JPH01305004A - 植物の栽培方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は植物の栽培方法に関し、詳しくは植物の生長促
進作用を有することを指標として選ばれた糖アルコール
を植物自体や土壌または水耕液中に適用することにより
植物の生長を促進し、農作物の効率的な生産を可能とす
るものである。

〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕現在
、農業生産上重要な課題としてイ）農作物の生長を促進
させ、単位面積当りの収穫量を増やすこと、　Ｕ）施設
または農地の回転を良くし、全体としての収穫量を増や
すこと９八）病害虫または気候の変化等に耐性のある健
康な植物を育成することなどがあげられる。

施設栽培等で農地や施設を有効に利用するには、植物の
栽培期間を短くして栽培効率を上げる必要があるが、こ
の場合にも成長促進による栽培期間の短縮が不可欠であ
ること、丈夫で健康な植物体を育成するには植物体その
ものの育種のほか、保健剤的な物質の開発が望まれてい
ること、「苗半作」ともいわれるように丈夫な苗を栽培
することは作物栽培の重要な位置を占めること、栽培中
の生育が速ければ病害虫等のストレスに合う期間を短く
でき、大きな利益が得られることなど、これらはすべて
生長促進作用の関与する乙ころであり、従来の栽培法を
いかに改良して生育を促進するかが問題となっている。

植物の生長促進物質としては従来からジベレリンやオー
キシン等の植物ホルモンが報告されているが、これらの
植物ホルモンの作用は多面的であり、植物に対して同時
に多くの作用をもたらすことから、ある作用が有益であ
っても別の作用はむしろ有害な場合もあり、実用的には
用途が限られている。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の目的は、植物の生長を促進する作用を有する糖
アルコール類を農業生産に応用し、農業生産の効率化を
図ることにある０本発明者らは上記目的を達成させるた
め、植物の生長を促進する作用を有する糖類について広
く検索した結果、糖アルコール類の中に植物の根または
茎葉の生長を促進する作用を有するものがあるという新
規な事実を見出し、本発明を完成させた。

すなわち、本発明は植物の生長を促進する作用を有する
糖アルコール類を用いることを特徴とする植物の栽培方
法を提供するものである。

本発明における植物生長作用を有する糖アルコール類は
、アルドースまたはケトースを還元して得られるポリヒ
ドロキシアルカンで、天然には海草をはじめとして微生
物、植物、動物中に広く存在する。具体的にはアラビト
ール、マンニトール。

ペンタエリスリトール、ミオイノシトール、ベルセイト
ール、ソルビトールなど、さらには海草中のズルシトー
ル、リボフラビン中のりビトールなどがあげられる。ま
た、糖をナトリウムアマルガム、電気分解、高圧接触法
などで還元して、人工的に合成することもできる。本発
明では、上記した糖アルコール類の１種または２種以上
の糖アルコール類を用いる。

本発明における糖アルコール類の施用法としては、水溶
液にて土壌に潅注する方法、水耕液肥と併用する方法２
葉面散布２種子に塗布する方法などが有効であり、これ
らを単独であるいは組合せて施用する。

本発明における糖アルコール類の濃度は、土壌へ潅注す
る場合は１〜４）ｃｇ／ｈａ、水耕液肥と併用する場合
は１０〜３　ｏ　ｏｐｐｔａ、葉面散布の場合は１株当
り７日毎に１〜８０■９種子に塗布する場合は５０〜１
１０００ｕ／粒とすればよい、上記の糖アルコール類が
このような濃度で植物の根および茎葉の生長を促進する
作用を持つことは過去に全く知られておらず、新規な事
実である。

本発明に適する植物としては、小松菜、はうれん草、キ
ャベツ、大根、ハクサイ、レタス、モヤシ、ジャガイモ
、サトイモ等の野菜類やイネ、トウモロコシ、小麦等の
穀物のほか、花卉、果樹等の農作物がある。

本発明で用いる糖アルコールの生長促進作用は、一般圃
場、施設栽培、育苗期栽培に使用すると有益である。ま
た、植物工場等の人工環境下での使用も考えられ、将来
９人類が宇宙で生活する際に必要となる野菜等を供給す
る場合に有用なものになる可能性も考えられる。さらに
、本発明で用いる糖アルコールの生長促進作用により、
果実の緯度向上や貯蔵組織のデンプン、タンパク含量の
向上など、品質面の向上効果も期待できる。

〔実施例〕

次に、実施例により本発明を説明する。

実施例１ アラビトールの植物生長促進作用を、かいわれ大根を用
いて調べた。すなわち、かいわれ大根の　。

種子を被検液中に２５°Ｃ暗所で５時間浸漬後、水を切
り、さらにそこで１６時間芽出しをさせた。

その後、均一な発芽状態の種子５粒を合成樹脂製フィル
ターマットをセットした８分試験管に播種し、天場ハウ
ス肥料１号０．１５％および同２号０．１％を含む液肥
５ｄを添加し、２５℃、５０００ルツクス連続照明下で
４日間栽培した。実験区は以下の通りである。

対照区：液肥のみ 添加区：液肥にアラビトールを各々１．１０．５０゜１
００．２００ｐｐｍ添加した。

この結果を第１表に示す。

第１表 なお、（）内の値は対照区の平均値を１００とした場合
の生育指数である。

表より明らかなように、アラビトール５０ｐｐｍ添加区
において、対照に対し、地上部の伸長に効果が認められ
た。

実施例２ サニーレタス（レッドウェーブ種）の種子２粒を４ｃｍ
角の合成閘脂製スポンジ中に播種し、天場ハウス肥料１
号０．１５％、同２号０．１％を含む液肥にて、２３°
Ｃ，５０００ルツクスの条件下で１０日間育苗栽培し、
その後水耕栽培装置中に定植し、２３〜２４°Ｃ，８０
００ルツクスの条件下で２８日間栽培した。実験区は以
下の通りである。

対照区：液肥のみ 添加区＝７日毎に液肥にペンタエリスリトールを各々３
０．１００，２００，５００ｐｐｍ添加したもの。

この結果を第２表に示す。

第２表 なお、（）中の値は対照区の平均値を１００とした場合
の生育指数である。

表より明らかなように、高濃度の施用では阻害がみられ
たが、ペンタエリスリトール１１００ｐｐ添加区で茎葉
および根の生育に効果が認められた。

実施例３ マンニトールの植物に対する生長促進作用をイネを用い
て調べた。すなわち、日本晴種子を水耕栽培器にて発芽
栽培し、７日目の幼苗の伸長を測定した。液肥としては
市販の大塊ハウス肥料を使用し、２７±２°Ｃ１明３ｔ
ｌ！１２時間栽培した。実験区は以下の通りである。

対照区：液肥のみ 添加区：液肥にマンニトールを各々５，１０，２０゜５
０、１００，２００ｐｐｍ添加したものやこの結果を第
３表に示す。

第３表 なお、（）中の値は対照区の平均値を１００とした場合
の生育指数である。

表より明らかなように、マンニトール２０〜５０ｐｐｍ
添加区に茎葉、根とも伸長促進効果が認められた。

実施例４ 黒土８ｋｇを１７ｃｍＸ　６０ｃｍＸ　１５ｃｍのポッ
トに詰め、小松菜（品種名：みすぎ小松菜）の種子４０
粒を播種し、３０日間自然条件下で栽培した。実験区は
以下の通りである。

対照区：マンニトール無添加 添加区：マンニトールを２．５ｋｇ／ｈａおよび５に＆
／ｈｌＬとなるように施用した。

この結果を第４表に示す。

第４表 なお、（）中の値は対照区の平均値を１００とした場合
の生育指数である。

表より明らかなように、マンニトール２．５　ｋｇ／ｈ
ａ添加区において生長促進効果が認められた。

実施例５ 実施例４と同様の手法で小松菜を栽培し、発芽後１週目
から７日毎にスプレー器を用いて糖アルコールの葉面散
布を行った。３０日間栽培後の生重量を測定した。実験
区は以下の通りである。

対照区：水のみ 添加図：ペルセイトールを各々５．１０，５０゜１００
■／株となるように水溶液に添 加した。

この結果を第５表に示す。

第５表 なお、（）中の値は対照区の平均値を１００とした場合
の生育指数である。

表より明らかなように、ベル上イトール１０■フ株に生
長促進効果が認められた。

実施例６ ミオイノシトールを０．７５％アルギン酸溶液に溶解し
、キュウリ種子に塗布した。この種子を常法により発芽
、栽培し、１０日後の幼苗の生育を比較した。実験区は
以下の通りである。

対照区：無処理の種子 添加区：ミオイノシトールを６５μｇ／粒となるように
種子に塗布し、乾燥させたも の。

この結果を第６表に示す。

第６表 なお、（）中の値は対照区の平均値を１００とした場合
の生育指数である。

表より明らかなように、ミオイノシトール塗布区におい
て生長促進効果が認められた。特に根の生長に対して効
果が大きかった。

〔発明の効果〕

生産上極めて有益である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）植物を栽培するにあたり、植物の生長を促進する
   作用を有する糖アルコール類を用いることを特徴とする
   植物の栽培方法。
2. （２）糖アルコール類がアラビトール、マンニトール、
   ペンタエリスリトール、ミオイノシトール、ペルセイト
   ール、ソルビトールから選ばれた１種または２種以上の
   糖アルコールを使用する請求項１記載の植物の栽培方法
   。