JP2865895B2 - 振動発生装置 - Google Patents

振動発生装置

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JP2865895B2 JP10103191A JP10103191A JP2865895B2 JP 2865895 B2 JP2865895 B2 JP 2865895B2 JP 10103191 A JP10103191 A JP 10103191A JP 10103191 A JP10103191 A JP 10103191A JP 2865895 B2 JP2865895 B2 JP 2865895B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動杭打機,各種シェ
ーカー,ふるい装置等に適用される振動発生装置に係
り、特に、偏心重錘を回転させることにより得られる起
振力あるいは振幅を任意にかつ無段階に変更できるよう
にされたものに関する。
【0002】
【従来の技術】偏心重錘を回転させることにより発生す
る遠心力を利用した振動発生装置としては、偏心重錘が
取り付けられた対をなす偶数本の回転軸をケーシング部
材に相互に平行に軸支するとともに、各回転軸に伝動歯
車を取り付けて隣接するもの同士を噛合させ、一方の回
転軸群と他方の回転軸群とを反対方向に回転させること
により、各回転軸に取り付けられた偏心重錘に発生する
遠心力の水平分力を相殺するとともに遠心力の垂直分力
を相加し、この垂直分力によりケーシング部材に例えば
上下方向の起振力を与えるようにしたものが一般によく
知られている。
【0003】このような振動発生装置にあっては、ケー
シング部材をばねあるいはダンパーを介して支持するこ
とにより、振動発生装置全体が回転軸の回転速度に応じ
た周波数をもって振動せしめられる。従って、ケーシン
グ部材にチャック等を介して例えば鋼矢板等の杭を支持
させて振動発生装置を作動させることにより、杭打込作
業や杭引抜作業が行え、さらに、かかる振動発生装置を
シェーカーやふるい装置に組み込むことで掻き混ぜ作業
やふるい作業が行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した如くの従来の
振動発生装置においては、回転軸に偏心重錘が固定され
ているため、運転時に起振力あるいは振幅を任意に変え
ることは容易ではない。ところが、かかる振動発生装置
では、運転開始時において静止状態の偏心重錘を回転さ
せるために必要とされる駆動力は偏心重錘が定格回転速
度に達した後におけるそれより著しく大きいので、静止
状態の偏心重錘が定格回転速度に達するまでに必要とさ
れる駆動力を低減することができればモーター等の駆動
源の小型化が図れ、消費電力等のエネルギーの利用効率
を格段に向上させることができる。そのため、回転軸の
回転開始初期において、回転に必要とされる駆動力を簡
易に低減させ得る方策が要望されている。
【0005】また、例えば、振動杭打機に適用される振
動発生装置にあっては、杭打込作業性や杭引抜作業性を
向上させるため、打ち込まれる杭が貫入する地盤の状態
等に応じて起振力あるいは振幅を簡易に変え得る方策、
あるいは起動時、制動時に発生する共振現象を防ぐため
の方策も要望されている。上述の要望に応えるべく現在
起振力あるいは振幅可変の振動発生装置がいくつか考え
られているが、いずれも構造が複雑で部品点数が多く大
幅なコストアップが避けられない嫌いがある。
【0006】かかる点に鑑み本発明は、運転時において
も起振力あるいは振幅を任意にかつ無段階に変えること
ができ、しかも、構造が簡素でかつ合理的で容易に製作
できる振動発生装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る振動発生装置は、基本的には、ケーシ
ング部材に軸支され、第1の固定伝動歯車及び第1の固
定偏心重錘が外嵌固定されるとともに、第1の可動伝動
歯車及び該歯車に結合された第1の可動偏心重錘が相対
回転可能に外嵌された第1の回転軸と、上記ケーシング
部材に上記第1の回転軸と平行に軸支され、上記第1の
固定伝動歯車に噛合する第2の固定伝動歯車及び第2の
固定偏心重錘が外嵌固定されるとともに、上記第1の可
動伝動歯車に噛合する第2の可動伝動歯車及び該歯車に
結合された第2の可動偏心重錘が相対回転可能に外嵌さ
れた第2の回転軸と、第1の調整軸及び第2の調整軸か
らなり、上記第1及び第2の回転軸と平行で回転可能
に、かつ、第1の調整軸が第2の調整軸に対して、直線
運動を回転運動に変換する第1の運動変換手段を介して
軸方向に相対移動及び相対回転可能に配置された位相調
整軸と、一方が第1の調整軸および第2の調整軸のいず
れか一方に外嵌されており、また、他方が第1の調整軸
および第2の調整軸の他方にそれぞれ外嵌されていて、
一方が上記第1および第2の固定伝動歯車のいずれか
に、他方が上記第1および第2の可動伝動歯車のいずれ
かに噛合する一対の位相調整歯車と、上記第1の調整軸
及び第2の調整軸の少なくとも一方を軸方向に強制的に
移動させる駆動手段とを具備して構成される。
【0008】本発明の別の態様として、位相調整歯車の
一方を、直線運動を回転運動に変換する第2の運動変換
手段を介して第1の調整軸及び第2の調整軸のいずれか
一方に相対回転可能に外嵌し、また、他方を第1の調整
軸及び第2の調整軸の他方に外嵌させる構成としてもよ
く、さらに、上記第1び第2の運動変換手段の両方を伴
った構成としてもよい。
【0009】第1及び第2の運動変換手段は、例えば、
位相調整軸を構成する第1の調整軸及び第2の調整軸の
内外周部や位相調整歯車の内周部に相互に嵌合する対を
なす螺旋状凹凸部を適宜設けることで構成できる。
【0010】
【作用】上述の如くの構成を有する本発明に係る振動発
生装置においては、駆動手段により第1の調整軸が第2
の調整軸に対して軸方向に強制的に相対移動せしめられ
ると、第1の運動変換手段及び/又は第2の運動変換手
段の作用により、第1の調整軸と第2の調整軸の相対移
動距離に応じて、第1の調整軸が第2の調整軸に対して
相対回転せしめられ、あるいは第1の調整軸が第2の調
整軸に対して相対回転することに加え一方の位相調整歯
車がさらに一方の調整軸に対して相対回転せしめられ、
あるいは相対回転しない第1および第2の調整軸に対し
て一方の位相調整歯車が一方の調整軸に対して相対回転
せしめられる。そのため、第1及び第2の調整軸及び/
又はそれらに外嵌された一対の位相調整歯車が見かけ上
互いに反対方向に相対回転し、それに伴い第1及び第2
の固定伝動歯車及び第1及び第2の可動伝動歯車のいず
れか一方の位相が他方に対して進められ又は遅らされた
状態で位相調整軸と一体に回転する。
【0011】そして、このように一対の位相調整歯車の
位相が変化すると、一対の位相調整歯車の一方の回転が
伝達される第1及び第2の回転軸に取り付けられた第1
及び第2の固定偏心重錘と、一対の位相調整歯車の他方
の回転が伝達される第1及び第2の可動伝動歯車に結合
された第1及び第2の可動偏心重錘とに位相差が生じ
る。それにより、各偏心重錘に発生する水平分力が常時
相殺されるのに対し、各偏心重錘に発生する垂直分力の
合計値が第1及び第2の固定偏心重錘と第1及び第2の
可動偏心重錘との位相差に応じて変化せしめられ、その
結果、第1及び第2の回転軸を介してケーシング部材に
与えられる起振力あるいは振幅が変化せしめられる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつ
つ説明する。図1及び図2は本発明に係る振動発生装置
の一実施例の主要部を示す斜視図及び展開図であり、図
5は図1及び図2に示される実施例の振動発生装置が適
用された振動杭打機の一例を示す正面図である。
【0013】図5において、振動杭打機1は、クレーン
等の吊持手段のフック2が掛止される掛止部が設けられ
たハンガー5と、このハンガー5から垂下された4本の
ガイドロッド6及びそれに縮装された上下一対のコイル
スプリング8,9を有した緩衝装置7と、この緩衝装置
7を介してハンガー5に支持された、駆動源としての電
動モーター14,ケーシング部材20,ケーシング部材
20内部に配置された起振力発生部,動力伝達用のベル
ト17及びプーリー18,25等を備えた本実施例の振
動発生装置10と、この振動発生装置10の下側に設け
られた、鋼矢板等の杭を拘持するチャック12等からな
っている。この振動杭打機1は、後記する起振力発生部
を除き従来公知のものであって、駆動源として電動モー
ターに限らず油圧モーター等任意の手段を用いることが
できるとともに、緩衝装置も図示のもの以外に適宜のも
のを用いうるものである。
【0014】ケーシング部材20に設けられた起振力発
生部は、図1及び図2に詳細に示される如くに、電動モ
ーター14からの回転駆動力がプーリー25を介して伝
達される第1の回転軸21と、この第1の回転軸21の
略真横にそれと平行に配置された第2の回転軸22と、
これら第1及び第2の回転軸21,22の下方にそれら
と平行でかつ回転可能に配置された第1の調整軸71及
び第2の調整軸72からなる位相調整軸70とを有して
いる。なお、この実施例では位相調整軸70は第1及び
第2の回転軸21,22の下方に位置するものとして示
されているが、位相調整軸70は第1及び第2の回転軸
21,22に対し平行でかつ回転可能に配置されてさえ
いれば、その位置はその下方に限定されないことは明ら
かであろう。
【0015】第1の回転軸21は、図2に示される如
く、その両端部がケーシング部材20の側壁20a,2
0bにベアリング26,27を介して軸支され、この第
1の回転軸21には、第1の固定伝動歯車31が外嵌さ
れてキー43により固定されるとともに、分割された第
1の固定偏心重錘51Aa,51Ab(51Aaと51
Abとを合わせて符号51Aを用いる)がケーシング部
材20の側壁20a,20b近傍にスプライン結合によ
り外嵌されて固定され、また、第1の可動伝動歯車32
及びそれに連結ピン37で一体的に回転し得るように結
合された第1の可動偏心重錘51Bがそれぞれベアリン
グ45,53を介して相対回転可能に外嵌されている。
【0016】また、第2の回転軸22は、ケーシング部
材20の側壁20a,20bにベアリング28,29を
介して軸支され、この第2の回転軸22には、第1の固
定伝動歯車31に噛合する第2の固定伝動歯車33が外
嵌されてキー44により固定されるとともに、分割され
た第2の固定偏心重錘52Aa,52Ab(52Aaと
52Abとを合わせて符号52Aを用いる)がケーシン
グ部材20の側壁20a,20b近傍にスプライン結合
により外嵌されて固定され、また、第2の可動伝動歯車
34及びそれに連結ピン38で一体的に回転し得るよう
に結合された第2の可動偏心重錘52Bがそれぞれベア
リング46,54を介して相対回転可能に外嵌されてい
る。
【0017】なお、第1、第2の回転軸21、22と固
定偏心重錘51A、52Aとの固定手段、あるいは第
1、第2の可動伝導歯車32、34と第1、第2の可動
偏心重錘51B、52Bとの固定手段は、ここに示した
ように、スプライン結合、連結ピンによる結合に限られ
るものではなく固定手段としての機能を果たすものであ
ればいかなる手段でもよいことは明らかであろう。
【0018】さらに、位相調整軸70を構成する第1の
調整軸71及び第2の調整軸72のうちの第1の調整軸
71は、図3及び図4に詳細に示される如くに管状軸と
され、その外周部に軸方向に真っ直ぐに伸びるスプライ
ンあるいはキー溝78が形成され、その内周部に第1の
螺旋状凹凸部73が刻設されており、その一端側は、後
述の油圧シリンダ50のピストンロッド65の先端にベ
アリング69を介して回転可能な状態でかつ軸方向の相
対移動は阻止された状態で連結されている。また、第2
の調整軸72は、一端側の外周部に上記第1の螺旋状凹
凸部73に嵌合する第2の螺旋状凹凸部74が刻設さ
れ、この第2の螺旋状凹凸部74部分において第1の調
整軸71に連結され、他端がベアリング42を介してケ
ーシング部材の側壁20bに回転可能に支持されてい
る。
【0019】上述の第1の調整軸71を軸方向にに移動
させる駆動手段としての、複動型で自動ロック装置付の
油圧シリンダ50がケーシング部材20に付随して設け
られた壁部20cに取り付けられている。油圧シリンダ
50は外部に配置された油圧ユニットからの作動油を給
排するための給排口66,68を有し、作動油の給排量
に応じてそのピストンロッド65を進退させるようにさ
れ、このピストンロッド65の移動量を制御するため、
図示はされていないが、例えば、差動変圧器式等の位置
検出器が配されている。
【0020】そして、上記第1の調整軸71の外周側に
は、第2の固定伝動歯車33に噛合する第1の位相調整
歯車35がスプラインあるいはキー溝78に結合されて
外嵌され、また、上記第2の調整軸72の外周側には、
第2の可動伝動歯車34に噛合する第2の位相調整歯車
36がキー77により固定されている。なお、上述の第
1及び第2の固定偏心重錘51A,52A及び第1及び
第2の可動偏心重錘51B,52Bは、一例として、そ
れぞれ中心角が180°の概略扇形であり、第1及び第
2の固定偏心重錘51A,52Aの一つの厚みは第1及
び第2の可動偏心重錘51B,52Bの約半分とされて
おり、第1及び第2の固定偏心重錘51A,52Aと第
1及び第2の可動偏心重錘51B,52B(ピン37,
38等を含む)とは、偏心モーメントが同一となるよう
にそれらの重量及び形状が定められるとともに、左右方
向おいて釣り合いがとれるように位置決めがなされてい
る。
【0021】しかしながら、第1、第2の固定偏心重錘
51A、52A、および第1、第2の可動偏心重錘51
B、52Bの形状、厚み等は上記したものに限るもので
はなく、偏心モーメントが同一となるように、また左右
方向において釣り合いがとれるようにそれらの重量およ
び形状、あるいは位置決めがなさればよいものであるこ
とは明らかであろう。
【0022】上述の如くの構成を有する本実施例の振動
発生装置10においては、モーター14の回転駆動力が
ベルト17を介して第1の回転軸21→第1の固定伝動
歯車31→第2の固定伝動歯車33→第1の位相調整歯
車35→スプライン78、を順次介して第1の調整軸7
1に伝達され、第1の回転軸21,第2の回転軸22及
び位相調整軸70が同期して回転するとともに、第1の
調整軸71の回転が第1の螺旋状凹凸部73→第2の螺
旋状凹凸部74→第2の調整軸72→第2の位相調整歯
車36→第2の可動伝動歯車34→第1の可動伝動歯車
32に順次伝達される。
【0023】ここで、油圧シリンダー50により第1の
調整軸71を図4に示される如くに軸方向に強制的に移
動させると、この第1の調整軸71の内周部に刻設され
た第1の螺旋状凹凸部73と第2の調整軸72の外周部
に刻設された第2の螺旋状凹凸部74とが嵌合している
ので、第1の調整軸71と第2の調整軸72とが、螺旋
状凹凸部73及び74の周方向分力によって第1の調整
軸71の移動距離に応じて互いに反対方向に相対回転
し、第1の調整軸71の位相が第2の調整軸72に対し
て進められ又は遅らされ、かかる状態で第1の位相調整
歯車35,第2の位相調整歯車36が位相調整軸70と
一体に回転する。
【0024】そして、このように第1の位相調整歯車3
5及び第2の位相調整歯車36との位相差が生じると、
第1及び第2の可動伝動歯車32,34が第1及び第2
の回転軸21,22に対して相対回転し、第1及び第2
の回転軸とそれに取り付けられた第1及び第2の固定偏
心重錘51A,52Aと、第1及び第2の可動伝動歯車
32,34に結合された第1及び第2の可動偏心重錘5
1B,52Bとの間に位相差が発生し、それにより、第
1及び第2の回転軸21,22を介してケーシング部材
20に与えられる起振力あるいは振幅が変化せしめられ
る。
【0025】この場合、第1及び第2の回転軸21,2
2に取り付けられた各偏心重錘51A,52A,51
B,52Bに発生する遠心力の水平分力が相殺されると
ともに、遠心力の垂直分力が相加され、この垂直分力に
よりケーシング部材20に上下方向の起振力が与えられ
る。そして、いま、図8Aに示される如くに、第1及び
第2の固定偏心重錘51A,52Aと第1及び第2の可
動偏心重錘51B,52Bの同軸上に配されたもの同士
の位相差が180°とされている場合には、図9Aにお
いて曲線a,bで示される如く、それらから得られる起
振力は互いに相殺されて0となる。それに対し、第1の
調整軸71を移動させて第1の調整軸71を第2の調整
軸72に対して180°回転させると、図8Cに示され
る如く、第1及び第2の固定偏心重錘51A,52Aと
第1及び第2の可動偏心重錘51B,52Bの同軸上に
配されたもの同士の位相差は0となり、図9Cにおいて
曲線cで示される如く、一方の偏心重錘だけで得られる
起振力あるいは振幅の2倍の起振力が得られる。
【0026】なお、図8Bは、位相差が90°の場合を
示しており、図8A、Cの場合と同様に起振力あるいは
振幅aおよびbの和としての量、すなわち、図9Bにお
ける曲線cで示される量の起振力あるいは振幅が得られ
る。従って、例えば、振動発生装置10の起動時におい
ては、第1及び第2の固定偏心重錘51A,52Aと第
1及び第2の可動偏心重錘51B,52Bとの、同軸上
にあるもの同士の位相差を図8Aに示される如くに18
0°にしておけば、釣り合いのとれたフライホイールを
起動する場合と同様な状態となり、起動後電動モーター
14が定格回転速度に達するまでの期間にそれらの位相
差を180°から0に徐々に減少させるように位相調整
軸70を移動させれば、大なる駆動力を必要とせずに各
偏心重錘を円滑に回転させることが可能となり、そのた
め、電動モーター14は小型のもので充分にその役目を
果たすことができ、省エネルギー化が図られることにな
る。
【0027】以上の説明において、上述の実施例におい
ては一対の位相調整歯車35、36に位相差を与えるべ
く、直線運動を回転運動に変換する第1の運動変換手段
として、第1の調整軸71の内周部に第1の螺旋状凹凸
部73を刻設するとともに、第2の調整軸72の外周部
に上記第1の螺旋状凹凸部73に嵌合する第2の螺旋状
凹凸部74を刻設したものを示したが、一対の位相調整
歯車35、36に位相差を与えるための手段はこれに限
るものではない。
【0028】他の態様として、図6及び図7に示される
如くに、第1の螺旋状凹凸部73が刻設された第1の調
整軸71および外周部に上記第1の螺旋状凹凸部73に
嵌合する第2の螺旋状凹凸部74が刻設された第2の調
整軸72を用い、さらに、直線運動を回転運動に変換す
る第2の運動変換手段として、第1の調整軸71の外周
部に内周部に形成された第1の螺旋状凹凸部73と逆位
相の第3の螺旋状凹凸部75を刻設し、さらに第1の調
整軸71に外嵌される第1の位相調整歯車35の内周部
に第1の調整軸71の外周部に刻設された第3の螺旋状
凹凸部75に嵌合する第4の螺旋状凹凸部76を形成す
るようにしてもよい。この場合には、逆位相を持つ2重
の送り手段により一対の位相調整歯車35、36に位相
差が与えられるため、上記第1の調整軸71及び第2の
調整軸72の少なくとも一方の軸方向の移動量を1/2
で済ますことが可能となる。
【0029】さらに他の態様としては、上述の第1の運
動変換手段を設けないで、第1の調整軸71と第2の調
整軸とを例えば軸方向に相対移動可能なスプライン結合
により連結し、第2の運動変換手段のみで一対の位相調
整歯車35、36に位相差を与えるようにしてもよい。
なお、上述の例においては、位相調整軸70の駆動手段
として油圧シリンダ50が用いられているが、それに代
えて、例えば、モーター,ウオームギヤ,推力軸等から
構成される駆動手段を用いてもよい。
【0030】さらに、第1及び第2のの可動伝動歯車3
2,34と第1及び第2の可動偏心重錘51B,52B
とは、一体的に製造あるいは結合してもよく、各偏心重
錘や歯車の配置、また、第1の回転軸21,第2の回転
軸22,位相調整軸70の配置は適宜変更できること勿
論である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る振動発生装置は、駆動手段により第1の調整軸が第
2の調整軸に対して軸方向に強制的に相対移動せしめら
れると、位相調整軸に関連して設けられた直線運動を回
転運動に変換する運動変換手段の作用により、それらの
相対移動距離に応じて第1及び第2の調整軸とそれらに
外嵌された一対の位相調整歯車が互いに反対方向に相対
回転し、それに伴い第1及び第2の固定伝動歯車及び第
1及び第2の可動伝動歯車のいずれか一方の位相が他方
に対して進められ又は遅らされた状態で位相調整軸と一
体に回転するようになされる。従って、このように一対
の位相調整歯車の位相が変化すると、一対の位相調整歯
車の一方の回転が伝達される第1及び第2の回転軸に取
り付けられた第1及び第2の固定偏心重錘と、一対の位
相調整歯車の他方の回転が伝達される第1及び第2の可
動伝動歯車に結合された第1及び第2の可動偏心重錘と
に位相差が生じ、それにより、各偏心重錘に発生する水
平分力が常時相殺されるのに対し、各偏心重錘に発生す
る垂直分力の合計値が第1及び第2の固定偏心重錘と第
1及び第2の可動偏心重錘との位相差に応じて変化せし
められ、その結果、第1及び第2の回転軸を介してケー
シング部材に与えられる起振力が変化せしめられるの
で、運転時においても起振力を任意にかつ無段階に変え
ることができ、しかも、構造が極めて簡素かつ合理的で
容易に製作できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動発生装置の一実施例の主要部
を示す斜視図。
【図2】本発明に係る振動発生装置の一実施例の主要部
を示す展開図。
【図3】図1及び図2に示される実施例の主要部の詳細
図。
【図4】図1及び図2に示される実施例の動作説明に供
される図。
【図5】図1及び図2に示される実施例の振動発生装置
が適用された振動杭打機の一例を示す正面図
【図6】本発明に係る振動発生装置の他の実施例の主要
部を示す断面図。
【図7】本発明に係る振動発生装置の他の実施例の主要
部を示す斜視図。
【図8】図1及び図2に示される実施例の動作説明に供
される図。
【図9】図1及び図2に示される実施例の動作説明に供
される図。
【符号の説明】
10―振動発生装置 14―モーター 20―ケーシング部材 21―第1の回転軸 22―第2の回転軸 31,33―固定伝動歯車 32,34―可動伝動歯車 35,36―位相調整歯車 51A,52A―固定偏心重錘 51B,52B―可動偏心重錘 50―油圧シリンダ 70―位相調整軸 71−第1の調整軸 72−第2の調整軸 73,74,75,76− 螺旋状凹凸部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング部材に軸支され、第1の固定
    伝動歯車及び第1の固定偏心重錘が外嵌固定されるとと
    もに、第1の可動伝動歯車及び該歯車に結合された第1
    の可動偏心重錘が相対回転可能に外嵌された第1の回転
    軸と、上記ケーシング部材に上記第1の回転軸と平行に
    軸支され、上記第1の固定伝動歯車に噛合する第2の固
    定伝動歯車及び第2の固定偏心重錘が外嵌固定されると
    ともに、上記第1の可動伝動歯車に噛合する第2の可動
    伝動歯車及び該歯車に結合された第2の可動偏心重錘が
    相対回転可能に外嵌された第2の回転軸と、第1の調整
    軸及び第2の調整軸からなり、上記第1及び第2の回転
    軸と平行で回転可能に、かつ、第1の調整軸が第2の調
    整軸に対して、直線運動を回転運動に変換する第1の運
    動変換手段を介して軸方向に相対移動及び相対回転可能
    に配置された位相調整軸と、一方が第1の調整軸および
    第2の調整軸のいずれか一方に外嵌されており、また、
    他方が第1の調整軸および第2の調整軸の他方にそれぞ
    れ外嵌されていて、一方が上記第1および第2の固定伝
    動歯車のいずれかに、他方が上記第1および第2の可動
    伝動歯車のいずれかに噛合する一対の位相調整歯車と、
    上記第1の調整軸及び第2の調整軸の少なくとも一方を
    軸方向に強制的に移動させる駆動手段とを具備して構成
    された振動発生装置。
  2. 【請求項2】 ケーシング部材に軸支され、第1の固定
    伝動歯車及び第1の固定偏心重錘が外嵌固定されるとと
    もに、第1の可動伝動歯車及び該歯車に結合された第1
    の可動偏心重錘が相対回転可能に外嵌された第1の回転
    軸と、上記ケーシング部材に上記第1の回転軸と平行に
    軸支され、上記第1の固定伝動歯車に噛合する第2の固
    定伝動歯車及び第2の固定偏心重錘が外嵌固定されると
    ともに、上記第1の可動伝動歯車に噛合する第2の可動
    伝動歯車及び該歯車に結合された第2の可動偏心重錘が
    相対回転可能に外嵌された第2の回転軸と、第1の調整
    軸及び第2の調整軸からなり、上記第1及び第2の回転
    軸と平行で回転可能に、かつ第1の調整軸が第2の調整
    軸に対して軸方向に相対移動可能に配置された位相調整
    軸と、一方が直線運動を回転運動に変換する第2の運動
    変換手段を介して第1の調整軸及び第2の調整軸のいず
    れか一方に相対回転可能に外嵌されており、また、他方
    が第1の調整軸及び第2の調整軸の他方に外嵌されてい
    て、一方が上記第1及び第2の固定伝動歯車のいずれか
    に、他方が上記第1及び第2の可動伝動歯車のいずれか
    に噛合する一対の位相調整歯車と、上記第1の調整軸及
    び第2の調整軸の少なくとも一方を軸方向に強制的に移
    動させる駆動手段とを具備して構成された振動発生装
    置。
  3. 【請求項3】 ケーシング部材に軸支され、第1の固定
    伝動歯車及び第1の固定偏心重錘が外嵌固定されるとと
    もに、第1の可動伝動歯車及び該歯車に結合された第1
    の可動偏心重錘が相対回転可能に外嵌された第1の回転
    軸と、上記ケーシング部材に上記第1の回転軸と平行に
    軸支され、上記第1の固定伝動歯車に噛合する第2の固
    定伝動歯車及び第2の固定偏心重錘が外嵌固定されると
    ともに、上記第1の可動伝動歯車に噛合する第2の可動
    伝動歯車及び該歯車に結合された第2の可動偏心重錘が
    相対回転可能に外嵌された第2の回転軸と、第1の調整
    軸及び第2の調整軸からなり、上記第1及び第2の回転
    軸と平行で回転可能に、かつ第1の調整軸が第2の調整
    軸に対して、直線運動を回転運動に変換する第1の運動
    変換手段を介して軸方向に相対移動及び相対回転可能に
    配置された位相調整軸と、一方が直線運動を回転運動に
    変換する第2の運動変換手段を介して第1の調整軸およ
    び第2の調整軸のいずれか一方に相対回転可能に外嵌さ
    れており、また、他方が第1の調整軸および第2の調整
    軸の他方に外嵌されていて、一方が上記第1および第2
    の固定伝動歯車のいずれかに、他方が上記第1および第
    2の可動伝動歯車のいずれかに噛合する一対の位相調整
    歯車と、上記第1の調整軸及び第2の調整軸の少なくと
    も一方を軸方向に強制的に移動させる駆動手段とを具備
    して構成された振動発生装置。
  4. 【請求項4】 第1の運動変換手段が、第1の調整軸の
    内周部に刻設された第1の螺旋状凹凸部と第2の調整軸
    の外周に刻設されて上記第1の螺旋状凹凸部に嵌合する
    第2の螺旋状凹凸部とで構成されていることを特徴とす
    る請求項1又は3記載の振動発生装置。
  5. 【請求項5】 第2の運動変換手段が、位相調整歯車の
    一方の内周部に刻設された第3の螺旋状凹凸部と該位相
    調整歯車が外嵌された位相調整軸の外周に刻設されて上
    記第3の螺旋状凹凸部に嵌合する第4の螺旋状凹凸部と
    で構成されていることを特徴とする請求項2又は3記載
    の振動発生装置。
  6. 【請求項6】 第1の運動変換手段と第2の運動変換手
    段による回転変換方向が同一とされていることを特徴と
    する請求項3記載の振動発生装置。
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