JP2922412B2 - アンカーのヘッドキャップ取り付け方法およびヘッドキャップ取り付け構造 - Google Patents
アンカーのヘッドキャップ取り付け方法およびヘッドキャップ取り付け構造Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、地盤や各種構造物等
に定着されたアンカーの頭部定着部を保護するヘッドキ
ャップの取り付け方法およびその取り付け構造に関す
る。
に定着されたアンカーの頭部定着部を保護するヘッドキ
ャップの取り付け方法およびその取り付け構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、グランドアンカー工事におい
て、緊張装置等で緊張されたPC鋼より線等のアンカー引
張材は、アンカーヘッド、定着用くさびの組み合わせ等
からなる定着具により、所定荷重での緊張を保った状態
で、アンカープレート(支圧板)を介して、地盤や各種
構造物等に定着されている。定着具によって定着された
アンカー引張材の端部(頭部)は、通常、防錆や保護等
を主な目的とするヘッドキャップ(オイルキャップとも
いう)によって、アンカーヘッドとともに被覆されてい
る。
て、緊張装置等で緊張されたPC鋼より線等のアンカー引
張材は、アンカーヘッド、定着用くさびの組み合わせ等
からなる定着具により、所定荷重での緊張を保った状態
で、アンカープレート(支圧板)を介して、地盤や各種
構造物等に定着されている。定着具によって定着された
アンカー引張材の端部(頭部)は、通常、防錆や保護等
を主な目的とするヘッドキャップ(オイルキャップとも
いう)によって、アンカーヘッドとともに被覆されてい
る。
【0003】ヘッドキャップは、通常、フランジ付形状
に成形され、アンカープレート上面へのフランジのボル
ト止め等によって、アンカー引張材の頭部を被覆した状
態で固定されている。
に成形され、アンカープレート上面へのフランジのボル
ト止め等によって、アンカー引張材の頭部を被覆した状
態で固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アンカープ
レートへのヘッドキャップの取り付けの際においては、
アンカープレートに予め形成されたタップ孔へのボルト
の螺着、締め付けによって、ヘッドキャップが、アンカ
ープレートに対して固定されている。
レートへのヘッドキャップの取り付けの際においては、
アンカープレートに予め形成されたタップ孔へのボルト
の螺着、締め付けによって、ヘッドキャップが、アンカ
ープレートに対して固定されている。
【0005】しかしながら、アンカープレートへのタッ
プ加工は容易でなく、作業の煩雑化を招くため、作業性
の低下は避けられない。
プ加工は容易でなく、作業の煩雑化を招くため、作業性
の低下は避けられない。
【0006】そして、フランジにおいては、ボルトが等
間隔離反した複数箇所に配設されるため、作業工程数が
増加しやすい。
間隔離反した複数箇所に配設されるため、作業工程数が
増加しやすい。
【0007】また、鉄製のヘッドキャップにおいては、
アンカープレートへの直接的な溶接等のもとで固定する
構造が知られている。しかし、溶接は、ヘッドキャップ
を熱変形させる虞れがある。ヘッドキャップの変形は、
内部からのグリース等の漏出、および、ヘッドキャップ
内への雨水等の侵入を招くため、ヘッドキャップの機能
を低下させる。
アンカープレートへの直接的な溶接等のもとで固定する
構造が知られている。しかし、溶接は、ヘッドキャップ
を熱変形させる虞れがある。ヘッドキャップの変形は、
内部からのグリース等の漏出、および、ヘッドキャップ
内への雨水等の侵入を招くため、ヘッドキャップの機能
を低下させる。
【0008】この発明は、容易な取り付け作業を可能と
するアンカーのヘッドキャップ取付け方法およびヘッド
キャップ取り付け構造の提供を目的としている。
するアンカーのヘッドキャップ取付け方法およびヘッド
キャップ取り付け構造の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明のアンカーのヘッドキャップ取り付け方法
においては、アンカー引張材となるPC鋼より線、PC
鋼棒の端末が、その緊張・定着後に、定着具となるアン
カーヘッドから延出された状態で残されることに着目し
ている。
に、この発明のアンカーのヘッドキャップ取り付け方法
においては、アンカー引張材となるPC鋼より線、PC
鋼棒の端末が、その緊張・定着後に、定着具となるアン
カーヘッドから延出された状態で残されることに着目し
ている。
【0010】そこで、この発明の一実施例によれば、ボ
ルトの立設されたベースプレートを、アンカーの緊張・
定着後に、アンカー引張材となるPC鋼より線のアンカ
ーヘッドからの延出端に移動不能、かつ離脱不能に固定
している。そして、アンカー引張材の頭部定着部を、ベ
ースプレートと共にヘッドキャップで被覆し、ヘッドキ
ャップ底面外方からの、ボルトへの止めナットの螺着お
よび締め付けによって、ヘッドキャップをアンカープレ
ートに押し付けて固定している。
ルトの立設されたベースプレートを、アンカーの緊張・
定着後に、アンカー引張材となるPC鋼より線のアンカ
ーヘッドからの延出端に移動不能、かつ離脱不能に固定
している。そして、アンカー引張材の頭部定着部を、ベ
ースプレートと共にヘッドキャップで被覆し、ヘッドキ
ャップ底面外方からの、ボルトへの止めナットの螺着お
よび締め付けによって、ヘッドキャップをアンカープレ
ートに押し付けて固定している。
【0011】
【作用】この発明によれば、アンカープレートにタップ
加工を施す必要がなく、PC鋼より線の延出端へのベース
プレートの固定、および、ベースプレートのボルトに対
する止めナットの螺着、締め付けによって、ヘッドキャ
ップの取り付けが行えるため、作業性が確実に改善され
る。
加工を施す必要がなく、PC鋼より線の延出端へのベース
プレートの固定、および、ベースプレートのボルトに対
する止めナットの螺着、締め付けによって、ヘッドキャ
ップの取り付けが行えるため、作業性が確実に改善され
る。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
について詳細に説明する。
について詳細に説明する。
【0013】図1に示すように、この発明に係るアンカ
ーのヘッドキャップ取り付け構造10においては、アンカ
ー12のアンカー引張材14となるPC鋼より線の、アンカー
ヘッド16からの延出端14a に、ベースプレート18が固定
されている。
ーのヘッドキャップ取り付け構造10においては、アンカ
ー12のアンカー引張材14となるPC鋼より線の、アンカー
ヘッド16からの延出端14a に、ベースプレート18が固定
されている。
【0014】アンカー12においては、たとえば、地盤、
各種構造物等20のアンカー孔22の内部で一端の固定され
たPC鋼より線(アンカー引張材)14が、緊張装置(図示
しない)等によって所定荷重のもとで緊張される。そし
て、アンカープレート(支圧板)24に隣接した箇所にお
ける、PC鋼より線14に対するアンカーヘッド16の固定に
より、PC鋼より線、つまりはアンカー12が、所定荷重で
の緊張を保った状態で地盤等20に対して定着されてい
る。
各種構造物等20のアンカー孔22の内部で一端の固定され
たPC鋼より線(アンカー引張材)14が、緊張装置(図示
しない)等によって所定荷重のもとで緊張される。そし
て、アンカープレート(支圧板)24に隣接した箇所にお
ける、PC鋼より線14に対するアンカーヘッド16の固定に
より、PC鋼より線、つまりはアンカー12が、所定荷重で
の緊張を保った状態で地盤等20に対して定着されてい
る。
【0015】PC鋼より線14に対するアンカーヘッド16の
固定は、通常、アンカーヘッドの挿通孔16a の内部でPC
鋼より線の回りに嵌着されたくさび26によって行われ
る。
固定は、通常、アンカーヘッドの挿通孔16a の内部でPC
鋼より線の回りに嵌着されたくさび26によって行われ
る。
【0016】なお、このようなアンカー12の構成は公知
であり、その構成自体はこの発明の趣旨でないため、こ
こでは詳細に説明しない。
であり、その構成自体はこの発明の趣旨でないため、こ
こでは詳細に説明しない。
【0017】そして、このように、PC鋼より線14に対す
るアンカーヘッド16の固定によって定着された、いわゆ
るアンカー12の頭部定着部は、通常、ヘッドキャップ
(オイルキャップともいう)28によって被覆されてい
る。ヘッドキャップ28の内部には、通常、グリース等の
防錆油が充填され、防錆油およびヘッドキャップ自体に
よる外部との隔離によって、アンカー12の頭部定着部の
防錆、保護等がはかられている。
るアンカーヘッド16の固定によって定着された、いわゆ
るアンカー12の頭部定着部は、通常、ヘッドキャップ
(オイルキャップともいう)28によって被覆されてい
る。ヘッドキャップ28の内部には、通常、グリース等の
防錆油が充填され、防錆油およびヘッドキャップ自体に
よる外部との隔離によって、アンカー12の頭部定着部の
防錆、保護等がはかられている。
【0018】ここで、このアンカー12においては、通
常、PC鋼より線14が、アンカーヘッド16から端末
14aを延出させた状態で定着される。そこで、この発
明のアンカーのヘッドキャップ取り付け方法において
は、アンカー12の緊張・定着後におけるPC鋼より線
の延出端(端末)14aに着目し、この延出端を利用し
て、ヘッドキャップ28をアンカーに対して固定してい
る。
常、PC鋼より線14が、アンカーヘッド16から端末
14aを延出させた状態で定着される。そこで、この発
明のアンカーのヘッドキャップ取り付け方法において
は、アンカー12の緊張・定着後におけるPC鋼より線
の延出端(端末)14aに着目し、この延出端を利用し
て、ヘッドキャップ28をアンカーに対して固定してい
る。
【0019】この発明においては、図1に示すように、
緊張・定着後のPC鋼より線の延出端14aに、ベース
プレート18が固定されている。図1に加えて図2を見
るとわかるように、ベースプレート18は、たとえば、
PC鋼より線の延出端14aの遊挿可能な挿通孔18a
を有して形成され、挿通孔への延出端の挿通、および、
挿通孔内における延出端の回りへのくさび30の嵌着に
よって、延出端に対して回転不能、かつ離脱不能に固定
される。
緊張・定着後のPC鋼より線の延出端14aに、ベース
プレート18が固定されている。図1に加えて図2を見
るとわかるように、ベースプレート18は、たとえば、
PC鋼より線の延出端14aの遊挿可能な挿通孔18a
を有して形成され、挿通孔への延出端の挿通、および、
挿通孔内における延出端の回りへのくさび30の嵌着に
よって、延出端に対して回転不能、かつ離脱不能に固定
される。
【0020】ここで、ベースプレート18は、PC鋼より線
の延出方向に沿って立設されたボルト32を一体的に有し
て形成されている。ボルト32は、たとえば、ベースプレ
ート18の中心部における溶着等によって立設される。そ
して、ボルト32の回りへのサポートプレート34の挿着、
および、ボルトへのナット36の締め付けにより、くさび
30をベースプレートの挿通孔18a に対して嵌着、支持す
るように、この発明においては構成されている。
の延出方向に沿って立設されたボルト32を一体的に有し
て形成されている。ボルト32は、たとえば、ベースプレ
ート18の中心部における溶着等によって立設される。そ
して、ボルト32の回りへのサポートプレート34の挿着、
および、ボルトへのナット36の締め付けにより、くさび
30をベースプレートの挿通孔18a に対して嵌着、支持す
るように、この発明においては構成されている。
【0021】サポートプレート34は、たとえば、ベース
プレートのボルト32の挿通可能な挿通孔34a を中心部
に、PC鋼より線14のための挿通孔34b をその回りにそれ
ぞれ有して形成され、対応する挿通孔へのボルト、PC鋼
より線の挿通のもとで、サポートプレートがこれらに対
して挿着されている。
プレートのボルト32の挿通可能な挿通孔34a を中心部
に、PC鋼より線14のための挿通孔34b をその回りにそれ
ぞれ有して形成され、対応する挿通孔へのボルト、PC鋼
より線の挿通のもとで、サポートプレートがこれらに対
して挿着されている。
【0022】このような構成では、ボルト32に対するナ
ット36の締め付けのもとで、PC鋼より線の延出端14a に
対するベースプレート18の固定が容易に行えるため、ベ
ースプレートの固定作業が十分に簡単になる。更に、嵌
着後のくさび30が、サポートプレート34によって継続し
て押圧、支持されるため、くさびの離脱、緩みが確実に
防止でき、PC鋼より線14に対するベースプレート18の安
定性が十分に確保できる。
ット36の締め付けのもとで、PC鋼より線の延出端14a に
対するベースプレート18の固定が容易に行えるため、ベ
ースプレートの固定作業が十分に簡単になる。更に、嵌
着後のくさび30が、サポートプレート34によって継続し
て押圧、支持されるため、くさびの離脱、緩みが確実に
防止でき、PC鋼より線14に対するベースプレート18の安
定性が十分に確保できる。
【0023】そして、この発明のヘッドキャップ取り付
け方法では、アンカー12の頭部定着部を被覆したヘッ
ドキャップ28の底面外方から、挿通孔38を介して、
たとえば、袋状の止めナット40をボルト32に対して
螺着し、止めナットによる締め付けのもとで、ヘッドキ
ャップを、図1に示すような、アンカープレート24へ
の密着状態で固定している。
け方法では、アンカー12の頭部定着部を被覆したヘッ
ドキャップ28の底面外方から、挿通孔38を介して、
たとえば、袋状の止めナット40をボルト32に対して
螺着し、止めナットによる締め付けのもとで、ヘッドキ
ャップを、図1に示すような、アンカープレート24へ
の密着状態で固定している。
【0024】このように、止めナット40の締め付け力の
もとでヘッドキャップ28を固定するヘッドキャップ取り
付け構造10では、ヘッドキャップの密閉状態が十分に確
保できる。また、ヘッドキャップの挿通孔38は、止めナ
ット40の挿通、螺着のもとで必然的に閉塞されるため、
ヘッドキャップの密閉性が十分に維持できる。
もとでヘッドキャップ28を固定するヘッドキャップ取り
付け構造10では、ヘッドキャップの密閉状態が十分に確
保できる。また、ヘッドキャップの挿通孔38は、止めナ
ット40の挿通、螺着のもとで必然的に閉塞されるため、
ヘッドキャップの密閉性が十分に維持できる。
【0025】なお、図1の参照符号41、42 は、ヘッドキ
ャップ28の密閉性を高めるための、アンカープレート2
4、ナット40に対する、それぞれのパッキングである。
ャップ28の密閉性を高めるための、アンカープレート2
4、ナット40に対する、それぞれのパッキングである。
【0026】上記のように、この発明のアンカーのヘッ
ドキャップ取り付け方法によれば、アンカープレート24
にタップ加工を施すことなく、止めナット40の挿着可能
な挿通孔38をヘッドキャップ28に穿設すれば足りるた
め、構成および作業性が複雑化しない。
ドキャップ取り付け方法によれば、アンカープレート24
にタップ加工を施すことなく、止めナット40の挿着可能
な挿通孔38をヘッドキャップ28に穿設すれば足りるた
め、構成および作業性が複雑化しない。
【0027】また、ヘッドキャップ28の溶接等も必要な
いため、ヘッドキャップの変形、および、加熱に伴う防
錆油の溶融等が防止でき、アンカー12の頭部定着部の防
錆、保護というヘッドキャップの本来の機能が、十分に
確保できる。
いため、ヘッドキャップの変形、および、加熱に伴う防
錆油の溶融等が防止でき、アンカー12の頭部定着部の防
錆、保護というヘッドキャップの本来の機能が、十分に
確保できる。
【0028】そして、この発明のヘッドキャップ取り付
け構造10によれば、上記方法が適切に遂行でき、作業
性、機能性を低下させることのないヘッドキャップ28の
取り付け作業が容易に行える。
け構造10によれば、上記方法が適切に遂行でき、作業
性、機能性を低下させることのないヘッドキャップ28の
取り付け作業が容易に行える。
【0029】ここで、実施例においては、ベースプレー
ト18を、PC鋼より線の延出端14a に対しくさび30によっ
て固定しているが、ベースプレートが延出端に対して強
固かつ安定した状態で固定できればよいため、これに限
定されず、他の手段、たとえば、ボルト止め等によって
ベースプレートを固定してもよい。
ト18を、PC鋼より線の延出端14a に対しくさび30によっ
て固定しているが、ベースプレートが延出端に対して強
固かつ安定した状態で固定できればよいため、これに限
定されず、他の手段、たとえば、ボルト止め等によって
ベースプレートを固定してもよい。
【0030】しかしながら、くさび30による保持力は、
ボルトによるそれより比較的大きく維持できるととも
に、くさびの嵌着作業がボルトの締め付け作業より容易
に行えるため、安全性、作業性の点から、くさびの利用
が有効であることが十分に理解できる。
ボルトによるそれより比較的大きく維持できるととも
に、くさびの嵌着作業がボルトの締め付け作業より容易
に行えるため、安全性、作業性の点から、くさびの利用
が有効であることが十分に理解できる。
【0031】また、実施例においては、サポートプレー
ト34を介したナット36の螺着、締め付けに伴う押圧
のもとで、ベースプレートの挿通孔18aへのくさび3
0の嵌着、支持が行われている。しかし、これに限定さ
れず、たとえば、他の手段によって、くさび30をベー
スプレートの挿通孔18aに嵌着してもよい。
ト34を介したナット36の螺着、締め付けに伴う押圧
のもとで、ベースプレートの挿通孔18aへのくさび3
0の嵌着、支持が行われている。しかし、これに限定さ
れず、たとえば、他の手段によって、くさび30をベー
スプレートの挿通孔18aに嵌着してもよい。
【0032】しかしながら、サポートプレート34を介
したナット36の螺着、締め付けにより、くさび30を
ベースプレートの挿通孔18aに押圧すれば、複数箇所
のくさび30の嵌着が同時に行えるとともに、嵌着後に
おけるくさびの支持が得られるため、作業性、安全性が
容易に向上される。
したナット36の螺着、締め付けにより、くさび30を
ベースプレートの挿通孔18aに押圧すれば、複数箇所
のくさび30の嵌着が同時に行えるとともに、嵌着後に
おけるくさびの支持が得られるため、作業性、安全性が
容易に向上される。
【0033】更に、止めナット40として、袋状ナットを
例示しているが、ボルト32に螺着可能であれば足りるた
め、これに限定されず、たとえば、ヘッドキャップ28の
外方にボルトの突出される構成とした場合においては、
袋状ナットに代えて、通常のナットを使用してもよい。
例示しているが、ボルト32に螺着可能であれば足りるた
め、これに限定されず、たとえば、ヘッドキャップ28の
外方にボルトの突出される構成とした場合においては、
袋状ナットに代えて、通常のナットを使用してもよい。
【0034】また、実施例においては、PC鋼より線をア
ンカー引張材として例示しているが、他のアンカー引張
材であるPC鋼棒をアンカー引張材114 とするアンカー11
2 のヘッドキャップ取り付け構造110 を、別の実施例と
して図3、図4に示す。
ンカー引張材として例示しているが、他のアンカー引張
材であるPC鋼棒をアンカー引張材114 とするアンカー11
2 のヘッドキャップ取り付け構造110 を、別の実施例と
して図3、図4に示す。
【0035】図3に示すように、このようなPC鋼棒(ア
ンカー引張材)114 によるアンカー112 においては、た
とえば、地盤等120 のアンカー孔122 から延出されたPC
鋼棒が、所定荷重で緊張され、アンカープレート124 、
アンカーヘッド116 からのねじ部延出端114aに螺着され
たナット44の締め付けによって、アンカーが地盤等に対
して定着されている。
ンカー引張材)114 によるアンカー112 においては、た
とえば、地盤等120 のアンカー孔122 から延出されたPC
鋼棒が、所定荷重で緊張され、アンカープレート124 、
アンカーヘッド116 からのねじ部延出端114aに螺着され
たナット44の締め付けによって、アンカーが地盤等に対
して定着されている。
【0036】なお、このようなアンカー112 の構成も、
PC鋼より線をアンカー引張材とする前記構成と同様に公
知であり、その構成自体はこの発明の趣旨でないため、
ここでは詳細に説明しない。
PC鋼より線をアンカー引張材とする前記構成と同様に公
知であり、その構成自体はこの発明の趣旨でないため、
ここでは詳細に説明しない。
【0037】そして、このヘッドキャップ取り付け方法
においては、PC鋼棒のねじ部延出端114aへの止めナット
140 の直接的な螺着および締め付けによって、ヘッドキ
ャップ128 をアンカー112 に対して固定している。
においては、PC鋼棒のねじ部延出端114aへの止めナット
140 の直接的な螺着および締め付けによって、ヘッドキ
ャップ128 をアンカー112 に対して固定している。
【0038】図3に加えて図4を見るとわかるように、
ヘッドキャップ128は、たとえば、上半部128a、
下半部128bの組み合わせによって形成さ江ヘッドキ
ャップでのアンカー112の被覆後において、止めナッ
ト140が、上半部底面の挿通孔138を介して螺着さ
れる。
ヘッドキャップ128は、たとえば、上半部128a、
下半部128bの組み合わせによって形成さ江ヘッドキ
ャップでのアンカー112の被覆後において、止めナッ
ト140が、上半部底面の挿通孔138を介して螺着さ
れる。
【0039】このように、PC鋼棒をアンカー引張材1
14とするアンカーのヘッドキャップ取り付け方法にお
いても、前記の実施例と同様に、アンカープレート12
4にタップ加工を施すことなく、緊張、定着後のアンカ
ー112に対するヘッドキャップ128の取り付けが行
える。そのため、構成および作業性が十分に簡単化され
るとともに、アンカー112の頭部定着部の防錆、保護
というヘッドキャップ128の本来の機能が容易に確保
できる。
14とするアンカーのヘッドキャップ取り付け方法にお
いても、前記の実施例と同様に、アンカープレート12
4にタップ加工を施すことなく、緊張、定着後のアンカ
ー112に対するヘッドキャップ128の取り付けが行
える。そのため、構成および作業性が十分に簡単化され
るとともに、アンカー112の頭部定着部の防錆、保護
というヘッドキャップ128の本来の機能が容易に確保
できる。
【0040】そして、この発明のヘッドキャップ取り付
け構造110 によれば、上記方法が適切に遂行でき、PC鋼
棒をアンカー引張材114 とするアンカー112 における、
ヘッドキャップ28の取り付け作業の容易化、および、ヘ
ッドキャップの機能性の確保が、十分にはかられる。
け構造110 によれば、上記方法が適切に遂行でき、PC鋼
棒をアンカー引張材114 とするアンカー112 における、
ヘッドキャップ28の取り付け作業の容易化、および、ヘ
ッドキャップの機能性の確保が、十分にはかられる。
【0041】なお、この構成においても、止めナット14
0 は、図示のような袋状ナットに限定されず、止めナッ
トとして、たとえば、PC鋼棒のねじ部延出端114aに対応
する通常のナットが利用できる。
0 は、図示のような袋状ナットに限定されず、止めナッ
トとして、たとえば、PC鋼棒のねじ部延出端114aに対応
する通常のナットが利用できる。
【0042】上述した実施例は、この発明を説明するた
めのものであり、この発明を何等限定するものでなく、
この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも
全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
めのものであり、この発明を何等限定するものでなく、
この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも
全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るアンカー
のヘッドキャップ取り付け方法によれば、緊張・定着後
のアンカー引張材の延出端を利用し、延出端に対する止
めナットの締め付けによって、ヘッドキャップが固定で
きるため、アンカープレートにタップ加工を施すことな
く、アンカーの頭部定着部に対するヘッドキャップの取
り付けが行える。そのため、ヘッドキャップおよびアン
カーの構成および作業性が複雑化しない。
のヘッドキャップ取り付け方法によれば、緊張・定着後
のアンカー引張材の延出端を利用し、延出端に対する止
めナットの締め付けによって、ヘッドキャップが固定で
きるため、アンカープレートにタップ加工を施すことな
く、アンカーの頭部定着部に対するヘッドキャップの取
り付けが行える。そのため、ヘッドキャップおよびアン
カーの構成および作業性が複雑化しない。
【0044】また、ヘッドキャップの溶接等も必要ない
ため、ヘッドキャップの変形、および、加熱に伴う防錆
油の溶融等が防止でき、アンカーの頭部定着部の防錆、
保護というヘッドキャップの本来の機能が、十分に確保
できる。
ため、ヘッドキャップの変形、および、加熱に伴う防錆
油の溶融等が防止でき、アンカーの頭部定着部の防錆、
保護というヘッドキャップの本来の機能が、十分に確保
できる。
【0045】そして、この発明のヘッドキャップ取り付
け構造によれば、上記方法が適切に遂行でき、作業性、
機能性を低下させることのないヘッドキャップの取り付
け作業が容易に行える。
け構造によれば、上記方法が適切に遂行でき、作業性、
機能性を低下させることのないヘッドキャップの取り付
け作業が容易に行える。
【0046】また、PC鋼より線をアンカー引張材とす
る構成において、サポートプレートを介したナットの螺
着、締め付けにより、くさびをベースプレートに対して
押圧可能とすれば、複数箇所のくさびの嵌着が同時に行
えるとともに、嵌着後におけるくさびの支持が得られる
ため、作業性、安全性が一層に向上される。
る構成において、サポートプレートを介したナットの螺
着、締め付けにより、くさびをベースプレートに対して
押圧可能とすれば、複数箇所のくさびの嵌着が同時に行
えるとともに、嵌着後におけるくさびの支持が得られる
ため、作業性、安全性が一層に向上される。
【図1】この発明の一実施例に係るアンカーのヘッドキ
ャップ取り付け構造の概略縦断面図である。
ャップ取り付け構造の概略縦断面図である。
【図2】一実施例のアンカーのヘッドキャップ取り付け
構造の概略分解斜視図である。
構造の概略分解斜視図である。
【図3】この発明の別の実施例における、アンカーのヘ
ッドキャップ取り付け構造の概略縦断面図である。
ッドキャップ取り付け構造の概略縦断面図である。
【図4】別実施例のヘッドキャップ取り付け構造の概略
分解斜視図である。
分解斜視図である。
10、110 アンカーのヘッドキャップ取り付け構造 12、112 アンカー 14 PC鋼より線(アンカー引張材) 14a 延出端 114 PC鋼棒(アンカー引張材) 114a ねじ部延出端 16、116 アンカーヘッド 18 ベースプレート 18a 挿通孔 24、124 アンカープレート(支圧板) 28、128 ヘッドキャップ(オイルキャップ) 32 ボルト 34 サポートプレート 36 ナット 38、138 挿通孔 40、140 止めナット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−203069(JP,A) 特開 平4−169643(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 5/74 - 5/80
Claims (5)
- 【請求項1】 アンカーヘッドを有する所定の定着具に
よってアンカー引張材となるPC鋼より線の定着された
アンカーの頭部定着部を、その被覆のもとで保護するヘ
ッドキャップの取り付け方法であり、 ボルトの立設されたベースプレートを、アンカーの緊張
・定着後に、アンカーヘッドからのPC鋼より線の延出
端に移動不能、かつ離脱不能に固定するとともに、アン
カーの頭部定着部を、このベースプレートと共にヘッド
キャップで被覆し、ヘッドキャップ底面外方からの、ボ
ルトへの止めナットの螺着および締め付けによって、ヘ
ッドキャップをアンカープレートに押し付けて固定する
アンカーのヘッドキャップ取り付け方法。 - 【請求項2】 アンカーヘッドを有する所定の定着具に
よってアンカー引張材となるPC鋼棒の定着されたアン
カーの頭部定着部を、その被覆のもとで保護するヘッド
キャップの取り付け方法であり、 所定のナットの螺着のもとでPC鋼棒を定着させたアン
カーの頭部定着部を、ヘッドキャップで被覆し、ヘッド
キャップ底面外方からの、PC鋼棒のねじ部延出端への
止めナットの螺着および締め付けによって、ヘッドキャ
ップをアンカープレートに押し付けて固定するアンカー
のヘッドキャップ取り付け方法。 - 【請求項3】 アンカーヘッドを有する所定の定着具に
より定着されたアンカーの頭部定着部を、その被覆のも
とで保護するヘッドキャップの取り付け構造であり、 アンカー引張材となるPC鋼より線の挿通可能な挿通孔
を有するとともに、PC鋼より線の延出方向に沿ってボ
ルトの立設されたベースプレートが、挿通孔へのくさび
の嵌着のもとで、アンカーヘッドからのPC鋼より線の
延出端に固定され、アンカーの頭部定着部とベースプレ
ートとが、ヘッドキャップによって併せて被覆され、 底面の挿通孔を介した、ヘッドキャップの外方からの、
ベースプレートのボルトへの止めナットの螺着および締
め付けによって、ヘッドキャップが、アンカープレート
に対して密閉状態で固定されたアンカーのヘッドキャッ
プ取り付け構造。 - 【請求項4】 ベースプレートのボルトの挿通可能な中
心部の挿通孔、および、PC鋼より線のための挿通孔を
有するサポートプレートが、ベースプレートに隣接する
位置でボルトに対して挿着され、 ボルトへのナットの螺着による、ベースプレート方向へ
のサポートプレートの押し込みによって、ベースプレー
トの挿通孔内のくさびを対応方向に押圧可能とした請求
項3記載のアンカーのヘッドキャップ取り付け構造。 - 【請求項5】 アンカーヘッドを有する所定の定着具に
より定着されたアンカー引張材の頭部定着部を、その被
覆のもとで保護するヘッドキャップの取り付け構造であ
り、 アンカー引張材となるPC鋼棒の頭部定着部をヘッドキ
ャップで覆い、ヘッドキャップの底面挿通孔を介した、
アンカーヘッドからのPC鋼棒のねじ部延出端に対す
る、ヘッドキャップ底面外方からの止めナットの螺着に
よって、ヘッドキャップが、アンカープレートに対して
密閉状態で固定されたアンカーのヘッドキャップ取り付
け構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35422993A JP2922412B2 (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | アンカーのヘッドキャップ取り付け方法およびヘッドキャップ取り付け構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35422993A JP2922412B2 (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | アンカーのヘッドキャップ取り付け方法およびヘッドキャップ取り付け構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07197453A JPH07197453A (ja) | 1995-08-01 |
JP2922412B2 true JP2922412B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=18436152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35422993A Expired - Fee Related JP2922412B2 (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | アンカーのヘッドキャップ取り付け方法およびヘッドキャップ取り付け構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2922412B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020045899A (ko) * | 2000-12-11 | 2002-06-20 | 창 훈 이 | 해체가능한 가설지반 앵커체 및 인장재 해체공법 |
DE202008001248U1 (de) * | 2008-01-28 | 2008-03-27 | Dywidag-Systems International Gmbh | Erd- oder Felsanker mit einem Ankerzugglied aus einem oder mehreren Einzelelementen mit korrosionsgeschützter Ankerkopfausbildung |
-
1993
- 1993-12-29 JP JP35422993A patent/JP2922412B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07197453A (ja) | 1995-08-01 |
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