JP2733493B2 - 振動装置 - Google Patents

振動装置

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JP2733493B2 JP2203090A JP2203090A JP2733493B2 JP 2733493 B2 JP2733493 B2 JP 2733493B2 JP 2203090 A JP2203090 A JP 2203090A JP 2203090 A JP2203090 A JP 2203090A JP 2733493 B2 JP2733493 B2 JP 2733493B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば杭打ち作業などの土木作業におい
て、構築用の部材に振動を与えるための振動装置に係
り、特に、簡単な構成で起振力を調節することができ、
しかも起振力の調節に伴って重心位置が大きく移動しな
いように改良した振動装置に関するものである。
〔従来の技術〕
土木建設工事に用いられる振動装置は一般に、偏心重
錘を取りつけた複数対の回転軸を平行に配設した構造で
ある。
このような構造によれば、反対方向に回転する偏心重
錘の遠心起振力を所望の方向については相加せしめると
ともに、不要の方向については相殺せしめることができ
る。
しかし、上記の如く偏心重錘の回転によって生じる遠
心起振力を利用した振動装置においては、運転中に起振
力を調節することが容易でなかった。
運転中に起振力を調節できないため、例えば杭打ち作
業の場合について見れば、 イ.振動公害の防止が困難である。
ロ.駆動用のモータや電源容量を大きくしなければなら
ない。
ハ.地盤やクレーンブーム等との共振を避け難い。
といった問題が有る。次に、上記の問題点について説明
する。
第10図は杭打ち作業における振動公害を説明するため
の模式図である。本図は、クレーンブーム1で振動装置
2を吊持するとともに、該振動装置2のチャック2aで杭
3の上端を把持し、この杭3に振動を与えて地中に打設
している状態を描いてある。
杭1の下端を地表に接せしめて杭打作業を開始する
際、最初から振動装置2をフル稼働させると、杭打ち地
点の地表で発生する地表波aが殆ど減衰せずに付近の民
家4に到達するので振動公害の問題を生じる。
ここで、振動装置2の起振力を任意に調節できるなら
ば、杭3の自重に加えて僅かな振動を与えながら杭打ち
作業を開始し、数メートル打ち込んでから次第に振動を
強くすれば良い。
杭3の下端に相当する音源位置が深くなれば、地中波
bは民家4に到達する途中で減衰するので振動公害は軽
微である。
第11図は振動装置の運転開始時および運転停止時にお
ける振動数の変化を示す図表で、横軸は時間である。
運転開始時点t0から、定格運転状態に到達する時点t1
までの間、振動数は矢印cの如く急激に上昇する。
上記の振動数上昇中に、地盤の固有振動数n1、及びク
レーンブームの固有振動数n2を通過する。
しかし、運転開始時における回転数上昇期間T1は一般
に短時間(例えば約3秒間)であるから、振動装置の振
動数が固有振動数に一致したときの共振の問題は実用上
無視することができる。
しかし、振動装置2のモータ(図示せず)の通電を停
止した時点t2から、回転軸が停止する時点t3までの間
は、回転軸が慣性で回転を続けながら矢印dの如く次第
に減速する。
上記の回転数低下期間T2は比較的長時間(例えば約50
秒間)であるから、その途中でクレーンブームの固有振
動数n2を通過する際、該クレーンブームが共振して損傷
を被る虞が有る。
また、地盤の固有振動数n1を通過する際、地盤の共振
により振動公害を生じる虞が有る。
前記の時刻t2でモータの通電を停止するとともに、振
動装置の偏心重錘の回転位相を変化させて起振力を零に
することができれば、振動装置の運転停止操作の際の共
振に関する問題を防止することができる。
次に、振動装置に供給されるエネルギー量について見
ると、前記の時刻t0からt1まで振動装置2の回転数が上
昇する間、該振動装置の偏心重錘(図示せず)によって
振動を発生させつつ増速すると、これを駆動するために
大容量のモータや大容量の電源設備が必要になる。
この場合、振動装置の偏心重錘の回転位相を変化させ
て起振力を零にした状態で運転を開始し、定格回転数に
達した後に起振力を発揮させることが出来れば、モータ
容量や電源容量を縮少できるので経済的である。定格回
転数に達した後は、回転部材にそれ以上回転エネルギー
を蓄積する必要が無く、振動の減衰を補うだけのエネル
ギーを補充することによって運転を継続できるからであ
る。
上述の諸問題を解決するため、回転軸に対する偏心重
錘の取付角を調節し得る構造の可変振動装置が公知であ
る(特公昭61−46613号公報参照)。
上記公知の可変振動装置は、N対の回転軸(ただし、
Nは1又は1以上の整数)を平行に設け、各回転軸に伝
動歯車を取付けて隣接する伝動歯車を相互に噛合せしめ
るとともに各回転軸に偏心重錘を取付けてなる振動装置
に於て、少なくとも1対の回転軸のいずれか片方に、螺
旋状の溝又は螺旋状の凸条を設けると共に、該回転軸に
外嵌した伝動歯車に上記の溝又は凸条と摺動自在に嵌合
する凸部又は凹部を設けて伝動歯車と回転軸との相対的
回動を係止し、かつ、上記伝動歯車を軸方向に強制的に
移動せしめる手段を設け、この伝動歯車の軸方向移動に
より偏心重錘を取付けた回転軸を伝動歯車に対して回動
せしめ得るように構成したものである。
上記の可変振動装置によれば回転軸に設けられた螺旋
状の溝(又は突条)と伝動歯車に設けられた凸部(又は
凹部)とを滑らせて、上記伝動歯車と回転軸との取付角
を変化させることができ、上記回転軸に取付けられてい
る偏心重錘の位相を変化させて起振力を調節することが
できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記公知技術に係る可変振動装置において
は、前記伝動歯車にスラスト方向の力を加えて螺旋溝
(又は螺旋突条)に沿って滑らせようとすると、上記の
螺旋溝(突条)のピッチ角を比較的大きくしないと円滑
に作動しない。
大きいピッチ角の螺旋溝(突条)によって回転軸を18
0゜回動させようとすると、該回転軸の長さが長くなっ
て装置全体が大形,大重量となる。
その上、前記伝動歯車の移動に伴って振動装置の重心
が移動するので、この公知技術に係る可変振動装置と振
動を与えられる部材(例えば杭)との取付関係が狂うと
いう問題もある。
本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので、運転中
に起振力を調節することができ、しかも起振力の調節に
伴う重心位置の変化が微小な振動装置を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
振動装置の重心位置を変化させずに偏心重錘の取付角
を変化させるため、本発明は、圧縮力を受けたとき回転
トルクを発生して捩り方向に変形する特殊なコイルスプ
リングを使用する。
上記の特殊なコイルスプリングは、360゜/Nよりも大
きい一定の巻き角度(ただし、Nは3又は3以上の整
数)ごとに、ピッチ角が正の部分とピッチ角が負の部分
とを交互に設けてある。
この特殊コイルバネの軸心を上下方向にして見たと
き、ピッチ角が正の部分から負の部分に移る境界は上方
に向かって凸なる山形をなし、ピッチ角が負の部分から
正の部分に移る境界は上方に向かって凹なる谷形をなし
ている。
そして、上下に対向して隣接しているバネ素線相互の
山形状部の上側の斜面と、谷形状部の下側の斜面とが部
分的に接触するように構成する。
また、本発明の振動装置は前記特殊コイルバネの特殊
な機能(圧縮されると回転トルクを発生する。詳細は第
4図を参照して後に述べる)を利用して構成したもので
あって、M対の回転軸(ただし、Mは1若しくは1以上
の整数)を平行に設け、各回転軸に伝動歯車を取付けて
隣接する伝動歯車を相互に噛合せしめるとともに、各回
転軸に偏心重錘を取付け、 少なくとも1対の回転軸の何れか片方に取付けられて
いる偏心重錘は該回転軸に対して回動可能に、軸方向に
摺動しないように外嵌された可動偏心重錘とし、 上記の可動偏心重錘を外嵌された回転軸に対してネジ
スプラインを介して押し部材を外嵌し、 前述した特殊コイルバネの両端をそれぞれ前記の可動
偏心重錘と押し部材とに固着した。
なお前記の可動偏心重錘とは、回転軸に対する取付角
度を変化せしめ得る偏心重錘の意である。
〔作用〕
前記のように構成された特殊コイルバネは、圧縮力を
受けて軸心方向に収縮する際、山形状部の上側斜面と谷
形状部の下側斜面との間に滑りを生じて捩り方向に変形
するので、この捩り方向の回転トルクが発生する。
また、前記の構成よりなる振動装置は、前記の押し部
材によって特殊コイルバネに圧縮力を加えると、該特殊
コイルバネが回転トルクを生じて捩り方向に変形する。
この特殊コイルバネの1端は偏心重錘に取り付けられ、
他端は押し部材を介して回転軸に取り付けられているの
で、この特殊コイルバネに圧縮力を加えると回転軸に対
する偏心重錘の取付角が変化して起振力の大きさが調節
される。
前記押し部材は、特殊コイルバネを圧縮するとき前記
ネジスプラインの作用で回動せしめられる。この回動は
特殊コイルバネによる偏心重錘の取付角度変化(回動)
を補助する。
〔実施例〕
第3図は本発明に係る振動装置に用いる特殊コイルバ
ネの一実施例を示し、(A)は平面図、(B)は側面図
である。
第2図は上記特殊コイルバネの形状の説明図である。
第2図(A)は参考のために描いた普通コイルバネ5
の斜視図、(B)はその側面図である。
このコイルバネには、固有の上下,左右の区別が無い
が、説明の便宜上、図示の如く軸心を上下に向けた状態
について述べる。(B)図に示した5aは上側の巻き素
線、5bは下側の巻き素線である。
上記上,下の巻き素線5a,5bについて、説明の便宜
上、紙面手前側の半巻き部分のみを描くと同図(C)の
如くになる。図示の寸法Pはピッチ、図示の角θはピッ
チ角である。本発明においてピッチ角とは、つる巻線の
接線が、つる巻線の軸心に直角な面と交わる角度をい
い、リード角と同意である。
同図(D)の如く、上側の巻き素線5a(仮想線で示
す)を三角波形に折り曲げた形を考える。
6a-1はピッチ角が正の部分、6a-2はピッチ角が負の部
分、6a-3は山、6a-4は谷、6a-6は山である。
同様に、同図(E)の如く下側の巻き素線5b(仮想線
で示す)を三角波形に折り曲げた形を考える。6b-1はピ
ッチ角が正の部分、6b-2はピッチ角が負の部分、6b-3
谷、6b-4は山である。
上記のように上側の巻き素線及び下側の巻き素線を折
り曲げて、同図(F)の如く谷6a-4と山6b-4とを僅かに
ずらせて接触せしめる。
このコイルバネは素線がつる巻形に巻かれているの
で、側方の部分は図に現われないが、隠れている左側の
部分を展開して描くと仮想線の如くになり、6a-5は谷、
6b-6は山である。
このようにして10回巻きの特殊コイルバネを構成する
と第3図(B)の如くになる。
第3図(A)に示すように、谷6a-5,山6a-3,谷6a-4,
山6a-6が、コイルバネの巻き角φごとに交互に形成され
ている。
本例においては、上記の巻き角φは360゜/9よりも僅
かに大きく構成してあり、図示の角Ψは重なり角であ
る。
本発明を実施する際、上記の巻き角φは360゜/Nより
も若干大きく設定すれば良い。ただし、Nは3若しくは
3以上の整数である。
第4図(A)は上記第3図(B)に示した特殊コイル
バネ6の展開図で、Lはその自由長である。
この特殊コイルバネの上下方向の圧縮力を加えて2Δ
Lだけ収縮させると第4図(B)の如くになり、山と谷
とが対向摺触している斜面に滑りを生じて重なり部分の
角αがΔαだけ増加する。
これにより、展開図において頂面と底面とが矢印e,f
の如く左右に動く。この展開図(第4図(B))におけ
る左右方向の動きは、側面図(第3図(B))において
は円弧矢印E,Fのように捩り変形となる。
即ち、この特殊コイルバネ6に上下方向の圧縮力を加
えると、円弧矢印E,F方向の回転トルクが発生する。
第4図(B)に示した角Δαは、この特殊コイルバネ
の巻き数倍となって円弧矢印E,Fの捩りとなる。本発明
を実施する際、トータル捩り角が90゜又はそれ以上とな
るように、巻き回数を設定する。第3図に示した実施例
の特殊コイルバネは約360゜の捩り変形を発生し得る。
第1図は、前述の如く圧縮を受けたときに回転トルク
を発生して捩り方向に変形する特殊コイルバネ6を用い
て、回転軸7に対する可動偏心重錘8の取付角を変化さ
せるための基本構造を示す模式的な断面図である。
回転軸7はケース9に対して回転自在に支承されてい
る。10はベアリングである。
前記の可動偏心重錘8は回転軸7に対して回動可能
に、かつ軸方向に摺動しないように、ベアリング11によ
って支承されている。
上記回転軸7に対して、ネジスプライン12を介して押
し部材13が外嵌されている。これにより、該押し部材13
が図の左方に押されると、ネジスプライン12の作用によ
り、僅かに回転しつつ左方へ動く。
本発明においてネジスプラインとは、突条および溝が
螺旋状に構成されたスプラインをいい、ペルシャ錐や木
ねじ早回し等に用いられている公知の機械要素である。
上記の押し部材13と前記の可動偏心重錘8とのそれぞ
れに対して、第3図(B)に示したのと類似の特殊コイ
ルバネ6の両端が固着されている。
前記の回転軸7は歯車14を介して駆動され、回転す
る。その回転はネジスプライン12,押し部材13、及び特
殊コイルバネ6を介して可動偏心重錘8に伝えられる。
前記の押し部材13に、ベアリング15及びプレート16を
介して図示左向きの力を加えて特殊コイルバネ6を圧縮
すると、該特殊コイルバネ6は軸心方向に収縮しつつ軸
心回りの回転トルクを発生して捩り変形する。これと同
時に、押し部材13も前述の作用により回転する。このた
め、回転軸7及び押し部材13に対する可動偏心重錘8の
取付角が変化する。
上記の作用に際して、歯車14,回転軸7,可動偏心重錘
8などの大重量の回転部材は軸方向の位置を変えない。
押し部材13,ベアリング15,及びプレート16は図の左右
方向に移動するが、これらの部材は比較的軽量であるか
ら装置全体の重心を移動させる量は僅小である。
また、前述の構造機能から容易に理解できるように、
回転軸7に対する可動偏心重錘8の取付角度の調節は、
回転軸7や可動偏心重錘8が回転しつつある状態におい
ても行うことが出来る。
前記可動偏心重錘8の取付角調整(回転軸7に対する
相対的回動)を、螺旋手段だけで行わせようとすると装
置全体の寸法が大形化する。また上記取付角調整を特殊
コイルバネ6のみで行おうとすると、可動偏心重錘8が
回転軸7に対して回り始める際に、いわゆる静摩擦を切
る(静摩擦状態から動摩擦状態に移行する)ための回転
トルクに不足を生じ気味になる虞が有る。
本実施例においては、主たる調整作用を特殊コイルバ
ネ6に分担させ、ネジスプライン12で補助するように構
成したので、装置を大形,大重量ならしめることなく、
円滑,確実な調整を行い得る。
第5図乃至第8図は本発明に係る振動装置の一実施例
を示す。
本例は4本の回転軸と4個の偏心重錘とを設けた振動
装置であって、第5図は上記4本の回転軸に垂直な面で
切断して描いた模式的な断面図である。
7A,7B,7C,7Dはそれぞれ回転軸であり、8A,8B,8C,8Dは
それぞれ偏心重錘である。単に偏心重錘と言う場合は、
第1図に示したように回転軸に対して相対的に回動し得
る可動偏心重錘と、回転軸に対して固着された固定偏心
重錘との両方を含む意である。
上記回転軸7A,7B,7C,7Dにはそれぞれ歯車14A,14B,14
C,14Dが固着され、相互に噛合している。これにより、
歯車14Aと同14B、歯車14Bと同14C、歯車14Cと同14Dは、
互いに同じ回転数で反対方向に回転する。従って定常的
な運転状態では偏心重錘8Aと同8B、偏心重錘8Bと同8C、
偏心重錘8Cと同8Dはそれぞれ互いに同じ回転数で反対方
向に回転する。
偏心重錘8A,8Bは可動偏心重錘であって、回転軸7A,7B
に対して相対的回動可能に取りつけられている。一方、
偏心重錘8C,8Dは固定偏心重錘であって、回転軸7C,7Dに
対して相対的に回動しないようにそれぞれキー結合され
ている。
各回転軸7A〜7Dに対する各偏心重錘8A〜8Dが本第5図
に示すような取付角度になっているとき、これらの回転
軸が回転駆動されると、4個の偏心重錘の遠心起振力は
相加されて上下方向に作用し、かつ、左右方向の遠心起
振力は互いに相殺されて零となる。
第5図のVI−VI断面を第6図に、同じくVII−VII断面
を第7図に、同じくVIII−VIII断面を第8図に、それぞ
れ示す。
第6図には、前記4本の回転軸の内、回転軸7A,7Bが
現われている。同様に、第7図には回転軸7A,7Dが、第
8図には回転軸7D,7Cが、それぞれ現われている。
第6図に示す如く、回転軸7A,7Bはそれぞれベアリン
グ10により、ケース9に対して回転自在に支持されてい
る。
上記回転軸7A,7Bに対して、それぞれ伝動用の歯車14
A,14Bが固着され、相互に噛合している。これにより上
記回転軸7A,7Bに反対方向に同一回転数で回転する。
上記歯車14A,14Bに対して、それぞれベアリング11を
介して同期歯車18A,18Bが相対的に回動可能に取り付け
られ、これらの同期歯車は相互に噛合している。これに
より上記同期歯車18A,18Bは、回転軸7A,7Bによって直接
的には回転を拘束されず、かつ、双方の同期歯車18A,18
Bが互いに反対方向に同じ回転数で回転する。
上記の同期歯車18A,18Bに対して、それぞれ可動偏心
重錘8A,8Bが固着されている。
前記の回転軸7A,7Bにはそれぞれネジスプライン12が
設けられていて、該ネジスプラインを介して押し部材13
が外嵌されている。
図示の6A,6Bは、第3図(B)について説明した特殊
コイルバネであって、その両端をそれぞれ同期歯車18A,
18Bと、押し部材13とに固着されている。
上記の同期歯車18A,18Bは可動偏心重錘8A,8Bに対して
固着されている。従って前記特殊コイルバネ6A,6Bはそ
の一端を、同期歯車18A,18Bを介して可動偏心重錘8A,8B
に固着された構造である。
前記押し部材13に対してベアリング15を介してプレー
ト16が取りつけられており、このプレート16は油圧シリ
ンダ17によって図の左右方向に駆動される。これによ
り、前記押し部材13は油圧シリンダ17によって図の左右
方向に往復駆動される。
本実施例において、特殊コイルバネ6Aは第3図(B)
に示したものと同様の左巻き形であり、特殊コイルバネ
6Bはこれと鏡面対称をなすように構成された右巻き形で
ある。
このため、回転軸7A,7Bが停止している状態で油圧シ
リンダ17を伸長させて特殊コイルバネ6A,6Bを圧縮する
と、可動偏心重錘8Aは押し部材13側から見て時計方向
(右回り)に、可動偏心重錘8Bは同じく反時計方向(左
回り)に回動せしめられる。本実施例においては、上記
の回動は少なくとも180゜となるように構成することが
望ましい。
以上に説明した可動偏心重錘8A,8Bの回動は、回転軸7
A,7Bが回転している場合にも同様に作用する。
例えば押し部材13側から見て、回転軸7Aに固着された
歯車14Aが右回りに回転し、回転軸7Bに固着された歯車1
4Bが左回りに回転しているとき、特殊コイルバネ6A,6B
が圧縮されると、可動偏心重錘8A,8Bは回転軸7A,7Bに比
して回転位相が進み、該特殊コイルバネ6A,6Bが伸長す
ると回転位相が遅れる。
第7図に示した断面図の下半部に現われている回転軸
7A,歯車14A,可動偏心重錘8A,押し部材13、特殊コイルバ
ネ6A、およびこれらの部材の付属部材は、第6図の下半
に描かれて同一の図面参照番号を付された部材と同じ部
材である。ただし、切断面が異なるため可動偏心重錘8A
の輪郭は異った形に現われている。
第7図に現われている回転軸7D,偏心重錘8D、及び歯
車14Dは第5図について説明した部材である。上記の偏
心重錘8Dは回転軸7Dに対してキー結合され、取付角度が
不変の固定偏心重錘である。
そして可動偏心重錘8Aは第6図について説明したよう
に、特殊コイルバネ6Aの作用によって取付角度を変化せ
しめ得る。
第8図には、回転軸7D,7Cに対して固定偏心重錘8D,8C
がキー結合され、取付角度不変に取りつけられている状
態が現われている。19は回転軸7Cを駆動するためのプー
リである。
上述の各断面図(第6図〜第8図)を総合して理解で
きるように、第5図に示された4本の回転軸7A,7B,7C,7
Dは歯車14A,14B,14C,14Dの作用で、隣接軸が互いに反対
方向に、同じく回転数で回転せしめられる。
そして可動偏心重錘8A,8Bは、回転軸7A,7Bに対する取
付角度の調節が可能である。
このように、4軸中の2軸について偏心重錘の取付角
を180゜変化させ得るように構成すると、この振動装置
の起振力を0%〜100%の間で無段階に変化せしめ得
る。上記の構成によって起振力を変化せしめ得る理由に
ついては前記の公知文献(特公昭61−46613号公報)に
詳しく述べられている。
第5図乃至第8図に示した本実施例の振動装置は、押
し部材13によって特殊コイルバネ6A,6Bを圧縮すると、
該特殊コイルバネ6A,6Bが軸方向に収縮しつつ回転トル
クを発生すると共に、押し部材13がネジスプラインの作
用で回動し、回転軸7A,7Bに対する可動偏心重錘8A,8Bの
取付角を変化させるので、起振力を0%〜100%の間で
無段階に変化させて調節することができる。
しかも、上記の起振力調節操作はこの振動装置の運転
を継続しつつ行うことができる。その上、この調節操作
は大重量の部材を軸方向に移動させることなく行われる
ので、調節作動による振動装置全体の重心位置の変化は
僅少であり、実用上無視することができる。
上記の実施例は第6図に示されているように、2個の
押し部材13が油圧シリンダ17によって同じ寸法ずつ左右
に駆動されるので、2個の特殊コイルバネ6A,6Bは同じ
寸法ずつ圧縮されて同じ角度ずつ捩れ変形する。このた
め、2個の可動偏心重錘8A,8Bの取付角変化量等しくな
る。
本例においては、さらに双方の可動偏心重錘8A,8Bに
同期歯車18A,18Bを取りつけて、正確に同角度ずつ反対
方向に回動せしめるように構成されているので、2個の
可動偏心重錘8A,8Bの調節角度のバランスが確実に保た
れる。
以上に説明したように本発明に係る特殊コイルバネは
圧縮されたとき回転トルクを発生して捩り変形する。そ
して本実施例の振動装置は上記特殊コイルバネの圧縮に
よって生じる回転トルクを利用すると共に、ネジスプラ
インによる回動力で補助して可動偏心重錘の回転軸に対
する取付角を180゜の範囲で調節して起振力を0%〜100
%の間で変化させることが出来る。
本発明を実施する際、前記特殊コイルバネの強度面か
らの理由により、該特殊コイルバネが圧縮されたときに
起振力が増大し、伸長したときに起振力が減少するよう
に、各偏心重錘を配設することが望ましい。
第9図(A)は前記と異なる実施例を示し、前記実施
例における第6図に対応する断面図である。
第6図と同じ図面参照番号を付した部材は前例におけ
ると同様乃至は類似の構成部材である。
次に、第6図に比して異なる点を説明する。
概要的に述べれば、第9図(A)の構成は、第6図の
構成から同期歯車18A,18Bを省略したものである。ただ
し、上記の同期歯車18A,18Bは可動偏心重錘8A,8Bの回転
角を規制する役目のみでなく、該可動偏心重錘8A,8Bを
支持する役目も兼ねている部材であるから、この同期歯
車18A,18Bの省略に伴って本例(第9図(A))の振動
装置の可動偏心重錘8A′,8B′は、ベアリング11を介し
て歯車14A,14Bに対してそれぞれ回転自在に取り付け得
るように構成してあり、特殊コイルバネ6A,6Bの各一端
は上記可動偏心重錘8A′,8B′に対して直接的に固着し
てある。
本実施例は構成部品点数が少なく製造コストが安価で
ある。
本実施例において2個の可動偏心重錘8A′,8B′は同
期歯車によって強制的に同期させられていないが、特殊
コイルバネ6A,6Bによって同じ角度ずつ回動せしめられ
るので双方の可動偏心重錘8A′,8B′の調節角度のバラ
ンスが保たれる。本実施例は上述のようにして、1対の
可動偏心重錘8A′,8B′が相互に独立して(同期歯車で
強制的に同期回転せしめられることなく)、それぞれ特
殊コイルバネ6A,6Bによって回転軸に対する取付角度を
調節される。
第9図(B)は前記と更に異なる実施例を示し、前記
の各実施例における第6図及び第9図(A)に対応する
断面図である。
第6図と同じ図面参照番号を付した部材は前例におけ
ると同様乃至は類似の構成部材である。
次に、第6図に比して異なる点を説明する。
概要的に述べれば第9図(B)の構成は、第6図の構
成から特殊コイルバネ6B、及び、これを圧縮する押え部
材13を省略したものである。
第6図の油圧シリンダ17はプレート16を介して2個の
押し部材13を押動しているが、第9図(B)の構成では
押し部材13が1個であるから、押動力のバランスをとる
ため小形の油圧シリンダ20を2個設けてある。
本実施例によれば特殊コイルバネが1個で済み、これ
を圧縮するための部材も一部省略されるので製造コスト
が安い。この実施例においては可動偏心重錘8Bが直接的
には特殊コイルバネの回動力を受けないが、特殊コイル
バネ6Aによって回動される同期歯車18Aにより、同期歯
車18Bを介して回動されるので、取付角度(詳しくは回
転軸7Bに対する可動偏心重錘8Bの取付角度)が調節され
る。このようにして本実施例は、1対の回転軸の内の1
本である回転軸7Aにのみ押し部材13および特殊コイルバ
ネ6Aが設けられており、この1個の特殊コイルバネの作
用によって1対の可動偏心重錘8A,8Bの取付角度が調節
される。
本実施例は、2本の回転軸のそれぞれに備えられてい
る2個の可動偏心重錘8A,8Bの内の片方の可動偏心重錘8
Aに対して特殊コイルバネ6Aによる取付角度調節を行
い、同期歯車を介して他方の可動偏心重錘8Bの取付角度
調節を行うように構成したものであるが、本実施例を応
用して同期歯車を介しての可動偏心重錘の取付角度調節
を行えば、3本又は3本以上の回転軸に取りつけた3個
又は3個以上の可動偏心重錘の取付角を1個の特殊コイ
ルバネで調節するとことも可能である。
第5図〜第8図に示した実施例、および第9図(A)
に示した実施例は、4軸の振動装置における4個の可動
偏心重錘を2個の特殊コイルバネ6A,6Bで調整するよう
に構成したものであり、第9図(B)に示した実施例は
1個の特殊コイルバネ6Aで調整するように構成したもの
である。
図示を省略するが、さらに異なる実施例として4個の
可動偏心重錘のそれぞれに1個ずつ特殊コイルバネを配
設した構成も可能である。
この実施例(特殊コイルバネ4個)によれば、4個の
可動偏心重錘の取付角度を円滑に、かつ安定した状態で
調整することができる。
さらに、各可動偏心重錘の調節角度を90゜とし、1対
の可動偏心重錘の調節角度の合計が180゜となるように
構成して、前記の各実施例におけると同様の作用,効果
を得ることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明に係る特殊コイルバネは、
圧縮力を受けたときに軸心方向に収縮すると共に軸心回
りの回転トルクを発生して捩り方向に変形し、これと同
時にネジスプラインによる回転力が発生して上記の回転
トルクを補助するので、本発明に係る振動装置によれ
ば、運転を中止することなく起振力を増減させて調節を
することができる。このため、振動公害の防止乃至は軽
減に有効であり、駆動用モータ容量及び電源容量を低減
させることも可能となる。
しかも上記の起振力の調節に伴う重心位置の変化が僅
少である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る振動装置の基本的構成および作動
原理を説明するための模式的な断面図である。 第2図乃至第4図は本発明に係る振動装置に用いられる
特殊コイルバネを示し、 第2図(A)〜(F)は構造を説明するための模式図、 第3図(A)は平面図、第3図(B)は側面図、 第4図(A)は圧縮を受けない状態の展開図、第4図
(B)は圧縮された状態の展開図である。 第5図乃至第8図は本発明に係る振動装置の一実施例を
示し、 第5図は回転軸に直角な面による断面図、 第6図は第5図のVI−VI断面図、第7図は同じくVII−V
II断面図、第8図は同じくVIII−VIII断面図である。 第9図は(A),(B)はそれぞれ前記と異なる実施例
を示す断面図である。 第10図は振動装置を用いた杭打作業における振動公害の
説明図、第11図は振動機の運転開始時および運転停止時
における振動数の変化を示す図表である。 6,6A,6B……特殊コイルバネ、7,7A〜7D……回転軸、8,8
A,8B……可動偏心重錘、8C,8D……固定偏心重錘、12…
…ネジスプライン、13……押し部材、14A〜14D……歯
車、17……油圧シリンダ、18A,18B……同期歯車、θ…
…ピッチ角、Ψ……重なり角、φ……巻き角。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】M対の回転軸を平行に設け、各回転軸に伝
    動歯車を取付けて隣接する伝動歯車を相互に噛合せしめ
    るとともに、各回転軸に偏心重錘を取付けてなる振動装
    置において、 少なくとも1対の回転軸の少なくとも何れか片方に取付
    けられている偏心重錘は、該回転軸に対して回動可能
    に、軸方向に摺動しないように外嵌された可動偏心重錘
    であり、 上記の可動偏心重錘を外嵌された回転軸に対して、ネジ
    スプラインを介して押し部材が外嵌されており、 特殊コイルバネの両端がそれぞれ前記回転偏心重錘及び
    押し部材に固着されており、 かつ、上記の特殊コイルバネは、360゜/Nよりも大きい
    一定の巻き角ごとに、ピッチ角が正の部分とピッチ角が
    負の部分とを交互に設けてあり、その軸心を上下方向に
    したとき、前記のピッチ角が正の部分と負の部分との境
    界に、上方に向けて凸なる山形状部と上方に向けて凹な
    る谷形状部とが形成されており、 上下に隣接するバネ素線相互の山形状部の上側斜面と谷
    形状部の下側斜面とが部分的に接触しており、 該特殊コイルバネが軸心方向の圧縮を受けて収縮する
    際、前記双方の斜面相互の滑りによって回転トルクを発
    生する構造であることを特徴とする振動装置。 ただしMは1若しくは1以上の整数であり、Nは3若し
    くは3以上の整数である。
  2. 【請求項2】前記のMは2若しくは2以上であって、M
    対の回転軸の各対の回転軸の内の片方には前記の可動偏
    心重錘が外嵌されており、かつ、上記可動偏心重錘はそ
    れぞれ同期歯車を固着されるとともに、該同期歯車が相
    互に噛合していることを特徴とする請求項1に記載の振
    動装置。
  3. 【請求項3】前記M対の回転軸の各対の回転軸の内の片
    方のM本には前記の可動偏心重錘が外嵌されており、か
    つ、可動偏心重錘を外嵌されたM本の回転軸の内の1本
    の回転軸のみに前記の押し部材及び特殊コイルバネが設
    けられていることを特徴とする請求項2に記載した振動
    装置。
  4. 【請求項4】前記のMは2若しくは2以上であって、前
    記可動偏心重錘は各対の回転軸の内の片方のM本に設け
    られており、かつ、上記M本の回転軸のそれぞれに設け
    られたM個の可動偏心重錘は相互に独立して特殊コイル
    バネにより、回転軸に対する取付角度を調整される構造
    であることを特徴とする請求項1に記載の振動装置。
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