間に変更させないようにし、現在の第1,第2動作時間を
継続使用させるのである。
すなわち、新たな第1,第2動作時間が変更要件を持た
していない場合には第1,第2動作時間の変更は行わず、
動作時間算出用の実績データ量を適宜増やした後に、改
めて第1,第2動作時間を算出させ、この時点で算出され
た新たな第1,第2動作時間が未だ変更要件を満たしてい
ない場合には、再び“動作時間変更規制コード”をセッ
トして、新たな第1,第2動作時間に変更することを規制
する。したがって、変更要件を満たしていない第1,第2
動作時間が算出された場合には、動作時間変更監視手段
105が動作時間の変更を規制するように動作制御するで
ある。
そして、上記動作時間変更監視手段105によって“動
作時間変更規制コード”がセットされている場合には、
実績データ更新処理において、当該“動作時間変更規制
コード”セット後に規定量以上の遊技データが蓄積され
たか否かを判定し、規定量の遊技データが蓄積されてい
た場合にのみ、“動作時間変更規制コード”をリセット
すると共に“動作時間算出リクエスト”をセットする。
かくすることによって、“動作時間変更規制コード”セ
ット後に規定量の実績データが蓄積された時点で、「新
たな動作時間」を算出することができるのである。
なお、“動作時間変更規制コード”をリセットして
「新たな動作時間」を算出するための目安とした実績デ
ータの規定量は、当該パチンコ機1の機種等に応じて適
宜に定めればよいが、例えば遊技割数算出と同様の条件
とし、アウト球計数値とセーフ球計数値との計が“100
0"に達して、新たな実績データがEEPROM85に蓄積された
時点で「新たな動作時間」を算出するようにしてもよい
し、“動作時間変更規制コード”をセット後に規定件数
(例えば10件)の実績データが蓄積された時点で「新た
な動作時間」を算出するようにしてもよい。
上記動作時間変更監視手段105が判断する変更要件の
具体例は、例えば新規に算出された「新たな動作時間」
と同一の動作時間がEEPROM85内に蓄積されている過去の
実績データ中に存在し、当該実績データにおいては、設
定割数が実現されていないような場合で、この「新たな
動作時間」によって変動入賞装置11の動作制御を行って
も設定割数を実現し得ないと予測できることから、新規
に算出された「新たな動作時間」は変更要件を満たして
いないものと判断する。
また、「新たな動作時間」算出に用いた規定件数の実
績データ中の遊技データ(例えばカウントスイッチ37の
オン回数や継続スイッチ43のオン回数等)が、過去の実
績データに比べて極端に変動しているような場合にも、
変更要件を満たしていないものと判断する。すなわち、
遊技データの極端な変動は当該パチンコ機1に対して外
部調整(釘調整等)が施された可能性を示唆すると共
に、この実績データを用いて算出した「新たな動作時
間」は設定割数を実現する上で不適切なものと予測され
るからである。
上記した動作時間変更監視手段105が変更要件を満た
すと判断した「新たな動作時間」は、動作時間判定手段
99によって、当該「新たな動作時間」が予め設定された
可変範囲内にあるか否かの判定が為される。そして、こ
の「新たな動作時間」が可変範囲の設定最大値を越えて
いる場合には、上記動作時間算出手段104が算出した
「新たな動作時間」を用いずに、可変範囲の最大値を動
作時間として遊技機器制御手段97へ供給する。また、
「新たな動作時間」が可変範囲の設定最小値を越えてい
る場合には、上記動作時間算出手段104が算出した「新
たな動作時間」を用いずに、可変範囲の最小値を動作時
間として遊技機器制御手段97へ供給する。
すなわち、動作時間算出手段104が算出した動作時間
が極端に長くなったり、短くなったりした場合に、この
動作時間判定手段99が動作時間を調整することで、当該
パチンコ機1の変動入賞装置11の動作時間が他のパチン
コ機1の変動入賞装置11の動作時間と異ることが明瞭に
なることを防ぎ、当該パチンコ機1に対する遊技者の興
趣が損なわれたり、パチンコ店が多大な損害を蒙ること
のないようにするのである。
加えて、「新たな動作時間」が可変範囲を越えている
場合には、例えば“釘調整要求コード”をセットするこ
とにより、後述するデータ送受信処理において、管理装
置等の外部へ「釘調整要求」を送信し、当該パチンコ機
1に対する外部調整を要求するのである。
したがって、動作時間判定手段99を設けることによ
り、変動入賞装置11の動作時間を著しく長時間もしくは
短時間に設定しなければ設定割数が実現できないような
場合には、当該パチンコ機1における動作時間を可変範
囲の最大値もしくは最小値に設定変更することで、釘調
整が施されるまでの暫定的処置とし、電気的制御装置11
の動作時間が他のパチンコ機と異ることを遊技者に知ら
れることを防ぐと共に、遊技割数と設定割数との開きを
最低限に抑えた状態で、外部から釘調整が施されるのを
待つことができ、極めて有用な電気的制御装置55とする
ことができる。
上記した一連の処理が終了すると、実績データ収集手
段100内の実績データを実績データ記憶手段103に記憶さ
せるための所定条件が満たされた実績データのセーブタ
イミングか否かを記憶タイミング制御手段102が判定
し、該条件が満たされていれば、RAM86内の実績データ
をEEPROM85の実績データ記憶領域へ記憶させるように、
上記記憶タイミング制御手段102が制御する。
なお、記憶タイミング制御手段102が判定する実績デ
ータのセーブタイミングは適宜に定めればよいが、例え
ば上記タイマ割込処理によって一定時間毎に起動される
メイン処理のループが所定回数繰り返された時点で実績
データのセーブタイミングと判断するようにすれば、一
定周期でRAM86内の実績データをEEPROM85へ記憶させる
ことができる。この一定周期は遊技割数算出の条件(獲
得球数が規定値以上)が満たされる最短時間よりも十分
に短く設定することが好ましい。また、パチンコ機1に
は非稼動時間もあるので、遊技データの蓄積量(例えば
獲得球数が所定数以上)に達した時点でEEPROM85へ記憶
させるようにすれば、パチンコ機1の非稼動時間に同一
の実績データを幾度もリライトすることを防止できる。
上記のように記憶タイミング制御手段102が実績デー
タの記憶タイミングを判定して、所定条件が満たされる
毎に実績データ収集手段100が収集した実績データを実
績データ記憶手段103へ記憶させるように動作制御する
ので、電源遮断時に一括して実績データ収集手段100内
の実績データを実績データ記憶手段103へ記憶させる場
合のごとく、電源遮断後にもワンチップ・マイクロコン
ピュータ57へ電源供給するためのバックアップ機能を電
気的制御装置55へ付加する必要がないと共に、実績デー
タ収集手段100から実績データ記憶手段103へ実績データ
を書き込むに際して、該バックアップ機能の電気的容量
では書込用電源を賄えなえずに、不揮発性のメモリたる
EEPROM85へ書き込んだ実績データが変化してしまうよう
な事態もなく、当該パチンコ機1の再起動時における動
作時間算出に用い得る適正な実績データを確保すること
ができる。
次いで、後に詳述するデータ送受信処理において“釘
止めコマンド”を管理装置から受信した場合には、該デ
ータ送受信処理において“打止めコマンド”がセットさ
れるために、「打止めメッセージ」を例えば変動入賞装
置11のメッセージ表示部54へ出力し、当該ループにおけ
るメイン処理を終了する。すなわち、以下に詳述する遊
技上の各処理を行わずにメイン処理を終了することで、
当該パチンコ機1におけるパチンコ遊技を不可能にする
のである。なお、このような打ち止め時の処理に際して
は、パチンコ機1の遊技球発射機構23を動作不能とする
ように構成してもよい。
「打止めメッセージ」がセットされていなかった場合
には、当該パチンコ機1に対して為された不正を検出す
る不正検出処理を行う。
不正条件として、例えばカウントスイッチ37が所定時
間以上継続してオン状態となった場合や、特別遊技が発
生したにも拘らず1度もカウントスイッチ37がオンにな
らなかった場合や、継続スイッチ43がオンになってから
所定時間内にカウントスイッチ37がオンにならなかった
場合等を予め設定しておき、いずれかの条件が満たされ
た場合に不正条件成立と看做し、該不正条件成立時に電
気的制御装置55が行っていた各部への出力状態をストア
すると共に、該各部への出力を停止する。
さらに、“不正情報送信要求コード”をセットし、後
に詳述するデータ送受信処理において“不正情報コー
ド”が管理装置へ送信されるようにすると共に、当該メ
インループにおける分岐処理の処理番号を“処理No4"に
セットし、後述する分岐処理において不正動作処理が行
われるようにする。なお、“処理No4"がセットされてい
る場合には、上記した不正検出時の処理は行わず、分岐
処理における“処理No4"を維持する。
次いで、当該メインループにおける遊技状態に適合し
た各出力処理として、スピーカ62による効果音出力、管
理装置への信号出力制御、上部可変表示器51やメッセー
ジ表示部54等への表示出力、表示ランプ50等への発光出
力、モータ44へのモータ駆動を適宜に行った後、分岐処
理用にセットされた処理番号を判定し、各処理番号に適
合した処理をおこなう。
先ず、通常時にセットされている“処理No0"において
は通常動作処理が為され、各種入賞具9…に入賞した入
賞球に応じた賞球排出処理等の通常動作コントロール処
理を行うと共に、左右第1始動スイッチ15a,15bもしく
は第2始動スイッチ16が入賞球を検出したか否かの判断
処理を行い、何れの始動スイッチも入賞球を検出してい
ない場合には、当該ループにおけるメイン処理を終了す
る。また、左右第1始動スイッチ15a,15bが入賞球を検
出した場合には分岐処理の処理番号を“処理No1"に、第
2始動スイッチ16が入賞球を検出した場合には分岐処理
の処理番号を“処理No2"に夫々セットして、当該ループ
におけるメイン処理を終了する。
上記のようにして“処理No1"がセットされた状態でメ
イン処理が起動されると、分岐処理において第1補助遊
技処理が行われる。該第1補助遊技処理においては、入
賞球検出によって継続スイッチ43がオンになったか否か
を判定し、継続スイッチ43が入賞球を検出していなけれ
ば、第1補助遊技コントロール処理を行って、当該ルー
プにおけるメイン処理を終了する。
上記した第1補助遊技コントロール処理とは、第1補
助遊技に応じた所定音声の出力、変動入賞装置11の駆動
源たるソレノイド33,33やモータ44への駆動出力、上部
可変表示器51やメッセージ表示部54等への表示出力、表
示ランプ50等への発光出力等の各処理を適宜にコントロ
ールすることである。
また、継続スイッチ43が入賞球を検出した場合には、
分岐処理における処理番号を“処理No3"にセットすると
共に、RAM86に収集中の実績データ内の「特別遊技発生
回数」に“1"を加算する。さらに、“特別遊技開始送信
要求コード”をセットすることで、当該パチンコ機1に
おいて開始された特別遊技の通算回数たる「特別遊技発
生回数」が、後に詳述するデータ送受信号処理におい
て、管理装置へ送信されるようにするのである。
なお、変動入賞装置11を第2状態に変換駆動させた第
1補助遊技用動作時間中に継続スイッチ43が入賞球を検
出しなかった場合には、第1補助遊技終了条件が成立し
たものとして、分岐処理における処理番号を“処理No0"
にセットすると共に、変動入賞装置11を第1状態に変換
駆動させて補助遊技を終了する。
また、“処理No2"がセットされた状態でメイン処理が
起動されると、分岐処理において第2補助遊技処理が行
われ、上記した第1補助遊技と同様に、入賞球検出によ
って継続スイッチ43がオンになったか否かを判定し、継
続入賞球が入賞球を検出していなければ、第2補助遊技
に応じた所定音声の出力、変動入賞装置11の駆動源たる
ソレノイド33,33やモータ44への駆動出力、上部可変表
示器51やメッセージ表示部54名への表示出力、表示ラン
プ50等への発光出力等への発光出力等の各処理よりなる
第2補助遊技コントロール処理を行って、当該ループに
おけるメイン処理を終了する。
また、継続スイッチ43が入賞球を検出した場合には、
分岐処理における処理番号を“処理No3"にセットすると
共に、RAM86に収集中の実績データ内の「特別遊技発生
回数」に“1"を加算する。また、上記した第1補助遊技
処理と同様に、“特別遊技開始送信要求コード”をセッ
トすることで、当該パチンコ機1において開始された特
別遊技の通算回数たる「特別遊技発生回数」が、後に詳
述するデータ送受信処理において、管理装置へ送信され
るようにするのである。
なお、変動入賞装置11を第2状態に変換駆動させた第
2補助遊技用動作時間中に継続スイッチ43が入賞球を検
出しなかった場合には、第2補助遊技終了条件が成立し
たものとして、分岐処理における処理番号を“処理No0"
にセットすると共に、変動入賞装置11を第1状態に変換
駆動させて補助遊技を終了する。
上記した第1補助遊技処理もしくは第2補助遊技処理
において、分岐処理の処理番号が“処理No3"にセットさ
れた状態でメイン処理が起動されると、分岐処理におい
て特別遊技処理が行われる。該特別遊技処理において
は、変動入賞装置11を特別遊技用動作時間だけ第2状態
に変換駆動させる1サイクル中に、変動入賞装置11へ入
賞した入賞球によって継続スイッチ43がオンさせられる
ことで、当該特別遊技中に最高所定回数(例えば8〜16
回)まで継続更新可能なサイクル数を計数処理すると共
に、当該特別遊技中に変動入賞装置11へ入賞した入賞球
全てを検出するカウントスイッチ37がカウントしたカウ
ント球数を計数処理する。
次いで、特別遊技コントロール処理を行うことによ
り、特別遊技に応じた所定音声の出力、変動入賞装置11
の駆動源たるソレノイド33,33やモータ44への駆動出
力、上部可変表示器51やメッセージ表示部54等への表示
出力、表示ランプ50等への発光出力等の各処理を行うと
共に、継続スイッチ43の入賞球検出に伴う特別遊技中の
サイクル更新処理や、特別遊技中のサイクル終了動作も
制御するのである。なお、1サイクルの終了条件は「特
別遊技用動作時間の経過」の他に、「1サイクル中にお
ける変動入賞装置11への入賞球数が規定値(例えば10
個)以上」等であり、パチンコ機1の遊技内容に応じて
適宜に設定すればよい。
そして、特別遊技中のサイクル更新回数が最高所定回
数に達するか、もしくは当該サイクル中に継続スイッチ
43が入賞球を検出しなかった場合には、特別遊技終了条
件が成立したものとして、分岐処理における処理番号を
“処理No0"にセットすると共に、“特別遊技終了送信コ
ード”をセットする。該“特別遊技終了送信コード”を
セットすることにより、後に詳述するデータ送受信処理
において、特別遊技中に計数したサイクル更新回数とカ
ウント球数が管理装置へ送信されるのである。
また、上記した不正検出処理において、分岐処理にお
ける処理番号が“処理No4"にセットされた状態でメイン
処理が起動されると、分岐処理において不正動作処理が
行われる。該不正動作処理においては、上記不正検出処
理において不正条件成立と判定した不正条件が解除され
るまで分岐処理における処理番号を変更せず、通常動作
処理や第1,第2補助遊技処理等の他の分岐処理を行えな
いようにするのである。そして、不正解除条件が成立し
た場合には、不正検出処理においてストアした不正検出
時の出力状態に復帰させると共に、分岐処理における処
理番号を不正検出時の処理番号(処理No0〜No3)にセッ
トする。
タイマカウンタ89が計時する所定時間毎に起動される
通信処理において行われるデータ送受信処理において
は、先ず管理装置から受信した受信データの有無を判断
し、受信データが入力されていると判断した場合には受
信データを読み込み、全ての受信データを読み込み終わ
ると、該受信データの各コマンドに応じた処理を行うの
である。
管理装置よりの受信データとして「打止めコマンド」
が入力されていれば、“打止めコード”をセットして、
メイン処理における打止め時の処理が行われるようにす
ると共に、表示出力用の「打止めメッセージ」をセット
する。また、「打止め解除コマンド」が入力されていれ
ば、“打止めコード”をリセットして、メイン処理にお
ける打止め時の処理が終了するようにすると共に、変動
入賞装置11のメッセージ表示部54へ出力していた「打止
めメッセージ」をリセットする。
なお、管理装置より「実績データ要求コマンド」が入
力されていれば、“実績データ送信コード”をセットす
るが、この「実績データ要求コマンド」は要求する実績
データ毎に複数種類設定するものとし、「実績データ要
求コマンド」の種類に応じた“実績データ送信コード”
をセットするのである。例えば、「実績データ要求コマ
ンド」が現在使用中の実績データ(実績データ収集手段
100によって収集されている実績データが記憶タイミン
グ制御手段102によって実績データ記憶手段103へ書き込
まれた収集過程の実績データ)を要求するものであれ
ば、該当する実績データを管理装置へ送信する“実績デ
ータ送信コード”をセットし、EEPROM85へ正規に蓄積さ
れた過去の実績データを要求する「実績データ要求コマ
ンド」であれば、該当する過去の実績データを管理装置
へ送信する“実績データ送信コード”をセットする。無
論、複数種類の実績データを随意に選択指定可能なよう
に構成してもよい。
次いで、出力用の送信データをセットするための送信
バッファに空きがあり、尚かつ、管理装置へのコード送
信もしくはデータ送信を要求するための“送信要求コー
ド”がセットされていれば、各“送信要求コード”に応
じた送信コードもしくは送信データを所定の送信バッフ
ァにセットする。
すなわち、不正検出処理において“不正情報送信要求
コード”がセットされている場合には、不正検出処理に
おいて検出した不正の種類に該当する“不正情報コー
ド”を送信バッファにセットし、第1補助遊技処理もし
くは第2補助遊技処理において“特別遊技開始送信要求
コード”がセットされている場合には、第1,第2補助遊
技処理中に“1"加算された「特別遊技発生回数」を送信
バッファにセットし、特別遊技処理において“特別遊技
終了送信要求コード”がセットされている場合には、該
特別遊技処理中に計数処理された「特別遊技中のサイク
ル更新回数」と「特別遊技中のカウント球数」とを送信
バッファにセットし、動作時間設定処理において“釘調
整要求コード”がセットされている場合には、「釘調整
要求コマンド」を送信バッファにセトし、上記した実績
データ要求コマンドに基づく“実績データ送信コード”
がセットされている場合には、該当する実績データを送
信バッファにセットする。
なお、「釘調整要求コマンド」を送信するに際して、
動作時間算出手段104が算出した動作時間も併せて管理
装置へ送信するように構成すれば、釘調整を行う際に調
整幅の目安とすることができる。
以上本発明を図面の実施例に基づいて説明したが、本
発明は上記した実施例に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどのようにで
も実施することができる。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、固定データ記憶
手段と演算処理手段と変動データ記憶手段と第1の入出
力手段と第2の入出力手段とセキュリティ手段とを一体
的に集約構成したマイクロコンピュータを用いるものと
したので、遊技機用制御装置の所定機能が改竄されて遊
技機の制御が行われることをセキュリティ手段によって
防止することができると共に、この不正制御防止手段が
マイクロコンピュータ内に存することから、不正制御防
止手段が無効化されること防止できる。
すなわち、セキュリティ手段事態の改竄を防止するこ
とにより、遊技機用制御装置の所定の機能が改竄されて
遊技機の制御が行われるような事態を未然に防止できる
ので、不正制御プログラムによるセキュリティ手段の信
頼性を飛躍的に高めることが可能となる。
また、遊技機用制御装置が有する固有の識別情報を第
2の入出力手段から出力するようにした場合は、この識
別情報に基づく判定を遊技機用制御装置の外部において
行うことも可能となるので、当該遊技機の遊技機用制御
装置が交換されたか否かを管理装置等で判定する際の情
報として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る遊技機用制御装置を備えたパチンコ
機の実施例を示すもので、第1図はパチンコ機の正面
図、第2図は遊技盤の正面図、第3図は遊技盤の裏面
図、第4図はパチンコ機の裏面図、第5図は変動入賞装
置の前面側斜視図、第6図は変動入賞装置の裏面側斜視
図、第7図は変動入賞装置の分解斜視図、第8図は電気
的制御装置の入出力に関連した概略構成を示すブロック
図、第9図は電気的制御装置の分解斜視図、第10図は電
気的制御装置の中央縦断面図、第11図は制御基板の構成
概略を示すブロック図、第12図は電気的制御装置の回路
図、第13図は電気的制御装置の変動入賞装置の動作制御
に関連した概略構成を示すブロック図、第14図〜第27図
は電気的制御装置による動作制御の流れを示すフローチ
ャートである。 図中、1はパチンコ機、2は前面枠、6は遊技盤、8は
遊技部、11は変動入賞装置、55は電気的制御装置、85は
EEPROM、86はRAM、87はCPUコア、97は遊技機器制御手
段、98は動作時間設定部、99は動作時間判定手段、100
は実績データ収集手段、101は遊技割数算出手段、102は
記憶タイミング制御手段、103は実績データ記憶手段、1
04は動作時間算出手段である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め記憶された制御プログラムに基づい
    て、遊技機の電気的作動装置の所定制御を行なうマイク
    ロコンピュータを備えた遊技機用制御装置において、 上記マイクロコンピュータは少なくとも、 上記制御プログラムを記憶する固定データ記憶手段と、 上記固定データ記憶手段に記憶された制御プログラムに
    基づき、遊技機の所定制御を行なうための演算を行う演
    算処理手段と、 上記演算処理手段による演算過程で一時的に作業領域と
    して変動データを記憶可能な変動データ記憶手段と、 当該遊技機に備えられた検出手段からの入力信号及び電
    気的作動装置の駆動制御のための出力信号の授受を行う
    ための第1の入出力手段と、 当該遊技機の外部の装置とのデータ通信を行うための第
    2の入出力手段と、 当該遊技機用制御装置の所定機能が改竄されて遊技機の
    制御が行われることを防止するセキュリティ手段と、 を単一基材内に集積させて構成したことを特徴とする遊
    技機用制御装置。
  2. 【請求項2】上記遊技機用制御装置は、当該遊技機用制
    御装置を識別可能な固有の識別情報を有し、上記第2の
    入出力手段から識別情報を出力することを特徴とする請
    求項1に記載の遊技機用制御装置。
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