JP2923240B2 - 偏心重錘式の振動発生・制御方法、および偏心重錘式起振機 - Google Patents

偏心重錘式の振動発生・制御方法、および偏心重錘式起振機

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JP2923240B2
JP2923240B2 JP8032330A JP3233096A JP2923240B2 JP 2923240 B2 JP2923240 B2 JP 2923240B2 JP 8032330 A JP8032330 A JP 8032330A JP 3233096 A JP3233096 A JP 3233096A JP 2923240 B2 JP2923240 B2 JP 2923240B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、杭打ち,杭抜き作
業や地盤転圧作業など、土木建設工事のために振動を発
生させるとともに、該振動の強さを制御する方法、およ
び、上記の方法を実施するための偏心重錘式起振機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】土木建設工事に用いられる振動装置(別
名・起振機)を大別すると、偏心重錘式とピストン式と
が有る。上記のうち、偏心重錘式の起振機は一般に、偏
心重錘を取りつけた複数対の回転軸を平行に配設した構
造である。このような構成によれば、反対方向に回転す
る偏心重錘の遠心起振力を所望の方向については相加せ
しめるとともに、不要の方向については相殺せしめるこ
とができる。図3はこの種のロータリ式起振機の模式的
な説明図であって、ケース1に対して4本の回転軸2
A,2B,2C,2Dが配置され、それぞれ偏心重錘3
A,3B,3C,3Dが取り付けられるとともに、それ
ぞれ歯車4A,4B,4C,4Dが取り付けられて相互
に噛合して同期回転するようになっている。
【0003】上述した起振機を用いて杭打作業を行う場
合、振動公害の防止と騒音公害の防止とが重要な問題と
なる。次に、図4および図5について振動公害に関する
技術的問題を説明する。図4は杭打ち作業における振動
公害を説明するための模式図である。本図は、クレーン
ブーム5で振動装置6を吊持するとともに、該振動装置
6のチャック6aで杭7の上端を把持し、この杭7に振
動を与えて地中に打設している状態を描いてある。杭7
の下端を地表に接せしめて杭打作業を開始する際、最初
から振動装置6をフル稼働させると、杭打ち地点の地表
で発生する地表波aが殆ど減衰せずに付近の民家8に到
達するので振動公害の問題を生じる。ここで、振動装置
6の起振力を任意に調節できるならば、杭7の自重に加
えて僅かな振動を与えながら杭打ち作業を開始し、数メ
ートル打ち込んでから次第に振動を強くすれば良い。杭
7の下端に相当する震源位置が深くなれば、地中波bは
民家8に到達する途中で減衰するので振動公害は軽微で
ある。
【0004】図5は振動装置の運転開始時および運転停
止時における振動数の変化を示す図表で、横軸は時間で
ある。運転開始時点t0から、定格運転状態に到達する
時点t1までの間、振動数は矢印cの如く急激に上昇す
る。上記の振動数上昇中に、地盤の固有振動数n1、及
びクレーンブームの固有振動数n2を通過する。しか
し、運転開始時における回転数上昇期間T1は一般に短
時間(例えば約3秒間)であるから、振動装置の振動数
が固有振動数に一致したときの共振の問題は、通常無視
することができる。しかし、振動装置6のモータ(図示
せず)の通電を停止した時点t2から回転軸が停止する
時点t3までの間は、回転軸が慣性で回転を続けながら
矢印dの如く次第に減速する。
【0005】上記の回転数低下期間T2は比較的長時間
(例えば約50秒間)であるから、その途中でクレーン
ブームの固有振動数n2を通過する際、該クレーンブー
ムが共振して損傷を被る虞れが有る。また、地盤の固有
振動数n1を通過する際、地盤の共振により振動公害を
生じる虞れが有る。前記の時刻t2でモータの通電を停
止するとともに、振動装置の偏心重錘の回転位相を変化
させて起振力を零にすることができれば、振動装置の運
転停止操作の際の共振に関する問題を防止することがで
きる。
【0006】次に、振動装置に供給されるエネルギー量
について見ると、前記の時刻t0からt1まで振動装置6
の回転数が上昇する間、該振動装置の偏心重錘(図示せ
ず)によって振動を発生させつつ増速すると、これを駆
動するために大容量のモータや大容量の電源設備が必要
になる。この場合、振動装置の偏心重錘の回転位相を変
化させて起振力を零にした状態で運転を開始し、定格運
転数に達した後に起振力を発揮させることが出来れば、
モータ容量や電源容量を縮少できるので経済的である。
定格運転数に達した後は、回転部材にそれ以上回転エネ
ルギーを蓄積する必要が無く、振動の減衰を補うだけの
エネルギーを補充することによって運転を継続できるか
らである。
【0007】以上の事情に鑑みて、起振機の起振力を増
減させる調節技術が開発され、公知になっている。次
に、起振機の起振力を増減調節する原理について述べ
る。図6は前掲の図3に示した4軸4重錘式の起振機の
作用を説明するための模式図であって、(A)は図3に
おけると同様に偏心重錘が下降している状態を表し、
(B)は約90度回転した状態を表し、(C)はさらに
約90度回転して重錘が上昇した状態を表している。図
6(A)に比して(B)においては、4個の偏心重錘3
A〜3Dの重心位置が寸法hだけ上昇している。このた
め、該偏心重錘を持ち上げる力の反力によってケース1
は押し下げられる。このようにして4個の偏心重錘それ
ぞれの重心位置は上昇するが、偏心重錘3Aと同3Bを
対照し、偏心重錘3Cと同3Dとを対照して観察する
と、(A)図の状態に比して(B)図の状態において
は、 ○偏心重錘3Aと同3Bとは離間して、その距離がL2
に拡大し、 ○偏心重錘3Cと同3Dとは接近して、その距離がL1
に縮小しているが、偏心重錘3Aと同3Bとの総合重心
位置は左右方向に移動しておらず、偏心重錘3Cと同3
Dとの総合重心位置は左右方向に移動していない。従っ
て、左右方向には起振力を生じない。起振装置は以上の
ように、複数の偏心重錘を設けて、左右方向に起振力を
相殺させながら上下方向の起振力を取り出すように構成
されているが、先に述べたように振動公害防止のために
起振力を増減制御するため、1対の偏心重錘について上
下方向起振力を一部ないし全部相殺させることもでき
る。図7は2個の偏心重錘の組み合わせによって起振力
を変化させる公知技術を説明するために示したものであ
って、(A)は2個の偏心重錘が最大起振力を発揮する
状態を表す模式図、(B)は起振力中程度である状態を
表す模式図、(C)は起振力がやや小さい状態を表す模
式図、(D)は起振力がゼロの状態を表す模式図であ
る。図7に示した2個の偏心重錘のうち、9は回転軸2
B′に固着された固定偏心重錘であり、10は回転軸2
C′に対して相対的に回動し得る可動偏心重錘である。
本発明において固定偏心重錘とは回転軸に対する相対的
回動を係止された偏心重錘の意であって、回転軸と一緒
に回転する部材であるから、固定とは静止の意ではな
い。図7(A)における2個の偏心重錘9,10の相対
的位置は、先に説明した図6(A)における偏心重錘3
Bと同3Cとの相対的位置と同様である。従って、この
図7(A)の状態で、2個の偏心重錘9,10を歯車4
B′,4C′で同期させて回転させると、図6について
説明したようにして起振力が発生する。図7(D)の状
態では、2個の偏心重錘9,10それぞれの重心が、常
に参考線M−M(2本の回転軸2B′,2C′を結ぶ線
分の垂直2等分線)に対して対称位置に在るので上下方
向の起振力はゼロである。図7(B),(C)は、それ
ぞれ前記(A),(D)の中間的状態であるから(A)
図の場合よりも小さく(D)図の場合よりも大きい上下
方向起振力を発生する。そして、(B)図の方が(C)
図よりも(A)図の状態に近いから、起振力の大きい方
から順番に挙げると(A),(B),C),(D)とな
る。前掲の図7において起振力増減制御の原理を示すた
め、2本の回転軸2B′,2C′を同期伝動歯車4
B′,4C′で同期回転させる形に描かれているが、構
造を簡単にするため1本の回転軸に2個の偏心重錘を配
設することもできる。図8は共通の回転軸に対して固定
偏心重錘を固着するとともに可動偏心重錘を上記共通の
回転軸に対する相対的な回動角位置を調節できるように
した機構の模式図である。固定偏心重錘9は回転軸2に
固着されて一緒に回転する。可動偏心重錘10は回転軸
2に対する取付角位置を円弧矢印i−jのごとく変化さ
せて調節することと、調節した状態を維持することとが
出来るようになっている。本図8に描かれている状態は
前掲の図7(B)に示した状態に対応し、起振力が中等
度である。この状態から、可動偏心重錘を矢印i方向に
回動させて固定すると図7(D)の状態に近づいて起振
力が減少する。また矢印j方向に回動させると図7
(A)の状態に近づいて起振力が増大する。以上のよう
にして起振力が調節される。図9は上掲の図8に原理を
示したように、共通の1軸に固定偏心重錘と可動偏心重
錘とを配設して起振力を増減調節できるようにした起振
機の従来例を示す斜視図である。2本の回転軸2A,2
Bを水平方向に並べて駆動用プーリ11および同期回転
用伝動歯車4A,4Bによって反対方向に(時計回りと
反時計回りに)同期回転させているのは、水平方向の起
振力を相殺させるためである。固定偏心重錘9Aは回転
軸2Aに固着されている。そして可動偏心重錘10Aは
上記回転軸2Aに対して回動自在に支承されるととも
に、固定偏心重錘9Aに対する回動を調節・固定できる
ようになっている。すなわち、可動偏心重錘10Aには
複数個の調節用メネジ穴(本図において1個のみ現れて
いる)12が穿たれている。セットボルト14を上記メ
ネジ穴12に螺合して六角レンチ15で締めつけ、ノッ
クピン13で回り止めを施すと可動偏心重錘10Aの角
位置が固定される。図10は前掲の図9に示した従来例
の調節機構を備えた起振機における回転軸と固定偏心重
錘と可動偏心重錘との関係を説明するために示したもの
で、(A)は部分的に切断して描いた外観斜視図であ
り、(B)は回転軸と平行な方向に見たところを描いた
模式図である。図10(A)に示した23a,23b,
23cは目盛であって、単位はkg・cmである。目盛
を合わせてセットボルトを螺合することにより、図10
(B)に示したように、可動偏心重錘が3つの角位置を
とり、10a,10b,10cのように相対的に回動し
て起振力を変化させる。図7ないし図10に示した従来
技術に係る起振機は、以上に説明したようにして起振力
の増減調節を行うことができる。
【0008】図7ないし図10を参照して説明した従来
技術に係る起振機において起振力を増減調節しようとす
ると、図9に表されている構造から容易に理解されるよ
うに、運転を止め、ノックピン13を抜き取ってセット
ボルト14を抜き出し、可動偏心重錘10を手動で回し
て目盛(図10において符号23a〜23c)を合わせ
た後、再びセットボルト14を螺合し緊定してノックピ
ン13で回り止めを施さねばならない。従来技術におい
て起振力の増減調節を行なうには、以上のような操作を
必要とする。図4について既に述べたように、起振装置
6は杭7の上端に取り付けられているので、これをクレ
ーンブーム5で吊り降して調節した後、再びクレーンブ
ーム5で吊り上げて杭7の上端に取りつける作業は多大
の時間と労力とを費やさねばならない。原理図として先
に揚げた図7のように固定偏心重錘9と可動偏心重錘1
0とをそれぞれ異なる回転軸に取りつけた構造を実際の
部材によって構成して、起振機の運転を継続しながら起
振力の増減調節を行なうことも考えられるが、図7
(A)の状態と図7(D)の状態との間で可動偏心重錘
10を180度(固定偏心重錘9に対して相対的に)回
動させなければならないので、起振力調節作動の応答性
が悪く、調節のための回転操作に多大の回転トルクを要
するので、未だ実用化されていない。
【0009】上述の事情に鑑みて、可動偏心重錘と固定
偏心重錘とを共通の回転中心軸に対して配設された構造
の起振機を適用の対象とし、 イ.起振力増減調節操作の応答性が良く、 ロ.起振力の増減調節に必要な駆動トルクの小さい、偏
心重錘の起振力制御方法、および、起振用偏心重錘機構
を提供するため、回転中心軸に対して、偏心モーメント
のほぼ等しい2個の偏心重錘を配設して、 上記2個の
偏心重錘のうちの片方を、回転軸部材に対する相対的な
回動を係止して取り付けて固定偏心重錘を構成するとと
もに、上記の固定偏心重錘に対して他方の偏心重錘が回
転中心軸まわりに相対的に回動し得るように取り付けて
可動偏心重錘を構成し、前記2個の偏心重錘それぞれの
重心が回転中心軸に対して対称に位置する状態を基準状
態と名付け、上記の可動偏心重錘を、基準状態から鋭角
θの範囲内で、固定偏心重錘に対して相対的に回動させ
ることによって、前記2個の偏心重錘よりなる起振機構
の起振力の大小を調節し、かつ、前記可動偏心重錘を固
定偏心重錘に対して、相対的に鋭角θ以上に回動させな
いように位相制御することが有効である。上述の技術に
よると、起振力最大の状態と起振力ゼロの状態との間
で、可動偏心重錘を鋭角だけ相対的に回動させれば足り
るので、調節作動の応答性が速く、しかも、基準状態を
中心として鋭角θの範囲内においては、運転中に可動偏
心重錘を調節回動させるに要する駆動トルクが小さいの
で、運転を継続しつつ調節操作を行なうことができる。
【0010】以上に説明した起振力の増減調節に関する
技術は本出願人が別途出願中(特願平7−159479
号)の先願に係る発明である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述した先願に係る発
明によると、偏心重錘式の起振機の運転を継続しながら
起振力の増減調節を行なうことができるので振動公害の
防止ないし軽減に貢献するところ多大であり、しかも、
共通の回転中心軸によって2個の偏心重錘(固定偏心重
錘と可動偏心重錘)を支持するので起振機全体をコンパ
クトに構成することができる。しかし乍ら、上記先願に
係る発明においては「1軸に取り付けた2個の偏心重錘
の回転位相を調節して起振力の増減制御を行なう」とい
う点着目し、「上記の1軸と2個の偏心重錘とから成る
回転部材の動バランスを保つ」という事については格別
の考慮を払っていなかった。正確に言うならば、先願に
係る発明においては動バランスを失っていたのではな
く、該先願に係る発明の実施例においては動バランスが
保たれていた。しかし、動バランスを図ることを発明と
して意識しておらず、動バランスを取るために欠くこと
のできない構成を特定していなかった。本発明は上述の
事情に鑑みて為されたものであって、先願の発明に係る
起振力制御技術を実施する場合に、回転系の動バランス
をとる技術を提供することを目的とする。
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】求項1の発明の構成
は、回転軸の中心線をX軸とし、該X軸に関して等しい
偏心モーメントを有する2個の偏心重錘を配置し、上記
2個の偏心重錘それぞれの重心を、X軸に垂直な同一平
面上に位置せしめるとともに、上記2個の偏心重錘相互
の回転位相差を制御しつつ該2個の偏心重錘をX軸の周
りに回転させ かつ、前記2個の偏心重錘がX軸に関し
て相対的に回動し得る最大角度を約60度に制限し、
方の偏心重錘がX軸に関して対称に位置した状態を基準
状態として、2個の偏心重錘の位相差を、基準状態から
約30度の範囲内で変化させることを特徴とする。以上
に説明した請求項1の発明によると、等しい偏心モーメ
ントを有する2個の偏心重錘がX軸の周りに回転せしめ
られるとともに、回転位相差を制御されるので、該2個
の偏心重錘の総合偏心モーメントが位相差の変化に伴っ
て変化する。このため、回転速度の変化と係わり無く起
振力を変化させることができて、振動公害の軽減ないし
防止に有効である。しかも、前記2個の偏心重錘それぞ
れの重心が、回転中心軸に垂直な面上で回転するので、
X軸方向の回転軸を傾けようとする力が発生しない。そ
の理由は、前記のX軸を含む直交3軸を想定して、Y
軸,Z軸を前記仮想の平面(X軸に直交する面)上に位
置せしめると、2個の偏心重錘の重心Gと重心G′とは
それぞれY−Z面上を回転し、この回転による遠心力は
Y−Z面内の力である。このため、X軸方向の回転軸を
平行移動させる方向の遠心力を発生するが、該X軸をZ
軸まわりに回転させようとする方向の力や、該X軸をY
軸まわりに回転させようとする力は発生しない。すなわ
ち、X軸方向の回転軸に、いわゆる味噌擂り運動させよ
うとする力が発生しない。このため、該回転軸の支持条
件が良くなってベアリング荷重が軽くなり、ベアリング
からの騒音発生が軽減される。 その上、基準状態のとき
起振力が最小になり、基準状態における位相差をゼロと
して、30度以内において2個の偏心重錘の位相差を変
化させることになるので、位相制御のために必要な操作
トルクが比較的小さくて済み、しかも所望の起振力を発
揮させることが比較的容易である。 ここに、偏心重錘式
起振機の起振力を変化させる範囲の広狭と、起振力と変
化させるために必要な操作力の大小とは密接な相関関係
にあり、変化範囲を大きくしようとすれば大きい操作力
を必要とする。そこで請求項1の発明を適用して位相差
変化を30度以内に制限すると、実用的に困難を感じな
い程度の操作力で足り、しかも実用に足りる程度の起振
力変化範囲を得ることができる。この請求項1の発明に
おいては位相差の制御範囲を独立変数として取り扱うの
で、発生せしめ得る起振力の最大値は従属変数として制
約される。しかし乍ら、位相差を或る一定値にフィック
スした場合においても、偏心重錘の回転数を増加させる
ことによって、回転数の2乗に正比例して起振力を増加
させることが出来るので、請求項1の発明の適用に因る
起振力最大値の制約は本発明の実用価値を低下させる欠
点とはならない。
【0014】
【0015】請求項の発明の構成は、前記請求項
発明の構成に加えて、前記2個の偏心重錘の位相差を標
準状態に近づけて該2個の偏心重錘の総合偏心モーメン
ト量を減少せしめたときに発生する振動加速度を、ほぼ
重力加速度とし、もしくは重力加速度よりも小さくする
ことを特徴とする。以上に説明した請求項の発明によ
ると、位相差制御範囲の下限近傍を削減することが出来
るので位相差の制御操作がその分だけ容易になる。この
技術の適用によって起振力の大小を調節し得る範囲の下
限が必ずしも「起振力ゼロ」とならなくなるが、起振力
を完全にゼロにすることが出来なくても振動公害の防止
ないし軽減の効果を阻害する虞れは無い。その理由は次
のとおりである。すなわち、本願発明の対象部材である
土木建設用の機材(例えば鋼矢板もしくは鋼管杭)に対
しては、常に重力加速度(g=980cm/秒・秒)が
下向きに作用している。従って、これに対して上下方向
の振動加速度を重畳する場合、該振動加速度のが上記
重力加速度を越えなければ前記の機材(振動を与える対
象部材)が上下振動を生じない。この状態を比喩的に言
うならば上記の機材(例えば杭)が上下方向に振動する
ことなく、その自重が変化する。詳しくは、本来の自重
の2倍以内のとゼロとの間で振動的に変化する。従っ
て、地盤中に強い振動波を伝播せしめることなく、地盤
内への自重沈下力がほぼ2倍になるので、地表の支持力
が大きくない場合には無振動公害で杭の貫入を或る程度
可能ならしめることができる。このような効果を発揮で
きるか否かは地表付近の土質によって決まるので必ずし
も常に有効とは限らないが、杭打抜きや転圧などの工事
が硬地盤に対して行なわれることは例外的な特殊ケース
であり、概して軟弱地盤を施工の対象とするので、請求
の発明が実用的価値を発揮し得る作業条件である場
合は少なくない。この技術は杭打抜きに限らず、転圧な
どの締め固め工事にも広く適用することができる。
【0016】請求項3の発明の構成は、偏心重錘を取り
付けられた内軸に対して、上記の異なる偏心重錘を取り
付けられた管状の外軸が相対的回動可能に嵌合されてお
り、上記2個の偏心重錘のモーメントが相互に等しく、
上記2個の偏心重錘それぞれの重心が、前記の内軸およ
び外軸と垂直な同一平面上に位置しており、 かつ、前記
2個の偏心重錘が相対的に回動し得る角度を約60度に
制限する手段が設けられるとともに、 前記内軸および外
軸の中心線に関して前記2個の偏心重錘が対称に位置し
た状態を基準状態として、該2個の偏心重錘の位相差
を、基準状態から約30度の範囲内で変化させる手段が
設けられていることを特徴とする。以上に説明した請求
項3の発明によると、内軸の中心線と外軸の中心線とは
必然的に一致し、前記の偏心重錘およびこれと異なる偏
心重錘の2個の偏心重錘は共通の軸心の周りに回転せし
められるので、双方の偏心重錘の位相差を調節すること
によって起振力を増減制御することができる。この場
合、片方の偏心重錘が内軸に取り付けられているので、
他方の偏心重錘を取り付けられた管状の外軸は構造上、
両持ち形に支持することが困難となり、必然的に片持ち
形に(外軸を)支持しなければならなくなるが、前記双
方の偏心重錘が回転して振動を発生する期間の大部分
(例えば99%以上)は、双方の偏心重錘が同じ方向
に、同じ回転数で回転せしめられるので、内軸と管状外
軸とは一緒に回転する。内軸と管状外軸との相対的な回
動は、位相差を制御する短時間のみであり、しかも、こ
の場合の内軸と管状外軸との相対的回転速度は極めて低
速(例えば起振のための回転速度の1/100未満)で
あるから、前記管状外軸に遠心力を支持させるについて
は、内軸を介して支持させることが構造的に容易であ
り、この請求項3の発明を実施する場合、回転駆動に伴
う遠心力の支持や、位相制御のための操作力の伝動や、
内軸・外軸間の潤滑について別段の技術的困難を生じる
虞れが無い。その上、基準状態のとき起振力が最小とな
り、この状態から偏心重錘の位相差を約30度以内で変
化せしめるようになっているので、比較的小さい操作力
が起振力の増減操作を行なうことができる。
【0017】請求項4の発明の構成は、それぞれ偏心重
錘を固着された2個の歯車が同一の歯車軸によって相対
的回動可能に支承されており、上記2個の歯車のそれぞ
れに固着されている2個の偏心重錘の歯車軸に関する偏
心モーメントが相互に等しく、記2個の偏心重錘それ
ぞれの重心の回転軌跡円が同一平面上に位置しており、
かつ、前記2個の偏心重錘が相対的に回転し得る角度を
約60度に制限する手段が設けられるとともに、 前記歯
車軸に関して上記2個の偏心重錘が対称に位置した状態
を基準状態として、該2個の偏心重錘の位相差を、基準
状態から約30度の範囲内で変化させる手段が設けられ
ていることを特徴とする。以上に説明した請求項4の発
明によると、2個の偏心重錘のそれぞれが歯車に固着さ
れているので、それぞれの歯車を介して該2個の偏心重
錘を回転駆動することができ、2個の偏心重錘相互の位
相差を制御することも容易である。これら2個の偏心重
錘の重心の軌跡円は、元来歯車軸に垂直な平面上に位置
しているが、2個の偏心重錘の回転軌跡円が同一平面上
に位置しているということは、これら2個の重心の回転
軌跡円が一致し、もしくは同心円であることを意味して
いる。従って、2個の偏心重錘によって生じる遠心力の
合力は歯車軸の中心線に交差し、かつ、歯車軸の中心線
に対して垂直になる。このため、上記遠心力の合力は歯
車軸を平行移動させるように作用し、該歯車軸を傾けよ
うにとする回転モーメントを生じない。その結果、該歯
車軸を支承するベアリングの負荷が比較的軽く、騒音の
発生が軽減される。その上、基準状態のとき起振力が最
小となり、この状態から偏心重錘の位相差を約30度以
内で変化せしめるようになっているので、比較的小さい
操作力で起振力の増減操作を行なうことができる。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明に偏る偏心重錘式起
振機の要部を示し、(A)は1実施例における偏心重錘
歯車の中心線X−XをZ軸まわりに角φだけ折り曲げて
模式的に描いた分解斜視図であり、(B)は上記と異な
る実施例における偏心重錘とその支持・伝動部材とを描
いた部分的断面図である。(図1(A)参照)偏心重錘
歯車軸21は直角に折り曲げた形に描かれているが、実
体は真直であってX−X軸に沿って配置されていて、こ
の偏心重錘歯車軸21によって固定偏心重錘歯車20と
可動偏心重錘歯車22とが支承されている。上記2個の
偏心重錘歯車20,22のうち、片方は歯車軸21に固
着しても良いが、双方の歯車(20,22)が相互に回
動できるように支承する。上記それぞれの偏心重錘歯車
20,22には歯車ボス26が一体に連設されており、
これらの歯車ボス26が前記偏心重錘歯車軸21に外嵌
されている。固定偏心重錘9と可動偏心重錘10とは同
形同寸に構成され、それぞれ固定偏心重錘歯車20と可
動偏心重錘歯車22と一体的に連設されている。上記1
対の偏心重錘9,10は、X軸に垂直な面による断面形
状が扇形に類似した形状をなし、扇形の半径方向2辺に
相当する2面のなす角Ψは、基本的に、 Ψ=180°−α であり、本実施例においては上記の角αは30度であ
る。本発明を実施する場合、上記の角αは必ずしも30
度でなくても良いが、図2を参照して後述するように約
30度、もしくはそれ以内であることが望ましい。偏心
重錘の位相差を制御するための操作に要する回転トルク
(操作力)は、上記の角αが30度を越えると著しく増
大するからである。前記固定偏心重錘9および可動偏心
重錘10には、中心線であるX軸に沿って半径寸法rの
中心孔(凹円柱面)が形成されていて、半径寸法rの歯
車ボス26に対して相対的回動可能に嵌合するようにな
っている。さらに、偏心重錘9,10のX軸方向の長大
寸法Lに対して歯車ボス26のX軸方向の長さ寸法はL
/2に設定されていて、固定偏心重錘9の中心孔(凹円
柱面)が相手側歯車ボス26と嵌まり合い、可動偏心重
錘10の中心孔も相手側歯車ボス26と嵌まり合うよう
になっている。これにより、組立状態において固定偏心
重錘9と可動偏心重錘10とはX軸に関して対称をな
し、それぞれの偏心重錘の重心位置のX座標値が等しく
なる。すなわち、双方の重心が、X軸と垂直な同一平面
上に位置し、双方の重心の軌跡円が一致しもしくは同心
円となる。従って、双方の重心のそれぞれに遠心力が働
いても、双方の遠心力はX軸上の同一点で交差し、偏心
重錘歯車軸21を傾けさせて味噌擂り運動させる虞れが
無い。これにより、該偏心重錘歯車軸21を支持するベ
アリングの荷重条件が良く、騒音発生が軽減される。
【0028】図11は、前掲の図1(B)に示した偏心
重錘式起振機の駆動系統を含めた回転系の全部を示す断
面図に、位相差制御機構の構成部材を鎖線で付記した構
成・作動説明図である。図1(B)には1個の固定偏心
重錘9と、1個の可動偏心重錘10と、1個の固定偏心
重錘歯車20と、1個の可動偏心重錘歯車22とが1本
の偏心重錘歯車軸21に取り付けられた1組の起振ユニ
ットが描かれていたが、図11においては上記の起振ユ
ニットが2組表されている。すなわち、2個の固定偏心
重錘9A,9Bと、2個の可動偏心重錘10A,10B
と、2個の固定偏心重錘歯車20A,20Bと、2個の
可動偏心重錘歯車22A,22Bとのそれぞれが、2本
の偏心重錘歯車軸21A,21Bに組付けられて2組の
起振ユニット〔A〕,同〔B〕が形成されている。図1
(B)において示した歯車ボス26は図11においても
設けられているが、読図を容易ならしめるため符号「2
6」のみ記入して部材名称の記入は省略してある。
【0029】本図11の実施例においては、図に現れて
いる7個の歯車を同一歯数,同一モジュール、同一径に
構成した。そして、1個の駆動モータ52で回転される
駆動歯車51が固定偏心重錘歯車20Aに噛合され、該
固定偏心重錘歯車20Aは同20Bに噛合されている。
これにより、2組の起振ユニットそれぞれの固定偏心重
錘9Aと固定偏心重錘9Bとは常に同一回転速度で反対
方向に回転せしめられる。前記固定偏心重錘歯車20B
は位相制御歯車・甲24Aと噛合されている。上記位相
制御歯車・甲24Aと位相制御歯車・乙24Bとは、X
軸と平行に設置された位相制御歯車軸25によって、相
対的回動可能に支承されており、上記位相制御歯車・乙
24Bは順次に、可動偏心重錘10B,可動偏心重錘1
0Aに噛合されている。前記2本の偏心重錘歯車軸21
A,21Bのそれぞれに対して、固定偏心重錘歯車20
A,20Bのそれぞれはキーkによって結合されてい
る。そして上記2本の偏心重錘歯車軸21A,21Bの
それぞれに対して可動偏心重錘歯車22A,22Bがそ
れぞれ相対的な回動可能に嵌合されている。これによ
り、2組の起振ユニットそれぞれの可動偏心重錘10A
と、同10Bと、位相制御歯車・乙24Bとは常に同一
回転速度で回転せしめられる。
【0030】前記位相制御歯車・甲24Aと位相制御歯
車軸25とはキーkによって結合されている。そして位
相制御歯車・乙24Bは位相制御歯車軸25に対して相
対的な回動自在に嵌合されるとともに、両者の間には、
「両者の相対的な回動を制動したり解放したりすること
のできるクラッチ手段53」と、「両者を相対的に回動
させる流体式可逆回動機構(例えばベーンモータ)5
4」とが介装されている。前記の駆動モータ52が回転
しているとき、位相制御歯車・甲24Aは常に該駆動モ
ータ52と反対方向に、該駆動モータ52と同じ回転速
度で回転せしめられるが、この状態における位相制御歯
車・乙24Bは、クラッチ手段53が「接」になってい
ると、位相制御歯車・甲24Aと同じ方向に、同じ回転
速度で回転せしめられる。また、クラッチ手段53が
「断」になっているときは、流体式可逆運転機構54を
運転して、位相制御歯車・甲24Aに対して回転位相を
進めたり遅らせたりすることができる。上述のようにし
て位相制御歯車・乙24Bの回転位相を進ませたり遅ら
せたりすると、各起振ユニットの固定偏心重錘9A,9
Bに対する可動偏心重錘10A,10Bの位相差が変化
せしめられる。
【0031】上記可動偏心重錘の固定偏心重錘との位相
差は、流体式可逆回転機構54の回動ストローク角度に
よって制限されるが、さらに図1(A)に示した角度θ
によっても制約される。この制約は、起振力の変化範囲
を狭めるというマイナスの意義だけでなく、位相制御の
操作所要力(回転モーメント)を過大にしないというプ
ラスの意義も有している。図2は、本発明の1実施例に
おける偏心重錘の位相制御を説明するために示したもの
で、(A)は固定偏心重錘と可動偏心重錘とが回転軸に
関して対称位置となって起振力がゼロになる基準状態を
描いた模式図であり、(B)は可動偏心重錘が基準状態
から鋭角θだけ回動して起振力最大となった状態を描い
た模式図であり、(C)は起振力を中等度に調節された
状態を描いた模式図である。固定偏心重錘16と可動偏
心重錘17とは、これを回転軸2と平行な方向に見たと
き、ほぼ同形同寸の扇形状をなし、かつ、紙面の奥行き
方向に厚さを有する平板状をなしている。ただし、扇形
の半径寸法よりも大きい厚さ寸法を有しているので、外
観についての印象は板状というよりは柱状をなしてい
る。
【0032】双方の偏心重錘16,17が回転軸2に関
して対称位置をなしている(A)図の状態では、それぞ
れの偏心重心G,G′の総合重心は回転軸2の中心線上
に位置している。従って、双方の偏心重錘16,17が
相対的な位置関係を保ったままで回転軸2まわりに回転
しても遠心力が働かず、起振力はゼロである。この状態
が先に述べた基準状態である。
【0033】固定偏心重錘16および可動偏心重錘17
の端面形状である扇形の頂角Ψは、 Ψ=180度−θ に設定されている。上記の角度θは、鋭角であることを
必要条件とするが、図示のように30度であることが望
ましい。ただし、実際問題として製作誤差が入る上に、
設計の自由度も欲しいので 30度±10度に設定する
ことが実用的である。
【0034】上記のように構成され、かつ、固定偏心重
錘16の紙面手前側の扇形状の面と可動偏心重錘17の
紙面手前側の扇形状の面とがほぼ同一面(紙面と平行)
に揃えられている。紙面奥行側の扇形状の面も同様に同
一面に揃えられている。これにより、固定偏心重錘16
の重心Gと可動偏心重錘17の重心G′とが、回転軸2
に垂直(紙面と平行)な同一面上に揃えられる。
【0035】本図2(B)のように基準状態から角θだ
け可動偏心重錘17が固定偏心重錘16に対して回動す
ると、扇形の辺に対応する面同志が当接して回動が衝止
され、角θ以上には回動できないようになっている。本
図2(B)の状態では、双方の偏心重錘の重心G,G′
の総合重心は回転軸2の中心線に比して偏心しているの
で、本図(B)の状態で回転すると遠心力が働いて起振
力が発生する。可動偏心重錘17は固定偏心重錘16に
対して、これ以上(角θ以上に)回動できないから、こ
の(B)図の状態が、同一回転速度では最大の起振力を
発生する状態である。
【0036】可動偏心重錘を鋭角θ以上には回動させな
い理由は次のごとくである。回転軸2の回転速度が一定
であると仮定したとき、(A)図の状態では回転エネル
ギーが小さく(B)図の状態では回転エネルギーが大き
い。従って、固定偏心重錘16に対する可動偏心重錘1
7の位置を保持することについては、(A)図の状態は
不安定であり、(B)図の状態が安定である。このた
め、(A)図の基準状態から(B)図の起振力最大の状
態に変化させる操作は所要トルクが微小(摩擦力に打ち
勝つ程度で足りる)で良いが、(B)図の起振力最大の
状態から(A)図の基準状態に変化させる操作は相応の
駆動トルクが必要である。しかし、基準状態からのズレ
角が鋭角θ以内に制限されているので、180度回動さ
せていた従来技術に比較すると、基準状態にするための
所要トルクが著しく小さい。θ≒30度 であれば、い
っそう所要トルクが小さい。図2(C)に示したよう
に、可動偏心重錘17を基準状態から φ<θ なる角φだけ回動させた状態では、(B)図の状態より
も小さい起振力を生じる。
【0037】上記の角φは 0<φ<θ の範囲内で無段階的に変化させることができるので、起
振力をゼロから最大までの間で無段階的に、任意に調節
することができる。
【0038】本発明を実施する際、起振力増減調節の最
小値は必ずしも起振力をゼロにしなくても良い。その理
由は、起振力を完全にゼロにしなくても、上下方向の振
動加速度が重力加速度(980cm/秒・秒)よりも小
さければ、振動を与えられた土木建設用の機材(例えば
杭)が外観的に振動しないので振動公害を発生せしめる
虞れが無いからである。起振力を完全にゼロならしめな
いための具体的な手段を、図2について述べると、その
一つは固定偏心重錘16の偏心モーメントと可動偏心重
錘17の偏心モーメントとに差を設けておくことであ
る。このように構成しておけば、双方の偏心重錘を基準
状態ならしめても、双方の偏心重錘16,17の総合重
心の位置が回転軸2の中心線上に来ないからである。も
う一つの手段は、可動偏心重錘17の偏心モーメントと
固定偏心重錘16の偏心モーメントとを等しく構成して
おいて、その位相差制御に際して基準状態に近づけたと
き、完全に基準状態まで到達させないことである。上記
二つの手段の何れを選択するかは任意である。
【0039】図2に示したような偏心重錘の回転駆動と
位相制御のための具体的な支持・駆動機構は、図1
(B)のように構成することもできる。この図1(B)
は、図2(A)に模式的な側面図として描いた機構の一
部を水平面で切断して描いた平面図に相当する。
【0040】1本の内軸30がX軸に沿って配置され、
この内軸30に対して2本の管状外軸18,18′が相
対的回動可能に外嵌されている。固定偏心重錘16は前
記の内軸30に対してキー34を介して結合されてお
り、可動偏心重錘17は前記の管状外軸18,18′に
固着されている。上記の管状外軸18,18′はベアリ
ング29を介して軸受ブラケット28によって支承され
ている。可動偏心重錘17の重心G′と、固定偏心重錘
16の重心Gとは、X軸に垂直な仮想の平面s−s上に
位置している。このため、上記の重心G,G′に遠心力
が作用しても、これらの遠心力の作用線はX軸上の1点
Oで交わり、該X軸に沿って配設された内軸30や管状
外軸18,18′を傾けさせて味噌擂り運動させようと
する作用を生じない。
【0041】図1(A)に示した実施例の偏心重錘は直
接的に歯車によって回転駆動される構造であり、図1
(B)に示した実施例の偏心重錘は回転軸(内軸と管状
外軸)によって回転駆動される構造である。これらの伝
動系を組み合わせることもでき、図12は、回転軸に固
着された固定偏心重錘と、該回転軸に対して回転自在に
取り付けられた可動偏心重錘とよりなる起振ユニットを
2組具備している起振機の水平断面図である。この実施
例はA系統の駆動モータMaおよびその伝動系統を有す
るとともに、B系統の駆動モータMbおよびその伝動系
統を有している。A系統の駆動モータMaは、A系統伝
動プーリ48,巻掛伝動手段(ベルト)47,A系統被
動プーリ45,A系統回転軸31を経てA系統固定偏心
重錘26を回転駆動するとともに、さらにA系統駆動歯
車33,A系統被動歯車35を経てA系統可動偏心重錘
39を回転駆動する。B系統の駆動モータMbは上記A
系統と同様にして、B系統の固定偏心重錘38とB系統
可動偏心重錘37とを回転駆動する。A系統の駆動モー
タMaとB系統の駆動モータMbとを同一回転速度で回
転させると、A系統の偏心重錘とB系統の偏心重錘とは
位相差を一定に保って回転し、A系統の駆動モータMa
の回転速度をB系統の駆動モータMbよりも高速で回転
させるとA系統の偏心重錘の回転位相がB系統の偏心重
錘の回転位相よりも進み、低速で回転させると遅れる。
このようにして起振力の発生と起振力の増減調節とを行
なうことができる。
【0042】以上に実施例を挙げて説明したように、固
定偏心重錘の重心Gと可動偏心重錘の重心G′とを、回
転軸中心線Xに垂直な面sの上に揃えて配置すると、回
転軸を傾ける方向の力が働かないという効果を奏する
が、偏心重錘を回転軸に取り付けて支持する構造の力学
的条件は必ずしも容易でない。図13は、回転軸に対す
る偏心重錘の重心位置、および取付構造を模式的に表し
た説明図である。図13(A)は、図1(A)に示した
実施例を模式化して描いてあり、回転軸X−Xに垂直な
仮想の面s−s上に固定偏心重錘の重心Gと可動偏心重
錘の重心G′とが配置されている。このような構成をと
った場合、固定偏心重錘を回転軸Xに取り付ける点T
と、可動偏心重錘を回転軸Xに取り付ける点T′とは、
前記の面s−s上に配置することはできない。このた
め、重心Gと取付点Tとを結ぶ線が回転軸Xに対して直
角とならない。このため、重心Gと取付点Tとを結ぶ構
造物は単なる張力(遠心力)を受けるだけでなく、紙面
内において回転モーメントを受けて曲げ応力を生じる。
可動偏心重錘の重心G′と取付点T′との関係において
も同様の問題が有る。
【0043】図13(B)のように、固定偏心重錘を2
分割して「第1の固定偏心重錘の重心G1と、第2の固
定偏心重錘の重心G2との総合重心G3」が可動偏心重錘
の重心G′と釣り合うようにすれば、1個の可動偏心重
錘の偏心モーメントと2個の固定偏心重錘の総合偏心モ
ーメントとを等しからしめて(もしくは、ほぼ等しから
しめて)起振力の増減調節可能に、しかもそれぞれの偏
心重錘の重心G′,G1,G2と、それぞれの偏心重錘の
取付点T′,T1,T2とを互いに結ぶ線を回転軸Xに対
して直交せしめることができる。この線を直交させる
と、それぞれの偏心重錘が遠心力を受けたとき、主とし
て単純な引張力を受けるだけになり、支持構造の力学的
条件が著しく容易になる。この場合の回転駆動・位相制
御の機構は、分割された2個の偏心重錘相互が常に同一
回転位相を保つように機械的に拘束し、もしくは分割さ
れた2個の偏心重錘相互が常に同一回転位相を保つよう
に回転駆動すれば良い。また、このように1個の偏心重
錘と、分割された2個の偏心重錘とを支持する回転軸の
構成は、例えば図1(B)の実施例に準じて1本の内軸
30と2本の管状外軸18,18′を用いれば良いが、
この支持構造に限定されなくても良い。この場合も、1
個の偏心重錘と、分割された2個の偏心重錘との位相差
を機械的に60度以内に拘束して0〜30度の間で制御
操作することが、操作力軽減のために望ましい。
【0044】図13(B)に示した偏心重錘を分割する
という技術的思想を適用すれば、必要に応じて固定偏心
重錘を分割するとともに可動偏心重錘も分割して、それ
ぞれ分割された偏心重錘の総合重心相互を同一平面s−
s上で釣り合わせることも可能である。図13(C)
は、固定偏心重錘を2個に分割するとともに可動偏心重
錘を3個に分割した場合を表しており、G4,G5は分割
された2個の固定偏心重錘のそれぞれの重心、G6はそ
の総合重心である。G1′,G2′,G3′は分割された
3個の可動偏心重錘それぞれの重心、G4′はその総合
重心である。この例においても、それぞれの総合重心G
6,G4′を同一平面s−s上に位置せしめて釣り合わせ
ることを条件として、個々の偏心重錘の構成について設
計的自由度が大きい。この図13(C)の例のように分
割された計5個の偏心重錘のそれぞれを支持して回転駆
動するための支持構造としては、図1(B)のような2
重管構造を適用することもでき、必要に応じて3重管構
造を用いても良い。さらに、支持軸に対して偏心重錘を
回転自在に嵌合し(例えば図12の実施例におけるA系
統回転軸31によるB系統可動偏心重錘37の支承構造
のように)、該偏心重錘を一体連設された歯車(例えば
図12のB系統被動歯車41)を介して回転駆動するこ
ともできる。
【0045】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明に
よると、等しい偏心モーメントを有する2個の偏心重錘
がX軸の周りに回転せしめられるとともに回転位相差を
制御されるので、該2個の偏心重錘の総合偏心モーメン
トが位相差の変化に伴って変化する。このため、回転速
度の変化と係わり無く起振力を変化させることができ
て、振動公害の軽減ないし防止に有効である。その上、
基準状態のとき起振力が最小になり、基準状態における
位相差をゼロとして、30度以内において2個の偏心重
錘の位相差を変化させることになるので、位相制御のた
めに必要な操作トルクが比較的小さくて済み、しかも所
望の起振力を発生させることが比較的容易である。
【0046】
【0047】請求項の発明によると、位相制御範囲の
下限近傍を削減することが出来るので位相差の制御操作
がその分だけ容易になる。この技術の適用によって起振
力の大小を調節し得る範囲の下限が必ずしも「起振力ゼ
ロ」とならなくなるが、起振力を完全にゼロにすること
が出来なくても振動公害の防止ないし軽減の効果を阻害
する虞れは無い。その理由は次のとおりである。すなわ
ち、本願発明の対象部材である土木建設用の機材(例え
ば鋼矢板もしくは鋼管杭)に対しては、常に重力加速度
(g=980cm/秒・秒)が下向きに作用している。
従って、これに対して上下方向の振動加速度を重畳する
場合、該振動加速度のが上記重加速度を越えなけれ
ば前記の機材(振動を与える対象部材)が上下振動を生
じない。この状態を比喩的に言うならば上記の機材(例
えば杭)が上下方向に振動することなく、その自重が変
化する。詳しくは、本来の自重の2倍以内のとゼロと
の間で振動的に変化する。従って、地盤中に強い振動波
を伝播せしめることなく、地盤内への自重沈下力がほぼ
2倍になるので、地表の支持力が大きくない場合には無
振動公害で杭の貫入を或る程度可能ならしめることがで
きる。このような効果を発揮できるか否かは地表付近の
土質によって決まるので必ずしも常に有効とは限らない
が、杭打抜きや転圧などの工事が硬地盤に対して行なわ
れることは例外的な特殊ケースであり、概して軟弱地盤
を対象とするので、請求項の発明が実用的価値を発揮
し得る作業条件である場合は少なくない。この技術は杭
打抜きに限らず、転圧などの締め固め工事にも広く適用
することができる。
【0048】請求項3の発明によると、内軸の中心線と
外軸の中心線とは必然的に一致し、前記の偏心重錘およ
びこれと異なる偏心重錘の2個の偏心重錘は共通の軸心
の周りに回転せしめられるので、双方の偏心重錘の位相
差を調節することによって起振力を増減制御することが
できる。この場合、片方の偏心重錘が内軸に取り付けら
れているので、他方の偏心重錘を取り付けられた管状の
外側は構造上、両持ち形に支持することが困難となり、
必然的に片持ち形に(外軸を)支持しなければならなく
なるが、前記双方の偏心重錘が回転して振動を発生する
期間の大部分(例えば99%以上)は、双方の偏心重錘
が同じ方向に、同じ回転数で回転せしめられるので、内
軸と管状外側とは一緒に回転する。内軸と管状外側との
相対的な回動は、位相差を制御する短時間のみであり、
しかも、この場合の内軸と管状外軸との相対的回転速度
は極めて低速(例えば起振のための回転速度の1/10
0未満)であるから、前記管状外軸に遠心力を支持させ
るについては、内軸を介して支持させることが構造的に
容易であり、この請求項3の発明を実施する場合、回転
駆動に伴う遠心力の支持や、位相制御のための操作力の
伝動や、内軸・外軸間の潤滑について別段の技術的困難
を生じる虞れが無い。その上、基準状態のとき起振力が
最小になり、この基準状態から偏心重錘の位相差を約3
0度以内で変化させることにより、比較的小さい操作力
が起振力の増減調節操作を行なうことができる。
【0049】請求項4の発明によると、2個の偏心重錘
のそれぞれが歯車に固着されているので、それぞれの歯
車を介して該2個の偏心重錘を回転駆動することがで
き、2個の偏心重錘相互の位相差を制御することも容易
である。これら2個の偏心重錘の重心の軌跡円は、元来
歯車軸に垂直な平面上に位置しているが、2個の偏心重
錘の回転軌跡円が同一平面上に位置しているということ
は、これら2個の重心回転軌跡円が一致し、もしくは同
心円であることを意味している。従って、2個の偏心重
錘によって生じる遠心力の合力は歯車軸の中心線に交差
し、かつ、歯車軸の中心線に対して垂直になる。このた
め、上記遠心力の合力は歯車軸を平行移動させるように
作用し、該歯車軸を傾けようとする回転モーメントを生
じない。その結果、該歯車軸を支承するベアリングの負
荷が比較的軽く、騒音の発生が軽減される。その上、基
準状態にすると起振力が最小になり、この起振力最小の
状態から偏心重錘の位相差を30度以内で変化せしめる
ようになっているので、比較的小さい操作力で起振力の
増減操作を行なうことができる。
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る偏心重錘式起振機の要部を示し、
(A)は1実施例における偏心重錘歯車の中心線X−X
をZ軸まわりに角φだけ折り曲げて模式的に描いた分解
斜視図であり、(B)は上記と異なる実施例における偏
心重錘とその支持・伝動部材とを描いた部分的断面図で
ある。
【図2】本発明の1実施例における偏心重錘の位相制御
を説明するために示したもので、(A)は固定偏心重錘
と可動偏心重錘とが回転軸に関して対称位置となって起
振力がゼロにする基準状態を描いた模式図であり、
(B)は可動偏心重錘が基準状態から鋭角θだけ回動し
て起振力最大となった状態を描いた模式図であり、
(C)は起振力を中等度に調節された状態を描いた模式
図である。
【図3】4本の回転軸のそれぞれに偏心重錘を取り付け
たロータリ式起振機の説明図である。
【図4】振動装置を用いる杭打工事における地上波およ
び地中波の伝達を示す説明図である。
【図5】振動杭打工事における共振現象を説明するため
の、時間−回転速度を表わした図表である。
【図6】前掲の図3に示した4軸4重錘式の起振機の作
用を説明するための模式図であって、(A)は図3にお
けると同様に偏心重錘が下降している状態を表し、
(B)は約90度回転した状態を表し、(C)はさらに
約90度回転して重錘が上昇しした状態を表している。
【図7】2個の偏心重錘の組み合わせによって起振力を
変化させる公知技術を説明するために示したものであっ
て、(A)は2個の偏心重錘が最大起振力を発揮する状
態を表す模式図、(B)は起振力中程度である状態を表
す模式図、(C)は起振力がやや小さい状態を表す模式
図、(D)は起振力がゼロの状態を表す模式図である。
【図8】共通の回転軸に対して固定偏心重錘を固着する
とともに可動偏心重錘を上記共通の回転軸に対する相対
的な回動角位置を調節できるようにした機構の模式図で
ある。
【図9】上掲の図8に原理を示したように、共通の1軸
に対して固定偏心重錘と可動偏心重錘とを配設して起振
力を増減調節できるようにした起振機の従来例を示す斜
視図である。
【図10】前掲の図9に示した従来例の調節機構を備え
た起振機における回転軸と固定偏心重錘と可動偏心重錘
との関係を説明するために示したもので、(A)は部分
的に切断して描いた外観斜視図であり、(B)は回転軸
と平行な方向に見たところを描いた模式図である。
【図11】前掲の図11(B)に示した偏心重錘式起振
機の駆動系統を含めた回転系の全部を示す断面図に、位
相制御機構の構成部材を鎖線で付記した構成・作動説明
図である。
【図12】回転軸に固着された固定偏心重錘と、該回転
軸に対して回転自在に取り付けられた可動偏心重錘とよ
りなる起振ユニットを2組具備している起振機の水平断
面図である。
【図13】回転軸Xに対する固定偏心重錘および可動偏
心重錘の重心位置と取付点との関係を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1…起振機のケース、2,2A〜2D…回転軸、3,3
A〜3D…偏心重錘、4,4A〜4D…同期回転用の伝
動歯車、5…クレーンブーム、6…振動装置(起振
機)、7…杭、8…民家、9,9A,9B…固定偏心重
錘、10,10A,10B…可動偏心重錘、10a〜1
0c…可動偏心重錘の調整位置、11…駆動用プーリ、
12…メネジ穴、13…ノックピン、14…セットボル
ト、15…六角レンチ、16…固定偏心重錘、17…可
動偏心重錘、18…管状外軸、20…固定偏心重錘歯
車、21…偏心重錘歯車軸、22…可動偏心重錘歯車、
26…歯車ボス、30…内軸。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−3891(JP,A) 特開 平9−3892(JP,A) 特開 昭54−96885(JP,A) 実開 平4−9437(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 3/074 E02D 7/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の中心線をX軸とし、該X軸に関
    して等しい偏心モーメントを有する2個の偏心重錘を配
    置し、 上記2個の偏心重錘それぞれの重心を、X軸に垂直な同
    一平面上に位置せしめるとともに、 上記2個の偏心重錘相互の回転位相差を制御しつつ該2
    個の偏心重錘をX軸の周りに回転させ、 かつ、前記2個の偏心重錘がX軸に関して相対的に回動
    し得る最大角度を約60度に制限し、 双方の偏心重錘がX軸に関して対称に位置した状態を基
    準状態として、2個の偏心重錘の位相差を、基準状態か
    ら約30度の範囲内で変化させることを特徴とする、偏
    心重錘式の振動発生・制御方法。
  2. 【請求項2】 前記2個の偏心重錘の位相を標準状態に
    近づけて該2個の偏心重錘の総合偏心モーメント量を減
    少せしめたときに発生する振動加速度を、ほぼ重力加速
    度とし、もしくは、重力加速度よりも小さくすることを
    特徴とする、請求項1に記載した偏心重錘式の振動発生
    ・制御方法。
  3. 【請求項3】 偏心重錘を取り付けられた内軸に対し
    て、上記と異なる偏心重錘を取り付けられた管状の外軸
    が相対的回動可能に嵌合されていて、 上記2個の偏心重錘のモーメントが相互に等しく、 上記2個の偏心重錘それぞれの重心が、前記の内軸およ
    び外軸と垂直な同一平面上に位置しており、 かつ、前記2個の偏心重錘が相対的に回動し得る角度を
    約60度に制限する手段が設けられるとともに、 前記内軸および外軸の中心線に関して前記2個の偏心重
    錘が対称に位置した状態を基準状態として、該2個の偏
    心重錘の位相差を、基準状態から約30度の範囲内で変
    化させる手段が設けられていることを特徴とする、偏心
    重錘式起振機。
  4. 【請求項4】 それぞれ偏心重錘を固着された2個の歯
    車が同一の歯車軸によって相対的回動可能に支承されて
    おり、 上記2個の歯車のそれぞれに固着されている2個の偏心
    重錘の歯車軸に関する偏心モーメントが相互に等しく、 上記2個の偏心重錘それぞれの重心の回転軌跡円が同一
    平面上に位置しており、 かつ、前記2個の偏心重錘が相対的に回動し得る角度を
    約60度に制限する手段が設けられるとともに、 前記歯車軸に関して上記2個の偏心重錘が対称に位置し
    た状態を基準状態として、該2個の偏心重錘の位相差
    を、基準状態から約30度の範囲内で変化させる手段が
    設けられていることを特徴とする、偏心重錘式起振機。
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