JP2923629B2 - プロピレンオキシド系重合体の硬化物の引張り特性を改善する方法 - Google Patents

プロピレンオキシド系重合体の硬化物の引張り特性を改善する方法

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JP2923629B2 JP8106405A JP10640596A JP2923629B2 JP 2923629 B2 JP2923629 B2 JP 2923629B2 JP 8106405 A JP8106405 A JP 8106405A JP 10640596 A JP10640596 A JP 10640596A JP 2923629 B2 JP2923629 B2 JP 2923629B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、反応性シリコン官能基
を有するプロピレンオキシド系重合体の硬化物の引張り
特性を改善する方法に関する。更に詳しくは、分子内に
少なくとも1個の反応性シリコン官能基を有するプロピ
レンオキシド系重合体に水と反応してトリメチルシラノ
ール(CH SiOHを生成し得る化合物およびシ
ラノール縮合触媒を添加した後硬化させることを特徴と
する反応性シリコン官能基を有するプロピレンオキシド
系重合体の硬化物の引張り特性を改善する方法に関す
る。 【0002】 【従来の技術と問題点】分子内に少くとも1個の反応性
シリコン官能基を有するプロピレンオキシド系重合体の
製造方法は、後述するように、数多く提案され、既に工
業的に生産されているものもあるが、例えば、鐘淵化学
工業(株)から製造販売されている、主鎖がポリオキシ
プロピレンで末端にメトキシシリル官能基が結合した有
機重合体(商品名:MSポリマー)のように、硬化物の
伸びや表面の残留タック(ベトつき)が、その配合組成
や使用条件の影響により、用途によっては充分でなく改
善が望まれていた。 【0003】 【問題点を解決するための手段】本発明者等は、該重合
体の引張り物性の改善(高伸び化)と残留タックの改善
(ベトつきの減少)につき鋭意検討を重ねた結果、特定
のシリコン化合物をブレンドもしくは反応させ、該重合
体のシリコン官能基含量を調節することにより目的が達
せられることを見出し、本発明に到達した。 【0004】即ち本発明は、分子内に少なくとも1個の
反応性シリコン官能基を有するプロピレンオキシド系重
合体に水と反応してトリメチルシラノール(CH3 ) 3
SiOHを生成し得る化合物(この化合物はプロピレン
オキシド系重合体中の反応性シリコン官能基に対してシ
ラノール基当量で0.3倍以上使用するものとする)
よびシラノール縮合触媒を添加した後、硬化させること
を特徴とする反応性シリコン官能基を有するプロピレン
オキシド系重合体の硬化物の引張り特性を改善する方法
に関する。 【0005】分子内に少なくとも1個の反応性シリコン
官能基を有するプロピレンオキシド系重合体は、たとえ
ば特公昭45−36819、同46−12154、同4
9−32678、特開昭50−156599、同51−
78561、同54−6096、同55−13767、
同55−13768、同55−32123、同55−1
23620、同55−125121、同55−1310
21、同55−131022、同55−135135、
同55−137129等で提案されている方法で得るこ
とが出来るが、好ましくは分子量300〜30000の
ものである。更に好ましいのは、分子量が500〜15
000のプロピレンオキシド系重合体であり、かつ反応
性シリコン官能基が分子の末端に結合したものである。 【0006】ここでいう反応性シリコン官能基とは、珪
素原子と結合した加水分解性基やシラノール基のように
湿分や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒等を使用する
ことにより縮合反応を起こす基と定義でき、代表的に
は、一般式(3) 【0007】 【化4】 【0008】(式中、R3は炭素数が1〜20のアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基から選ばれる1価の炭
化水素基あるいは(R′)3SiO−(R′は炭素数1〜
20の同種又は異種の1価の炭化水素基を表わす)で示
されるトリオルガノシロキシ基、Xは水酸基または、異
種もしくは同種の加水分解可能な基、aは0、1、2ま
たは3から選ばれる整数、bは0、1または2から選ば
れる整数、mは0〜13から選ばれる整数を示す)で表
わされる基である。 【0009】このような反応性シリコン官能基を有する
プロピレンオキシド系重合体は、たとえば一般式(4) 【0010】 【化5】【0011】(式中、R3、X、a、bおよびmは前記
と同じ)で表わされる水素化シリコン化合物を、一般式
(5) 【0012】 【化6】 【0013】〔式中、Zは−R6−、−R6OR6−、 【0014】 【化7】 【0015】(R6は同種または異種の炭素数1〜20
の2価の炭化水素基)、R5は水素原子または炭素数1
〜20の置換もしくは非置換の1価の有機基、cは0ま
たは1の整数)〕で示されるオレフィン基を有するプロ
ピレンオキシド系重合体に、塩化白金酸のような白金系
化合物を触媒として所謂ヒドロシリル化反応により付加
させることにより製造することができる。 【0016】前記以外の、反応性シリコン官能基を有す
るプロピレンオキシド系重合体を製造する方法としては (i) 水酸基末端プロピレンオキシド系重合体にトル
エンジイソシアネートのようなポリイソシアネート化合
物を反応させてイソシアネート基末端プロピレンオキシ
ド系重合体とし、その後、該イソシアネート基に、一般
式(6) 【0017】 【化8】 【0018】(式中、Wは水酸基、カルボキシル基、メ
ルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ば
れる活性水素含有基、b、R3、R6、Xは前記と同じ)
で示されるシリコン化合物のW基を反応させる方法。 (ii) 一般式(5)で示されるオレフィン基を有する
プロピレンオキシド系重合体のオレフィン基に、Wがメ
ルカプト基である一般式(6)で示されるシリコン化合
物のメルカプト基を付加反応させる方法、および (iii) 水酸基末端プロピレンオキシド系重合体の水酸
基に、一般式(7) 【0019】 【化9】 【0020】(式中、R3、R6、X、bは前記と同じ)
を反応させる方法、などが具体的にあげられるが、本発
明ではこれら上述の方法に限定されるものではない。 【0021】一般式(4)におけるR3は炭素数1〜2
0の同種または異種の1価の炭化水素基であり、その具
体例としては、たとえばメチル、エチルなどのアルキル
基;シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;フェニル
基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基な
どがあげられる。 【0022】さらにR3は、一般式(R′)3SiO−
(R′は炭素数1〜20の同種または異種の1価の炭化
水素基を表わす)で示されるトリオルガノシロキシ基で
あってもよい。また一般式(4)におけるXはシラノー
ル基または異種もしくは同種の加水分解可能な基であ
り、その具体例としては、たとえば、ハロゲン基、ハイ
ドライド基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシ
メート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メル
カプト基、アルケニルオキシ基などがあげられる。一般
式(4)で示される水素化シリコン化合物の具体例とし
ては、たとえばトリクロロシラン、メチルジクロロシラ
ン、ジメチルクロロシラン、トリメチルシロキシジクロ
ロシランなどのハロゲン化シラン類;トリメトキシシラ
ン、トリエトキシシラン、メチルメトキシシラン、フェ
ニルジメトキシシラン、1,3,3,5,5,7,7−
ヘプタメチル−1,1−ジメトキシテトラシロキサンな
どのアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、
トリメチルシロキシメチルアセトキシシランなどのアシ
ロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチ
ルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチ
ルシラン、ビス(ジエチルケトキシメート)トリメチル
シロキシシランなどのケトキシメートシラン類;ジメチ
ルシラン、トリメチルシロキシメチルシラン、1,1−
ジメチル−2,2−ジメチルジシロキサンなどのハイド
ロシラン類;トリ(イソプロペニルオキシ)シランなど
のアルケニルオキシシラン類などがあげられるが、これ
らに限定されるものではない。 【0023】前記一般式(4)で示される水素化シリコ
ン化合物と一般式(5)で示されるオレフィン基を有す
るプロピレンオキシド系重合体とを反応させる方法にお
いては、それらを反応させた後、一部または全部のX基
をさらに他の加水分解可能基またはヒドロキシル基に変
換することができる。たとえばX基がハロゲン基、ハイ
ドライド基の場合はアルコキシ基、アシルオキシ基、ア
ミノオキシ基、アルケニルオキシ基、ヒドロキシル基な
どに変換して使用する方法が好ましい。 【0024】一般式(5)においては、R5は水素原子
または炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価の有
機基であるが、水素原子または炭化水素基が好ましく、
とくに水素原子であることが好ましい。Zは炭素数1〜
40、好ましくは1〜20の2価の有機基であるが、 【0025】 【化10】 【0026】であることが好ましく、とくにメチレン基
が好ましい。 【0027】一般式(5)で示されるオレフィン基を有
するプロピレンオキシド系重合体の具体的製造法として
は、特開昭54−6097号公報において開示されてい
る方法、あるいはエチレンオキシド、プロピレンオキシ
ドなどのエポキシ化合物を重合する際に、アリルグリシ
ジルエーテルなどのオレフィン基含有エポキシ化合物を
添加して共重合することにより側鎖にオレフィン基を導
入する方法などが例示できる。 【0028】一般にアルキレンオキシド重合体の主鎖
は、本質的に一般式−R−O−(式中、Rは2価の有機
基であるが、その大部分が炭素数1〜4の炭化水素基で
あるとき最も好ましい)で示される繰返し単位を有する
ものがあげられる。Rの具体例としては、−CH2−、
−CH2CH2−、 【0029】 【化11】 【0030】などがあげられる。本発明においては 【0031】 【化12】 【0032】を用いるが、他のくり返し単位が含まれて
いてもよい。前記アルキレンオキシド重合体の主鎖は1
種だけの繰返し単位からなっていてもよいし、2種以上
の繰返し単位よりなっていてもよいが、Rとしては特に 【0033】 【化13】 【0034】が好ましい。該プロピレンオキシド系重合
体の分子量としては500〜30000のものが好まし
いが、3000〜15000のものがさらに好ましい。 【0035】上記の反応性シリコン官能基を有するプロ
ピレンオキシド系重合体は、単独で使用してもよいし2
種またはそれ以上併用することも可能である。また該重
合体を50重量%以上含有するような混合物を使用する
ことができる。更に、該プロピレンオキシド系重合体の
存在下に、各種ビニル系単量体を重合させることにより
得られるプロピレンオキシド系重合体も使用することが
出来る。該プロピレンオキシド系重合体の製造方法につ
いては、特開昭59−78223、特願昭59−848
48、特願昭59−84849に具体的に開示されてお
り、具体的には、分子内に少くとも1個の反応性シリコ
ン官能基を有するプロピレンオキシド系重合体の存在下
に、下記の一般式(1)で表わされるビニル系単量体お
よび一般式(2)で表わされるビニル系単量体からなる
群から選ばれる1種または2種以上のビニル系単量体を
重合させて得ることができる。 【0036】 【化14】 【0037】(式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、
または炭素数が1〜10の置換または非置換の1価の脂
肪族炭化水素基、R2はR1と同一の基、置換または非置
換の1価の芳香族炭化水素基、アルケニル基、カルボキ
シル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、ニ
トリル基、ピリジル基、アミド基、グリシドキシ基を示
す) 【0038】 【化15】 【0039】(式中、R3は炭素数が1〜20のアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基から選ばれる1価の炭
化水素基あるいは(R′)3SiO−(R′は炭素数1〜
20の同種又は異種の1価の炭化水素基を表す)で示さ
れるトリオルガノシロキシ基、R4は重合性二重結合を
有する有機残基、Xは水酸基または異種もしくは同種の
加水分解可能な基、aは0、1、2または3から選ばれ
る整数、bは0、1または2から選ばれる整数、mは0
〜13から選ばれる整数を示す) 【0040】一般式(1)で示されるビニル系単量体と
しては、具体的にはエチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、ブタジエン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アク
リロニトリル、ピリジン、スチレン、クロルスチレン、
2−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、アクリル酸ベンジル、グリシジルアクリレー
ト、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2
−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ベンジル、グリシジ
ルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、n−メチロールアクリルアミド等が例示できる。 【0041】密封材組成物および粘着材組成物に応用す
る場合には、特に一般式(8) 【0042】 【化16】 【0043】(式中のR7は炭素数が1〜20の置換ま
たは非置換の1価の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基、
1は前記に同じ)で表わされる所謂アクリル酸もしく
はメタクリル酸エステル系の単量体が好ましい。即ち、
1としては水素原子もしくはメチル基が好ましく、ま
たR7で表わされる置換または非置換の1価の炭化水素
基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、1−エチルプロピル基、1−メチ
ルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペン
チル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、イ
ソオクチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、2
−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、2−ヒド
ロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、ジアミノ
エチル基、ジエチルアミノエチル基、グリシジル基、テ
トラヒドロフルフリル基、ベンジル基、等が挙げられる
が、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基が好ましい。 【0044】一般式(2)で示されるビニル系単量体と
しては、具体的には 【0045】 【化17】 【0046】 【化18】【0047】等が例示できるが、特に 【0048】 【化19】 【0049】が好ましい。 【0050】重合は通常の方法で行うことができ、具体
的にはラジカル開始剤による方法、紫外線やX線、γ線
の照射による方法等が採用できる。ラジカル開始剤とし
ては、具体的には反応性シリコン官能基を有するラジカ
ル重合開始剤のほかにベンゾイルパーオキサイド、ベン
ゾイルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルハイドロパーオキサイド、ア
セチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、過
酸化水素等のような過酸化物;アゾビスイソブチロニト
リルのようなアゾ化合物;過硫酸塩、ジ−イソプロピル
パーオキシ−ジカルボネートのような過酸化化合物等が
挙げられる。 【0051】溶剤は必要に応じて使用することは可能で
ある。使用する場合は、反応性シリコン官能基を有する
プロピレンオキシド系重合体およびビニル系単量体いず
れに対しても不活性な溶剤が好ましく、具体的にはエー
テル類、炭化水素類、酢酸エステル類等が挙げられる。 【0052】重合温度は特に制限はなく、重合方法およ
びラジカル開始剤による方法の場合は、使用する開始剤
種により最適な温度を設定することが出来るが、通常は
50〜150℃で行うのが好ましい。また必要に応じて
メルカプタン類や含ハロゲン化合物のような連鎖移動剤
および反応性シリコン官能基を有する連鎖移動剤を使用
することによりビニル系単量体の重合度を調節すること
も可能である。ビニル系単量体は、全体を一括して仕込
んでも良いが、発熱量の調節等の目的で分割または連続
的に仕込むことも可能である。 【0053】一般に、分子中に1個のシラノール基を有
する化合物としては、≡SiOH基を分子中に1個有す
る化合物である。具体的には、 【0054】 【化20】 【0055】のような、一般式(R)3SiOH(式中、
Rは同一又は異種の置換もしくは非置換のアルキル基又
はアリール基)で表わすことのできる化合物、 【0056】 【化21】 【0057】のようなシラノール基を含有する環状ポリ
シロキサン化合物、 【0058】 【化22】 【0059】のようなシラノール基を含有する鎖状ポリ
シロキサン化合物等が例示できる。≡SiOH基含量の
高いもの程、同一添加量では、シラノール基の利用率が
高く、(CH3 ) 3 SiOH、(CH3 CH2 ) 3 Si
OH等が好ましく、また取扱い易さ、空気中での安定性
からは 【0060】 【化23】 【0061】が有用である。 【0062】水分と反応してトリメチルシラノール(C
SiOHを生成し得る化合物としては、所謂シ
リカ化剤として知られている、 【0063】 【化24】【0064】等が好適に使用できるが、加水分解生成物
の含≡SiOH含量からは 【0065】 【化25】 【0066】が特に好ましい。本発明においては、水と
反応してトリメチルシラノール(CH 3 ) 3 SiOHを
生成しうる(CH 3 ) 3 SiNHSi(CH 3 ) 3 のよ
うな化合物が使用される。 【0067】これらの化合物が硬化物の引張り物性の改
善、即ち低モジュラス・高伸び化に効果があり、また残
留タックの改善にも効果があるのは、これらのシリコン
化合物または、加水分解して生成するシラノール化合物
が、プロピレンオキシド系重合体中の反応性シリコン官
能基と反応し、キャッピングすることにより該プロピレ
ンオキシド系重合体硬化物の架橋点の数が減少し、架橋
点間分子量が増大し、結果として低モジュラス・高伸び
化が達成されるものと考えられる。残留タックが改善さ
れる理由については明らかではないが、本発明では、架
橋点間の分子量が大きくなりモジュラスが低下するた
め、架橋に関与しないフリーの分子鎖・枝は少なく、そ
のために残留タックが少なくなっているとも考えられ
る。 【0068】これらの化合物の添加量は、硬化物の期待
物性により変量できる。該プロピレンオキシド系重合体
中に含有される反応性シリコン官能基のモル数に対し、
シラノール当量(≡SiOH)で計算し、添加量を決定
すれば良く、低モジュラス・高伸び化を目的とする場合
には、通常は反応性シリコン官能基のモル数に対し、シ
ラノール基当量で0.1〜0.9倍になるように該化合
物の添加量が決定される。但し、該化合物によりキャッ
プされずに残る反応性シリコン官能基の数が少くとも分
子内に1個は残るように考慮されねばならない。シラノ
ール基当量で0.9倍を越えて使用することも可能であ
るが、経済性からみて有利でない。特にシラノール基当
量に対し0.3倍モル以上、好ましくは0.5倍モル以
上使用した組成物は、充分に硬化せず、末硬化状態にな
る場合がある。 【0069】しかしながら驚くべきことには、該末硬化
物の表面の薄層部分は充分に硬化が進み、完全にタック
フリーの状態となる。即ち、表面部分は完全に硬化する
が、内部が末硬化状態の半硬化物が得られる。該組成物
は、例えばシーリング材のような用途には、所謂、マス
チツク型シーラントとして好適に使用することが可能
ある。本発明においては、水と反応してトリメチルシラ
ノール(CH 3 ) 3 SiOHを生成しうる化合物を前記
プロピレンオキシド系重合体中の反応性シリコン官能基
に対してシラノール基当量で0.3倍以上使用する。 【0070】添加方法については、大きく分けて3通り
ある。一つは、該化合物を該プロピレンオキシド系重合
体に単に添加する方法である。該化合物の性状等必要に
応じて、加熱撹拌条件等を工夫し、均一に分散、溶解さ
せてやればよい。この場合、完全に均一透明な状態にす
る必要はなく、不透明な状態であつても、充分、分散し
ていれば目的は達せられる。また必要に応じて、分散性
改良剤、例えば界面活性剤等を併用することも可能であ
る。 【0071】二番目の方法としては、最終製品を使用す
る際に、該化合物を所定量添加混合する方法であり、例
えば2成分型のシーリング材として使用するような場
合、基剤と硬化剤の外に第3成分として該化合物を混合
し使用できる。 【0072】三番目の方法は、該化合物を予めプロピレ
ンオキシド系重合体と反応させてしまうもので、必要に
応じて、錫系、チタン酸エステル系、酸または塩基性触
媒を併用し、また水分によりシラノール基を含有する化
合物を生成する化合物の場合は必要量の水も添加し、減
圧下、加熱脱揮することにより目的が達せられる。 【0073】ここにおいて使用できる触媒としては、テ
トラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートなど
のチタン酸エステル類;ジブチル錫ジラウレート、ジブ
チル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル
酸錫、ナフテン酸錫などの有機錫化合物;オクチル酸
鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、オレイルアミン、オクチルアミン、シクロヘ
キシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピ
ルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミ
ン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−
トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリ
ン、N−メチルモルホリン、1,3−ジアザビシクロ
(5,4,6)ウンデセン−7(DBU)などのアミン
系化合物あるいはそれらのカルボン酸などの塩;過剰の
ポリアミンと多塩基酸よりえられる低分子量ポリアミド
樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物の反応生成
物;アミノ基を有するシランカップリング剤、たとえば
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシランな
どのシラノール縮合触媒が具体的に例示できる。これら
のものは単独で使用しても良いし、2種以上併用するこ
とも可能である。 【0074】このようにして得られる本発明の組成物
は、必要に応じてホワイトカーボン、カーボンブラッ
ク、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク、石綿、ガラ
ス繊維等のような補強性または非補強性の充填剤や可塑
剤および酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、難燃剤等の
各種添加剤を混入することにより、接着剤や粘着剤、塗
料、密封材組成物、防水材、吹付材、型取り用材料およ
び注型ゴム材料等として有用に使用することができる。
なかでも、密封材組成物と粘着剤組成物への応用は特に
有用である。 【0075】本発明の硬化性組成物をシーリング材に使
用する場合には、必要に応じて可塑剤、充填剤、補強
剤、垂れ防止剤、着色剤、老化防止剤、接着促進剤、硬
化触媒、物性調整剤などを配合しうる。 【0076】可塑剤としては物性の調節、性状の調節な
どの目的によりジブチルフタレート、ジヘプチルフタレ
ート、ジ(2−エチルエキシル)フタレート、ブチルベ
ンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート
などのフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジ
オクチルセバケートなどの非芳香族2塩基酸エステル
類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレ
ングリコールジベンゾエートなどのポリアルキレングリ
コールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリ
ブチルホスフェートなどのリン酸エステル類;塩化パラ
フィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル
などの炭化水素系油などを単独または2種以上混合して
使用することができるが、必ずしも必要とするものでは
ない。なおそれら可塑剤は重合体製造時に配合すること
も可能である。 【0077】充填剤、補強剤としては、重質および軽質
炭酸カルシウム;脂肪酸、樹脂酸、陽イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤などで表面処理を行つた炭酸カ
ルシウム;炭酸マグネシウム;タルク;酸化チタン;硫
酸バリウム;アルミナ;アルミニウム、亜鉛、鉄などの
金属粉;ベントナイト;カオリンクレー;ヒュームドシ
リカ;石英粉;カーボンブラックなどの通常のものを1
種または2種以上用いる。とくにヒユームドシリカなど
透明性を与える充填剤、補強材を用いると透明性に優れ
たシーリング材をつくる事も可能である。 【0078】垂れ防止剤としては水添ヒマシ油誘導体;
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、
ステアリン酸バリウムなどの金属石ケン類などがあげら
れるが、使用目的または充填剤、補強材の配合によつて
は不用な場合がある。 【0079】着色剤としては、必要に応じ通常の無機、
有機顔料、染料などが使用できる。 【0080】物性調整剤としては各種シランカップリン
グ剤、たとえばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロ
ピルトリメトキシシランなどのアルキルアルコキシシラ
ン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリ
イソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジイソプロペノキシシランなどのアルキルイソプロ
ペノキシシラン類;γ−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチル
メトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどの官能基を有するアルコキシシラン類;シリコー
ンワニス類;ポリシロキサン類などが必要に応じて添加
される。前記物性調整剤を用いることにより、本発明の
組成物を硬化させたときの硬度をあげたり、硬度をさげ
伸びを出したりしうる。 【0081】接着促進剤は本発明による重合体自体がガ
ラス、ガラス以外のセラミック類、金属などに対し接着
性を有し、また各種プライマーを用いれば広範囲な材料
に対し接着されることが可能であるので必ずしも必要で
はないが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、各種シラン
カップリング剤、アルキルチタネート類、芳香族ポリイ
ソシアネートなどを1種または2種以上用いることによ
り、さらに多種類の被着体に対しても接着性を改善する
ことができる。 【0082】硬化触媒としてはテトラブチルチタネー
ト、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル
類;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、
ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ナフテン酸錫
などの有機錫化合物;オクチル酸鉛;ブチルアミン、オ
クチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイル
アミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベン
ジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレ
ンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフ
ェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホ
リン、1,3−ジアザビシクロ(5,4,6)ウンデセ
ン−7(DBU)などのアミン系化合物あるいはそれら
のカルボン酸などの塩;過剰のポリアミンと多塩基酸よ
りえられる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミン
とエポキシ化合物の反応生成物;アミノ基を有するシラ
ンカップリング剤、たとえばγ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピ
ルメチルジメトキシシランなどの公知のシラノール縮合
触媒の1種または2種以上を必要に応じて用いればよ
い。 【0083】なお、作業性の改善、粘度の低下などの目
的で溶剤を配合してもよく、たとえばトルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸アミル、酢酸セロソルブなどのエステル系溶
剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ
イソブチルケトンなどのケトン系溶剤があげられる。そ
れらの溶剤は重合体製造時に用いてもよい。老化防止剤
はとくに添加することを要しないが、通常の酸化防止
剤、紫外線吸収剤を使用してもよい。 【0084】かかるシーリング材組成物は、すべての配
合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気によ
り硬化する1成分型として調製してもよく、また硬化剤
として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水などの成分を
予め配合しておき、該配合材(材)と重合体組成物とを
使用前に混合する2成分型として調製することもでき
る。前記シーリング材組成物が1成分型の場合、すべて
の配合成分が予め配合されるため、水分を含有する配合
成分は予め脱水乾燥してから使用するか、または配合混
練中に減圧などにより脱水するのが好ましい。前記シー
リング材組成物が2成分型の場合、重合体を含有する主
剤に硬化触媒を配合する必要がないので配合剤中には若
干の水分を含有していてもゲル化の心配は少ないが、長
期間の貯蔵安定性を必要とする場合には脱水乾燥するの
が好ましい。 【0085】脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物
の場合は加熱乾燥法、液状物の場合は減圧脱水法または
合成ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲルなどを使用
した脱水法が好適である。また、イソシアネート化合物
を少量配合してイソシアネート基と水とを反応させて脱
水してもよい。かかる脱水乾燥法に加えてメタノール、
エタノールなどの低級アルコール;n−プロピルトリメ
トキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン
化合物を添加することにより、さらに貯蔵安定性は向上
する。 【0086】本発明の組成物を粘着剤として用いる場合
には必要に応じて前記シーリング材で用いた硬化触媒、
老化防止剤、可塑剤、補強材、物性調整剤、溶剤などが
使用されうる。また目的によっては、ロジンエステル樹
脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、キシレンフェノー
ル樹脂、クマロン樹脂、芳香族系、脂肪族/芳香族共重
合系及び脂環族系などの石油樹脂、テルペン樹脂、テル
ペンフェノール樹脂、低分子量ポリスチレン樹脂など通
常の粘着剤組成物に添加される公知の添加剤を配合して
もよい。 【0087】前記粘着剤組成物はテープ、シート、ラベ
ル、箔などに広く適用しうる。すなわち、たとえば合成
樹脂製または変性天然物製のフィルム、紙、あらゆる種
類の布、金属箔、金属化プラスチック箔、アスベストま
たはガラス繊維布などの基質材料に無溶剤液状型、溶剤
型、エマルジョン型またはホットメルト型などの形で前
記粘着剤組成物を塗布し、湿気または水分に暴露し、常
温硬化または加熱硬化させればよい。 【0088】(実施例および効果)以下、実施例を挙げ
て具体的に説明する。 【0089】参考例 1 全末端の80%が 【0090】 【化26】 【0091】基である、平均分子量が8200の反応性
シリコン末端プロピレンオキシド重合体100gに対
し、トリフェニルシラノールを1.5g添加し、90℃
で2時間撹拌したところ完全に透明均一になつた。これ
に、脂肪酸処理膠質炭カル(白石工業(株)製、商品
名:CCR)150g、ジオクチルフタレート65g、
水添加ヒマシ油6g、スチレン化フェノール(大内新興
(株)製、商品名:ノクラツク−SP)1g、オクチル
酸錫3g、ラウリルアミン1gを加え、3本ペイントロ
ールを3回通し充分に混練した。 【0092】JIS−A5758に規定された方法に準
拠し、2型のH型を作成し、(被着体:陽極酸化アルミ
ニウム、プライマー:APZ−730日本ユニカー
(株)製)、所定の養生を行つた後、引張試験にかけ
た。 【0093】トリフェニルシラノールを添加しない比較
例と共に結果を表1に示す。表1からトリフェニルシラ
ノールを添加することにより、引張り特性が大幅に改善
され、低モジュラス・高伸び化が達成されていることが
分かる。 【0094】 【表1】【0095】参考 例2〜4 トリフェニルシラノール1.5gを使用する代りに、表
2に示した各種シラノール化合物を使用する以外は、
例1と同様の実験を行つた。結果を表2に示した。 【0096】 【表2】 【0097】いずれのシラノール化合物添加の場合も低
モジユラス・高伸び化に顕著な効果が見られる。 【0098】 実施例1〜3 トリフェニルシラノールを1.5g使用する代りに、表
3に示した、水分と反応してシラノール基含有化合物を
生成する各種化合物を使用する以外は実施例1と同様の
実験を行つた。結果を表3に示した。 【0099】 【表3】【0100】 参考例 【0101】 【化27】 【0102】である平均分子量が8200の反応性シリ
コン末端プロピレンオキシド重合体100gを反応容器
にとり、減圧下脱揮し、窒素置換を行つた後、90℃ま
で加温、撹拌しておく。そこへ別に調製しておいたn−
ブチルアクリレート96.9g、γ−メタクリルオキシ
プロピルジメトキシシラン0.8g、γ−メルカプトプ
ロピルジメトキシシラン1.6g、AIBN 0.5g
からなる溶液を窒素雰囲気下、2時間かけて滴下する。
滴下終了後、15分後と30分後に夫々AIBN0.0
25gずつを4重量倍のアセトンに溶解し、追加する。
追加終了後、30分間撹拌を続け重合反応を終了する。
得られた重合体は微黄色、透明な粘稠な液体でGC分析
による残存モノマー量は0.7%、粘度は490ポイズ
(23℃)であつた。 【0103】参考例6、実施例4 参考例で得られた、分子中に平均して少くとも1個の
反応性シリコン官能基を有する有機重合体100gに対
し、脂肪酸処理膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)
製、商品名:CCR)120g、酸化チタン30g、ブ
チルベンジルフタレート60g、水添化ヒマシ油6g、
スチレン化フェノール1gを加え、3本ペイントロール
を3回通し充分に混練した後、別に調製しておいたオク
チル酸錫30、ラウリルアミン1gからなる硬化触媒と
表4にしたシリコン化合物を添加し充分に混練する。J
IS−A5758に準拠し、2型のH型試験片(被着
体:ガラス、プライマー:APZ−730、日本ユニカ
ー製)を作成し、所定の養生を行った後、引張試験を行
った。シリコン化合物無添加の比較例と共に結果を表4
に示した。 【0104】 【表4】【0105】 実施例 全末端の80%が 【0106】 【化28】 【0107】基である平均分子量が8200の反応性シ
リコン末端プロピレンオキシド重合体100gに対し、
脂肪酸処理膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、商
品名:CCR)120g、酸化チタン30g、ジオクチ
ルフタレート60g、水添化ヒマシ油6g、スチレン化
フェノール1gを加え、3本ペイントロールを3回通し
充分に混練した後、別に調製しておいたオクチル酸錫3
g、ラウリルアミン1gからなる硬化触媒とビス(トリ
メチルシリル)アセトアミドを3g添加し、充分に混練
する。 【0108】JIS−A5758に準拠し、2型のH型
試験片(被着体:ガラス、プライマー:APZ−73
0、日本ユニカー製)を作成し、所定の養生にかけた。
23℃/50%RHで1週間養生後、表面は完全にタッ
クフリーになっていたが、内部は末硬化で、スペーサー
を外すことが出来なかった。スペーサーを外さずに、更
に50℃で1週間養生したが内部は末硬化であり、その
後、90℃やギヤ式オーブン中に1ケ月間静置したが、
やはり内部は末硬化で、スペーサーを外すことが出来な
かった。 【0109】ビス(トリメチルシリル)アセトアミドを
3g使用する代りに、ヘキサメチルシラザンを5g使用
し、同様の実験を行ったところ、同じように、表面は硬
化し、タツクフリーとなったが、内部は末硬化であっ
た。このように、本発明にいうシリコン化合物を増量し
て使用することにより、マスチック型シーラントを作る
ことが出来ることが分かる。 【0110】参考例7 全末端の80%が 【0111】 【化29】 【0112】基である平均分子量が8200の反応性シ
リコン末端プロピレンオキシド重合体100gに対し、
トリフェニルシラノール1.5g添加し、窒素雰囲気
下、90℃で1時間撹拌する。 【0113】トリフェニルシラノールが完全に溶解し均
一に分散したことを確認した後、ジブチル錫ジラウレー
卜を0.1g添加し、90℃で減圧下、約5時間脱揮す
る。冷却後、別に調製しておいたオクチル酸錫3gとラ
ウリルアミン1gとからなる硬化触媒を添加し、充分に
混合する。脱泡処理後、約3mm厚の片わくに流し込み、
室温で1日放置後、50℃で2日養生を行ない硬化物を
得る。同硬化物シー卜からJIS−K6301に準拠し
た3号ダンベルを打ち抜き引張試験にかけた(引張速
度:500mm/分)。破断時強度は4.7kg/cm3、伸
びは760%であった。トリフェニルシラノールにより
処理を行なわない重合体で同様の試験を行ったところ、
破断時強度は5.6kg/cm3で伸び260%であり、
モジュラス・高伸び化が達成されていることがわかる。
フロントページの続き (72)発明者 高野尾 美也子 兵庫県神戸市垂水区つつじが丘4丁目8 −1−2−1401 (72)発明者 諌山 克彦 兵庫県神戸市北区筑紫が丘4丁目8−7 (72)発明者 岩原 孝尚 兵庫県神戸市垂水区東垂水町字流田712 −1 (56)参考文献 特開 昭53−129247(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.分子内に少なくとも1個の反応性シリコン官能基を
    有するプロピレンオキシド系重合体に水と反応してトリ
    メチルシラノール(CH3 ) 3 SiOHを生成し得る化
    合物(この化合物はプロピレンオキシド系重合体中の反
    応性シリコン官能基に対してシラノール基当量で0.3
    倍以上使用するものとする)およびシラノール縮合触媒
    を添加した後、硬化させることを特徴とする反応性シリ
    コン官能基を有するプロピレンオキシド系重合体の硬化
    物の引張り特性を改善する方法。 2.プロピレンオキシド系重合体の存在下に、一般式
    (1) 【化1】 (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子または炭素数が
    1〜10の置換または非置換の1価の脂肪族炭化水素
    基、R2はR1と同一の基、置換または非置換の1価の芳
    香族炭化水素基、アルケニル基、カルボキシル基、アシ
    ルオキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトリル基、ピ
    リジル基、アミド基、グリシドキシ基を示す)で表わさ
    れるビニル系単量体、および一般式(2) 【化2】 (式中、R3は炭素数が1〜20のアルキル基、アリー
    ル基、アラルキル基から選ばれる1価の炭化水素基ある
    いは(R′)3SiO−(R′は炭素数1〜20の同種又
    は異種の1価の炭化水素基を表わす)で示されるトリオ
    ルガノシロキシ基、R4は重合性二重結合を有する有機
    残基、Xは水酸基または異種もしくは同種の加水分解可
    能な基、aは0、1、2または3から選ばれる整数、b
    は0、1または2から選ばれる整数、mは0〜13から
    選ばれる整数を示す)で表わされるビニル系単量体から
    なる群から選ばれる1種または2種以上のビニル系単量
    体を重合させて得られるプロピレンオキシド系重合体で
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。 3.水分と反応して分子内に1個のシラノール基を有す
    る化合物を生成し得る化合物が 【化3】 である特許請求の範囲第1項記載の方法。 4.プロピレンオキシド系重合体中の反応性シリコン官
    能基がメトキシシリル基(≡SiOCH3)である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
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