JP2852321B2 - 育苗培土及び育苗方法 - Google Patents

育苗培土及び育苗方法

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JP2852321B2 JP6289208A JP28920894A JP2852321B2 JP 2852321 B2 JP2852321 B2 JP 2852321B2 JP 6289208 A JP6289208 A JP 6289208A JP 28920894 A JP28920894 A JP 28920894A JP 2852321 B2 JP2852321 B2 JP 2852321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、根部が培土を抱き込み
根鉢を形成したいわゆる土付き苗(又はポット苗)を育
成するために使用される育苗培土に関する。
【0002】
【従来の技術】切花用の菊は、親株から挿し穂をとり、
これを苗床に挿し芽し、適度に発根した後これを抜取
り、畑に定植するという方法で栽培される。この定植作
業は従来は全て手植えにより行われていたが、10a当
りの本数は4〜5万本と(無摘芯栽培の場合)、その労
力負担は大きく従来より機械移植による省力化が強く要
望されていた。そこで、本出願人は、菊の定植作業を機
械化することを主たる目的として、菊の定植用苗の育苗
方法及び定植方法を開発し、先に特願平5−16430
1号として出願した。
【0003】上記先願発明は、底面に押出穴を設けた多
数のポット状苗室を一定間隔に配してなる可撓性のポッ
ト苗箱(例えば特公昭57−22288号公報に記載さ
れたもの)の各苗室に育苗培土を入れ、各苗室に対し1
本づつ菊の挿し穂を挿し発根させ、定植に際しては、各
苗室の底面側から押出穴を通して押出杆を差込み、根鉢
の形成された苗を該根鉢ごと押し出し、例えば実公平1
−42977号公報に記載された公知のポット苗移植機
により畑に定植していくというものである。そして、定
植に丁度適する程度の発根状態では土の抱き込みが不十
分で、形成された根鉢の強度が小さく、押出杆による押
し出し時又は機械移植の途中で根鉢が崩れ、移植できな
くなる可能性があるため、上記先願発明では、育苗培土
に固化剤を添加し、これにより根鉢の強度を高め根崩れ
を防止することとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これまでタ
マネギ等の野菜のポット苗に使用されてきた各種の固化
剤を上記菊の育苗に適用したところ、理由はよく分から
ないが、根鉢の強度が高く土がしっかりと着いた苗を安
定して得ることが難しく、機械移植の際根鉢が崩れる苗
がかなりの割合ででる。また、根鉢の部分の土が定植後
にも長期間にわたり畑の中で固まったまま存在し、これ
により苗の成長が阻害されるという問題もある。
【0005】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、機械移植に際し根崩れすることのな
い定植用ポット苗(例えば菊の定植用苗)を安定して得
ることができ、また、根鉢の部分が定植後早期にばらけ
苗の生長を阻害することのない育苗培土を得ることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は固化剤としてサ
イリウムシードガムを含む育苗培土と、その育苗培土を
使用した育苗方法に関する。なお、サイリウムシードガ
ムとは、オオバコ科の一種ブロンドサイリウム等の種子
の外皮(サイリウムハスク)の部分にあり、大量の水を
吸収しゲル化を起こす性質を持つ多糖類であり、現在増
粘安定剤やゲル製品等に使用されている。上記育苗培土
は好ましくはサイリウムシードガムを培土1リットル当
り4〜9グラム含み、菊の定植用ポット苗の育苗培土と
して好適であるが、他の野菜等のポット苗の育苗培土と
しても使用することができる。
【0007】
【作用】サイリウムシードガムは、定植用ポット苗の根
鉢を固化し崩れを防止する作用を持つ。使用に当たって
は、このサイリウムシードガムを予め育苗培土に混合
し、苗箱の各苗室に充填した後、例えば菊の場合であれ
ば各苗室の育苗培土に対し挿し芽し常法に従い灌水し育
苗する。定植前に灌水を打ち切って育苗培土中の水分量
を減らす(乾燥させる)と、根鉢の育苗培土はサイリウ
ムシードガムの作用で固化し、機械移植に供することが
できるようになる。必要な乾燥期間は天候により半日〜
1週間程度で、そのときの育苗培土中の水分量は10〜
50%程度となっている。
【0008】育苗培土中のサイリウムシードガムの添加
量は、少なすぎると育苗培土の固化状態が悪く根鉢が崩
れやすくなり、多すぎるとゲル化が激しく強い凝固作用
で苗の根部の呼吸を阻害し苗の生育を悪くする恐れがあ
る。添加量の目安としては育苗培土1リットル当り4〜
9グラム、好ましくは5〜7グラムであるが、使用する
培土の種類により若干異なるので、適宜実験等により各
培土に応じて添加量を決めるのが望ましい。なお、育苗
培土自体も吸水しゲル化する作用を持つので、水分が留
まりやすい例えばピートモスを含むものを使用するのが
望ましい。
【0009】また、サイリウムシードガムは天然の多糖
類であるので、定植後は土壌菌により速やかに分解さ
れ、固化していた根鉢の部分の土がばらけ、苗の生長を
阻害することがなく、且つ土壌中に残留しこれを汚染す
るということがない。
【0010】
【実施例】9種類の育苗倍土(No.1〜9)を用意し、
各々の育苗倍土に対しサイリウムシードガム(三栄薬品
貿易株式会社製造販売、商品名=殺菌サイリウムハス
ク)を1リットル当り0、5、7グラム添加し、底面に
押出穴を設けた多数のポット状苗室(φ23mm×深さ
35mm)を一定間隔に配してなる可撓性のポット苗箱
の各苗室に充填し、各苗室に対し1本づつ菊の挿し穂
(展開葉2〜2.5枚)を挿し、間欠ミスト下で12日
間育苗を行い、その後ミストを止め、乾燥に移った。
【0011】挿し芽して14日後、16日後、18日
後、及び20日後に、各々の育苗培土につきサンプル苗
を10個づつ取り、根数及び根鉢の崩れ程度を調査し
た。その結果を表1及び表2に示す。なお、表1の注
1)〜3)は表2にも適用される。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】表1及び表2によれば、サイリウムシー
ドガムを使用したものと使用しないものと根数に関して
は実質的な変わりがなく、サイリウムシードガムは発根
を阻害していない。サイリウムシードガムの使用量0
のものは、乾燥が進むにつれ根鉢の崩れ程度が改善され
機械移植できる苗が増えるが、乾燥がかなり進んだ20
日後でも全ての苗が根鉢の崩れ程度1以下となるのは2
つ(No.1、5)しかない。サイリウムシードガムの
使用量5グラムのものは、16日後に7つ(No.3〜
9)、18日後にさらに1つ(No.2)、20日後には
全ての育苗倍土の全ての苗が根鉢の崩れ程度1以下とな
り機械移植できるようになった。サイリウムシードガ
ムの使用量7グラムのものは、14日後に5つ(No.
1、2、5〜7)、16日後には全ての育苗倍土の全て
の苗が根鉢の崩れ程度1以下となり機械移植できるよう
になった。また、根鉢の崩れ程度の平均値も使用量5グ
ラムのものに比べ良くなっている。
【0015】なお、ポット苗を機械移植する際には、1
0個に1個でも根鉢が崩れたものがあるとそこが欠株と
なり、手植えによる補充をすれば省力化にならず、放置
すれば収量減となる。従って、ポット苗を現実に機械移
植に供する場合は、極力全ての苗で根鉢の崩れ程度を1
以下とすべきであり、サイリウムシードガムを含む本実
施例の育苗倍土はその条件を満たすものとなっている。
【0016】上記実施例では、菊の挿し穂を挿し育苗し
たが、サイリウムシードガムを含む育苗倍土は野菜等の
種を播種し育苗する際にも使用することができる。
【0017】
【発明の効果】サイリウムシードガムを含む育苗倍土を
使用すると機械移植の際に根鉢の崩れないポット苗を安
定して得ることができる。また、サイリウムシードガム
は定植後土壌中で分解し固化していた根鉢の部分の土が
ばらけるので、苗の生長を阻害しない。さらに、この育
苗培土は固化のための作業が簡単であるという利点もあ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−292833(JP,A) 特開 平1−202263(JP,A) 特開 平4−335826(JP,A) 特開 平5−7427(JP,A) 特開 平6−153690(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01G 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1リットル当り4〜9グラムのサイリウ
    ムシードガムを含むことを特徴とする育苗培土。
  2. 【請求項2】 1リットル当り4〜9グラムのサイリウ
    ムシードガムを含むことを特徴とする菊の定植用ポット
    苗の育苗培土。
  3. 【請求項3】 底面に押出穴を設けた多数のポット状苗
    室を一定間隔に配してなる苗箱の各苗室に1リットル当
    り4〜9グラムのサイリウムシードガムを含む育苗培土
    を入れ、各苗室に対し播種又は挿し芽して潅水し、定植
    前に潅水を止めて育苗培土中の水分量を減らし該育苗培
    土を固化させることを特徴とする定植用ポット苗の育苗
    方法。
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