JP2923544B2 - 育苗培土の固化方法 - Google Patents

育苗培土の固化方法

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JP2923544B2
JP2923544B2 JP3105757A JP10575791A JP2923544B2 JP 2923544 B2 JP2923544 B2 JP 2923544B2 JP 3105757 A JP3105757 A JP 3105757A JP 10575791 A JP10575791 A JP 10575791A JP 2923544 B2 JP2923544 B2 JP 2923544B2
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soil
seedlings
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seedling
solidifying
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敏夫 森
孝幸 岡部
悟 永田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Minoru Industrial Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Minoru Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、育苗培土に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
農園芸作業の合理化や農作物の収穫増の目的で、苗の集
中生育および該生育苗の機械による移植が行われてきて
いる。
【０００３】このように苗を集中的に生育させ、該生育
苗を移植する方法は、比較的均一で強健な苗を得易く、
また該生育苗は培土の付いたままの状態で移植されるた
め、活着が早く、しかも活着率が高いという点において
賞用されつつある。
【０００４】しかしながら、このような手法において
は、苗を育成した培土（育苗培土）と共に移植する際に
苗の根部の培土（根鉢部分）の崩壊や根部の欠損を生じ
易く、移植作業の効率の低下を引き起こす大きな要因と
なっていた。
【０００５】このような問題を解決する方法として、重
合体を培土に添加する方法が知られているが、かかる方
法においては、各作物毎に、また使用目的に応じて、予
め重合体と培土との組合せを選択し、また、これらを予
め混合しておくことを余儀無くされていた。
【０００６】さらに、このような方法の一つとして、例
えば、アクリルアミド重合体を育苗培土に添加して育苗
培土の硬度向上を計る方法が知られているが、該方法で
は育苗培土の硬度向上のために、移植前に灌水を停止し
て培土を数日乾燥させる作業が必要であり、よって苗が
ストレスを受けてしまうとの欠点を有していた。
【０００７】また、ポリエチレンオキサイド重合体粉末
を培土に添加する方法も提案されているが、ポリエチレ
ンオキサイド重合体粉末は吸水するとゲル化するため、
ポリエチレンオキサイド重合体粉末と培土とを均一に混
合するに際し、培土の水分管理等の種々の制約があっ
た。
【０００８】そして、これらの方法においては、苗の根
の成育状況や培土の乾燥状態が自然環境の状況により大
きく左右され易いことから、必ずしも所望の硬度を有す
る根鉢部分が得られるとは限らず、却って移植作業が煩
雑になったりまた活着率の低下をもたらすことがあっ
た。
【０００９】
【課題を解決するための手段】このような状況の下に、
本発明者らはより優れた育苗培土を開発すべく種々検討
した結果、アルギン酸塩水溶液で処理することにより、
上記のような欠点が解消され、均一で根鉢部分が安定し
た育苗培土が簡便且つ迅速に供し得ることを見出し本発
明に至った。
【００１０】即ち本発明は、アルギン酸塩水溶液で処理
されてなる育苗培土および育苗培土をアルギン酸塩水溶
液で処理することによる育苗培土の固化方法に関するも
のである。
【００１１】以下、本発明について詳述する。本発明で
使用するアルギン酸塩としては、水溶性のアルギン酸塩
が使用でき、より具体的には、例えばアルギン酸のＮ
ａ、Ｋ等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩が挙げられ
る。
【００１２】かかるアルギン酸塩水溶液の育苗培土への
処理方法としては、例えばアルギン酸塩水溶液を灌水す
る方法や、アルギン酸塩水溶液中に浸漬する方法が挙げ
られる。
【００１３】より具体的には、育苗培土の入った育苗箱
の上方から育苗培土全体に十分浸透する量のアルギン酸
塩水溶液を灌水するか、または該水溶液に上記育苗箱を
浸漬することにより処理を行う。
【００１４】使用するアルギン酸塩水溶液の濃度は、培
土の種類、苗の種類、苗の成育状態及び必要とされる育
苗培土の硬度等に応じて適宜選択されるが、通常０．０
５重量％〜１．０重量％程度、好ましくは０．１重量％
〜０．５重量％である。
【００１５】本発明によれば、アルギン酸塩の水溶液を
用いることから、アルギン酸塩を育苗培土全体に均一に
分布せしめることが容易であり、しかも育苗培土の固化
速度が速く、根鉢部分の安定した育苗培土が得られる。
【００１６】また、アルギン酸水溶液による処理を移植
作業直前に施せば足りることから、所望の硬度を保持し
た根鉢部分を有する育苗培土が得られ易くなる。
【００１７】尚、アルギン酸塩水溶液に燐酸ソ−ダや燐
酸カリ等の燐酸塩を添加することにより、固化速度を調
整することもできる。
【００１８】本発明において使用される苗や培土の種類
は特に限定されるものではなく、培土としては一般に使
用されているものが使用でき、Ｃａ（ＯＨ）2 のような
ｐＨ調整剤を含んでいるものでもよい。また、苗として
は野菜、花弁、苗木、稲などの苗が使用できる。
【００１９】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、アルギン酸
塩水溶液を用いることにより、均一で根鉢部分の安定し
た育苗培土が簡便に且つ迅速に供給でき、またアルギン
酸水溶液による処理を移植作業の直前に施せば足りるこ
とから、所望の硬度を保持した根鉢部分を有する育苗培
土を供することができる。しかも、従来技術における、
作物および使用目的による培土と重合体との選択や事前
の均一混合操作などの煩雑さがなく、また苗のストレス
や培土の水分管理等の制約を回避できる。
【００２０】
【実施例】
実施例１ 連結型プラスチックポットトレー（みのる産業株式会社
製：３０cm×６０cm、４４８穴）に市販の粒状培土を詰
め、常法に従い玉葱苗を５０日間育苗した。このトレー
に０．２重量％のアルギン酸ナトリウム水溶液を１．５
Ｌ／トレー量の割合で灌水処理した。４時間放置後、移
植機（みのる産業株式会社製）を用いて定植を行ったと
ころ、１００％定植することが出来た。定植苗の姿勢及
びピッチも十分満足出来るものであった。
【００２１】実施例２ ２００穴／枚の連結型プラスチックポットに市販の園芸
用培土をつめ、レタスの苗を１週間育苗した。移植の前
日に０．２５重量％のアルギン酸ナトリウム水溶液を、
プラスチックポットの底からアルギン酸ナトリウム水溶
液がしみだす程度に灌水処理した。３０分後培土は固化
しており、プラスチックポットの底を押し上げることに
より容易にしかも根鉢部の崩壊を伴わずにレタス苗を抜
くことが出来た。
フロントページの続き (72)発明者 永田 悟 大阪府高槻市塚原２丁目10番１号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−85937（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A01G 1/00 303 A01G 9/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】育苗容器にて育成した苗の移植前に、該苗
    を育成した培土を、該育苗容器中で、アルギン酸塩水溶
    液にて処理することを特徴とする移植用育苗培土の固化
    方法。
  2. 【請求項２】育苗容器にて育成した苗の移植前に、該苗
    を育成した培土を、該育苗容器中で、アルギン酸塩水溶
    液にて灌水処理することを特徴とする請求項１記載の移
    植用育苗培土の固化方法。
  3. 【請求項３】育苗容器にて育成した苗の移植前に、該苗
    を育成した培土を、該育苗容器中で、アルギン酸塩水溶
    液にて浸漬処理することを特徴とする請求項１記載の移
    植用育苗培土の固化方法。
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JPH06343341A (ja) * 1993-06-07 1994-12-20 Minoru Sangyo Kk 菊の定植用苗の育苗方法及び定植用ポット苗並びに定植方法
JP2001333635A (ja) * 2000-05-29 2001-12-04 Sumika Agrotech Co Ltd 育苗培土の製造方法および固化方法
JP7068808B2 (ja) * 2017-11-21 2022-05-17 昭和電工マテリアルズ・テクノサービス株式会社 育苗培土の製造方法、育苗培土の製造キット、育苗培土及び培土混合物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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IE44151B1 (en) * 1975-06-16 1981-08-26 Heard R Securing device

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