JP2920693B2 - 非還元性誘電体磁器組成物 - Google Patents

非還元性誘電体磁器組成物

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は非還元性誘電体磁器組成物に関し、特にた
とえばニッケルなどの卑金属を内部電極とする積層コン
デンサなどの誘電体材料として好適な非還元性誘電体磁
器組成物に関する。
(従来技術) 従来の誘電体磁器材料では、中性または還元性の低酸
素分圧下で焼成すると還元され、半導体化を起こすとい
う性質を有していた。そのため、内部電極の材料として
は、誘電体磁器材料の焼結する温度で溶融せず、かつ誘
電体磁器材料を半導体化させない高い酸素分圧下で焼成
しても酸化されない、たとえばパラジウム、白金などの
貴金属を用いなければならず、製造される積層コンデン
サの低コスト化の大きな妨げとなっていた。
そこで、上述の問題を解決するために、たとえばニッ
ケルなどの安価な卑金属を内部電極の材料として使用す
ることが望まれていた。しかし、このような卑金属を内
部電極の材料として使用し、従来の条件下で焼成する
と、電極材料が酸化してしまい、電極としての機能を果
たさない。そのため、このような卑金属を内部電極の材
料として使用するためには、酸素分圧の低い中性または
還元性の雰囲気において焼成しても半導体化せず、コン
デンサ用の誘電体材料として十分な絶縁抵抗値と優れた
誘電特性とを有する誘電体磁器材料が必要とされてお
り、これらの条件をみたすものとして、たとえば特開昭
62-256422号公報にBaTiO3−CaZrO3−MnO−MgO系の組成
物が、特公昭61-14611号公報にBaTiO3−(Mg,Zn,Sr,C
a)O−B2O3−SiO2系の組成物が、それぞれ提案されて
いる。
(発明が解決しようとする課題) しかし、特開昭62-256422号公報に開示されている非
還元性誘電体磁器組成物では、CaZrO3や焼成過程で生成
するCaTiO3がMnなどとともに2次相を生成しやすいた
め、高温における信頼性の低下につながる危険性があ
る。
また、特公昭61-14611号公報に開示されている組成物
では、得られる誘電体の誘電率が2000〜2800であり、パ
ラジウムなどの貴金属を使用している従来からの磁器組
成物の誘電率3000〜3500と比較すると劣っている。した
がって、コストダウンのためにこの組成物をそのまま従
来の材料に置き換えると、小型大容量化という点で不利
であり問題が残される。
さらに、特公昭61-14611号公報に開示されている組成
物から得られる誘電体では、その誘電率の温度変化率
が、20℃の容量値を基準としたときに、−25℃〜+85℃
の範囲では±10%以内であるが、+85℃を超える高温で
は10%を大きく超えてしまい、EIA規格に規定されてい
るX7R特性をも大きくはずれてしまうという欠点があっ
た。
それゆえに、この発明の主たる目的は、低酸素分圧下
であっても組織が半導体化せず焼成可能であり、かつ誘
電率が3000以上、絶縁抵抗値の対数値(logIR)が12.0
以上、さらに誘電率の温度特性が25℃の容量値を基準と
したときに、−55℃〜125℃の広い範囲にわたって±15
%以内を満足する誘電体を得ることができる、非還元性
誘電体磁器組成物を提供することである。
(課題を解決するための手段) この発明は、不純物として含まれるアルカリ金属酸化
物の含有量が0.04重量%以下のBaTiO3と、Tb2O3,Dy2O3,
Ho2O3,Er2O3の中から選ばれた少なくとも1種の希土類
酸化物(Re2O3)およびCo2O3とを主成分とし、その配合
比は、BaTiO3が88.0〜99.4モル%、Re2O3が0.3〜6.0モ
ル%、およびCo2O3が0.3〜6.0モル%であり、主成分100
モル%に対して、副成分として、BaOを0.2〜4.0モル
%、およびMnOを02〜3.0モル%含有し、主成分および副
成分を100重量部としたときに、BaO−SrO−Li2O−SiO2
を主成分とする酸化物ガラスを0.5〜2.5重量部含有す
る、非還元性誘電体磁器組成物である。
なお、主成分100モル%に対して、副成分として、さ
らにY2O3を3モル%以下含有してもよい。
この発明において、主成分および副成分の組成範囲を
上記のように限定した理由について以下に説明する。
まず、主成分の組成範囲の限定理由について述べる。
BaTiO3の構成比率を88.0〜99.4モル%とするのは、そ
の構成比率が88.0モル%未満の場合には、希土類酸化物
およびCo2O3の構成比率が多くなるため、絶縁抵抗値お
よび誘電率の低下が生じ、逆に99.4モル%を超えれば、
希土類酸化物およびCo2O3の添加の効果がなく、高温部
(キュリー点付近)の容量温度変化率が大きく正側には
ずれるからである。また、BaTiO3中のアルカリ金属酸化
物含有量を0.04重量%以下としたのは、これを超えて含
有すると誘電率の低下が生じるからである。
次に、副成分の組成範囲の限定理由について述べる。
BaOは、主成分のBaとTiとのモル比を補正するために
添加されるが、その添加量を0.2〜4.0モル%とするの
は、0.2モル%未満の添加量であれば、雰囲気焼成中に
組織が半導体化し、絶縁抵抗値の著しい低下が生じるか
らであり、逆に4.0モル%を超える添加量になると、焼
結性が低下するからである。
MnOは、還元防止のために添加されるが、その添加量
を0.2〜3.0モル%とするのは、0.2モル%未満の添加量
であれば、組織の耐還元性向上に効果がなくなり、絶縁
抵抗値の著しい低下をまねくからであり、3.0モル%を
超えて添加すると、絶縁抵抗値、特に高温における抵抗
値の低下が生じるからである。
BaO−SrO−Li2O−SiO2を主成分とする酸化物ガラス
は、焼結助剤として添加されるが、その添加量を0.5〜
2.5重量部とするのは、0.5重量部未満の添加量であれ
ば、焼結温度の低下および耐還元性向上に効果がなく、
2.5重量部を超えて添加すると、誘電率の低下が生じる
からである。
なお、Y2O3は、誘電率の温度特性をよりフラットに改
善するために必要に応じて添加されるが、その添加量を
3.0モル%以下としたのは、これを超えて添加すると焼
結性が著しく劣るからである。
(発明の効果) この発明によれば、中性、または還元雰囲気におい
て、1260〜1300℃の温度で焼成しても組織が還元されて
半導体化することなく、対数値(logIR)で12.0以上の
高い絶縁抵抗値を示すととともに、3000以上の高誘電率
を有し、かつ容量の温度変化率もEIAに規定されているX
7R特性を満足する誘電体を得ることができる、非還元性
誘電体磁器組成物を得ることができる。
そして、この発明にかかる非還元性誘電体磁器組成物
を、たとえば積層セラミックコンデンサの誘電体材料と
して用いれば、ニッケルなどで代表される卑金属を内部
電極として使用することが可能となり、従来より使用さ
れてきたパラジウムなどの貴金属を内部電極とする積層
セラミックコンデンサと比較して、特性を落とすことな
く大幅なコストダウンを行うことが可能となる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利
点は、以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろ
う。
(実施例) まず、素原料として、不純物含有量の異なるBaTiO3,B
aとTiとのモル比を補正するためのBaCO3,希土類酸化物,
Co2O3,MnO,BaO−SrO−Li2O−SiO2を主成分とする酸化物
ガラスおよびY2O3を準備し、別表1に示した組成割合に
なるよう秤量し、秤量物を得た。この秤量物に酢酸ビニ
ル系バインダを5重量%添加した後、PSZボールを用い
たボールミルで十分に湿式混合粉砕して混合物を得た。
次に、混合物中の分散媒を蒸発、乾燥させた後、整粒の
工程を経て粉末を得た。得られた粉末を2ton/cm2の圧力
で直径10mm、厚さ1mmの円板状にプレス成形して成形体
を得た。
この成形体を、400℃の空気中で3時間保持して脱バ
インダを行った後、H2/N2の体積比率が3/100の還元雰囲
気ガス気流中において、別表2に示した温度で2時間焼
成し、磁器を得た。
得られた磁器の両面に、Agペーストを塗布、焼き付け
ることにより、電極を形成してコンデンサとし、室温で
の誘電率ε、誘電損失tanδおよび絶縁抵抗値IRと、容
量の温度変化率TCCとを測定した。その結果を、表2に
示した。
なお、表2には、誘電率および誘電損失については、
温度25℃、周波数1kHz、交流電圧1Vの条件で測定した結
果(ε25およびtanδ)について示し、絶縁抵抗値につ
いては、温度25℃、直流電圧500Vの条件で2分間前もっ
て充電したときの測定結果を対数値(logIR25)で示
し、さらに容量の温度変化率については、25℃の容量値
(C25)を基準としたときの−55℃および125℃における
それぞれの静電容量値の変化率(−55℃:ΔC-55/C25
よび+125℃:ΔC+125/C25)と、−55℃〜+125℃の間
において容量温度変化率が最大である値の絶対値、いわ
ゆる最大変化率(Cmax:|ΔC/C25|max)とについて示し
た。
表2の結果より、この発明の範囲内の試料について
は、誘電率,誘電損失,絶縁抵抗値および容量の温度変
化率において優れた特性が得られることが明らかであ
る。
また、表2に示した結果は単板コンデンサにおいて得
られた結果であるが、同じ組成物をシート成形し、チッ
プ加工を行った積層コンデンサにおいても、上述の結果
とほぼ同等の結果が得られる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不純物として含まれるアルカリ金属酸化物
    の含有量が0.04重量%以下のBaTiO3と、Tb2O3,Dy2O3,Ho
    2O3,Er2O3の中から選ばれた少なくとも1種の希土類酸
    化物(Re2O3)およびCo2O3とを主成分とし、その配合比
    は、 BaTiO3が88.0〜99.4モル%、 Re2O3が0.3〜6.0モル%、および Co2O3が0.3〜6.0モル% であり、 前記主成分100モル%に対して、副成分として、 BaOを0.2〜4.0モル%、および MnOを0.2〜3.0モル% 含有し、さらに 前記主成分および前記副成分を100重量部としたとき
    に、BaO−SrO−Li2O−SiO2を主成分とする酸化物ガラス
    を0.5〜2.5重量部含有する、非還元性誘電体磁器組成
    物。
  2. 【請求項2】さらに、前記主成分100モル%に対して、
    副成分として、Y2O3を3モル%以下含有する、特許請求
    の範囲第1項記載の非還元性誘電体磁器組成物。
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