JP2921497B2 - 固体化テレビ送信機 - Google Patents

固体化テレビ送信機

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JP2921497B2
JP2921497B2 JP8190724A JP19072496A JP2921497B2 JP 2921497 B2 JP2921497 B2 JP 2921497B2 JP 8190724 A JP8190724 A JP 8190724A JP 19072496 A JP19072496 A JP 19072496A JP 2921497 B2 JP2921497 B2 JP 2921497B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気冷却装置を装
備した固体化テレビ送信機に係り、特に内部の電力増幅
器に対して外気利用の空気冷却装置を装備した固体化テ
レビ送信機に関するものである。
【0002】一般に、固体化テレビ送信機は、終段電力
増幅器として複数のFET(FieldEffect Transistor
)からなる固体増幅器を備え、空気冷却を行って、使
用時における固体増幅器の過度の温度上昇を防止するよ
うにしている。
【0003】
【従来の技術】固体化テレビ送信機においては、前述し
たように、電力増幅器で発生する熱を取り除くために、
送信機外部の空気を装置内部に吸入して、電力増幅器に
吹き付けることによって、冷却する方法が採られてい
る。この際、熱源を効率的に冷却するために、ノズルを
用いて冷却空気を電力増幅器に吹きつけるとともに、エ
アフィルタを取り付けて、送信機外部の空気中のゴミや
ほこりが、送信機内部に流入するのを防止している。
【0004】一方、固体化テレビ送信機を長期間使用す
ると、ノズルおよびエアフィルタにゴミやほこりが付着
して、冷却用空気の流通量が減少するため、冷却能力が
低下する。これを防止するために、ノズルおよびエアフ
ィルタの清掃を数カ月に1回程度、定期的に行っている
が、手間がかかるとともに、予め目詰まりを検知するこ
とができないため、必ずしも効果的ではなかった。
【0005】これに対して、従来、エアフィルタの目詰
まりアラーム回路に関しては、固体化テレビ送信機以外
の装置において、例えば、特開平7−262766号公
報に開示されているように、光ディスクのドライブシス
テムにおいて、装置の運用総時間によって、エアフィル
タの目詰まりアラームをメセッージで通知させる技術が
知られている。
【0006】また、特開平5−137929号公報に開
示されているように、画像形成装置において、エアフィ
ルタに光を当てたときの、透過光量の測定結果によっ
て、エアフィルタの目詰まりを検知する技術が知られて
いる。
【0007】さらに、実開昭63−181417号公報
に開示されているように、冷却用空気の吐出風速を検出
する風速センサの信号によって、エアフィルタの目詰ま
りを検知する技術が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方、固体化テレビ送
信機においては、冷却用空気の吹き出しノズルおよび吸
気用エアフィルタの目詰まりが生じたとき、アラームを
発生できるようにすることが望ましいが、従来、このよ
うな技術は開発されていなかった。その理由は、実際の
ノズルおよびエアフィルタにおいて、目詰まりの程度を
検出する適当な手段(目詰まり検知センサ)がないため
である。
【0009】これに対して、特開平7−262766号
公報に開示された従来の技術においては、装置運用総時
間により、光ディスクのドライブシステムにおける、エ
アーフィルタの目詰まりアラームを通知させるようにし
ている。しかしながら、このような手法では、固体化テ
レビ送信機の場合には、エアフィルタの目詰まりを確実
にアラームすることは難しい。その理由は、固体化テレ
ビ送信機においては、室外の空気を用いて冷却すること
が多く、室外の環境によって、同一の装置運用時間で
も、エアフィルタの目詰まりの発生状況が、異なるため
である。
【0010】また、特開平5−137929号公報に開
示された従来の技術においては、画像形成装置におい
て、エアフィルタに光を当てて、その透過光量を測定す
ることによって、エアフィルタの目詰まりを検知するよ
うにしているが、このような方法では、固体化テレビ送
信機の場合に、エアフィルタの目詰まりをアラームする
ことは困難である。その理由は、固体化テレビ送信機の
エアフィルタに対して、新たに発光素子,受光素子等を
追加する必要があるため、装置が大型化するからであ
る。
【0011】さらに、実開昭63−181417号公報
に開示された従来の技術においては、風速センサのみを
用いて、エアフィルタの目詰まりを検知するようにして
いるが、このような方法では、固体化テレビ送信機の場
合に、確実に、エアフィルタの目詰まりをアラームする
ことはできない。その理由は、固体化テレビ送信機の場
合、目詰まりが発生する場所として、エアフィルタの他
に、冷却用空気吹きつけ用ノズルがあるため、風速セン
サのみでは、エアフィルタの目詰まりを検知することが
できないためである。
【0012】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに、固体化テレビ送信機において装備さ
れた少なくとも冷却空気吹き出し用のノズルに対する目
詰まり情報を、特に発光素子等の目詰まりセンサを装備
することなく外部に表示出力することを可能とし、これ
によって吹き出し用ノズルおよび吸気用エアフィルタの
清掃時期を早期に認識し得るようにした固体化テレビ送
信機を提供することを、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、終段増幅器としての電力
増幅器と、この電力増幅器を内部に収納装備したテレビ
送信機本体と、電力増幅器の使用による温度上昇を外気
を吹き付けることによって抑制する空冷システムとを備
え、この空冷システムが外気導入口にエアーフィルタを
又電力増幅器側に吹き出し用のノズルを備えてなる固体
化テレビ送信機において、前述した電力増幅器に温度測
定器を装備し、この温度測定器の出力を少なくとも前述
したノズルの目詰まり情報として入力し送信機表示部に
表示制御すると共に外部出力する制御部を、テレビ送信
機本体に装備する、という構成を採っている。
【0014】このため、この請求項1記載の発明では、
まず、冷却吸気が空冷システムによって室外から吸入さ
れ、エアーフィルタでゴミやほこりが落とされてテレビ
送信機本体内へ導かれる。テレビ送信機本体内では、冷
却吸気は、ノズルを経て電力増幅器に吹きつけられ、こ
れによって効率的に熱源が冷却する。その後、電力増幅
器を冷却した導入外気は、排気用ファン4A等によって
室外に強制的に排出される。
【0015】一方、ノズル(又はエアーフィルタ)が目
詰まりすると、電力増幅器に対する冷却能率が低下し電
力増幅器は温度上昇する。この場合、温度測定器は直ち
にこれを検知しりあるタイムで制御部に送る。制御部で
は、温度測定器から入力される電力増幅器の温度情報を
送信機表示部に表示するように指令すると共に当該温度
情報を外部に出力する。これによって外部では、送信機
表示部の表示又は外部出力される温度情報によってノズ
ル(又はエアーフィルタ)の目詰まり状態を知ることが
できる。
【0016】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明では、終段増幅器としての電力増幅器と、この電力
増幅器を内部に収納装備したテレビ送信機本体と、電力
増幅器の使用による温度上昇を外気を吹き付けることに
よって抑制する空冷システムとを備え、この空冷システ
ムが外気導入口にエアーフィルタを又電力増幅器側に吹
き出し用のノズルを備えてなる固体化テレビ送信機にお
いて、電力増幅器に温度測定器を装備すると共に、この
温度測定器の出力を入力すると共に当該温度測定器の出
力が所定レベルを越えた場合にアラーム信号と判断して
少なくとも前述したノズルの目詰まりを表示する目詰ま
り表示装置を、テレビ送信機本体に併設する、という構
成を採っている。
【0017】このため、この請求項2記載の発明では、
前述した請求項1記載の発明と同等に機能するほか、更
に目詰まり表示装置の作用によってノズル(又はエアー
フィルタ)の目詰まりの有無を外部で直接且つ迅速に感
知することができる。
【0018】請求項3記載の発明では、前述した請求項
2記載の発明において、前述した目詰まり表示装置に、
空冷システムで吸入する外気の温度を検知する吸気温度
測定器を併設し、この吸気温度が予め設定した基準値よ
りも大きい場合に作動し外部に対して吸気温度アラーム
を表示し且つノズルの目詰まり表示を一時的に停止する
目詰まり表示停止機能を、前述した目詰まり表示装置が
備えている、という構成を採っている。
【0019】このため、この請求項3記載の発明では、
前述した請求項2記載の発明と同等に機能するほか、更
に吸気温度が基準値より高い場合を考慮し、かかる場合
には電力増幅器の冷却に寄与しないこともあって、ノズ
ルの目詰まり表示も意味がなくなり、むしろ、吸気温度
のアラームを表示して吸気温度の異状を表示し、冷却に
適した外気導入を図るべく注意を喚起するという特徴を
備えている。
【0020】請求項4記載の発明では、終段増幅器とし
ての電力増幅器と、この電力増幅器を内部に収納装備し
たテレビ送信機本体と、電力増幅器の使用による温度上
昇を外気を吹き付けることによって抑制する空冷システ
ムとを備え、この空冷システムが外気導入口にエアーフ
ィルタを又電力増幅器側に吹き出し用のノズルを備えて
なる固体化テレビ送信機において、テレビ送信機本体
に、電力増幅器冷却用の吸気風圧を測定して規定値以下
のときアラーム信号を出力する吸気風圧アラーム出力部
と、電力増幅器に予め装備された温度測定器および電力
増幅器用FET電流測定器の各測定値に基づいて電力増
幅器にかかるアラーム信号を形成し出力する制御部とを
装備する。
【0021】そして、この制御部からの出力に基づいて
少なくとも前述したノズルにかかる目詰まり情報又は電
力増幅器にかかるアラームを演算し表示する目詰まり表
示装置を、前述したテレビ送信機本体に併設する、とい
う構成を採っている。
【0022】これがため、この請求項4記載の発明で
は、前述した請求項3記載の発明と同等の機能を有する
ほか、吸気風圧アラーム出力部と温度測定器および制御
部の作用によって、エアーフィルタとノズルの両方の目
詰まりを同時に監視しそのアラームを表示することが可
能となっている。このため、ノズル(およびよびエアフ
ィルタ)の清掃時期を確実に判断することが可能とな
る。
【0023】請求項5記載の発明では、前述した請求項
4記載の発明において、前述した制御部は、電力増幅器
の温度測定器が予め設定した基準温度を越えた温度情報
を検知した場合に直ちに作動して電力増幅器アラームを
出力する増幅器アラーム出力機能を有する。また、前述
した目詰まり表示装置は、前述した電力増幅器アラーム
を入力すると直ちに作動して当該電力増幅器アラームを
表示すると共に前述したノズルにかかる目詰まり表示を
一時的に停止する目詰まり表示停止機能を備えている、
という構成を採っている。
【0024】このため、この請求項5記載の発明では、
前述した請求項4記載の発明と同等に機能するほか、特
に電力増幅器の温度が基準値より高い場合を考慮し、か
かる場合には電力増幅器が既に過熱状態となっており,
そのままでは空冷システムが有効に冷却に寄与しないこ
ともあって、ノズルの目詰まり表示も意味がなくなり、
むしろ、電力増幅器のアラームを表示して電力増幅器の
異状過熱を表示して、動作停止を含む何らかの処置を採
ることを外部に指令する点に特徴を有する。
【0025】請求項6記載の発明では、終段増幅器とし
ての電力増幅器と、この電力増幅器を内部に収納装備し
たテレビ送信機本体と、電力増幅器の使用による温度上
昇を外気を吹き付けることによって抑制する空冷システ
ムとを備え、この空冷システムが外気導入口にエアーフ
ィルタを又電力増幅器側に吹き出し用のノズルを備えて
なる固体化テレビ送信機において、テレビ送信機本体
に、電力増幅器冷却用の吸気風圧を測定して規定値以下
のときアラーム信号を出力する吸気風圧アラーム出力部
と、電力増幅器に予め装備された電力増幅器用温度測定
器および電力増幅器用FET電流測定器の各測定値に基
づいて前記電力増幅器にかかるアラーム信号を形成し出
力する制御部とを装備する。
【0026】又、この制御部からの出力に基づいて少な
くともノズル用の目詰まりを表示する目詰まり表示装置
をテレビ送信機本体に併設すると共に、この目詰まり表
示装置に前述した空冷システムで吸入する外気の温度を
検出する吸気温度測定器を併設する。
【0027】そして、前述した目詰まり表示装置が、吸
気する外気の温度と電力増幅器の温度との温度差を演算
すると共にその差が予め設定したアーム設定値より大き
い場合にノズル目詰まり用のアラーム信号を出力する目
詰まり算定部と、この目詰まり算定部からの出力に基づ
いて作動しアラーム表示を実行する目詰まり表示部とを
備えた構成とする、という手法を採っている。
【0028】このため、この請求項6記載の発明では、
前述した請求項4記載の発明と同等に機能するほか、吸
気温度と電力増幅器温度との温度差を基準としてノズル
目詰まり如何を判断するようにしたことから、より実情
に合ったノズル目詰まりをアラーム表示し得るという利
点がある。
【0029】請求項7記載の発明では、前述した請求項
4,5又は6記載の各固体化テレビ送信機において、前
述した目詰まり表示装置が、吸気風圧アラーム出力部か
らの目詰まりアラーム信号を入力すると直ちに他の表示
情報に優先してエアーフィルタの目詰まりアラームを表
示するエアーフィルタアラーム優先表示機能を備えてい
る、という構成を採っている。
【0030】このため、この請求項7記載の発明では、
前述した請求項4,5又は6記載の各発明と同等に機能
するほか、吸気風圧アラーム出力部の作用によってエア
ーフィルタの目詰まり情報を最優先にて捕捉し表示する
ことができるという利点を備えている。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0032】図1に、全体的な構成を示す。この図1に
おいて、符号1は固体化テレビ送信機のテレビ送信機本
体を示す。このテレビ送信機本体1には、終段増幅器と
しての電力増幅器2が複数装備されている。図1では、
1個の電力増幅器2が例示的に開示されている。また、
テレビ送信機本体1には、図2に示すように、電力増幅
器2の使用による温度上昇を外気を導入して当該電力増
幅器2に吹き付けることによって抑制する空冷システム
3が併設されている。符号4は電力増幅器2を冷却した
吸気の排気ダクトを、符号4A排気ファンをそれぞれ示
す。
【0033】空冷システム3は、外気吸入ダクト3A
と、この外気吸入ダクト3Aの開口部3Aaに装備され
たエアーフィルタ3aと、外気吸入ダクト3Aを介して
外気を吸入する吸気用送風機3Bと、吸入した外気をテ
レビ送信機本体1内の電力増幅器2に送り込む吸気ダク
ト3Cとを備えている。そして、このテレビ送信機本体
1内に送り込まれた外気は、更に冷却ダクト3Dによっ
て電力増幅器2の近くに案内され、当該冷却ダクト3D
の先端部に装備されたノズル3Eを介して電力増幅器2
に向けて吹き出されるようになっている。これによっ
て、電力増幅器2は、とくに過熱し易い箇所の温度上昇
が有効に抑制されるようになっている。
【0034】外気吸入ダクト3A部分には、前述した電
力増幅器冷却用の外気を吸入した場合の吸気風圧を測定
する吸気風圧検知センサ5aが装備されている。また、
この吸気風圧検知センサ5aからの風圧情報を入力する
と共に、当該風圧が所定値以下の場合に作動して風圧低
下アラームを出力する吸気風圧アラーム出力部5が、テ
レビ送信機本体1に装備されている。この吸気風圧アラ
ーム出力部5の出力情報は、制御部6を介して送信機表
示部7に表示されるようになっている。
【0035】電力増幅器2には、当該電力増幅器2の温
度等を測定する電力増幅器測定手段8が装備されてい
る。この電力増幅器測定手段8は、電力増幅器2の温度
を測定する温度測定器8Aと、電力増幅器2を構成する
FETの温度を測定する電力増幅器用FET電流測定器
8Bと、電力増幅器2の出力電力を測定する電力測定器
8Cとを備えている。これらの各測定器8A,8B,8
Cの出力情報は、制御部6を介して送信機表示部7に表
示されるようになっている。
【0036】ここで、制御部6では、電力増幅器2用と
して予め設定された所定レベル(例えば定格値を基準値
とする)の温度,通電電流,および出力電力を越えた情
報が各測定器8A,8B,8Cから出力された場合に、
これを個別に捕捉して、それぞれについてアラーム(温
度アラーム,電流アラーム,出力アラーム)を出力する
アラーム出力機能を備えている。
【0037】更に、この制御部6からの出力される前述
した各種データに基づいて前述したエアーフィルタ3a
用の目詰まりに有無を検討し表示する目詰まり表示装置
11が、前述したテレビ送信機本体1に併設されてい
る。同時に、このテレビ送信機本体1には、前述した空
冷システム3で吸入する外気の温度を検知する吸気温度
測定器12が併設されている。
【0038】次に、上記実施形態の動作等について説明
する。
【0039】まず、冷却吸気は、吸気用送風機3Bによ
って、室外から吸入され、エアーフィルタ3aでゴミや
ほこりが落とされ、吸気用ダクト3Cを通って、テレビ
送信機本体1へ導かれる。テレビ送信機本体1内では、
冷却吸気は、冷却ダクト3Dを通り、ノズル3Eを経て
電力増幅器2に吹きつけられて、効率的に熱源を冷却す
る。その後、電力増幅器2を冷却した導入外気は、排気
用ファン4Aによって、排気用ダクト4を経て室外に排
出される。
【0040】一方、これ同時に、ノズル3Eおよびエア
ーフィルタ3aの目詰まりアラームの表示動作が、図3
のフローチャートに従って実行される。
【0041】以下、これを図3のフローチャートに従っ
て更に詳述する。
【0042】まず、ステップS1では、制御部6と吸気
温度測定器12から出力されるデータ「吸気風圧アラー
ム,電力増幅器温度値(およびアラーム),電力増幅器
出力電力値(およびアラーム),電力増幅器FET電流
値(およびアラーム),吸気温度値」が、目詰まり表示
装置11に入力される。そして、目詰まり表示装置11
では、直ちにその確認が成される(ステップS1)。
【0043】続いて、ステップS3では、最初に吸気風
圧アラーム(規定値以下)が発生の有無が調べられる。
このステップS3でアラームが発生していない場合は、
ステップS4で吸気温度値Tと当該吸気温度のアラーム
設定値T0 とが比較され、「T≧T0 」であるか否かに
よって、アラーム状態であるか否かを調べられる。
【0044】そして、このステップS4でアラームでな
い(ノー)と判断された場合には、ステップS5で、電
力増幅器温度値,電力増幅器出力電力値,および電力増
幅器FET電流値において、電力増幅器がアラーム状態
か否かが調べられる。
【0045】ステップS5で電力増幅器がアラームでは
ない(ノー)と判断された場合、ステップA6で、吸気
温度と電力増幅器温度との温度差△Tと、吸気温度と電
力増幅器温度との温度差のノズル目詰まり時におけるア
ラーム設定値△T0 とが比較され、「△T≧△T0 」で
あるか否かを調べられる。
【0046】ステップS6で、△T≧△T0 が成立する
場合は、電力増幅器がアラームではないが、それに近い
状態となっており、ステップS7でノズル目詰まりのア
ラーム表示が行われる。
【0047】この場合、本実施形態にあってはステップ
S3で吸気風圧の規定値以上を検出し吸気風圧アラーム
がないことが前提となっているため、エアーフィルタ目
詰まりのアラーム表示が行われないのが原則となってい
る。一方、図3のフローチャートでは、ステップS7で
ノズル目詰まりのアラーム表示が行われた後は必ずステ
ップS8でエアーフィルタ目詰まりのアラーム表示を行
うようにしてある。このため、ノズル目詰まり表示を認
識しこれを清掃する時は、必ずエアーフィルタ目詰まり
も認識しその清掃を同時に実行することができ、これに
よってエアーフィルタ目詰まりを常に少なくし同時に内
部のノズル目詰まりを最小限に抑制することが可能とな
っている。
【0048】一方、前述したステップS3で吸気風圧に
アラームが発生していた場合には、エアーフィルタが目
詰まりして外気吸入ダクト3A内の吸気圧が下がってい
る場合であり、かかる場合はステップS4〜S6を飛ば
して直ちにステップS8が実行され、エアーフィルタ目
詰まりのアラーム表示が行われる。
【0049】又、前述したステップS4で、アラーム状
態であると判断された場合は、直ちにステップS10に
飛んで、吸気温度アラームの表示が行われる。この場合
は、吸気温度が基準温度より高い場合であり、電力増幅
器の冷却には寄与しない。従って、この場合は、目詰ま
り表示装置11の目詰まり表示停止機能が作動し、ノズ
ル目詰まりのアラーム表示は行われない。
【0050】更に、ステップS5で、アラーム状態であ
ると判断された場合は、直ちにステップS9に飛んで、
電力増幅器アラームの表示が行われる。この場合は、電
力増幅器そのものが過熱状態(過負荷状態)となってい
ることから、ノズル目詰まり及びエアーフィルタ目詰ま
りのアラーム表示を行うまでもなく直ちに負荷の軽減も
しくは停止して異状を点検し、同時にノズル及びエアー
フィルタの清掃作業も実行する。かかる場合、目詰まり
表示装置11では目詰まり表示停止機能が作動し、ノズ
ル目詰まりのアラーム表示は行われない。
【0051】
【実施例】次に、本発明の要部の具体例を、更に図4を
参照して説明する。まず、目詰まり表示装置11は、目
詰まり算定部11Aと目詰まり表示部11Bとからな
る。目詰まり算定部11Aは、具体的には、図4に示す
ように前述した吸気温度と電力増幅器温度との温度差Δ
Tをとると共に当該温度差ΔTが予め設定したアラーム
設定値ΔT0 より大きい場合にアラーム信号を出力する
昨日を備えている。また、目詰まり表示部11Bは、前
述した目詰まり算定部11Aからの出力に基づいて作動
しアラーム表示を実行する昨日を備えている。
【0052】また、この目詰まり表示部11Bは、画面
で表示する画面表示機構11Baと、印刷にて印字出力
する印刷表示機構11Bbとを備えているが、音声にて
出力するようにしてもよい。
【0053】前述した制御部6も、図4に示すように、
各測定器8A,8B,8Cからの各出力を監視すると共
に当該出力データが所定レベルを越えた場合に前述した
アラームを出力する監視回路6Aと、前述した測定器8
A,8B,8Cからの各出力データおよびアラーム(温
度アラーム,電流アラーム,出力アラーム)を外部出力
する制御回路6Bと、この制御回路6Bの出力情報に基
づいて作動し前述した送信機表示部7を駆動制御する表
示制御回路6Cとを備えている。その他の構成は、前述
した図1と同様となっている。
【0054】そして、図4に示すように、吸気風圧アラ
ーム装置5で吸気風圧を測定してアラームの判定を行な
い、電力増幅器用の温度測定器8Aで電力増幅器2の温
度値を測定し、電力増幅器用の電力測定器8Cで電力増
幅器2の出力電力値を測定し、電力増幅器FET電流測
定器8Bで電力増幅器2を構成するFETの電流値を測
定して、制御部6の電力増幅器2の監視回路6Aに供給
する。
【0055】制御部6において、監視回路6Aで各測定
値からアラームの判定を行ない、表示制御回路6Cを経
て、送信機表示部7において、各測定値およびアラーム
の表示を行う。更に、吸気風圧アラーム出力部5からの
吸気風圧のアラーム信号,および監視回路6Aからの各
測定値およびアラーム信号は、吸気温度測定器12から
の吸気温度の測定値と共に、目詰まり表示装置11の目
詰まり算定部11Aに送られる。目詰まり算定部11A
では、制御部6からの各測定値およびアラームの信号
と、吸気温度測定器12からの吸気温度の測定値とに基
づいて、ノズル3Eの目詰まりと、エアフィルタ3aの
目詰まりを検出し、目詰まり表示部11Bの画面表示機
構11Baで目詰まりアラームの画面表示を行ない、印
刷表示機構11Bbで目詰まりアラームの印刷表示を行
う。
【0056】次に、この図4に示す実施例の動作を、図
3のフローチャートに基づいて具体的数値をもって説明
する。
【0057】前述したの同様に、ステップS1では、目
詰まり算定部11Aに、制御部6および吸気温度測定器
12から与えられたデータ「吸気風圧アラーム(アラー
ムなし)と、電力増幅器2の温度値55℃(アラームな
し)と、電力増幅器2の出力電力値900W(アラーム
なし)と、電力増幅器FET電流値9.5A(アラーム
なし)と、吸気温度値25℃」が供給され、ステップS
2でこれらのデータの入力が確認される。
【0058】ステップS3では、吸気風圧アラーム(規
定値以下)が発生しているか否かが調べられる。吸気風
圧アラームが「アラームなし」なので、ステップS4へ
進められる。
【0059】ステップS4では、吸気温度値「T=25
℃」と、吸気温度のアラーム設定値「T0 =45℃」と
が比較され、「T≧T0 」でないので、アラームなしと
判定される。
【0060】ステップS4でアラームでないので、ステ
ップS5では、電力増幅器温度値,電力増幅器出力電力
値,電力増幅器FET電流値においてアラームがないか
否かを調べられる。この場合は、前述したように、電力
増幅器温度値55℃(アラームなし)、電力増幅器出力
電力値900W(アラームなし)、電力増幅器FET電
流値9.5A(アラームなし)なので、アラームなしと
判定される。
【0061】ステップS5でアラームでないので、ステ
ップS6で、吸気温度と電力増幅器温度の温度差「△T
=30℃」と、吸気温度と電力増幅器温度の温度差のノ
ズル目詰まり時のアラーム設定値「△T0 =40℃」と
が比較され「△T≧△T0 」であるか否かを調べられ
る。明らかに「△T≧△T0 」でないので、ノズル目詰
まりなしと判定されて、ステップS7へ進み、ステップ
S7で、ノズル目詰まりアラームなしが表示される。こ
のため、この場合、現時点におけるノズルやエアーフィ
ルタの清掃の必要性はないことが明らかとなる。
【0062】ここで、上記実施形態にあっては、電力増
幅器の温度にかかるアラーム信号を制御部6で形成し出
力する場合について例示したが、この電力増幅器の温度
にかかるアラーム信号は目詰まり表示装置で形成するよ
うにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
電力増幅器の温度と外気温度とに基づいて少なくとも電
力増幅器に対するノズル目詰まりのアラーム信号を発生
させて表示することが可能となり、このため、外部から
ノズル及びエアフィルタの清掃時期を容易に且つ確実に
認識することができ、又、従来例で必要としていたノズ
ル(又はエアーフィルタ)の目詰まり検出のための新た
な発光及び受光素子の追加や又は冷却空気の吐出風速の
測定を行うための風速センサの追加等の特別のセンサ等
の重装備が全く不要となり、かかる点において装置全体
の大型化を有効に抑制することができるという従来にな
い優れた固体化テレビ送信機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1内に開示した電力増幅器の空冷システムを
示す説明図である。
【図3】図1の動作を示す説明図(フローチャート)で
ある。
【図4】図1の具体例(実施例)を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 テレビ送信機本体 2 電力増幅器 3A 外気吸入ダクト 3Aa 開口部 3a エアフィルタ 3E ノズル 5 吸気風圧アラーム出力部 6 制御部 7 送信機表示部 8A 電力増幅器用の温度測定器 8B 電力増幅器FET電流測定器 8C 電力測定器 11 目詰まり表示装置 11A 目詰まり算定部 11B 目詰まり表示部 12 吸気温度測定器

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 終段増幅器としての電力増幅器と、この
    電力増幅器を内部に収納装備したテレビ送信機本体と、
    前記電力増幅器の使用による温度上昇を外気を吹き付け
    ることによって抑制する空冷システムとを備え、この空
    冷システムが外気導入口にエアーフィルタを又電力増幅
    器側に吹き出し用のノズルを備えてなる固体化テレビ送
    信機において、 前記電力増幅器に温度測定器を装備すると共に、この温
    度測定器の出力を少なくとも前記ノズルの目詰まり情報
    として入力し送信機表示部に表示制御すると共に外部出
    力する制御部を、前記テレビ送信機本体に装備したこと
    を特徴とする固体化テレビ送信機。
  2. 【請求項2】 終段増幅器としての電力増幅器と、この
    電力増幅器を内部に収納装備したテレビ送信機本体と、
    前記電力増幅器の使用による温度上昇を外気を吹き付け
    ることによって抑制する空冷システムとを備え、この空
    冷システムが外気導入口にエアーフィルタを又電力増幅
    器側に吹き出し用のノズルを備えてなる固体化テレビ送
    信機において、 前記電力増幅器に温度測定器を装備すると共に、この温
    度測定器の出力を入力すると共に当該温度測定器の出力
    が所定レベルを越えた場合にアラーム信号と判断して少
    なくとも前記ノズルの目詰まりを表示する目詰まり表示
    装置を、前記テレビ送信機本体に併設したことを特徴と
    する固体化テレビ送信機。
  3. 【請求項3】 前記目詰まり表示装置に、前記空冷シス
    テムで吸入する外気の温度を検知する吸気温度測定器を
    併設すると共に、この吸気温度が予め設定した基準値よ
    りも大きい場合に作動し外部に対して吸気温度アラーム
    を表示し且つ前記ノズルの目詰まり表示を一時的に停止
    する目詰まり表示停止機能を、前記目詰まり表示装置が
    備えていることを特徴とした請求項2記載の固体化テレ
    ビ送信機。
  4. 【請求項4】 終段増幅器としての電力増幅器と、この
    電力増幅器を内部に収納装備したテレビ送信機本体と、
    前記電力増幅器の使用による温度上昇を外気を吹き付け
    ることによって抑制する空冷システムとを備え、この空
    冷システムが外気導入口にエアーフィルタを又電力増幅
    器側に吹き出し用のノズルを備えてなる固体化テレビ送
    信機において、 前記テレビ送信機本体に、前記電力増幅器冷却用の吸気
    風圧を測定して規定値以下のときアラーム信号を出力す
    る吸気風圧アラーム出力部と、電力増幅器に予め装備さ
    れた温度測定器および電力増幅器用FET電流測定器の
    各測定値に基づいて前記電力増幅器にかかるアラーム信
    号を形成し出力する制御部とを装備すると共に、 この制御部からの出力に基づいて作動し少なくとも前記
    ノズルにかかる目詰まり情報又は前記電力増幅器にかか
    るアラームを演算し表示する目詰まり表示装置を、前記
    テレビ送信機本体に併設したことを特徴とする固体化テ
    レビ送信機。
  5. 【請求項5】 前記制御部は、前記電力増幅器の温度測
    定器が予め設定した基準温度を越えた温度情報を検知し
    た場合に直ちに作動して電力増幅器の温度アラームを出
    力する増幅器アラーム出力機能を有し、 前記目詰まり表示装置は、前記電力増幅器アラームを入
    力すると直ちに作動して当該電力増幅器アラームを表示
    すると共に前記ノズルにかかる目詰まり表示を一時的に
    停止する目詰まり表示停止機能を備えていることを特徴
    とした請求項4記載の固体化テレビ送信機。
  6. 【請求項6】 終段増幅器としての電力増幅器と、この
    電力増幅器を内部に収納装備したテレビ送信機本体と、
    前記電力増幅器の使用による温度上昇を外気を吹き付け
    ることによって抑制する空冷システムとを備え、この空
    冷システムが外気導入口にエアーフィルタを又電力増幅
    器側に吹き出し用のノズルを備えてなる固体化テレビ送
    信機において、 前記テレビ送信機本体に、前記電力増幅器冷却用の吸気
    風圧を測定して規定値以下のときアラーム信号を出力す
    る吸気風圧アラーム出力部と、電力増幅器に予め装備さ
    れた電力増幅器用温度測定器および電力増幅器用FET
    電流測定器の各測定値に基づいて前記電力増幅器にかか
    るアラーム信号を形成し出力する制御部とを装備すると
    共に、 この制御部からの出力に基づいて少なくとも前記ノズル
    用の目詰まりを表示する目詰まり表示装置を前記テレビ
    送信機本体に併設すると共に、この目詰まり表示装置に
    前記空冷システムで吸入する外気の温度を検出する吸気
    温度測定器を併設し、 前記目詰まり表示装置が、前記吸気する外気の温度と前
    記電力増幅器の温度との温度差を演算すると共にその差
    が予め設定したアラーム設定値より大きい場合にノズル
    目詰まり用のアラーム信号を出力する目詰まり算定部
    と、この目詰まり算定部からの出力に基づいて作動しア
    ラーム表示を実行する目詰まり表示部とを備えているこ
    とを特徴とした固体化テレビ送信機。
  7. 【請求項7】 前記目詰まり表示装置が、前記吸気風圧
    アラーム出力部からの目詰まりアラーム信号を入力する
    と直ちに他の表示情報に優先して前記エアーフィルタの
    目詰まりアラームを表示するエアーフィルタアラーム優
    先表示機能を備えていることを特徴とした請求項4,5
    又は6記載の固体化テレビ送信機。
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