JP2922426B2 - 電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法ならびに有機複合塗料組成物 - Google Patents

電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法ならびに有機複合塗料組成物

Info

Publication number
JP2922426B2
JP2922426B2 JP6178659A JP17865994A JP2922426B2 JP 2922426 B2 JP2922426 B2 JP 2922426B2 JP 6178659 A JP6178659 A JP 6178659A JP 17865994 A JP17865994 A JP 17865994A JP 2922426 B2 JP2922426 B2 JP 2922426B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
weight
steel sheet
silica
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6178659A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0839723A (ja
Inventor
原 京 子 浜
田 成 子 筋
亮 一 向
隆 宏 日下部
月 一 雄 望
辺 弘 往 田
井 昌 憲 永
藤 伸 佳 加
川 修 小
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK, Kawasaki Steel Corp filed Critical Dai Nippon Toryo KK
Priority to JP6178659A priority Critical patent/JP2922426B2/ja
Publication of JPH0839723A publication Critical patent/JPH0839723A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2922426B2 publication Critical patent/JP2922426B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機複合被覆鋼板の有
機複合被覆層の形成に使用される、高い安定性を有する
有機複合塗料組成物、および、この有機複合塗料組成物
を用いた、電着塗装性、特に電着塗装後の鮮映性に優
れ、自動車車体用鋼板等として好適に使用される有機複
合被覆鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の高耐食性化に対する強い社
会的要請に応えて、各種表面処理鋼板の適用率が年々拡
大している。このような表面処理鋼板として亜鉛めっき
鋼板、亜鉛系合金めっき鋼板などが挙げられる。しかし
ながら、車体組立後に行われる塗装が充分に行き渡りに
くく、高湿潤下に曝される車体内面の袋構造部や曲げ加
工部(ヘミング部)では、さらに高度な耐食性が要求さ
れるようになっている。
【0003】このような要求に対する鋼板として、例え
ば特開平3−130141号や同2−258335号の
各公報に開示される鋼板が知られている。これらは、亜
鉛または亜鉛系合金めっき鋼板上に、クロメート層とシ
リカとを含有する有機高分子樹脂層を施した有機複合被
覆鋼板であり、車体組立後に行われる塗装を施さない状
態でも非常に良好な耐食性を有する。そのため、車体内
面部には、このような有機複合被覆鋼板の使用されてい
る割合が高い。
【0004】一方、自動車車体外面(表面)側は内面側
に比べ低湿潤条件であり、車体組立後の塗装も全面に1
00μm程度(電着塗装、中塗り塗装、上塗り塗装)施
されるので、外面側からの錆によって孔空きまで到る割
合が内面側に比べ少ない。そのため、従来は車体外面側
には冷延面が使用されていた。しかし、自動車車体の高
耐食性化に対する要求がさらに高まる中で、車体外面の
防錆性要求も厳しくなり、外面側にも、前述の亜鉛めっ
き、亜鉛系合金めっきなどの表面処理を施した鋼板の実
用化が進んでいる。また、従来より、自動車の外面側は
内面側に比べ外観に重点が置かれ、内面側とはその評価
方法、評価基準が異なる。最近では、生活レベルの向上
による高級指向を背景として自動車の外観評価基準はさ
らに厳しく、さらに、加工技術等の向上とも相まって、
レーザーで規則正しいダル目をつけたロールで圧延を施
したレーザーダル冷延鋼板、またはこれに亜鉛系メッキ
を施したレーザーダル亜鉛めっき鋼板等も外面用として
用いられるようになってきた。
【0005】ところが、これら亜鉛系めっき鋼板はめっ
き密着性があまり良好でないため、耐低温チッピング性
が劣る。すなわち、亜鉛系めっき層上に塗装を施した場
合には、厚い塗膜の応力がめっき層に加わるため、自動
車の走行中に小石等が当ることによって、その衝撃でめ
っき層等が剥離する、いわゆるチッピングが発生してし
まい、亜鉛の犠牲防錆性が効果を発揮せず、外面錆が進
行する。そこで、有機複合被覆を外面側にも施すことに
より、耐低温チッピング性に優れ、しかも耐外面錆性も
亜鉛系めっき鋼板より優れる鋼板が各種提案されている
(特開平4−27536号、同4−26775号の各公
報参照)。
【0006】ところが、これらの有機複合被覆鋼板は、
電着塗装によって電着塗装時の水素ガスの発生跡による
ガスピンホール、クレーターは発生しないが、ゆず肌と
呼ばれる、表面凹凸が激しく不均一な電着塗装被膜が形
成されたり、またゆず肌とまではいかなくとも従来外面
用に用いられていた冷延鋼板や亜鉛系めっき鋼板に比
べ、電着塗装被膜の表面が凹凸で不均一であるため鮮映
性が低下し、厳しい外観評価基準を満足することができ
なかった。
【0007】従来は鮮映性の評価基準は外観観察による
判定のみであった。ところが、前述のように、最近では
外観の判定基準が厳しくなり、PGDメーターを用いて
測定したPGD値で数値化して判定するようになった。
本発明者らの知見に基づけば、ゆず肌と呼ばれているも
のはPGD値で0.2以下であり、冷延鋼板や亜鉛系め
っき鋼板は0.4〜0.6である。そのため、前述の有
機複合被覆鋼板では、ゆず肌にはならなくとも、冷延鋼
板や亜鉛系めっき鋼板並みの塗装後鮮映性をクリアする
のは非常に困難であった。
【0008】このような有機複合被覆鋼板の電着塗装性
を改善する方法として、特開昭62−283161号、
同63−35798号の各公報に開示される方法が知ら
れている。これはバインダー樹脂、シリカ(裸耐食性と
塗膜平滑化のため粒径の小さい1〜100nmのものを
使用)、親水性ポリアミド樹脂、ポリエチレンワックス
を配合してなる塗料から形成される有機複合被覆層をク
ロメート皮膜上に形成したものである。この場合、電着
塗装時の水素ガスの発生跡によるゆず肌やガスピンホー
ル、クレーターの発生といった電着塗装不良は改善され
るが、外面用として要求される冷延鋼板や亜鉛系めっき
鋼板並みの鮮映性基準を満足するものではなかった。
【0009】また、これらの方法では、塗料組成物の粘
度が高くなるため、塗膜の厚みを微妙にコントロールす
ることができず、しかも、高価なポリアミド樹脂を多く
必要とし、実用的でない。この改良としてポリアミド樹
脂の代わりにポリアミン樹脂および/またはポリイミン
樹脂を用いる方法も提案されているが(特開平3−26
9067号、同3−268939号の各公報等参照)、
これも電着塗装時の水素ガスの発生跡によるゆず肌やガ
スピンホール、クレーターといった電着塗装不良を改善
することはできるが、現在の外面用として要求される鮮
映性基準を満足するものではなかった。
【0010】しかも、本発明者らが検討を重ねた結果、
このようなシリカとポリアミン樹脂やポリイミン樹脂等
とを含有する塗料組成物は、安定性に問題があることが
解った。具体的には、これらの塗料組成物においては、
塗料作製後には何ら問題の無い塗料が、一日後にはゲル
状の沈殿物が生成してしまう場合があることが見出され
た。この沈殿物が生成した塗料組成物を塗装して乾燥し
ても、得られた有機被覆層にはシリカが存在せず、塗装
後鮮映性、耐外面錆性、耐水二次密着性が悪く、優れた
特性を有する有機複合被覆鋼板を製造することができな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決することにあり、有機複合被覆
鋼板用の安定性に優れる有機複合塗料組成物、および、
これを用いた、電着塗装性、特に電着塗装後の鮮映性、
および塗料密着性の双方を満足することができ、しか
も、防錆性、塗装後の耐水二次密着性等も良好な有機複
合被覆鋼板を安定して製造できる有機複合被覆鋼板の製
造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点、すなわち、有機複合被覆鋼板に使用される有機複合
塗料組成物(以下、塗料組成物とする)のうち、シリカ
とポリアミン樹脂等とを含有する塗料組成物のゲル化の
問題点を解決するため、ゲル化した塗料のゲル状沈殿
物、およびその上澄みの分析を行った。その結果、ゲル
状沈殿物は、主にシリカと溶剤成分のうち親水性の高い
溶剤とポリアミン樹脂等とで構成されていること; 上
澄み成分は、主に溶剤成分のうち疎水性の高い溶剤で構
成されていること; およびバインダー樹脂はゲル状沈
殿物と上澄みとの両方に存在することが解った。
【0013】この結果より、シリカは吸水性が高く酸性
のシラノール基を多く表面に有するため、親水性が高く
塩基性であるポリアミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイ
ミン樹脂等と結合しゲル化して沈殿したことが推測され
る。有機複合被覆鋼板の有機複合被覆層(以下、有機被
覆層とする)を形成するための塗料組成物は、含有する
樹脂固形分は通常5〜30重量%程度である。すなわ
ち、塗料組成物の大半は溶剤で構成されている。そのた
め、塗料組成物中に疎水性の高い溶剤が大量に存在する
場合には、シラノール基とポリアミン樹脂等とが結合し
易い状態にあり、ゲル状沈殿物が生成してしまったと考
えられる。
【0014】これに対し、塗料組成物の溶剤として親水
性の高い溶剤を用い、シラノール基の回りを親水性溶剤
で囲むことにより、ポリアミン樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリイミン樹脂等とシリカとが直接結合することを防止
し、塗料組成物の安定化を計ることが可能となり、電着
塗装性、特に電着塗装後の鮮映性、および塗料密着性の
双方を満足することができ、しかも、防錆性、耐低温チ
ッピング性等も良好な有機複合被覆鋼板を安定して製造
することが可能となる。
【0015】本発明は、上記知見を得ることによって成
されたものであり、その第1の態様は、亜鉛または亜鉛
系合金めっき鋼板の表面にCr換算で5〜500mg/m2
のクロメート層を形成し、その上に、平均粒子径が5〜
30nmの一次粒子が凝集してなる平均凝集粒子径が
0.1〜2μmで凝集体の比表面積が40〜800m2/g
の有機溶剤分散シリカゾルと、バインダー樹脂と、ポリ
アミド樹脂、ポリアミン樹脂およびポリイミン樹脂から
なる群より選択された1以上の樹脂と、有機溶剤とを含
有し、かつ全有機溶剤のうち親水性溶剤が40重量%以
上である有機複合塗料組成物を、乾燥重量にして0.1
〜3g/m2塗布し、乾燥することを特徴とする電着塗装後
の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法を提供す
る。
【0016】また、第2の態様は、亜鉛または亜鉛系合
金めっき鋼板の表面にCr換算で5〜500mg/m2 のク
ロメート層を形成し、その上に、平均粒子径が5〜30
nmの一次粒子が結合してなる平均長さが0.1μm以
上のチェーン状気相シリカと、バインダー樹脂と、ポリ
アミド樹脂、ポリアミン樹脂およびポリイミン樹脂から
なる群より選択された1以上の樹脂と、有機溶剤とを含
有し、かつ全有機溶剤のうち親水性溶剤が40重量%以
上である有機複合塗料組成物を、乾燥重量にして0.1
〜3g/m2塗布し、乾燥することを特徴とする電着塗装後
の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法を提供す
る。
【0017】また、前記バインダー樹脂が、500〜5
000のエポキシ当量を有するエピクロルヒドリン−ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対
して0.8〜1.0モルのジアルカノールアミンを付加
してなる変性エポキシ樹脂100重量部に、シランカッ
プリング剤を0.5〜10重量部、アミノ系樹脂を5〜
70重量部配合した組成物であるのが好ましい。
【0018】あるいは、前記バインダー樹脂が、エピク
ロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂100
重量部に対してイソシアネート化合物10〜100重量
部を反応させたエポキシ当量1000〜5000のウレ
タン変性エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し0.5
〜1.0モルのジアルカノールアミンを付加してなる変
性エポキシ樹脂であるのが好ましい。
【0019】さらに、本発明の第3の態様は、前記本発
明の電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製
造方法に利用される有機複合塗料組成物であって、平均
粒子径が5〜30nmの一次粒子が凝集してなる平均凝
集粒子径が0.1〜2μmで凝集体の比表面積が40〜
800m2/gの有機溶剤分散シリカゾルあるいは平均粒子
径が5〜30nmの一次粒子が結合してなる平均長さが
0.1μm以上のチェーン状気相シリカと、バインダー
樹脂と、ポリアミド樹脂、ポリアミン樹脂およびポリイ
ミン樹脂からなる群より選択された1以上の樹脂と、有
機溶剤とを含有し、かつ全有機溶剤のうち親水性溶剤が
40重量%以上であることを特徴とする有機複合塗料組
成物を提供する。
【0020】以下、本発明の電着塗装後の鮮映性と塗料
密着性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法、ならびに
この製造方法に利用される有機複合塗料組成物について
詳細に説明する。本発明の製造方法においては、素材と
して亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板を用いる。鋼板に
施されるめっきの種類としては、純Znめっき、あるい
はZn−Ni合金めっき、Zn−Fe合金めっき、Zn
−Cr合金めっきなどの二元系合金めっき、あるいはZ
n−Ni−Cr合金めっき、Zn−Co−Cr合金めっ
きなどの三元系合金めっきなどを用いることができ、ま
たZn−SiO2 めっき、Zn−Co−Cr−Al2
3 めっきなどの複合分散めっきも用いることができる。
これらのめっきは電気めっき法、溶融めっき法、あるい
は気相めっき法などいかなる方法でもよい。
【0021】本発明の製造方法においては、これらの亜
鉛または亜鉛系合金めっき鋼板の上に、後述の有機被覆
層との密着性を向上させ、また耐食性を付与するために
クロメート層を形成する。クロメート付着量としては金
属Cr換算で5〜500mg/m2 、好ましくは10〜15
0mg/m2 の範囲とする。Cr付着量が5mg/m2 未満で
は、耐食性が不充分であるばかりでなく、有機被覆層と
の密着性も劣るので好ましくない。500mg/m2 を超え
てもこれ以上の耐食性改善効果がなく、また絶縁被膜抵
抗が高まり、スポット溶接性を損なうので好ましくな
い。このようなクロメート処理はロールコーター等を用
いる塗布型クロメート法、電解クロメート法、反応型ク
ロメート法などのいずれの方法によってもよい。
【0022】本発明の製造方法においては、このような
クロメート層の上に、バインダー樹脂と、ポリアミド樹
脂、ポリアミン樹脂およびポリイミン樹脂からなる群よ
り選択された1以上の樹脂と、所定のシリカ(有機溶剤
分散シリカゾルあるいはチェーン状気相シリカ)と、有
機溶剤とを含有し、かつ全有機溶剤のうち親水性溶剤が
40重量%以上の塗料組成物、すなわち、本発明の有機
複合塗料組成物(以下、塗料組成物とする)を、乾燥重
量にして0.1〜3g/m2塗布し、乾燥することによっ
て、有機被覆層を形成する。
【0023】本発明に用いられるバインダー樹脂として
は特に限定は無く、有機複合被覆鋼板の有機被覆層のバ
インダー樹脂として使用される公知のものがすべて利用
可能である。具体的には、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等
が好適に例示され、また、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等
を変性したものも好適に利用される。さらに、これらの
樹脂を2種以上混合して使用してもよい。本発明におい
ては、特にエピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂をベースとする変性樹脂(あるいは組成物)
を用いるのが強靭性および耐食性の観点から望ましい。
【0024】このような好ましいバインダー樹脂の1つ
として、500〜5000のエポキシ当量を有するエピ
クロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエ
ポキシ基1当量に対して0.8〜1.0モルのジアルカ
ノールアミンを付加してなる変性エポキシ樹脂100重
量部に、シランカップリング剤を0.5〜10重量部、
アミノ系樹脂を5〜70重量部配合した組成物が例示さ
れる。
【0025】エポキシ当量が500未満では、必然的に
樹脂の分子量が低くなりすぎ、充分な耐アルカリ性が得
られず、電着塗装性後の塗膜密着性が低下する。またエ
ポキシ当量が5000を超えた場合には、エポキシ基に
付加すべきジアルカノールアミンの量が少なくなりシリ
カとの充分な補強効果、アミノ系樹脂との低温硬化性の
いずれも不足し、やはり電着塗装性後の塗膜密着性が低
下する。ジアルカノールアミンの付加量がエポキシ基1
当量に対し0.8モル未満では、シリカとの充分な補強
硬化が得られないために、電着塗装時の界面の高アルカ
リにより被膜が膨潤し、塗膜密着性が低下する。ジアル
カノールアミンの付加量がエポキシ基1当量に対し、
1.0モルを超えるとシリカとの補強効果に関与しない
過剰のジアルカノールアミンが存在することになり、経
済上好ましくないばかりか、未反応成分として塗膜中に
残存し、耐食性が低下する。
【0026】シランカップリング剤は有機被覆層とクロ
メート層間の密着性向上のために添加するものである
が、変性エポキシ樹脂100重量部に対し0.5重量部
未満では、樹脂とクロメート層間の密着力向上の効果が
低下する。また10重量部を超えると未反応の部分が生
じることがあり、この未反応部分は、密着性不良の要因
となる。
【0027】アミノ系樹脂は変性エポキシ樹脂の水酸基
と脱水縮合反応によって架橋剤として作用し、より強固
で緻密な被膜を形成し、耐水性、耐アルカリ性を付与す
ることができる。アミノ系樹脂の配合割合が5重量部未
満では、添加の効果が少ない。また、70重量部を超え
ると、低温焼き付けの場合に未反応の部分が残るおそれ
があり、密着性不良の要因となる。なお、アミノ系樹脂
としては、各種のメラミン系樹脂が好適であり、具体的
にはメチル化メラミン、イミノ型メラミン、ベンゾグア
ナミン等が例示される。
【0028】また、耐食性に優れたバインダー樹脂とし
ては、エピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂100重量部に対し、イソシアネート化合物10
〜100重量部を反応させたエポキシ当量1000〜5
000のウレタン変性エポキシ樹脂のエポキシ基1当量
に対し、0.5〜1.0モルのジアルカノールアミンを
付加してなる変性エポキシ樹脂も好適に例示される。
【0029】イソシアネート化合物10重量部未満では
加工性が低下するだけでなく、高分子化が不充分なた
め、良好な耐アルカリ性が得られず、また、電着塗装時
に被膜の溶出、軟膨潤が起こり、電着塗装後な塗膜密着
性が低下する。逆に、イソシアネート化合物が100重
量部を超えると、樹脂の高分子化が進みすぎてしまう可
能性がある。これは必然的に、塗料の粘度上昇を招き、
塗装性を低下させてしまう。なお、その他の数値に関し
ては前述のエポキシ樹脂組成物と同様である。
【0030】本発明の製造方法においては、塗料組成物
には、このような前記バインダー樹脂と共に、ポリアミ
ド樹脂、ポリアミン樹脂およびポリイミン樹脂よりなる
群よりえらばれた少なくとも1種の樹脂を添加する。こ
れらの樹脂(以下、便宜的に添加樹脂と称する)を塗料
組成物に添加することにより、得られた有機複合被覆鋼
板の電着塗装性は格段に向上する。用いるポリアミド樹
脂、ポリアミン樹脂、ポリイミン樹脂には特に限定はな
く、アミド基、アミノ基、イミノ基の少なくとも1以上
を有するものであればよく特に限定するものではない。
【0031】具体的には、ポリアミド樹脂は、バーサミ
ド115D(ヘンケル白水社製)、ニューマイド505
−65(ケーシー有限会社製)等の市販品が好適に利用
可能である。また、ポリアミン樹脂は、PAH−L(大
塚化学社製)等の市販品が好適に利用可能である。さら
に、ポリイミン樹脂としては、エポミンSP−018
(日本触媒社製)、エポミンSP−200(日本触媒社
製)等の市販品が好適に利用可能である。
【0032】添加樹脂の配合量は、その乾燥重量が有機
被覆層を形成する塗料組成物の乾燥重量に対し1〜10
重量%とするのが好ましい。添加樹脂の配合量を1重量
%以上とすることにより、好適な添加効果を得ることが
でき、電着塗装後の鮮映性(電着塗装性)が良好な有機
複合被覆鋼板を製造することが可能となる。特に、3重
量%以上添加することにより、優れた電着塗装性を有す
る有機複合被覆鋼板を得ることができる。なお、上記樹
脂の添加による電着塗装性向上の理由は明らかではない
が、後述するように、これらの樹脂は親水基を多く有す
るために、電着塗装液が浸透しやすくなり、通電点が多
数できるためと考えられる。逆に、添加樹脂の配合量が
多い場合には、電着塗装性は良好であるが、必要以上に
多く添加してもそれ以上の電着塗装性向上効果はないだ
けでなく、経済的に不利となる。さらに、添加樹脂の親
水性のため、耐水二次密着性(塗料二次密着性)が低下
する傾向にある。そのため、上記樹脂の配合量は、10
重量%以下であることが望ましい。
【0033】本発明の第1の態様においては、有機被覆
層を形成する塗料組成物として、このような有機樹脂に
加え、平均粒子径が5〜30nmの一次粒子が凝集して
なる平均凝集粒子径が0.1〜2μmで凝集体の比表面
積が40〜800m2/gの有機溶剤分散シリカゾルを含有
するものを用いる。この態様においては、電着塗装性や
塗料密着性、特に電着塗装後の鮮映性は、上述の添加樹
脂のみならず、この添加樹脂および凝集したシリカとの
組み合わせによってもたらされる。なお、シリカの一次
粒子とは、シリカ粒子の容易に分割することのできない
最小粒子を示し、本発明においては、この一次粒子が凝
集、あるいはチェーン状に連結してなるものを使用す
る。
【0034】有機溶剤中に一次粒子が分散するシリカゾ
ルを用いた場合には、バインダー樹脂に加えて上記添加
樹脂を配合しても、電着塗装後の鮮映性は冷延鋼板や亜
鉛系めっき鋼板なみにすることはできなかった。それば
かりか、有機溶剤に前記有機樹脂を溶解してなる塗料組
成物に、一次粒子が有機溶剤中に分散するシリカゾルを
混ぜ合せると、塗料組成物の粘度が上昇し、塗膜厚を微
妙にコントロールすることができないという問題も発生
する。
【0035】有機被覆層の樹脂自身およびシリカには導
電性がほとんどなく、電着塗装時の通電は樹脂の中を通
り抜ける水(電解液)によって起こると考えられる。こ
こで、シリカ自体は通電しないものの、シリカの周りの
シラノール基は非常に吸水性が良く、電着塗装時の通電
点となりうる。ところが、従来の有機被覆鋼板において
は、シラノール基は通常は樹脂に囲まれているために塗
膜表面から内部まで連続した水の経路をつくることは困
難である。
【0036】これに対し、有機被覆層中に添加樹脂を有
することによって、これらの有するアミド基、アミノ基
あるいはイミノ基は、シラノール基と結合しやすいた
め、添加樹脂は結果的にシリカの周りに存在し、しかも
前述のように、添加樹脂自身も親水性を有するため、有
機被覆層表面から内部まで連続した水の経路をつくり、
電着塗装時の通電点が多数でき電着塗装性が向上すると
考えられる。しかも、シリカが凝集(あるいはチェーン
状に結合)して分散している場合には、シリカ同士でシ
ラノール基による経路がある程度できているため、電着
塗装性がより向上すると考えられる。また、シリカ最表
面のシラノール基がすべて添加樹脂と結合したあとの余
剰な添加樹脂等は、有機被覆層のなかにフリーで存在す
るため、これが有機被覆層中の水の経路となり、電着塗
装性をより向上させると考えられる。
【0037】これに対し、シリカが凝集せず(あるいは
チェーン状ではなく)、一次粒子が有機被覆層中で分散
している場合には、シラノール基による連続した経路が
無く、有機被覆層中に添加樹脂を有しても、電着塗装性
の向上効果を顕著に得ることができない。さらに、シリ
カが凝集体を形成していない場合には、シリカの比表面
積が大きくなるため、有機樹脂単位量当たりのシラノー
ル基の量が多くなり、フリーで存在する添加樹脂が少な
くなる。そのため、電着塗装性の向上効果を得るために
は、高価な添加樹脂が多量に必要となり、経済的に不利
である。しかも、添加樹脂が多量に存在した場合には、
親水性が高くなるため、水の浸透を早め、耐水二次密着
性が低下し、性能的にも問題となる。
【0038】しかも、一次粒子が有機溶媒中に分散する
シリカゾルを用いた場合には、前述のように塗料組成物
の粘度が増加し、作業性が悪くなる。すなわち、シリカ
が凝集体を形成していない場合には、微細なシリカ同士
が有機樹脂によってつながれ、これが塗料組成物の粘度
上昇を招くと考えられる。
【0039】このような理由から、本発明の製造方法の
第1の態様においては、塗料組成物に添加するシリカと
して、平均粒子径が5〜30nmの一次粒子が凝集して
なる平均凝集粒子径が0.1〜2μmで凝集体の比表面
積が40〜800m2/gの有機溶剤分散シリカゾルを用い
る。
【0040】利用可能なシリカには特に限定はなく、上
記条件を満たすものであれば、シリカゾルばかりではな
く、四塩化珪素を高温にして得られる気相シリカ等の公
知の各種の有機溶剤分散性のシリカが利用可能である。
【0041】シリカの平均一次粒子径が小さくなるにつ
れて、塗料組成物中でのシリカの凝集が進行する傾向に
あり、平均一次粒子径が5nm未満になると、塗料組成
物の調製や鋼板への塗布作業などに適した適度の凝集サ
イズに安定に保持することが極めて困難となってしま
う。逆に、シリカの平均一次粒子径が30nmを超える
と、耐食性に寄与するために必要なシラノール基を安定
して十分に確保できないので、使用するシリカの平均一
次粒子径としては5〜30nmに限定する。好ましく
は、シリカの平均一次粒子径を7〜15nmの範囲とす
ることにより、塗料としての生産性や耐食性等の点でよ
り好適な結果を得る。
【0042】また、シリカの平均凝集粒子径が0.1μ
m未満となると、シリカ凝集体最表面のシラノール基の
単位塗料組成物当たりの量が多くなるため、シリカの凝
集効果が顕著にあらわれず、電着塗装性の向上が充分で
ないだけでなく、ポリアミド樹脂などの添加によって増
粘し、良好な作業性を確保できない。逆に、平均凝集粒
子径が2μmを超えると、塗膜の均一塗布性を損うた
め、均一電着塗装性、耐食性の点から好ましくない。好
ましくは、シリカの平均凝集粒子径を0.2〜0.7μ
mの範囲とすることにより、電着塗装性や耐食性等の点
でより好適な結果を得る。なお、シリカの凝集形態とし
ては、鎖状、楕円形平板状のものや、網目・帯形平板状
のものがある。
【0043】さらに、シリカの凝集体の比表面積が40
m2/g未満では、シリカ凝集体表面のシラノール基が少な
く、シラノール基による吸水効果は現れず、充分な電着
塗装性が得られない。逆に、シリカの凝集体の比表面積
800m2/gを超えた場合には、単位塗料組成物当たりの
シリカ凝集体最表面のシラノール基の量が多くなるた
め、添加樹脂による電着塗装性の向上効果が現れないば
かりでなく、粘度が上昇し、作業性が悪くなる。好まし
くは、シリカの凝集体の比表面積を50〜500m2/gの
範囲とすることにより、電着塗装性や作業性等の点でよ
り好適な結果を得る。
【0044】シリカの1次粒子を2次凝集させる方法と
しては、例えば、通常シリカゾル中に含まれるNa2
等のアルカリを0.05重量%以下に低減する方法など
が挙げられる。シリカゾル中にNa2 Oが含まれると、
シリカ粒子表面に対イオンとしてNa + が配位し、さら
にその周りに水和層を持った電気2重層を形成するため
に、シリカ粒子同士の反発によりコロイド状態を維持
し、均一に分散されるが、シリカゾル中に含まれるNa
2 O量を0.05重量%以下に低減することにより、シ
リカ表面に電気2重層を形成させて電荷を持つことを防
止し、ゾル調整中に1次粒子同士を2次凝集させるもの
である。
【0045】また、シリカの1次粒子表面にAl3+を所
定量付着せしめることによっても2次凝集化は可能であ
る。シリカ表面に、シリカ全重量に対して0.1重量%
以上のAl3+(Al換算)を結合させると、部分的に正
に帯電する部位を生じる。シリカ自身の電荷は負である
ために、シリカ粒子全体としての電荷は相殺される。こ
うしてシリカ表面の電気2重層の形成による電荷を持つ
ことを防止し、ゾルの調製中に1次粒子同士を2次凝集
させ、0.1〜2μmの平均粒度範囲をもつ2次粒子を
好適に得ることができる。なお、Al換算にしてシリカ
全重量の対して20重量%以上の付着は耐食性に有効な
シラノール基の僅少を招来し、望ましくない。
【0046】本発明に利用される有機溶剤分散シリカゾ
ルの分散媒としては、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノノルマルプロピルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルアセテート、キシレン等の有機溶媒が挙げ
られる。特に、先に記載した理由によって、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル等の親水性の溶剤は好適に利用利用され
る。なお、シリカゾルの有機溶媒中の濃度は等に限定さ
れないが、通常15〜40wt%のものが用いられる。
【0047】このような効果は、上記有機溶剤分散シリ
カゾルの変わりにチェーン状の気相シリカを用いても発
揮することができ、本発明の製造方法の第2の態様にお
いては、平均粒子径が5〜30nmの一次粒子が結合し
てなる平均長さが0.1μm以上のチェーン状気相シリ
カを含有する塗料組成物を使用する。
【0048】利用可能な気相シリカには特に限定はな
く、アルキル基を有する疎水性気相シリカ、通常の親水
性シリカ等、公知のものがいずれも利用可能である。
【0049】シリカの平均一次粒子径が5nm未満にす
ると、耐アルカリ性が低下してしまい好ましくない。逆
に、30nmを超えると、耐食性に寄与するために必要
なシラノール基を確保できないので、使用するシリカの
平均一次粒子径としては5〜30nmに限定する。好ま
しくは、シリカの平均一次粒子径を7〜15nmの範囲
とすることにより、耐アルカリ性や耐食性等の点でより
好適な結果を得る。
【0050】また、シリカによるチェーンの平均長さが
0.1μm未満では、シリカのチェーン形成効果が顕著
にあらわれず、電着塗装性の向上が充分でないだけでな
く、ポリアミド樹脂などの添加によって増粘し、作業性
が悪くなるので、0.1μm以上とした。特に長くても
問題ないが、あまり長すぎた場合には、塗膜の加工性が
悪くなるので、50μm以下が望ましい。好ましくは、
シリカによるチェーンの平均長さを0.2〜2μmの範
囲とすることにより、電着塗装性や加工性等の点でより
好適な結果を得る。なお、気相シリカはそのシラノール
基同志の水素結合により、塗料組成物中でチェーン状で
存在する。
【0051】本発明の製造方法において、塗料組成物中
のシリカの乾燥重量比は、全有機被覆層の乾燥重量に対
し、10〜60重量%、特には20〜40重量%とする
のが好ましい。シリカ量が10重量%未満になると、前
述のように、シリカ凝集体のシラノール基による電着塗
装時の通電点確保が充分でなく、良好な電着塗装性が得
られない場合があり、また、シラノール基によるクロメ
ート層との密着性が確保できず、耐水二次密着性が劣化
する可能性が生じる。シリカが60重量%を超えると、
樹脂組成物との相溶性が悪くなり、塗料組成物として鋼
板に塗布することが困難になる可能性が生じる。
【0052】前述のように、塗料組成物の大半は有機溶
剤であり、本発明においては、有機溶剤に、バインダー
樹脂と、添加樹脂(ポリアミド樹脂、ポリアミン樹脂お
よびポリイミン樹脂から選択される1以上)と、前述の
有機溶剤分散シリカゾルあるいはチェーン状気相シリカ
とを混合、溶解あるいは分散してなる塗料組成物を使用
して、有機被覆層を形成する。ここで、本発明において
は、塗料組成物に含まれる全有機溶剤のうち、40重量
%以上を親水性溶剤とする。なお、前述のシリカゾルの
分散媒としてエチレングリコールモノエチルエーテル等
の親水性溶剤を使用する場合には、これを含めて40重
量%以上とすればよい。
【0053】前述のように、シリカとポリアミン樹脂等
とを含有する塗料組成物は、安定性に問題があり、塗料
作製後には何ら問題の無い塗料が、一日後にはゲル状の
沈殿物が生成してしまう場合があり、本発明者らの検討
によれば、シリカは吸水性が高く酸性のシラノール基を
多く表面に有するため、親水性が高く塩基性であるポリ
アミン樹脂等と結合し易く、これらの親水性の高い樹脂
をバインダーとしてシリカが凝集し、ゲル化して沈殿し
たことが見出された。このような沈殿物が生成した塗料
組成物を塗装して乾燥しても、得られた有機被覆層には
シリカが存在せず(あるいは非常に少なく)、塗装後鮮
映性、耐外面錆性、耐水二次密着性が悪く、優れた特性
を有する有機複合被覆鋼板を製造することができない
【0054】本発明の製造方法においては、前述の所定
の成分を含み、かつ全有機溶剤のうち40重量%以上が
親水性溶剤である塗料組成物(すなわち、本発明の塗料
組成物)を用いることにより、シラノール基の回りを親
水性溶剤で囲み、添加樹脂とシリカとが直接結合するこ
とを防止し、塗料組成物の安定化を計ることが可能とな
り、高品質な有機複合被覆鋼板を安定して製造すること
ができる。
【0055】本発明において、親水性溶剤とは水と相溶
性を有する有機溶剤を示すものであり、具体的には、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノノルマルプロピルエーテル、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル、プロピルアルコール等の各種の
アルコールなどの、公知の親水性溶剤が好適に例示され
る。中でも特に、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノノルマルプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテルは好適に使
用される。なお、これらの溶剤は、複数混合して使用し
てもよい。
【0056】有機溶剤中の親水性溶剤が40重量%未満
では、塗料組成物の安定性を十二分に確保することがで
きない。親水性溶剤が40重量%以上とすることによ
り、塗料作製後、10日以上経化してもゲル化しない安
定な塗料組成物を作製することが可能となる。好ましく
は、親水性溶剤の量を50重量%以上とすることによ
り、塗料組成物の安定性をより良好なものとでき、より
好適な結果を得る。
【0057】本発明においては、有機溶剤として、親水
性溶剤のみを有機溶剤として使用してもよいが、親水性
溶剤と疎水性溶剤とを混合して、有機溶剤中の親水性溶
剤を40重量%以上としてもよい。使用される疎水性溶
剤としては、ベンゼン、キシレン、石油ナフサ、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート等が好適
に例示される。
【0058】このような塗料組成物を調製する方法には
特に限定はなく、バインダー樹脂等を適当な有機溶媒に
溶解した後、有機溶剤分散シリカゾルあるいはチェーン
状気相シリカを添加して、混合する、あるいは、適当な
有機溶媒に有機溶剤分散シリカゾルあるいはチェーン状
気相シリカを分散した後、バインダー樹脂等を溶解、混
合すればよい。なお、シリカ表面のシラノール基と添加
樹脂等との結合をより好適に防止するために、添加樹脂
の添加は、有機溶剤と有機溶剤分散シリカゾルあるいは
チェーン状気相シリカとを混合した後とするのが好まし
い。また、有機溶剤を親水性溶剤と疎水性溶剤との混合
溶剤とする場合には、親水性溶剤のみを先にシリカと混
合してもよい。
【0059】本発明の製造方法においては、塗料生成物
には、以上の必須成分以外に、本発明の特性を損わない
範囲で、必要に応じて滑材、硬化剤、通常の塗料組成物
に添加される顔料、防錆剤および分散安定化剤等が添加
されていてもよい。
【0060】塗料組成物の塗布量は、乾燥重量にして
0.1〜3g/m2である。塗料組成物の塗布量が、乾燥重
量で0.1g/m2未満では、十分な有機被覆層を形成する
ことができず、防錆性や耐低温チッピング性を十分に得
ることができない。逆に、3g/m2を超えると、被膜抵抗
が高くなり、スポット溶接性が低下してしまう。なお、
塗料組成物の塗布量を乾燥重量で0.2〜1.5g/m2
することにより、防錆性、耐低温チッピング性、スポッ
ト溶接性等の点でより好ましい結果を得る。
【0061】このような塗料組成物の塗布方法には特に
限定はなく、ロールコータ、スプレーコータ等、公知の
手段がいずれも利用可能である。また、乾燥温度にも特
に限定はなく、有機樹脂の種類等に応じて適宜決定すれ
ばよいが、通常90〜200℃程度である。
【0062】以上、本発明の電着塗装後の鮮映性に優れ
た有機複合被覆鋼板の製造方法、ならびに安定性に優れ
た有機複合塗料組成物について詳細に説明したが、本発
明は上述の例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で、各種の改良および変更を行ってもよいのはもち
ろんである。
【0063】
【実施例】次に本発明の効果を実施例に基づいて具体的
に説明する。 <実施例>板厚0.8mmの低炭素鋼板を酸洗、脱脂
後、目付け量30g/m2 のZn−Ni合金めっき(1
2重量%Ni)を施し、次いでロールコータを用いてC
6+/全Cr比50%のクロメート処理液を塗布した
後、最高到達板温120℃で焼き付け、表1に示される
付着量のクロメート被覆層を形成させた。その上層に、
下記表1に示される組成を有する(有機複合)塗料組成
物をロールコーターで塗布し、最高到達板温160℃で
焼き付けることにより、有機被覆層を形成させた。な
お、塗料組成物は、有機溶剤にバインダー樹脂を添加混
合し、次いで、シリカ(シリカゾルあるいはチェーン状
シリカ)を添加・混合し、添加樹脂を添加、混合・溶解
してして調製し、使用した。また、表1に示される含有
率は、乾燥後のもので、単位は重量%である。
【0064】表1に示されるバインダー樹脂、添加樹脂
およびシリカの種類は、下記のとおりである。
【0065】[バインダー樹脂] バインダー樹脂1(ウレタン変性エポキシ樹脂) 還流冷却器、攪拌装置、温度計および窒素ガス吹き込み
装置を付した反応装置にヘキサメチレンジイソシアネー
ト:528重量部、メチルイソブチルケトン:620重
量部を取り均一に溶解し、80℃に昇温後、グリセリ
ン:92重量部を1時間で徐々に滴下し、さらに100
℃、4時間反応させ、不揮発分50%のイソシアネート
化合物Aを得た。この化合物Aのイソシアネート当量は
固形分値で207であった。還流冷却器、攪拌装置、温
度計および窒素ガス吹き込み装置を付した反応装置にエ
ピコート1007(シェル化学社製 エポキシ樹脂:エ
ポキシ当量=2000)2000重量部とトルエン10
00重量部を加え、80℃まで昇温し、均一溶液とし
た。次にこのイソシアネート化合物A600重量部(固
型分)を1時間で徐々に滴下し、さらに80℃で3時間
反応させた。反応の終点は赤外分光光度計によりイソシ
アネート基の吸収(2270cm-1)が消滅する点とし
た。このようにしてエポキシ当量が2600のウレタン
変性エポキシ樹脂が得られた。続いて、このウレタン変
性エポキシ樹脂にジエタノールアミン105重量部を添
加し、80℃で2時間反応させた。
【0066】バインダー樹脂2(アミン変性エポキシ樹
脂) 還流冷却器、攪拌装置、温度計および窒素ガス吹き込み
装置を付した反応装置にエピコート1007(シェル化
学社製 エポキシ樹脂:エポキシ当量=2000)20
00重量部(エポキシ基1当量)とトルエン1000重
量部を加え、80℃まで昇温し、均一溶液とした。次に
この溶液にジエタノールアミン52.5重量部を30分
かけて滴下後1時間反応させた。続いて、この溶液にγ
−アミノプロピルトリメトキシシラン110.5重量部
(日本ユニカー社製 A−1100)を30分かけて滴
下し、さらに80℃で2時間反応させた。このようにし
て得られた複合体に硬化剤としてメチル化メラミン樹脂
(大日本インキ化学工業社製 スーパーベッカミン L
−105−60)を上記複合体樹脂100重量部(固形
分)に対し、40重量部混合した。
【0067】バインダー樹脂3(アクリル樹脂) 三菱レイヨン社製 ダイアナールHR633
【0068】[添加樹脂] 添加樹脂A(ポリアミド樹脂) ヘンケル白水社製 バーサミド115D 添加樹脂B(ポリアミド樹脂) ケーシー有限会社製 ニューマイド505−65 添加樹脂C(ポリアミン樹脂) 大塚化学社製 PAH−L 添加樹脂D(ポリイミン樹脂) 日本触媒社製 エポミンSP−018 添加樹脂E(ポリイミン樹脂) 日本触媒社製 エポミンSP−200
【0069】[シリカ] シリカa 平均一次粒子径10nmのものを凝集して、平均凝集粒
子径0.4μm、比表面積300m2/gとした凝集形態シ
リカを、エチレングリコールモノノルマルプロピルエー
テル中に25重量%の割合で分散した有機溶剤分散シリ
カゾル。 シリカb 平均一次粒子径10nmの一次粒子がつながった、平均
長さ0.5μmのチェーン状の疎水性ヒュームドシリ
カ。 シリカc 凝集していない平均一次粒子径10nmの上記シリカa
と同様の有機溶剤分散シリカゾル(比表面積200m2/
g)。なお、シリカの比表面積は凝集していないシリカ
の場合BET法で、凝集粒子の場合シアーズ法で測定し
た。また、粒子径は遠心沈降法による測定を行った。
【0070】
【表1】
【0071】このようにして得られた各種の鋼板につい
て、下記の各種の試験を行った。なお、化成処理および
電着塗装の条件は下記のとおりである。 [化成処理]通常のアルカリ脱脂を行った後、表面調整
を行って、リン酸塩処理液(日本ペイント社製 SD2
500)に120秒浸漬した。 [電着塗装]日本ペイント社製U−53を浴温度28〜
30℃で、電着電圧250Vで180秒間通電して電着
塗装を施し、165℃で20分間焼き付けた。
【0072】(電着塗装性)化成処理を行った後に電着
塗装し、電着塗装後の試料にポリエステル粘着テープN
o.31B(日東電工(株)製)を貼り、財団法人日本
色彩研究所製の携帯用鮮明度光沢度計PGD−IV型を
用いてPGD値を測定した。なお、PGD(鮮明度光沢
度計)は自動車技術Vol.141(1987),N
o.279,P.1394に記載される塗装面の光沢度
を簡便に測定する装置である。PGD値は高い方が鮮映
性は良好である。なお、本発明者らの知見に基づけば、
従来の電着塗装性の評価基準であったゆず肌の場合はP
GD値0.2以下であることがわかった。PGD値0.
3以上0.5未満ではゆず肌にはならないが、電着塗装
被膜にわずかに凹凸が観察される。PGD値0.5では
電着塗装被膜は均一となり、電着塗装被膜下地の形状の
凹凸がそのまま現れる。なお、目標であるZn−Ni合
金めっき鋼板のPGD値は、電着塗装条件により0.4
〜0.6を示すので、鮮映性の合格基準は0.4〜0.
6とした。PGD値が0〜0.2ではゆず肌である。
【0073】(耐外面錆性)化成処理を行った後に電着
塗装し、さらに自動車用中塗り塗装(日本ペイント社製
TO−4830、塗膜厚40μm)、上塗り塗装(日
本ペイント社製 TO−4640−2、塗膜厚40μ
m)をスプレー塗装した。塗装後にのこ刃傷を入れ、試
料とした。得られた試料を海岸に暴露し、週2回の海水
散布をおこなうVolvo試験を3ヶ月間行った。暴露
地は東京湾海岸である。評価は、傷部からの最大塗膜膨
れ巾(または腐食巾)を測定し、以下の基準で判定し
た。 ◎:塗膜膨れ(または腐食)無し ○:最大塗膜膨れ巾(または腐食巾)0超え1mm以下 △:最大塗膜膨れ巾(または腐食巾)1超え2mm以下 ×:最大塗膜膨れ巾(または腐食巾)2mm超え
【0074】(耐水二次密着性)化成処理を行った後電
着塗装し、さらに自動車用中塗り塗装(日本ペイント社
製 TO−4830、塗膜厚40μm)、上塗り塗装
(日本ペイント社製 TO−4640−2、塗膜厚40
μm)をスプレー塗装した。得られたサンプルを50℃
の純水に240時間浸漬した。各サンプルを取り出し、
10分以内に碁盤目テープ剥離試験を行った(2mm間
隔の碁盤目を100個)。評価は、塗膜剥離面積率を測
定することによって行った。 剥離面積率 ◎: 0% ○: 1〜5% △: 6〜15% ×:16〜35% ××: 35%以上
【0075】(塗料安定性)塗料を作製してから10日
後の塗料状態を観察した。以上の結果を表2に示す。
【0076】
【表2】
【0077】表2に示されるように、本発明の製造方法
によって作製された実施例1〜7は、いずれも良好な電
着塗装性を有し、さらに、耐外面錆性、耐水二次密着性
等、自動車車体外面用鋼板に要求される性能を具備して
いる。これに対し、比較例1〜3は塗料組成物の親水性
溶剤量が少ないために安定性が低く、塗料作製直後にこ
の塗料組成物を用いて有機複合被服鋼板を製造した際に
は塗装後の特性も良好であったが、10日間放置する間
にゲル状の沈殿物が生成され、これを用いて有機複合被
覆鋼板を製造した結果、上記表2に示されるように、電
着塗装後の鮮映性、耐外面錆性、耐水二次密着性共に悪
かった。なお、実施例8は、添加樹脂の添加量が少ない
ために、その他の特性は優れるものの、電着塗装後の鮮
映性のみが低かった。また、比較例4は、溶剤に一次粒
子が均一に分散するシリカゾルを用いたため、有機被覆
層においてもシリカが凝集しておらず、電着塗装後の鮮
映性が低いばかりか、塗料の状態も悪く、付着量のコン
トロールが困難であった。なお、試験は、付着量が0.
8g/m2の部分を用いて行った。実施例9は、添加樹脂の
量が多かったため、電着塗装性は良好であるものの、耐
水二次密着性のみが若干低かった。比較例5は通常の亜
鉛−Ni合金めっき鋼板の性能を、比較例6は通常の冷
延鋼板の性能を、それぞれ示した。以上の結果より、本
発明の効果は明らかである。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に従
って有機複合被覆鋼板を製造することによって、電着塗
装性、特に電着塗装後の鮮映性に優れ、従来の亜鉛系め
っき鋼板や冷延鋼板と同等の外観を示し、さらに耐水二
次密着性、防錆性等にも優れた性能を示す優れた自動車
車体用素材を提供することができる。これにより自動車
車体の耐久性向上、ひいては地球資源の節約に、貢献す
るものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 5/00 C09D 5/00 (72)発明者 筋 田 成 子 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研 究所内 (72)発明者 向 亮 一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研 究所内 (72)発明者 日下部 隆 宏 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研 究所内 (72)発明者 望 月 一 雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研 究所内 (72)発明者 田 辺 弘 往 栃木県那須郡西那須野町朝日町8−15 (72)発明者 永 井 昌 憲 栃木県大田原市薄葉1926−9 (72)発明者 加 藤 伸 佳 栃木県那須郡西那須野町下永田3−1172 −4 A104号 (72)発明者 小 川 修 栃木県那須郡西那須野町下永田3−1172 −4 A105号 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08 B05D 3/10 B05D 5/06 B05D 7/14 B05D 7/24 302 C09D 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板の表面に
    Cr換算で5〜500mg/m2 のクロメート層を形成し、
    その上に、平均粒子径が5〜30nmの一次粒子が凝集
    してなる平均凝集粒子径が0.1〜2μmで凝集体の比
    表面積が40〜800m2/gの有機溶剤分散シリカゾル
    と、バインダー樹脂と、ポリアミド樹脂、ポリアミン樹
    脂およびポリイミン樹脂からなる群より選択された1以
    上の樹脂と、有機溶剤とを含有し、かつ全有機溶剤のう
    ち親水性溶剤が40重量%以上である有機複合塗料組成
    物を、乾燥重量にして0.1〜3g/m2塗布し、乾燥する
    ことを特徴とする電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合
    被覆鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板の表面に
    Cr換算で5〜500mg/m2 のクロメート層を形成し、
    その上に、平均粒子径が5〜30nmの一次粒子が結合
    してなる平均長さが0.1μm以上のチェーン状気相シ
    リカと、バインダー樹脂と、ポリアミド樹脂、ポリアミ
    ン樹脂およびポリイミン樹脂からなる群より選択された
    1以上の樹脂と、有機溶剤とを含有し、かつ全有機溶剤
    のうち親水性溶剤が40重量%以上である有機複合塗料
    組成物を、乾燥重量にして0.1〜3g/m2塗布し、乾燥
    することを特徴とする電着塗装後の鮮映性に優れた有機
    複合被覆鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記バインダー樹脂が、500〜5000
    のエポキシ当量を有するエピクロルヒドリン−ビスフェ
    ノールA型エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して
    0.8〜1.0モルのジアルカノールアミンを付加して
    なる変性エポキシ樹脂100重量部に、シランカップリ
    ング剤を0.5〜10重量部、アミノ系樹脂を5〜70
    重量部配合した組成物である請求項1または2に記載の
    有機複合被覆鋼板の製造方法
  4. 【請求項4】前記バインダー樹脂が、エピクロルヒドリ
    ン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部に対
    してイソシアネート化合物10〜100重量部を反応さ
    せたエポキシ当量1000〜5000のウレタン変性エ
    ポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し0.5〜1.0モ
    ルのジアルカノールアミンを付加してなる変性エポキシ
    樹脂である請求項1または2に記載の有機複合被覆鋼板
    の製造方法
  5. 【請求項5】平均粒子径が5〜30nmの一次粒子が凝
    集してなる平均凝集粒子径が0.1〜2μmで凝集体の
    比表面積が40〜800m2/gの有機溶剤分散シリカゾル
    あるいは平均粒子径が5〜30nmの一次粒子が結合し
    てなる平均長さが0.1μm以上のチェーン状気相シリ
    カと、バインダー樹脂と、ポリアミド樹脂、ポリアミン
    樹脂およびポリイミン樹脂からなる群より選択された1
    以上の樹脂と、有機溶剤とを含有し、かつ全有機溶剤の
    うち親水性溶剤が40重量%以上であることを特徴とす
    る有機複合塗料組成物。
JP6178659A 1994-07-29 1994-07-29 電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法ならびに有機複合塗料組成物 Expired - Fee Related JP2922426B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6178659A JP2922426B2 (ja) 1994-07-29 1994-07-29 電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法ならびに有機複合塗料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6178659A JP2922426B2 (ja) 1994-07-29 1994-07-29 電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法ならびに有機複合塗料組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0839723A JPH0839723A (ja) 1996-02-13
JP2922426B2 true JP2922426B2 (ja) 1999-07-26

Family

ID=16052332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6178659A Expired - Fee Related JP2922426B2 (ja) 1994-07-29 1994-07-29 電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法ならびに有機複合塗料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2922426B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0839723A (ja) 1996-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1907492B1 (en) Pre-sealed steel sheet with improved anti- corrosion and weldability and preparing method thereof
KR930001015B1 (ko) 유기코팅 처리된 아연합금도금 부식방지 강판 및 그 제조방법
JPS6033192B2 (ja) 耐食性、塗料密着性、塗装耐食性のすぐれた複合被覆鋼板
JP2003513141A (ja) 導電性有機塗料
US5294485A (en) Organic composite coated steel strip having improved corrosion resistance and weldability
KR100266232B1 (ko) 전착도장성과 내식성이 우수한 유기복합피복강판 및 그 제조방법
JPH0360919B2 (ja)
JP2922426B2 (ja) 電着塗装後の鮮映性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法ならびに有機複合塗料組成物
JPH029067B2 (ja)
JP2854244B2 (ja) 電着塗装後の鮮映性と塗料密着性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法
EP0230320A1 (en) Organic coated steel strip having improved bake hardenability and method for making
JP2988822B2 (ja) 電着塗装性と耐食性に優れた有機複合被覆鋼板およびその製造方法
JPH0860380A (ja) 電着塗装性と塗料安定性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法
JP3124266B2 (ja) 塗膜密着性と加工部の耐食性に優れ環境負荷の小さい塗装鋼板
JP3389884B2 (ja) 燃料容器用表面処理鋼板とそのための塗料組成物
JP2621751B2 (ja) 自動車用表面処理鋼板
JP3090207B1 (ja) 加工部の耐食性に優れ環境負荷の小さい塗装鋼板
JPH01312082A (ja) 耐食性および塗膜密着性に優れた有機被覆鋼板の製造方法
JP2976405B2 (ja) 耐水二次密着性と加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH0153110B2 (ja)
JPH05147156A (ja) 有機複合被覆アルミニウム板
JPH05115838A (ja) 耐食性および溶接性に優れる自動車用表裏異種表面処理鋼板
JPH0257589B2 (ja)
JPH11151776A (ja) 高耐食性燃料タンク用鋼板
JPH0326539A (ja) 溶接性に優れた防錆塗装鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990330

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees