JP2922955B2 - トロンビン阻害因子に特異的なモノクローナル抗体 - Google Patents

トロンビン阻害因子に特異的なモノクローナル抗体

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JP2922955B2 JP2013756A JP1375690A JP2922955B2 JP 2922955 B2 JP2922955 B2 JP 2922955B2 JP 2013756 A JP2013756 A JP 2013756A JP 1375690 A JP1375690 A JP 1375690A JP 2922955 B2 JP2922955 B2 JP 2922955B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヒルジンに特異的なモノクローナル抗体を
分泌するハイブリドーマ細胞の製造方法、ハイブリドー
マ細胞自体、これらのハイブリドーマ細胞により分泌さ
れるヒルジンに特異的なモノクローナル抗体及びそれら
の誘導体並びに前記抗体及びそれらの誘導体の製造方法
に関する。さらに、本発明は、ヒルジンに特異的なモノ
クローナル抗体及び/又はその誘導体のヒルジン測定へ
の使用並びにヒルジンに対する解毒剤としての使用、試
験キット並びに前記抗体及び/又は誘導体を含有する医
薬組成物に関する。
〔従来の技術及びその課題〕
効率的に作用する止血系は、哺乳類の生体にとっては
不可欠である。異常のない生体では、血管系の欠陥、例
えば、脈管の損傷は2段階の工程で修復される。即ち、
血小板の凝集に続いて、いくつかの血液凝固因子が関与
した状態で酵素カスケードにおいてフィブリン凝塊が生
成する。これらの因子のほとんどは、セリンプロテアー
ゼであり、例えば、フィブリノーゲンが反応してフィブ
リンとなるのを触媒するトロンビンである。この凝血系
は、とりわけフィブリンを開裂するプロテアーゼプラス
ミンを含む線溶系により中和される。通常の生理的条件
下でさえも、血液中に少量のフィブリンが生成し、従っ
て、持続的フィブリン溶解なしに脈管内血栓が生成する
ので、この線溶系は凝血系と同様に重要である。さら
に、この線溶系は、線管及び輸出尿路等の尿細管系にフ
ィブリン沈澱物がない状態に保つとともに、損傷した領
域の構造が完全に修復された後にフィブリンの凝塊を溶
解するのに必要である。凝血系と線溶系とは、通常動的
平衡にある。しかしながら、万一、血栓閉塞栓症又は手
術後の合併症に罹っている患者において、生体の線溶ポ
テンシャルが妨害されたり、不十分であったりする場
合、抗凝血剤を投与してフィブリンがさらに生成するの
を防止するとともに、血栓溶解剤を投与して生成した血
栓を溶解することにより生体を維持することが不可欠で
ある。
ヒル(Hirudo medicinalis)中に自然に存在する抗凝
血物質であるヒルジンは長年知られている。ヒルジン
は、単一のポリペプチド種ではないが、ヒルジン変形体
1(HV1)、ヒルジン変形体2(HV2;ヨーロッパ特許出
願第0158564号)、ヒルジン変異株PA(HV3;PCT出願第WO
88/03493号)及び「des−(Val)2−ヒルジン」(ヨー
ロッパ特許出願第0158986号)と称する少なくとも4つ
の代表物からなる等しく作用するポリペプチドの類であ
る。これらの変形体は、例えば、N末端配列での多数の
アミノ酸が互いに異なり、HV1の場合Val-Val-Tyrであ
り、HV2とPAの場合Ile-Thr-Tyrであり、そして「des−
(Val)2−ヒルジン」の場合Thr-Tyrである。NMRでの検
討によると、HV1は突出した「フィンガー(finger)」
(残基31〜36)を有するN末端コアーと酸性末端ループ
から成る〔クロア(Clore)等、エンボジャーナル(EMB
O Journal)、6、529、1987〕。上記した全てのヒルジ
ン変形体は、N末端に疎水性アミノ酸の集積(accummul
ation)とC末端に極性アミノ酸の集積、サルフェート
モノエステルとして在在するチロシン残基(Tyr63)、
3個のジスルフィド架橋及び抗凝血剤活性を共通に有し
ている。
トロンビンに特異的な全ての天然凝血物質及び合成抗
凝血物質のうち、ヒルジンは標的酵素に対して最も高い
親和性を有している。この阻害因子は、酵素的に全く不
活性なトロンビンと非常に安定な1:1のモル比の複合体
を形成する。凝血カスケードの他の酵素は、ヒルジンに
よっては阻害されない。
ヒルジンは、期待できる薬物動力的及び薬力学的性質
を有している〔例えば、マークワート(Markwardt)
等、Thromb.Haemostasis、47、226、1982を参照〕。イ
ヌに対してヒルジンを静脈内投与したあと(高い投与量
の場合でも)、心拍数、呼吸、血圧、血小板数、フィブ
リノーゲン及びヘモグロビンに対する影響は観察されな
かった。ラット、ブタ及びイヌについての試験では、ヒ
ルジンは、実験的血栓症、エンドトキシンショック及び
播種性脈管内凝固にも効果的であることが判明した。
ヒルジンの治療用途の前提条件としては、バイオテク
ノロジーの最新の方法を用いて十分な量を製造できるか
が挙げられる。最近、ヒルジン変形体をコードしている
cDNA及び合成遺伝子がクローニングされ、そして微生物
宿主中で発現されている。発現生成物は、Tyr63でサル
フェートモノエステルを欠いていることからデスルファ
トヒルジン(desulphatohirudin)と呼ばれているが、
少なくとも天然硫酸化ヒルジンに匹敵する生物学的性質
を示すことが判明した。デスルファトヒルジン変形体HV
1が、大腸菌(ヨーロッパ特許出願第0158564号及び第01
68342号)及びサッカロミセス・セレビシエー(Sacharo
myces cere visiae)(ヨーロッパ特許出願第0168342
号、第0200655号、第0225633号及び第0252854号)中で
は発現された。同様に、デスルファトヒルジンHV2が大
腸菌(ヨーロッパ特許出願第0200655号、PCT特許出願第
W086/01224号)中で発現され、そしてdes−(Val)2
デスルフォトヒルジンが大腸菌(ヨーロッパ特許出願第
0158986号)中で発現された。
凝固阻害剤を将来日常的に投与するために同様に重要
なことは、生体液中の抗凝血物質を感度よく且つ再現性
よく定量する方法を開発して薬剤を監視できるようにす
ることである。通常、ヒルジンは、トロンビンとの相互
作用を介して評価する。ヒルジンは非常に劣った免疫抗
原であることから、抗凝血物質の測定用のイムノアッセ
イに使用することのできるヒルジンに対する抗体を製造
することには問題があった。ヨーロッパ特許出願第0168
342号にはヒルジンに特異的なモノクローナル抗体が記
載されている。しかしながら、この特許出願明細書は、
恐らく未修飾ヒルジンに対して誘発される特許請求の範
囲に記載の抗体の特性決定については触れられていな
い。ヒルジンの免疫原性が劣ることから、上記で挙げた
特許出願における抗ヒルジンモノクローナル抗体の製造
についての着想には、免疫操作がうまくいく根拠及び、
従って、このような抗体の製造がうまくいく根拠がな
い。スピナー(Spinner)等(J.Immunol.Methods、87
79、1986)には、ヒルジンでヒツジを免疫することによ
るポリクローナル抗ヒルジン抗体(抗血清)の製造につ
いての記載がある。この論文には、免疫操作があまりう
まくいかず且つ抗血清を製造することが全く困難である
ことが明確に記載されている。同じ研究グループが、ヒ
ルジンに対する3種のモノクローナル抗体について記載
している〔ストッフラー(Stoffler)等、Thrombosis R
es.、補遺7、38、1987〕。これらの3種のモノクロー
ナル抗体のうちの一つは、ヒルジンとα−トロンビンと
の相互作用を妨害する。しかしながら、免疫操作、とり
わけ抗原として使用するヒルジン変異株だけでなく、モ
ノクローナル抗体とヒルジン/α−トロンビン複合体と
の間の相互作用についても、この論文には上記以上のこ
とは記載されていない。
本発明の目的は、天然ヒルジン及び組換えヒルジンに
特異的なモノクローナル抗体を製造することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の目的は、ヒルジンを適当なキャリヤーに連結
させてその免疫抗原性を向上させ、前記免疫原性ヒルジ
ン複合体を用いて適当な哺乳動物を免疫し、そして前記
哺乳動物の抗体分泌細胞を連続細胞系の細胞と融合する
ことにより、上記で説明した天然及び組換えヒルジンに
特異的なモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ
細胞を製造することにより達成される。免疫原性ヒルジ
ン複合体を用いた免疫操作により、所望の抗体が高収率
で得られる。免疫操作で使用されるヒルジン変形体の性
質によっては、異なるヒルジン変形体に対する特異性と
高い親和性を有するモノクローナル抗体のパネルを製造
することが可能である。これらのモノクローナル抗体は
天然及び組換えヒルジンの定性的測定及び定量的測定、
例えば、イムノアッセイに有効であり、そしてそれらの
ほとんどは免疫に用いる変形体以外のヒルジン変形体と
は交差反応性がないのでヒルジン変形体の分別に用いる
ことができる。驚くべきことに、本発明のモノクローナ
ル抗体のあるものは、ヒルジンの高凝血活性を中和する
のにも非常に効果があるのでヒルジンに対する解毒剤と
して使用して抗凝血剤の作用を調査及び調節することが
できることが見出された。
本発明は、ヒルジン、特に組み換えヒルジンに特異的
なモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞の
製造方法であって、適当な哺乳動物を免疫原性ヒルジン
複合体、とりわけ免疫原性組換えヒルジン複合体で免疫
し、前記哺乳動物の抗体産生細胞を連続細胞系の細胞と
融合し、融合で得たハイブリッド細胞をクローニング
し、そして所望の抗体を分泌する細胞クローンを選択す
ることを特徴とするハイブリドーマ細胞の製造方法に関
する。
好ましくは、本発明は、ヒルジン変形体HV1、特に組
換えヒルジン変形体HV1(rHV1)に特異的なモノクロー
ナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞の製造方法であ
って、哺乳動物を免疫原性ヒルジン変形体HV1複合体、
特に免疫原性組換えヒルジン変形体HV1(rHV1)複合体
で免疫することを特徴とするハイブリドーマ細胞の製造
方法に関する。
本発明の方法において、当該技術分野において公知の
免疫スケジュールを多様に変更することを考慮すると、
免疫操作、即ち、抗体の誘発方法が非常に重要である。
免疫原性は、抗原の性質だけでなく応答する個体の特性
及び抗原の提供方法によっても決まることに注目するこ
とが特に重要である。
本発明の方法によれば、使用する抗原は免疫原性ヒル
ジン複合体である。本特許出願において、「ヒルジン」
とは、特記のない限り、文献に記載されているか、又は
組換えDNA法により得ることのできる、(1)全ての天
然又は合成ヒルジン変形体及びヒルジン誘導体(ヒルジ
ン断片等)並びに(2)全ての組換えヒルジン(デスル
ファトヒルジン)変形体及び組換えヒルジン(デスルフ
ァトヒルジン)誘導体(C末端短縮デスルファトヒルジ
ン類等)を含む。
このようなヒルジンとしては、例えば、下記のものが
挙げられる。
(a)式(I): 〔式中、(R)はTyrのフェノール性ヒドロキシ基
(デスルファトヒルジン)又は−O−SO3Hを示し、そ
して/又は Lys27はIle又はGluにより置換されているか、 Lys36はIle又はGluにより置換されているか、 Lys47はIle又はGluにより置換されているか、 His51はLeu又はAspにより置換されているか、 Va11-Va12がThrにより置換されているか、あるいは 分子全体においてGln65の箇所か、Leu64とGln65の箇
所が短縮されている〕 で表されるHV1型ヒルジン変形体; (b)式(II): 〔式中、(R)はTyrのフェノール性ヒドロキシ基
(デスルフォトヒルジン)又は−O−SO3Hを示し、そ
して/又は Ile1はValにより置換されており且つThr2がValにより
置換されているか、 Asn47がLys、Arg又はHisにより置換されているか、あ
るいは Tyr63がGlu又はAspにより置換されている〕 で表されるHV2型ヒルジン変形体; (c)式(III): 〔式中、(R)はTryのフェノール性ヒドロキシ基
(デスルフォトヒルジン)又は−O−SO3H基を示し、
そして/又は ポリペプチド鎖はC末端でアミノ酸18個、10個、9
個、6個、4個又は2個短縮されているか、あるいは ポリペプチド鎖はN末端でアミノ酸1個か2個短縮さ
れている〕 で表されるPA(HV3)型ヒルジン変形体。
ヒルジン分子の特異的な所定のエピトープに対する抗
体が所望の場合、ヒルジン断片の複合体での免疫が可能
である。このような断片は、例えば、rHV1のアミノ酸残
基40〜65又は52〜65からなるものが挙げられる。免疫に
使用される断片はトロンビン阻害活性を有する必要はな
い。
それ自体では弱い免疫抗原でしかないヒルジンの免疫
原性を増強するために、キャリヤーに抗原を連結させて
免疫原性ヒルジン複合体を形成することが必要であ。適
当なキャリヤー分子としては、多量に市販されている、
例えば、連結に使用される遊離アミノ基を有するリジン
リッチタンパク質、とりわけ牛血清アルブミンのような
高分子量タンパク質(BSA;分子量66,200)、バシラス・
ズブチリス(Bacillus subtilis)由来のαアミラーゼ
(分子量58,000)又はキーホールリンペットヘモシアニ
ン(KLH;分子量>1,000,000)が挙げられる。ブタのチ
ログロビン、破傷風トキシン、コレラトキシン又はジフ
テリアトキシン等のトキシン類、ヒト血清アルブミン
(HSA)、β−2ミクログロブリン等もキャリヤーとし
て使用できる。又、マウスIgG(H+L)〔カワムラ及
びベルゾフスキー(Kawamura&Berzofsky)、J.Immuno
l.、136、58、1986〕に対する精製ウサギIgG分画もキャ
リヤーとして用いることができる。他に用いることので
きるキャリヤー分子としては、多糖類、天然又は合成リ
ポ多糖類、ポリリジン等の合成ポリペプチド、活性化
膜、ラテックス粒子、サルモネラ等の細菌等が挙げられ
る。
ヒルジン、特に組換えヒルジンが牛血清アルブミン
(BSA)又はキーホールリンペットヘモシアニン(KL
H)、とりわけBSAに連結している免疫原性ヒルジン複合
体が好ましい。ヒルジン変形体HVI、とりわけ組換えヒ
ルジン変形体HV1(rHV1)がBSA又はKLH、とりわけBSAに
連結している免疫原性ヒルジン複合体が特に好ましい。
本発明のヒルジン複合体は、自体公知の方法、即ち、
キャリヤーへのヒルジンの吸着か、過ヨウ素酸塩、グル
タルデヒド、カルボジイミド、例えば、N,N′−o−フ
ェニレンジマレイミド、N−(m−マレイミドベンゾイ
ルオキシ)サクシンイミド、N−(3−〔2′−ピリジ
ルジチオ〕プロピオンオキシ)サクシンイミド、N−エ
チル−N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド等を用いた連結により調製される。もしカルボキ
シル基を介した連結を意図する場合には、ヒルジンのア
ミノ基を、まず、例えば、アセチル基又は第3ブトキシ
カルボニル基でのアシル化により保護できる。
免疫原性ヒルジン複合体は、アジュバントすなわち免
疫操作に関して免疫応答をさらに増加する薬剤と混合で
きる。使用できるアジュバントとしては、フロイント完
全アジュバント(鉱油、水及びミコバクテリア抽出物か
らなるエマルジョン)、フロイント不完全アジュバント
(水及び油のみからなるエマルジョン)、水酸化アルミ
ニウムゲル等が挙げられる。
免疫原性ヒルジン複合体を、外来分子として該複合体
を認識する適当な哺乳動物を免疫するのに使用する。特
に好ましいものとしては、Balb/cマウスが挙げられる。
免疫の経路としては、とりわけ、皮内注射、皮下注
射、筋肉内注射、腹腔内注射、脈管内注射及び頭蓋内注
射が挙げられる。抗体力価が高いことが望まれるので、
連続的に注射投与を行う。免疫は、例えば、免疫原性ヒ
ルジン複合体を、必要に応じて不完全又は完全フロイン
トアジュバントと混合して、Balb/cマウス内に10〜20μ
gの量で1〜3週間の間隔で3回〜8回非経口的、例え
ば、腹腔内反び/又は皮下注射し、最後の免疫の1〜3
か月後に約50〜100μgのブースター注射を行う。
最終ブースター注射後、例えば、3〜5日後に採取し
た免疫哺乳動物の抗体産生細胞、好ましくは脾臓リンパ
球等のリンパ球系細胞を、連続細胞系、即ち、この複製
能力を融合から得られるハイブリッド細胞に付与する連
続的に複製する細胞と融合させる。下記の要件を満足す
る連続細胞系、例えば、腫瘍細胞系(ミエローマ)を使
用することが好ましい。
(1) 細胞系は、それ自体では免疫グロブリン又はそ
の断片を産生しないが、多量の抗体を産生及び分泌する
能力を有している。
(2) 細胞系は、高い頻度で融合細胞クローンを生じ
なければならない。
(3) 細胞系は、未融合親細胞に対して選択され得る
選択マーカー、例えば、ヒポキサンチン、アミノプテリ
ン及びチミジン(HAT)培地に対する感受性(チミジン
キナーゼ〔TK〕又はヒポキサンチン(グアニン)ホスホ
リボシルトランスファーゼ〔H(G)PRT〕陰性細
胞)、ウアバイン耐性等を担持している。
好ましいものとしては、これらの要件を満足するマウ
スミエローマ細胞系、特に市販されているマウスミエロ
ーマ細胞系Sp2/0−Ag14〔シュルマン(Shulman)等、Na
ture、276、269、1978)又はX63-Ag.653(キーアネイ
(Kearney)等、J.Immunol.、123、1548、1979〕又はマ
ウスミエローマ細胞系PAI〔ストッカー(Stocker)等、
Hoffmann-LaRoche Research Disclosure、第21713号、1
982年〕が挙げられる。
融合は、融合促進剤、例えば、必要に応じて紫外線で
不活性化した形態のセンダイウイルス又は他のパラミク
ソウイルス、カルシウムイオン等の化学融合剤、表面活
性脂質、例えば、リゾレシチン及びとりわけエチレング
リコール(PEG)の存在下で行われる。特に、ミエロー
マ細胞を、分子量が1000と4000の間の約30〜60%ポリエ
チレングリコールを含有する溶液中で、3〜20倍過剰の
免疫された哺乳動物由来の脾臓細胞と融合する。
融合後、細胞を選択培地中、例えば、TK又はH(G)
PRT陰性親ミエローマ細胞の場合HAT培地中で再懸濁及び
培養する。この培地中では、ハイブリドーマ細胞のみが
生存する。この理由は、ハイブリドーマが親ミエローマ
細胞のように試験管内で成長及び複製する能力と免疫さ
れた哺乳動物の抗体産生脾臓細胞由来のHAT培地での生
存に必須のHGPRT又はTK遺伝子を合わせ持つからであ
る。
ハイブリドーマ細胞のクローニングに適当な培地は、
ダルベッコ変性イーグル培地(DMEM)、最少必要培地、
RPMI1640培地等の標準培養培地で、必要に応じて哺乳動
物血清、例えば、10〜15%胎児牛血清を補充したもので
ある。特にフィーダー細胞、例えば、正常マウス腹膜浸
出液細胞、脾臓細胞、骨髄マクロファージ等を、融合工
程直後の細胞成長の初めに添加して、とりわけ細胞密度
が低い場合、成長因子等を提供することにより、ハイブ
リドーマ細胞に栄養分を与え、そしてそれらの成長を支
持する。マクロファージ又は単核細胞等の食細胞を使用
する場合、食細胞は、アミノプテリン処理後に常に見出
される失活ミエローマ細胞の残骸を一掃するのに有効な
役割を果たす。培地に一定の時間間隔で選択培地を補充
して、ミエローマ細胞がハイブリドーマ細胞よりも大き
く成長するのを防止する。
ハイブリドーマ細胞培養液の上澄み液を、特に酵素イ
ムノアッセイ又はラジオイムノアッセイにより所望のモ
ノクローナル抗体についてスクリーニング。陽性のハイ
ブリドーマ細胞系を、例えば、限界希釈によるか、軟寒
天中で、とりわけ2回以上クローニングする。必要に応
じて、ハイブリドーマ細胞を腹腔内注射及び腹水の採収
により、動物、例えば、マウスを介して継代して、ハイ
ブリドーマを安定化し且つ成長特性を向上させる。クロ
ーン化細胞系を従来の方法で凍結してもよい。
本発明は、さらに、上記した方法により調製されるハ
イブリドーマ細胞に関する。本発明のハイブリドーマ細
胞系は、遺伝的に安定であり、一定の特異性のヒルジン
に特異的なモノクローナル抗体を分泌し、そして解凍及
び再クローニングにより低温凍結培養から活性化でき
る。好ましいものとしては、組換えヒジンに特異的なモ
ノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞が挙げ
られる。特に好ましいものとしては、ヒルジン変形体HV
1、とりわけ組み換えヒルジン変形体HV1(rHV1)に特異
的なモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞
が挙げられる。又、それぞれ4049-83-12、4114-96−
1、4120-37−7及び4102-21-14と称するハイブリドー
マ細胞系も好ましい。これらの細胞系は、ユーロピアン
・コレクション・オブ・アニマル・セル・カルチャーズ
(European Collection of Animal Cell Cultures(ECA
CC)、即ち、英国のSP40JGウイルツ、サリスベリ、ポー
ション・ダウンのアプライド・ミクロバイオロジー・ア
ンド・リサーチ(Applied Microbiology&Research)の
ピーエイチエルエスセンター(PHLS center)に寄託さ
れた。これらは、下記の表1に示した寄託番号により明
示されそして確認される。これらのモノクローナル抗体
は、Mab 4049-83-12、MAb 4114-96−1、MAb 4120-37−
7及びMAb 4102-21-14と称するモノクローナル抗体を分
泌する。
略語:rHV1:組換えヒルジン変形体HV1 BSA:牛血清アルブミン KLH:キーホールリンペットヘモグロビン 同様に好ましいものとしては、組換えヒルジン変形体
HV1(rHV1)に対する解離定数(KD)が1.5×10-9M(m
ol/リットル)〜6×10-10Mの範囲であるモノクローナ
ル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞が挙げられる。
又、アミノ酸残基43及び47又はアミノ酸残基61及び62を
含む組み換えヒルジン変形体HV1(rHV1)のエピトープ
を認識するモノクローナル抗体を分泌するハイブリドー
マ細胞も好ましい。
又、本発明は、上記したハイーブリドーマ細胞により
分泌されることを特徴とするヒルジン、とりわけ組換え
ヒルジンに特異的な新規なモノクローナル抗体及びその
ような抗体の誘導体、好ましくはそのようなモノクロー
ナル抗体自体に関する。好ましいものとしては、ヒルジ
ン変形体HV1、とりわけ組換えヒルジン変形体HV1(rHV
1)が挙げられる。特に好ましいものとしては、IgGアイ
ソタイプ、とりわけIgG1又はIgG2bアイソタイプである
本発明のモノクローナル抗体が挙げられる。
最も好ましいものとしては、αトロンビンに対するヒ
ルジンの高凝血活性を中和する、即ち、ヒルジンの作用
に関して解毒活性を示す本発明のモノクローナル抗体が
挙げられる。
本発明のモノクローナル抗体の中和活性は、当該技術
分野において公知の方法、例えば、フェントン・アンド
・フェスコ(Fenton & Fasco)による凝固アッセイThr
ombosis Res.、4、809、1974〕か、クロモゲン基質アッ
セイ、例えば、クロモチムTHアッセイ(ベーリンガー
(Boehringer)により測定できる。
とりわけ好ましいものとしては、組換えヒルジン変形
体HV1(rHV1)に対する解離定数(KD)が1.5×10-9
(mol/リットル)〜6×10-10Mの範囲であるモノクロ
ーナル抗体が挙げられる。又、アミノ酸残基43及び47を
含む組換えヒルジン変形体HV1(rHV1)のエピトープを
認識するモノクローナル抗体も好ましい。さらに、C末
端に近接する組換えヒルジン変異株HV1(rHV1)のエピ
トープ、特にアミノ酸残基61及び62を含むエピトープを
認識するモノクローナル抗体も好ましい。
とりわけ好ましいものとしては、上記したように、そ
れぞれ4049-83-12(ECACC 808 2504)、4114-96−1(E
CACC 8903 2102)、4120-37−7(ECACC 8903 2103)及
び4102-21-14(ECACC 8903 2101)と称するハイブリド
ーマ細胞により分泌されるそれぞれMAb 4049-83-12、MA
b 4114-96−1、MAb 4120-37−7及びMAb 4102-21-14と
称するモノクローナル抗体が挙げられる。Mab 4049-83-
12及びMAb 4120-37−7は、ヒルジンの抗凝固活性を中
和できる。MAb 4049-83-12がヒルジン変形体rHV1の量の
半分存在すると、二価の抗体であるMAb 4049-83-12はヒ
ルジンの抗凝固活性を完全に中和する。
さらに、本発明は、ヒルジンの抗原決定基に対する特
異性を維持している上記した本発明のモノクローナル抗
体の誘導体に関する。好ましいものとしては、組換えヒ
ルジン変形体HV1(rHV1)に対する解離定数(KD)が1.
5×10-9M(mol/リットル)〜6×10-10Mの範囲である
本発明のモノクローナル抗体の誘導体が挙げられる。
又、アミノ酸残基43及び47又はアミノ酸残基61及び62を
含む組換えヒルジン変形体HV1(rHV1)のエピトープを
認識する本発明のモノクローナル抗体の誘導体も好まし
い。とりわけ好ましいものとしては、MAb 44049-83-1
2、MAB 4114-96−1、MAb 4120-37−7及びMAb 4102-21
-14が挙げられる。このような誘導体の例としては、酵
素、フルオレッセンスマーカー、金属キレート、ケミル
ミネッセントマーカー、アビジン、ビオチン等を有する
モノクローナル抗体、又は放射能標識モノクローナル抗
体若しくは抗体断片の複合体が挙げられる。
本発明の抗体複合体に使用する酵素としては、例え
ば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリ性ホスファ
ターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシ
ダーゼ、グルコアミラーゼ、カルボアンヒドラーゼ、ア
セチルコリンエステラーゼ、リゾチーム、リンゴ酸デヒ
ドロゲナーゼ又はグルコース−6−ホスフェートデヒド
ロゲナーゼが挙げられる。本発明のモノクローナル抗体
と結合する螢光マーカーは、フルオレセイン、螢光色
素、ローダミン等である。ケミルミネッセントマーカー
としては、例えば、アクリジニウムエステル類又はルミ
ノールが挙げられる。このような複合体では、抗体が直
接又はスペーサー又はリンカー基を介して酵素又はマー
カーに結合されている。金属キレート剤としては、例え
ば、エチレンジアミンテトラ四酢酸(EDTA)、ジエチレ
ントリアミン五酢酸(DPTA)、1,4,8,11−テトラアザテ
トラデカン、1,4,8,11−テトラアザテトラデカン−1,4,
8,11−四酢酸、1−オキサ−4,7,12,15−テトラアザヘ
プタデカン−4,7,12,15−四酢酸等が挙げられる。放射
能標識モノクローナル抗体は、例えば、放射活性ヨウ素
123I、125I、131I)、イットリウム(90Y)、テ
クネチウム(99mTc)等を含有している。
本発明の抗体断片としては、例えば、一価の断片Fab
(Fab=断片抗原結合)又はFab′及び二価の断片F(a
b′)2が挙げられる。
本発明によるモノクローナル抗体及びその誘導体はそ
れ自体既知の方法により調製され、この方法において
は、ヒルジン特異性モノクローナル抗体を分泌する上記
で定義したハイブリドーマ細胞を、試験管内又は生体内
で複製することを特徴とする。必要に応じて、得られる
モノクローナル抗体を単離反び/又はそれらの誘導体に
転化する。
試験管内での複製は、例えば、ダルベッコ変性イーグ
ル培地(DMEM)又はRPM11640培地で、必要に応じて哺乳
動物血清、例えば、牛胎児血清又は微量元素及び成長維
持補足剤、例えば、正常マウス腹膜浸出細胞、脾臓細
胞、骨髄マクロファージ等のフィーダー細胞を補充した
ものである適当な培養培地中で行われる。
試験管内生産では、比較的純粋な抗体が調製でき、そ
して所望の抗体を多量に生産できるまでスケールアップ
が可能である。組織培養条件下での大規模ハイブリドー
マ培養の手法は当該技術分野において公知であり、例え
ば、エアーリフト反応器又は連続攪拌反応器中での均一
懸濁培養、又は中空繊維、マイクロカプセル中、アガロ
ースマイクロビーズ又はセラミックカートリッジ上での
固定化又は捕捉細胞培養が挙げられる。
モノクローナル抗体を単離する場合、培養上清中の免
疫グロブリンを、まず、例えば、硫酸アンモニウムでの
沈澱、PEG等の吸湿性物質を用いた透析、選択膜による
濾過等により濃縮する。必要によりそして/又は所望の
場合、濃縮抗体を、通常のクロマトグラフ法、例えば、
ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、DEAE−セル
ロース若しくはプロテインAを用いたクロマトグラフィ
ー又はイムノアフィニティークロマトグラフィーにより
精製する。
又、生体内でハイブリドーマ細胞を複製することによ
っても、所望のモノクローナル抗体を多量に得ることが
できる。細胞クローンを、親細胞と組織適合する哺乳動
物、例えば、同系マウス内に注射して、抗体産生腫瘍を
成長させる。必要に応じて、動物に、炭化水素、とりわ
けプリスタン(pristane)(テトラメチルペンタデカ
ン)等の鉱油を、注射の前に十分供給する。一例とし
て、Balb/cマウス由来のハイブリドーマ細胞を、必要に
応じてプリスタンで前処理したBalb/cマウスに腹腔内注
射し、そして1〜2週間後にこれらのマウスの腹水を採
取する。所望のモノクローナル抗体を、上記した従来法
により体液から単離する。
本発明のモノクローナル抗体の複合体は、当該技術分
野において公知の方法により、例えば、上記した方法に
より調製したモノクローナル抗体を、カップリング剤、
例えば、例えば、グルタルデヒド、過ヨウ素酸塩、N,
N′−o−フェニレンジマレイミド、N−(m−マレイ
ミドベンゾイルオキシ)−サクシンイミド、N−(3−
〔2′−ピリジルジチオ〕−プロピオンオキシ)−サク
シンイミド、N−エチル−N′−(3−ジメチルアミノ
プロピル)−カルボジイミド等の存在下で酵素と反応さ
せることにより調製される。アビジンとの複合体は、同
様に調製される。ビオチンとの複合体は、例えば、モノ
クローナル抗体を、ビオチンN−ヒドロキシサクシンイ
ミドエステル等のビオチンの活性化エステルと反応させ
ることにより調製する。螢光マーカーとの複合体を、カ
ップリング剤、例えば、上記で列挙したものの存在下で
調製するか、イソチオシアネート、特にフオレッセイン
−イソチオシアネートとの反応により調製する。金属キ
レートとの抗体複合体は、類似の方法により調製され
る。ケミルミネッセンスマーカー、例えば、アクリジニ
ウムエステルとの複合体は、モノクローナル抗体を活性
形態のマーカー、例えば、活性エステル誘導体と反応さ
せることにより調製する。
ヨウ素(123I、125I、131I)で放射能標識したモ
ノクローナル抗体は、例えば、放射性ヨウ化ナトリウム
又はヨウ化カリウムと次亜塩素酸ナトリウム、クロラミ
ンT等の化学酸化剤か、ラクトペルオキシダーゼ、グル
コースオキシダーゼ及びグルコース等の酵素的酸化剤を
用いて、自体公知のヨウ素化法により本発明に準じてモ
ノクローナル抗体から得られる。本発明によるモノクロ
ーナル抗体を、例えば、ジエチレン−トリアミン五酢酸
(DPTA)キレート化によりイットリウム(90Y)にカッ
プリングする。テクネチウム−99m標識抗体を、リガン
ド交換法により、例えば、パーテクネート(TC4 -
を第一錫溶液で還元し、還元したテクネチウムをセファ
デックスカラム上にキレート化し、そして抗体をこのカ
ラムに附することによるか、直接標識法、例えば、パー
テクネート、SnCl2等の還元剤、ナトリウム−カリウム
フタレート溶液等の緩衝液及び抗体をインキュベーショ
ンすることにより調製する。
ヒルジンに対する特異性を維持しているモノクローナ
ル抗体の断片、例えば、Fab、Fab′又はF(ab′)2
片は、上記した自体公知の方法、例えば、ペプシン又は
パパイン等の酵素での消化及び/又は化学還元によるジ
スルフィド結合の開裂により調製した抗体から得られ
る。本発明によるモノクローナル抗体及びそれらの誘導
体は、ヒルジンの定性測定及び定量測定に有効である。
例えば、モノクローナル抗体又はそれらの誘導体は、
ヒルジン分子の抗原決定基とモノクローナル抗体のパラ
トープとの間の結合相互作用による公知のイムノアッセ
イ、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素イム
ノアッセイ、イムノフルオレッセンス、ラテックス凝集
若しくは赤血球凝集、ケミルミネッセンス、レーザー光
散乱又はエバネッセント光試験のいずれにも使用でき
る。
本発明のモノクローナル抗体は、そのまま又は放射能
標識誘導体の形態でラジオイムノアッセイ(RIA)に使
用できる。RIAのいずれの公知の変更態様、例えば、液
相(均質)RIA、固相(不均質)RIA、単一RIA又は二重
(サンドイッチ)RIAにより、直接的又は間接的(競争
的)にヒルジン測定ができる。好ましいものとしては、
適当なキャリヤー、例えば、ポリスチレン、ポリプロピ
レン若しくはポリ塩化ビニル製ミクロタイタープレート
又は試験管のプラスチック表面、ガラス若しくはプラス
チックビーズ、濾紙、デキストラン等、酢酸セルロース
又はニトロセルロースシート、磁気粒子等に、ヒルジン
に特異的なモノクローナル抗体、特にモノクローナル抗
体MAb 4049-83-12を塗布するサンドイッチRIAが挙げら
れる。次にヒルジンを含有する試験溶を添加し、そして
最後にこの抗原とも反応しそして例えば125Iにより放
射性ラベルされているポリクローナル抗体、例えばヒツ
ジ抗−ヒルジンポリクローナル抗体を含有する溶液を添
加する。試験溶液中のヒルジンの量は、結合したポリク
ローナル抗体の量に比例し、そしてキャリヤーに結合し
た放射能を測定することにより定量する。ポリクローナ
ル抗体は、第一キャリヤー結合モノクローナル抗体とは
異なるヒルジンのエピトープを認識する本発明の第二の
放射能標識されたモノクローナル抗体により置き換える
ことができる。
本発明によるモノクローナル抗体は、そのままで、又
は酵素イムノアッセイにおいては酵素に複合した誘導体
の形態で使用できる。このようなイムノアッセイとして
は、本発明による酵素標識モノクローナル抗体誘導体又
は本発明の抗体のエピトープを認識し且つそれを結合す
る自体公知の酵素標識抗体を使用する試験法が挙げられ
る。
エンザイムリンクドイムノソルベントアッセイ(ELIS
A)が好ましく、この方法においてはRIAのために前記し
たキャリヤーを本発明のモノクローナル抗体、好ましく
はMAb 4049-83-12によりコートし、ヒルジンを含有する
試験溶液と共に、酵素と結合した前記のポリクローナル
抗体と共にそして基質溶液と共にインキュベートする。
酵素基質反応により、例えば、色の変化を生じ、眼又は
光学測定装置により観察できるので、試験溶液中のヒル
ジンの量に比例している結合酵素の量を測定できる。ポ
リクローナル抗体は、第一のキャリヤー結合モノクロー
ナル抗体とは異なるヒルジンのエピトープを認識する本
発明の第二の酵素結合モノクローナル抗体により置き換
えできる。又、キャリヤーに本発明によるモノクローナ
ル抗体、特にモノクローナル抗体MAb 4049-83-12をコー
トし、ヒルジンを含有する試験溶液と共にインキュベー
ション後、上記したポリクローナル血清と共にインキュ
ベーションし、そして最終的に、ポリクローナル血清の
結合抗体を、それを認識し且つ結合する酵素標識抗体に
より顕現し、そして結合タンパク質の量を上記した酵素
基質反応により測定するELISAも好ましい。このような
酵素標識抗体としては、例えば、ホスファターゼ標識ヤ
ギ抗ヒツジ免疫グロブリンが挙げられる。
又、イムノドットアッセイと称する酵素アッセイも好
ましく、この方法においては、ヒルジンを含有する試験
溶液又は標準溶液を、例えば、ポリペプチドに対して高
い固有の親和性を有する微孔性キャリヤー、例えば、ニ
トロセルロース上にスポットし、前記試料の1個又は数
個のドットを担持しているキャリヤーを、本発明のモノ
クローナル抗体、好ましくはモノクローナル抗体MAb 40
49-83-12の溶液中でインキュベーションし、次に、本発
明のモノクローナル抗体を認識し結合する酵素標識第二
抗体溶液中でインキュベーションし、そして最後に検出
可能信号、例えば、着色物質を生じる酵素基質溶液中で
インキュベーションする。このような酵素標識第二抗体
としては、例えば、4−クロロ−1−ナフトール等の適
当な酵素基質を用いて顕現できる西洋ワサビペルオキシ
ダーゼと結合したウサギ抗マウス免疫グロブリンが挙げ
られる。
本発明によるモノクローナル抗体は、免疫螢光試験に
おいて、そのままで又は螢光マーカーと結合した本発明
による誘導体の形態で使用できる。このような免疫螢光
試験には、本発明によるモノクローナル抗体誘導体、例
えば、フルオレセインと結合した誘導体か、又は本発明
のモノクローナル抗体のエピトープを認識及び結合する
自体公知の螢光マーカー標識抗体を使用する操作が含ま
れる。
類似の方法において、本発明のモノクローナル抗体
は、イムノケミルミネッセンス試験で、そのままで又は
ケミルミネッセンスマーカーと結合した本発明による誘
導体の形態で使用できる。
又、ヒルジンの定性及び定量測定に関して上記で説明
したモノクローナル抗体及びそれらの誘導体の用途に
は、自体公知の他のイムノアッセイ、例えば、抗体被覆
又は抗原被覆ラテックス粒子を用いたラテックス凝集、
抗体被覆又は抗原被覆赤血球小体を用いた血球凝集、結
合物を電気又は光学信号に変換する抗体被覆光学繊維及
び他の直接作用イムノセンサーを用いたエバレッセンス
光波アッセイがある。
上記で説明したアッセイにおける本発明のモノクロー
ナル抗体及び/又はそれらの誘導体を適用することによ
り、緩衝液、尿及び血漿中のヒルジンの存在の決定及び
/又はヒルジン濃度の測定ができる。緩衝液及び血漿に
おいては、ヒルジンを0.1〜100ng/mlの範囲の濃度で測
定できる。上記アッセイは、例えば、非経口投与及び/
又は局所投与後の患者中のヒルジンの薬理動態の評価、
さらに、クローン化ヒルジン遺伝子を発現する細菌株の
検出及びヒルジンをヒル又は形質転換した細菌から単離
するときに種々の精製工程の追跡のために使用できる。
又、本発明は、抗凝固活性を中和する本発明のモノク
ローナル抗体、好ましくはMAb 4049-83-12又はMAb 4120
-37−3、及びその誘導体の、ヒルジンに対する解毒剤
としての使用に関する。すなわち、過剰のヒルジンの抗
凝固効果を達成される抗凝固とは無関係にこれらの抗体
の添加により正常化することができる。すなわち、ヒル
ジンの抗血栓作用がバランスされるであろう。哺乳動物
に対する治療投与量は、患者の状態及び投与形態に応じ
て、モノクローナル抗体自体の場合、体重1kg当たり約1
mgと10mgとの間であり、そして抗体誘導体の場合、0.1m
gと10mgの間である。
本発明のモノクローナル抗体及びその誘導体の解毒活
性は、当該技術分野において公知の従来からの試験、フ
ェントン・アンド・ファスコ(Fenton&Fasco)の凝固
アッセイ〔トロンボシス リサーチ(Thrombosis Re
s.)により測定できる。このアッセイでは、本発明の異
る濃度のモノクローナル抗体を、ヒルジン、トロンビン
及びフィブリノーゲンとともにインキュベーションし、
そして凝固時間を測定する。αトロンビンによるクロモ
ゲンの開裂を測定する、クロモゲン基質を用いるアッセ
イも解毒活性を測定するのに適当である。
又、本発明は、本発明のモノクローナル抗体及び/又
はその誘導体並びに必要に応じて他のモノクローナル又
はポリクローナル抗体及び/又はアジュバントを含むヒ
ルジンの定性的及び定量的測定用の試験キットに関す
る。
ラジオイムノアッセイ用の本発明による試験キット
は、例えば、コートされていないか又は本発明のモノク
ローナル抗体によりコートされているキャリヤー、ヒル
ジンに対して特異的なモノクローナルもしくはポリクロ
ーナル抗体及び/又はその放射能標識された誘導体の場
合によっては凍結乾燥又は濃縮されている溶液、標準ヒ
ルジン溶液、緩衝液、並びに必要に応じてポリペプチド
及び非特異的吸着及び凝集体形成を防止するための洗浄
剤、ピペット、反応容器、検量線、取扱説明書が含まれ
ている。
酵素イムノアッセイ用の本発明による試験キットに
は、例えば、適当なキャリヤー、例えば、ミクロタイタ
ープレート又はニトロセルロースシート、ヒルジンに又
はヒルジンを認識する第一抗体に特異的な本発明のモノ
クローナル抗体の及び酵素標識モノクローナル抗体又は
ポリクローナル抗体の必要に応じて凍結乾燥するか濃縮
した溶液、固体又は溶解した形態の酵素基質、標準ヒル
ジン溶液、緩衝液並びに必要に応じてポリペプチド及び
洗浄剤、ピペット、反応容器、検量線、色スケール表、
取扱説明書等が含まれている。
又、本発明は、ヒルジンに対して特異的な本発明のモ
ノクローナル抗体であってヒルジンの抗凝固活性を中和
するもの及び/又はその誘導体を、治療学的に効果的な
量で、固形又は液体、有機又は無機製薬キャリヤーとと
もに、又はそれらと混合した形態で含有する製剤に関す
る。
非経口的投与用製剤が好ましい。筋肉内、皮下又は静
脈内投与用製剤としては、例えば、必要に応じて凍結乾
燥又は濃縮した製剤から、使用の少し前に調製した等張
性水溶液又は懸濁液が挙げられる。製剤は、殺菌しても
よく、そして、例えば、成分を保存、安定化、湿潤、乳
化するためのアジュバント、浸透圧調節塩、緩衝剤及び
/又は粘度を調節する化合物、例えば、ナトリウムカル
ボキシセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリド
ン又はゼラチンを含有していてもよい。上記の製剤は、
当該技術分野において公知の方法、例えば、従来の混
合、溶解又は凍結乾燥により調製され、そして約0.01%
〜約50%の活性成分を含有する。注射用製剤を処理し、
アンプル又はバイアルに充填し、そして当該技術分野に
おいて公知の方法により無菌状態でシールする。
第1図:競合ELISA(実施例4.5参照) 第1図において、阻害因子の濃度(ng/ml)を、ミク
ロタイタープレートに結合したMAbの百分率(B/Bo×100
%)に対してプロットしてある。符号:*はrHV1とMAb
4049-83-12を示し、●はrHV1ぺプチド52〜65とMAb 4049
-83-12を示し、△はrHV1とMAb 4102-21-14を示し、そし
て□はrHV1ペプチド52〜65とMAb 4102-21-14を示す。
第2図:抗ヒルジンモノクローナル抗体の中和性能(実
施列8参照) 第2図において、MAb濃度(μg/ml)を、凝固時間
(秒)に対してプロットしてある。
符号:●はMAb 4049-83-12を示し、△はMAb 4114-96
−1を示し、○は4120-37−7を示し、□はMAb 4102-21
-14を示し、*はrHV1を伴わないMAb4049-83-12を示す。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されない。
略語 HAT:ピポキサンチン/アミノプテリン/チミジン HPLS:高速液体クロマトグラフィー MES:2−〔N−モルホリノ〕エタン硫酸 PBS:リン酸緩衝液 PEG:ポリエチレングリコール rHV1:組み換えヒルジン変形体HV1 RT:室温 実施例1:抗ヒルジンモノクローナル抗体の製造 1.1 種々の免疫抗原 1.1.1r−ヒルジン変形体HV1のキャリヤータンパク質へ
の連結 ヒルジン−ヒルジン架橋を避けるために、組換えヒル
ジン変形体HV1(rHV1;プラントルゲン/チバガイギー社
製)のNH2基をジ−tert−ブチル−ジカーボネート〔t
−(BOC)2O、フルカ(fluka)〕により保護した後、
カルボジイミド法によりrHV1を牛血清アルブミン(BSA;
フルカ)にカプリングする。ヒルジンC末端領域は、ヒ
ルジン分子の表面に露出している酸性残基に富んでいる
〔チャング(Chang)、FEBSレター、164、307、1983〕
ので、カルボジイミドカプリング(ヒルジンアミノ基の
保護の後)により、主に、ヒルジンのC末端領域をキャ
リヤータンパク質に結合するので、ヒルジンのN末端領
域に対する免疫応答を優先的に引き起こすと思われる。
カプリング操作は下記のようにして行う。
水20μlにrHV1 1mgを溶解したものに、0.4Mトリエチ
ルアミン5μl、N,N−ジメチルホルムアミド50μl及
びt−(BOC)2Oを2μl添加する。37℃で2時間保持
後、水50μlと酢酸エチル200μlを添加して、未反応
t−(BOC)2Oを抽出する。抽出を2回繰り返す。下相
を乾燥させ、そして0.1M MES緩衝液(pH4.75)250μl
を、BSA(10mg/ml)50μl及びN−エチル−N′−(3
−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩
(20mg/ml)100μlとともに添加する。室温で2時間
後、混合物を乾燥し、そして90%トリフルオロ酢酸(TF
A)200μlを添加して、カプリング後のアミノ基の保護
をはずす。室温で10分間保持後、TFAを蒸発させ、そし
てPBS〔8.5gNaCl、1.28ggNa2HPO4・2H2O、0.436gNaH2P
O4・2H2O;水1000ml添加〕を1ml添加する。この溶液を、
免疫に使用する前にPBS中で長時間透析する。
t−(BOC)2OによるrHV1のアミノ基の保護の程度
は、逆相HPLCにより判断する。処理したrHV1は、主に、
未処理rHV1よりも保持時間の長い一つのピークを溶離す
る。主にピークが一つであることは、rHV1アミノ基の保
護が全ての分子に関して類似していることを示してい
る。実際に、より多くのt−(BOC)2Oを添加し、それ
に付随して反応時間を延長しても、溶離プロフィールに
は何ら影響がなく、反応が既に完了していることを示唆
している。
TFA処理によりアミノ基を脱保護し、そして長時間透
析後、この複合体をSDS-PAGE(ソジウムドデシルサルフ
ェートポリアクリルアミドゲル電気泳動)により分析す
る。rHV1のBSAへのカプリングは、散在バンドがBSAより
も遅い速度で移動していることから分かる。
1.1.2 キャリヤータンパク質へのrHV1ペプチドのカプ
リング rHV1のそれぞれアミノ酸40〜65とアミノ酸52〜65を示
している合成ペプチド(「それぞれrHV1ペプチド40〜65
及びrHV1ペプチド52〜65と称する)を当該技術分野にお
いて公知の方法により合成する〔リンク(Rink)、テト
ラヒドロンレターズ(Tetrahydron Letters)、28、378
7、1987〕。各rHV1ペプチド1mlの50ml水溶液を、KLH
〔カルビオケム(Calbiochem)社製キーホール・リンペ
ット・ヘモシアニン〕5mgの500mlPBS溶液に添加する。
次に、グルタルデヒド(25%)〔フルカ(Fluka)〕を
添加し、そして混合物を室温で2時間インキュベーショ
ンする。その後、L−リジン(100mg/ml)50μlを添加
して反応を停止する。
C末端ヒルジンHV1及びHV3ペプチドのトロンビン阻害
作用は、例えば、マオ(Mao)等〔バイオケミストリー
(Biochemistry)、27、8170、1988〕とクステナンスキ
ー(Krstenansky)等〔トロンビン・リサーチ(Thromb.
Res.)、52、137、1988〕により示されている。トロン
ビン阻害活性に必要な最少C末端アミノ酸残基は、56〜
65である。
1.2種々の免疫抗原を用いた免疫 5匹のBalb/c雌マウス(4〜6週令)から成る4つの
グループに、それぞれ(グループI)BSA結合rHV1(15
μg/注射)、(グループII)KLH結合rHV1ペプチド40〜6
5(10μg/注射)、(グループIII)KLH結合rHV1ペプチ
ド52〜65(10μg/注射)、そして(グループIV)天然rH
V1(未カプリング、アジュバント中)(50μg/注射)を
用いて3系列の注射を行う。第一の注射剤は、フロイン
トの完全アジュバント〔ジィフコ(Difco)〕の0.1mlと
1:1の比で混合したPBSに添加したそれぞれの免疫抗原0.
1mlからなっており、50μlを腹腔注射し、、そして150
μlを皮下注射する。第2(14日目)と第3(30日目)
系列の注射では、完全フロイントのアジュバントの代わ
りに不完全フロイントのアジュバントを用いる。最後の
注射から1週間後、血清を採取し、実施例1.3.1及び実
施例1.5に記載のエンザイムリンクドイムノソルベント
アッセイ(ELISA)により測定する。
1.3 種々の血清の試験のためのアッセイ 1.3.1 抗体血清タイターの測定用サンドイッチエンザ
イムリンクドイムノソルベントアッセイ(ELISA) 種々の血清における抗体タイターを、実施例1.5に記
載するミクロタイタープレートを被覆するためにrHV1を
用いて、間接ELISAにより、最後の免疫の1週間後に測
定する。希釈ハイブリドーマ上清の代わりに、PBS−ト
ウイーン(0.1%)で希釈した対応する血清100μlを抗
原で被覆したミクロタイターウエルに添加する。対照と
して、免疫前の血清(前免疫血清)の抗体タイターを測
定する。
血清タイター、即ち、対照(前免疫血清)よりも3倍
高いシグナルを与える最後の血清希釈は、下記の通りで
ある: グループI(BSA-rHV1): 1×106 グループII(KLH-rHV1ペプチド40〜65): 1×105 グループIII(KLH-rHV1ペプチド52〜65): 3×105 グループIV(天然rHV1): 3×104 最も高いタイターは、免疫抗原としてのBSAに結合し
たrHV1を用いて得られ、一方、未結合rHV1の免疫応答は
非常に低い。
1.3.2 交差阻害の測定のための競合的ELISA 血清における交差阻害の測定のために用いられる競合
的ELISAについては、下記の実施例4.5に説明されてい
る。精製MAbの代わりに、PBS−トウイーン(0.1%)に
1:2000(グループI及びIII)、1:1500(グループII)
及び1:200(グループIV)で希釈した各血清50μlを使
用する。
得られるIC50値、即ち、プレートへの血清抗体の結合
の50%を阻害するのに必要な前インキュベーションに使
用する化合物(rHV1、rHV1ペプチド52〜65又はrHV3)の
濃度を、表2に示す。
競合的ELISAアッセイでは、溶液中で全ての血清がrHV
1に結合する。合成rHV1ペプチド52〜65又は40〜65で免
疫したマウスの血清は、天然rHV1と交差反応する。この
ことは、rHV1ペプチド抗血清により認識される決定因子
は、適切なコンフォメーションで天然分子に容易にアク
セスできることを示唆している。これらのデータは、C
末端セグメントがヒルジン分子の表面に露出していると
する以前の考察を裏付けている〔チャング(Chang)、F
EBSレター、164、307、1983〕。一方、C末端rHV1ペプ
チド(グループII及びIII)で免疫したマウスのみが、r
HV1ペプチド52〜65により100%阻害され得る血清を有
し、一方、分子全体(グループI及びIV)で免疫された
マウスの血清は交差反応しない。
1.3.3 中和活性の測定のための凝固アッセイ ヒルジンの抗凝固活性を中和するための種々の血清の
能力を測定するために用いた凝固アッセイについては、
下記の実施例8に記載されている。
精製MAbの代わりに、1:10又は1:100に希釈したマウス
血清をrHV1とともにインキュベーションする。
結果を、凝固時間の倍数、即ち、rHV1の不存在下での
凝固時間に対するrHV1の存在下の凝固時間の比として表
3に示す。
血清は、トロンビンに対するrHV1の抗凝固活性を中和
するための能力において著しい差を示す。グープI由来
のマウスの血清のみが完全な中和性能を示し、一方、他
の血清の中和活性は低い(グループIV)か、中和活性が
ない(グループII、III)。グループIVのマウスの血清
タイターが低いので、グループI、II及びIIIのマウス
のみがMAbsの産生のために選択される。
1.4 融合プロトコール 2か月の休息期間後、PBS(200μl)に溶解したBSA
−rHV1複合体75μg(グループI)又はKLH−rHV1ペプ
チド複合体80μg(グループII及びIII)でマウスを腹
腔内追加免疫する。3〜4日後、マウスを殺し、脾臓細
胞をマウスミカローマ細胞系Sp2/0−g14〔Aシュルマン
(shu1man)等、ネーチャー、176、269、1978〕か、PAI
〔ストッカー(Stocker)等、ホッフマン−ラロッチェ
・リサーチ・ディスクロージャー(Hoffmann−LaRoche
Research Disclosure)第21713,1982号〕と、PBG4000
(メルク社製)を用いて、本来のケーラー(Koehler)
及びミルステイン(Milstein)法〔ガルファー(Galfr
e)等、ネーチャー、266、550、1977)の変法により融
合し、そして細胞を、HAT培地〔ベーリンガー(Boehrin
ger)〕の入ったミクロタイタープレートに分配する。
2〜4週間後、増殖したハイブリドーマの入ったウエル
を、実施例1.5で説明するELISAにより特異的モノクロー
ナル抗体に関して試験する。
1.5 間接エンザイムリンクドイムノソルベントアッセ
イ(ELISA)によるハイブリドーマスクリーニング 増殖したハイブリドーマを、間接エンザイムリンクド
イムノソルベントアッセイ(ELISA)より抗ヒルジン抗
体の存在に関して試験する。
ミクロタイタープレート〔ダイナテク(Dynatech)〕
を、(i)被覆緩衝液〔50mM炭酸緩衝液pH9.6:477mgNa2
CO3、879mgNaHCO3、1.8mlNaN3(0.5M)、300mlのH2
を追加〕中rHV1(3μg/ml)の溶液、又は(ii)被覆緩
衝液中でアビジン(10μg/ml)と複合体を形成するビオ
チニル化rHV1(5μg/ml)(実施例4.1参照)の溶液に
よりウエル1個当たり100mlで被覆する。キャリヤー分
子に結合させたrHV1を用いた追加の被膜を生じさせて、
プラスチックウエルへの吸着後にヒルジン分子のコンホ
ーメーションが変化しないようにする。湿潤チャンバー
において、プレートを一晩4℃でインキュベーション
し、PBS−トウイーン(0.1%)(1mlトイーン−20、サ
ーバ(Serva)、1000mlPBS)で5回洗浄する。 ウエル
を乾燥させ、ウエル1個当たり200μlのPBS-BSA(1
%)(1gのBSA、3mlのNaN3(0.5M)、100mlのPBS添加)
で満たし、室温で2時間インキュベーションし、PBS−
トウイーン(0.1%)で5回洗浄する。その後、PBS−ト
ウイーン(0.1%)中に1:2に希釈したハイブリドーマ細
胞上清200μlを、各ウエルに添加する。室温で2時間
インキュベーション後、プレートをPBS−トウイーン
(0.1%)で5回洗浄する。次の工程で、PBS−トウイー
ン(0.1%)中に1:1500に希釈したマウスIgGに対するア
ルカリ性ホスファターゼアフィニティー精製したヤギ抗
体(Kirkergard&PerryLaboratories)100μlを、各ウ
エルに添加する。プレートを、室温で1.5時間インキュ
ベーションし、PPBS−トウイーン(0.1%)で5回洗浄
する。最後に、ウエル1個当たり150μlの基質溶液
〔ジエタノールアミン緩衝液1mg当たりp−ニトロフェ
ニルホスフェート(シグマ)1mg、pH9.8:97mgジエタノ
ールアミン(メルク社製)、6mlのNaN3(0.5M)、100mg
のMgCl2・6H2O、濃HClでpH9.8に調整、H2Oを1000ml
添加)を添加し、50μlのNaOH(3M)を添加すことによ
り反応を停止し、暗所において、室温で2時間インキュ
ベーション後405nmで光学密度を読み取る。
抗ヒルジンモノクローナル抗体を分泌する4種のハイ
ブリドーマ細胞系を、さらなる研究のためにヒルジンに
対する親和性が高いことに基きそれらの群内で選択し、
ヨーロピアン・コレクション・オブ・アニマル・セル・
カルチャーズ(European Collection of Animal Cell C
ultures)(ECACC)に寄託した。命名と寄託番号を表4
に示す。
これらのハイブリドーマにより分泌されるモノクロー
ナル抗体を、接頭辞「MAb」及び、それぞれのハイブリ
ドーマの番号で示し、例えば、MAb 4049-83-12とする。
1.6 ハイブリドーマの保存及び処理 選択したハイブリドーマ細胞を培養において増強さ
せ、−80℃で凍結し、液体窒素中にいれておき、その
後、再活性化する。細胞を、限界希釈法〔Goding,J.Imm
unol.Methods、39、285、1980〕によりクローニング
し、プリスタン(pristane)で感作したBalb/cマウスに
おいて腹水を生成することにより増やした(実施例2.1
参照)。
実施例2:抗ヒルジンモノクローナル抗体の製造、単離及
び精製 2.1 生体内でのハイブリドーマの増加及びモノクロー
ナル抗体の精製 腹水の製造のために、雌のBalb/cマウス(20〜25g)
〔チアファーム・シッセルン(Tierfarm Sisseln)、ス
イス〕を、腹腔内注射により0.3mlのプリスタン油(ア
ルドリッチ)で前処理する。1〜3週間後、マウスに2
回目のプリスタン(0.2mli.p.)注射し、0.2mlのPBSに
添加した2×106ハイブリドーマ細胞を同時に接種す
る。8〜10日後、得られる腹水を採取し、800gで遠心分
離し、−20℃又は−80℃で保存する。
解凍した腹水を、30,000gで1時間遠心分離して清澄
化する。脂質を含有する上相を除去した後、タンパク質
濃度を測定し、PBSで10〜12mg/mlに調整する。0℃で0.
9容の飽和硫酸アンモニウムを滴下することにより免疫
グロブリンG分画(IgG)を沈澱させる。1時間後、22,
000gで1時間遠心分離すことにより、IgG分画をペレッ
ト化する。このペレットを、50mM NaClを含有する20mM
トリス−HCl緩衝液に溶解し、同じ緩衝液により4℃で
一晩透析する。DE52ジエチルアミノエチルセロース(ワ
ットマン)のカラムにより陰イオン交換クロマトグラフ
ィーを行って、IgG分画をさらに精製する。試料を、20m
Mトリス−HCl(pH7.9)により1:2(v/v)に希釈して、
最終濃度25mM NaClとした後、ゲル1ml当たり10mgのタン
パク質をカラムに供給する。溶出は、塩化ナトリウム濃
度を25mMから200mM(直線勾配)に増加することにより
なされる。一般的に、MAbは約80mM NaClで溶離される。
分画を、PBSにより4℃で一晩透析し、−70℃で保存す
る。SDS−PAGE及び等電点電気泳動により純度を評価す
る。純度は90%以上である。
2.2 試験管でのハイブリドーマの増加 ハイブリドーマ細胞を、10%牛胎児血清(FCS)を含
有するRPMI 1640培地〔セロメド(Seromed)〕におい
て、生理的温度(約37℃)で、最終細胞密度が1ml当た
り5×105〜106細胞となるまで培養することにより、い
ずれかの細胞系の前培養を得る。前培養物全体をベルコ
培養容器に入れ、新鮮なRPMI 1640培地/10%FCSで、総
容積1500mlに調整する。この培養物を、5%CO2のもと
で、30rpmで約37℃の温度で2〜3日間攪拌後、RPHI164
0/10%FCSで総容積3000mlに希釈し、そしてさらに7〜1
0日間攪拌する。この後、細胞の95%が死亡する。培養
液を1000×gで20分間4℃の温度で遠心分離する。この
上清を、無菌状態下で、孔径0.2μmのフィルターを通
して濾過する。0℃の温度で、0.9容量の飽和硫酸アン
モニウムをゆっくりと滴下することにより、粗免疫グロ
ブリンを沈澱させる。この沈澱を、実施例2.1で説明し
たようにして精製する。
実施例3:抗ヒルジンモノクローナル抗体のクラス及びサ
ブクラスの決定 抗ヒルジンモノクローナル抗体のクラス及びサブクラ
スを、バイオ・ラッド(Bio-Rad)社製酵素結合免疫吸
着アッセイ(ELISA)キットで測定する。モノクローナ
ル抗体MAb4049-83-12、MAb4114-96−1及びMAb4102-21-
14はクラスIgGlであり、そしてMAb4120-37−7はIgG2b
である。
実施例4:抗ヒルジンモノクローナル抗体により認識され
るエピトープの決定 抗ヒルジンモノクローナル抗体により認識されるヒル
ジンエピトープの地図を、(i)rHV1、rHV1類似体及び
組み換えヒルジン変形体PA(rHV3)を用いる競合的ELIS
A実験、及び(ii)抗原抗体複合体のタンパク質分解に
より作成する。
4.1 ビオチニル化rHV1の調製び特性決定 rHV1を、まず、rHV1に対するビオチンのモル比を低く
して、ビオチン−X−N−ヒドロキシサクシンイミドエ
ステルでビオチニル化後、下記の方法でアビジンに結合
する。
酢酸緩衝液(20mM、pH6.0)200μlに0.5mgのrHV1を
添加したものを、rHV1に対するビオチンのモル比が3.2:
1となるように、40μlエタノール/水(1:1、v/v)に
溶解したビオチン−X−N−ヒドロキシサクシンイミド
エステル〔カルビオケム(Calbiochem)〕100μgと混
合する。この混合物を、室温で20分間インキュベーショ
ンする。その後、PBSを260ml添加し、溶液を一晩4℃で
PBSにより透析する。
逆相HPLCによるビオチニル化rHV1のクロマトグラフィ
ーでは、未変性rHV1に相当する1本のピークの他に、い
くつかのピークが現れる。このような不均一性は、実
際、ヒルジンに対するビオチンの比が低いことによるも
のと思われ、このことは変性のための1分子当たり利用
できる4個のアミノ基の一部分のみを誘導化するのに都
合がよい。
各アミノ基のビオチニル化の程度は、さらに、還元的
S−カルボキシメチル化後アクロモバクター・リティク
ス(Achromobacter lyticus)〔ワコー(Wako)〕由来
のリシルエンドペプチダーゼによる〔ハース(Hirs)、
メソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzym
ol.)、11、199、1967)(S−CM−rHV1)〕か又はトリ
プシンによるワーシングトン(Worthington)変性rHV1
及び未変性rHV1の消化、並びに逆相HPLCによる断片の分
離により定量的に測定される。簡単に説明すると、0.1m
gのビオチニル化rHV1(又はrHV1)を200μlのトリス緩
衝液(0.5M、pH8.4)〔5Mグアニジン塩酸塩と2mMEDTA
(RM緩衝液)を補給したもの〕で稀釈する。この溶液を
50℃で30分間加熱後、37℃まで冷却する。RM緩衝液100
μlにDL−ジチオトレイトール(DDT)を1mg溶解したも
のを添加し、この混合物を37℃で2時間インキュベーシ
ョンする。室温まで冷却後、RM緩衝液100μlにイオド
酢酸を2mg溶解した溶液を添加し、混合物をさらに30分
間室温でインキュベーションする。(NH4)HCO3(50m
M、pH8.0)を溶離緩衝液として用いて、G25セファデッ
クスカラム(ファーマシア)により、過剰の試薬をゲル
濾過により取り除く。次に、カボキシメチル化rHV1を含
有する分画をトリプシン消化(L−1−p−トシルアミ
ド−2−フェニルエチル−クロロメチルケトン−トリプ
シン、ワーシントン(Worthington)を添加することに
よる)、又はリシルエンドペプチダーゼ消化に附する。
rHV1に対するトリプシン又はリシルエンドペプチダーゼ
の比は、それぞれ、1〜50(w/w)及び1〜10(w/w)で
ある。37℃で3時間保持後、同量の酵素を再び添加し、
そしてさらに3時間インキュベーションを行う。−20℃
で混合物を凍結することにより反応を停止する。タンパ
ク質分解断片(1〜2μg)の分離を、C−18カラムを
用いたHPLCにより行う。この勾配は下記の通りである:
溶媒A、0.1%(v/v)無水トリフルオロ酢酸(TFA)水
溶液;溶媒B、0.1%(v/v)無水トリフルオロ酢酸のア
セトニトリル溶液。溶離は、直線勾配による。即ち、溶
媒Bを33分間で30%から80%に増加する。流量は1ml/分
である。ペプチドは、210nmでの吸光度を測定すること
により検出される。ペプチドの確認は、上記で説明した
アミノ末端分析によりなされる〔チャング、アナリティ
カル・バイオケミストリー(Analytical Biochem.)、1
70、542、1988〕。
変性の程度が各トリプト断片の消失の程度と直接相関
しているものと仮定することにより、変性の百分率は、
未変性rHV1に対する変性rHV1からの各ピークの面積の減
少から計算される。これらのデータは、さらに、トリプ
シン消化物のアミノ末端定量分析(即ち、トリプト断片
のHPLC分離なし)により確認される。N末端アミノ酸Va
l1、Lys27及びLys36は、30%〜50%の程度に十分変性さ
れる。Lys47とPro48との間のアミド結合を開裂するリジ
ルエンドペプチダーゼ(トリプシンでは開裂しない)に
より、Lys47の変性の程度を測定できる。後者は30%と4
0%との間である。
4.2 アセチル化、サクシニル化S−DABITC及びS−DAB
−ジアゾニウムrHV1の調製 1mlの重炭酸ナトリウム緩衝液(0.1M、pH8.5)に140n
molのrHV1を加えたものに140μmolの無水コハク酸又は
無水酢酸を添加することにより、rHV1のアミノ基のアセ
チル化及びサクシニル化を行う。室温で30分間保持後、
L−リジンを添加(2mg)することにより反応をブロッ
クし、そしてその混合物をPBSにより透析する。
rHV1のS−DABITC(4−N,N−ジメチルアミノベンゼ
ン−4′−インチオシアネート−2′−スホン酸)によ
る誘導体化は以下のようにして行う。rHV1(2mg、凍結
乾燥)をS−DABITC溶液(50mM重炭酸ナトリウム溶液中
1mM、pH8.3)1mlに溶解する。誘導体化は37℃で行う。2
00μg(400μg)アリコットを30分、1.5時間、4時間
及び7時間の間隔で取り出し、直ちに使い捨てG−25カ
ラム(ファーマシア製PD-10、50mM重炭酸アンモニウム
で平衡化)に通して、過剰の試薬を除去する。誘導体化
rHV1はゲル濾過中に目に見えるので、検出器の補助なし
で1.3〜1.4ml採取する。採取した溶液の吸光度(465n
m)を記録し、そして変性の程度(rHV1の1モル当たり
のS−DABITCのモル数)は、S−DABITC基のモル吸光係
数(28,000)を基準として計算する(チャング(Chan
g),N、J.Biol.Chem.、264、3111、1989)。
S−DAB−ジアゾニウムを以下のようにして合成す
る。20mgの4−ジメチルアミノ−4′−アミノアゾベン
ゼン−2′−硫酸を、炭酸ナトリウム8mgを含有する水1
mlに可溶化する。溶液を氷上に置き、100μlの水に6mg
のNaNO2溶解した溶液を添加する。この混合物を300μl
の冷HCl(4N)と混合し、30〜45分間氷上で攪拌する。
混合物のpHを、5N NaOHを用いて5.0に調整する。ジアゾ
ニウム誘導体を暗所において−20℃で保存する。rHV1
(炭酸ナトリウム緩衝液390μl中200μg、pH8.8、0.6
7M)の変性を、650nmmolのS−DAB−ジアゾニウムを添
加することにより行う。氷上での3時間のインキュベー
ション後、ゲル濾過(上記参照)により除去する。S−
DABITC又はS−DAB−ジアゾニウムによるヒルジンの反
応性残基の変性の程度の定量測定は、変性ヒルジンの還
元性S−カルボキシメチル化後のV8タンパク質分解によ
り行う(上記参照)。断片をHPLCで分離し、変性残基を
含有するものを450nmの吸光度により検出する。それら
を採取しアミノ酸配列決定により確認する。
4.3 V8スタフィロコッカスプロテアーゼによるrHV1の
消化 (NH4)HCO3緩衝液(50mM、pH8.0、2mM EDTA補充)90
μlに溶解した70μgの天然rHV1を、20μg(20μl)
のスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus a
ures)株V8のプロテアーゼ(シグマ社)と混合し、37℃
で30分、2時間又は4時間インキュベーションする。5
μlのジイソプロピルフルオロホスフェート(0.01M)
(シグマ社)を添加して反応を停止する。消化の程度
は、逆相HPLC(実施例4.6参照)か、アミノ末端分析
〔チャング(Chang)、Analytical Biochem.、170、54
2、1988参照〕及びSDS-PAGEにより評価する。
4.4 合成rHV1ペプチドの調製 配列52〜65、40〜65、29〜38及び1〜15を有する合成
rHV1ペプチドを、当該技術分野において公知の方法によ
り合成する〔リンク(Rink)、テトラヘドロンレター
(Tetrahedron Letter)、28、3787、1987〕。
4.5 競合的ELISA 抗ヒルジンモノクローナル抗体により認識されるrHV1
の抗原性決定基を、ミクロタイタープレートを用いた競
合的ELISA試験により検討する。この際、ミクロタイタ
ープレートは、MAb4049-83-12の場合にはアビジンに結
合したビオチニル化rHV1で被覆されており、一方、他の
3種のrHV1についてはrHV1で被覆されたミクロタイター
プレートを使用する。rHV1を用いて得られる阻害百分率
を、合成rHV1ペプチド、化学変性rHV1、スタフィロコッ
カスV8プロテアーゼで部分的に消化した天然rHV1等の上
記した方法により調製したrHV1類似体及び組み換えヒル
ジン変異株PAを用いて測定した阻害百分率と比較する
〔rHV3;ドット(Dodt)等、バイオル ケミ ホッペー
セイラー(Biol.Chem.Hoppe-Seyler)、367、803、198
3〕。
二段階競合ELISAを下記のように行う。アビジンと複
合したビオチニル化rHV1(実施例4.1参照)又はrHV1を
被覆溶液に添加したものを、ミクロタイタープレート上
に吸収させ、そして4℃で一晩インキュベーション後、
固体支持体上に残存している遊離部位を、BSAの1%溶
液とのインキュベーションによりブロックする。その
後、プレートをPBS−トウイーン(0.1%)で洗浄する。
各精製抗ヒルジンMAb(40〜400ng/ml)50μlを、増加
した量のrHV1又は類似体(上記参照)を含有する標準溶
液650μlとともにインキュベーションする。4℃で一
晩インキュベーションした後、各ウエルに混合物200μ
lを添加して更に1時間インキュベーションする。その
後、ウエルを5回洗浄し、アルカリ性ホスファターゼ
(1/1500希釈)に連結したヤギ抗マウス抗体をウエル1
個当たり100μl添加して1.5時間保持する。洗浄後、基
質p−ニトロフェニルホスフェート(ジエタノールアミ
ン緩衝液中1mg/ml、pH9.8)を、ウエル1個当たり150μ
l添加する。固相に結合した抗原と反応する抗体の量に
比例する色の変化を、405nmで監視する。全ての試料に
つき3回ずつ行う。
B/Bo×100(結合パーセント)を在在する阻害因子の
濃度に対してプロットすることにより典型的な阻害曲線
(Boは抗体に添加するrHV1なしで測定した吸光度を示
し、そしてBは種々の濃度のrHV1を用いた場合の測定吸
光度を示す)が得られる。IC50は、固相への抗体の結合
の50%を阻害する抗原濃度を表す。IC50は、4つのパラ
メータ算定曲線U=(D−C)/1+(z/A)b)+C
(式中、Uは標準の投与量zに関する期待応答である)
に基づくカーブ・フィッティング・プログラム・エンツ
フィッター(corve fitting programm ENZFITTEE)(R.
J.Leatherbarrow、Elsevier)を用いて計算する。4つ
のパラメータは、曲線の形状を示し、D及びCは上漸込
線と下漸近線を与え、そしてAは中漸近線の投与量であ
る〔ラーブ(Raab)、クリン ケム(Clin.Chem.)、2
9、1757、1983〕。ミクロタイタープレートへ結合して
いる抗原に対する抗体の結合の50%を阻止するrHV1の濃
度を麦すIC50値は、上記したカーブ・フィッティング・
プログラムによって計算される。
MAbの解離定数(KD)は、フリグート(Friguet)等
〔ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッド(J.Im
munol.Methods)、77、305、1985〕の方法により計算さ
れる。
結果を第1図及び表5に示す。
MAb4049-83-12の場合、rHV1に関するIC50値は4ng/ml
である。MAb4049-83-12は、下限約1ng/mlのレベルまで
のrHV1を検出する。このMAbの解離定数(KD)は、6×
1010Mである。他の3種のMAbは親和性が小さい(K
D値:1.5〜7×10-9M)けれども、rHV1と交差反応す
る。
MAb4049-83-12の場合、rHV1とrHV1配列のほとんどを
カバーする4種のrHV1合成ペプチド(残基52〜65、40〜
65、29〜38及び1〜15)との間には何ら交差結合は見出
されない。さらに、rHV1の還元と、ジスルフィド結合の
開裂によりrHV1の3次元構造を破壊するS−カルボキシ
メチル化とは、MAbの結合を完全に防止する。このこと
は、MAb4049-83-12は、天然のrHV1分子にのみ存在し且
つペプチドにり模倣され得ない不運続コンフォーメーシ
ョン依存エピトープを認識することを示唆している。
「フィンガー(finger)」領域を代表するrHV1ペプチ
ド29〜38との交差反応の不存在は、可能なエピトープと
してこの領域を除外する。但し、線状ペプチドは、分子
のこの部分の天然コンフォメーションとは大きく異な
る。
一方、他の3種のMAbは、C末端ペプチド40〜65と52
〜65の両方を認識し、天然分子のものと比較して、S−
カルボキシチル化rHV1に対する親和性はそれよりも高い
か、同等である。
残基Va11及びLys27のみを修飾するDABITCによるrHV1
の処理は、MAb4049-83-12の結合を著しく減少する。S
−DABITC rHV1を、室温で10分間90%TFAにより処理する
とき、Va11の位置での修飾アミノ末端は開裂するが、MA
bの完全な結合は修復しない。このことは、rHV1のN末
端はMAb4049-83-12により認識されるエピトープには含
まれないことを示唆している。これは、rHV1ペプチド1
〜15との交差反応がないことによっても確認される。一
方、他の3種のMAbは、未変性rHV1よりもS−DABITCに
より変性されたrHV1をよく認識する。
S−DAB−ジアゾニウムによるrHV1の処理は、主にTyr
3及びTyr63を修飾し、一方、ビオチン−X−N−ヒドロ
キシ−サクシンイミドは主にN末端Va11を修飾する。両
方の処理は、MAb4049-83-12の結合にほとんど何ら影響
を及ぼさず、rHV1のN末端とC末端の残基は、MAb4049-
83-12の結合には関与しないことを示唆している。
正に帯電したアミノ基を中性基に転化するrHV1のアセ
チル化はMAb4049-83-12の結合に何ら影響を及ばさず、
一方、代わりに負の帯電を導入するrHV1のサクシニル化
はこのMAbの結合を著しく減少させる。サクシンアルデ
ヒド及びS−DABITCでの処理のみがrHV1へのMAb4049-83
-12の結合を防止するので、これらの試薬を用いた修飾
により、rHV1のアミノ残基の一つが直接関与するのでは
なく、このMAbの結合して影響を及ばす分子のコンフォ
メーションの変化が引き起こされるものと考えられる。
4種の抗ヒルジンMAbのいずれも、両方のヒルジン変
形体間の相同性が80%を超えるにもかかわらず、rHV3を
認識しない〔ドット(Dodt)等、Biol.Chem.Hoppe-Seyl
er、367、803、1983〕。MAbにより認識されるエピトー
プは、rHV1に特異的であると思われる。
最後に、プロテアーゼV8による天然rHV1の消化は、主
にrHV1のC末端セグメント、即ち、Glu43及びGlu61の後
を開裂する。MAb4049-83-12の場合、0.5時間及び2時間
処理したrHV1の交差反応性は80%から4%に減少し、一
方、Glu43-GIy44結合及びGlu62-Glu63結合の97%及び50
%が同時に開裂する。さらに、rHV1をV8プロテアーゼで
4.5時間消化し、そしてrHV1断片1〜43及び44〜61に対
応するHPLCピークを採取し、乾燥し、緩衝液で再懸濁す
ると、MAb 4049-83-12の結合はなんら観察されない。こ
れらの結果は、C末端領域が完全に開裂すると、MAbに
より認識されるエピトープのよく規則化された構造が破
壊されることを示している。rHV1ペプチドに対して生成
した他のMAbの結合性に対するV8蛋白質分解の強い影響
も、とりわけMAb4114-96−1の場合観察される。
リシルエンドペプチダーゼによるrHV1の消化は、90分
後にLys47-Pro48及びLys36-Asn37の完全開裂を生じさせ
る。この後、交差反応性は、MAb4049-83-12の場合、14
%に低下するが、他のMAbの場合ほとんど影響が認めら
れない。
4.6 V8ストフィロコッカスプロテアーゼ又はリシルエ
ンドペプチダーゼによるrHV1/抗ヒルジンモノクローナ
ル抗体複合体の消化 モノクローナル抗体とタンパク様抗原との間の複合体
の形成は、とりわけ抗原抗体接触に関与する領域におい
て、抗原のタンパク質分解開裂速度を減少させる〔ジェ
マーソン及びピーターソン(Jemmerson & Paterso
n)、Science、232、1001、1986〕。従って、タンパク
質分解の作用は、rHV1と抗ヒルジンモノクローナル抗体
との間に生成する複合体に関して測定する。
23μg(3.2nmol)のrHV1に、各抗ヒルジンモノクロ
ーナル抗体315μg(2.1nmol)を添加する。15分間室温
でインキュベーション後、7μgのV8プロテアーゼ又は
2.5μgのリシルエンドペプチダーゼを添加する。この
混合物(総容量:80μl)を30分間又は2時間37℃でイ
ンキュベーションする。反応は、混合物を−20℃で凍結
することにより停止する。対照は、(i)抗ヒルジンMA
bなしでのrHV1の消化、(ii)非特異的MAbの存在下での
rHV1の消化及びrHV1の不存在下での抗ヒルジンMAbの消
化である。タンパク質分解断片(2.7μg)の分離は、
下記の勾配を用いた逆相HPLCによりなされる:溶媒A、
0.1%(v/v)無水トリフルオロ酢酸水溶液;溶媒B、0.
1%(v/v)無水トリフルオロ酢酸のアセトン/水(6:
4、v/v)溶液。溶離は、溶媒Bが30分で20%から80%に
増加する直線勾配を用いて行う。流量は、1ml/分であ
る。ペプチドは、220nmでの吸光度を測定することによ
り検出される。ペプチドの同定は、アミノ酸分析とアミ
ノ末端分析により行う(実施例4.1参照)。
rHV1/MAb4049-83-12複合体を2時間V8タンパク質分解
すると、ペプチド1〜43、44〜61及び44〜65に相当する
HPLCピークがクロマトグラムから完全に消失するが、対
照ではもはや検出されない未消化rHV1に相当するピーク
は大きく増加する。このことは、Glu43はこのMAbの存在
によって防止されるが、Glu61のあとの開裂は対照の場
合と同程度に生じることを明示している。この場合、開
裂は完全ではなく、未消化rHV1がクロマトグラムに現れ
る。明らかに、MAb4049-83-12は、Glu43とLys47を含む
N末端コアー領域におけるrHV1のエピトープを認識する
(下記参照)。一方、V8タンパク質分解を他のMAbの一
つと複合したrHV1を用いて行うとき、ペプチド62〜65、
44〜61及び1〜61に相当するピークはクロマトグラムか
ら消失し、一方、ペプチド44〜65に相当するピークは著
しく増加する。このことは、開裂はGlu43の後で生じる
が、Glu61の後では生じないことを示している。又、こ
れらのMAbを、rHV1の代わりに、それぞれrHV1ペプチド4
0〜65及び52〜65と複合させると、Glu61の後の開裂がな
いことも観察される。これらのデータは、これらのMAb
の結合領域がrHV1のC末端付近、とりわけ残基61〜62の
付近に位置していることを示唆している。
これらの結果は、更に、リシルエンドペプチダーゼを
用いてrHV1-MAb複合体のタンパク質分解の程度を測定す
ることによって確認される。
MAb4049-83-12に結合したrHV1は、酵素との6時間の
インキュベーション中のタンパク質分解から十分保護さ
れる。この、結果rHV1は、未処理rHV1と同じ保持時間で
一つのピークとして溶離するが、未保護rHV1はペプチド
48〜65及び1〜47に相当する2つのピークで溶離する。
従って、Lys47の後の開裂は、MAbの結合により完全に防
止されることが結論できる。
一方、MAb 4102-21-14がPHV1に結合するとき、タンパ
ク質分解は対照のように生じる。
4.7二重抗体サンドイッチELISA エピトープの地図作製を下記に説明する二重抗体サン
ドイッチELISAに基づく実験により完成し、抗ヒルジンM
Abが重複エピトープを認識するかどうかを決定する。
ミクロタイタープレートを、炭酸ナトリウム緩衝液
(50mM、pH9.6)中で調製した0.5μg/ウエルの精製抗ヒ
ルジンで被覆し、4℃で一晩インキュベーションする。
ブロッキングと洗浄工程(BSA1%とPBS−トウイーン0.1
%)の後、PBS−トウイーン(0.1%)(0〜100ng/ウエ
ル)中で調製したrHV1を濃度を増加して結合したMAbに
添加し、室温で1時間インキュベーションする。洗浄
後、ビオチニル化第二抗ヒルジンMAbをプレート(0.5μ
g/ウエル)に添加し、2時間インキュベーションする。
MAbのビオチニル化は、バイエル(Bayer)等〔メソッズ
・エンザイモロジー(Methods Enzymol.)、62、308、1
979〕に記載されているのと実質的に同様に行う。ビオ
チン−X−N−ヒドロキシ−サクシンイミドエステル
(100μlDMSO中200μg)を、5mgの精製MAbを5mlPBS溶
液(pH7.0)(モル/モル比13:1)に添加する。4℃で
4時間保持後、混合物をPBS中で長時間透析する。次
に、洗浄後、100μlのアルカリ性ホスファターゼ結合
ストレプタビジン(1:2500に希釈)を、温度で1.5時間
添加及びインキュベーションする。洗浄後、基質を添加
し、そして異なる時間間隔で405nmでの吸光度を測定す
る。この測定は、基質の添加15分後に開始する。
結果を表6に示す。
他の3種のMAbのいずれかと結合したMAb4049-83-12
は、0.2〜200ng/mlの濃度範囲で、投与量に依存した態
様でヒルジンに結合できる。これらの結果は、MAb4049-
83-12により認識されるエピトープは、他のMAbにより認
識されるエピトープとは異なることを示している。一
方、MAb4114-96−1、MAb4120-37−7及びMAb4102-21-1
4は、組み合わせて使用したときrHV1と結合することは
できない。このことは、それらが重複エピトープを認識
することを明らかに示している。さらに、同一のMAbを
対(MAb1=MAb2)で使用することにより行う対照はなん
ら繰り返しエヒトープを示さない。
実施例5:rHV1/α−トロンビン複合体への抗ヒルジンモ
ノクローナルの抗体の結合 αトロンビンと複合体を形成したrHV1への抗ヒルジン
MAbの結合を、以下で説明するサンドイッチELISAにより
試験する。
ミクロタイタープレートを、抗トロンビンMAb EST6
(0.6μg/ウエル;バイオスコット(Bioscot)、エジン
バラ、英国)で被覆する。4℃で一晩インキュベーショ
ンし、BSA(1%)でブロックし洗浄したあと、プレー
トを、室温で2時間、PBS-BSA(0.1%)中で、αトロン
ビン(0.05μg/ウエル、3000NIH単位/mg;CBRラボラトリ
ーズ)とともにインキュベーションする。プレートをPB
S−トウイーン(0.1%)で洗浄し、rHV1を0〜1μg/ウ
エルの濃度範囲で添加し、そして1時間インキュベーシ
ョンを行う。洗浄後、ビオチニル化MAb4049-83-12を添
加し(0.2μg/ウエル)、1時間インキュベーションを
行う。次に、洗浄後、100μgのアルカリ性ホスファタ
ーゼ結合ストレプトアビジン〔1/2500希釈、カルビオケ
ム(Calbiochem)〕を添加して1.5時間後、基質で洗浄
する。陰性対照の他に、陽性対照を、未修飾rHV1の代わ
りにビオチニル化rHV1を添加することにより調製する。
これはアビジン複合体で検出されるので、αトロンビン
へのrHV1の結合を確認する(この対照では、MAbは添加
しない)。
4種の抗ヒルジンMAbのいずれも、αトロンビンと複
合体を形成したrHV1へは結合できない。アルカリ性ホス
ファターゼ複合アビジンにより明らかにされるビオチニ
ル化rHV1を陽性対照として使用して、rHV1が実際にαト
ロンビンと複合することを確認する。
実施例6:サンドイッチエンザイムリンクドイムノソルベ
ントアッセイ(ELISA)におけるrHV1の定量測定 rHV1は緩衝液又は生体液、例えば、尿、血漿等中で、
捕捉抗体としての特異的モノクローナル抗体MAb4049-83
-12と第二標識抗体としてのアフィニティー精製抗ヒル
ジンヒツジ血清(スピナー等、J.Immunol.Methods、8
7、79、1986)を用いた定量的二重抗体サンドイッチELI
SAで測定できる。その生来のコンホーメーションを有す
る遊離rHV1のみがこのアッセイで測定され、一方、αト
ロンビンへー旦結合したrHV1は測定されない。
ミクロタイタープレートを、被覆緩衝溶液中MAb4049-
83-12(10μg/ml)100μlで被覆し、湿潤チャンバー中
で4℃で一晩インキュベーションし、PBS−トウイーン
(0.1%)で5回洗浄する。ウエルを乾燥させ、ウエル
1個当たり200μlのPBS-BSA(1%)で満たし、室温で
1〜2時間インキュベーションし、PBS−トウイーン
(0.1%)で5回洗浄する。rHV1の標準溶液(即ち、PBS
−トウイーン(0.1%)中0;0.19;0.39;0.78;1.56;3.12;
6.25;12.5;25.0;100.0ng/ml)をウエル1個当たり100μ
l添加し、試料をPBS−トウイーン(0.1%)で相応に希
釈する。希釈物を室温で2時間インキュベーションし、
PBS−トウイーン(0.1%)で5回洗浄する。次に、ビオ
チニル化ヒツジ抗ヒルジンポリクローナル抗体(5μg/
ml)をウエル1個当たり100μl添加する。室温で2時
間インキュベーションの後、試料をPBS−トウイーン
(0.1%)で5回洗浄し、アビジン−アルカリ性ホスフ
ァターゼ複合体(PBS−トウイーン(0.1%)で1/2500希
釈)を添加する。試料を室温で90分インキュベーション
し、PBS−トウイーン(0.1%)で洗浄する。酵素を150
μlの基質溶液(p−ニトロフェニルホスフェート1mg/
mlのジエタノールアミン緩衝液)とともに、暗所におい
て室温で15〜30分間インキュベーションすることにより
プレートの発色を行う。3M NaOH 50μlを添加して反応
を停止し、光学密度を405nmで読み取る。
検出の直線範囲は、rHV1の0.2〜50ng/mlの間である。
実施例7:rHV1用ELISAの試験キット 実施例6で説明したELISAの試験キットには下記のも
のが含まれている。
塩化ポリビニルミクロタイタープレート モノクローナル抗体MAb4049-83-12(10μg/ml)の被覆
溶液20ml 抗ヒルジンポリクローナル抗体のPBS−トウイーン(0.1
%)(0.1%)(5μg/ml)20ml 5μgのrHV1を含有する標準溶液2ml PBS−トウイーン(0.1%)300ml PBS-BSA(1%)300ml p−ニトロフェニルホスフェート(1mg/ml)のジエタノ
ールアミン緩衝液(10%、0.5mMMgCl2、0.02%NaN3、HC
lでpH8.9に調整)50ml 検量線 色強度スケール 取扱説明書 実施例8:抗ヒルジンモノクローナル抗体の解毒活性 抗ヒルジンMAbを、試験管で、フェントン・アンド・
ファスコ(Fenton & Fasco)により記載されている凝
固活性〔トロンボシス・リサーチ(Thrombosis Re
s.)、4、809、1974〕を用いて、αトロンビンに対する
ヒルジンの抗凝固活性を中和する能力について試験す
る。簡略に説明すると、種々の濃度のrHV1(0〜85nM、
0〜600ng/ml)とともに、増加する濃度の精製MAb50μ
lを10分間インキュベーションする。次に、新たに調製
したαトロンビン溶液〔0.15M NaCl,0.01M CaCl2及び0.
6%(w/v)ポリエチレングリコール6000を補充した0.01
Mイミダゾール緩衝液(pH7.4)中2.4μg/ml、67nM〕を
添加し、37℃で1分間保持後、350μlの予め温めてお
いたフィブリノーゲングレードL(3.2mg/ml、カビ・ビ
トラム(Kabi Vitrum)〕を添加する。凝固時間を、ア
メラング・コアギュロメータ(Amelung coagulometer)
KC 1A中で37℃の温度で測定する。rHV1の不存在化で対
照試験を行う。実験によっては、増加する濃度のMAbを
添加するに先立ち、rHV1をαトロンビンとともに1分間
インキュベーションする。
結果を第2図に示す。MAb4049-83-12は、rHV1を完全
に中和できる。凝固時間が無限大である85nMのヒルジン
濃度(トロンビンに対してヒルジンが小過剰である場合
に相当する)でさえも、ヒルジンの抗凝固剤活性は、等
モル濃度のMAb4049-83-12結合部位(約5〜10μg/ml)
により完全に中和される。さらに、既にαトロンビンと
複合体を形成したrHV1に大過剰のMAb4049-83-12(100μ
g/ml)を添加することにより、トロンビン酵素活性を部
分的に回復することができる。又、MAb4120-37−7もrH
V1の活性を中和できる。但し、MAb4120-37−7では、rH
V1を完全に中和するのに必要とする抗体濃度はMAb4049-
83-12よりも10倍高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、阻害物質濃度とミクロタイタープレートに結
合したMAbの百分率との関係を示すグラフであり、 第2図はMAb濃度と凝固時間との関係を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61K 31/00 607 C12N 5/00 B (C12P 21/08 C12R 1:91) (56)参考文献 特開 昭61−19492(JP,A) Thromb.Res.suppl. 7(1987)p.38 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) WPI(DIALOG) BIOSIS(DIALOG)

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミノ
    酸残基43と47、又はアミノ酸残基61と62を含んで成るエ
    ピトープを認識するモノクローナル抗体を分泌するハイ
    ブリドーマ細胞の製造方法であって、ヒト以外の適当な
    哺乳類を免疫原性ヒルジン結合体により免疫し、前記哺
    乳類の抗体産生細胞を連続細胞系の細胞と融合せしめ、
    この融合において得られたハイブリド細胞をクローニン
    グし、そして所望の抗体を分泌する細胞クローンを選択
    することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】哺乳動物をウシ血清アルブミン(BSA)に
    連結したヒルジンで免疫することを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】哺乳動物をキーホールリンペットヘモシア
    ニン(KLH)に連結したヒルジンで免疫することを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】免疫される哺乳動物がマウスであり、そし
    て連続細胞系がネズミミエローマであることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】免疫される哺乳動物がBalb/cマウスであ
    り、そして連続細胞系がマウスミエローマSp2/0−Ag14
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】免疫される哺乳動物がBalb/cマウスであ
    り、そして連続細胞系がマウスミエローマPAIであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】哺乳動物を免疫原性組換えヒルジン変形体
    1(rHV1)複合体で免疫することを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミノ
    酸残基43と47、又はアミノ酸残基61と62を含んで成るエ
    ピトープを認識するモノクローナル抗体を分泌するハイ
    ブリドーマ細胞。
  9. 【請求項9】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミノ
    酸残基43と47を含んで成るエピトープを認識するモノク
    ローナル抗体を生産するハイブリドーマ細胞4049-83-12
    (ECACC 8808 2504)。
  10. 【請求項10】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基61と62を含んで成るエピトープを認識するモノ
    クローナル抗体を生産するハイブリドーマ細胞4114-96
    −1(ECACC 8903 2102)。
  11. 【請求項11】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基61と62を含んで成るエピトープを認識するモノ
    クローナル抗体を生産するハイブリドーマ細胞4120-37
    −7(ECACC 8903 2103)。
  12. 【請求項12】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基61と62を含んで成るエピトープを認識するモノ
    クローナル抗体を生産するハイブリドーマ細胞4102-21-
    14(ECACC 8903 2101)。
  13. 【請求項13】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基43と47、又はアミノ酸残基61と62を含んで成る
    エピトープを認識するモノクローナル抗体。
  14. 【請求項14】IgGアイソタイプであることを特徴とす
    る請求項13に記載のモノクローナル抗体。
  15. 【請求項15】ヒルジンの抗凝血活性を中和することを
    特徴とする請求項13又は14に記載のモノクローナル抗
    体。
  16. 【請求項16】組換えヒルジン変形体HV1(rHV1)に関
    する解離定数(KD)が1.5×10-9(モル/l)〜6×10
    -10Mの範囲にある請求項13又は14に記載のモノクロー
    ナル抗体。
  17. 【請求項17】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基43と47を含んで成るエピトープを認識するモノ
    クローナル抗体4049-83-12(ECACC 8808 2504)。
  18. 【請求項18】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基61と62を含んで成るエピトープを認識するモノ
    クローナル抗体4114-96−1(ECACC 8903 2102)。
  19. 【請求項19】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基61と62を含んで成るエピトープを認識するモノ
    クローナル抗体4120-37−7(ECACC 8903 2103)。
  20. 【請求項20】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基61と62を含んで成るエピトープを認識するモノ
    クローナル抗体4102-21-14(ECACC 8903 2101)。
  21. 【請求項21】組換えヒルジン変形体1のアミノ酸残基
    43と47、又はアミノ酸残基61と62を含んで成るエピトー
    プを認識することを特徴とする、請求項13〜20のいずれ
    か1項に記載のモノクローナル抗体の誘導体。
  22. 【請求項22】酵素、螢光マーカー、ケミルミネッセン
    スマーカー、金属キレート、アビジン、ビオチン等との
    複合体であることを特徴とする請求項21に記載の誘導
    体。
  23. 【請求項23】放射能で標識されていることを特徴とす
    る請求項21に記載の誘導体。
  24. 【請求項24】断片であることを特徴とする請求項21に
    記載の誘導体。
  25. 【請求項25】抗体を分泌するハイブリドーマ細胞を生
    体内又は試験管内で増殖し、そして得られる抗体を必要
    に応じて単離反び/又はその誘導体に転化することを特
    徴とする請求項13〜24のいずれか1項に記載のモノクロ
    ーナル抗体又はその誘導体の製造方法。
  26. 【請求項26】請求項13〜24のいずれか1項に記載のモ
    ノクローナル抗体及び/又はその誘導体並びに必要に応
    じて他のモノクローナル抗体若しくはポリクローナル抗
    体及び/又は添加剤を含むヒルジンを定性的及び定量的
    に測定するための試験キット。
  27. 【請求項27】請求項13〜24のいずれかに記載のヒルジ
    ン及び/又はその誘導体の抗凝血活性を中和するモノク
    ローナル抗体を含有するヒルジンの作用を中和するため
    の医薬組成物。
  28. 【請求項28】組換えヒルジン変形体1(rHV1)のアミ
    ノ酸残基43と47を含んで成るエピトープを認識するモノ
    クローナル抗体、及び組換えヒルジン変形体1(rHV1)
    のアミノ酸残基61と62を含んで成るエピトープを認識す
    るモノクローナル抗体を含んで成る、ヒルジンを定性的
    又は定量的に測定するための試験キット。
JP2013756A 1989-01-25 1990-01-25 トロンビン阻害因子に特異的なモノクローナル抗体 Expired - Lifetime JP2922955B2 (ja)

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GB8901600.0 1989-05-10
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